JP2010036803A - 自動列車制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い安全性を維持しつつ、高密度運転が可能で、しかも安価な自動列車制御装置を提供する。
【解決手段】軌道情報送信器101は、軌道の閉塞区間100T、101T、102T毎に設置され、信号現示に対応した速度情報S1を軌道回路へ送信する。地上子20、21のそれぞれは、軌道の閉塞区間の境界付近に配置され、当該地上子20から次の地上子21までの距離情報(L1)及び勾配情報(θ1)を車上装置3へ送信する。車上装置3の受電器30は、軌道回路と電磁結合して速度情報S1を受信する。車上装置3の車上子31は、地上子20、21と電磁結合して距離情報(L1)と勾配情報(θ1)を受信する。車上装置3の信号受信処理部32は、受電器30によって受信した速度情報S1と、車上子31によって受信した距離情報(L1)及び勾配情報(θ1)とによって列車速度制限パターンを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動列車制御装置に関する。本発明に係る自動列車制御装置には、ATC装置のみならず、ATS装置(自動列車停止装置)も含まれる。
鉄道では、列車の間隔を保ち、衝突しないようにするために、軌道上に閉塞区間を設定し、閉塞区間の境界に信号機を設置して列車に進行または停止を指示し、各閉塞区間には1列車しか進入を許可しないようにしている。しかし、運転士が信号機の指示に従わず、冒進した場合には列車同士が衝突する危険があるため、ATS装置によって列車を自動的に停止させるようになっている。
上記の他、閉そく境界に信号機を設置せず、列車運転台に車内信号を表示させて運転する方式(車内信号閉塞式)の場合はATC装置によって列車を自動的に停止させる機能の他、車内信号の制限速度以下に自動的に減速させる機能を有する。
ATS装置は、所定の地点に設置された地上子から列車に信号情報を送信しており、信号機が停止信号の時、列車側の車上子で信号を受信して、車上装置が列車速度を照査し、速度超過の場合にブレーキを制御し、停止させる仕組みである。このような方式は点制御式ATSと呼ばれる。
点制御式ATSのひとつとして、信号機の情報および信号機までの距離情報を伝送し、車上装置において連続的な速度照査パターンを生成し、列車を自動的に制御する方式が知られている(特許文献1参照)。この方式は、制御に必要な情報が固定された地上子地点でしか受信できないため、地点通過直後に信号現示が上位に変化しても、次の地上子に到達するまで、ATSパターンを更新できない。このため、列車の高密度運転に限界がある。
ATC装置は、地上装置からレール等を経由して列車へ連続的に信号情報を送信し、車上装置の受電器で信号情報を受信し、車上装置が信号情報と列車速度を照査し、速度超過の場合にブレーキを制御し、所定の速度まで減速または停止させる仕組みである。このような方式は連続制御式ATCと呼ばれる。
連続制御式ATCの1つとして、予め、閉塞区間の位置、区間長のデータベースを車上装置に記憶させ、レール経由で前方列車の在線区間情報を受信し、列車間隔に応じた速度照査パターンを生成し、自動的に列車速度を制御するものが知られている(特許文献2参照)。
この方式は、連続的に先行列車の位置情報を伝送するため、高密度運転に適しているが、車上装置に路線データベースを持たせているため、地上の閉塞区間が変化した場合、多数の列車のデータベースを同時に変更し、同一のバージョンに管理しなければならない問題がある。
特開2006‐213148号公報 特開2003‐011821号公報
本発明の課題は、高い安全性を維持しつつ、高密度運転が可能で、しかも安価な自動列車制御装置を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る自動列車制御装置は、地上装置と、車上装置とを含む。前記地上装置は、軌道情報送信器と、複数の地上子を含んでいる。前記軌道情報送信器は、軌道の閉塞区間毎に設置され、信号現示に対応した速度情報を軌道回路へ送信する。
前記複数の地上子のそれぞれは、前記軌道の閉塞区間の境界付近に配置され、当該地上子から次の地上子までの距離情報及び勾配情報を車上装置へ送信する。
前記車上装置は、受電器と、車上子と、信号受信処理部とを含む。前記受電器は、前記軌道回路と電磁結合して速度情報を受信し、前記車上子は、前記地上子と電磁結合して前記距離情報と前記勾配情報を受信する。前記信号受信処理部は、前記受電器によって受信した速度情報と、前記車上子によって受信した前記距離情報及び勾配情報とによって列車速度制限パターンを生成する。
上述したように、本発明に係る自動列車制御装置では、地上装置を構成する複数の軌道情報送信器のそれぞれは、軌道の閉塞区間毎に設置され、信号機の現示に対応した速度情報を軌道回路へ送信する。一方、車上装置は、受電器を含み、受電器は、軌道回路と電磁結合して速度情報を受信する。従って、受電器は、軌道回路との電磁結合により、軌道情報送信器から軌道回路に送信された速度情報(ATC信号)を、連続して受信(連続伝送方式)することになる。
しかも、地上装置は複数の地上子を含んでおり、これらの地上子のそれぞれは、軌道の閉塞区間の境界付近に配置されている。車上子は、地上子と電磁結合して距離情報と勾配情報を受信する。従って、車上子は、地上子のそれぞれとの個別的な電磁結合により、各地上子の持つ距離情報及び勾配を地点情報として受信(点伝送方式)することになる。
信号受信処理部は、受電器によって受信した速度情報と、車上子によって受信した距離情報及び勾配情報とによって列車速度制限パターンを生成する。即ち、信号受信処理部は、軌道回路を用いた連続伝送方式と、地上子を用いた点伝送方式との組み合わせにより、列車速度制限パターンを生成する。従って、車上装置に路線データベースをもつ必要がなくなり、車上装置のコストダウンに寄与することができる。
列車制御においては、通常、信号現示系列上、当該閉塞区間の次の閉塞区間における信号現示を予測することができることから、地上子からの距離情報及び勾配の情報を受信した時点で、次の閉塞区間のATC信号を予測し、次の閉塞区間の進入端よりも少し手前の位置で、列車を減速又は停止(終速度)させるような列車速度制限パターンを引くことができる。列車が次の閉塞区間に進入したとき、この閉塞区間の軌道回路から供給される信号現示が予測と一致していれば、列車速度制限パターンを継続し、不一致の場合は列車速度制限パターンを、その信号現示に対応するパターンに変更する。
上述したような予測制御を用いることにより、車上装置における軌道情報の受信処理の遅れに起因するパターン生成遅れ、それによる運転密度の低下を回避し、高密度運転に資することができる。
一つの好ましい形態として、複数の地上子のそれぞれは、少なくとも、当該地上子から次の地上子までの距離情報及び勾配情報と、次の地上子からその次の地上子までの距離情報及び勾配情報とを、車上装置へ伝送し、車上装置で記憶させる。車上装置は、次の地上子が故障したときは、当該地上子で受信した距離情報及び勾配情報によって列車速度制限パターンを生成する。この形態によれば、次の地上子に、故障又は伝送エラーなどが発生しても、当該地上子で受信した距離情報及び勾配情報によって列車速度制限パターンを生成することができる。即ち、本来は、一重系である地上子配列を、二重系化したのと、同じ効果がえられ、高い安全性を確保することができる。
しかも、地上子は、距離情報のほかに、勾配情報をも送信するので、勾配情報を車上子によって読み取り、信号受信処理部において、距離情報とともに、勾配情報を、列車速度制御に用いる。こうすることにより、勾配による速度低下又は速度上昇分を加味して、列車速度制限パターンを作成し、より、高精度の列車速度制御を実行することができる。
以上述べたように、本発明によれば、高い安全性を維持しつつ、高密度運転が可能で、しかも安価な自動列車制御装置を提供することができる。
図1は、本発明に係る自動列車制御装置の構成を概略的に示す図である。図を参照すると、本発明に係る自動列車制御装置は、地上装置と、車上装置3とを含み、軌道4を、矢印F1で示す方向に走行する列車300の速度を制御する。まず、地上装置は、軌道情報送信器101と、複数の地上子20、21を有する。また、地上装置は、一般的な構成として、軌道回路受信器111Rと軌道回路送信器111Sとを有している。
軌道情報送信器101は、列車300の走行方向F1で見て、閉塞回路101Tの前方に位置する閉塞回路102Tとの境界付近において、閉塞回路101Tの一端から、軌道回路に速度情報S1を供給する。速度情報S1は、ATC信号として与えられる。以下、速度情報をATC信号と称することとする。
軌道回路受信器111Rは、軌道回路送信器111Sから軌道回路に供給された軌道電圧信号を受信するものであって、閉塞回路101Tの他端側において、軌道回路に接続されている。閉塞回路101Tに列車300が存在しないときは、軌道電圧信号が軌道回路受信器111Rによって受信され、軌道回路受信器111Rは列車なしの列車検知信号を生成する。閉塞回路101Tに列車300が存在するときは、軌道4が列車300の車軸によって短絡されるので、軌道電圧信号は軌道回路受信器111Rによって受信されない。この場合は、軌道回路受信器111Rは、在線列車の有無を表わす列車検知信号を生成する。
地上子20、21のそれぞれは、閉塞区間100T、101Tの列車進出側となる閉塞境界の付近に配置されている。具体的には、地上子20は、閉塞区間100Tの列車進出側と閉塞区間101Tの列車進入側を分ける閉塞境界から、距離ΔL1を隔てた閉塞区間100T内の位置P0に配置され、地上子21は、閉塞区間101Tの列車進出側と閉塞区間102Tの列車進入側を分ける閉塞境界から、距離ΔL1を隔てた、閉塞区間101Tの位置P1に配置されている。上記2つの閉塞境界を基準にした上記2つの距離ΔL1は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
地上子20は、少なくとも、当該地上子20から次の地上子21までの距離L1の情報を記憶している。距離L1が同じであっても、軌道4の勾配によって、列車300の走行速度が増減するので、地上子20、21のぞれぞれに、距離情報のほかに、更に、軌道4の勾配情報θ1を記憶する。
地上子20、21は、列車300の軌道4に沿って、その全長にわたり、多数個n設置されるものであるが、図1では、そのうち、隣接する2つだけを代表的に示してある。図示のない他の地上子間の距離と、各閉塞区間の距離との関係も、地上子20−21間の距離L1と、閉塞区間101Tの距離との関係と同じである。閉塞境界を基準にした地上子設定距離ΔL1についても同様である。
地上子20、21は、例えば、トランスポンダ等によって構成され、列車300に備えられた車上子31と結合し、送受信を行う。有電源方式であってもよいし、無電源方式であってもよい。このような地上子20、21は周知である。
閉塞区間100Tと閉塞区間101Tの閉塞境界には、閉塞信号機101Rが設置されており、閉塞区間101Tと閉塞区間102Tの閉塞境界には閉塞信号機102Rが設置されている。閉塞信号機101R、102Rの信号現示は、前方軌道回路条件により決定される。地上装置は、これらの閉塞信号機101R、102Rの信号現示に対応するATC信号を、前方軌道回路へ送信する。
次に、車上装置3は、受電器30と、車上子31と、信号受信処理部32とを含む。受電器30は、軌道回路と電磁結合してATC信号S0、S1を受信する。車上子31は、地上子21と結合して、地上子21から送信された距離L1の情報及び勾配情報θ1を受信する。
信号受信処理部32は、地上子20、21から車上子31によって受信された距離情報L1及び勾配情報θ1を、列車速度制限信号を生成するための情報として用いる。列車300に備えられた車輪34の少なくとも1つには、速度発電機などの速度検出器34がとりつけられており、また、車輪34のいくつかには、ブレーキ装置36が付設されている。
次に、図2を参照し、本発明に係る自動列車制御装置のより具体的な構成及び動作を説明する。図2において、列車301、302が、軌道4上を、図の左側から右側に向かって矢印F1で示す方向に走行し、走行方向F1に沿って、閉塞区間100T、101T、102T、103T、104T、105Tが順次に配置されているものとする。
走行方向F1で見て、閉塞区間100T〜105Tの相互間を区画する各閉塞境界の手前には、地上子20〜25がそれぞれ設置されている。地上子20と地上子21とは距離L1を隔てており、地上子21と地上子22とは距離L2を隔てており、地上子22と地上子23とは距離L3を隔てており、地上子23と地上子24とは距離L4を隔てており、地上子24と地上子25とは距離L5を隔てている。
また、閉塞区間100T〜105Tの相互間を区画する各閉塞境界には、閉塞信号機101R〜105Rが設置されている。閉塞信号機100R〜105Rの信号現示系列は、予め定まっている。先行列車301が閉塞区間105Tに在線している場合の信号現示系列は、一例であるが、先行列車301の在線する閉塞区間105Tの閉塞信号機105RがR現示(停止現示)、閉塞区間104Tの閉塞信号機104RがYY現示(例えば制限速度25km/h)、閉塞区間103Tの閉塞信号機103RがY現示(例えば制限速度45km/h)、閉塞区間102Tの閉塞信号機102RがYG現示(例えば制限速度75km/h)となる。閉塞区間101Tの閉塞信号機101RがG現示(制限速度なし)となる。もっとも、他の現示方式となることもある。
閉塞区間100T〜105Tの列車進出端側にそれぞれに備えられた軌道情報送信器101〜104からは、閉塞区間100T〜105Tのそれぞれに、上述した信号現示に対応するATC信号S1〜S4が供給される。これらのATC信号S1〜S4は、列車300が各閉塞区間100T〜105Tを走行する際、軌道回路と受電器30(図1参照)の電磁結合により、受電器30によって受信される。図2には、横軸に列車位置をとり、縦軸に列車速度をとったグラフが示されている。このグラフにおいて、曲線A11〜A14は、車上装置3において設定された列車速度制限パターン、曲線B11〜B14は、列車速度制限パターンA11〜A14に追従するブレーキパターンである。
閉塞区間100Tには、走行方向F1で示す方向に走行する後続列車302が在線している。以下、この後続列車302の速度制限について、閉塞区間100Tから閉塞区間101T、102T、103T、104Tへと走行する場合を例にとって説明する。
まず、後続列車302が、閉塞区間100Tと閉塞区間101Tの閉塞境界の付近において、閉塞区間100T内に設定されている地上子20の上を通過する際、後続列車302の車上子31が地上子20と結合し、地上子20から車上子31に対して、閉塞区間100Tの地上子20と、次の閉塞区間101Tの地上子21との間の距離情報L1及び勾配情報θ1が送信され、車上子31によって受信される。
閉塞区間101Tの閉塞信号機101RはG現示であるから、通常用いられる信号現示系列性から、閉塞区間101Tの次の閉塞区間102TはYG現示であると予測することができる。そこで、後続列車302が、閉塞区間101Tに設定された地上子21に到達したとき又はそれ以前に、車上装置3の信号受信処理部32は、閉塞区間102TにおけるYG現示で許容される制限速度(75km/h)となるような列車速度制限パターンA11を設定する。閉塞区間101Tにおける列車速度制限パターンA11は、車上子31で受信された距離L1の情報及び勾配情報θ1と、自列車のブレーキ性能と、閉塞区間101Tの予想されるATC信号S1とから生成される。
後続列車302が、地上子20の上を通過した後、閉塞区間101Tに進入すると、軌道情報送信器101から軌道回路に対して供給されているATC信号S1が、車上装置3の受電器30によって受信され、信号受信処理部32に取り込まれる。受信されたATC信号S1が、予想されたG現示と一致する場合、信号処理装置32は、列車速度検出器34から供給される列車速度を参酌し、その列車速度が列車速度制限パターンA11で設定された速度を超過しないようにブレーキ36を制御する。従って、後続列車302は、その列車速度が、列車速度制限パターンA11を下回るブレーキパターンB11で、制御されることになる。
上述した列車速度制限パターンの生成は、後続列車302が地上子21、22、23、24の上を通過するたびごとに実行され、各閉塞区間102T、103T、104Tにおいて、その信号現示YG、Y、YYに従った列車速度制限パターンA12、A13、A14が生成される。先行列車301が、閉塞区間105Tに停車したままであれば、閉塞区間104Tに設定された地上子24の位置で、後続列車302を停止させるような列車速度制限パターンA14が設定される。後続列車302は、列車速度制限パターンA12、A13、A14を超過しないようなブレーキパターンB12、B13、B14で、その速度が制限される。
列車300が閉塞区間(100T〜104T)に進入したとき、この閉塞区間100T〜104Tの軌道回路から供給される信号現示が予測と一致していれば、上述したように、列車速度制限パターン(A11〜A14)を継続するが、不一致の場合は列車速度制限パターン(A11〜A14)を、その信号現示に対応するパターンに変更する。例えば、先行列車301が、閉塞区間105Tから閉塞区間106Tに進入した場合、閉塞区間101T〜105Tの信号現示系列が変化する。この場合、列車速度制限パターン(A11〜A14)は、その変化後の信号現示系列に適ったパターンに切り替えられる。この点について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、先行列車301が閉塞区間105Tを進出して、閉塞区間106Tに進入した場合の信号現示系列は、先行列車301の在線する閉塞区間106Tの閉塞信号機106RがR現示(停止現示)、閉塞区間105Tの閉塞信号機105RがYY現示(例えば制限速度25km/h)、閉塞区間104Tの閉塞信号機104RがY現示(例えば制限速度45km/h)、閉塞区間103Tの閉塞信号機103RがYG現示(例えば制限速度75km/h)となる。閉塞区間102Tの閉塞信号機102RがG現示(制限速度なし)となる。
図2の例では、後続列車302が閉塞区間101Tに進入したとき、閉塞区間102Tの信号現示はYG現示であると予測し、実際にもYG現示であったが、図3では、YG現示であると予測した閉塞区間102Tの現示がG現示にアップしている。この場合には、閉塞区間101Tでは、閉塞区間102Tの現示による速度制限を考慮する必要がなくなり、地上子21までは、G現示に応じた速度のままで走行することができる。
そこで、信号受信処理部32は、閉塞区間101Tにおける速度制限パターンA11による速度制限を解消し、閉塞区間102Tに速度制限パターンA11を設定する。以下、閉塞区間103Tに速度制限パターンA12、閉塞区間104Tに速度制限パターンA13、閉塞区間105Tに速度制限パターンA14(停止パターン)を順次設定してゆくことになる。
上述したように、本発明に係る自動列車制御装置では、軌道情報送信器101〜104のそれぞれは、閉塞区間100T〜104T毎に設置され、信号機101R〜104Rの現示に対応したATC信号S0〜S4を軌道回路へ送信し、車上装置3の受電器30は、軌道回路と電磁結合してATC信号S0〜S4を受信する。従って、受電器30は、軌道回路との電磁結合により、軌道情報送信器101〜104から軌道回路に送信されたATC信号S0〜S4を、連続して受信(連続伝送方式)することになる。
一方、地上子20〜24のそれぞれは、閉塞区間100T〜104Tの境界付近に配置されている。車上子31は、地上子20〜24と電磁結合して距離情報(L1〜L4)と勾配情報(θ1〜θ4)を受信する。従って、車上子31は、地上子20〜24のそれぞれとの個別的な電磁結合により、各地上子20〜24の持つ距離情報(L1〜L4)及び勾配情報(θ1〜θ4)を地点情報として受信(点伝送方式)することになる。
信号受信処理部32は、受電器30によって受信したATC信号S0〜S4と、車上子31によって受信した距離情報(L1〜L4)及び勾配情報(θ1〜θ4)とによって列車速度制限パターン(A11〜A14)を生成する。即ち、信号受信処理部は、軌道回路を用いた連続伝送方式と、地上子20〜24を用いた点伝送方式との組み合わせにより、列車速度制限パターン(A11〜A14)を生成する。
そして、信号現示系列から予測される閉塞区間101T〜104Tの信号現示と、距離情報(L1〜L4)、勾配情報(θ1〜θ4)及び自列車のブレーキ性能から、次の閉塞区間101T〜104Tの進入端よりも少し手前の位置、例えば地上子21〜24の設定された位置P1〜P4の位置で、列車を停止(終速度)させるような列車速度制限パターンを引くことができる。従って、車上装置3に路線データベースをもつ必要がなくなり、車上装置3のコストダウンに寄与することができる。
しかも、地上子20〜24は、距離情報(L1〜L4)のほかに、勾配情報(θ1〜θ4)をも送信するので、信号受信処理部32において、距離情報(L1〜L4)とともに、勾配情報(θ1〜θ4)を、列車速度制御に用いることにより、勾配による速度低下又は速度上昇分を加味して、列車速度制限パターン(A11〜A14)を作成し、より高精度の列車速度制御を実行することができる。
一つの好ましい形態として、地上子20〜24のそれぞれは、例えば地上子20から次の地上子21までの距離情報L1及び勾配情報θ1と、次の地上子21から、その次の地上子22までの距離情報L2及び勾配情報θ2とを、車上装置3へ伝送し、車上装置3で記憶させる形態をとることができる。車上装置3は、次の地上子21が故障したときは、当該地上子20で受信した距離情報L2及び勾配情報θ2によって列車速度制限パターンA12を生成することができる。即ち、本来は、一重系である地上子20〜24の配列を、二重系化したのと同じ効果が得られ、高い安全性を確保することができる。
上述した本発明に係る自動列車制御装置の利点は、従来の自動列車制御装置の特性と対比してみると、さらに明らかになる。図4はその具体例を示す図である。図において、曲線C11〜C14は従来の典型的な列車速度制限パターンであり、信号現示の最高許容速度を段階的に変える特性となる。曲線D11〜D14は、そのブレーキパターンである。曲線Aは本発明における列車速度制限パターン、曲線Bは同じくそのブレーキパターンである。従来の自動列車制御装置の場合、運転者には、閉塞区間100T〜104Tの距離が分からない。従って、運転者は、急激な減速による乗客に対する衝撃を回避すべく、曲線D11〜D14に示すように、走行中の閉塞区間100T〜104Tにおいて許容された最高速度よりも、かなり低い速度で走行するような運転に努めるのが普通である。このため、列車速度の低下による輸送効率の低下を招いてしまう。
また、地上子50〜54の位置Q0〜Q4で、各閉塞区間100T〜104Tに与えられた信号現示に対応する列車速度以下にしなければならないので、地上子50〜54の位置Q0〜Q4が、閉塞境界から距離ΔL2(>ΔL1)だけ離れたかなり手前の位置で、当該閉塞区間で許容される速度まで低下してしまい、その後、閉塞境界までの長い距離を、その低下した速度で走行することになってしまい、輸送効率が悪くなる。
本発明に係る自動列車制御装置の一実施形態を概略的に示す図である。 本発明に係る自動列車制御装置の運用形態を示す図である。 本発明に係る自動列車制御装置の別の運用形態を示す図である。 本発明に係る自動列車制御装置の更に別の運用形態を、従来技術のそれと対比して示す図である。
100〜104 軌道情報送信器
20〜24 地上子
3 車上装置
30 受電器
31 車上子
32 信号受信処理部
111S〜114S 軌道回路送信器
111R〜114R 軌道回路受信器

Claims (2)

  1. 地上装置と、車上装置とを含む自動列車制御装置であって、
    前記地上装置は、軌道情報送信器と、複数の地上子を含んでおり、
    前記軌道情報送信器は、軌道の閉塞区間毎に設置され、信号現示に対応した速度情報を軌道回路へ送信し、
    前記複数の地上子のそれぞれは、前記軌道の閉塞区間の境界付近に配置され、当該地上子から次の地上子までの距離情報及び勾配情報を車上装置へ送信するものであり、
    前記車上装置は、受電器と、車上子と、信号受信処理部とを含み、
    前記受電器は、前記軌道回路と電磁結合して速度情報を受信し、
    前記車上子は、前記地上子と電磁結合して前記距離情報と前記勾配情報を受信し、
    前記信号受信処理部は、前記受電器によって受信した速度情報と、前記車上子によって受信した前記距離情報及び勾配情報とによって列車速度制限パターンを生成する、
    自動列車制御装置。
  2. 請求項1に記載された自動列車制御装置であって、前記複数の地上子のそれぞれは、少なくとも、当該地上子から次の地上子までの距離情報及び勾配情報と、前記次の地上からその次の地上子までの距離情報及び勾配情報とを、前記車上装置へ伝送し、前記車上装置で記憶させ、1つの地上子が故障したときは、その1つ手前の地上子で受信した距離情報及び勾配情報によって列車速度制限パターンを生成する、
    自動列車制御装置。
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