JP2019214067A - 鋳片の凝固完了位置検知方法及び鋳片の凝固完了位置検知装置 - Google Patents

鋳片の凝固完了位置検知方法及び鋳片の凝固完了位置検知装置 Download PDF

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【課題】連続鋳造鋳片の凝固完了位置を精度よく推定する鋳片の凝固完了位置検知方法を提供する。【解決手段】鋳片の連続鋳造プロセスにおいて、鋳片の製造条件に基づいて鋳片の凝固完了位置を取得するための関係式を生成する関係式生成ステップと、連続鋳造機に設置された凝固相厚測定器を用いて、鋳片の凝固相厚を測定する凝固相厚測定ステップと、凝固相厚測定器よりも鋳造方向下流側に設けられた温度測定器を用いて、鋳片の表面温度を測定する表面温度測定ステップと、関係式生成ステップにて生成された関係式を用いて、測定された鋳片の表面温度と、測定された鋳片の凝固相厚とから凝固完了位置を推定する推定ステップとを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、連続鋳造機により鋳造される鋳片の凝固完了位置を検知する凝固完了位置検知方法及び凝固完了位置検知装置に関する。
連続鋳造鋳片は、タンディシュ内の溶鋼をタンディシュの下部に設けられた鋳型に浸漬ノズルを介して連続的に注入し、鋳型内で凝固シェルを形成させて鋳型の下部から鋳片として連続的に引き出し、鋳片内部の溶鋼を外側から徐々に凝固させて形成される。連続鋳造において、鋳型から引き出された鋳片内部の溶鋼の凝固状態は、例えば溶鋼温度や鋳片の引き抜き速度、冷却条件等により変化する。鋳片の凝固状態、特に、凝固完了位置を把握することは、生産性の向上や鋳片の品質改善のために重要である。
例えば、生産性を上げるために鋳造速度を高くし過ぎて凝固完了位置が連続鋳造機の機端を超えると、溶鋼静圧により鋳片が膨らみ、操業停止に陥る。したがって、鋳片の凝固完了位置が分からない場合にはむやみに鋳造速度を上げることはできない。また、中心偏析を抑制する軽圧下操業では、鋳片の凝固完了位置を含む適切な範囲で鋳片を圧下し厚みを絞り込む必要がある。しかし、鋳片の凝固完了位置が分からなければ、適切な範囲で圧下することができず、中心偏析の抑制が困難となる。このため、連続鋳造機により鋳造される鋳片の凝固完了位置を推定するための技術が検討されてきた。
例えば特許文献1には、横断面が矩形型である連続鋳造中の鋳片を一対以上のロールにて圧下するとともに当該ロールの変位量を計測し、計測した変位量から当該ロールによる鋳片の圧下量を求め、求めた圧下量に基づき鋳片の凝固完了位置を判定する、連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法が開示されている。
また、特許文献2には、横波超音波センサと縦波超音波センサとを連続鋳造機の同一位置または鋳造方向に離れた2箇所に配置し、鋳造速度を増速して凝固完了位置を横波超音波センサの配置位置よりも下流側に移動させ、そのときの横波超音波センサの受信信号の強度変化に基づいて鋳片中心部の固相率が1となる位置が横波超音波センサの配置した位置と一致したことを検知し、その時点における縦波超音波の伝播時間から算出した凝固完了位置が横波超音波センサの配置位置と合致するように、縦波超音波の伝播時間から凝固完了位置を求める計算式を校正し、校正した計算式に基づき縦波超音波の伝播時間から凝固完了位置を求める、連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、連続鋳造鋳片の凝固状態を、少なくとも二次冷却の冷却条件に基づく熱流束を使用した熱伝達モデルによって推定する、連続鋳造の最終凝固予測方法が開示されている。かかる方法では、温度測定装置で鋳片長手方向の予め設定した計測位置で鋳片幅方向の温度分布を計測する。また、熱伝達モデルで推定した計測位置での推定温度と、温度分布計測手段で計測した鋳片幅方向の温度分布とが一致するように、熱流束の鋳片幅方向の熱流束分布を補正している。
特開2002−66704号公報 特開2010−5700号公報 特開2014−37001号公報 特開2012−187636号公報
しかし、特許文献1では、鋳片を圧下する各ロールについてそれぞれ計測された鋳片圧下時の圧下量に基づき凝固部と未凝固部とを判定し、ロール単位で凝固完了位置を求めている。このため、例えば図15左側に示すように、凝固完了位置が全幅において略同一であれば比較的明瞭に圧下量の変化が現れる。この場合には、凝固完了位置の判別は容易にできる。しかし、一般的には、図15右側に示すように、凝固完了位置は鋳片幅方向でばらつく。このため、圧下量の変化がなだらかになり、凝固完了位置が不明確となる。この場合、完全凝固したことの判別が困難である。また、鋳片の全幅を圧下して凝固部と未凝固部とを判定するため、鋳片幅方向の各位置における凝固完了位置を推定することができない。
また、特許文献2では、鋳片の凝固相厚みに相当する変数である縦波超音波の伝播時間から、凝固完了位置を推定するための計算式を用いて凝固完了位置を推定している。この計算式は、横波超音波センサの測定結果に基づき校正されるが、特許文献2では、横波超音波センサの設置位置で鋳片を凝固完了させなければ計算式を校正できない。凝固完了位置を一定に合わせ込む軽圧下操業は難しく、校正は困難である。また、実際の操業時は縦波超音波1点のみの測定となり、外乱により凝固相厚が一定のまま温度が大きく変化した場合、最終凝固位置の変化を検出できない。
さらに、特許文献3では、二次冷却条件に基づく熱流束を使用した熱伝達モデルによって幅・厚み方向の二次元断面の温度を推定し、温度測定装置で鋳片幅方向の温度分布を計測し、モデルで推定した温度と計測温度が一致するよう熱流束を補正することで、最終凝固位置を推定している。かかる方法は表面の境界条件を適切に補正することで鋳片内部の凝固状態を推定するものである。
しかし、鋳片内部は固液二相状態であり、溶鋼はイマージョンノズルから鋳型内に注入される際、鋳造幅方向、厚さ方向及び鋳造方向の三次元方向に流動するため、鋳片内部では二次元断面モデルでは予想できない熱交換が行われている。この影響を考慮するためには、溶鋼流動の影響が無くなった後、凝固相厚の測定等の鋳片内部の状態測定が必要である。また表面温度測定により高い精度で熱流束を推定するには、冷却履歴のうち最も温度が低い最冷点付近で測温を行う必要がある。特に強冷却の場合、ノズル1本当たりの温度変動が大きく、測定位置の表面温度は直前のノズルの影響を非常に強く受ける。このため、測定位置の直前のノズルに詰まりが生じているときには推定精度が大きく低下する可能性がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、連続鋳造鋳片の凝固完了位置を精度よく推定することが可能な、新規かつ改良された鋳片の凝固完了位置検知方法及び鋳片の凝固完了位置検知装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、連続鋳造機の鋳型内に注入された溶鋼を冷却して鋳片の外郭に凝固シェルを形成し、鋳型の下端から鋳片を引き抜きながら鋳片内部の未凝固部分を完全に凝固させる連続鋳造プロセスにおいて、鋳片の製造条件に基づいて、鋳片の凝固完了位置を取得するための関係式を生成する関係式生成ステップと、連続鋳造機に設置された凝固相厚測定器を用いて、鋳片の凝固相厚を測定する凝固相厚測定ステップと、凝固相厚測定器よりも鋳造方向下流側に設けられた温度測定器を用いて、鋳片の表面温度を測定する表面温度測定ステップと、関係式生成ステップにて生成された関係式を用いて、測定された鋳片の表面温度と、測定された鋳片の凝固相厚から凝固完了位置を推定する推定ステップと、を含む、鋳片の凝固完了位置検知方法が提供される。
凝固相厚測定ステップは、連続鋳造機の二次冷却設備よりも鋳造方向下流側にある放冷区間に設置された凝固相厚測定器を用いて、鋳片の凝固相厚を測定するようにしてもよい。
凝固相厚測定器は鋳片幅方向に移動可能に構成されており、凝固相厚測定器を鋳片幅方向に移動させる毎に、凝固相厚測定ステップ、表面温度測定ステップ及び推定ステップを繰り返し、鋳片幅方向の複数点での凝固完了位置を検知するようにしてもよい。
ここで、関係式生成ステップでは、鋳片の製造条件のうち、鋳片の成分、鋳造厚及び鋳造速度に基づいて、下記式(A)で表される関係式の係数A[mm/min]、B[mm/min]、Cを決定してもよい。
Figure 2019214067
ここで、xCE[m]はメニスカスからの凝固完了位置、k[mm/min.1/2]は凝固相厚の成長速度を表す凝固係数で、式(B)で表すことができる。当該凝固係数の二乗k[mm/min]とTs−Tsurf[℃]との相関係数が最も高くなるようCが設定される。
=Aln(Ts−Tsurf)+B ・・・(B)
A,B:関係式生成ステップにおいて事前に計算する定数[mm/min.]
D’[mm]は後に説明する加速凝固を差し引いた凝固完了時の凝固相厚であり、式(C)で表すことができる。
D’=D−Csensor(T−T)/(T−Tsurf) ・・・(C)
:関係式生成ステップにおいて事前に計算する定数[−]
D:鋳造厚の1/2厚さ(鋳造半厚)[mm]
sensor[mm]は凝固相厚測定器直下での凝固相厚で凝固相厚測定ステップにて測定される。Vc[m/min.]は鋳造速度、xsensor[m]はメニスカスからの凝固相厚測定器の設置位置を表す。T[℃]は溶鋼の液相線温度、T[℃]は溶鋼の固相線温度であり、鋳片の成分から算出される。Tsurf[℃]は鋳片の表面温度で表面温度測定ステップにおいて測定される。
凝固相厚測定器は横波超音波センサであり、温度測定器は放射温度計であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、連続鋳造機の鋳型内に注入された溶鋼を冷却して鋳片の外郭に凝固シェルを形成し、鋳型の下端から鋳片を引き抜きながら鋳片内部の未凝固部分を完全に凝固させる連続鋳造プロセスにおいて、鋳片の凝固完了位置を検知する凝固完了位置検知装置であって、鋳片の製造条件に基づいて、鋳片の凝固完了位置を取得するための関係式を生成する関係式生成部と、連続鋳造機に設けられた温度測定器により測定された鋳片の表面温度と、連続鋳造機の二次冷却設備よりも鋳造方向下流側にある放冷区間に設けられ、温度測定器よりも鋳造方向上流側に設けられた凝固相厚測定器により測定された鋳片の凝固相厚に基づいて、関係式より凝固完了位置を推定する推定部と、を備える、鋳片の凝固完了位置検知装置が提供される。
温度測定器は、連続鋳造機の二次冷却設備よりも鋳造方向下流側にある放冷区間に設けられてもよい。
凝固相厚測定器は鋳片幅方向に移動可能に構成されており、凝固相厚測定器が鋳片幅方向に移動される毎に、推定部は、凝固相厚測定器の鋳片幅方向の位置における鋳片の凝固完了位置を推定してもよい。
関係式生成部は、鋳片の製造条件のうち、鋳片の成分、鋳造厚及び鋳造速度に基づいて、式(A)で表される関係式の係数A[mm/min]、B[mm/min]、Cを決定する。
Figure 2019214067
ここで、xCE[m]はメニスカスからの凝固完了位置、k[mm/min.1/2]は凝固相厚の成長速度を表す凝固係数で、式(B)で表すことができる。当該凝固係数の二乗k[mm/min]とTs−Tsurf[℃]との相関係数が最も高くなるようCが設定される。
=Aln(Ts−Tsurf)+B ・・・(B)
A,B:関係式生成部において事前に計算する定数[mm/min.]
D’[mm]は通常凝固部分が凝固完了したときの完全凝固相厚(完全凝固シェル厚)であり、式(C)で表すことができる。
D’=D−Csensor(T−T)/(T−Tsurf) ・・・(C)
:関係式生成部において事前に計算する定数[−]
D:鋳造厚の1/2厚さ(鋳造半厚)[mm]
sensor[mm]は凝固相厚測定器直下での凝固相厚で凝固相厚測定器にて測定される。Vc[m/min.]は鋳造速度、xsensor[m]はメニスカスからの凝固相厚測定器の設置位置を表す。T[℃]は溶鋼の液相線温度、T[℃]は溶鋼の固相線温度、Tsurf[℃]は鋳片の表面温度の測定値である。
以上説明したように本発明によれば、連続鋳造鋳片の凝固完了位置を精度よく推定することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る連続鋳造設備を示す概略説明図である。 同実施形態に係る鋳片の凝固完了位置の推定処理の概要を示す説明図である。 鋳片の一次元凝固モデルを表す説明図である。 高温鋳造時における鋳片の表面温度及び凝固相厚の成長挙動を示す説明図である。 急冷発生時における鋳片の表面温度及び凝固相厚の成長挙動を示す説明図である。 凝固相厚の成長挙動の簡易的な考え方を説明するための説明図である。 固液二相域の厚みを説明する説明図である。 加速凝固のメカニズムを説明する説明図である。 鋳片厚方向における鋳片表面からの距離と鋳片温度との一関係例を示す説明図である。 凝固計算の考え方を説明する説明図である。 実測の凝固界面と表面の温度差(T−Tsurf)と凝固係数の二乗kとの関係式の一例を示す説明図である。 係数Cと相関係数Rとの一関係例を示す説明図である。 同実施形態に係る鋳片の凝固完了位置の算出処理を示すフローチャートである。 鋳片幅方向の複数点において凝固完了位置を推定するときの処理を示すフローチャートである。 鋳片幅方向における凝固完了位置の状態による圧下量の変化状態を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.概要>
[1−1.連続鋳造設備の構成]
まず、図1に基づいて、本発明の一実施形態に係る連続鋳造設備の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る連続鋳造設備を示す概略説明図である。
本実施形態に係る連続鋳造設備は、例えば図1に示すように、横断面形状が略矩形の鋳片5を鋳造する連続鋳造機10を含む設備である。連続鋳造機10は、図1に示すように、連続鋳造用の鋳型13を用いて溶鋼を連続鋳造し、スラブ等の鋳片5を製造するための装置である。連続鋳造機10は、タンディッシュ11と、浸漬ノズル12と、鋳型13と、支持ロール14と、二次冷却装置15と、軽圧下装置16とを含む。
タンディッシュ11は、鋳型13の上方に配置されており、取鍋(図示せず。)により搬送された溶鋼を貯蔵する。タンディッシュ11では溶鋼を貯蔵している間に、溶鋼中の介在物を除去する。タンディッシュ11の底部には、鋳型13に溶鋼を供給する浸漬ノズル12が設けられている。浸漬ノズル12は、タンディッシュ11にて介在物が除去された溶鋼を鋳型13に連続供給する。
鋳型13は、製造する鋳片5の幅及び厚さに応じて形成された矩形状の中空を有する型枠である。鋳型13は、例えば、4枚の水冷銅板からなる鋳型板を組み合わせて構成されている。浸漬ノズル12を介して鋳型13内に供給された溶鋼は、鋳型板と接触することで冷却され、外殻に溶鋼が凝固した凝固シェル5aが形成される。外殻が凝固した状態で、鋳片5は鋳型13から引き抜かれる。
支持ロール14は、鋳片5の厚さ方向両側に配置される複数対のロール14aで構成される。
二次冷却装置15は、鋳型13に対して鋳造方向下流側に設けられ、鋳型1の下端から引き抜かれ支持ロール14で搬送される鋳片5を冷却する。二次冷却装置15は、鋳片5に対して冷却水を噴射する複数のスプレーノズル15bを有する。鋳型13から引き抜かれた直後の鋳片5の凝固シェル5aの内部には未凝固部5bが存在するが、二次冷却装置15で冷却される間に内部の未凝固部5bの凝固が進行し、外殻の凝固シェル5aの厚さは、徐々に厚くなる。二次冷却装置15による鋳片の二次冷却は、軽圧下装置16よりも鋳造方向上流側で完了する。
軽圧下装置16は、鋳片5の中心偏析を抑制するため、鋳片5を軽圧下する装置である。軽圧下装置16は、二次冷却装置15に対して鋳造方向下流側に設けられ、例えば図1に示すように、2台の軽圧下装置16a、16bから構成してもよい。軽圧下装置16は、鋳片5に対して上下に移動可能なロールを備えており、上下のロール間隔を下流に向かって徐々に狭くすることで鋳片5を軽圧下する。
本実施形態に係る連続鋳造機10には、鋳片5の凝固完了位置(CE)を検知するために、横波超音波センサ21と、放射温度計23とが設けられている。横波超音波センサ21は、当該センサの設置位置における鋳片5の凝固相厚(シェル厚)を測定する凝固相厚測定器である。横波超音波センサ21は、軽圧下装置16より上流側に設置される。横波超音波センサ21は、二次冷却装置15より鋳造方向下流側に配置されることが好ましい。これは、二次冷却完了後の鋳片5の凝固相厚を横波超音波センサ21で測定すると、当該センサによる測定後に鋳片5が冷却されて凝固速度が変わってしまうことを避けることができ、より精度よく凝固完了位置を検知することができるためである。また、横波超音波センサ21のサイズを考慮すると、当該センサを設置する位置が軽圧下装置16内になると軽圧下装置16を構成するロールのうち、当該センサを設置する位置の前後のロール間隔を広げなければならず、その結果、間隔を広げたロール間で溶鋼静圧によって凝固シェルが膨らむバルジングが発生し、中心偏析に対する軽圧下装置16の機能を阻害する可能性がある。そこで、軽圧下装置16の機能を阻害しないように、横波超音波センサ21は、軽圧下装置16より上流側に設置される。また、横波超音波センサ21は、鋳片幅方向に移動可能に構成されていてもよい。これにより、横波超音波センサ21の設置された鋳片幅方向の各位置における鋳片5の凝固完了位置を推定することが可能となる。
一方、放射温度計23は、鋳片5の表面温度を測定する温度測定器である。放射温度計23は、横波超音波センサ21よりも鋳造方向下流側に設置されていればよいが、凝固完了位置の推定精度向上には横波超音波センサ21に近いほうが好ましい。放射温度計23も、横波超音波センサ21と同様、放射温度計23による測定後に鋳片5が冷却されて凝固速度が変わってしまうことを避けるため、二次冷却完了後の鋳片5の表面温度を測定する。このため、放射温度計23は、二次冷却装置15より鋳造方向下流側に配置される。スプレー冷却を行わない放冷区間であれば、鋳片5の温度推移は略一定で、放射温度計23による測定が鋳造方向に一点でも代表できる。なお、放射温度計23は、軽圧下装置16を構成するロール間の狭い隙間からでも測定可能に設置することができるため、軽圧下装置16内に設置しても鋳片品質に影響を与えることはない。また、放射温度計23を鋳片幅方向の中央に設置しておけば、鋳片全幅各位置の温度を測定可能である。
横波超音波センサ21及び放射温度計23の測定値は、鋳片5の凝固完了位置を推定する処理を実行する情報処理装置(図示せず。)へ出力される。当該情報処理装置は、鋳片5の凝固完了位置を検知する凝固完了位置検知装置として機能する。情報処理装置は、横波超音波センサ21及び放射温度計23それぞれから測定値が入力されると、鋳片5の凝固完了位置を推定する処理の実行を開始する。情報処理装置は、例えば、鋳片の製造条件に基づいて、鋳片の凝固完了位置を取得するための関係式を生成する関係式生成部と、放射温度計23により測定された鋳片の表面温度と、横波超音波センサ21により測定された鋳片の凝固相厚に基づいて、生成された関係式を用いて凝固完了位置を推定する推定部と、を含む。これらの機能部を実行させることで、鋳片5の凝固完了位置が推定される。また、横波超音波センサ21は、鋳片幅方向に移動可能に構成されている場合には、横波超音波センサ21を鋳片幅方向に移動させる毎に凝固相厚を測定すれば、推定部によって横波超音波センサ21の鋳片幅方向の位置における鋳片5の凝固完了位置を推定することができる。
なお、本発明に係る連続鋳造機10は、図1に示すような垂直曲げ型の連続鋳造機10に限定されず、湾曲型又は垂直型など他の各種の連続鋳造機であってもよい。また、本実施形態において、連続鋳造機10によって製造される鋳片5の種類及びサイズは、特に限定されない。鋳片5は、例えばスラブ、ビレットおよびブルームのいずれであってもよい。
[1−2.鋳片の凝固完了位置の推定]
本実施形態では、図1に示したような連続鋳造機での冷却完了後の放冷区間において横波超音波センサ21による凝固相厚測定と放射温度計23による表面温度測定とを行い、これらの結果に基づき連続鋳造鋳片の凝固完了位置を推定する。図2に、鋳片の凝固完了位置の推定処理の概要を示す。なお、図2の横軸では、鋳片の凝固完了位置を、鋳型内の溶鋼の湯面(メニスカス)からの距離で示しており、紙面右側へ進むほど鋳造方向下流側に凝固完了位置があることを示している。
本実施形態では、図2に示すように、まず、横波超音波センサ21で鋳片の凝固相厚を測定する。そして、放射温度計23により鋳片5の表面温度を測定することにより凝固相厚を測定する位置から凝固完了位置までの凝固相厚の成長速度(以下、「凝固速度」ともいう。)を推定する。鋳片5の表面温度が低い場合には、鋳片5が完全凝固するまでにはそれほど時間が掛からないため凝固速度は速く、鋳片5の表面温度が高い場合には、鋳片5が完全凝固するまでには時間が掛かるため凝固速度は遅い。このため、横波超音波センサ21により凝固相厚を測定しても、その後の鋳片5の凝固速度に応じて凝固完了位置が異なってくる。そこで、本実施形態では、二次冷却完了後の鋳片の凝固相厚及びその表面温度を測定して鋳片5の凝固完了位置を推定することで、二次冷却パターンの変化による凝固完了位置の変化を正確に捉える。
また、本実施形態では、鋳片の凝固完了位置の推定を、鋳片幅方向の1点だけでなく複数点で行うことができる。鋳片幅方向の複数点において凝固完了位置を推定する場合には、例えば、横波超音波センサを鋳片幅方向に横行させて複数点で凝固相厚を測定し、さらに、放射温度計の測定視野を鋳片半幅もしくは全幅とすればよい。以下、本実施形態に係る鋳片の凝固完了位置の推定処理について、詳細に説明していく。
<2.鋳片の凝固完了位置検知に用いる各種処理>
本実施形態に係る鋳片の凝固完了位置検知方法を説明するに当たり、まず、当該鋳片の凝固完了位置検知に用いる各種処理について具体的に説明する。
[2−1.凝固計算方法]
まず、図3〜図5に基づいて、横波超音波センサと放射温度計とによる測定値に基づき、鋳片の凝固完了位置を計算する方法について説明する。なお、図3は、鋳片の一次元凝固モデルを表す説明図である。図4は、高温鋳造時における鋳片の表面温度及び凝固相厚の成長挙動を示す説明図である。図5は、急冷発生時における鋳片の表面温度及び凝固相厚の成長挙動を示す説明図である。
(A.凝固挙動)
まず、鋳片の凝固挙動について説明する。鋳造工程では鋳片表面を冷却し内部の溶鋼を凝固させる。凝固シェルの厚みは、表面温度一定で凝固シェル厚み方向に直線的な温度分布の場合、ある時間t[s]およびt+dt[s]時の距離と温度の関係は図3のようになる。実線は時間t[s]、点線はt+dt[s]時の温度分布である。表面から凝固界面(y=S)までの温度分布は準定常状態として直線的な温度分布とすると、固相内および表面の熱流束は式(1)で与えられる。
=λ(dT/dy)|t<S ・・・(1)
q:熱流束[W/m
λ:熱伝導率[W/mK]
T:y位置における鋳片温度[℃]
y:表面からの距離[m]
S:シェル厚み[m]
直線的な温度分布なので式(2)と表すことができる。
q1=λ(Ts’−Tsurf)/S ・・・(2)
一方、時間t[s]からt+dt[s]の間に、dS[m]だけ凝固が進行する間に奪われる単位面積当たりの熱量は、顕熱の減少量と凝固潜熱の和で表される。顕熱Q2s[J/m]は式(3)、凝固潜熱Q2l[J/m]の減少量は式(4)で与えられる。
2s=1/2Cpρ(Ts’−Tsurf)dS ・・・(3)
Cp:比熱[J/kgK]
Ts’:凝固温度[℃]
Tsurf:表面温度[℃]
ρ:密度[kg/m
2l=LρdS ・・・(4)
L:凝固潜熱[J/kg]
時間dt[s]の間に表面から奪われる熱量qdt[J/m]と、鋼材から奪われる顕熱Q2s[J/m]と潜熱Q2l[J/m]の合計熱量は同じであるから、下記式(7)の関係が成り立つ。
dt=Q2s+Q2l ・・・(5)
λ(Ts’−Tsurf)/Sdt
=1/2Cpρ(Ts’−Tsurf)dS+LρdS ・・・(6)
4λ(Ts’−Tsurf)/{2Lρ+Cpρ(Ts’−Tsurf)}dt
=2SdS ・・・(7)
式(7)の微分方程式の定数は、式(8)のように凝固係数kth[m/s1/2]の自乗で表すことができる。凝固係数kth[m/s1/2]は凝固温度と表面温度との差の関数で表すことができ、表面温度に依存する係数であることが分かる。
th ={4λ(TS’−Tsurf)}/{2Lρ+Cpρ(TS’−Tsurf)}
・・・(8)
ρ:密度[kg/m
L:凝固潜熱[J/kg]
Cp:定圧比熱[J/kgK]
λ:熱伝導率[J/mKs]
TS’:凝固温度[℃]
Tsurf:表面温度[℃]
式(7)と式(8)より式(9)が導かれる。
th dt=2SdS ・・・(9)
式(9)の微分方程式は式(10)のように変数分離法で解くことができ、下記式(11)で与えられる。
Figure 2019214067
初期条件を鋳造初期のメニスカス位置として、t=0[s]、S=0[m]とすると、下記式(12)として表すことができる。式(12)は、凝固相厚を表す最も一般的な式であり、凝固相厚が時間tの1/2乗に比例して成長することを表している。
S=kth(t)1/2=kth(x/Vc)1/2 ・・・(12)
S:凝固相厚[m]
t:メニスカスからの時間[s]
x:メニスカスからの距離[m]
Vc:鋳造速度[m/s]
ここで、上記式(11)は表面温度一定として導出された式であるため、表面温度が場所ごとに変化して凝固する場合は式(11)とは異なる挙動を示す。図4及び図5は、ある冷却パターンの時の鋳片幅中央の表面温度(a;上図)および鋳片厚方向における凝固相厚の成長挙動(b;下図)を示したものである。図4及び図5の上図にそれぞれ示すように、図4では鋳片の表面温度を高温で一定に保持した場合を想定しており、図5では外乱等により位置Paから鋳片が急冷された場合を想定している。また、図4及び図5の下図において、実線は実際の凝固挙動(固相率fs=1.0)を表し、破線は上記式(11)に従って凝固したときの挙動を示している。
まず、鋳片の表面温度を高温で一定に保持した場合には、図4下図に示すように、実際の凝固挙動は、上記式(11)に基づく挙動と略一致しているが、位置Pbから鋳片の凝固完了直前で急激に凝固相厚が増加し凝固が完了する現象が生じる。これを加速凝固という。一方、外乱等により位置Paから鋳片の表面温度が急激に低下し、鋳片が急冷された場合には、図5下側に示すように、実際の凝固挙動は、鋳片の加速凝固が発生する位置Pbよりも鋳造方向上流側の位置Paから、上記式(11)に基づく挙動から外れる挙動をとる。また、この場合も凝固完了直前で加速凝固を生じる。なお、この加速凝固挙動は、固液二相域が存在する合金のみで発生し、純金属では見られない。この点については、後に詳しく説明する。
実際の連続鋳造では、二次冷却パターンによって表面温度が変化するため、上記式(11)から外れる挙動をとることが多い。そこで本発明では、表面温度の変化が生じる二次冷却装置よりも下流側に凝固相厚測定器を設置して凝固相厚を測定する。さらに凝固相厚測定位置から凝固完了位置までは冷却を行っておらず鋳片の表面温度は略一定とみなせることから、式(11)の関係を保ち凝固が進行するとして凝固速度を演算する関係式を生成し、表面温度の測定結果と凝固相厚測定結果をもとに凝固完了位置を算出する。
式(11)の関係を保ちながら凝固が進行する部分の強固完了時点での凝固完了シェル厚D’[mm]は、下記式(13)に示すように、鋳片半厚D[mm]から加速凝固量δ[mm]を差し引いた値として表される。
D’=D−δ ・・・(13)
そこで、鋳片が完全凝固する直前に発生する加速凝固を以下のようにモデル化し、鋳片の凝固完了位置を高精度に推定できるようにする。
(B.加速凝固の解析上の扱い)
凝固末期の加速凝固を簡単にモデル化するには、図6に示すような凝固相厚(固相率fs=1.0)の成長挙動を考え、加速凝固と通常凝固(加速凝固以外の凝固状態をいう。)とに分けて考える。ここで、鋳片厚の1/2の厚み(以下、「鋳片半厚」とする。)をD[mm]、加速凝固量をδ[mm]とし、鋳片半厚D[mm]から加速凝固量δ[mm]を差分した値を凝固完了シェル厚D’[mm]とする。
まず、加速凝固の発生メカニズムについて説明する。なお、上記図4〜図6の凝固相厚は、固相の凝固相厚、つまり固相率(fs)が1.0のときの挙動を表している。ここで、鋼には図7に示すように、固液二相域が存在する。図7において、ハッチング部分は固相を示し、白部分は液相を表している。また、図8に、鋳片の中心部の固相率(fs)が0.0を超えてから完全凝固するまでの凝固が進行する様子を表す。図8に示すように鋳片の凝固は、状態A(鋳片の中心部の固相率(fs)が0.0を超えた凝固状態)から状態C(凝固完了状態)に向かって凝固が進行するものとする。図8の各状態においても、図7と同様、ハッチング部分は固相を示し、白部分は液相を表している。
鋳片の凝固が進行していくと、図8の状態Aから状態B、状態Cへと固相の割合が増えて行き、状態Cでは完全凝固した状態となる。状態Bに示すように、完全凝固の直前の凝固相厚、即ち固相率(fs)1.0の部分は中心線から離れた位置にあり、式(11)の関係に従って凝固は進行する。状態Cに示す完全凝固になると、鋳片全体の固相率(fs)が1.0となり、見かけ上中心線まで不連続に凝固が進行したような挙動となる。このギャップが加速凝固量δ[mm]に相当する。
加速凝固量δ[mm]は、図7に示した固液二相域の厚みδ二相[mm]に比例すると考えられる。固液二相域の厚みδ二相[mm]は、液相線温度T[℃]と固相線温度T[℃]との差分(T−T)[℃]と、温度勾配とに関係する数値である。そこで、本願発明者は、固液二相域の厚みδ二相[mm]を、下記式(14)にて表すことができると考えた。また、加速凝固量δ[mm]は、固液二相域の厚みδ二相[mm]に比例すると考え、下記式(15)とした。
δ二相=C×Ssensor(T−T)/(T−Tsurf) ・・・(14)
δ=Cδ二相=C×Ssensor(T−T)/(T−Tsurf) ・・・(15)
C(C、C):定数(未知数)[‐]
sensor:横波超音波センサ位置のfs=1.0の凝固相厚[mm]
図9に、鋳片厚方向における鋳片表面からの距離と鋳片温度との一関係例を示す。図9下側に示すように、鋳片厚方向における鋳片温度は、中心に向かうにつれて高温となり、未凝固部分の液相では液相線温度T[℃]となっている。ここで、鋳片温度が液相線温度T[℃]より低く固相線温度T[℃]より高い部分は、固液二相域である。図9下側のグラフでは、固相二相域も鋳片厚方向に直線的な温度分布を有するように表しているが、固液二相域を含む領域Qを拡大すると、図9上側において破線で示すように、実際には曲線的に温度分布は変化している。すなわち、図9下側のように、固液二相域の温度分布が直線的であれば、上記式(14)の係数Cは1となるが、実際は図9上側に示すように、固液二相域の温度分布はその勾配が変化しているため、係数Cは1とはならない。そこで、係数CはCと併せてCとして、後述する方法で決定する。
(C.横波超音波センサ位置からの凝固完了位置の算出)
本実施形態では、上述したように、まず、横波超音波センサが設置された位置における鋳片の凝固相厚S[mm]を測定し、次いで、放射温度計の測定結果に基づき、横波超音波センサ位置からの凝固成長を予測して凝固完了位置を推定する。すなわち、横波超音波センサ位置からの凝固完了位置を算出する。
横波超音波センサ位置からの凝固相厚の成長は、一定の凝固係数k[mm/min.1/2]で凝固が進行すると考えられる。式(10)において時間tsensor[min.]の時の凝固相厚をSsensor[mm]、時間t[min.]の凝固相厚をS[mm]とすると、下記式(16)で表すことができる。
Figure 2019214067
式(16)を解くと、式(17)が得られる。
(S−Ssensor )=k(t−tsensor)=k(x−xsensor)/Vc
・・・(17)
完全凝固時の凝固相厚Sは板厚の半厚D[mm]から加速凝固量δ[mm]を差し引いたD’[mm]と考える。上記式(17)から凝固完了位置xCE[m]は下記式(18)で表すことができる。
CE=(1/k)(D’−Ssensor )Vc+xsensor ・・・(18)
=Aln(Ts−Tsurf)+B ・・・(B)
D’=D−Csensor(T−T)/(T−Tsurf) ・・・(C)
は(Ts−Tsurf)の関数で与えられ、近似的に式(B)で表すことができ、D’[mm]は式(15)、式(13)から式(C)が導かれる。式(18)、式(B)、式(C)より式(19)が導かれ、Tsurf[℃]とSsensor[mm]との測定値から、凝固完了位置が計算できる。
Figure 2019214067
以上説明した凝固計算方法により、凝固完了位置を推定することができる。この際、未知数としては、A[mm/min.]、B[mm/min.]、完全凝固シェル厚D’[mm]、横波超音波センサ直下での凝固相厚Ssensor[mm]、係数C、Cがある。このうち、完全凝固シェル厚D’[mm]は、上記式(15)、式(13)より、係数C、Cが決定されればわかる。また、横波超音波センサ直下での凝固相厚Ssensor[mm]は、横波超音波センサの測定値を用いればよい。したがって、A[mm/min.]、B[mm/min.]と係数C、Cとを決定すれば、上記式(18)に基づき、鋳片の凝固完了位置を得ることができる。以下、これらの未知数の決定方法を説明する。
[2−2.未知数の決定方法]
未知数であるA[mm/min.]、B[mm/min.]及び係数C、Cは、鋳造前に決定される。A[mm/min.]、B[mm/min.]及び係数C、Cは、冷却水量パターン、鋳造速度Vc[m/min.]、鋳片半厚D[mm]、液相線温度T[℃]および固相線温度T[℃]、横波超音波センサ位置xsensor[m]に応じて決まるため、その都度算出する必要がある。
A[mm/min.]、B[mm/min.]は、式(B)の通り凝固係数k[mm/min.1/2]と、凝固界面温度(固相線温度)と実測表面との温度差(T−Tsurf)[℃]の関係を表す係数である。この関係式は、数値解析により決定可能である。この際、凝固係数k[mm/min.1/2]と温度差(T−Tsurf)[℃]との関係が最も良い相関となる係数Cを試行錯誤的に決定し、その時のA[mm/min.]、B[mm/min.]を求める。
具体的には、数値計算において求められる、凝固係数k−sim[mm/min.1/2]及び係数Cは、上記式(15)、式(13)、式(18)を組み合わせた下記式(20)により計算される。上述したように、鋳片半厚D[mm]、横波超音波センサ位置xsensor[m]は予め既知であり、液相線温度T[℃]および固相線温度T[℃]は鋳片の成分より予め取得可能な値である。また、横波超音波センサ位置での凝固相厚Ssensor−sim[mm]、放射温度計により測定された鋳片の表面温度Tsurf−sim[℃]及び鋳片の凝固完了位置xCE−sim[m]は、都度計算により算出される。なお、添え字「−sim」は凝固シミュレーション上数値である。
Figure 2019214067
以下、上記式(20)を用いた係数A、B、Cの算出処理を説明する。
まず、差分凝固解析により、横波超音波センサ位置での凝固相厚Ssensor−sim[mm]、放射温度計位置での鋳片の表面温度Tsurf−sim[℃]、鋳片の凝固完了位置xCE−sim[m]が算出される。このとき、実機での鋳片冷却中の外乱による冷却能力の変化を見越して、様々な冷却能で鋳片を冷却した場合の凝固解析を行い、計算毎に各値Ssensor−sim[mm]、Tsurf−sim[℃]、xCE−sim[m]が算出される。
ここで、差分凝固解析は、例えば上記特許文献4に記載の計算処理により行われる。すなわち、連続鋳造機の鋳造方向と垂直な2次元断面をメニスカスから機端まで追跡するように同一面の時間変化を計算する。そして、鋳片断面を所定サイズの矩形状にメッシュ分割し、熱伝導方程式を差分で解く。各メッシュは、温度、変換温度、含熱量の状態量を持っており、温度から固相率が算出される。そして、鋳片表面から連続した固相の厚みが凝固相厚Sとして算出される。
数値計算においては、例えば、鋳片半厚D[mm]及び鋳造速度Vc[m/min.]一定の下、凝固完了位置が連続鋳造機の機端に辛うじて収まる最緩冷却パターンから、表面温度が100℃近くまで冷却される強冷却パターンまで含めた様々な冷却パターンで実施し、その結果得られた各値Ssensor−sim[mm]、Tsurf−sim[℃]、xCE−sim[m]から凝固係数の二乗k−sim [mm/min.]を計算してもよい。
次いで、凝固係数の二乗k−sim [mm/min.]を仮設定するため、係数C、Cを仮設定する。例えば、係数C、Cの積Cを1.0としてもよい。
その後、式(20)より、複数の冷却パターンによって得られた各値Ssensor−sim[mm]、Tsurf−sim[℃]、xCE−sim[m]から凝固係数の二乗k−sim [mm/min.]を計算し、実測の凝固界面と表面の温度差(T−Tsurf−sim[℃]と凝固係数の二乗k−sim [mm/min.]との関係式を算出する。そして、得られた関係式の相関係数Rを算出する。相関係数Rは係数Cによって変化し、適切にCを選ぶことで、相関の良いk −sim[mm/min.]と(T−Tsurf−sim)との関係式が得られる。係数Cと相関係数Rとの関係は、図12に示すように、係数Cが1より小さい値で一つだけ極大値を示す関係となる。そこで、試行錯誤的に係数Cを変化させることで極大となる相関係数Rを探索する。相関係数Rが極大値であるかどうかを判定するには、例えば前ステップの相関係数Rを相関係数R n−1、係数Cを係数C2n−1、今ステップの相関係数Rを相関係数Rn、係数Cを係数Cnとすると、|(R −R n−1)/(C2n−C2n−1)|<0.05程度とすれば十分な精度の近似解が得られる。一方、極大値となる相関係数Rが得られた場合には、このときの係数A、B、Cを、鋳片の凝固完了位置を検知するための式(20)の係数として用いることを決定する。
例えば図11には、積Cが0.5、0.825、1.0の場合における実測の凝固界面と表面の温度差(T−Tsurf−sim)と凝固係数の二乗k−sim [mm/min.]との関係を示している。図11に示すように、これらの関係式は積Cの値によって変化する。そこで、係数C、Cの積Cの値毎に、実測の凝固界面と表面の温度差(T−Tsurf)[℃]と凝固係数の二乗k[mm/min.]との関係式をそれぞれ算出し、相関係数Rが最も高くなるときの積Cの値を探索する。図12に示すように、積Cの極大値(ここではC=0.825)が探索されると、このときの実測の凝固界面と表面の温度差(T−Tsurf)[℃]と凝固係数の二乗k[mm/min.]との関係式が導かれ、A[mm/min.]およびB[mm/min.]を得ることが可能となる。図11の例では、積Cが0.825のとき、関係式は「k=934.64ln(T−Tsurf)−5242.3」(この関係式のkは、シミュレーション上で無く、実際に凝固位置推定に用いるkである。)となり、式(B)における係数は、A=932.64[mm/min.]、B=−5242.3[mm/min.]である。
<3.鋳片の凝固完了位置検知方法>
[3−1.基本処理]
本実施形態に係る鋳片の凝固完了位置検知方法を、図13に基づき説明する。なお、図13は、本実施形態に係る鋳片の凝固完了位置の算出処理を示すフローチャートである。
まず、図13に示すように、連続鋳造機のプロセスデータより、鋳片半厚D[mm]、鋳造速度Vc[m/min.]及び成分を読み取る(S200)。これらのデータは一般的な連続鋳造機であれば読み取り可能なデータである。
次いで、製造する鋳片の成分、鋳片半厚及び鋳造速度に応じて、鋳片の凝固完了位置を算出するための式を生成する(S210)。ステップS210では、上述の通り未知数である係数A[mm/min.]、B[mm/min.]、Cを決定し、上記式(19)を取得する。なお、係数A、B、Cの決定に必要な液相線温度T[℃]及び固相線温度T[℃]は、例えば下記式(21)、式(22)で求められる。
=1536-{f[(%C)]+13.0(%Si)+4.8(%Mn)+1.5(%Cr)+3.1(%Ni)} ・・・(21)
ただし、 (%C)≦0.5:f[(%C)]=55(%C)+80(%C)2
0.5<(%C)<1.0:f[(%C)]=44-21(%C)+52(%C)2

=1536-{415.5(%C)+12.3(%Si)+6.8(%Mn)+124.5(%P)
+183.9(%S)+4.3(%Ni)+1.4(%Cr)+4.1(%Al)} ・・・(22)
ただし、(%C)<0.5
そして、連続鋳造設備に設置された横波超音波センサにより凝固相厚を測定して測定凝固相厚Ssensor[mm]を取得し、放射温度計により鋳片の表面温度を測定して測定表面温度Tsurf[℃]を取得する(S220)。測定凝固相厚Ssensor[mm]及び測定表面温度Tsurf[℃]が取得されると、ステップS210にて取得した式(19)から鋳片の凝固完了位置xCE[m]が算出される(S230)。
以上の処理を繰り返し実行することで、鋳造中の鋳片の凝固完了位置xCE[m]を連続的にリアルタイムで計測することが可能となる。
[3−2.鋳片幅方向の複数点における凝固完了位置の推定]
図13に示した鋳片の凝固完了位置の算出処理では、鋳片幅方向における任意の一点(例えば、鋳片幅方向中央)における鋳片の凝固完了位置xCE[m]を推定することができる。さらに、本実施形態に係る鋳片の凝固完了位置の推定では、鋳片幅方向の複数点において凝固完了位置を推定することができる。鋳片幅方向の複数点において凝固完了位置を推定するときの処理を図14に示す。図14に示すように、基本的な処理は図13と同一であり、複数点において凝固完了位置を推定する場合には、横波超音波センサを鋳片幅方向に横行させて凝固相厚の測定位置を変更する処理が追加されることになる。
すなわち、図14に示すように、まず、連続鋳造機のプロセスデータより鋳片半厚D[mm]、鋳造速度Vc[m/min.]及び成分を読み取る(S300)。次いで、製造する鋳片の成分、鋳片半厚及び鋳造速度に応じて、鋳片の凝固完了位置を算出するための式が生成される(S310)。ステップS310では、上述の通り未知数である係数A[mm/min.]、B[mm/min.]、Cを決定し、上記式(19)を取得する。
その後、連続鋳造設備に設置された横波超音波センサにより凝固相厚を測定して測定凝固相厚Ssensor[mm]を取得し、放射温度計により鋳片の表面温度を測定して測定表面温度Tsurf[℃]が取得される(S320)。測定凝固相厚Ssensor[mm]及び測定表面温度Tsurf[℃]が取得されると、ステップS310にて取得した式(19)から、鋳片の凝固完了位置xCE[m]が算出される(S330)。ステップS300〜S330の処理は、図13のステップS200〜S230の処理に対応する。
ステップS330にて、鋳片幅方向のある位置における凝固完了位置xCE[m]が算出されると、次いで、横波超音波センサを鋳片幅方向に横行させて凝固相厚の測定位置を変更する(S340)。横波超音波センサはそのプローブが昇降動作及び横行動作可能な駆動装置に取り付けられている。当該駆動装置は、連続鋳造機の所定のセグメントに固定されている。プローブを降下させ鋳片に押し当てたとき、移動する鋳片に巻き込まれ移動しないように、プローブの幅方向両端には車輪が取り付けられている。これにより横波超音波センサは鋳片と適切なクリアランス(例えば2mm程度)が確保されたまま、一定位置に保持される。なお、凝固相厚Ssensor[mm]の測定には所定の測定時間を要するため、測定時間内は同一の高さ位置及び幅方向位置に保持される。
ステップS340では、ステップS330で鋳片幅方向のある位置における凝固完了位置xCE[m]が得られると、横波超音波センサを数cm程度上昇させ、次の測定したい位置まで横行させた後、鋳片に車輪が接触するまで下降させる。そして、必要な測定が完了する(S350)まで、ステップS320〜S340の処理を繰り返し、鋳片幅方向の各位置における凝固完了位置xCE[m]を推定する。
このように、横波超音波センサを横行することで、鋳片幅方向の任意の位置で凝固相厚を測定することができる。この際、放射温度計は、鋳片の全幅を測温可能なスキャン式の放射温度計を用いるのがよい。放射温度計は、横波超音波センサである鋳片幅方向の位置における凝固相厚を測定した時、その位置に対応する鋳片の表面温度を測定する。測定された鋳片表面温度を用いて、そのときの横波超音波センサ位置での鋳片の凝固完了位置が算出される。
鋳片の凝固完了位置の推定精度を、上述の本発明に係る処理に基づき算出した場合(実施例)と、二次元差分伝熱計算により算出した場合(比較例)とにつき検証した。凝固完了位置の同定には特許文献1で示される通り、ロールで圧下し、その変位量に基づき計測する方法を用いた。
中炭鋼を鋳造厚360mm、鋳片幅2000mm、鋳造速度を0.7mpmで鋳造し、幅方向の凝固完了位置の偏差が生じないよう、幅方向で均一な散水を行った。比水量は0.47L/kg−steelおよび、0.81L/kg−steelとした。凝固相厚測定器は23.1m位置に設置し、鋳片表面温度の温度測定器は、26.7m位置に設置した。それぞれの測定器の測定結果を表1に、測定結果より求めた完全凝固位置を表2に示す。
Figure 2019214067
Figure 2019214067
比水量0.47L/kg−steelの緩冷却の水準では実施例と比較例のいずれも実測値との偏差は小さく、精度良く推定ができた。ロールの変位に基づく測定方法は分解能がロールピッチ(0.4m)であるので、この結果はいずれも十分な予測精度であることを示している。一方、比水量を0.81L/kg−steelの強冷却の水準では比較例の偏差が大きく推定精度が低下した。この水準では鋳片表面温度が545.1℃と低く、スプレー水の沸騰形態が膜沸騰から遷移沸騰となり、不安定な冷却状態となったため、モデルで冷却領域全体の推定ができなくなったことによると考えられる。実施例では、0.81L/kg−steelの強冷却の水準においても完全凝固位置は実測との偏差が小さく推定精度が高いことが示された。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 連続鋳造機
11 タンディッシュ
12 浸漬ノズル
13 鋳型
14 支持ロール
15 二次冷却装置
15b スプレーノズル
16(16a、16b) 軽圧下装置
21 横波超音波センサ
23 放射温度計

Claims (7)

  1. 連続鋳造機の鋳型内に注入された溶鋼を冷却して鋳片の外郭に凝固シェルを形成し、前記鋳型の下端から前記鋳片を引き抜きながら鋳片内部の未凝固部分を完全に凝固させる連続鋳造プロセスにおいて、前記鋳片の凝固完了位置を検知する鋳片の凝固完了位置検知方法であって、
    前記鋳片の製造条件に基づいて、前記鋳片の凝固完了位置を取得するための関係式を生成する関係式生成ステップと、
    前記連続鋳造機に設置された凝固相厚測定器を用いて、前記鋳片の凝固相厚を測定する凝固相厚測定ステップと、
    前記凝固相厚測定器よりも鋳造方向下流側に設けられた温度測定器を用いて、前記鋳片の表面温度を測定する表面温度測定ステップと、
    前記関係式生成ステップにて生成された関係式を用いて、測定された前記鋳片の表面温度と、測定された前記鋳片の凝固相厚から前記凝固完了位置を推定する推定ステップと、
    を含む、鋳片の凝固完了位置検知方法。
  2. 前記凝固相厚測定ステップは、前記連続鋳造機の二次冷却設備よりも鋳造方向下流側にある放冷区間に設置された凝固相厚測定器を用いて、前記鋳片の凝固相厚を測定するステップである、請求項1に記載の鋳片の凝固完了位置検知方法。
  3. 前記凝固相厚測定器は鋳片幅方向に移動可能に構成されており、
    前記凝固相厚測定器を前記鋳片幅方向に移動させる毎に、前記凝固相厚測定ステップ、前記表面温度測定ステップ及び前記推定ステップを繰り返し、前記鋳片幅方向の複数点での凝固完了位置を検知する、請求項1または2に記載の鋳片の凝固完了位置検知方法。
  4. 前記凝固相厚測定器は横波超音波センサであり、前記温度測定器は放射温度計である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳片の凝固完了位置検知方法。
  5. 連続鋳造機の鋳型内に注入された溶鋼を冷却して鋳片の外郭に凝固シェルを形成し、前記鋳型の下端から前記鋳片を引き抜きながら鋳片内部の未凝固部分を完全に凝固させる連続鋳造プロセスにおいて、前記鋳片の凝固完了位置を検知する凝固完了位置検知装置であって、
    前記鋳片の製造条件に基づいて、前記鋳片の凝固完了位置を取得するための関係式を生成する関係式生成部と、
    前記連続鋳造機に設けられた温度測定器により測定された鋳片の表面温度と、前記連続鋳造機の二次冷却設備よりも鋳造方向下流側にある放冷区間に設けられ、前記温度測定器よりも鋳造方向上流側に設けられた凝固相厚測定器により測定された前記鋳片の凝固相厚に基づいて、前記関係式より前記凝固完了位置を推定する推定部と、
    を備える、鋳片の凝固完了位置検知装置。
  6. 前記温度測定器は、前記連続鋳造機の二次冷却設備よりも鋳造方向下流側にある放冷区間に設けられた温度測定器である、請求項5に記載の鋳片の凝固完了位置検知装置。
  7. 前記凝固相厚測定器は鋳片幅方向に移動可能に構成されており、
    前記凝固相厚測定器が前記鋳片幅方向に移動される毎に、前記推定部は、前記凝固相厚測定器の鋳片幅方向の位置における前記鋳片の凝固完了位置を推定する、請求項5または6に記載の鋳片の凝固完了位置検知装置。
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