JP2019212632A - バイポーラ型リチウムイオン電池およびバイポーラ型リチウムイオン電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、本発明者らの検討によれば、単位セル同士を重ね合わせる方法では、複数の単位セルを積層する際に単位セル同士がズレ易く、単位セル同士のズレが生じた場合、正極層、負極層もしくは電解質層の欠落や崩壊が生じて短絡が起こり易いことが明らかになった。
バイポーラ型リチウムイオン電池であって、
正極層と、負極層と、上記正極層と上記負極層との間に設けられた一または二以上のバイポーラ電極層と、複数の電解質層と、を備え、
上記正極層と上記バイポーラ電極層との間および上記負極層と上記バイポーラ電極層との間に上記電解質層が設けられており、
上記バイポーラ電極層は、バイポーラ電極集電体と、上記バイポーラ電極集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、上記バイポーラ電極集電体の他方の面に設けられた負極活物質層と、を含み、
上記バイポーラ電極集電体の少なくとも一つは炭素シートにより構成されているバイポーラ型リチウムイオン電池が提供される。
上記のバイポーラ型リチウムイオン電池を製造するための製造方法であって、
正極集電体と、第一正極活物質層と、第一電解質層と、第一負極活物質層と、第一炭素シートがこの順番に積層された第一単位セルを作製する工程と、
第二炭素シートと、第二正極活物質層と、第二電解質層と、第二負極活物質層と、負極集電体と、がこの順番に積層された第二単位セルを作製する工程と、
上記第一炭素シートの一面と上記第二炭素シートの一面が重なるように、得られた上記第一単位セルと上記第二単位セルを積層して積層体を作製する工程と、
上記積層体を加圧することにより、上記第一炭素シートと上記第二炭素シートを一体化し、バイポーラ電極層を形成する工程と、
を含むバイポーラ型リチウムイオン電池の製造方法が提供される。
はじめに、本実施形態のバイポーラ型リチウムイオン電池100について説明する。
図1は、本実施形態のバイポーラ型リチウムイオン電池100の構造の一例を模式的に示した断面図である。
本実施形態に係るバイポーラ型リチウムイオン電池100は、正極層101と、負極層103と、正極層101と負極層103との間に設けられた一または二以上のバイポーラ電極層105と、複数の電解質層107(107a、107b)と、を備える。
正極層101とバイポーラ電極層105との間に電解質層107aが設けられている。バイポーラ電極層105と負極層103との間に電解質層107bが設けられている。バイポーラ電極層105は、バイポーラ電極集電体109と、バイポーラ電極集電体109の一方の面に設けられた正極活物質層111bと、バイポーラ電極集電体109の他方の面に設けられた負極活物質層113aと、を含む。そして、バイポーラ電極集電体109の少なくとも一つは炭素シートにより構成されている。
上記事情の元に、本発明者らは、単位セル同士のズレが抑制されたバイポーラ型リチウムイオン電池を安定的に提供するため鋭意検討した。その結果、バイポーラ電極集電体として炭素シートを用いることにより、単位セル同士のズレを抑制できることを見出し、本発明に至った。単位セル同士のズレを抑制できる理由は明らかではないが、各単位セルの炭素シート同士がファンデルワールス力で密着し、単位セル同士を密着させることができるからだと考えられる。
正極層101は特に限定されず、リチウムイオン電池に一般的に用いられている正極を使用することができる。正極層101は、通常、正極活物質層111aと、正極集電体115と、を含む。
正極層101は特に限定されないが、一般的に公知の方法に準じて製造することができる。例えば、正極活物質を含む正極活物質層111aを正極集電体115上に形成することにより得ることができる。
正極層101の厚みや密度は、電池の使用用途等に応じて適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
正極活物質層111a中の各種材料の配合割合は、電池の使用用途等に応じて、適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
これらの中でも、より高い放電容量密度を有し、かつ、サイクル特性により優れる観点から、硫化物系正極活物質が好ましく、Li−Mo−S化合物、Li−Ti−S化合物、Li−V−S化合物から選択される一種または二種以上がより好ましい。
また、Li−Ti−S化合物は構成元素としてLi、Ti、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるチタン硫化物と硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
Li−V−S化合物は構成元素としてLi、V、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるバナジウム硫化物と硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
正極活物質の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、より一層高密度の正極を作製することができる。
その他のリチウム系無機固体電解質材料としては、例えば、LiPON、LiNbO3、LiTaO3、Li3PO4、LiPO4−xNx(xは0<x≦1)、LiN、LiI、LISICON等が挙げられる。さらに、これらの無機固体電解質の結晶を析出させて得られるガラスセラミックスも固体電解質材料として用いることができる。
ポリマー電解質としては、一般的にリチウムイオン電池に用いられるものを用いることができる。
上記固体電解質材料の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、リチウムイオン伝導性をより一層向上させることができる。
これらの中でも、粒子径が小さく、価格が安いカーボンブラック類が好ましい。
ポリマー電解質以外のバインダーとしては、リチウムイオン電池で一般的に使用されるバインダーであれば特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ポリヘキサフルオロプロピレン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらのバインダーは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
負極層103は特に限定されず、リチウムイオン電池に一般的に用いられている負極を使用することができる。負極層103は、通常、負極活物質層113bと、負極集電体117と、を含む。
負極層103は特に限定されないが、一般的に公知の方法に準じて製造することができる。例えば、負極活物質を含む負極活物質層113bを負極集電体117上に形成することにより得ることができる。
負極層103の厚みや密度は、電池の使用用途等に応じて適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
負極活物質層113b中の各種材料の配合割合は、電池の使用用途等に応じて、適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
本実施形態に係る粒子状の負極活物質は特に限定されないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が、好ましくは1μm以上50μm以下であり、より好ましくは5μm以上30μm以下である。
負極活物質の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、より一層高密度の負極を作製することができる。
バイポーラ電極層105は、バイポーラ電極集電体109と、バイポーラ電極集電体109の一方の面に設けられた正極活物質層111bと、バイポーラ電極集電体109の他方の面に設けられた負極活物質層113aと、を含む。
バイポーラ電極集電体109を構成する炭素シートは、通常、第一炭素シート109aと第二炭素シート109bとが積層した構造となっている。
また、バイポーラ電極集電体109の厚みをより一層薄くできる観点から、炭素シートとしてはグラフェンシートが特に好ましい。
本実施形態に係る正極集電体115、負極集電体117、バイポーラ電極集電体109等の集電体において、活物質層が形成される面上には導電性樹脂層が設けられていることが好ましい。これにより、各集電体に対する各活物質層の密着性を高めることができる。
本実施形態に係る導電性樹脂層は特に限定されないが、例えば、樹脂および導電性微粒子を含み、導電性微粒子が導電性樹脂層中に分散している構造が好ましい。
導電性樹脂層の厚みが上記範囲内であると、活物質層と集電体との接着性と、導電性樹脂層の導電性とのバランスが優れる。
本実施形態において、(メタ)アクリル系熱可塑性樹脂とは、(メタ)アクリル酸エステル単位を含有する熱可塑性樹脂であり、例えば、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、(メタ)アクリル酸エステルおよびこれと共重合可能な不飽和結合を有するビニルモノマーとの共重合体等が挙げられる。
電解質層107は、正極活物質層111aと負極活物質層113aとの間および正極活物質層111bと負極活物質層113bとの間に介在するように配置される層である。電解質層107としては、多孔性セパレーターに非水電解液を含浸させたものや、固体電解質材料を含む固体電解質層が挙げられる。
多孔性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用され、材質としてポリオレフィン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル等が挙げられる。特に、多孔性ポリオレフィンフィルムが好ましく、具体的には多孔性ポリエチレンフィルム、多孔性ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
上記電解質としては、公知のリチウム塩がいずれも使用でき、活物質の種類に応じて選択すればよい。例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiB10Cl10、LiAlCl4、LiCl、LiBr、LiB(C2H5)4、CF3SO3Li、CH3SO3Li、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、Li(CF3SO2)2N、低級脂肪酸カルボン酸リチウム等が挙げられる。
また、本実施形態の固体電解質層は、バインダーを含有していてもよい。バインダーを含有することにより、可撓性を有する固体電解質層を得ることができる。バインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有結着材を挙げることができる。固体電解質層の厚さは、例えば、0.1μm以上1000μm以下の範囲内、中でも、0.1μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。
つぎに、本実施形態のバイポーラ型リチウムイオン電池100の製造方法について説明する。図2は、本実施形態のバイポーラ型リチウムイオン電池100の製造工程の一例を模式的に示した工程断面図である。
バイポーラ型リチウムイオン電池100の製造方法は、例えば、以下の4つの工程を含む。
(1)正極集電体115と、正極活物質層111a(第一正極活物質層)と、電解質層107a(第一電解質層)と、負極活物質層113a(第一負極活物質層)と、第一炭素シート109aがこの順番に積層された第一単位セル100aを作製する工程
(2)第二炭素シート109bと、正極活物質層111b(第二正極活物質層)と、電解質層107b(第二電解質層)と、負極活物質層113b(第二負極活物質層)と、負極集電体117と、がこの順番に積層された第二単位セル100bを作製する工程
(3)第一炭素シート109aの一面と第二炭素シート109bの一面が重なるように、得られた第一単位セル100aと第二単位セル100bを積層して積層体150を作製する工程と、
(4)積層体150を加圧することにより、第一炭素シート109aと第二炭素シート109bを一体化し、バイポーラ電極層105を形成する工程
第一単位セル100aは、一般的に公知の方法に準じて製造される。例えば、正極集電体115および正極活物質層111aにより構成された正極層と、電解質層107aと、負極活物質層113aおよび第一炭素シート109aにより構成された負極層と、をこの順番に積層することにより得ることができる。
第二単位セル100bは、一般的に公知の方法に準じて製造される。例えば、第二炭素シート109bおよび正極活物質層111bにより構成された正極層と、電解質層107bと、負極活物質層113bおよび負極集電体117とにより構成された負極層と、をこの順番に積層することにより得ることができる。
積層体150を加圧することにより、第一炭素シート109aと第二炭素シート109bがファンデルワールス力で密着しバイポーラ電極集電体109となる。こうすることで、第一単位セル100aと第二単位セル100bが密着し、一体化する。また、積層体150を加圧することにより、各層間のアンカー効果で一定の強度を有するバイポーラ型リチウムイオン電池100になる。
積層体150を加圧する圧力は、例えば、40MPa以上500MPa以下である。
積層体150を加圧する方法は特に限定されず、例えば、平板プレス、ロールプレス等を用いることができる。
積層体150を加熱する温度は、例えば、150℃以上500℃以下である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
はじめに、以下の実施例、比較例における測定方法を説明する。
レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザー3000)を用いて、レーザー回折法により、実施例および比較例で用いた材料の粒度分布を測定した。測定結果から、各材料について、重量基準の累積分布における50%累積時の粒径(d50、平均粒子径)をそれぞれ求めた。
後述の実施例および比較例において、アルミラミネートフィルムによる真空ラミネートの条件を変化させて、バイポーラ型リチウムイオン電池をそれぞれ10個作製し、以下の基準で積層性を評価した。
○:第一単位セルと第二単位セルとの間にズレが生じたバイポーラ型リチウムイオン電池が無かったもの
×:第一単位セルと第二単位セルとの間にズレが生じたバイポーラ型リチウムイオン電池が1個以上あったもの
なお、第一単位セルと第二単位セルとの間のズレは目視で観察し、明らかにズレがあったものを「ズレあり」とした。
後述の実施例および比較例において、アルミラミネートフィルムによる真空ラミネートの条件を変化させて、バイポーラ型リチウムイオン電池をそれぞれ10個作製し、短絡が無い場合の初期の自然電位である2V以上が得られた電池の個数を百分率で評価した。
つぎに、以下の実施例、比較例において使用した材料について説明する。
アルゴン雰囲気下で、Al2O3製ポットに、MoS2(和光純薬工業社製、745mg、4.7mmol、平均粒子径:10μm)と、Li2S(シグマアルドリッチジャパン社製、1497mg、32.5mmol、平均粒子径:5μm)と、を秤量して加え、さらにZrO2ボールを入れ、Al2O3製ポットを密閉した。
次いで、Al2O3製ポットを、ボールミル回転台に乗せ97rpmで、4日間処理を行い、混合物を得た。
Moの含有量に対するLiの含有量のモル比(Li/Mo)は14であり、Moの含有量に対するSの含有量のモル比(S/Mo)は9であった。
硫化物系固体電解質材料であるLi11P3S12を以下の手順で作製した。
原料には、Li2S(シグマアルドリッチジャパン製、純度99.9%)、P2S5(関東化学製試薬)を使用した。Li3Nは、以下の手順で作製した。
まず、窒素雰囲気のグローブボックス中で、Li箔(本城金属社製純度99.8%、厚さ0.5mm)にステンレス製の剣山を使用しφ1mm以下の穴を多数開けた。Li箔は穴の部分から黒紫色に変化し始め、そのまま、常温で24時間放置することでLi箔すべてが黒紫色のLi3Nに変化した。Li3Nは、メノウ乳鉢で粉砕後、ステンレス製篩で篩い分けし、75μm以下の粉末を回収し無機固体電解質材料の原料とした。
つづいて、アルゴングローブボックス中で各原料をLi2S:P2S5:Li3N=67.5:22.5:10.0(モル%)になるように精秤し、これら粉末を20分間メノウ乳鉢で混合した。次いで、混合粉末2gを秤量し、φ10mmのジルコニア製ボール500gとともに、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P−7)にて100rpmで1時間混合粉砕した。次いで、400rpmで15時間混合粉砕し、Li11P3S12組成の硫化物系固体電解質材料を得た。
Li−Si合金であるLi22Si5を以下の手順で作製した。
アルゴン雰囲気下、マグネシア坩堝中で、Li箔(本城金属社製、1.04g)とSi粉末(古河機械金属社製、0.96g)を300℃、1時間溶融混合した。次いで、その混合物をアルミナ製ボールミルポットに入れ、さらにZrO2ボールを入れ、アルミナ製ボールミルポットを密閉した。次いで、アルミナ製ボールミルポットを97rpmで、27時間処理を行い、Li22Si5組成のLi−Si合金を得た。
グラファイトシート(東洋炭素社製パーマフォイルPF−5UHP、厚さ:50μm)、導電性樹脂層(寺岡製作所製7025、厚さ:35μm)、負極活物質層(Li22Si5:ケッチェンブラック(KB):Li11P3S12=4:1.5:3(重量%)、厚さ:90μm)、固体電解質層(Li11P3S12、厚さ:200μm)、正極活物質層(Li14MoS9:ケッチェンブラック(KB):Li11P3S12=1:0.5:1.2(重量%)、厚さ:45μm)、導電性樹脂層(寺岡製作所製7025、厚さ:35μm)、グラファイトシート(東洋炭素社製パーマフォイルPF−5UHP、厚さ:50μm)をこの順で積層させた。次いで、得られた積層体を80MPaで加圧して第一単位セルを作製した。ここで、第一単位セルの作製と同様の方法で、第一単位セルと同じ構成の第二単位セルを作製した。
次いで、グラファイトシート同士が重なるように、得られた第一単位セルと第二単位セルを積層して積層体を作製し、得られた積層体を80MPaで加圧した。次いで、得られた積層体をアルミラミネートフィルムで真空ラミネートし、バイポーラ型リチウムイオン電池1を得た。このバイポーラ型リチウムイオン電池1について上記積層性評価および短絡防止性評価をおこなった。得られた結果を表1に示す。
グラファイトシートの代わりに多層グラフェンシート(厚さ:3μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてバイポーラ型リチウムイオン電池2を作製した。このバイポーラ型リチウムイオン電池2について上記積層性評価および短絡防止性評価をおこなった。得られた結果を表1に示す。
グラファイトシートの代わりにステンレス鋼箔(厚さ:10μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてバイポーラ型リチウムイオン電池3を作製した。このバイポーラ型リチウムイオン電池3について上記積層性評価および短絡防止性評価をおこなった。得られた結果を表1に示す。
グラファイトシートの代わりにアルミ箔(厚さ:12μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてバイポーラ型リチウムイオン電池4を作製した。このバイポーラ型リチウムイオン電池4について上記積層性評価および短絡防止性評価をおこなった。得られた結果を表1に示す。
100a 第一単位セル
100b 第二単位セル
101 正極層
103 負極層
105 バイポーラ電極層
107 電解質層
107a 電解質層
107b 電解質層
109 バイポーラ電極集電体
109a 第一炭素シート
109b 第二炭素シート
111a 正極活物質層
111b 正極活物質層
113a 負極活物質層
113b 負極活物質層
115 正極集電体
117 負極集電体
150 積層体
バイポーラ型リチウムイオン電池であって、
正極層と、負極層と、上記正極層と上記負極層との間に設けられた一または二以上のバイポーラ電極層と、複数の電解質層と、を備え、
上記正極層と上記バイポーラ電極層との間および上記負極層と上記バイポーラ電極層との間に上記電解質層が設けられており、
上記バイポーラ電極層は、バイポーラ電極集電体と、上記バイポーラ電極集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、上記バイポーラ電極集電体の他方の面に設けられた負極活物質層と、を含み、
上記バイポーラ電極集電体の少なくとも一つは2以上の炭素シートにより構成されているバイポーラ型リチウムイオン電池が提供される。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
バイポーラ型リチウムイオン電池であって、
正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に設けられた一または二以上のバイポーラ電極層と、複数の電解質層と、を備え、
前記正極層と前記バイポーラ電極層との間および前記負極層と前記バイポーラ電極層との間に前記電解質層が設けられており、
前記バイポーラ電極層は、バイポーラ電極集電体と、前記バイポーラ電極集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、前記バイポーラ電極集電体の他方の面に設けられた負極活物質層と、を含み、
前記バイポーラ電極集電体の少なくとも一つは炭素シートにより構成されているバイポーラ型リチウムイオン電池。
2.
1.に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
前記炭素シートがグラファイトシート、グラフェンシート、非晶質炭素シート、炭素繊維シートから選択される一種または二種以上を含むバイポーラ型リチウムイオン電池。
3.
1.または2.に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
前記炭素シートの厚みが0.1μm以上200μm以下であるバイポーラ型リチウムイオン電池。
4.
1.乃至3.いずれか一つに記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
前記電解質層が固体電解質材料を含む固体電解質層であるバイポーラ型リチウムイオン電池。
5.
4.に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
全固体型リチウムイオン電池であるバイポーラ型リチウムイオン電池。
6.
1.乃至5.いずれか一つに記載のバイポーラ型リチウムイオン電池を製造するための製造方法であって、
正極集電体と、第一正極活物質層と、第一電解質層と、第一負極活物質層と、第一炭素シートがこの順番に積層された第一単位セルを作製する工程と、
第二炭素シートと、第二正極活物質層と、第二電解質層と、第二負極活物質層と、負極集電体と、がこの順番に積層された第二単位セルを作製する工程と、
前記第一炭素シートの一面と前記第二炭素シートの一面が重なるように、得られた前記第一単位セルと前記第二単位セルを積層して積層体を作製する工程と、
前記積層体を加圧することにより、前記第一炭素シートと前記第二炭素シートを一体化し、バイポーラ電極層を形成する工程と、
を含むバイポーラ型リチウムイオン電池の製造方法。
Claims (6)
- バイポーラ型リチウムイオン電池であって、
正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に設けられた一または二以上のバイポーラ電極層と、複数の電解質層と、を備え、
前記正極層と前記バイポーラ電極層との間および前記負極層と前記バイポーラ電極層との間に前記電解質層が設けられており、
前記バイポーラ電極層は、バイポーラ電極集電体と、前記バイポーラ電極集電体の一方の面に設けられた正極活物質層と、前記バイポーラ電極集電体の他方の面に設けられた負極活物質層と、を含み、
前記バイポーラ電極集電体の少なくとも一つは炭素シートにより構成されているバイポーラ型リチウムイオン電池。 - 請求項1に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
前記炭素シートがグラファイトシート、グラフェンシート、非晶質炭素シート、炭素繊維シートから選択される一種または二種以上を含むバイポーラ型リチウムイオン電池。 - 請求項1または2に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
前記炭素シートの厚みが0.1μm以上200μm以下であるバイポーラ型リチウムイオン電池。 - 請求項1乃至3いずれか一項に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
前記電解質層が固体電解質材料を含む固体電解質層であるバイポーラ型リチウムイオン電池。 - 請求項4に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池において、
全固体型リチウムイオン電池であるバイポーラ型リチウムイオン電池。 - 請求項1乃至5いずれか一項に記載のバイポーラ型リチウムイオン電池を製造するための製造方法であって、
正極集電体と、第一正極活物質層と、第一電解質層と、第一負極活物質層と、第一炭素シートがこの順番に積層された第一単位セルを作製する工程と、
第二炭素シートと、第二正極活物質層と、第二電解質層と、第二負極活物質層と、負極集電体と、がこの順番に積層された第二単位セルを作製する工程と、
前記第一炭素シートの一面と前記第二炭素シートの一面が重なるように、得られた前記第一単位セルと前記第二単位セルを積層して積層体を作製する工程と、
前記積層体を加圧することにより、前記第一炭素シートと前記第二炭素シートを一体化し、バイポーラ電極層を形成する工程と、
を含むバイポーラ型リチウムイオン電池の製造方法。
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