JP2019210772A - 制震構造 - Google Patents
制震構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019210772A JP2019210772A JP2018110187A JP2018110187A JP2019210772A JP 2019210772 A JP2019210772 A JP 2019210772A JP 2018110187 A JP2018110187 A JP 2018110187A JP 2018110187 A JP2018110187 A JP 2018110187A JP 2019210772 A JP2019210772 A JP 2019210772A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rise building
- low
- rise
- lower layer
- building
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000002955 isolation Methods 0.000 claims abstract description 23
- 238000013016 damping Methods 0.000 claims description 33
- 238000010276 construction Methods 0.000 claims 1
- 230000004044 response Effects 0.000 abstract description 15
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 70
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 4
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 4
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 4
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 3
- 239000011229 interlayer Substances 0.000 description 3
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 3
- 230000006399 behavior Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
Description
また、構造物が制震構造の場合には、全体曲げ変形によって層間に設置したダンパーの制震効果が低下する虞があるため、TMD(Tuned Mass Damper)を適用したり、全体曲げ変形が生じるコア壁を制震化したりすることが行われている(例えば、特許文献2参照)。
このように、低層棟の慣性力を高層棟の振動を低減させるために使用できるため、高層棟の振動を低減させるための制震装置などを高層棟の上部側に設ける必要がなく、制震構造を簡便な構造とすることができる。
このような構成とすることにより、低層棟の慣性質量が高層棟の制御に必要な値に不足する場合でも、慣性質量装置によって低層棟の慣性質量を高層棟の制御に必要な値とすることができる。
このような構成とすることにより、低層棟の慣性力によって生じる高層棟の下層部分の変形を防止することができる。
このような構成とすることにより、低層棟の慣性力によって生じる高層棟の下層部分の変形を防止することができる。
図1に示すように、本実施形態による制震構造1は、多数の階を有する多層構造物2の構造である。図1−図3に示すように、多層構造物2は、地盤に支持された基礎部3(図1参照)と、基礎部3の上に設けられた本体部4と、を有している。本体部4は、高層となる高層棟41と、高層棟41と隣接し高層棟41よりも低い低層棟42(図1および図2参照)と、を有している。
本実施形態では、高層棟41が40階建てに構築され、低層棟42が8階建てに構築されている。低層棟42は、高層棟41を囲むように高層棟41の全周に沿って設けられている。
多層構造物2は、平面視形状が長方形に構築されている。
高層棟41と基礎部3との間には免震層が設けられておらず、高層棟41と基礎部3とは連結されている。
低層棟42の基礎部3との水平方向の相対変位による慣性力は、ばね装置5および減衰装置6を介して高層棟41に伝達する。
本実施形態では、低層棟42から高層棟41に伝達される低層棟42の慣性力によって、高層棟41の震動を制御し、低減させるように構成されている。
しかしながら、低層棟42の慣性質量が、高層棟41を制御可能な慣性質量に満たない場合には、免震層7にリニアガイド71とともに慣性質量装置を設け、低層棟42に仮想的な質量を付加してもよい。
このため、高層棟41の下層部分43の変位応答が所望の値よりも過大となる場合には、高層棟41の下層部分43を補剛したり、高層棟41の下層部分43に制震装置を設置したりして、高層棟41の下層部分43の変位応答を低減させることが好ましい。
高層棟41の下層部分43を補剛するには、例えば、高層棟41の下層部分43にブレースや耐力壁を設置したり、柱、梁、床などの構造部材のサイズを割り増ししたりして、高層棟41の下層部分43の剛性を増大させる。このような場合は、高層棟41の下層部分43の剛性を、高層棟41の上層部分44および低層棟42の剛性よりも大きく設定する。
高層棟41の下層部分43に設置する制震装置は、例えば、粘性ダンパーなどが挙げられる。
上述した本実施形態による制震構造1では、低層棟42と基礎部3との間に免震層7が設けられ、低層棟42と基礎部3とは水平方向に相対変位可能に構成されているとともに、高層棟41と低層棟42とは、ばね装置5および減衰装置6を介して連結されている。これにより、地震が生じた際には、低層棟42と高層棟41とは異なる挙動となり、低層棟42の慣性力をばね装置5および減衰装置6を介して高層棟41に伝達させることができる。そして、高層棟41に伝達された低層棟42の慣性力を高層棟41の震動の制御に使用することができ、多層構造物2に生じる地震時の応答を低減させることができる。
このように、低層棟42の慣性力を高層棟41の振動を低減させるために使用できるため、高層棟41の振動を低減させるための制震装置などを高層棟の41の上層部分44に設ける必要がなく、制震構造1を簡便な構造とすることができる。
本実施形態による制震構造と非制震構造との比較を行う。
図4(a)には、非制震構造8の多層構造物81の縦断面図を示し、(b)には、非制震構造8の多層構造物81の下層部分の平面図を示し、(c)には、本実施形態による制震構造1の多層構造物2の縦断面図を示し(d)には、本実施形態による制震構造1の多層構造物2の下層部分の平面図を示している。
以下の説明において、Case1は非制震構造8を示し、Case2、Case3は本実施形態による制震構造1を示している。
図5に各Caseの諸元を示す。
なお、各階剛性は最下層に対する最上層の剛性の比率が0.25となるような台形分布とした。低層棟83については、その固有周期を8層×4m×0.025=0.8秒となるように剛性を定めた。各層の剛性分布は台形分布とし、最下層に対する最上層の剛性の比率は0.6とした。その上でCase1では、高層棟82と低層棟83の質量、剛性を足し合わせた。減衰は初期剛性比例型で1次固有振動数に対して1.5%である。なお、Case1では、質量は800kg/m2を想定した。
Case3の制震構造1の多層構造物2は、Case1に対して本実施形態による制震構造を適用したもので、高層棟41と低層棟42に分離した。Case3では、高層棟41の下層部分43に、各層1方向に4台相当の制震装置(粘性ダンパー)91を付加している。
Case2、3では、免震層7にリニアガイド71(水平剛性なし)および慣性質量装置92が設置され、低層棟42の頂部の8階と高層棟41の8階との間に、ばね装置5(ばね要素)と減衰装置6(粘性ダンパー)が設けられている。
図6および図7に解析結果(最大加速度分布、最大層間変形角分布)を示す。最大加速度は、本提案のCase2、3では、各層とも非制震に比べて応答低減が認められる。最大層間変形角は、非制震構造8の場合、下層部分の応答は小さい(低層棟42が基壇部を成すため)が、剛性・質量が変化する上層部の応答は1/100以上と大きい。一方、本提案のCase2、3では、高層棟41の上層部分44の応答は、低減されている。低層棟42の慣性力により,高層棟41の下層部分43の応答は大きくなっているものの、高層棟41の下層部分43の補剛や、高層棟41の下層部分43に粘性ダンパーを設置した効果により、応答の増加は通常の設計クライテリア(層間変形角1/100ラジアン)まで低く抑えることが可能である。
以上より、本実施形態による制震構造1は、縦横比が大きく周期が長い超高層建物を有する複合施設などにおいて、高層棟41を免震構造とすることなく、また高層棟41の上層部分44を制震化することなく、当該建物の地震時応答の低減を図る上で効果的である。
例えば、上記の実施形態では、多層構造物2の平面視形状が長方形であるが、正方形など長方形以外であってもよいし、凹凸がある形状であってもよい。また、多層構造物2の階数は、適宜設定されてよく、高層棟41および低層棟42それぞれの階数も適宜設定されてよい。
2 多層構造物
3 基礎部
4 本体部
5 ばね装置
6 減衰装置
7 免震層
41 高層棟
42 低層棟
43 下層部分
44 上層部分
91 制震装置
92 慣性質量装置
Claims (4)
- 基礎部と、前記基礎部の上部に設けられた多層構造の本体部と、を有する多層構造物の制震構造において、
前記本体部は、前記基礎部の上に設けられた高層棟と、
前記基礎部の上に前記高層棟と隣接して設けられ、前記高層棟よりも低層となる低層棟と、を有し、
前記高層棟と前記低層棟とは、ばね装置および減衰装置を介して連結され、
前記低層棟と前記基礎部との間には免震層が設けられ、前記低層棟と前記基礎部とは水平方向に相対変位可能に構成されていることを特徴とする制震構造。 - 前記免震層には、慣性質量装置が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の制震構造。
- 前記高層棟の下部側となる下層部分は、前記高層棟の上部側となる上層部分および前記低層棟よりも剛性が大きく設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の制震構造。
- 前記高層棟の下部側となる下層部分には、制震装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の制震構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018110187A JP7107759B2 (ja) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | 制震構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018110187A JP7107759B2 (ja) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | 制震構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019210772A true JP2019210772A (ja) | 2019-12-12 |
JP7107759B2 JP7107759B2 (ja) | 2022-07-27 |
Family
ID=68846571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018110187A Active JP7107759B2 (ja) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | 制震構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7107759B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH021367U (ja) * | 1988-06-14 | 1990-01-08 | ||
JPH11343755A (ja) * | 1998-06-01 | 1999-12-14 | Dynamic Design:Kk | 制震構造物 |
JP2002266517A (ja) * | 2001-03-06 | 2002-09-18 | Takenaka Komuten Co Ltd | 連結制震装置を利用した免震構造 |
JP2002322820A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Shimizu Corp | 集合住宅建物 |
JP2006274616A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Taisei Corp | 建築物 |
JP2010203192A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Shimizu Corp | 連結制震構造 |
JP2015081464A (ja) * | 2013-10-23 | 2015-04-27 | 清水建設株式会社 | 制振構造物 |
-
2018
- 2018-06-08 JP JP2018110187A patent/JP7107759B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH021367U (ja) * | 1988-06-14 | 1990-01-08 | ||
JPH11343755A (ja) * | 1998-06-01 | 1999-12-14 | Dynamic Design:Kk | 制震構造物 |
JP2002266517A (ja) * | 2001-03-06 | 2002-09-18 | Takenaka Komuten Co Ltd | 連結制震装置を利用した免震構造 |
JP2002322820A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Shimizu Corp | 集合住宅建物 |
JP2006274616A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Taisei Corp | 建築物 |
JP2010203192A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Shimizu Corp | 連結制震構造 |
JP2015081464A (ja) * | 2013-10-23 | 2015-04-27 | 清水建設株式会社 | 制振構造物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7107759B2 (ja) | 2022-07-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6979805B2 (ja) | 免震構造物 | |
JP2010070909A (ja) | 免震構造 | |
JP6709600B2 (ja) | 多層免震構造物 | |
JP2019210772A (ja) | 制震構造 | |
JP6622568B2 (ja) | 建物の制振構造 | |
JP6308741B2 (ja) | 中間免震構造物 | |
JP5720718B2 (ja) | 制振建物 | |
JP2009155801A (ja) | 制振構造 | |
JP6590201B2 (ja) | 多層免震構造物 | |
JP7257747B2 (ja) | 制震構造 | |
JP6397544B2 (ja) | 中間免震構造物 | |
JP6853869B2 (ja) | 建物の制振構造 | |
JP7037320B2 (ja) | 制振建物 | |
JP3677706B2 (ja) | 免震・制震併用構造 | |
JP2010112013A (ja) | 制振建物 | |
JP2011052494A (ja) | 制振機構 | |
JP2014156707A (ja) | 制振構造 | |
JP6994977B2 (ja) | 免震構造物 | |
JP6384174B2 (ja) | 制振構造 | |
JP6936623B2 (ja) | 構造物 | |
JP7097204B2 (ja) | 制振システム | |
JP6505272B2 (ja) | 中間免震構造物 | |
JP2022116682A (ja) | 連結制振構造 | |
JP2011069149A (ja) | 免震システム | |
JP2017125324A (ja) | 免震構造物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210527 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220418 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220426 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220614 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220628 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220714 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7107759 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |