JP2019210427A - 鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物、鉛フリーはんだフラックスの洗浄方法 - Google Patents

鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物、鉛フリーはんだフラックスの洗浄方法 Download PDF

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【課題】ロジンフラックス又は水溶性フラックスをはんだ付けする際に生ずるフラックス残渣を短時間で洗浄することができ、さらに非常に狭い隙間を有する基板の洗浄においても優れた隙間洗浄性を有する鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物の提供。【解決手段】HLBが11以上であるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)、ジアルキレングリコールジアルキルエーテル(B)、及びヒドロキシカルボン酸(C)を含む鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物、鉛フリーはんだフラックスの洗浄方法に関する。
プリント配線板に電子部品を表面実装する際、一般にはんだ付けが行われる。通常、はんだ付けの際には、はんだ及び母材表面の酸化膜を除去する、あるいははんだ及び母材表面の再酸化を防止し、充分なはんだ付け性を得る目的でフラックスが使用される。
従来、表面実装部品のはんだ接合には、ロジンベースのフラックス(ロジンフラックス)が広く使用されており、このロジンフラックスの残渣は、フロン等のハロゲン化炭化水素で洗浄されていた。しかしながら、ハロゲン化炭化水素は、環境に対して極めて有害であることからその使用が規制されたため、ロジンフラックス残渣の洗浄剤として、ハロゲン化炭化水素等に代わるものが種々検討されている。例えば、引火の危険、環境への影響等が小さく、ロジンフラックス残渣の溶解力に優れるものとして、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系の非ハロゲン系有機溶剤等を含む洗浄剤が提案されている(特許文献1、2)。
また、環境問題への対策の一つとして、ハロゲン化炭化水素の代わりに水で洗浄することも検討されている。水洗浄が可能なフラックスとしては、ロジンフラックスのような疎水性のものでなく、ポリエーテル系樹脂等に活性剤、溶剤等を添加した水溶性フラックスがある。水溶性フラックスの残渣は吸湿性を有するため、洗浄が必須である。これは洗浄が必須ではないロジンフラックス残渣とは異なる特徴である。そのため、水溶性フラックスの残渣は、通常は水で洗浄されるが、洗浄が充分でない場合がある。
そこで、上記特許文献1、2等の洗浄剤を水溶性フラックス残渣の洗浄剤として用いることが考えられる。しかし、これらの洗浄剤は水溶性フラックス残渣の除去を目的として検討されたわけではなく、また、水溶性フラックス残渣は、ロジンフラックス残渣と異なる特徴を有するため、上述のロジンフラックス用洗浄剤を用いても水溶性フラックス残渣を充分に洗浄することは困難であった。一方、本出願人は、水に対して、特定量のグリコールエーテル化合物を含む、鉛フリーハンダ水溶性フラックス除去用洗浄剤を開示し、当該洗浄剤を非常に狭い隙間を有する基板の洗浄に適用されている(特許文献3)。しかしながら、そのような基板での隙間洗浄性は不十分なものであった。
特開平8−73893号公報 国際公開第2009/020199号明細書 国際公開第2011/027673号明細書
本発明は、ロジンフラックス又は水溶性フラックスをはんだ付けする際に生ずるフラックス残渣を短時間で洗浄することができ、さらに非常に狭い隙間を有する基板の洗浄においても優れた隙間洗浄性を有する鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鉛フリーはんだフラックス洗浄剤組成物の界面活性力に着目し、被洗浄物との親水性と親油性のバランスを考慮して鋭意検討したところ、特定のHLBを有するアルキルエーテルを含む洗浄剤組成物が前記課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物、及び鉛フリーはんだフラックスの洗浄方法に関する。
1. HLBが11以上であるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)、ジアルキレングリコールジアルキルエーテル(B)、及びヒドロキシカルボン酸(C)を含む鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
2.(A)成分におけるポリオキシアルキレンが、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンからなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、前項1の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
3.(B)成分が、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、前項1又は2の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
4.(C)成分が、クエン酸、イソクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である前項1〜3のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
5.更にアルカノールアミン(D)を含む前項1〜4のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
6.温度25℃における表面張力が、30〜50dyne/cmである前項1〜5のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
7.前項1〜6のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物を、鉛フリーはんだフラックスが付着した被洗浄物に接触させて洗浄する、鉛フリーはんだフラックスの洗浄方法。
本発明の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物(以下、洗浄剤組成物ともいう)によれば、ロジンフラックス又は水溶性フラックスをはんだ付けする際に生じるフラックス残渣を短時間で洗浄でき、また非常に狭い隙間を有する基板の洗浄においても優れた隙間洗浄性を有する。その後のリンス工程でのリンス性にも優れる。さらに界面活性力を有しながら泡立ち難い利点もある。
本発明の洗浄剤組成物の洗浄対象である「鉛フリーはんだフラックス」とは、具体的には、鉛フリーはんだに由来する錫を含むフラックス残渣を意味し、例えば、(ア)粉状の鉛フリーはんだとフラックス組成物とからなるペーストではんだ付けした後に生ずるフラックス残渣や、(イ)鉛フリーはんだで形成された電極を、フラックス組成物を介してはんだ付けした後に生ずるフラックス残渣が挙げられる。
なお、「鉛フリーはんだ」としては、例えば、Sn−Ag系はんだ、Sn−Cu系はんだ、Sn−Ag−Cu系はんだ、Sn−Zn系はんだ、Sn−Sb系はんだ等が挙げられる。
また、「フラックス組成物」としては、例えば、樹脂酸類(天然ロジン、重合ロジン、α,β−不飽和カルボン酸変性ロジン等)や合成樹脂類(アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等)などのベース樹脂、活性剤(アジピン酸等の有機酸、ジエチルアミン臭化水素銀等のハロゲン系化合物等)、チキソトロピック剤(硬化ひまし油、ヒドロキシステアリン酸エチレンビスアミド等)、溶剤(ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等)を主成分とする組成物が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物は、特定のポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)(以下、(A)成分という)、ジアルキレングリコールジアルキルエーテル(B)(以下、(B)成分という)、及びヒドロキシカルボン酸(C)(以下、(C)成分という)を含むものである。
(A)成分の物性としては、洗浄剤組成物が泡立たず、優れたリンス性も有することから“HLB”が重要となる。HLBとは、『Hydrophilic−Lipophilic Balance』の略であり、(A)成分等の界面活性剤の疎水性及び親水性のバランスを表す数値であり、界面活性剤中の疎水基の疎水性に対して、親水基の親水性が小さい程、HLBは小さくなり、逆の場合はHLBが大きくなる。また、本発明の洗浄剤組成物においては、HLBは、以下の(式1)に示すGriffinの式から算出された値を意味し、親水基のみを有する場合は、HLB=20となり、疎水基のみを有する場合は、HLB=0となる。
(式1)HLB={(Mw/M)×100}/5
(Mw:(A)成分中の親水基部分の重量平均分子量、M:(A)成分の重量平均分子量)
(A)成分のHLBとしては、11以上である。HLBが11未満であると、洗浄剤組成物が泡立ちやすく、またリンス性も不足しやすい。また、(A)成分のHLBは、リンス性の点から好ましくは11〜17であり、より好ましくは11〜15である。
(A)成分は、前記HLBを満たすものであれば、特に限定されない。(A)成分におけるポリオキシアルキレンとしては、特に限定されないが、洗浄剤の表面張力を下げる点から、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンからなる群より選ばれる少なくとも1種を有することが好ましい。
また(A)成分における末端アルキル基も特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、s−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、ネオデシル基、tert−ドデシル基等の分岐アルキル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数10〜13の末端アルキル基を有するものが好ましい。ここで、炭素数10〜13の末端アルキル基とは、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基等の直鎖アルキル基;イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、ネオデシル基、tert−ドデシル基等の分岐アルキル基を意味する。なお、前記の分岐アルキル基を分岐デシル基、分岐ウンデシル等と呼ぶこともある。炭素数10〜13の末端アルキル基を有することにより、被洗浄物に対する洗浄剤組成物の界面活性力が高まり、隙間洗浄性に優れやすくなる。また、末端アルキル基としては、特に(B)成分との相溶性の点から、分岐アルキル基が好ましい。
(A)成分の市販品としては、特に限定されず、例えば、「ノイゲン LF−40X」、「ノイゲン LF−60X」、「ノイゲン LF−80X」、「ノイゲン LF−100X」(以上、第一製薬工業(株)製)等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
(A)成分の含有量としては、特に限定されないが、洗浄剤組成物が隙間洗浄性に優れ、泡立ちを抑える点から、通常は本発明の洗浄剤組成物を100重量%として、0.02〜0.2重量%程度、好ましくは0.02〜0.1重量%程度、より好ましくは0.02〜0.06重量%程度である。
(B)成分は、ジアルキレングリコールジアルキルエーテルであり、隙間洗浄性に寄与する成分である。(B)成分としては、特に限定されず、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールエチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールジn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルブチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルブチルエーテル、ジエチレングリコールジn−ペンチルエーテル、ジエチレングリコールメチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールエチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルペンチルエーテル、ジエチレングリコールブチルペンチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。中でも、表面張力及び粘度が低いため、基板の隙間に入りやすい傾向から、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
(B)成分の含有量としては、特に限定されないが、隙間洗浄性の点から、通常は本発明の洗浄剤組成物を100重量%として、2〜12重量%程度、好ましくは6〜12重量%程度、より好ましくは9〜12重量%程度である。
本発明の洗浄剤組成物は、隙間洗浄性を損なわない限り、ポリアルキレンモノアルキルエーテル(B−1)(以下、(B−1)成分ともいう)を併用してもよい。(B−1)成分としては、特に限定されず、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、これらに対応するトリもしくはテトラエチレングリコールモノアルキルエーテル類等が挙げられる。これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量も特に限定されないが、本発明の洗浄剤組成物を100重量%として、6重量%以下が好ましい。
(C)成分としては、特に限定されず各種公知のものを使用でき、例えば、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。また前記酸の塩を用いてもよく、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。これらの中でも、フラックス残渣の洗浄性の点から、クエン酸、イソクエン酸及びリンゴ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、クエン酸がより好ましい。
(C)成分の含有量としては、特に限定されないが、フラックス残渣の洗浄性の点から、通常は本発明の洗浄剤組成物を100重量%として、0.02〜1重量%程度、好ましくは0.02〜0.2重量%程度、より好ましくは0.02〜0.1重量%程度である。
本発明の洗浄剤組成物は、優れた隙間洗浄性を発揮させる点から、更にアルカノールアミン(D)(以下、(D)成分という)を含んでも良い。
(D)成分としては、例えば、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−(β−アミノエチル)イソプロパノールアミン等の脂肪族アルカノールアミン;N−ヒドロキシエチルーN−メチルーN−シクロヘキシルアミン、N−エチルーN−(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)−N−シクロヘキシルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミン等の脂環族アルカノールアミン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。これらの中でも、洗浄剤組成物の隙間洗浄性の点から、N−n−ブチルジエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミンが好ましい。
(D)成分の含有量としては、特に限定されないが、洗浄剤組成物の優れた隙間洗浄性の点から、通常は本発明の洗浄剤組成物を100重量%として、0.1〜1重量%程度、好ましくは0.1〜0.8重量%程度、より好ましくは0.1〜0.6重量%程度である。
本発明の洗浄剤組成物は、(D)成分以外のアミン(D−1)(以下、(D−1)成分という)を併用しても良い。(D−1)成分としては、特に限定されず、例えば、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、2−エチルヘキシルアミン等の第1級脂肪族アミン;N,N,N’,N’−テトラメチルペンタメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルペンタメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトライソプロピルペンタメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ−n−プロピルペンタメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトライソプロピルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ−n−プロピルヘキサメチレンジアミン等の第3級ジアミン;ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジイソプロピルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジ−n−プロピルアミノエチル)エーテル等のジアミノアルキルエーテル;1,1,7,7−テトラメチルジエチレントリアミン、1,1,7,7−テトラエチルジエチレントリアミン、1,1,7,7−テトライソプロピルジエチレントリアミン、1,1,7,7−テトラ−n−プロピルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、4−メチル−1,1,7,7−テトラエチルジエチレントリアミン、4−メチル−1,1,7,7−テトライソプロピルジエチレントリアミン、4−メチル−1,1,7,7−テトラ−n−プロピルジエチレントリアミン等のトリアミン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。(D−1)成分の含有量としては、特に限定されないが、洗浄剤組成物の隙間洗浄性の点から、本発明の洗浄剤組成物を100重量%として、0.2重量%以下にすることが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤の非危険物化の点から、更に水を含むことが好ましい。水としては、例えば純水、イオン交換水、精製水等が挙げられる。また、水の混合については1回でも複数回に分けても良い。水の含有量も特に限定されないが、洗浄剤の非危険物化の点から、通常は本発明の洗浄剤組成物を100重量%として、25〜95重量%程度、好ましくは35〜90重量%程度、より好ましくは45〜85重量%程度である。
また、本発明の洗浄剤組成物には、必要に応じて、窒素含有化合物系溶剤(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジプロピル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドン等)、炭化水素系溶剤(ヘキサン、ヘプタン、オクタン等)、アルコール系溶剤(メタノール、エタノール、ベンジルアルコール等)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル系溶剤(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコールエーテル類等)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢酸メチル等)等を含んでも良い。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
本発明の洗浄剤組成物には、本発明の所期の効果を損なわない程度において、各種公知の添加剤、例えばノニオン性界面活性剤((B)成分に相当するものを除く)、アニオン性界面活性剤((A)成分に相当するものを除く)、カチオン性界面活性剤等の各種界面活性剤等を添加しても良い。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、一般式(1):R−O−(CH−CH−O)e−H(式中、Rは炭素数8〜20のアルキル基を、eは0〜20の整数を表す。)で表される化合物や、脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、これらの対応するポリオキシプロピレン系界面活性剤等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル系アニオン性界面活性剤(高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等)、スルホン酸塩系アニオン性界面活性剤(アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等)等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル化アンモニウム塩、4級アンモニウム塩等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型、ベタイン型両性界面活性剤等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。
本発明の洗浄剤組成物には、各種公知の添加剤を配合しても良い。添加剤としては特に限定されないが、例えば、キレート剤、酸化防止剤、酸化還元剤、スケール防止剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物の物性としては、特に限定されず、例えば、温度25℃における表面張力が、通常30〜50dyne/cm程度であり、好ましくは30〜45dyne/cm程度であり、より好ましくは30〜40dyne/cmである。表面張力を当該範囲とすることで、より狭い隙間を有する基板の洗浄においても優れた隙間洗浄性を有する傾向がある。
また、本発明の洗浄剤組成物は引火点を有さず、非危険物である。
<鉛フリーはんだフラックスの除去方法>
本発明の鉛フリーはんだフラックスの除去方法は、本発明の洗浄剤組成物を鉛フリーハンダフラックスが付着した被洗浄物に接触させることにより、前記フラックスを除去できるものである。
本発明の洗浄剤組成物の利用態様は特に限定されず、各種公知の方法を採用できる。例えば、スプレー装置を使用して洗浄剤組成物を鉛フリーハンダフラックスが付着した被洗浄物にスプレーで吹き付ける方法(特開2007−096127号公報参照)、洗浄剤組成物に被洗浄物を浸漬して超音波洗浄する方法、直通式洗浄装置(登録商標「ダイレクトパス」、荒川化学工業(株)製、特許第2621800号等)を用いる方法等が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物を用いて鉛フリーハンダフラックスを除去した後、得られた洗浄物を水でリンスすることが好ましい。特に、本発明の除去方法としては、本発明の洗浄剤組成物を、鉛フリーハンダフラックスにスプレー吹き付けすることにより洗浄物を得た後、当該洗浄物に水をスプレー吹き付けする方法が好ましい。
また、リンスは、複数回繰り返し行ってもよい。例えば、前記洗浄物に対して、プレリンスした後、仕上げのリンスを行うことにより、洗浄物表面に付着した洗浄剤組成物を効果的に除去できる。
プレリンスは、従来の純水等を用いた方法により行えばよい。
仕上げのリンスは、従来の方法に従って行えばよい。例えば、プレリンス後の洗浄物に対して純水等を用いて処理する方法が挙げられる。
また、プレリンス後及び/又は仕上げのリンス後に、必要に応じて乾燥処理を行っても良い。
なお、前記リンス工程が、当該被洗浄物に水をスプレー吹き付けする態様で行われる場合には、低発泡性の観点より、本発明の洗浄剤組成物としては、前記の各種界面活性剤を含まない方が好ましい。
以下、本発明を、実施例及び比較例を通じて詳細に説明するが、それらによって本発明の範囲が制限されないことはもとよりである。
(鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物の調製)
表1に示す各成分を混合し(重量%基準)、実施例1〜2及び比較例1〜2の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物を調製した。
[表面張力]
実施例1の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物を(温度25℃)をシャーレに満たし、白金プレートを用いて、市販の表面張力計(協和界面科学(株)製)で表面張力を測定した。また、実施例2、比較例1〜2の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物についても同様に測定した。結果を表1に示す(以下同様)。
[泡立ち]
実施例1の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物を1分間手振りした後、室温下で1分間静置させ、泡立ちの有無を目視で確認した。また、実施例2、比較例1〜2の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物についても同様に測定した。
〔水溶性フラックス残渣の作製〕
市販の水溶性フラックス(製品名「WF−6317」、千住金属工業(株)製)30重量部と、鉛フリーはんだ粉末(96.5Sn3.0Ag0.5Cu、20−38μm、三井金属鉱業(株)製)70重量部を混合しソルダペーストを調製した。前記ソルダペーストを軟膏缶に入れ、温度270℃のホットプレート上で加熱溶融させた後、冷却し、ソルダペーストから分離した水溶性フラックス残渣を採取した。前記フラックス残渣を鉛フリー水溶性はんだではんだ付けした後に生じた残渣のモデルとして用いた。
前記フラックス残渣の一部を採取し、波長分散型蛍光X線分析装置(製品名「ZSX100e」、(株)リガク製)を用いて錫濃度を測定した。結果、5重量%となる錫が検出された。
〔洗浄用モデル基板の作製〕
土台のガラスエポキシ基板(縦40cm×横40cm×厚み1mm)上に、高さ20μmとなるレジストバンプを数個形成しスペーサーとなるガラス小板(縦16cm×横16cm×厚み0.5mm)を1枚上から接着することにより隙間洗浄用の基板を形成した。その後、当該ガラス小板間の凹部に前記水溶性フラックス残渣をメタノールで濃度15%に希釈した液を10μl供給し、洗浄用モデル基板を作製した。なお、レジストバンプとしては、以下のサイズ及びピッチが異なる2種類のものを使用した。
(使用したレジストバンプ)
レジストバンプ(1):サイズ300μm、ピッチ600μm
レジストバンプ(2):サイズ100μm、ピッチ120μm
〔隙間洗浄性/リンス性〕
前記モデル基板を実施例1の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物(液温50℃)でスプレー洗浄(圧力0.2MPa、温度50℃、1分)した(洗浄工程)。その後、水を用いたスプレー洗浄(圧力は0.2MPa、1分)で基板をリンスし、窒素ブローにて液滴を除去した後、80℃の循風乾燥機で10分間乾燥させた(リンス工程)。乾燥後の基板に残ったフラックス残渣を光学顕微鏡((株)キーエンス製 VHX6000)で観察した。評価基準を以下に示す。また、実施例2、および比較例1〜2の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物についても同様に評価した。
(評価基準)
○:隙間中に存在するフラックスは全く存在しない
(隙間洗浄性及びリンス性が共に優れる)
△:隙間中に少量のフラックスが残る
(隙間洗浄性は優れるが、リンス性は劣る)
×:隙間中に目視で確認できるくらいのフラックスが残る
(隙間洗浄性及びリンス性が共に劣る)
※各成分の含有量の単位は、“重量%”である。
表1における商品名及び略称は、以下の化合物を示す。
・ノイゲン LF−80X :第一工業製薬(株)製、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテル(HLB=13.9)
・ノイゲン LF−100X:第一工業製薬(株)製、ポリオキシアルキレン分岐デシルエーテル(HLB=14.4)
・DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル
・MBD :N−n−ブチルジエタノールアミン(日本乳化剤(株)製、商品名「アミノアルコール MBD」)

Claims (7)

  1. HLBが11以上であるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)、ジアルキレングリコールジアルキルエーテル(B)、及びヒドロキシカルボン酸(C)を含む鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
  2. (A)成分におけるポリオキシアルキレンが、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンからなる群より選ばれる少なくとも1種を有する、請求項1の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
  3. (B)成分が、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2の鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
  4. (C)成分が、クエン酸、イソクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
  5. 更にアルカノールアミン(D)を含む請求項1〜4のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
  6. 温度25℃における表面張力が、30〜50dyne/cmである請求項1〜5のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかの鉛フリーはんだフラックス用洗浄剤組成物を、鉛フリーはんだフラックスが付着した被洗浄物に接触させて洗浄する、鉛フリーはんだフラックスの洗浄方法。
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