JP2019210517A - スパッタリング装置及び成膜方法 - Google Patents

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裕夫 大久保
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大士 小林
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【課題】薄膜の波打つ膜厚分布を可及的に解消できるスパッタリング装置及び成膜方法の提供。【解決手段】真空チャンバ1内に、一方向に所定間隔で並設される複数個のターゲットユニット3を備え、各ターゲットユニット3が支持体31を有し、当該支持体31の表裏両側に同等の矩形の輪郭を持つターゲット32,33が夫々装着され、支持体31の中心から並設方向一方に偏心させた所定位置を回転中心41として当該支持体31を回転駆動する第1駆動手段4が設けられ、各ターゲットユニット3の表側ターゲット32の各々が処理基板Sに対向する第1成膜位置と、その裏側ターゲット33の各々が処理基板Sに対向する第2成膜位置との間で各ターゲットユニット3を同期させて表裏反転自在に構成したスパッタリング装置SM。【選択図】図1

Description

本発明は、スパッタリング装置及びこのスパッタリング装置を用いた成膜方法に関する。
処理基板表面に所定の薄膜を成膜する方法の一つとしてスパッタリング法があり、FPD製造用のガラス基板のように、面積の大きい処理基板に対して所定の薄膜を成膜するために多く利用されている。このようなスパッタリング装置として、真空チャンバ内に処理基板と対向させて同等の矩形の輪郭を持つターゲットの複数枚を等間隔で並設するものが従来から知られている。
上記スパッタリング装置を用いて成膜する場合、各ターゲット相互間の領域からはスパッタ粒子が放出されない。このため、処理基板表面に成膜された薄膜が、ターゲットの並設方向に沿って薄膜の膜厚分布が波打つように(即ち、同一の周期で膜厚の厚い部分と薄い部分とが繰返すように)不均一になる。そこで、このような波打つ膜厚分布を可及的に解消するために、成膜中、処理基板に対して各ターゲットをその並設方向に一体に相対往復動させることが例えば特許文献1で知られている。この場合、各ターゲットを剛性のある単一の支持体上に設置してターゲットユニットとし、モータによりターゲットユニットを一定のストロークで往復動させるようにしている。
ここで、ターゲットユニットの往復動のストロークが常時一定でないと、つまり、往復動の各折り返し位置が並設方向にずれると、薄膜の波打つ膜厚分布が可及的に解消できないという問題がある。上記従来例では、モータにより往復動させるべきターゲットユニットの重量が重いため、ターゲットユニットを精度よく往復動するには、例えば定格トルクの大きい高性能なモータが必要となり、これでは、コストアップを招く。
特表2008−050618号公報
本発明は、以上の点に鑑み、薄膜の波打つ膜厚分布を可及的に解消できるスパッタリング装置及び成膜方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、真空チャンバ内でターゲットをスパッタリングして当該ターゲットに対向配置される処理基板表面に成膜するための本発明のスパッタリング装置は、真空チャンバ内に、一方向に所定間隔で並設される複数個のターゲットユニットを備え、各ターゲットユニットが支持体を有し、当該支持体の表裏両側に同等の矩形の輪郭を持つターゲットが夫々装着され、支持体の中心から並設方向一方に偏心させた所定位置を回転中心として当該支持体を回転駆動する第1駆動手段が設けられ、各ターゲットユニットの表側ターゲットの各々が処理基板に対向する第1成膜位置と、その裏側ターゲットの各々が処理基板に対向する第2成膜位置との間で各ターゲットユニットを同期させて表裏反転自在に構成したことを特徴とする。
以上によれば、各ターゲットユニットの表側ターゲットの各々が処理基板に対向する状態から、第1駆動手段により各ターゲットユニットの表裏を反転させると、各ターゲットユニットの裏側ターゲットの各々が処理基板に対向する。このとき、裏側ターゲットの各々が処理基板に対向する領域は、回転中心の支持体の中心からの偏心量に応じて、並設方向一側にシフトすることになる。結果として、シフトさせる範囲を適宜設定すれば、即ち、表側ターゲットの各々が処理基板に対向する状態で成膜したときに生じる同一周期の膜厚の厚い部分と薄い部分とに対応させて回転中心の偏心量を設定しておけば、波打つ膜厚分布を可及的に解消することができる。この場合、ターゲットユニット毎にその支持体を回転軸回りに180度回転させるだけであるため、上記従来例のように重量物を精度よく往復動させるときのような高性能のモータを必要としない。
本発明において、前記ターゲットユニットから前記処理基板に向かう方向を上、処理基板からカソードユニットに向かう方向を下として、ターゲットユニットの上方空間に漏洩磁場を発生させる磁石ユニットが当該ターゲットユニットの下方に配置される場合、磁石ユニットを上下動する第2駆動手段を更に備えることが好ましい。これによれば、磁石ユニットが干渉してターゲットユニットが反転できないといった不具合が生じることを防止できる。
本発明において、前記ターゲットユニットの各々が並設された領域をターゲット領域とし、当該ターゲット領域の周囲を囲う開口を持つ固定の第1防着板と可動の第2防着板とが上下方向に間隔を存して設けられ、第1防着板は、各ターゲットユニットが第1成膜位置にあるとき並設方向一側に位置するターゲットユニットとの間で所定の隙間を形成すると共に、各ターゲットユニットが第2成膜位置にあるとき並設方向他側に位置するターゲットユニットとの間で所定の隙間を形成するようにその並設方向の開口幅が設定され、第2防着板に、当該第2防着板を、並設方向に往復動または回転軸を中心として回転させる第3駆動手段が連結され、第1成膜位置と第2成膜位置とに応じて、並設方向両側に位置する各ターゲットユニットとの間で所定の隙間を保ったまま第2防着板が往復動または回転されることが好ましい。これによれば、各ターゲットユニットの回転に追従させて第2防着板を往復動させることで、各ターゲットユニットの下方空間への着膜を防止できてよい。
上記スパッタリング装置を用い、真空雰囲気の真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、各ターゲットユニットの処理基板と対向するターゲットに電力投入し、処理基板のターゲットとの対向面に所定の薄膜をスパッタリングにより成膜する本発明の成膜方法は、各ターゲットユニットの表側ターゲットをスパッタリングして処理基板の表側ターゲットとの対向面に成膜する第1成膜工程と、各ターゲットユニットの裏側ターゲットをスパッタリングして処理基板の裏側ターゲットとの対向面に成膜する第2成膜工程と、前記第1成膜工程と前記第2成膜工程との間で、前記第1駆動手段により各ターゲットユニットを同期させて表裏反転させる反転工程とを含むことを特徴とする。尚、本発明においては、表側または裏側ターゲットが処理基板に対して傾斜した状態で対向する場合も含むものとする。
本発明の実施形態のスパッタリング装置の構成を説明する模式断面図。 第1防着板と第2防着板の位置関係を示す模式平面図。 (a)〜(d)は、本発明の実施形態のスパッタリング方法を説明する模式図。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態の変形例を示す模式断面図。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態の変形例を示す模式断面図。 ターゲットユニットの支持板の変形例を示す模式断面図。
以下、図面を参照して、処理基板Sを平面視矩形のガラス基板とし、この処理基板Sの一方の面に薄膜を成膜するものを例に本発明の実施形態のスパッタリング装置を説明する。
図1を参照して、SMは、本発明の実施形態のスパッタリング装置である。スパッタリング装置SMは、真空処理室10を画成する真空チャンバ1を備える。真空処理室10内は、ロータリーポンプ、ターボ分子ポンプなどの真空排気手段Pを用いて真空引きして所定の真空度に維持できる。以下においては、真空処理室10にて後述のターゲットユニットと処理基板Sとが対向し、ターゲットユニットから処理基板Sに向かう方向を「上」、処理基板Sからターゲットユニットに向かう方向を「下」、ターゲットユニットの並設方向を「左右」として説明する。
真空処理室10内の上部には、処理基板Sをその下面(成膜面)を開放して保持するホルダ2が設けられている。ホルダ2は、処理基板Sに対する成膜範囲を制限するマスクとしても機能する。
真空処理室10内の下部には、複数個(本実施形態では4個)のターゲットユニット3が左右方向に所定間隔で設けられている。各ターゲットユニット3は、支持体31を有し、この支持体31の表裏両側に同等の矩形の輪郭を持つ表側ターゲット32,裏側ターゲット33が装着されている。各ターゲット32,33は、処理基板Sの表面に成膜しようとする薄膜の組成に応じて適宜選択される同一の材料(例えば、金属、合金、誘電体等)で作製されている。支持体31は、成膜中、ターゲット32,33を冷却する例えばCu製のバッキングプレートで構成することができる。この場合、バッキングプレート31の内部に冷媒を循環させる冷媒通路が形成され、バッキングプレート31の両面にインジウムやスズなどのボンディング材(図示せず)を介してターゲット32,33が接合される。
各ターゲットユニット3の支持体31の中心31aから並設方向一方に偏心させた所定位置には、モータ等の第1駆動手段4の回転軸41が連結されている。第1駆動手段4により回転軸41を180度回転させると、上記所定位置を回転中心として、各ターゲットユニット3の表側ターゲット32の各々が処理基板Sに対向する第1成膜位置と、裏側ターゲット33の各々が処理基板Sに対向する第2成膜位置との間で表裏反転するようになっている。これにより、支持体31の中心31aからの回転軸41の偏心量に応じて、裏側ターゲット33の各々が処理基板Sに対向する領域が、表側ターゲット32の各々が処理基板Sに対向する領域から並設方向一側にシフトすることになる。各ターゲットユニット3には、真空チャンバ1外に配置されるスパッタ電源(DC電源や高周波電源)Eに支持体31及び回転軸41を介して夫々接続され、各ターゲット32,33に負の電位を持った所定電力が夫々投入できるようになっている。
各ターゲットユニット3の下方には、磁石ユニット5が夫々配置されている。各磁石ユニット5は、各ターゲットユニット3の支持体31に平行に設けられた磁性材料製の支持板51を有し、支持板51には、その中央部で線状に配置される中央磁石52と、支持板51の外周に沿って配置される周辺磁石53とが上側の極性をかえて設けられている。この場合、中央磁石52及び周辺磁石53の体積及び材質は、各ターゲットユニット3の上方に、釣り合った閉ループのトンネル状の磁束が所望の強さで形成されるように設計、選択されている。これにより、各ターゲットユニット3の上方(処理基板S側)に、漏洩磁場を作用させることが可能となる。各磁石ユニット5は、モータやエアーシリンダ等の第2駆動手段6の駆動軸61に連結されており、各磁石ユニット5を一体に往復動並びに上下動できるようにしている。
図2も併せて参照して、真空チャンバ1には、ターゲットユニット3の各々が並設された領域の周囲を囲う開口71a,72aを夫々持つ固定の第1防着板71と可動の第2防着板72とが上下方向に間隔を存して設けられている。第1及び第2の両防着板71,72は、成膜時にアノードとしての役割を果たす。
ここで、第1防着板71は、各ターゲットユニット3が第1成膜位置にあるとき並設方向一側(図中、左側)に位置するターゲットユニット3との間で所定の隙間を形成すると共に、各ターゲットユニット3が第2成膜位置にあるとき並設方向他側(図中、右側)に位置するターゲットユニット3との間で所定の隙間を形成するようにその並設方向の開口幅が設定されている。そして、第2防着板72に、当該第2防着板72を並設方向に往復動させるモータやエアシリンダ等の第3駆動手段8の駆動軸が連結され、第1成膜位置と第2成膜位置とに応じて、並設方向両側に位置する各ターゲットユニット3との間で所定の隙間を保ったまま往復動されるようになっている。このように、各ターゲットユニット3の回転に追従させて第2防着板72を往復動させることで、各ターゲットユニット3の下方空間への着膜を防止することができる。
真空チャンバ1には、希ガス(例えば、アルゴンガス)や希ガスと反応ガス(例えば、OやHOガス)の混合ガスからなるスパッタガスを真空処理室10に導入するガス導入手段9が設けられている。ガス導入手段9は、例えば真空チャンバ1の側壁に取付けられたガス管91を有し、このガス管91は分岐され、分岐された各ガス管がマスフローコントローラ92a,92bを介してガス源93a,93bに夫々連通している。そして、スパッタリング装置SMは、マイクロコンピュータやシーケンサ等を備えた図示省略の制御手段を有し、スパッタ電源Eの稼働、駆動手段4,6,8の駆動、マスフローコントローラ92a,92bや真空排気手段Pの稼働が統括制御される。
次に、上記スパッタリング装置SMを用い、図3も参照して、処理基板Sたるガラス基板の表面に反応性スパッタリングによりITO膜を成膜する場合を例に、本実施形態の成膜方法を説明する。
真空排気手段Pにより真空処理室10内を真空引きした後、図3(a)に示すように、図示省略の搬送手段により真空処理室10内に処理基板Sを搬送してホルダ2にセットし、処理基板Sと各ターゲットユニット3の表側ターゲット32の各々とを対向させる(第1成膜位置)。この第1成膜位置にて、ガス導入手段9を介して希ガス(例えばアルゴンガス)及び反応ガス(例えばHOガス)を所定流量で夫々導入し、各ターゲット32に対しスパッタ電源Eから夫々同一の電力を投入する。投入する電力は、6kW〜60kWの範囲内に設定することができる。これにより、処理基板Sと各ターゲット32との間の空間にプラズマが形成され、プラズマ中で電離したイオンを各ターゲット32に向けて加速させて衝撃させ、各ターゲット32の表面から飛散したスパッタ粒子が処理基板Sの表面に付着、堆積し、ITO膜が成膜される(第1成膜工程)。
ここで、各ターゲット32相互の間の領域からスパッタ粒子は放出されないため、第1成膜工程で成膜した薄膜の当該処理基板Sの並設方向に沿う膜厚分布をみると、波打つように、つまり、同一の周期で膜厚の厚い部分と薄い部分とが繰返すように不均一になる。そこで、上記従来例のものでは、各ターゲットを単一の支持体上に設置したターゲットユニットをモータにより一定のストロークで往復動させているが、往復動の各折り返し位置が並設方向にずれると、薄膜の波打つ膜厚分布を可及的に解消することができない。
本実施形態では、第1成膜工程を所定時間(例えば、2〜30sec)行うと、ガス導入及び電力投入を一旦停止し、第1駆動手段4の回転軸41を時計回りに180度回転させて、図3(d)に示すように、各ターゲットユニット3の裏側ターゲット33の各々を処理基板Sに対向させる(反転工程)。このとき、裏側ターゲット33の各々が処理基板Sに対向する領域は、回転軸41(回転中心)の支持体31の中心31aからの偏心量に応じて、並設方向一側にシフトすることとなる。
各ターゲットユニット3を回転する際、各ターゲットユニット3が磁石ユニット5や処理基板Sに接触する虞がある場合、図3(b)及び図3(c)に示すように、第2駆動手段6により磁石ユニット5を下方に移動させると共に、ターゲットユニット3を下方に移動させることが好ましい。これによれば、各ターゲットユニット3を表裏反転する際、ターゲットユニット3と磁石ユニット5及び処理基板Sとが接触することを防止できる。
また、各ターゲットユニット3の回転に追従させて、第2防着板72を並設方向他側(図中、右側)に移動させることで、並設方向両端に位置するターゲットユニット3との間に形成される隙間が一定に保たれる。
そして、図3(d)に示す第2成膜位置にて、第1成膜工程と同一の条件で成膜を行う(第2成膜工程)。第2成膜工程を上記所定時間行うと、ガス導入及び電力投入を一旦停止し、第1駆動手段4の回転軸41を反時計回りに180度回転させて、第1成膜位置とし(反転工程)、第1成膜工程を再度行う。
このように第1成膜工程と第2成膜工程とを繰り返し行い、処理基板Sの成膜面にITO膜を所望の膜厚で成膜すると、ガス導入及び電力投入を停止して、処理基板Sを真空チャンバ1から搬出する。なお、第1成膜工程と第2成膜工程を行った後、処理基板Sの成膜を終了してもよい。第1成膜工程と第2成膜工程とを繰り返す回数は、必要となる膜厚に応じて適宜設定することができる。
本実施形態によれば、各ターゲットユニット3の表側ターゲット32の各々が処理基板Sに対向する状態(第1成膜位置)から、第1駆動手段4により各ターゲットユニット3の表裏を反転させると、各ターゲットユニット3の裏側ターゲット33の各々が処理基板Sに対向する。このとき、裏側ターゲット33の各々が処理基板Sに対向する領域は、回転軸41(回転中心)の支持体31の中心31aからの偏心量に応じて、並設方向一側にシフトすることになる。結果として、シフトさせる範囲を適宜設定すれば、即ち、表側ターゲット32の各々が処理基板Sに対向する状態で成膜したときに生じる同一周期の膜厚の厚い部分と薄い部分とに対応させて回転中心の偏心量を設定しておけば、波打つ膜厚分布を可及的に解消することができる。この場合、ターゲットユニット3毎にその支持体31を回転軸41回りに180度回転させるだけであるため、上記従来例のように重量物を精度よく往復動させるときのような高性能のモータを必要としない。
また、各ターゲットユニット3の回転に追従させて第2防着板72を並設方向に移動させることで、並設方向両側に位置するターゲットユニット3との間で形成される隙間を一定に保つことができる。その結果として、ターゲットユニット3と処理基板Sとの間の空間の圧力を一定に保つことができ、各ターゲットユニット3の下方空間への着膜を防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。上記実施形態においては、第1及び第2の成膜位置にて処理基板Sの成膜面(下面)とターゲット32,33のスパッタ面とが平行であるが、図4(a)及び図4(b)に示すように、処理基板Sの成膜面に対してターゲット32,33のスパッタ面が傾斜してもよい。この場合、磁石ユニット5は、その支持板51がターゲット32,33と平行になるように配置することで、処理基板Sの成膜面に対して傾斜させることが好ましい。本変形例では、第1駆動手段4の回転軸41の回転角は、具体的には、−30〜210度の範囲内に設定することができる。処理基板Sの並設方向端部はホルダ2で保持されているが、処理基板Sの表面とターゲット3の表面が並行に対向していると、ホルダ2によって保持される処理基板Sの端部はホルダ2の影によりスパッタ粒子の供給量が減ってしまうという問題がある。本変形例によれば、処理基板Sに対してターゲット32,33が斜めに対向するため、処理基板Sの並設方向端部へのスパッタ粒子の供給量が増えるため、当該端部における所謂膜だれを効果的に抑制でき、有利である。
上記実施形態では、4個のターゲットユニット3を並設する場合を例に説明したが、ターゲットユニット3の個数やサイズは、処理基板Sのサイズ等に応じて適宜設定することができる。
上記実施形態では、第2防着板72を並設方向にスライド移動させる場合を例に説明したが、図5(a)及び図5(b)に示すように、並設方向両側のターゲットユニット3の外側に、矩形の輪郭を有する第2防着板720a,720bを夫々配置し、第2防着板720bにモータ等の駆動手段80a,80bの回転軸を連結し、第2防着板720a,720bの各々を各ターゲットユニット3と同期させて回転するように構成してもよい。この場合も、並設方向両側に位置するターゲットユニット3との間に形成される隙間を一定に保つことができるため、上記実施形態と同様に、処理基板Sとターゲットユニット3との間の空間の圧力を一定に保つことができ、ターゲットユニット3の下方空間への着膜を防止できる。
上記実施形態では、各ターゲットユニット3の下方に磁石ユニット5を配置しているが、図6に示すように、各ターゲットユニット3の支持板31の内部に配置してもよい。これによれば、ターゲットユニット3に対する磁石ユニット5の相対位置が変化しないため、磁石ユニット5を駆動する駆動手段6を設ける必要がなく、スパッタリング装置の構成部品点数を減らすことができて有利である。
S…処理基板、SM…スパッタリング装置、1…真空チャンバ、3…ターゲットユニット、31…支持体、31a…支持体の中心、32,33…ターゲット、4…第1駆動手段、41…回転軸(回転中心)、5…磁石ユニット、6…第2駆動手段、71…第1防着板、71a…第1防着板の開口、72…第2防着板、72a…第2防着板の開口、8…第3駆動手段。

Claims (4)

  1. 真空チャンバ内でターゲットをスパッタリングして当該ターゲットに対向配置される処理基板表面に成膜するためのスパッタリング装置であって、真空チャンバ内に、一方向に所定間隔で並設される複数個のターゲットユニットを備えるものにおいて、
    各ターゲットユニットが支持体を有し、当該支持体の表裏両側に同等の矩形の輪郭を持つターゲットが夫々装着され、
    支持体の中心から並設方向一方に偏心させた所定位置を回転中心として当該支持体を回転駆動する第1駆動手段が設けられ、第1駆動手段により各ターゲットユニットの表側ターゲットの各々が処理基板に対向する第1成膜位置とその裏側ターゲットの各々が処理基板に対向する第2成膜位置との間で各ターゲットユニットを同期させて表裏反転自在に構成したことを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 請求項1記載のスパッタリング装置であって、
    前記ターゲットユニットから前記処理基板に向かう方向を上、処理基板からカソードユニットに向かう方向を下として、ターゲットユニットの上方空間に漏洩磁場を発生させる磁石ユニットが当該ターゲットユニットの下方に配置されるものにおいて、
    磁石ユニットを上下動する第2駆動手段を更に備えることを特徴とするスパッタリング装置。
  3. 前記ターゲットユニットの各々が並設された領域をターゲット領域とし、当該ターゲット領域の周囲を囲う開口を夫々持つ固定の第1防着板と可動の第2防着板とが上下方向に間隔を存して設けられ、
    第1防着板は、各ターゲットユニットが第1成膜位置にあるとき並設方向一側に位置するターゲットユニットとの間で所定の隙間を形成すると共に、各ターゲットユニットが第2成膜位置にあるとき並設方向他側に位置するターゲットユニットとの間で所定の隙間を形成するようにその並設方向の開口幅が設定され、
    第2防着板は、当該第2防着板を、並設方向に往復動または回転軸を中心として回転させる第3駆動手段を有し、第3駆動手段により、第1成膜位置と第2成膜位置とに応じて並設方向両側に位置する各ターゲットユニットとの間で所定の隙間を夫々保持するように往復動または回転されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のスパッタリング装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項記載のスパッタリング装置を用い、真空雰囲気の真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、各ターゲットユニットの処理基板と対向するターゲットに電力投入してスパッタリングし、処理基板のターゲットとの対向面に所定の薄膜を成膜する成膜方法において、
    各ターゲットユニットの表側ターゲットをスパッタリングして処理基板の表側ターゲットとの対向面に成膜する第1成膜工程と、
    各ターゲットユニットの裏側ターゲットをスパッタリングして処理基板の裏側ターゲットとの対向面に成膜する第2成膜工程と、
    前記第1成膜工程と前記第2成膜工程との間で、前記第1駆動手段により各ターゲットユニットを同期させて表裏反転させる反転工程とを含むことを特徴とする成膜方法。
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