JP2017094953A - 列車制御システム、車上装置及び列車制御方法 - Google Patents

列車制御システム、車上装置及び列車制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車上装置において線路条件を記憶する必要のない、新たな速度制御方式を提案すること。
【解決手段】地上装置10は、各区間のレールRに、当該区間に走行制御情報40を繰り返し送信する。車上装置30は、レールRから受信した走行制御情報40に基づく速度制御を行い、含まれる情報項目が異なる複数種類の走行制御情報40に対応可能である。走行制御情報40は、少なくとも自区間ID及び自区間終端速度を含む自区間情報と、内方区間ID、内方区間始端速度及び内方区間始端距離を含む内方区間情報と、を有する。自区間情報には、更に、自区間始端速度、自区間始端距離及び自区間勾配を含めることができ、内方区間情報には、更に、内方区間勾配を含めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、地上装置と車上装置とを具備する列車制御システム等に関する。
列車制御システムの一種であるデジタルATC(Automatic Train Control)では、列車の進入が許容される最終地点(停止限界)を終息点とする速度照査パターンを作成して使用するパターン制御方式が採用されている。速度照査パターンの作成には、先ず地上装置が、列車の在線位置や停止限界、その間の区間数といった情報をレールに送信する。そして、車上装置が、レールから受信した情報の他に、予め定められた線路勾配や曲率半径といった線路条件や、当該列車の諸元(ブレーキ性能や車両重量等)に基づいて速度照査パターンを作成する。
しかし、この方式では、車上装置において、予め線路条件を記憶した車上DB(DataBase)を備える必要があった。このため、線形の変更や相互直通運転といった走行線区の一部区間について線路条件の変更があった場合には、当該走行区間を走行する可能性の有る列車全ての車上装置の車上DBを更新し、且つ、各列車それぞれについて当該列車の走行に支障がないかの検証を行う必要があった。この問題は、特に、多数の列車が存在する大都市圏などで顕著であった。
一方、車上に線路条件を記憶する必要のないパターン制御方式の技術も提案されている(例えば、特許文献1)。この方式では、地上装置が線路条件を記憶した地上DBを備えており、各列車の在線位置をもとに、地上DBに記憶している線路条件を参照して、速度制御テーブルを生成してレールに送信する。車上装置は、レールを介して受信した速度制御テーブルに従って速度制御パターンを作成する。速度制御テーブルは、当該テーブルが送信される軌道回路に進入する際の始端許容速度や、この始端許容速度での許容走行区間長、終端許容速度、減速するための許容減速区間長などを含んでいる。この方式によれば、線路条件が変更となった場合には、地上DBのみを更新すれば済む。
特許第4551554号公報
しかしながら、上述の特許文献1の方式であっても、車上装置は速度制御パターンを作成した上で、走行制御を行う点に変わりはなかった。また、特許文献1の方式では、速度制御テーブルをレールに送信する必要があるが、この情報量の低減が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車上装置において線路条件を記憶する必要のない、新たな速度制御方式を提案することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
各区間別に当該区間の走行制御情報を当該区間のレールに送信する地上装置と、前記レールから前記走行制御情報を受信する車上装置と、を具備する列車制御システムであって、
前記地上装置は、
(1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報と、を前記走行制御情報に含めて前記レールに送信し、
前記車上装置は、
(a)在線区間の始端における許容速度である在線区間始端速度、在線区間の始端から在線区間始端速度での走行を許容する距離である在線区間始端距離、及び、在線区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である在線区間勾配を少なくとも含む在線区間情報と、(b)次区間の始端における許容速度である次区間始端速度、次区間の始端から次区間始端速度での走行を許容する距離である次区間始端距離、及び、次区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である次区間勾配を少なくとも含む次区間情報とを記憶する記憶部を備えており、
受信した前記走行制御情報を受信確定情報として受信確定することであって、当該走行制御情報に自区間始端速度が含まれていないならば、所定の最小速度を自区間始端速度とし、自区間始端距離が含まれていないならば、所定の最小距離を自区間始端距離とし、自区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を自区間勾配とし、内方区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を内方区間勾配として受信確定することと、
受信した前記走行制御情報を用いて新たな区間へ進入したかを判定することと、
前記判定により新たな区間へ進入していないと判定された場合、前記受信確定情報内の内方区間情報で、前記記憶部に記憶されている次区間情報を更新することと、
前記判定により新たな区間へ進入したと判定された場合、前記記憶部に次区間情報として記憶されていた情報で在線区間情報を更新し、更に、前記受信確定情報内の内方区間情報で次区間情報を更新することと、
前記受信確定情報内の自区間始端速度と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端速度とのうちの高い方を制御始端速度とすることと、
前記受信確定情報内の自区間始端距離と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離とのうちの長い方を制御始端距離とすることと、
前記受信確定情報内の自区間始端距離及び自区間勾配の組み合わせと、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離及び在線区間勾配の組み合わせとのうちの、所定の合理性基準選択条件に従って選択される方の勾配を制御勾配とすることと、
前記制御始端距離に続く減速区間の減速度を前記制御勾配で補正することと、
走行位置を算出することと、
前記走行位置が在線区間の前記制御始端距離の範囲内の場合には、前記制御始端速度を照査速度として決定し、範囲外の場合には、前記制御始端速度から所定の減速度で減速したときの任意の地点の照査速度を求める所定の演算式に基づいて、前記走行位置に対応する照査速度を決定することと、
前記照査速度と走行速度とを比較して速度制御を行うことと、
を実行する、
列車制御システムである。
また、第4の発明として、
各区間毎に当該区間の走行制御情報が送信されるレール上を走行し、当該レールから当該区間の走行制御情報を受信する列車の車上装置であって、
前記走行制御情報には、(1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報とが含まれており、
(a)在線区間の始端における許容速度である在線区間始端速度、在線区間の始端から在線区間始端速度での走行を許容する距離である在線区間始端距離、及び、在線区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である在線区間勾配を少なくとも含む在線区間情報と、(b)次区間の始端における許容速度である次区間始端速度、次区間の始端から次区間始端速度での走行を許容する距離である次区間始端距離、及び、次区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である次区間勾配を少なくとも含む次区間情報とを記憶する記憶部を備え、
受信した前記走行制御情報を受信確定情報として受信確定することであって、当該走行制御情報に自区間始端速度が含まれていないならば、所定の最小速度を自区間始端速度とし、自区間始端距離が含まれていないならば、所定の最小距離を自区間始端距離とし、自区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を自区間勾配とし、内方区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を内方区間勾配として受信確定することと、
受信した前記走行制御情報を用いて新たな区間へ進入したかを判定することと、
前記判定により新たな区間へ進入していないと判定された場合、前記受信確定情報内の内方区間情報で、前記記憶部に記憶されている次区間情報を更新することと、
前記判定により新たな区間へ進入したと判定された場合、前記記憶部に次区間情報として記憶されていた情報で在線区間情報を更新し、更に、前記受信確定情報内の内方区間情報で次区間情報を更新することと、
前記受信確定情報内の自区間始端速度と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端速度とのうちの高い方を制御始端速度とすることと、
前記受信確定情報内の自区間始端距離と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離とのうちの長い方を制御始端距離とすることと、
前記受信確定情報内の自区間始端距離及び自区間勾配の組み合わせと、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離及び在線区間勾配の組み合わせとのうちの、所定の合理性基準選択条件に従って選択される方の勾配を制御勾配とすることと、
前記制御始端距離に続く減速区間の減速度を前記制御勾配で補正することと、
走行位置を算出することと、
前記走行位置が在線区間の前記制御始端距離の範囲内の場合には、前記制御始端速度を照査速度として決定し、範囲外の場合には、前記制御始端速度から所定の減速度で減速したときの任意の地点の照査速度を求める所定の演算式に基づいて、前記走行位置に対応する照査速度を決定することと、
前記照査速度と走行速度とを比較して速度制御を行うことと、
を実行する車上装置を構成しても良い。
また、第5の発明として、
第4の発明の車上装置が搭載された列車が走行するレールに送信する走行制御情報であって、(1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報とを含む走行制御情報を送信する地上装置を構成しても良い。
また、第6の発明として、
各区間毎に当該区間の走行制御情報が送信されるレール上を走行し、当該レールから当該区間の走行制御情報を受信する列車の車上装置による列車制御方法であって、
前記走行制御情報には、(1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報とが含まれており、
前記車上装置は、(a)在線区間の始端における許容速度である在線区間始端速度、在線区間の始端から在線区間始端速度での走行を許容する距離である在線区間始端距離、及び、在線区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である在線区間勾配を少なくとも含む在線区間情報と、(b)次区間の始端における許容速度である次区間始端速度、次区間の始端から次区間始端速度での走行を許容する距離である次区間始端距離、及び、次区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である次区間勾配を少なくとも含む次区間情報とを記憶する記憶部を備え、
受信した前記走行制御情報を受信確定情報として受信確定することであって、当該走行制御情報に自区間始端速度が含まれていないならば、所定の最小速度を自区間始端速度とし、自区間始端距離が含まれていないならば、所定の最小距離を自区間始端距離とし、自区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を自区間勾配とし、内方区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を内方区間勾配として受信確定することと、
受信した前記走行制御情報を用いて新たな区間へ進入したかを判定することと、
前記判定により新たな区間へ進入していないと判定された場合、前記受信確定情報内の内方区間情報で、前記記憶部に記憶されている次区間情報を更新することと、
前記判定により新たな区間へ進入したと判定された場合、前記記憶部に次区間情報として記憶されていた情報で在線区間情報を更新し、更に、前記受信確定情報内の内方区間情報で次区間情報を更新することと、
前記受信確定情報内の自区間始端速度と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端速度とのうちの高い方を制御始端速度とすることと、
前記受信確定情報内の自区間始端距離と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離とのうちの長い方を制御始端距離とすることと、
前記受信確定情報内の自区間始端距離及び自区間勾配の組み合わせと、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離及び在線区間勾配の組み合わせとのうちの、所定の合理性基準選択条件に従って選択される方の勾配を制御勾配とすることと、
前記制御始端距離に続く減速区間の減速度を前記制御勾配で補正することと、
走行位置を算出することと、
前記走行位置が在線区間の前記制御始端距離の範囲内の場合には、前記制御始端速度を照査速度として決定し、範囲外の場合には、前記制御始端速度から所定の減速度で減速したときの任意の地点の照査速度を求める所定の演算式に基づいて、前記走行位置に対応する照査速度を決定することと、
前記照査速度と走行速度とを比較して速度制御を行うことと、
を含む列車制御方法を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、車上装置では、線路条件を予め記憶した車上DBを必要とせず、自列車の走行位置における照査速度を決定することができる新たな列車制御の方式が実現される。また、走行制御情報には、自区間始端速度、自区間始端距離、及び、自区間勾配については含めても含めなくとも良いため、含めないことで走行制御情報の情報量の削減を図ることができる。列車が高速且つ高頻度で運転する高密度運転区間では、区間(軌道回路)が短いため、走行制御情報の情報量を削減することで、1つの走行制御情報の受信に要する時間を短縮するといった要望があるが、これに応えることができる。
すなわち、在線区間を走行中は、走行制御情報を受信すると、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報を、次区間情報として記憶更新し、新たな区間に進入したときに、記憶している次区間情報を在線区間情報として記憶更新する。そして、受信した走行制御情報に、自区間始端速度、自区間始端距離、及び、自区間勾配の何れかが含まれていない場合には、それぞれ、記憶している在線区間情報の自区間始端速度、自区間始端距離、及び、自区間勾配を用いて照査速度を決定することができる。
在線区間情報として記憶している在線区間始端速度、在線区間始端距離、及び、在線区間勾配は、直前の区間において受信した走行制御情報に含まれていた自区間始端速度、自区間始端距離、及び、自区間勾配である。このため、走行制御情報に自区間始端速度や自区間始端距離、自区間勾配を含める場合には、車上装置においては、常に、最新の自区間始端速度や自区間始端距離、自区間勾配を取得でき、最新の列車在線状況等に応じた照査速度を決定できるといった利点がある。例えば、先行列車の位置等によって自区間始端距離が変更となった場合にも、最新の自区間始端距離に応じた照査速度を決定できる。
第2の発明として、第1の発明の列車制御システムであって、
前記内方区間始端速度は、直前区間の自区間終端速度を内方区間の始端速度として代用可能であることを示す代用可能フラグ、或いは、ブレーキ制御を行い内方区間内で停止することを示す停止フラグ、の何れかのフラグ情報が用いられ、
前記次区間情報を更新することは、前記受信確定情報内の内方区間始端速度が前記代用可能フラグの情報であれば、前記記憶部に記憶されている次区間情報の次区間始端速度を、前記受信確定情報内の自区間終端速度で更新し、前記停止フラグの情報であれば、前記記憶部に記憶されている次区間情報内の次区間始端速度を、ブレーキ制御を行って次区間内で停止することを示す情報で更新する、
列車制御システムを構成しても良い。
この第2の発明によれば、通常、内方区間始端速度は直前区間の自区間終端速度と同一であることが多いため、走行制御情報に含める内方区間始端速度を、速度そのものではなく、直前区間の終端速度を用いることを示す代用可能フラグ、或いは、内方区間内で停止することを示す停止フラグの何れかのフラグ情報とすることで、走行制御情報の情報量を削減することができる。
第3の発明として、第1又は第2の発明の列車制御システムであって、
前記列車制御システムは、第1路線と第2路線とを列車が走行する直通運転用のシステムであり、
前記地上装置には、前記第1路線用の地上装置と、前記第2路線用の地上装置とがあり、
前記第1路線用の地上装置と前記第2路線用の地上装置とは、前記走行制御情報に含まれる情報項目が異なり、
前記車上装置は、前記第1路線用の地上装置から送信される走行制御情報と、前記第2路線用の地上装置から送信される走行制御情報との両方に対応可能である、
列車制御システムを構成しても良い。
この第3の発明によれば、例えば鉄道事業者が異なるために、レールに送信される走行制御情報の自区間情報に含まれる情報項目が異なる第1路線及び第2路線を相互に直通運転される列車において、路線別に複数の車上装置を搭載する必要がなく、1台の車上装置で異なる走行制御情報に対応可能となる。
列車制御システムの構成図。 走行制御情報の構成例。 走行制御情報の構成例。 走行制御情報の構成例。 走行制御情報の構成例。 車上装置において記憶される情報の説明図。 車上装置における情報の記憶更新の説明図。 車上装置における情報の記憶更新の説明図。 車上装置における情報の記憶更新の説明図。 車上装置における情報の記憶更新の説明図。 照査速度の決定に必要なパラメータの説明図。 照査速度の決定の説明図。 照査速度の決定の説明図。 車上装置の機能構成図。 区間境界通過判定の説明図。 区間走行距離算出の説明図。 車上制御処理のフローチャート。 走行制御情報の他の構成例。 図18の走行制御情報を受信する際の車上制御処理のフローチャート。 列車制御システムを適用可能な相互直通運転システムの一例。
[システム構成]
図1は、本実施形態における列車制御システム1の概略構成図である。列車制御システム1は、デジタルATCシステムであり、地上装置10と、レールRを走行する列車20に搭載される車上装置30と、を備えて構成される。レールRには、列車20の進行方向に沿って区切った列車制御の単位となる区間が定められている。この区間は、レールRに沿って設置された軌道回路を単位として定められる。
地上装置10は、複数の送信器12と、地上制御装置14とを有している。送信器12は、各区間の進出側の境界又は境界直前に設置され、地上制御装置14によって生成された走行制御情報40を含むATC信号を、接続された区間のレールRに送信する。地上制御装置14は、軌道回路単位(すなわち、区間単位)で検知した各列車20の位置の情報(在線情報)や、不図示の連動装置から得られる進路情報等をもとに、軌道上の各列車20に対する走行制御情報40を生成し送信器12を介して対応する列車20の在線区間のレールRに繰り返し送信させる。
車上装置30は、レールRから受信した走行制御情報40に基づく自列車の速度制御を行う。具体的には、受信した走行制御情報40に基づいて照査速度を決定し、この照査速度と自列車の走行速度とを連続して照査し、走行速度が照査速度以下となるようにブレーキを制御する。
[列車制御方法]
(A)走行制御情報40
本実施形態は、走行制御情報40として、図2〜図5に示すような4種類の走行制御情報40A〜40Dの何れか1種類がレールRに送信され、車上装置30は、これらの4種類の走行制御情報40A〜40Dの何れにも対応可能であることを特徴としている。
走行制御情報40は、当該情報が送信される自区間に関する情報である自区間情報42と、隣接する内方区間に関する情報である内方区間情報44と、を含む。走行制御情報40は、自区間情報42が、情報項目である自区間ID(ID)、自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、及び、自区間終端速度Ve0のうち、少なくとも、自区間ID(ID)、及び、自区間終端速度Ve0を含み、内方区間情報44が、情報項目である内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1のうち、少なくとも、内方区間始端速度Vs1、及び、内方区間始端距離Ls1を含むように構成される。始端速度V(自区間始端速度Vs0及び内方区間始端速度Vs1)は、該当する区間の進入側端部における許容速度である。終端速度V(自区間終端速度Ve0)は、該当する区間の進出側端部における許容速度である。始端速度V、及び、終端速度Vは、先行列車の位置(在線区間)に応じて定められる。始端距離L(自区間始端距離Ls0及び内方区間始端距離Ls1)は、該当する区間の進入側端部から始端速度Vでの走行を許容する継続距離である。勾配G(自区間勾配Gr0及び内方区間勾配Gr1)は、該当する区間における始端距離L(自区間始端距離Ls0及び内方区間始端距離Ls1)に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である。
走行制御情報40A〜40Dは、それぞれに含まれる情報項目が異なる。すなわち、図2に示すように、走行制御情報40Aは、自区間情報42に、自区間ID(ID)と、自区間始端速度Vs0と、自区間始端距離Ls0と、自区間勾配Gr0と、自区間終端速度Ve0と、を含み、内方区間情報44に、内方区間ID(ID)と、内方区間始端速度Vs1と、内方区間始端距離Ls1と、内方区間勾配Gr1と、を含む。また、図3に示すように、走行制御情報40Bは、自区間情報42に、自区間ID(ID)と、自区間終端速度Ve0と、を含み、内方区間情報44に、内方区間ID(ID)と、内方区間始端速度Vs1と、内方区間始端距離Ls1と、を含む。また、図4に示すように、走行制御情報40Cは、自区間情報42に、自区間ID(ID)と、自区間終端速度Ve0と、を含み、内方区間情報44に、内方区間ID(ID)と、内方区間始端速度Vs1と、内方区間始端距離Ls1と、内方区間勾配Gr1と、を含む。また、図5に示すように、走行制御情報40Dは、自区間情報42に、自区間ID(ID)と、自区間始端距離Ls0と、自区間勾配Gr0と、自区間終端速度Ve0と、を含み、内方区間情報44に、内方区間ID(ID)と、内方区間始端速度Vs1と、内方区間始端距離Ls1と、内方区間勾配Gr1と、を含む。走行制御情報40Aは、全ての情報項目を含み、走行制御情報40B〜40Dは、幾つかの情報項目を除いた構成となっている。
(B)記憶更新
車上装置30は、受信した走行制御情報40に基づいて自列車の速度制御を行うが、このとき、走行制御情報40に基づく記憶更新を行った上で、この記憶内容を用いて自列車の速度制御を行う。
図6は、車上装置30における記憶部200の記憶内容を示す図である。図6に示すように、車上装置30の記憶部200には、自列車の在線区間に関する情報である在線区間情報220と、次区間に関する情報である次区間情報230と、受信・確定した走行制御情報40である受信確定データ240と、が記憶される。
在線区間情報220は、在線区間ID(ID0m)と、在線区間始端速度Vs0mと、在線区間始端距離Ls0mと、在線区間勾配Gr0mと、を含む。次区間情報230は、次区間ID(ID1m)と、次区間始端速度Vs1mと、次区間始端距離Ls1mと、次区間勾配Gr1mと、を含む。受信確定データ240は、走行制御情報40の全ての情報項目で構成されるデータであり、自区間情報242として自区間ID(ID)、自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、及び、自区間終端速度Ve0を含み、内方区間情報244として内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1を含む。また、この受信確定データ240の各情報項目は、所定の初期値で初期設定されている、すなわち、区間ID(ID,ID)は最小値である「0」に、始端速度Vs0,Vs1は最小速度(例えば、0)に、始端距離Ls0,Ls1は最小距離(例えば、0)に、勾配Gr0,Gr1は所定の勾配(例えば、最急上り勾配(例えば、40‰))に、それぞれ初期設定されている。
車上装置30では、(B1)走行制御情報40を受信したとき、(B2)区間境界を通過したときにメモリの記憶更新を行う。
(B1)走行制御情報40の受信による記憶更新
図7〜図10は、受信した走行制御情報40に基づく記憶更新を説明する図である。車上装置30では、走行制御情報40を受信すると、図7〜図10に示すように、受信した走行制御情報40によって受信確定データ240を更新した後、受信確定データ240によって次区間情報230を更新する。
具体的には、走行制御情報40Aを受信した場合には、図7に示すように、走行制御情報40Aに含まれる自区間ID(ID)、自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1それぞれによって、受信確定データ240の自区間ID(ID)、自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1を更新する。次いで、受信確定データ240の内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1それぞれによって、次区間情報230の次区間ID(ID1m)、次区間始端速度Vs1m、次区間始端距離Ls1m、及び、次区間勾配Gr1mを更新する。
また、走行制御情報40Bを受信した場合には、図8に示すように、走行制御情報40Bに含まれる自区間ID(ID)、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、及び、内方区間始端距離Ls1それぞれによって、受信確定データ240の自区間ID(ID)、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、及び、内方区間始端距離Ls1を更新する。このとき、受信確定データ240の自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、及び、内方区間勾配Gr1は、初期値のままである。次いで、同様に、受信確定データ240の内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1それぞれによって、次区間情報230の次区間ID(ID1m)、次区間始端速度Vs1m、次区間始端距離Ls1m、及び、次区間勾配Gr1mを更新する。このとき、走行制御情報40Bには内方区間勾配Gr1が含まれていないが、受信確定データ240の内方区間勾配Gr1に設定された初期値によって、対応する次区間情報230の次区間勾配Gr1mが更新される。
また、走行制御情報40Cを受信した場合には、図9に示すように、走行制御情報40Cに含まれる自区間ID(ID)、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1それぞれによって、受信確定データ240の自区間ID(ID)、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1を更新する。このとき、受信確定データ240の自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、及び、自区間勾配Gr0は、初期値のままである。次いで、同様に、受信確定データ240の内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1それぞれによって、次区間情報230の次区間ID(ID1m)、次区間始端速度Vs1m、次区間始端距離Ls1m、及び、次区間勾配Gr1mを更新する。
また、走行制御情報40Dを受信した場合には、図10に示すように、走行制御情報40Dに含まれる自区間ID(ID)、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1それぞれによって、受信確定データ240の自区間ID(ID)、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、自区間終端速度Ve0、内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1を更新する。このとき、受信確定データ240の自区間始端速度Vs0は、初期値のままである。次いで、同様に、受信確定データ240の内方区間ID(ID)、内方区間始端速度Vs1、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1それぞれによって、次区間情報230の次区間ID(ID1m)、次区間始端速度Vs1m、次区間始端距離Ls1m、及び、次区間勾配Gr1mを更新する。
(B2)区間境界の通過による記憶更新
車上装置30では、自列車が在線区間と次区間との境界を通過すると、図7〜図10に示すように、次区間情報230によって在線区間情報220を更新する。すなわち、次区間情報230の次区間ID(ID1m)、次区間始端速度Vs1m、次区間始端距離Ls1m、及び、次区間勾配Gr1mそれぞれによって、在線区間情報220の在線区間ID(ID0m)、在線区間始端速度Vs0m、在線区間始端距離Ls0m、及び、在線区間勾配Gr0mを更新する。ここで、在線区間と次区間との境界の通過、すなわち新たな区間への進入の判定は、受信した走行制御情報40をもとに行うことができる。すなわち、受信した走行制御情報40に含まれる自区間ID(ID)が、変化したことによって判定する。
(C)速度照査
車上装置30は、受信した走行制御情報40をもとに、自列車の現在の走行位置Lに対応する照査速度Vを、いわばピンポイントで算出・決定する。そして、この照査速度Vと、現在の走行速度Vとを比較して、自列車の速度制御を行う。
先ず、図11に示すように、照査速度Vの算出に用いる在線区間の制御始端速度V、制御始端距離L、制御勾配G、及び、制御終端速度Vを決定する。詳細には後述するが、これらの制御始端速度V、制御始端距離L、制御勾配G、及び、制御終端速度Vは、結果的に、受信した走行制御情報40に含まれる自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、自区間勾配Gr0、及び、自区間終端速度Ve0として決定する。
制御始端速度Vの決定方法について説明する。制御始端速度Vは、受信確定データ240の自区間始端速度Vs0と、在線区間情報220の在線区間始端速度Vs0mとを比較し、大きい(速い)方を制御始端速度Vとして決定する。
在線区間情報220の在線区間始端速度Vs0mには、図7〜図10に示したように、在線区間の直前の区間を走行中に受信した走行制御情報に含まれる内方区間始端速度Vs1が設定されている。一方、受信確定データ240の自区間始端速度Vs0には、受信した走行制御情報40に自区間始端速度Vs0が含まれていない場合、最小速度である「0」が設定されており、受信した走行制御情報40に自区間始端速度Vs0が含まれている場合(走行制御情報40Aの場合)には、この受信した最新の自区間始端速度Vs0が設定されている。
自区間始端速度Vs0が「0」であれば在線区間始端速度Vs0mが制御始端速度Vとなり、自区間始端速度Vs0が「0」でなく、受信した走行制御情報40に含まれる最新の値であれば、その最新の値と在線区間始端速度Vs0mとのうちの大きいほうが制御始端速度Vとなる。但し、後者の場合、在線区間始端速度Vs0mは、直前の区間を走行中に受信した値であるため、通常、受信した走行制御情報40に含まれる自区間始端速度Vs0と同じか小さい値である。すなわち、後者の場合は、結果的に、走行制御情報40に含まれる自区間始端速度Vs0が、制御速度Vと決定されることになる。
また、制御始端距離Lについても同様に、受信確定データ240の自区間始端距離Ls0と、在線区間情報220の在線区間始端距離Ls0mとを比較し、大きい(長い)ほうを制御始端距離Lとする。
また、制御勾配Gについては、受信確定データ240の自区間始端距離Ls0及び自区間勾配Gr0の組み合わせと、在線区間情報220の在線区間始端距離Ls0m及び在線区間勾配Gr0mの組み合わせとを比較し、合理性の高い方を制御勾配Gとする。「合理性が高い方」とは、始端距離Lの変化に基づき、より合理的且つ安全な選択条件に従って選択した方という意味であり、「所定の合理性基準選択条件に従って選択される方」という意味である。
「合理性が高い方」すなわち「所定の合理性基準選択条件に従って選択される方」について、具体例を挙げてより具体的に説明する。例えば、走行制御情報40中の勾配G(自区間勾配Gr0、内方区間勾配Gr1)は、該当する区間の始端距離L(自区間始端距離Ls0、内方区間始端距離Ls1)に続く減速区間の線路勾配であることから、始端距離Lに付随するものである。また、後述のように、照査速度Vを決定する際の減速度βを制御勾配Gによって補正するため、制御勾配Gの変化によって補正された減速度βが異なる。すなわち、制御勾配Gが小さい方へ変化すると減速度βが小さくなり、逆に、制御勾配Gが大きい方へ変化すると減速度βが大きくなる。従って、始端距離が変化しない場合、すなわち、受信確定データ240中の始端距離Ls0と、在線区間情報220中の在線区間始端距離Ls0mとが一致する場合には、受信確定データ240中の自区間勾配Gr0と、在線区間情報220中の在線区間勾配Gr0mとのうち、大きい方を制御勾配Gとして決定する。始端距離が変化した場合、すなわち、自区間始端距離Ls0と在線区間始端距離Ls0mとが一致しない場合には、自区間勾配Gr0を支配する自区間始端距離Ls0と在線区間勾配Gr0mを支配する在線区間始端距離Ls0mとのうち、制御始端距離Lとして選択した距離情報に付随した勾配を制御勾配Gとして決定する。このとき、走行制御情報40Bには内方区間勾配Gr1が含まれていないため、走行制御情報40Bを受信した場合には、受信確定データ240の自区間勾配Gr0に初期値として設定された値で更新された在線区間情報220の在線区間勾配Gr0mが制御勾配Gとして決定される。
制御終端速度Vについては、走行制御情報40A〜40Dの何れにも自区間終端速度Ve0が含まれているため、この自区間終端速度Ve0を、制御終端速度Vとする。
そして、このように決定した制御始端速度V、制御始端距離L、制御勾配G、及び、制御終端速度V、を用いて、走行位置Lにおける照査速度Vを決定する。走行位置Lは、在線区間の進入側端部からの距離(区間走行距離)である。
図12,図13は、照査速度Vの決定を説明する図である。図12に示すように、制御始端速度Vが制御終端速度V以下である場合には、在線区間内の何れの走行位置Lxにおいても、制御始端速度Vを照査速度Vとする。
また、図13に示すように、制御始端速度Vが制御終端速度Vを超える場合には、列車の走行位置Lが制御始端距離Lの範囲内であるか外であるかに応じて、照査速度Vを決定する。すなわち、列車の走行位置Lが制御始端距離Lの範囲内ならば、制御始端速度Vを照査速度Vとする。一方、走行位置Lが制御始端距離Lの範囲外ならば、次式(1)に従って、在線位置Lにおける照査速度Vを算出する。
Figure 2017094953
この式(1)は、制御始端速度Vから減速度βで減速した場合の任意の位置Lにおける照査速度Vを求める演算式である。制御始端距離Lの位置が、在線区間における減速(ブレーキ)の開始位置となる、減速度βは、式(2)に示すように、制御勾配Gによって補正した値である。
Figure 2017094953
また、式(1)において、「T」は、空走時間であり、2〜3秒程度の定数である。このとき、式(1)で算出した照査速度Vが制御終端速度V未満ならば、この制御終端速度Vを照査速度Vとする。
[機能構成]
図14は、車上装置30の機能構成図である。車上装置30は、処理部100と、記憶部200との他、不図示の操作入力部、表示部、通信部を備えて構成されるコンピュータ装置である。
処理部100は、例えばCPU等の演算装置で実現され、記憶部200に記憶されたプログラムやデータ等に基づいて車上装置30の全体制御を行う。また、処理部100は、位置速度算出部102と、定常受信判定部104と、区間境界通過判定部106と、区間走行距離算出部108と、区間情報更新部110と、照査速度決定部112と、速度照査部114と、を有し、車上制御プログラム202に従った車上制御処理(図17参照)を行う。
位置速度算出部102は、車軸に取り付けられた速度発電機による回転数の計測値をもとに、自列車の現在の走行位置(走行距離)、及び、走行速度Vを算出する。算出した走行位置、及び、走行速度Vは、位置速度データ204として記憶される。
定常受信判定部104は、定常受信条件を満たすかを判定することで、レールRから受信した走行制御情報40が正常に受信されたか否か(安全且つ合理的に受信されたか否か)を判定する。各区間に対して走行制御情報40が繰り返し伝送されるため、車上装置30では、レールRに伝送されている走行制御情報40を次々と受信することになる。定常受信条件は、直近に受信した複数の走行制御情報40をもとに判断する条件とし、例えば、区間IDが同一である2つの走行制御情報40を連続して受信したこと、或いは、連続する3つの走行制御情報40のうち、区間ID或いは電文内容全体が一致する2つ以上の走行制御情報40を含むこと、などと定めることができる。この定常受信条件を満たした受信状態のことを定常受信状態という。
区間境界通過判定部106は、受信している走行制御情報40をもとに、在線区間と次区間との境界の通過を判定する。すなわち、無信号時間が所定の閾値時間に達した後に、定常受信判定部104によって正常受信したと判定された走行制御情報40の自区間ID(ID)が、前回正常受信したと判定された走行制御情報40の自区間IDと異なる場合に、区間境界を通過したと判定する。無信号時間は、レールRから走行制御情報が受信されていない無信号状態の継続時間であり、無信号タイマによって計測できる。無信号タイマは、常時、経過時間を積算しているタイマであり、定常受信判定部104により定常受信条件を満たすと判定される毎にリセットされる。無信号タイマは、所定のクロック信号に基づいてカウントアップするカウンタ回路で構成することができる。
図15は、区間境界の通過の判定を詳細に説明する図である。図15では、横方向を列車先端位置として、上から順に、レールRに伝送されるATC信号、車上装置30における受信電文、無信号距離カウンタのカウンタ値(無信号距離)、を示している。ATC信号は、図15において、当該位置での信号強度(受信信号強度)を縦方向の幅で示している。当該区間の進出端からATC信号が伝送されるため、進出端に近づくにつれて縦方向の幅が大きく(太く)なるように図示している。受信電文は、車上装置30で受信された1つの走行制御情報40を1つの矩形ブロックとして示しており、付記された数字は、車上装置30が受信・解読した当該走行制御情報40に含まれる区間IDを示している。また、各矩形ブロックの図中右端の位置(タイミング)を、走行制御情報が解読されたタイミングとして示している。クロスハッチングが施された矩形ブロックは、受信できなかった或いは解読できなかった走行制御情報40を示す。
図15に示す例では、区間1Tには、区間ID=1、の走行制御情報40が伝送され、次の区間2Tには、区間ID=2、の走行制御情報40が伝送されている。図15(a)は、走行制御情報40を正常に受信・解読できた場合を示し、図15(b)は、区間境界の通過直後に受信した走行制御情報40にデータ化け(詳細には、区間IDのデータ化け)が生じた例を示している。
列車20が区間境界を通過する際には、車上装置30において一時的に走行制御情報40が受信されない無信号の状態(以下、「瞬時無信号」という)が発生する。この瞬時無信号の前後では、受信する走行制御情報40に含まれる区間IDが異なる。このため、定常受信条件を満たしたときの走行制御情報40に含まれる区間IDが、直前に定常受信条件を満たしたときの走行制御情報40に含まれる区間IDと異なる場合に、区間境界を通過したと判定する。そして、その直前に定常受信条件を満たしたタイミングの位置を、通過した区間境界の位置とみなす。
図15(a)に示すように、正常時には、区間1Tを走行中は、区間ID=1、の走行制御情報40を連続的に受信しており、定常受信条件を満たす毎、すなわち1つの走行制御情報40を受信・解読する毎に、無信号距離カウンタがリセットされる。次いで、区間1T,2Tの境界の通過の際には、一時的に無信号状態となり、無信号距離カウンタのカウンタ値が増加する。その後、区間ID=2、の走行制御情報40の受信が開始され、定常受信条件を満たした以降は、定常受信条件を満たす毎に無信号距離カウンタがリセットされる。この場合、区間IDが異なる走行制御情報40について定常受信条件を満たすと判定した位置t2のタイミングにおいて、区間1T,2Tの境界を通過したと判定する。そして、この位置t2のタイミングの直前に定常受信条件を満たすと判定したタイミングの位置t1を、区間1T,2Tの境界とみなす。
図15(b)に示す例では、区間1T,2Tの境界の通過直後に受信した走行制御情報40の区間IDにデータ化けが生じ、手前の区間1Tの走行制御情報40の区間IDと一致している。この場合、区間1T,2Tの境界を通過後、3回目に走行制御情報40を受信したタイミングt4において、区間1T,2Tの境界を通過したと判定する。そして、この位置t4のタイミングの直前に定常受信条件を満たすと判定したタイミングの位置t3を、区間1T,2Tの境界とみなす。
また、無信号距離カウンタは、受信した走行制御情報40が定常受信条件を満たす毎にリセットされる。つまり、無信号距離カウンタによって算出される無信号距離は、受信した走行制御情報40が定常受信条件を満たしたときを起点とした積算距離であり、実際の無信号区間の長さとなっている。区間境界を通過したか否かを判定できるタイミングは、直前の区間に伝送されている走行制御情報40の区間IDとは異なる区間IDの走行制御情報40が定常受信条件を満たしたタイミングであるため、実際に区間境界を通過したタイミングより遅れる。特に、図15(b)に示したように、データ化けが生じた場合や、踏み込み送信式の無絶縁軌道回路における短絡検知の遅れが大きい場合等には、この判定タイミングが更に遅れる。このため、区間境界の通過時に無信号状態が発生することを利用して、無信号時間が所定の閾値に達した時点で、区間境界の通過と判定することもできる。
区間走行距離算出部108は、在線区間の進入側端部を基点とした自列車の走行距離である区間走行距離Lを算出する。区間走行距離Lは、距離積算カウンタを用いて算出できる。この距離積算カウンタは、常時、走行距離を積算し、区間境界通過判定部106によって区間境界の通過が判定されると、カウント値を、無信号状態の継続時間における走行距離である無信号距離に更新する。無信号距離は、無信号距離カウンタによって計測できる。無信号距離カウンタは、常時、走行距離を積算しているカウンタであり、定常受信判定部104によって定常受信条件を満たすと判定される毎に、カウント値がリセットされる。走行距離は、例えば、位置速度算出部102によって算出された現在の走行速度Vを時間積分して求められる。
図16は、区間走行距離の算出を詳細に説明する図である。図16では、右方向を列車の進行方向とし、上から順に、レールRに伝送されるATC信号、車上装置30における受信電文、距離積算カウンタのカウント値(区間走行距離L)、無信号距離カウンタのカウント値(無信号距離)、を示している。距離積算カウンタのカウント値は破線で、無信号距離カウンタのカウント値(無信号距離)は実線で示している。
区間3Tを走行中は、区間ID=3、の走行制御情報40を連続的に受信しており、定常受信条件を満たすと判定される毎、すなわち、走行制御情報40の受信毎に、無信号距離カウンタがリセットされる。区間3T,4Tの境界を通過する際に、一時的に走行制御情報40が受信されない無信号状態となり、無信号距離カウンタはリセットされずにカウント値(無信号距離)は増加する。その後、区間ID=4、の走行制御情報40の受信が開始され、定常受信条件を満たすと判定されたタイミングt6以降、定常受信条件を満たすと判定される毎、すなわち、走行制御情報40の受信毎に、無信号距離カウンタがリセットされる。
また、区間3T,4Tの境界を通過後、最初に定常受信条件を満たすと判定されるタイミングt6では、区間3T,4Tの境界の通過が判定され、距離積算カウンタのカウント値が、当該タイミングt6における無信号距離カウンタのリセット前のカウント値(無信号距離)に更新される。タイミングt6における無信号距離カウンタのカウント値は、当該タイミングt6の直前に定常受信条件を満たすと判定したタイミングt5の位置、すなわち、区間3T,4Tの境界とみなした位置からの走行距離である。つまり、距離積算カウンタのカウント値(区間走行距離)は、図15を参照して説明した区間境界とみなした位置からの走行距離となっている。
区間情報更新部110は、受信した走行制御情報40に基づいて、在線区間情報220、及び、次区間情報230を更新する。すなわち、走行制御情報40を受信すると、受信した走行制御情報40によって受信確定データ240を更新し、その後、受信確定データ240の内方区間情報44によって、次区間情報230を更新する。また、区間境界通過判定部106によって区間境界の通過が判定されると、次区間情報230によって在線区間情報220を更新し、その後、受信確定データ240の内方区間情報44によって次区間情報230を更新する。
照査速度決定部112は、自列車の走行位置における照査速度Vを決定する。先ず、照査速度Vの決定に用いる制御始端速度V、制御始端距離L、制御勾配G、及び、制御終端速度Vを設定する。すなわち、受信確定データ240の自区間始端速度Vs0と、在線区間情報220の在線区間始端速度Vs0mとのうち、大きい方を制御始端速度Vとし、受信確定データ240の自区間始端距離Ls0と、在線区間情報220の在線区間始端距離Ls0mとのうち、長い方を制御始端距離Lとし、受信確定データ240の自区間勾配Gr0と、在線区間情報220の在線区間勾配Gr0mとのうち、合理性の高い方を制御勾配Gとする。また、受信した走行制御情報40に含まれる自区間終端速度Ve0を、制御速度Vとする。
そして、これらの制御始端速度V、制御始端距離L、制御勾配G、及び、制御終端速度Vを用いて、区間走行距離Lにおける照査速度Vを決定する。すなわち、制御始端速度Vが制御終端速度V以下である場合には、制御始端速度Vを照査速度Vとする。制御始端速度Vが制御終端速度Vを超える場合には、区間走行距離算出部108によって算出された区間走行距離Lが制御始端距離Lの範囲内であるか外であるかに応じて、照査速度Vを決定する。すなわち、区間走行距離Lが制御始端距離Lの範囲内ならば、制御始端速度Vを照査速度Vとする。一方、区間走行距離Lが制御始端距離Lの範囲外ならば、制御勾配Gに基づき、式(2)から減速度βを求め、制御始端速度V、制御始端距離L、及び、減速度βに基づき式(1)から、区間走行距離Lに対応する照査速度Vを算出する。そして、算出した照査速度Vが制御終端速度V未満ならば、この制御終端速度Vを、照査速度Vとする。式(1),(2)は、照査速度算出式データ208として記憶されている。また、算出した照査速度Vは、照査速度データ210として記憶される。
速度照査部114は、照査速度決定部112によって決定された照査速度Vに基づく速度制御を行う。すなわち、照査速度Vと、位置速度算出部102によって算出された現在の走行速度Vとを比較し、走行速度Vが照査速度Vを超える場合には、ブレーキを作動させる。
記憶部200は、例えばROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部100が車上装置30を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部100の作業領域として用いられ、処理部100が実行した演算結果が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部200には、車上制御プログラム202と、位置速度データ204と、区間走行距離データ206と、照査速度算出式データ208と、照査速度データ210と、在線区間情報220と、次区間情報230と、受信確定データ240と、が記憶される。
[処理の流れ]
図17は、車上制御処理の流れを説明するフローチャートである。先ず、走行前の初期設定として、記憶している次区間情報230、及び、受信確定データ240の各情報項目を初期値に設定する(ステップS1)。すなわち、区間ID(ID、ID、ID0m、ID1m)のそれぞれを、最小値(例えば、0)に初期設定し、始端速度Vs0、Vs1、Vs1mのそれぞれを、最小速度(例えば、0)に初期設定し、始端距離Ls0,Ls1,Ls1mのそれぞれを、最小距離(例えば、0)に初期設定し、勾配Gr0,Gr1,Gr1mのそれぞれを、所定の勾配(例えば、最急上り勾配(例えば40‰))に初期設定する。
次いで、レールRから走行制御情報40を受信・解読すると(ステップS3)、定常受信判定部104が、走行制御情報40を正常受信したか否かを判定する。走行制御情報40を正常受信したならば(ステップS5:YES)、区間情報更新部110が、受信した走行制御情報40によって受信確定データ240を更新する(ステップS7)。
続いて、区間境界通過判定部106が、区間境界を通過したか否かを判定する。区間境界を通過したならば(ステップS9:YES)、区間情報更新部110が、次区間情報230によって在線区間情報220を更新し(ステップS11)、その後、受信確定データ240によって次区間情報230を更新する(ステップS13)。一方、区間境界を通過していないならば(ステップS9:NO)、区間情報更新部110が、受信確定データ240によって次区間情報230を更新する(ステップS13)。
そして、照査速度決定部112が、自列車の現在の走行位置(区間走行距離L)における照査速度Vを決定する。すなわち、先ず、受信確定データ240の自区間始端速度Vs0と、在線区間情報220の在線区間始端速度Vs0mとのうち、大きい方を制御速度Vとし、受信確定データ240の自区間始端距離Ls0と、在線区間情報220の在線区間始端距離Ls0mとのうち、長い方を制御始端距離Lとし、受信確定データ240の自区間勾配Gr0と、在線区間情報220の在線区間勾配Gr0mとのうち、合理性の高い方を制御勾配Gとする。また、受信確定データ240の自区間終端速度Ve0を、制御終端速度Vとする(ステップS15)。
次いで、制御始端速度Vが制御終端速度V以下ならば(ステップS17:YES)、制御始端速度Vを照査速度Vとする(ステップS19)。
一方、制御始端速度Vが制御終端速度Vを超えるならば(ステップS17:NO)、区間走行距離Lが制御始端距離Lの範囲内か外かを判定する。区間走行距離Lが制御始端距離Lの範囲内ならば(ステップS21:YES)、制御始端速度Vを照査速度Vとする(ステップS23)。区間走行距離Lが制御始端距離Lの範囲外ならば(ステップS21:NO)、式(2)に従って、制御勾配Gによって補正した減速度βを算出し(ステップS25)、式(1)に示した照査速度算出式を用いて、区間走行位置Lにおける照査速度Vを算出する(ステップS27)。そして、算出した照査速度Vが制御終端速度V以下の場合には(ステップS29:YES)、制御終端速度Vを照査速度Vに変更する(ステップS31)。
その後、速度照査部114が、照査速度Vに基づく速度照査を行う。すなわち、自列車の現在の走行速度Vが照査速度Vを超えるならば(ステップS33:YES)、ブレーキを動作させるブレーキ制御を行う(ステップS35)。以上の処理を行うと、ステップS3に戻り、同様の処理を繰り返す。
[作用効果]
このように、本実施形態の列車制御システム1によれば、車上装置30では、線路条件を予め記憶した車上DBを必要とせず、自列車の走行位置における照査速度を決定することができる新たな列車制御の方式が実現される。また、走行制御情報40には、自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、及び、自区間勾配Gr0については含めても含めなくとも良いため、含めないことで走行制御情報40の情報量の削減を図ることができる。列車が高速且つ高頻度で運転する高密度運転区間では、区間(軌道回路)が短いため、走行制御情報40の情報量を削減することで、1つの走行制御情報40の受信に要する時間を短縮するといった要望があるが、これに応えることができる。
すなわち、在線区間を走行中は、走行制御情報40を受信すると、内方区間情報44を次区間情報230として記憶更新し、新たな区間に進入したときに、記憶している次区間情報230を在線区間情報220として記憶更新する。そして、受信した走行制御情報40に、自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、及び、自区間勾配Gr0が含まれていない場合には、それぞれ、記憶している在線区間情報220の在線区間始端速度Vs0m、在線区間始端距離Ls0m、及び、在線区間勾配Gr0mを用いて照査速度を決定することができる。
なお、在線区間情報220として記憶している在線区間始端速度Vs0m、自区間始端距離Ls0m、及び、在線区間勾配Gr0mは、直前の区間において受信した走行制御情報40に含まれていた情報である。このため、走行制御情報40に自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、及び、自区間勾配Gr0を含める場合には、車上装置30においては、常に、最新の自区間始端速度Vs0、自区間始端距離Ls0、及び、自区間勾配Gr0を取得できるため、最新の列車在線状況等に応じた照査速度Vを決定できるといった利点がある。例えば、先行列車の位置等によって自区間始端距離Ls0が変更となった場合にも、最新の自区間始端距離Ls0に応じた照査速度Vを決定できる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)走行制御情報40の内方区間始端速度Vs1
図18に示すように、内方区間始端速度Vs1を、少なくとも、無信号停止区間であることを示す情報を含む2ビットデータとした走行制御情報40Eを構成することとしても良い。すなわち、内方区間始端速度Vs1が表す4つのコード(2ビットデータであり、ビット値00,01,10,11の4つ)それぞれの速度区分として、下位の2つのコード(00,01)は、無信号停止速度であることを示す停止フラグとし、上位の2つのコード(10,11)は、その直前の区間である自区間終端速度Ve0を代用可能であることを示す代用可能フラグとする。
通常、内方区間の始端速度は、その直前の区間の終端速度と同一に定められるため、区間境界で不連続とならないブレーキパターン制御であればほぼ不要の情報である。このため、内方区間始端速度Vs1については、上述の実施形態のように具体的な制限速度を設定するのではなく、少なくとも、無信号停止速度であるかの情報を含むように構成することで、内方区間始端速度Vs1のビット数を削減し、走行制御情報40の情報量を削減することができる。
図19に、走行制御情報40Eを用いる場合の、車上装置30における車上制御処理のフローチャートを示す。図19では、上述の実施形態における車上制御処理(図17参照)と同一の処理ステップについては同一のステップ番号を付してある。ここでは、図17とは異なる処理ステップについて説明する。
すなわち、受信確定データ240によって次区間情報230を更新するときに、次区間情報230の次区間ID(ID1m)、次区間始端距離Ls1m、及び、次区間勾配Gr1mについては、受信確定データ240の内方区間ID(ID)、内方区間始端距離Ls1、及び、内方区間勾配Gr1によって更新する(ステップS41)。次区間始端速度Vs1mについては、内方区間始端速度Vs1のコード値が“10”以上であるならば(ステップS43:YES)、自区間終端速度Ve0を、次区間始端速度Vs1mとして更新する(ステップS45)。一方、内方区間始端速度Vs1のコード値が“01”以下であるならば(ステップS43:NO)、無信号停止速度である「M01」を、次区間始端速度Vs1mとして更新する(ステップS47)。次区間始端速度Vs1mを「M01」と設定することで、次の区間に進入したときに、在線区間情報220の在線区間始端速度Vs0mが「M01」に更新され、照査速度Vが「M01」に決定されてブレーキ制御が実行される。
また、走行制御情報40を正常受信できない場合には(ステップS5:NO)、記憶している次区間情報230の次区間始端速度Vs1mが無信号停止速度「M01」であり(ステップS51:YES)、且つ、無信号時間が所定の閾値時間以上であるならば(ステップS53:YES)、照査速度Vを「0」に設定する(ステップS55)。所定の閾値時間は、区間境界を通過時に生じる瞬時無信号の継続時間よりも長い時間である。
図18に示した走行制御情報40Eは、走行制御情報40A(図7参照)に基づくデータ構成としたが、走行制御情報40B〜40Dに基づくデータ構成としてもよいことは勿論である。その場合も、車上装置30における車上制御処理の処理フローは図19と同じである。
(B)直通運転システム
上述の実施形態の列車制御システム1は、含まれる情報項目が異なる複数種類の走行制御情報40A〜40Eに1台の車上装置30で対応可能である。このため、図20に示すように、例えば鉄道事業者が異なる複数の営業路線に列車を乗り入れる直通運転用のシステムに上述の実施形態を適用可能である。図20では、鉄道会社A,Bそれぞれが運営する路線A,Bが相互に乗り入れる直通運転を行っている例である。この場合、鉄道会社Aが管理する路線A用の地上装置10aと、鉄道会社Bが管理する路線B用の地上装置10bでは、レールRに送信される走行制御情報40a,40bが異なっている。走行制御情報40aは、走行制御情報40A〜40Eのうちのどれか1種類であり、走行制御情報40bは、走行制御情報40A〜40Eのうちの走行制御情報40aと異なる種類である。このような場合でも、本実施形態の列車20に搭載される車上装置30は、現在、どちらの路線を走行しているか、送信されてくる走行制御情報40の構成(情報項目の有無)はどうなっているかといったことを判断せずに列車制御を実現することができる。
1 列車制御システム
10 地上装置
12 送信器、14 地上制御装置
20 列車
30 車上装置
100 処理部
102 位置速度算出部、104 定常受信判定部
106 区間境界通過判定部、108 区間走行距離算出部
110 区間情報更新部、112 照査速度決定部、114 速度照査部
200 記憶部
202 車上制御プログラム
204 位置速度データ、206 区間走行距離データ
208 照査速度算出式データ、210 照査速度データ
220 在線区間情報、230 次区間情報、240 受信確定データ
40(40A〜40D) 走行制御情報
42 自区間情報、44 内方区間情報

Claims (6)

  1. 各区間別に当該区間の走行制御情報を当該区間のレールに送信する地上装置と、前記レールから前記走行制御情報を受信する車上装置と、を具備する列車制御システムであって、
    前記地上装置は、
    (1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報と、を前記走行制御情報に含めて前記レールに送信し、
    前記車上装置は、
    (a)在線区間の始端における許容速度である在線区間始端速度、在線区間の始端から在線区間始端速度での走行を許容する距離である在線区間始端距離、及び、在線区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である在線区間勾配を少なくとも含む在線区間情報と、(b)次区間の始端における許容速度である次区間始端速度、次区間の始端から次区間始端速度での走行を許容する距離である次区間始端距離、及び、次区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である次区間勾配を少なくとも含む次区間情報とを記憶する記憶部を備えており、
    受信した前記走行制御情報を受信確定情報として受信確定することであって、当該走行制御情報に自区間始端速度が含まれていないならば、所定の最小速度を自区間始端速度とし、自区間始端距離が含まれていないならば、所定の最小距離を自区間始端距離とし、自区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を自区間勾配とし、内方区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を内方区間勾配として受信確定することと、
    受信した前記走行制御情報を用いて新たな区間へ進入したかを判定することと、
    前記判定により新たな区間へ進入していないと判定された場合、前記受信確定情報内の内方区間情報で、前記記憶部に記憶されている次区間情報を更新することと、
    前記判定により新たな区間へ進入したと判定された場合、前記記憶部に次区間情報として記憶されていた情報で在線区間情報を更新し、更に、前記受信確定情報内の内方区間情報で次区間情報を更新することと、
    前記受信確定情報内の自区間始端速度と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端速度とのうちの高い方を制御始端速度とすることと、
    前記受信確定情報内の自区間始端距離と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離とのうちの長い方を制御始端距離とすることと、
    前記受信確定情報内の自区間始端距離及び自区間勾配の組み合わせと、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離及び在線区間勾配の組み合わせとのうちの、所定の合理性基準選択条件に従って選択される方の勾配を制御勾配とすることと、
    前記制御始端距離に続く減速区間の減速度を前記制御勾配で補正することと、
    走行位置を算出することと、
    前記走行位置が在線区間の前記制御始端距離の範囲内の場合には、前記制御始端速度を照査速度として決定し、範囲外の場合には、前記制御始端速度から所定の減速度で減速したときの任意の地点の照査速度を求める所定の演算式に基づいて、前記走行位置に対応する照査速度を決定することと、
    前記照査速度と走行速度とを比較して速度制御を行うことと、
    を実行する、
    列車制御システム。
  2. 前記内方区間始端速度は、直前区間の自区間終端速度を内方区間の始端速度として代用可能であることを示す代用可能フラグ、或いは、ブレーキ制御を行い内方区間内で停止することを示す停止フラグ、の何れかのフラグ情報が用いられ、
    前記次区間情報を更新することは、前記受信確定情報内の内方区間始端速度が前記代用可能フラグの情報であれば、前記記憶部に記憶されている次区間情報内の次区間始端速度を、前記受信確定情報内の自区間終端速度で更新し、前記停止フラグの情報であれば、前記記憶部に記憶されている次区間情報内の次区間始端速度を、ブレーキ制御を行って次区間内で停止することを示す情報で更新する、
    請求項1に記載の列車制御システム。
  3. 前記列車制御システムは、第1路線と第2路線とを列車が走行する直通運転用のシステムであり、
    前記地上装置には、前記第1路線用の地上装置と、前記第2路線用の地上装置とがあり、
    前記第1路線用の地上装置と前記第2路線用の地上装置とは、前記走行制御情報に含まれる情報項目が異なり、
    前記車上装置は、前記第1路線用の地上装置から送信される走行制御情報と、前記第2路線用の地上装置から送信される走行制御情報との両方に対応可能である、
    請求項1又は2に記載の列車制御システム。
  4. 各区間毎に当該区間の走行制御情報が送信されるレール上を走行し、当該レールから当該区間の走行制御情報を受信する列車の車上装置であって、
    前記走行制御情報には、(1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報とが含まれており、
    (a)在線区間の始端における許容速度である在線区間始端速度、在線区間の始端から在線区間始端速度での走行を許容する距離である在線区間始端距離、及び、在線区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である在線区間勾配を少なくとも含む在線区間情報と、(b)次区間の始端における許容速度である次区間始端速度、次区間の始端から次区間始端速度での走行を許容する距離である次区間始端距離、及び、次区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である次区間勾配を少なくとも含む次区間情報とを記憶する記憶部を備え、
    受信した前記走行制御情報を受信確定情報として受信確定することであって、当該走行制御情報に自区間始端速度が含まれていないならば、所定の最小速度を自区間始端速度とし、自区間始端距離が含まれていないならば、所定の最小距離を自区間始端距離とし、自区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を自区間勾配とし、内方区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を内方区間勾配として受信確定することと、
    受信した前記走行制御情報を用いて新たな区間へ進入したかを判定することと、
    前記判定により新たな区間へ進入していないと判定された場合、前記受信確定情報内の内方区間情報で、前記記憶部に記憶されている次区間情報を更新することと、
    前記判定により新たな区間へ進入したと判定された場合、前記記憶部に次区間情報として記憶されていた情報で在線区間情報を更新し、更に、前記受信確定情報内の内方区間情報で次区間情報を更新することと、
    前記受信確定情報内の自区間始端速度と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端速度とのうちの高い方を制御始端速度とすることと、
    前記受信確定情報内の自区間始端距離と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離とのうちの長い方を制御始端距離とすることと、
    前記受信確定情報内の自区間始端距離及び自区間勾配の組み合わせと、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離及び在線区間勾配の組み合わせとのうちの、所定の合理性基準選択条件に従って選択される方の勾配を制御勾配とすることと、
    前記制御始端距離に続く減速区間の減速度を前記制御勾配で補正することと、
    走行位置を算出することと、
    前記走行位置が在線区間の前記制御始端距離の範囲内の場合には、前記制御始端速度を照査速度として決定し、範囲外の場合には、前記制御始端速度から所定の減速度で減速したときの任意の地点の照査速度を求める所定の演算式に基づいて、前記走行位置に対応する照査速度を決定することと、
    前記照査速度と走行速度とを比較して速度制御を行うことと、
    を実行する車上装置。
  5. 請求項4に記載の車上装置が搭載された列車が走行するレールに送信する走行制御情報であって、(1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報とを含む走行制御情報を送信する地上装置。
  6. 各区間毎に当該区間の走行制御情報が送信されるレール上を走行し、当該レールから当該区間の走行制御情報を受信する列車の車上装置による列車制御方法であって、
    前記走行制御情報には、(1)自区間の識別情報、自区間の始端における許容速度である自区間始端速度、自区間の始端から自区間始端速度での走行を許容する距離である自区間始端距離、自区間の終端における許容速度である自区間終端速度、及び、自区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である自区間勾配のうち、少なくとも、自区間の識別情報、及び、自区間終端速度を含む自区間情報と、(2)自区間に隣接する内方区間の識別情報、内方区間の始端における許容速度である内方区間始端速度、内方区間の始端から内方区間始端速度での走行を許容する距離である内方区間始端距離、及び、内方区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である内方区間勾配のうち、少なくとも、内方区間始端速度、及び、内方区間始端距離を含む内方区間情報とが含まれており、
    前記車上装置は、(a)在線区間の始端における許容速度である在線区間始端速度、在線区間の始端から在線区間始端速度での走行を許容する距離である在線区間始端距離、及び、在線区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である在線区間勾配を少なくとも含む在線区間情報と、(b)次区間の始端における許容速度である次区間始端速度、次区間の始端から次区間始端速度での走行を許容する距離である次区間始端距離、及び、次区間始端距離に続く所定の減速度で減速する区間の線路勾配である次区間勾配を少なくとも含む次区間情報とを記憶する記憶部を備え、
    受信した前記走行制御情報を受信確定情報として受信確定することであって、当該走行制御情報に自区間始端速度が含まれていないならば、所定の最小速度を自区間始端速度とし、自区間始端距離が含まれていないならば、所定の最小距離を自区間始端距離とし、自区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を自区間勾配とし、内方区間勾配が含まれていないならば、所定の線区最大勾配を内方区間勾配として受信確定することと、
    受信した前記走行制御情報を用いて新たな区間へ進入したかを判定することと、
    前記判定により新たな区間へ進入していないと判定された場合、前記受信確定情報内の内方区間情報で、前記記憶部に記憶されている次区間情報を更新することと、
    前記判定により新たな区間へ進入したと判定された場合、前記記憶部に次区間情報として記憶されていた情報で在線区間情報を更新し、更に、前記受信確定情報内の内方区間情報で次区間情報を更新することと、
    前記受信確定情報内の自区間始端速度と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端速度とのうちの高い方を制御始端速度とすることと、
    前記受信確定情報内の自区間始端距離と、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離とのうちの長い方を制御始端距離とすることと、
    前記受信確定情報内の自区間始端距離及び自区間勾配の組み合わせと、前記記憶部に記憶されている在線区間情報内の在線区間始端距離及び在線区間勾配の組み合わせとのうちの、所定の合理性基準選択条件に従って選択される方の勾配を制御勾配とすることと、
    前記制御始端距離に続く減速区間の減速度を前記制御勾配で補正することと、
    走行位置を算出することと、
    前記走行位置が在線区間の前記制御始端距離の範囲内の場合には、前記制御始端速度を照査速度として決定し、範囲外の場合には、前記制御始端速度から所定の減速度で減速したときの任意の地点の照査速度を求める所定の演算式に基づいて、前記走行位置に対応する照査速度を決定することと、
    前記照査速度と走行速度とを比較して速度制御を行うことと、
    を含む列車制御方法。
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