JP2019214298A - 列車制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 車上主体型の列車制御システムにおいて、車上データベースの更新手間をなくし、また、高ビットレート(高速・高容量)のデジタル情報伝送技術をも有効活用し得るようにする。【解決手段】 地上装置3は、各制御対象(区間又は列車)に対応づけて、該制御対象を特定するID情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する恒久速度制限情報及び勾配情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する停止限界情報及び臨時速度制限情報とを含むデジタルデータセットを、車上装置2に対して送信する。車上装置2は、地上装置3から送信された前記デジタルデータセットを受信し、該受信したデジタルデータセットに含まれる前記恒久速度制限情報、勾配情報、停止限界情報及び臨時速度制限情報に基づき、前記列車の安全な走行速度パターンを生成し、該パターンにより指示される速度を超過しないように列車の走行を制御する。【選択図】 図3

Description

本発明は、地上と車上間の情報伝送をデジタル信号で行うデジタル伝送方式を採用した車上主体型の列車制御システムに関する。
列車に進路開通状況および先行列車の位置を考慮した停止限界位置の情報を与え、列車が現在の速度と停止限界位置までの距離をもとに速度制御を行う車上主体型の自動列車制御装置(ATC装置)が実用化されている(たとえば、下記特許文献1〜7)。そのような車上主体型のシステムにおいては、各列車において車上データベースが設けられ、車上データベースには線区内の各区間における固定的な恒久速度制限情報や勾配情報などの素材情報を予め記憶・保持しておき、車上データベースに記憶された素材情報と、自己列車の走行位置、速度、加速度などの検出情報と、地上制御装置から送信される停止限界位置及び臨時速度制限などの保安制御情報とに基づき、車上制御装置が自己列車の保安速度パターンを算出し、実際の走行速度を保安速度パターンと比較し、走行速度が保安速度を超過しないように制御している。
車上データベースに記憶する素材情報は、工事等によって軌道条件が変更されたならば、変更後の軌道条件に忠実に対応して更新されねばならない。そのような車上データベースの更新は、列車毎に列車運行に先立って行われるようになっており、また、更新ミスの問題に対処する工夫も列車毎に行う必要がある(たとえば特許文献2、5〜7)。
ところで、地上と車上間の情報伝送はデジタル情報伝送により行われるようになっており、その場合、軌道回路あるいはトランスポンダを用いたデジタル情報伝送方式と無線によるデジタル情報伝送方式が知られている。一般に、前者のデジタル情報伝送方式は、レールに流れる帰線雑音や電車が発する直達雑音等のノイズ問題により、高速走行列車になるほど伝送データ容量が減少する。たとえば、時速400km程度で走行する新幹線にあっては60bps程度の伝送データ容量となり、100km程度で走行する都市鉄道にあっては300bps程度の伝送データ容量となる。後者の無線デジタル情報伝送方式にあっては、ノイズ問題による制限がないので、伝送データ容量はより大きいものとなる。しかし、いずれのデジタル情報伝送方式を採用する場合であっても、従来は、地上制御装置から送信される保安速度パターン算出に関連する情報は、停止限界位置及び臨時速度制限などの保安制御情報のみであったため、伝送データ容量の不足が問題とされることはなかった。
特公平7-29606号公報 特許第3961589号公報 特許第3392916号公報 特開平10-203369号公報 特開2014-107974号公報 特開2016-16804号公報 特開2016-189652号公報
上述のように、従来は、線区内の全区間に関して区間毎の恒久速度制限情報や勾配情報などの素材情報を車上データベースに予め記憶・保持する構成であったため、軌道条件の変更に伴い車上データベースを更新するに際しては、列車毎に列車運行に先立って行われるようになっており、手間がかかっていた。更新ミスの問題に対して個々の列車毎に対処する必要もあり、その点でも課題があった。
また、車上主体型のATC装置にあっては、デジタル情報伝送における伝送データ容量の不足が問題とされることはなかったので、高ビットレート(高速・高容量)のデジタル情報伝送を採用する場合に、その高速・高容量性能を有効活用し得ず、無駄となる可能性がある。たとえば、近年の研究・開発により、軌道回路あるいはトランスポンダを用いたデジタル情報伝送方式においても1000bps以上の高容量伝送が可能となることが期待されるが、現状では、そのような高ビットレート(高速・高容量)のデジタル情報伝送技術を有効活用し得ないおそれがある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、車上データベースの更新手間の問題を解決し、さらには、高ビットレート(高速・高容量)のデジタル情報伝送技術をも有効活用し得るような、車上主体型の列車制御システムを提供しようとするものである。
本発明に係る列車制御システムは、列車に搭載された車上装置と、地上側の地上装置とを備え、地上と車上間の情報伝送をデジタル信号で行う列車制御システムであって、前記地上装置は、各制御対象に対応づけて、該制御対象を特定するID情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する恒久速度制限情報及び勾配情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する停止限界情報及び臨時速度制限情報とを含むデジタルデータセットを前記車上装置に対して送信する手段を含み、前記車上装置は、前記列車の走行位置及び速度を判定する手段と、前記地上装置から送信される前記デジタルデータセットを受信する手段と、該受信したデジタルデータセットに含まれる前記恒久速度制限情報、勾配情報、停止限界情報及び臨時速度制限情報に基づき、前記列車の走行速度パターンを生成し、該生成した走行速度パターンと前記判定した走行位置及び速度とを比較照合して前記走行速度パターンにより指示される速度を超過しないように該列車の走行を制御する手段とを含む、ことを特徴とする。
従来の車上主体型の列車制御システムにおいては、恒久速度制限情報と勾配情報が列車毎の車上装置のデータベースに予め記憶されていたところ、本発明によれば、これらの恒久速度制限情報と勾配情報が列車運行中において地上装置の側から列車の車上装置に対して伝送されるので、列車毎の車上装置のデータベースにおいてこれらの恒久速度制限情報と勾配情報を予め記憶しておく必要がない。したがって、本発明によれば、従来は軌道条件の変更等に伴い列車毎に列車運行に先立って行われていた車上データベースの更新作業が不要となり、手間が省け、かつ、更新ミスのおそれ等の問題もなくなる。また、本発明によれば、地上装置の側から列車の車上装置に対して伝送する情報のデータ量が増すので、高ビットレート(高速・高容量)でのデータ伝送を行うことがむしろ好ましい。これに対して、従来は軌道回路を介して行うタイプのデジタル情報伝送においては高速ビットレートでのデータ伝送を要求していなかったので、軌道回路を介した高速ビットレートでのデータ伝送が可能となったとしても、そのような高速ビットレートでのデータ伝送技術を有効活用することはできない。しかし、本発明によれば、そのような軌道回路を介した高ビットレート(高速・高容量)でのデータ伝送技術を有効活用することができる。
本発明に係る列車制御システムの一実施例を示すブロック図。 同実施例における個々の列車に搭載される車上装置の構成例を示すブロック図。 同実施例において地上装置の側から車上装置に対して伝送される情報(デジタルデータセット)のデータ構成例を示す図。 同実施例において走行速度パターン生成手段により作成される安全な走行速度パターンの一例を部分的に示すグラフ。
図1は本発明の一実施例に係る列車制御システムのブロック図である。この図1の実施例は、列車1側の車上装置2と地上側の地上装置3との間の情報伝送が軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・を介して行われる場合を示している。この列車制御システムが適用される鉄道線区の全域にわたって、列車1が走行するレール4a,4bを利用して複数の公知の軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・が連続的に形成される。図1は、一例として、軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・が複軌条式軌道回路からなる例を示しており、レール4a,4bにおいて各軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・の境界にレール絶縁5が設けられている。
地上装置3は、中央制御装置31と、各軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・の両端に設けられた送信器32及び受信器33と、送信コントローラ34及び受信コントローラ35と、中央制御装置31と送信コントローラ34及び受信コントローラ35との間で情報を伝送するための伝送ライン36とを含む。当該鉄道線区の中央管理所に設置された中央制御装置31は、デジタル符号化された情報(デジタルデータセット)を、伝送ライン36を介して、遠隔の各軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・の送信コントローラ34に伝送する。各軌道回路RC1,RC2,・・・の送信コントローラ34は、伝送ライン36上の情報(デジタルデータセット)に含まれる区間ID(軌道回路ID)に基づき、対応する軌道回路に対して与えられた情報(デジタルデータセット)を取り込み、該取り込んだ情報に応じたデジタル符号化された伝送信号を所定搬送周波数で変調して生成する。送信コントローラ34から生成された伝送信号(デジタルデータセット)は、対応する送信器32に与えられる。送信器32は、該伝送信号(デジタルデータセット)を、前記対応する軌道回路(たとえばRC1)の一端にてレール4a,4bに供給する。受信器33は、該対応する軌道回路(たとえばRC1)の他端にてレール4a,4b間に接続される。
列車1が該軌道回路(たとえばRC1)の区間に在線していない場合は前記伝送信号(デジタルデータセット)が受信器33まで到達するが、在線している場合は、該列車1によって該軌道回路(たとえばRC1)が短絡されるので、該伝送信号(デジタルデータセット)は受信器33まで到達しない。受信コントローラ35は、受信器33を流れる信号電流の有無を検知し、該軌道回路(たとえばRC1)の区間における列車1の在線又は不在線を示す列車検出信号を生成する。各軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・の受信コントローラ35から出力される列車検出信号は伝送ライン36を介して中央制御装置31にフィードバックされる。
地上装置3側の中央制御装置31は、各制御対象に対応づけて、該制御対象を特定するID情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する固定的な恒久速度制限情報及び勾配情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する停止限界情報及び臨時速度制限情報とを含むデジタルデータセットを生成し、伝送ライン36に送出する。原則的には、地上装置3による制御対象は、当該鉄道線区上で運行している個々の列車1である。しかし、図1に示すような軌道回路を利用した情報伝送方式を採用する場合、1軌道回路には1列車しか在線しないので、地上装置3による制御対象は各軌道回路を1単位とするものであり、前記ID情報は各軌道回路区間の区間IDからなる。
地上装置3の側において、各軌道回路RC0,RC1,RC2,・・・の送信コントローラ34は、伝送ライン36を介して中央制御装置31から与えられる前記デジタルデータセットを受信し、該デジタルデータセット中の前記ID情報が自己の軌道回路区間IDを示すならば該デジタルデータセットを取り込み、該取り込んだデジタルデータセットのビット内容を含むデジタル符号化された伝送信号を所定搬送周波数で変調して出力する。このように所定搬送周波数で変調されたデジタル符号化された伝送信号(前記デジタルデータセット)は、送信器32を介して該軌道回路(レール4a,4b)に流される。
図2は、個々の列車1に搭載される車上装置2の構成例を示すブロック図である。車上装置2は、レール4a,4bを流れる前記所定搬送周波数の伝送信号を受電器21により受信/検出し、該受信した伝送信号に含まれるデジタル符号をデコーダ22によりデコードし、こうして、前記中央制御装置31から当該IDを持つ制御対象(つまり当該軌道回路上の列車)に対して送られた前記デジタルデータセットを取得する。さらに、車上装置2は走行速度パターン生成手段23を備える。走行速度パターン生成手段23は、デコーダ22から出力される前記デジタルデータセットに含まれる前記恒久速度制限情報、臨時速度制限情報、停止限界情報等に基づき、当該軌道回路の区間における列車1の安全な走行速度パターンを生成する。
図3は、地上装置3の側から車上装置2に対して伝送される情報(デジタルデータセット)のデータ構成例を示す。項目の欄には、該デジタルデータセットに含まれる情報の項目を示し、データ内容の欄には、各項目に係る情報のデータ内容を示す。ID情報のデータ内容は、具体的なID値からなる。恒久速度制限情報のデータ内容は、任意数i(iは1以上の序数)の恒久速度制限情報を特定するデータからなる。すなわち、[(Vxi,Sxi),Lxi]と表記されたデータは、1つの(i番目の)恒久速度制限情報を特定するデータであり、Vxiは具体的な速度を示すデータ、Sxiは該速度Vxiの開始位置を示すデータ(線区軌道上の絶対位置で示す)、Lxiは該速度Vxiを持続する距離を示すデータ、である。序数iの最大値はたとえば10程度であり、その場合、1軌道回路の区間に関して、最大で10個の恒久速度制限情報を設定することができることになる。この恒久速度制限情報は、従来の車上主体型の列車制御システムにおいては、車上装置側のデータベースに予め記憶されていたものであるが、本発明においては、走行中の列車1の車上装置2に対して地上装置3の側から伝送される。
同様に、臨時速度制限情報のデータ内容は、任意数j(jは1以上の序数)の臨時速度制限情報を特定するデータからなる。すなわち、[(Vyj,Syj),Lyj]と表記されたデータは、1つの(j番目の)臨時速度制限情報を特定するデータであり、Vyjは具体的な速度を示すデータ、Syjは該速度Vyjの開始位置を示すデータ(線区軌道上の絶対位置で示す)、Lyjは該速度Vyjを持続する距離を示すデータ、である。序数jの最大値もたとえば10程度であり、その場合、1軌道回路の区間に関して、最大で10個の臨時速度制限情報を設定することができることになる。この臨時速度制限情報は、本発明においても、従来と同様に、走行中の列車1の車上装置2に対して地上装置3の側から伝送される。
勾配情報のデータ内容は、任意数k(kは1以上の序数)の勾配情報を特定するデータからなる。すなわち、[(Gk,Sk),Lk]と表記されたデータは、1つの(k番目の)勾配情報を特定するデータであり、Gkは軌道の勾配の具体的な値を示すデータ、Skは該勾配Gkの開始位置を示すデータ(線区軌道上の絶対位置で示す)、Lkは該勾配Gkを持続する距離を示すデータ、である。序数kの最大値は、当該軌道回路の区間に存在する勾配の数に依存する。この勾配情報は、従来の車上主体型の列車制御システムにおいては、車上装置側のデータベースに予め記憶されていたものであるが、本発明においては、走行中の列車1の車上装置2に対して地上装置3の側から伝送される。なお、公知のように、勾配情報は、車上装置2において列車1の走行位置(距離)を算出するときの換算変数として使用される。
停止限界情報のデータ内容は、自己の列車1の直前を走行する他の列車に接近してよい線区軌道上の絶対位置を示すデータSaからなる。このデータSaの値は、当該鉄道線区における列車運行状況に応じて随時変動し得る。この停止限界情報は、本発明においても、従来と同様に、走行中の列車1の車上装置2に対して地上装置3の側から伝送される。
図1及び図2に戻ると、列車1の車上装置2は、該列車1が或る軌道回路(例えばRC1)の始端を通過することに応じて該軌道回路(例えばRC1)のID情報を含む前記デジタルデータセットの受信を開始すると、該受信したデジタルデータセットに含まれる各種情報に基づき該軌道回路(例えばRC1)がカバーする1軌道区間における安全な走行速度パターンの作成を行うよう走行速度パターン生成手段23に対して指示する。走行速度パターン生成手段23は、この指示に応じて、該軌道回路(例えばRC1)がカバーする1軌道区間全体おける安全な走行速度パターンの作成を一気に行い、作成した安全な走行速度パターンを内部メモリ(図示せず)に一時記憶する。図4は、こうして走行速度パターン生成手段23により作成される安全な走行速度パターンの一例を部分的に示すグラフである。なお、走行速度パターン生成手段23において安全な走行速度パターンを生成するための素材となる情報は、前記受信したデジタルデータセットに含まれる情報の全てに限らず、その一部であってもよく、あるいはその他適宜の追加的情報を含んでいてもよい。また、走行速度パターン作成済の1軌道区間を列車1が走行している過程で、地上装置3の側から伝送される臨時速度制限情報又は停止限界情報等の値が変更された場合は、走行速度パターン生成手段23で生成する安全な走行速度パターンがリアルタイムに変更され、前記内部メモリに記憶した走行速度パターンが書き換えられる。
図2に戻り、車上装置2は、自己の列車1の走行位置及び速度を判定するための手段24及び走行速度(ブレーキ)制御手段25を備えている。位置及び速度の判定手段24としては、任意の構成を採用してよい。例えば、列車1に設置した速度検出器により現在の走行速度を検出し、該検出した走行速度を積分することに基づき現在の走行位置を算出するようにしてよい。一例として、現在の走行位置を示す情報は、当該鉄道線区の軌道上の絶対位置(距離)を特定するものとする。その場合、各軌道回路のIDから当該軌道回路の始端の絶対位置(距離)が判明するので、走行速度の積分演算は1軌道回路内の相対位置を算出するものであればよく、該算出した相対位置を当該軌道回路の始端の絶対位置に加算することにより、自己の列車1の走行位置を当該鉄道線区の軌道上の絶対位置(距離)として特定する情報が得られる。
走行速度(ブレーキ)制御手段25は、前記判定手段24により判定された走行位置及び速度と、前記走行速度パターン生成手段23により作成され前記内部メモリに一時記憶された前記安全な走行速度パターンとを比較照合して、安全な走行速度パターンを超過しないように該列車1の走行速度(及び/又はブレーキ)を制御する。この走行速度(ブレーキ)制御手段25の具体的構成は、公知の任意のものを採用してよい。例えば、列車1の走行速度を自動制御する又は自動停止させるやり方(すなわちATS)は勿論のこと、これに限らず、列車1の運転席パネルに安全な速度を指示/表示することで運転者に対して該安全速度で運転するよう手動操作を促すやり方等、任意のやり方を採用し得る。
車上装置2における前記走行速度パターン生成手段23、位置及び速度判定手段24、走行速度(ブレーキ)制御手段25等により実現される上述した機能の多くの部分はコンピュータプログラムによって実現することができ、汎用のコンピュータあるいはマイクロプロセッサ等のハードウェア装置上で該機能を実現するコンピュータプログラムを動作させるように構成してよい。あるいは、これらの機能を実現するように専用に設計された電子的集積回路又はディスクリート回路群によってこれらの手段が構成されてもよい。
以上のように、本発明によれば、車上主体型の列車制御システムにおいて、車上装置2の側で安全な走行速度パターンを生成するための素材となる情報の全て又はほとんど若しくは多くを、地上装置3の側から運行中の列車1に対してデジタル伝送するようにしている。特に、従来の車上主体型の列車制御システムにおいては、少なくとも前記恒久速度制限情報と勾配情報が車上装置側のデータベースに予め記憶されていたところ、本発明においては、これらの恒久速度制限情報と勾配情報が走行中の列車1の車上装置2に対して地上装置3の側から伝送されるようになっている。したがって、本発明においては、これらの恒久速度制限情報と勾配情報を列車毎の車上装置のデータベースに予め記憶しておく必要がない。これにより、本発明によれば、従来は軌道条件の変更等に伴い列車毎に列車運行に先立って行われていた車上データベースの更新作業が不要となり、手間が省け、かつ、更新ミスのおそれ等の問題もなくなる。
ところで、本発明においては、車上装置2の側で安全な走行速度パターンを生成するための素材となる情報の全て又はほとんど若しくは多くを、地上装置3の側から運行中の列車1に対してデジタル伝送するようにしているので、地上装置3から車上装置2に対して伝送されるデジタルデータのデータ量が増すことになる。このことは、列車1が高速走行する(例えば新幹線のように最高時速400km程度)場合に、ビットレートを高速化する必要があることを意味する。一例として、1000bps程度のビットレートで前記デジタルデータセットを伝送することが望ましい。幸いなことに、地上装置と車上装置との間の情報伝送を軌道回路を介して行うタイプの情報伝送方式にあっても、近年、そのような高ビットレート(高速・高容量)でのデータ伝送が実現されつつある。したがって、本発明によれば、そのような軌道回路を介して行う高ビットレート(高速・高容量)でのデジタル情報伝送技術を有効活用することができる。
一方、地上装置と車上装置との間の情報伝送を無線で行う方式も知られている。そのような無線方式であれば、1000bps程度のビットレートで前記デジタルデータセットを伝送することは容易に行える。したがって、本発明の別の実施例として、地上装置3と車上装置2との間の情報伝送を無線で行う方式を採用してもよい。なお、無線方式を採用する場合、地上装置3の側から伝送する前記デジタルデータセットに含まれる前記ID情報には、個々の列車1を識別する列車IDを含めるものとする。その場合、列車1側の車上装置2においては、地上装置3の側から無線伝送された複数の前記デジタルデータセットのうち、自己の列車IDを含むデジタルデータセットを受信するものとし、該受信した自己の列車IDを含むデジタルデータセットに基づき前記安全な走行速度パターンを生成するものとする。また、列車1側の車上装置2から自己の列車1の現在位置を示す情報等を地上装置3に対して無線送信し、該地上装置3において各列車1の現在位置を把握しうるようにするものとする。
また、地上装置と車上装置との間の情報伝送方式として、軌道回路を用いることなく、軌道に沿って複数の定位置にトランスポンダ(送信コイル)を配置する方式も公知である。したがって、本発明のさらに別の実施例として、地上装置3と車上装置2との間の情報伝送を、複数の定位置に設置されたトランスポンダを介して行う方式を採用してもよい。
さらに、地上装置と車上装置との間の情報伝送方式として軌道回路を用いる場合であっても、図1に示したような(従来公知のような)1軌道区間の全域にわたって軌道回路を設定する形態に限らず、特願2017-195349 号(発明の名称「列車制御システム」)出願に示されたような「短小軌道回路」を用いてもよい。「短小軌道回路」についての詳細説明は、この特願2017-195349 号(発明の名称「列車制御システム」)出願の明細書及び図面の記載を参照によって本出願に組み込むことで援用する。したがって、本発明のさらに別の実施例として、地上装置3と車上装置2との間の情報伝送を「短小軌道回路」を介して行う方式を採用してもよい。
1 列車
2 車上装置
21 受電器
22 デコーダ
23 走行速度パターン生成手段
24 位置及び速度判定手段
25 走行速度(ブレーキ)制御手段
4a,4b レール
RC0,RC1,RC2,・・・ 軌道回路
3 地上装置
31 中央制御装置
32 送信器
33 受信器
34 送信コントローラ
35 受信コントローラ
36 伝送ライン

Claims (3)

  1. 列車に搭載された車上装置と、地上側の地上装置とを備え、地上と車上間の情報伝送をデジタル信号で行う列車制御システムであって、
    前記地上装置は、各制御対象に対応づけて、該制御対象を特定するID情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する恒久速度制限情報及び勾配情報と、該ID情報により特定される制御対象に対応する停止限界情報及び臨時速度制限情報とを含むデジタルデータセットを前記車上装置に対して送信する手段を含み、
    前記車上装置は、前記列車の走行位置及び速度を判定する手段と、前記地上装置から送信される前記デジタルデータセットを受信する手段と、該受信したデジタルデータセットに含まれる前記恒久速度制限情報、勾配情報、停止限界情報及び臨時速度制限情報に基づき、前記列車の走行速度パターンを生成し、該生成した走行速度パターンと前記判定した走行位置及び速度とを比較照合して前記走行速度パターンにより指示される速度を超過しないように該列車の走行を制御する手段とを含む、
    ことを特徴とする列車制御システム。
  2. 地上と車上間の情報伝送は、軌道回路を介して情報伝送を行う方式からなり、前記ID情報は、線区内の複数の軌道回路区間を識別する区間IDを含む、請求項1の列車制御システム。
  3. 地上と車上間の情報伝送は、無線を介して情報伝送を行う方式からなり、前記ID情報は、線区内の各列車を識別する列車IDを含む、請求項1の列車制御システム。
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