JP2003103351A - 連続鋳造鋳片の製造方法 - Google Patents

連続鋳造鋳片の製造方法

Info

Publication number
JP2003103351A
JP2003103351A JP2001294017A JP2001294017A JP2003103351A JP 2003103351 A JP2003103351 A JP 2003103351A JP 2001294017 A JP2001294017 A JP 2001294017A JP 2001294017 A JP2001294017 A JP 2001294017A JP 2003103351 A JP2003103351 A JP 2003103351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slab
electromagnetic ultrasonic
transverse
casting
crater end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001294017A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Awajiya
浩 淡路谷
Yukimichi Iizuka
幸理 飯塚
Masayuki Nakada
正之 中田
Koichi Tsutsumi
康一 堤
Makoto Suzuki
真 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP2001294017A priority Critical patent/JP2003103351A/ja
Priority to TW090129521A priority patent/TW506866B/zh
Priority to EP07020419A priority patent/EP1900454B1/en
Priority to DE60143136T priority patent/DE60143136D1/de
Priority to AT06001406T priority patent/ATE383215T1/de
Priority to DE60132389T priority patent/DE60132389T2/de
Priority to AT07020419T priority patent/ATE482037T1/de
Priority to EP06001406A priority patent/EP1666173B8/en
Priority to DE60143116T priority patent/DE60143116D1/de
Priority to BRPI0111910A priority patent/BRPI0111910B1/pt
Priority to KR1020057013872A priority patent/KR100610534B1/ko
Priority to CNB018113974A priority patent/CN1198139C/zh
Priority to KR1020057013871A priority patent/KR100610532B1/ko
Priority to KR1020027017343A priority patent/KR100594858B1/ko
Priority to PCT/JP2001/010428 priority patent/WO2002090971A1/ja
Priority to AT01274217T priority patent/ATE482039T1/de
Priority to EP01274217A priority patent/EP1298429B1/en
Priority to US10/322,943 priority patent/US6896035B2/en
Publication of JP2003103351A publication Critical patent/JP2003103351A/ja
Priority to US11/085,350 priority patent/US7156148B2/en
Priority to US11/594,684 priority patent/US7448430B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/042Wave modes
    • G01N2291/0422Shear waves, transverse waves, horizontally polarised waves

Landscapes

  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 S/N比の改善された凝固状態判定装置を利
用して連続鋳造鋳片のクレータエンド位置を正確に検出
し、生産性又は鋳片品質を高める。 【解決手段】 本発明による連続鋳造方法は、鋳片1に
対して電磁超音波の横波を透過させることによりその凝
固状態を判定する凝固状態判定装置3,4を用いて鋳片
鋳造方向の複数箇所で鋳片のクレータエンド位置7aを
検出して、(1)求めたクレータエンド位置が予め設定
されている基準位置となるように鋳造速度又は二次冷却
水量を変化させる。(2)検出したクレータエンド位置
に対応して、鋳片に対して圧下が可能な軽圧下帯28の
位置を変更し、この軽圧下帯により鋳片を圧下する。
(3)検出したクレータエンド位置の鋳造方向での変化
量に基づき鋳片の切断位置を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造鋳片
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造においては、連続鋳造鋳片
の完全凝固位置(「クレータエンド位置」と云う)が鋳
片のどの位置にあるかを判定することが極めて重要であ
る。クレータエンド位置を検出することが、鋳片の生産
性や品質の向上に大きく貢献するためである。
【0003】例えば、生産性を向上させるために鋳造速
度を増やすと、クレータエンド位置は鋳片の鋳造方向下
流側に移動する。クレータエンド位置が鋳片支持ロール
の範囲を超えてしまうと鋳片が静鉄圧により膨らみ
(「バルジング」と云う)、内質の悪化や巨大バルジン
グの場合には鋳造停止と云った問題が発生する。それ
故、クレータエンド位置が明確に分からない場合には、
鋳造速度を無闇に増速できない。又、鋳片の中心偏析を
低減して高品質化を図るための軽圧下操業では、クレー
タエンドを軽圧下帯に位置させるように鋳造速度や二次
冷却水量を制御する必要がある。これらの要求に応える
ためには、鋳片の凝固状態を連続的に計測する必要があ
る。
【0004】従って、鋳片内部の凝固状態を判定するた
めに、今までに種々の方法が提案されており、そのなか
でも、超音波の横波の透過強度を利用した方法が多数提
案されている。横波は固相のみ透過して液相が存在する
と透過しないと云う性質があり、横波を鋳片の厚み方向
に送信し、鋳片を透過した信号が検出されれば完全に凝
固していると判断でき、信号が得られなければ未凝固層
が残存していると判断できるからである。
【0005】例えば、特開昭62−148850号公報
では、縦波と横波を同時に発生できる電磁超音波センサ
を用い、横波の透過強度で凝固状態を判定している。未
凝固層があっても透過する縦波の信号を併用することに
より、リフトオフ(鋳片とセンサとのギャップ)変動や
センサ異常も同時にチェックできるようにしている。
又、特開平10−197502号公報では、鋳片におけ
る横波の共鳴周波数を測定し、この共鳴周波数から鋳片
の中心固相率(鋳片軸心部の固液共存相における固相の
比率)を求めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記2
つの公報に提案された装置を始めとして従来の凝固状態
判定装置では感度が低い上にS/N(信号対雑音比)が
低く、そのため、測定精度が悪いのみならず、非接触計
測を行うほどには電磁超音波センサのリフトオフを大き
くすることができず、長時間の連続計測が不可能である
と云う問題点があった。
【0007】又、鋳造中にクレータエンド位置は鋳造条
件の変化に伴って鋳造方向で変動する。クレータエンド
位置が鋳造方向で大幅に変動した場合には、クレータエ
ンド位置よりも鋳造方向上流側の方が先に凝固が完了し
て、その下流側への残溶鋼の供給が途絶え、鋳片中心部
にポロシティや層状の空隙を生ずる場合がある。連続鋳
造機出側に設置されたガス切断機において、この部位で
切断して鋳片を製造すると、次工程の加熱中に鋳片中心
部の空隙が空気により酸化され、熱間圧延でも圧着せ
ず、欠陥となって製品歩留まりを低下させる。従来、こ
の点に関しては何ら対策が採られておらず、鋳片は指示
長さ通りで切断されていた。
【0008】更に、クレータエンド位置が鋳造方向で大
幅に変動した場合には、鋳造速度や二次冷却水量を調整
しても、クレータエンド位置が軽圧下帯から外れ、鋳片
を所定の圧下量で圧下できないと云う問題点があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その第1の目的とするところは、S/N比の改善された
凝固状態判定装置を利用することにより、正確に連続鋳
造鋳片のクレータエンド位置を検出し、クレータエンド
位置を予め設定された基準位置に制御しながら鋳造し
て、生産性又は鋳片品質を高めることを可能とする連続
鋳造鋳片の製造方法を提供することであり、第2の目的
とするところは、クレータエンド位置が鋳造方向で変動
しても的確に軽圧下を行い、鋳片品質を高めることを可
能とする連続鋳造鋳片の製造方法を提供することであ
り、第3の目的とするところは、クレータエンド位置の
変動により鋳片中心部にポロシティや層状の空隙が生じ
ても、これらポロシティ及び層状空隙が製品における欠
陥とならず、製品歩留まりを高めることを可能とする連
続鋳造鋳片の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために鋭意検討を行った。以下に検討結果を説
明する。先ず最初に、凝固状態判定装置のS/N改善の
検討結果を説明する。
【0011】本発明者等は、横波電磁超音波を連続鋳造
に適用した場合の感度について種々の実験と考察を重ね
た結果、以下の各S/N改善方法を適宜組み合わせるこ
と、場合によっては単独のままで、完全非接触で計測で
きるセンサのリフトオフを実現できることを見出した。
【0012】第1のS/N改善方法は、被測定材即ち鋳
片の表層部を冷却によって相変態させ、この冷却した部
位に近接して横波用の送信用電磁超音波センサと受信用
電磁超音波センサを配置するものである(以下「表層冷
却によるS/N改善」とも云う)。
【0013】この方法の特徴は、冷却によって被測定材
を相変態させていることと、横波用電磁超音波センサを
用いている点にある。冷却過程においては、冷却速度が
速く且つ冷却時間が短い場合、被測定材をキュリー点以
下に低下させたとしても、過冷却のため結晶はしばらく
γ相のままであり、磁性はすぐには回復しない。そこで
本発明においては確実に磁性が回復するように相変態す
るまで冷却する。このようにすると、横波電磁超音波を
磁性体に適用することとなるが、超音波の発生メカニズ
ムとしてローレンツ力でなく磁歪の効果が支配的になる
と云う新たな効果を得ることができる。
【0014】図1でこれを説明する。図1は、横波電磁
超音波の発生メカニズムを示す図であり、図1に示すよ
うに、キュリー点より高い温度では、横波電磁超音波は
ローレンツ力のみで発生している。ここで冷却すると、
過冷却のためキュリー点より若干低い温度で磁性が回復
する。これにつれて、ローレンツ力の効果は大きくなっ
ていくが、ここで磁歪の効果も出てくるようになる、磁
歪の効果はローレンツ力よりも更に大きくなるため、磁
歪による電磁超音波は、ローレンツ力による電磁超音波
より高い感度が得られる。従って、被測定材の表層部を
冷却によって相変態させ、この冷却した部位に近接して
横波用の送信用電磁超音波センサと受信用電磁超音波セ
ンサを配置すれば、大幅な感度向上を得ることができ
る。
【0015】ここで、冷却によって相変態させる必要の
ある被測定材の表層部としては、その幅が電磁超音波セ
ンサのコイル幅以上、長さが電磁超音波センサのコイル
長さ以上、深さが用いる超音波の周波数における浸透深
さ程度、例えば周波数が1MHzであれば0.1〜0.
2mm程度以上であることが望ましい。尚、相変態させ
る必要のある表層部は、全てα相となることが望ましい
が、表層部におけるγ相からα相への相変態の仕方は冷
却条件や表層部の組成状態等により複雑に変化するた
め、部分的にγ相が残っている状態であっても或る程度
以上α相に変態していれば本発明の効果は得られる。
【0016】第2のS/N改善方法は、送信信号のバー
スト波パルス幅がその伝播時間を超えない範囲で最大の
パルス幅となるようにするものである(以下「バースト
波によるS/N改善」とも云う)。具体的には、鋳片厚
み、鋳片温度、音速とから定まる最大数の近傍に設定し
た所定パルス幅内で、周波数、振幅若しくは位相の何れ
か、又はこれらの任意の組み合せにより変調したバース
ト状の送信信号を送信用電磁超音波センサに印加して鋳
片内に横波超音波を送信する。これを受信用電磁超音波
センサにより受信し、その受信信号に対し、送信信号と
同一又は類似の波形の参照信号を用いて相関演算を行う
ようにする。
【0017】ここでは、変調した送信信号を用い、受信
信号の相関演算を行うようにしているが、これによる効
果を最大限に得るために、送信信号のパルス幅を鋳片厚
み、鋳片温度、音速とから定まる最大数の近傍に設定す
る。
【0018】鋳片を透過した信号は、図2に示されるよ
うに、送信信号から伝播時間だけ遅れた位置に現れる。
図2は、送信信号と伝播時間の関係を示す図である。伝
播時間dtは、鋳片厚みd、鋳片温度T(x)、音速C
(T)とから、下記の(1)式により推定できる。尚、
ここでTaは鋳片の平均温度である。
【0019】
【数1】
【0020】鋳片の温度分布は、大まかには伝熱計算で
容易に求まるため、予め鋳片の厚み、操業条件に応じて
平均温度を求めておけば伝播時間が求められる。従っ
て、この伝播時間を超えない範囲で最大のパルス幅を設
定することで、最大のS/N改善が得られる。
【0021】第3のS/N改善方法は、平均回数を16
回以上且つ平均後の透過信号が小さくならない範囲に設
定した平均回数で、相関後の信号又は受信信号を送信信
号に同期して加算平均するものである(以下「加算平均
によるS/N改善」とも云う)。ここでは、同期加算平
均を行うようにしているが、鋳片温度は操業状態によっ
て様々に変化するため、図3に示すように透過信号の現
れる位置は刻一刻変化することになる。この結果、伝播
時間の変化率が大きい時、平均処理後に透過信号が小さ
くなってしまい、凝固状態の判定精度が低くなる。図3
は、伝播時間の変化と平均処理の関係を示す図であり、
図3は平均回数が2回の場合を示しているが、平均回数
が更に多いと、より伝播時間の変化割合は増えてしまう
ため、より透過信号が小さくなる。これを避けるため、
平均後の透過信号が小さくならない範囲に設定する。こ
こで、S/N比を最大にする平均回数は次のように定め
られる。
【0022】透過信号を周波数fの正弦波とし、透過信
号の単位時間あたりの伝播時間変化率をτ(=(t2-t1)/
T)、パルス繰り返し周波数をPRF(=1/Tprf )、平
均回数をNとすると、加算平均後の透過信号の振幅Xs
は下記の(2)式で表される。
【0023】
【数2】
【0024】又、ノイズの振幅Xnは下記の(3)式で
表される。
【0025】
【数3】
【0026】よって、平均後のS/N比改善量αとして
下記の(4)式が得られる。
【0027】
【数4】
【0028】そこで、これらの式に基づいて最大の平均
回数を求めれば良い。従って、これを超えない範囲で平
均回数を設定することで、最大のS/N改善を得るよう
にする。
【0029】以上、個々のS/N改善方法について説明
したが、1番目の「表層冷却によるS/N改善」は電磁
超音波の発生原理を利用したもの、2番目の「バースト
波によるS/N改善」は送信信号とノイズとの相関を利
用したもの、3番目の「加算平均によるS/N改善」は
ノイズの時間ランダム性を利用したものであり、これら
のS/N改善効果は全て異なる原理で得ている。従っ
て、S/N改善量は加算されていくこととなり大きなS
/N改善量が得られることになる。
【0030】これらのS/N改善方法や送信信号の高出
力化方法を適宜組み合わせていくと、ある段階で電磁超
音波センサにタッチロールを付けて鋳片に接触させるよ
うなことをしなくても構わないほど、リフトオフを広く
取ることができるようになる。従来技術では、リフトオ
フはせいぜい2mmであり、本発明者等が知る限り、現
実に、完全非接触で且つ連続的に連続鋳造鋳片の凝固状
態を判定できるシステムは存在しない。しかし、上記し
たS/N改善方法同士、あるいはS/N改善方法と送信
信号の高出力化方法を組み合わせることで、従来は不可
能であった完全非接触且つ連続的な連続鋳造鋳片の凝固
状態判定を現実に可能なものとすることができる。
【0031】このようにしてクレータエンド位置を的確
に且つ安定して検出することが可能になると、鋳片に対
して圧下が可能な軽圧下帯の位置を、検出したクレータ
エンド位置に応じて変更し、この軽圧下帯を用いて鋳片
を圧下することにより、鋳造の初期や末期の等の非定常
部を含めて鋳片の大部分を軽圧下することができる。
【0032】次に、鋳片中心部のポロシティや層状の空
隙と製品欠陥との関係について説明する。
【0033】溶鋼は凝固時に体積収縮するが、この最終
凝固部への残溶鋼の供給が途絶えることにより、鋳片中
心部にポロシティや層状の空隙が生成する。取鍋交換時
等の非定常鋳造時や何らかのトラブル等による鋳造速度
の変更若しくは二次冷却水量の変更により、鋳造方向各
部位の冷却強度が均一にならず、クレータエンド位置よ
りも上流側部位の凝固速度が早くなる場合が発生する。
この場合には、クレータエンド位置よりも鋳造方向上流
側の方が先に凝固が完了して、その下流側への残溶鋼の
供給が途絶え、鋳片中心部にポロシティや層状の空隙が
生ずる。そして、この部位がたまたまガス切断位置に対
応する場合には、鋳片切断面に空隙が現出して、製品に
おける欠陥となり歩留まりを低下させる。
【0034】上記のような残溶鋼の供給が途絶える場合
には、クレータエンド位置が上流側に急激に移動する。
従って、クレータエンド位置の鋳造方向の変化量を監視
して、クレータエンド位置が急激に変動する部位を外し
て鋳片を切断すれば、前述したポロシティや層状の空隙
は鋳片切断面に現出せず、次工程の熱間圧延で圧着し、
歩留まりを低下させることがないとの知見が得られた。
【0035】本発明は上記検討結果に基づきなされたも
ので、第1の発明による連続鋳造鋳片の製造方法は、連
続鋳造鋳片の表層部が相変態するまで鋳片を冷却する冷
却手段と、冷却手段にて冷却された鋳片に対し、鋳片と
非接触状態にある横波用の送信用電磁超音波センサによ
って送信信号としての横波超音波を送信する送信手段
と、送信信号が鋳片を透過した透過信号を、鋳片と非接
触状態にある横波用の受信用電磁超音波センサによって
受信する受信手段と、受信手段において受信した受信信
号に基づき鋳片の凝固状態を判定する判定手段と、を有
し、鋳片に対して電磁超音波の横波を透過させることに
よりその凝固状態を判定する凝固状態判定装置を用いて
鋳片鋳造方向の複数箇所で鋳片のクレータエンド位置を
検出し、求めたクレータエンド位置が予め設定されてい
る基準位置となるように鋳造速度又は二次冷却水量を変
化させながら鋳造することを特徴とするものである。
【0036】第2の発明による連続鋳造鋳片の製造方法
は、電磁超音波が連続鋳造鋳片を透過する伝播時間を超
えない時間の最大数に対し、その50%から150%の
範囲に設定されたパルス幅内で、周波数、振幅若しくは
位相の何れか、又はこれらの任意の組み合せにより変調
したバースト状の送信信号を、鋳片と非接触状態にある
横波用の送信用電磁超音波センサによって送信する送信
手段と、送信信号が鋳片を透過した透過信号を、鋳片と
非接触状態にある横波用の受信用電磁超音波センサによ
って受信する受信手段と、受信手段において受信した受
信信号に対し、送信信号と同一又は類似の波形の参照信
号を用いて相関演算を行い、鋳片の凝固状態を判定する
判定手段と、を有し、鋳片に対して電磁超音波の横波を
透過させることによりその凝固状態を判定する凝固状態
判定装置を用いて鋳片鋳造方向の複数箇所で鋳片のクレ
ータエンド位置を検出し、求めたクレータエンド位置が
予め設定されている基準位置となるように鋳造速度又は
二次冷却水量を変化させながら鋳造することを特徴とす
るものである。
【0037】第3の発明による連続鋳造鋳片の製造方法
は、連続鋳造鋳片に対し、鋳片と非接触状態にある横波
用の送信用電磁超音波センサによって送信信号としての
横波超音波をパルス単位で繰り返し送信する送信手段
と、送信信号が鋳片を透過した透過信号を、鋳片と非接
触状態にある横波用の受信用電磁超音波センサによって
受信する受信手段と、受信手段で受信された受信信号に
おける各パルスを加算平均すると共に、その加算平均回
数を16回以上、且つ、信号伝播時間の変化がパルス加
算による信号強度の相殺低下を生じさせない程度の時間
幅に相当するパルス回数以下として信号処理し、この信
号処理結果に基づいて鋳片の凝固状態を判定する判定手
段と、を有し、鋳片に対して電磁超音波の横波を透過さ
せることによりその凝固状態を判定する凝固状態判定装
置を用いて鋳片鋳造方向の複数箇所で鋳片のクレータエ
ンド位置を検出し、求めたクレータエンド位置が予め設
定されている基準位置となるように鋳造速度又は二次冷
却水量を変化させながら鋳造することを特徴とするもの
である。
【0038】第4の発明による連続鋳造鋳片の製造方法
は、第1の発明ないし第3の発明の何れかにおいて、前
記クレータエンドの基準位置を、鋳片に対して軽圧下が
可能な軽圧下帯の範囲内に設定することを特徴とするも
のである。
【0039】第5の発明による連続鋳造鋳片の製造方法
は、送信信号としての横波超音波を送信する送信用電磁
超音波センサと、送信信号が鋳片を透過した透過信号を
受信する受信用電磁超音波センサと、を有し、鋳片に対
して電磁超音波の横波を透過させることによりその凝固
状態を判定する凝固状態判定装置を用いて鋳片鋳造方向
の複数箇所で鋳片のクレータエンド位置を検出し、検出
したクレータエンド位置に対応して、鋳片に対して圧下
が可能な軽圧下帯の位置を変更し、この軽圧下帯により
鋳片を圧下しつつ鋳造することを特徴とするものであ
る。
【0040】第6の発明による連続鋳造鋳片の製造方法
は、送信信号としての横波超音波を送信する送信用電磁
超音波センサと、送信信号が鋳片を透過した透過信号を
受信する受信用電磁超音波センサと、を有し、鋳片に対
して電磁超音波の横波を透過させることによりその凝固
状態を判定する凝固状態判定装置を用いて鋳片鋳造方向
の複数箇所で鋳片のクレータエンド位置を検出し、検出
したクレータエンド位置の鋳造方向での変化量に基づき
鋳片の切断位置を変更することを特徴とするものであ
る。
【0041】第7の発明による連続鋳造鋳片の製造方法
は、第1の発明ないし第6の発明の何れかにおいて、前
記送信用電磁超音波センサ及び受信用電磁超音波センサ
は、鋳片幅方向に移動して、鋳片幅方向全体でクレータ
エンド位置を検出できることを特徴とするものである。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を説明する。図4及び図5は本発明の実施
の形態を示す図であって、図4は本発明を実施したスラ
ブ連続鋳造機の概略図、図5は本発明で用いた凝固状態
判定装置の1例を示す構成図である。
【0043】図4に示すように、連続鋳造機31には、
溶鋼を注入して凝固させるための鋳型22が設置されて
おり、この鋳型22の下方には、対向する一対のロール
を1組として複数組の鋳片支持ロール2が設置されてい
る。そして、鋳片支持ロール2の下流側には、複数本の
搬送ロール29と、搬送ロール29の上方に位置して鋳
片1の鋳造速度と同調するガス切断機30とが設置され
ている。又、鋳片支持ロール2には、鋳型22の直下か
ら下流側に向かって、第1冷却ゾーン24a、24b、
第2冷却ゾーン25a、25b、第3冷却ゾーン26
a、26b、及び、第4冷却ゾーン27a、27bの合
計8つに分割された冷却ゾーンからなる二次冷却帯23
が設置されている。
【0044】二次冷却帯23の各冷却ゾーンには、エア
ーミストスプレー用又は水スプレー用の複数個のスプレ
ーノズル(図示せず)が設置されており、スプレーノズ
ルから鋳片1の表面に二次冷却水が噴霧される。尚、各
冷却ゾーンにおいて、連続鋳造機31の反基準面側(上
面側)の冷却ゾーンをaで表示し、基準面側(下面側)
の冷却ゾーンをbで表示している。又、冷却ゾーンの設
置数は図4では合計8であるが、連続鋳造機31の長さ
等に応じて幾つに分割しても良い。
【0045】鋳片支持ロール2のうちの一部は、対向す
るロール間の間隔(「ロール間隔」と云う)が鋳片1の
鋳造方向下流側に向かって徐々に狭くなるように設定さ
れ、鋳片1に対して圧下力を付与することの可能な支持
ロール2の群、即ち、軽圧下帯28が設置されている。
凝固末期の鋳片1を圧下することにより、凝固収縮に基
づく濃化溶鋼の流動を抑えて、中心偏析を改善すること
ができる。
【0046】鋳片支持ロール2のロール間隔は、油圧や
電動機による遠隔操作により鋳造中であっても変更可能
であり、従って、図4では連続鋳造機31の水平部に軽
圧下帯28が設置されているが、鋳片支持ロール2の設
置されている範囲であればどこであっても、例えば湾曲
部であっても軽圧下帯28とすることができる。即ち、
軽圧下帯28は、鋳片1のクレータエンド7aに応じて
鋳造方向上流側又は下流側へ移動させることができるよ
うになっている。
【0047】この複数対の鋳片支持ロール2からなる軽
圧下帯28におけるロール間隔の勾配は、鋳片1の圧下
速度が0.6〜1.5mm/minの範囲になる程度に
設定すれば良い。圧下速度が0.6mm/min未満で
は、偏析を軽減する効果が少なく、一方、圧下速度が
1.5mm/minを越えると、濃化溶鋼が鋳造方向と
は逆方向に絞り出され、鋳片中心部には負偏析が生成さ
れる虞があるからである。又、総圧下量は2〜6mmで
十分である。
【0048】二次冷却帯23の下流側の鋳片支持ロール
2の間隙には、鋳片1のクレータエンド7aの位置を検
出する凝固状態判定装置の一部を構成する送信用横波電
磁超音波センサ3(3a,3b)、及び受信用横波電磁
超音波センサ4(4a,4b)が鋳造方向に3箇所設置
されている。図4では、送信用横波電磁超音波センサ3
及び受信用横波電磁超音波センサ4が3箇所に設置され
ているが、設置数は3に限る訳ではなく、2以上であれ
ば幾つでも良い。
【0049】次に、図5に基づき本発明で用いた凝固状
態判定装置を説明する。図5において、内部に未凝固層
7を有する鋳片1を鋳片支持ロール2が挟みこみ、鋳片
1は図中右側へ引き抜かれている。未凝固層7の先端が
クレータエンド7aである。そして、対向配置させた送
信用横波電磁超音波センサ3及び受信用横波電磁超音波
センサ4の上流側には、隣り合う鋳片支持ロール2の間
隙に水冷用ノズル5が設置されており、水冷用ノズル5
は鋳片1の表層部に対して水を放出して冷却し、その所
定領域6をγ相からα相へ変態させている。水冷用ノズ
ル5を二次冷却用スプレーノズルが兼ねることができ
る。
【0050】凝固状態判定装置は、鋳片1をα相変態し
た位置で挟んで対向配置させた送信用横波電磁超音波セ
ンサ3及び受信用横波電磁超音波センサ4からなるセン
サ部と、送信用横波電磁超音波センサ3に送信信号を出
力する送信出力系8,9(14,15),16と、受信
用横波電磁超音波センサ4にて受信した受信信号を処理
する受信処理系10,11,12,13,17とからな
っている。送信用横波電磁超音波センサ3及び受信用横
波電磁超音波センサ4は、鋳片1の幅方向に移動可能な
取り付け架台(図示せず)に取り付けられており、同調
して移動することにより鋳片1の幅全体で検出できる構
成となっている。鋳片幅方向に移動可能であるので、ク
レータエンド7aの鋳片幅方向の状況も把握することが
できる。
【0051】送信用横波電磁超音波センサ3は、送信信
号を横波の電磁超音波として発信し、鋳片1を透過した
電磁超音波の透過信号を受信用横波電磁超音波センサ4
が受信する。この受信信号を処理することによりクレー
タエンドの位置検出が行われる。尚、図5においては、
電磁超音波センサ3,4の位置では鋳片1の内部が完全
に凝固しており、クレータエンド7aはセンサ部の上流
側にある。
【0052】又、送信出力系は、送信信号のトリガー信
号発生部8と、送信信号発生部9と、バースト波のパル
ス幅を設定するパルス幅設定部16とから構成される。
送信信号発生部9は、更にトリガー信号に基づいて設定
されたパルス幅のバースト波を発生するバースト波発生
部14と、発生したバースト波を増幅して送信信号とし
てセンサ3に出力する電力増幅部15とからなってい
る。
【0053】一方、受信処理系は、受信信号の増幅部1
0、同期加算平均部12、平均回数設定部13、相関処
理部17、及び、受信信号から透過信号を抽出して凝固
状態を判定する評価部11とから構成されている。
【0054】次に、以上のように構成された凝固状態判
定装置の動作について説明する。
【0055】トリガー信号発生部8から送信のタイミン
グ信号が出ると、バースト波発生部14は、周波数、振
幅若しくは位相の何れか又はこれらの任意の組み合せに
より変調したバースト状の送信信号を発生する。ここ
で、パルス幅はパルス幅設定部16にて指定された値と
する。送信信号は電力増幅部15で増幅され、送信用横
波電磁超音波センサ3に印加される。
【0056】図6は電磁超音波センサ3,4の構造例を
示す図である。同図に示すように、送信用横波電磁超音
波センサ3はコイル19を備えており、鋳片1の表層部
でα相に変態している所定領域6に、送信信号による高
周波の振動磁場Bvを鋳片1の表面に平行な方向に加え
る。この結果、鋳片1の表面に平行な応力が磁歪によっ
てかかるため、せん断波即ち横波が発生することにな
る。尚、ここで送信用横波電磁超音波センサ3は垂直方
向に磁極を持つ磁石20も備えているが、これは静磁場
Bsにより磁歪の効果を増すために用いられる。この磁
石は永久磁石でも電磁石でも良い。
【0057】このようにして、発生した横波超音波は鋳
片1を透過し、送信とは反対側の表面に到達する。こち
ら側には、図6と同様に受信用横波電磁超音波センサ4
が対向しており、鋳片1の表層部でα相に変態している
所定領域6に、磁石20により静磁場Bsがかけられて
いる。ここに横波が到達すると、磁歪の逆効果として、
この部分の透磁率が変化する。この結果、受信用横波電
磁超音波センサ4のコイルを横切る磁束Bsが高周波で
振動的に変化するため、電磁誘導によってセンサコイル
19に電圧が発生し、受信信号が得られる。
【0058】この受信信号は増幅部10で増幅された
後、同期加算平均部12に入力され、平均回数設定部1
3により設定された回数だけ平均化される。同期加算平
均部12は種々の方法で実施可能だが、ここでは、A/
D変換を行って数値化し、トリガー発生部8の信号に同
期して計算機によって平均化するようにした。演算式と
して下記の(5)式等を適用することができる。但し
(5)式において、xi(j)は入力信号、yi(j)は出力信
号、Nは平均回数、iはパルス繰り返し、nは一探傷信
号のデータ点数であり、−∞≦i≦∞、0≦j≦n−1
である。
【0059】
【数5】
【0060】平均された受信信号は、相関処理部17に
入力される。ここでは、既に数値化されているので、更
に計算を行うことが相関処理部17の役割となる。相関
処理は下記の(6)式で実施することができる。但し
(6)式において、xi(j)は入力信号、yi(j)は出力信
号、C(j)は参照信号、Ncは参照信号の点数、iはパ
ルス繰り返し、nは一探傷信号のデータ点数であり、−
∞≦i≦∞、0≦j≦n−1である。尚、直接(6)式
を計算しないで、入力信号をFFTしたものと参照信号
をFFTしたものの共役とを乗算し、その結果を逆FF
Tして出力を得るのが最も高速に処理できるため有用で
ある。
【0061】
【数6】
【0062】バースト波発生部14は、周波数、振幅若
しくは位相の何れか、又はこれらの任意の組み合せによ
り変調したバースト状の送信信号を発生するが、変調方
式はどの方式でも良い。変調方式の一例として、周波数
変調であるチャープ波の例を下記の(7)式で示す。但
し(7)式において、fcはチャープ波の中心周波数、
Bwはチャープ波の周波数掃引幅、Twはチャープ波の
パルス幅であり、0≦t≦Twである。
【0063】
【数7】
【0064】チャープ波は自己相関関数が鋭い性質を持
つ波形である。鋳片1を透過してきた受信信号の波形
は、送信信号と相似であるから、相関処理部17を通過
した受信信号は、送信信号のパルス幅より短くなるパル
ス圧縮効果が得られ、パルス幅の短い鋭い波形となる。
これは、評価部11で凝固状態の判定を行う際に以下の
点で有用である。一つ目は、透過信号の強度を求める
際、透過信号の時間帯だけにゲートをかけて、その中の
最大値を求めれば良いが、パルス幅の短い鋭い波形だと
ゲートの幅を狭くできるので、余分なノイズを拾わなく
なる。二つ目は、透過信号の伝播時間を求める際、短い
パルスだと時間の精度が高くなり、より精度良い鋳片1
の凝固状態判定ができるようになる。
【0065】以上のようにして、相関処理の出力を得
て、評価部11で凝固状態の判定を行う。これも計算で
実施できるので、同期加算平均部12、相関処理部1
7、評価部11は一つあるいは複数の計算機で実施でき
る。
【0066】尚、本実施の形態においては、「表層冷却
によるS/N改善」、「バースト波によるS/N改善」
及び「加算平均によるS/N改善」の全てを組み合わせ
た場合について説明したが、これら全てを組み合さなく
てもセンサの非接触化を実現できる場合がある。具体的
には、完全に非接触で計測可能なリフトオフ改善量とし
ては従来技術(1〜2mm)より望ましくは+7mm以
上あれば良いが、+4mm以上でも可能である。そこ
で、センサのリフトオフ特性がおよそ−4dB/mmで
あることを考慮すると、従来に比べて16dB以上のS
/N改善があればセンサ〜鋳片間を非接触とすることが
可能である。従って、従来に比べて16dB以上のS/
N改善が期待できるように、「表層冷却によるS/N改
善」、「バースト波によるS/N改善」及び「加算平均
によるS/N改善」を適宜組み合わせることが可能であ
る。
【0067】このようにして連続鋳造機31が構成され
ている。このような構成の連続鋳造機31において、本
発明による連続鋳造鋳片の製造方法を以下のようにして
実施する。
【0068】浸漬ノズル(図示せず)を介して鋳型22
内に溶鋼を鋳造する。鋳型22内に鋳造された溶鋼は鋳
型22内で冷却されて凝固殻21を形成し、内部に未凝
固層7を有する鋳片1として、鋳片支持ロール2に支持
されつつ下方に連続的に引き抜かれる。鋳片1は鋳片支
持ロール2を通過する間、二次冷却帯23で冷却され、
凝固殻21の厚みを増大して、やがて中心部までの凝固
を完了する。その際に、凝固状態判定装置によりクレー
タエンド7aの位置を検出する。
【0069】鋳片1の中心偏析を低減するために鋳片1
に対して軽圧下を施す場合には、以下の2通りの方法で
対処することができる。
【0070】1つの方法は、軽圧下帯28の設置位置を
固定しておき、クレータエンド7aを軽圧下帯28内に
制御する方法である。図4に示す位置に軽圧下帯28が
設置されていることを前提として、この場合について説
明する。この場合には、クレータエンド7a位置を軽圧
下帯28内に制御する必要があり、従って、クレータエ
ンド7aの基準位置を軽圧下帯28内に設定して、送信
用横波電磁超音波センサ3,3a及び受信用横波電磁超
音波センサ4,4aを用いてクレータエンド7a位置を
制御する。
【0071】具体的には、受信用横波電磁超音波センサ
4で送信用横波電磁超音波センサ3による送信信号が検
出されたなら、鋳造速度を上昇させる若しくは二次冷却
水量を減少させ、クレータエンド位置を鋳造方向下流側
に延ばし、一方、受信用横波電磁超音波センサ4aで送
信用横波電磁超音波センサ3aによる送信信号が検出さ
れたなら、鋳造速度を低下させる若しくは二次冷却水量
を増加させ、クレータエンド7a位置を鋳造方向上流側
に向かわせる。このように制御して、受信用横波電磁超
音波センサ4では送信用横波電磁超音波センサ3による
送信信号が検出されず、受信用横波電磁超音波センサ4
aでは送信用横波電磁超音波センサ3aによる送信信号
が検出されるように、鋳造速度若しくは二次冷却水量を
調整する。このようにすることで、クレータエンド7a
位置が軽圧下帯28内に制御され、中心偏析の少ない鋳
片1を得ることができる。
【0072】軽圧下を施す他の方法は、検出されたクレ
ータエンド7a位置に応じて軽圧下帯28を鋳造方向で
移動させ、クレータエンド7aを軽圧下帯28内に制御
する方法である。この場合には、送信用横波電磁超音波
センサ3,3a,3b及び受信用横波電磁超音波センサ
4,4a,4bによりクレータエンド7a位置を検出
し、検出したクレータエンド7a位置が軽圧下帯28内
に存在するように、上述した遠隔操作により軽圧下帯2
8の設定位置を変更する。この場合、鋳造速度及び二次
冷却水量を調整しても良い。このようにすることで、非
定常域を含め大部分の鋳片1のクレータエンド7a位置
を軽圧下帯28内に制御することが可能となり、鋳造開
始から鋳造終了まで一貫して中心偏析の少ない鋳片1を
得ることができる。
【0073】又、連続鋳造機31の生産性を最大限発揮
させる場合には、クレータエンド7a位置を連続鋳造機
31の出側に位置させる必要があり、従って、クレータ
エンド位置7aの基準位置を、例えば送信用横波電磁超
音波センサ3aとセンサ3bとの間に設定し、受信用横
波電磁超音波センサ4aで送信用横波電磁超音波センサ
3aによる送信信号が検出されたなら、鋳造速度を上昇
させる若しくは二次冷却水量を減少させ、クレータエン
ド位置を鋳造方向下流側に延ばし、一方、受信用横波電
磁超音波センサ4bで送信用横波電磁超音波センサ3b
による送信信号が検出されたなら、鋳造速度を低下させ
る若しくは二次冷却水量を増加させ、クレータエンド7
a位置を鋳造方向上流側に向かわせる。このように制御
して、受信用横波電磁超音波センサ4aでは送信用横波
電磁超音波センサ3aによる送信信号が検出されず、受
信用横波電磁超音波センサ4bでは送信用横波電磁超音
波センサ3bによる送信信号が検出されるように、鋳造
速度若しくは二次冷却水量を調整する。このようにする
ことで、クレータエンド7a位置が連続鋳造機31の出
側に制御され、連続鋳造機31の生産性を高めることが
できる。
【0074】このようにして、送信用横波電磁超音波セ
ンサ3,3a,3b及び受信用横波電磁超音波センサ
4,4a,4bを用いてクレータエンド7a位置を連続
的に検出している際に、クレータエンド7a位置が鋳造
方向で大幅に変化した場合には、その部位をプロセスコ
ンピュータ(図示せず)に記憶させ、ガス切断機30に
よる切断位置と当該部位とを対比させ、当該部位が切断
位置に該当する場合には、この部位を外して鋳造中の鋳
片1をガス切断機30により切断して鋳片1aを得る。
このようにすることで、鋳片1の中心部に生成されるポ
ロシティや層状の空隙が鋳片1の切断面に現出せず、次
工程の熱間圧延で圧着し、ポロシティや層状の空隙によ
る歩留まり低下を未然に防止することができる。この場
合、クレータエンド7a位置の鋳造方向の変動量が0.
5m/min以上となったなら、切断位置を変更した方
が良い。
【0075】尚、クレータエンド7aが電磁超音波セン
サ3(3a,3b)の設置位置を通過する直前の伝播時
間(以後、Δtcとする)を記憶するようにすると、次の
ような制御方法も可能となる。即ち、電磁超音波センサ
3(3a,3b)の設置位置にクレータエンド7aが近
づいてくると、鋳片温度が高くなってくるので、伝播時
間が長くなる。そこで、伝播時間を連続的に計測し、こ
の伝播時間がΔtcに近づいてきたら、クレータエンド7
aが電磁超音波センサ3(3a,3b)の設置位置に近
づいてきたことを予測することができ、一方、伝播時間
がΔtcから短い側に遠ざかっていったら、クレータエン
ド7aが電磁超音波センサ3(3a,3b)の設置位置
から遠ざかったことを予測することができ、従って、こ
れに応じて鋳造速度若しくは二次冷却水量を調整するこ
とができる。このようにすると、より一層クレータエン
ド7aの位置を所定の位置に保つことが可能となる。
【0076】
【実施例】図4及び図5に示すスラブ連続鋳造機を用
い、軽圧下帯を固定し、中心偏析低減のために軽圧下帯
内にクレータエンド位置を制御すべく、厚みが250m
m、幅が1600mmのAlキルド炭素鋼鋳片を鋳造し
た。この場合、鋳造開始時の鋳造速度は、伝熱計算によ
りクレータエンド位置を算出し、算出したクレータエン
ド位置が軽圧下帯内となる鋳造速度とした。又、凝固状
態判定装置の各部の設定値は以下のようにした。
【0077】1.表層冷却によるS/N改善:鋳片の表
層部を相変態させる条件は次のようにした。ここでは、
センサ手前の鋳片の表面温度は900℃で、水冷用ノズ
ルの水量は−20℃/sの冷速が得られる量とした。被
測定材の連続冷却変態線図(CCT)は図7のようであ
ったため、冷却速度が−20℃/sの時の変態開始温度
(曲線a)は約620℃となる。図1で説明した磁歪の
効果を得るためには、変態開始よりも温度を下げて変態
終了温度(曲線b)に近づければ良いので、表層部が6
20℃以下となるようにした。この場合、下げれば下げ
るほど効果は大きくなるため、表面割れ等が発生しない
ように、品質上の制約から温度を決めれば良い。ここで
は、表層の温度を600℃まで冷やすとすると、300
℃低下させれば良い。従って、α相への冷却ゾーン長を
300℃÷20℃/s×40mm/s=600mmとし
た。
【0078】以上の条件で、実際に透過信号のS/Nを
測定すると、冷却しないでローレンツ力で電磁超音波を
発生させた場合に比較して、冷却して相変態させ磁歪で
電磁超音波を発生させた場合は10dBのS/N改善効
果があった。尚、電磁超音波の周波数を考慮し、振動磁
場の浸透深さ程度までが相変態開始するように冷却する
とより感度を高くすることができる。
【0079】2.バースト波によるS/N改善:送信信
号は次のようにした。透過信号は、送信後、図2に示す
ように伝播時間分だけ遅れた位置に現れる。従って、送
信信号の漏れ込みが透過信号に重ならないように、この
伝播時間より送信信号のパルス幅を短くすれば良い。こ
こで伝播時間は、鋳片厚み、鋳片温度、音速とから決定
される。音速は鋳片温度(T)と鋼種に依存し、横波で
炭素鋼の場合、概略3000−0.65T(m/s)で
ある。即ち鋳片温度(T)が低いほど音速は速くなり、
伝播時間は短くなる。
【0080】従って、適用しようとする測定位置におい
て、鋳片の温度が最も低くなる場合が最も伝播時間が短
くなる場合であるから、この時の伝播時間が最大数であ
る。そこで、送信信号のパルス幅はこの値の近傍に設定
すれば良いことになる。本発明は鋳片の凝固状態を判定
するために使うので、鋳片の温度が最も低くなる場合と
は、軸心の温度で1100℃程度、平均温度で1000
℃程度と考えれば良い。
【0081】パルス幅の許容範囲は以下のように決めら
れる。S/Nはパルス幅の1/2乗にほぼ比例するた
め、パルス幅を1/2位に短くすると6dB近く低下し
て効果が少なくなってしまう。一方、長すぎると透過信
号に重なってしまうようになるが、波形の両端は、セン
サや増幅器の特性により多少振幅が小さくなるため、パ
ルス幅は上記最大値の1.5倍位まで許容できる。この
ため、S/N向上効果の出るパルス幅の範囲としては最
大数の50%以上、150%以下が望ましく、最適な範囲
としては80%以上、120%以下が望ましい。
【0082】表1に、厚みが200mm、250mm、
300mmの鋳片について定めた送信信号の最適なパル
ス幅を示す。ここでは最低の温度を平均温度で1000
℃とし、その時の音速は2350m/sとした。
【0083】
【表1】
【0084】尚、送信信号の漏洩信号が大きい場合、漏
洩信号により受信アンプが飽和し、いわゆる追い込み現
象によりしばらくの時間不感帯になる場合がある。従っ
て、追い込みがある場合は、上表の値からこの追い込み
時間を引いた値にパルス幅を設定すれば良い。
【0085】表1のうちで、鋳片厚み250mm、パル
ス幅100μs、周波数100kHzの場合について、実
際に透過信号のS/Nを測定すると、100kHzの1波
のsin波に比較して、12dBのS/N改善効果があっ
た。従って、上記のパルス幅の範囲に設定することで最
低6dBのS/N改善効果が得られた。
【0086】3.加算平均によるS/N改善:同期加算
平均の平均回数は次のようにした。鋳造中の温度変化に
よる伝播時間の変化率が大きい場合ほど、図3に示すよ
うに、平均化によって透過信号が小さくなってしまう可
能性がある。そこで、伝播時間の変化率について様々な
実験を繰り返した結果、同変化率がかなり大きくなる場
合においては0.03μs/s〜0.3μs/s程度で
あった。そこで、この値をパラメータとし、超音波の周
波数100kHz、パルス繰り返し周波数100Hzの場合
の場合について、(2)式に基づいて平均回数と透過信
号の振幅の関係を求めると図8のようになった。
【0087】同図によれば、単位時間あたりの伝播時間
の変化率τが最も早い0.3μs/sの時に平均回数2
56回程度までなら、振幅の低下はほとんどないことか
ら、この場合は、平均回数の最大数は256と定められ
る。この時のS/N改善効果は(4)式のように平均回
数の1/2乗に比例するので24dBが得られた。尚、
上記最大数の算出に当たっては、透過信号強度の低下が
1dB前後であれば振幅の低下がほとんどないことを基
準にしている。即ち「伝播時間の変化率τが0.3μs
/sの時に平均回数の最大数256回」と云う値は、透
過信号強度の低下1dBの場合である。伝播時間の変化
率τが他の値となる場合にも、同様な基準により平均回
数の最大数が算出される。
【0088】又、平均回数が少ないとS/N向上効果は
少なくなるので、効果の出る範囲としては16回以上が
望ましい。この場合、+12dBの効果がある。反対に
平均回数が多すぎると図3のように振幅が小さくなるた
め、上記最大数の2倍程度以内が望ましい。最適な範囲
としては上記最大数の50%以上、200%以下が適当で
ある。尚、(2)式から明らかなように、超音波の周波
数やパルス繰り返し周波数を変更する場合は、τを比例
させて変化させた点で図8を読むことで、図8から平均
回数と透過信号の振幅の関係を求めることができる。
【0089】以上に説明した3種類の効果は前述したよ
うに全て独立のため、これらを全て組み合わせることに
より、10+6+12=28dBのS/N改善効果が得
られた。電磁超音波センサのリフトオフ感度特性は−4
dB/mm程度であるため、28/4=+7mmリフト
オフを広くすることができるようになった。
【0090】このように設定した凝固状態判定装置を用
いてクレータエンド位置を検出し、受信用横波電磁超音
波センサ4で送信用横波電磁超音波センサ3による送信
信号が検出されたなら、鋳造速度を上昇させる若しくは
二次冷却水量を減少させ、一方、受信用横波電磁超音波
センサ4aで送信用横波電磁超音波センサ3aによる送
信信号が検出されたなら、鋳造速度を低下させる若しく
は二次冷却水量を増加させた。
【0091】又、凝固状態判定装置によるクレータエン
ド位置の鋳造方向の変動量が0.5m/min以上とな
った部位はプロセスコンピュータにトラッキングし、こ
の部位がガス切断機による切断位置に該当した場合に
は、この部位から少なくとも1m以上離れた部位で鋳片
を切断した。
【0092】その結果、鋳片の中心偏析は大幅に改善さ
れ高品質の鋳片を製造することができ、且つ、ポロシテ
ィや層状の空隙が鋳片の切断面に現出せず、ポロシティ
や層状の空隙による歩留まり低下を防止することができ
た。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、連続鋳造鋳片を製造す
る際に、鋳片の鋳造方向で変動するクレータエンド位置
を常に所定の位置に制御しながら鋳造することができ、
鋳片の中心偏析の低減、並びに、鋳造速度上限値までの
増速による生産性の向上等が可能となり、一方、クレー
タエンド位置が鋳造方向で大幅に変動した場合には、そ
の部位を外して鋳片を切断するので、鋳片中心部に生成
されるポロシティや層状の空隙による歩留まり低下を防
止することができ、工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】横波電磁超音波の発生メカニズムを示す図であ
る。
【図2】送信信号と伝播時間の関係を示す図である。
【図3】伝播時間の変化と平均処理の関係を示す図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態を示す図で、本発明を実施
したスラブ連続鋳造機の概略図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す図で、本発明で用い
た凝固状態判定装置の1例を示す構成図である。
【図6】本発明の実施の形態を示す図で、本発明で用い
た電磁超音波センサの構造例を示す図である。
【図7】被測定材料の連続冷却変態線図である。
【図8】平均回数と透過信号の振幅との関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 鋳片 2 鋳片支持ロール 3 送信用横波電磁超音波センサ 4 受信用横波電磁超音波センサ 5 水冷用ノズル 6 所定領域 7 未凝固層 8 トリガー信号発生部 9 送信信号発生部 10 増幅部 11 評価部 12 同期加算平均部 13 平均回数設定部 14 バースト波発生部 15 電力増幅部 16 パルス幅設定部 17 相関処理部 19 コイル 20 磁石 23 二次冷却帯 28 軽圧下帯 31 連続鋳造機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 正之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 堤 康一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 鈴木 真 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2F068 AA04 AA13 BB23 CC00 DD03 FF04 FF12 FF25 GG04 HH02 JJ12 QQ25 4E004 MC05 MC18 NC01 TB07 TB09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造鋳片の表層部が相変態するまで
    鋳片を冷却する冷却手段と、冷却手段にて冷却された鋳
    片に対し、鋳片と非接触状態にある横波用の送信用電磁
    超音波センサによって送信信号としての横波超音波を送
    信する送信手段と、送信信号が鋳片を透過した透過信号
    を、鋳片と非接触状態にある横波用の受信用電磁超音波
    センサによって受信する受信手段と、受信手段において
    受信した受信信号に基づき鋳片の凝固状態を判定する判
    定手段と、を有し、鋳片に対して電磁超音波の横波を透
    過させることによりその凝固状態を判定する凝固状態判
    定装置を用いて鋳片鋳造方向の複数箇所で鋳片のクレー
    タエンド位置を検出し、求めたクレータエンド位置が予
    め設定されている基準位置となるように鋳造速度又は二
    次冷却水量を変化させながら鋳造することを特徴とする
    連続鋳造鋳片の製造方法。
  2. 【請求項2】 電磁超音波が連続鋳造鋳片を透過する伝
    播時間を超えない時間の最大数に対し、その50%から
    150%の範囲に設定されたパルス幅内で、周波数、振
    幅若しくは位相の何れか、又はこれらの任意の組み合せ
    により変調したバースト状の送信信号を、鋳片と非接触
    状態にある横波用の送信用電磁超音波センサによって送
    信する送信手段と、送信信号が鋳片を透過した透過信号
    を、鋳片と非接触状態にある横波用の受信用電磁超音波
    センサによって受信する受信手段と、受信手段において
    受信した受信信号に対し、送信信号と同一又は類似の波
    形の参照信号を用いて相関演算を行い、鋳片の凝固状態
    を判定する判定手段と、を有し、鋳片に対して電磁超音
    波の横波を透過させることによりその凝固状態を判定す
    る凝固状態判定装置を用いて鋳片鋳造方向の複数箇所で
    鋳片のクレータエンド位置を検出し、求めたクレータエ
    ンド位置が予め設定されている基準位置となるように鋳
    造速度又は二次冷却水量を変化させながら鋳造すること
    を特徴とする連続鋳造鋳片の製造方法。
  3. 【請求項3】 連続鋳造鋳片に対し、鋳片と非接触状態
    にある横波用の送信用電磁超音波センサによって送信信
    号としての横波超音波をパルス単位で繰り返し送信する
    送信手段と、送信信号が鋳片を透過した透過信号を、鋳
    片と非接触状態にある横波用の受信用電磁超音波センサ
    によって受信する受信手段と、受信手段で受信された受
    信信号における各パルスを加算平均すると共に、その加
    算平均回数を16回以上、且つ、信号伝播時間の変化が
    パルス加算による信号強度の相殺低下を生じさせない程
    度の時間幅に相当するパルス回数以下として信号処理
    し、この信号処理結果に基づいて鋳片の凝固状態を判定
    する判定手段と、を有し、鋳片に対して電磁超音波の横
    波を透過させることによりその凝固状態を判定する凝固
    状態判定装置を用いて鋳片鋳造方向の複数箇所で鋳片の
    クレータエンド位置を検出し、求めたクレータエンド位
    置が予め設定されている基準位置となるように鋳造速度
    又は二次冷却水量を変化させながら鋳造することを特徴
    とする連続鋳造鋳片の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記クレータエンドの基準位置を、鋳片
    に対して軽圧下が可能な軽圧下帯の範囲内に設定するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1つに
    記載の連続鋳造鋳片の製造方法。
  5. 【請求項5】 送信信号としての横波超音波を送信する
    送信用電磁超音波センサと、送信信号が鋳片を透過した
    透過信号を受信する受信用電磁超音波センサと、を有
    し、鋳片に対して電磁超音波の横波を透過させることに
    よりその凝固状態を判定する凝固状態判定装置を用いて
    鋳片鋳造方向の複数箇所で鋳片のクレータエンド位置を
    検出し、検出したクレータエンド位置に対応して、鋳片
    に対して圧下が可能な軽圧下帯の位置を変更し、この軽
    圧下帯により鋳片を圧下しつつ鋳造することを特徴とす
    る連続鋳造鋳片の製造方法。
  6. 【請求項6】 送信信号としての横波超音波を送信する
    送信用電磁超音波センサと、送信信号が鋳片を透過した
    透過信号を受信する受信用電磁超音波センサと、を有
    し、鋳片に対して電磁超音波の横波を透過させることに
    よりその凝固状態を判定する凝固状態判定装置を用いて
    鋳片鋳造方向の複数箇所で鋳片のクレータエンド位置を
    検出し、検出したクレータエンド位置の鋳造方向での変
    化量に基づき鋳片の切断位置を変更することを特徴とす
    る連続鋳造鋳片の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記送信用電磁超音波センサ及び受信用
    電磁超音波センサは、鋳片幅方向に移動して、鋳片幅方
    向全体でクレータエンド位置を検出できることを特徴と
    する請求項1ないし請求項6の何れか1つに記載の連続
    鋳造鋳片の製造方法。
JP2001294017A 2001-04-25 2001-09-26 連続鋳造鋳片の製造方法 Pending JP2003103351A (ja)

Priority Applications (20)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001294017A JP2003103351A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 連続鋳造鋳片の製造方法
BRPI0111910A BRPI0111910B1 (pt) 2001-04-25 2001-11-29 método de produção para um produto de aço lingotado continuamente e equipamento para medir o estado de solidificação de um produto de aço lingotado continuamente
KR1020057013871A KR100610532B1 (ko) 2001-04-25 2001-11-29 강의 연속주조주편의 제조방법 및 그 응고상태 계측장치
DE60143136T DE60143136D1 (de) 2001-04-25 2001-11-29 Herstellungsverfahren für ein stranggegossenes Stahlprodukt
AT06001406T ATE383215T1 (de) 2001-04-25 2001-11-29 Herstellungsverfahren für ein stranggegossenes stahlprodukt
DE60132389T DE60132389T2 (de) 2001-04-25 2001-11-29 Herstellungsverfahren für ein stranggegossenes Stahlprodukt
AT07020419T ATE482037T1 (de) 2001-04-25 2001-11-29 Herstellungsverfahren für ein stranggegossenes stahlprodukt
EP06001406A EP1666173B8 (en) 2001-04-25 2001-11-29 Manufacturing method for continuously cast product of steel
DE60143116T DE60143116D1 (de) 2001-04-25 2001-11-29 Verfahren zur kontinuierlichen herstellung von stahlgussteilen
TW090129521A TW506866B (en) 2001-04-25 2001-11-29 Method for producing continuously cast steel slab
KR1020057013872A KR100610534B1 (ko) 2001-04-25 2001-11-29 강의 연속주조주편의 제조방법 및 그 응고상태 계측장치
CNB018113974A CN1198139C (zh) 2001-04-25 2001-11-29 钢的连铸铸件的制造方法
EP07020419A EP1900454B1 (en) 2001-04-25 2001-11-29 Manufacturing method for continuously cast product of steel
KR1020027017343A KR100594858B1 (ko) 2001-04-25 2001-11-29 강의 연속주조주편의 제조방법 및 그 응고상태 계측장치
PCT/JP2001/010428 WO2002090971A1 (fr) 2001-04-25 2001-11-29 Procede de fabrication en continu de pieces en acier coule
AT01274217T ATE482039T1 (de) 2001-04-25 2001-11-29 Verfahren zur kontinuierlichen herstellung von stahlgussteilen
EP01274217A EP1298429B1 (en) 2001-04-25 2001-11-29 Method of producing continuously cast pieces of steel
US10/322,943 US6896035B2 (en) 2001-04-25 2002-12-18 Manufacturing method for continuously cast product of steel
US11/085,350 US7156148B2 (en) 2001-04-25 2005-03-21 Manufacturing method for continuously cast product of steel
US11/594,684 US7448430B2 (en) 2001-04-25 2006-11-08 Manufacturing method for continuously cast product of steel

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001294017A JP2003103351A (ja) 2001-09-26 2001-09-26 連続鋳造鋳片の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003103351A true JP2003103351A (ja) 2003-04-08

Family

ID=19115688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001294017A Pending JP2003103351A (ja) 2001-04-25 2001-09-26 連続鋳造鋳片の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003103351A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005118804A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Jfe Steel Kk 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検知方法
JP2006231392A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Jfe Steel Kk 鋳片の製造方法
JP2009066652A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Jfe Steel Kk 鋼の連続鋳造方法及び連続鋳造機
US7740051B2 (en) 2003-11-27 2010-06-22 Jfe Steel Corporation Method and apparatus for detecting crater end of continuously cast product, and method for producing continuously cast product
JP2019214067A (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 日本製鉄株式会社 鋳片の凝固完了位置検知方法及び鋳片の凝固完了位置検知装置
CN116079026A (zh) * 2022-12-23 2023-05-09 燕山大学 用于大直径管材液穴凝固点位置调整方法及其调整装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005118804A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Jfe Steel Kk 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検知方法
JP4569093B2 (ja) * 2003-10-15 2010-10-27 Jfeスチール株式会社 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検知方法
US7740051B2 (en) 2003-11-27 2010-06-22 Jfe Steel Corporation Method and apparatus for detecting crater end of continuously cast product, and method for producing continuously cast product
US7971630B2 (en) 2003-11-27 2011-07-05 Jfe Steel Corporation Method and apparatus for detecting a crater end of a continuously cast product
JP2006231392A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Jfe Steel Kk 鋳片の製造方法
JP4655675B2 (ja) * 2005-02-28 2011-03-23 Jfeスチール株式会社 鋳片の製造方法
JP2009066652A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Jfe Steel Kk 鋼の連続鋳造方法及び連続鋳造機
JP2019214067A (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 日本製鉄株式会社 鋳片の凝固完了位置検知方法及び鋳片の凝固完了位置検知装置
JP7073932B2 (ja) 2018-06-13 2022-05-24 日本製鉄株式会社 鋳片の凝固完了位置検知方法及び鋳片の凝固完了位置検知装置
CN116079026A (zh) * 2022-12-23 2023-05-09 燕山大学 用于大直径管材液穴凝固点位置调整方法及其调整装置
CN116079026B (zh) * 2022-12-23 2023-07-18 燕山大学 用于大直径管材液穴凝固点位置调整方法及其调整装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7156148B2 (en) Manufacturing method for continuously cast product of steel
US4534405A (en) Method and an arrangement for inspecting the surface of steel stock having a temperature above the Curie point
JP3826727B2 (ja) 鋳片の凝固状態判定方法及び装置並びに連続鋳造鋳片の製造方法
JP2003103351A (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
JP3757830B2 (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
JP4501254B2 (ja) 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検出方法及び制御方法
JP2009125770A (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法及び連続鋳造機
JP3891220B2 (ja) 鋳片の凝固判定方法及び装置並びに連続鋳造鋳片の製造方法
JP4483187B2 (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
JP4453557B2 (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
JPH10197502A (ja) 連続鋳造鋳片の中心固相率検出方法
JP2009195937A (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法及び連続鋳造機
JP4569093B2 (ja) 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検知方法
JP4379425B2 (ja) 鋳片の凝固判定方法及び装置並びに連続鋳造鋳片の製造方法
JP2003290896A (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
JPH02295650A (ja) 薄い金属製品の連続鋳造製造方法と装置
JP4708686B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP2001281228A (ja) 電磁超音波計測方法
JPH04284956A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP3225894B2 (ja) 連続鋳造方法
JP2005211926A (ja) 連続鋳造鋳片の凝固完了位置検知方法及び検知装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040826

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20070703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071211