JP2019210395A - 活性エネルギー線硬化型防曇性組成物、及び硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗膜硬度、塗膜外観、及び塗膜の耐水性に加えて、優れた一次防曇性及び二次防曇性(25℃の水に10日間浸漬させた後の防曇性)を有する硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化型防曇性組成物、及び硬化物を提供する。【解決手段】水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と、非イオン性防曇剤(B)と、水性不飽和基含有混和促進剤(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた防曇性を有する活性エネルギー線硬化型防曇性組成物、及び硬化物に関する。
近年、自動車用ヘッドランプ、バーチャルリアリティ(VR)のディスプレイ等には、曇りを防止する高い防曇性が求められている。ここで、曇りは、表面に付着した水滴が光の乱反射を起こすことにより発生する現象である。このような曇りを防止する防曇方法としては、一般に、水の接触角を小さくする方法、表面に付着する水分を吸水する方法、表面に撥水性を付与して水を撥水する方法等が知られている。このうち、簡便かつ防曇性能が良好であることから、水の接触角を小さくする方法がよく用いられている。
前記水の接触角を小さくする方法としては、基材であるガラスやプラスチックの表面に防曇性樹脂組成物を塗布し、防曇性被膜を形成する試みがなされている。従来知られている防曇性樹脂組成物としては、所定の構造を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド類である単量体(A)と、所定の構造を有する水酸基含有ジアクリレート(B)と、所定の構造を有するジ(メタ)アクリレート単量体(C)と、光重合開始剤(D)とを含有し、前記単量体(A)〜(D)が所定の含有量で含まれる防曇剤組成物が挙げられるが(例えば、特許文献1参照。)、前記防曇剤組成物は、塗膜作成直後の一次防曇性には優れるものの、耐水性試験等の耐久性試験後の二次防曇性においては不十分であり、今後ますます高まる要求特性を満足するものではなかった。
そこで、より一層優れた一次防曇性及び二次防曇性を有する塗膜を形成可能な材料が求められていた。
特開2015−218227号公報
本発明が解決しようとする課題は、優れた防曇性を有する硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化型防曇性組成物、及び硬化物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物と、非イオン性防曇剤と、水性不飽和基含有混和促進剤と、ポリイソシアネート化合物とを含有する活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と、非イオン性防曇剤(B)と、水性不飽和基含有混和促進剤(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型防曇性組成物、及び硬化物に関するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、優れた防曇性を有する硬化塗膜を形成可能なことから、自動車のヘッドランプ、バーチャルリアリティ(VR)のディスプレイ等の高い防曇性が求められる用途において、表面に塗布する防曇コーティング剤として好適に用いることができる。なお、本発明でいう「優れた防曇性」とは、塗膜作成直後の防曇性(以下、「一次防曇性」という。)、及び耐水性試験後の防曇性、すなわち、25℃の水に10日間浸漬させた後の防曇性(以下、「二次防曇性」という。)に優れることを云う。
本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と、非イオン性防曇剤(B)と、水性不飽和基含有混和促進剤(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有することを特徴とする。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)は、得られる硬化物に防曇性を付与する機能等を有する。また、前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)は、一分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有することが、より一層優れた防曇性と優れた硬度を有する硬化物が得られることから好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/またはメタクリレートを意味する。また、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及び/またはメタクリロイルを意味する。さらに、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/またはメタクリルを意味する。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)としては、例えば、エポキシ化合物の(メタ)アクリル酸付加物(以下、「エポキシ(メタ)アクリレート」と称することがある。)、水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
前記エポキシ化合物の(メタ)アクリル酸付加物とは、エポキシ化合物が有するエポキシ基にアクリル酸及び/またはメタクリル酸を反応させて得られるものである。
前記エポキシ化合物としては、例えば、分子内にエポキシ基を1つまたは2つ以上有する化合物が挙げられる。
前記分子内にエポキシ基を1つ有する化合物としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、3,3,3−トリフルオロメチルプロピレンオキシド、スチレンオキシド、ヘキサフルオロプロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−グリシジルフタルイミド、(ノナフルオロ−N−ブチル)エポキシド、パーフルオロエチルグリシジルエーテル、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、N,N−ジグリシジルアニリン、3−[2−(ペルフルオロヘキシル)エトキシ]−1,2−エポキシプロパン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記分子内にエポキシ基を2つ以上有する化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリシジルポリグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、クレゾールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル、フェノールノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、優れた防曇性を有する硬化物を形成可能な活性エネルギー線硬化型防曇性組成物が得られることから、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテルが好ましい。また、これらの化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記エポキシ化合物のエポキシ当量は、優れた防曇性を有する硬化物を形成可能な活性エネルギー線硬化型防曇性組成物が得られることから、300g/当量以下であることが好ましく、200g/当量以下がさらに好ましい。
前記水酸基含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーと、ポリイソシアネート化合物とを、前記ポリイソシアネート化合物が有するイソシアネート基が前記水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーが有する水酸基よりも過剰となるように反応させて得られるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーに、ポリオール化合物を反応させて得られるものが挙げられる。
前記ウレタンプレポリマーとしては、イソシアネート基、及び、前記水酸基含有(メタ)アクリレートモノマー由来の(メタ)アクリロイル基を有するものである。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の各種ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパンのジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリレート等の各種多価水酸基含有化合物のポリアクリレート化合物などが挙げられる。これらの(メタ)アクリレートモノマーは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式構造を有するポリイソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートなどが挙げられる。また、これらのポリイソシアネートのヌレート変性体や、アダクト変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体等を用いることもできる。これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーと、前記ポリイソシアネート化合物との反応は、前記水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーが有する水酸基と、前記ポリイソシアネート化合物が有するイソシアネート基とのモル比[NCO/OH]が、1.5〜3の範囲となることが好ましい。
前記ポリオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコ−ル、1,2−プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ−ル、1,10−デカンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、ジクロロネオペンチルグリコ−ル、ジブロモネオペンチルグリコ−ル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ−ルエステル、シクロヘキサンジメチロ−ル、1,4−シクロヘキサンジオ−ル、ハイドロキノンのエチレンオキサイド付加物、ハイドロキノンのプロピレンオキサイド付加物、スピログリコ−ル、トリシクロデカンジメチロ−ル、水添ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ−ルAのプロピレンオキサイド付加物、1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートジオール等のポリオール化合物;前記ポリオール化合物と、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、塩素化マレイン酸等の種々のα,β−不飽和ポリカルボン酸またはそれらの無水物、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、モノクロロフタル酸、ジクロロフタル酸、トリクロロフタル酸、ヘット酸、クロレンディック酸、ダイマ−酸、アジピン酸、ピメリン酸、こはく酸、アルケニルこはく酸、セバチン酸、アゼライン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、オルソフタル酸、4−スルホフタル酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、ムコン酸、シュウ酸、マロン酸、グルタン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラブロムフタル酸等の飽和ポリカルボン酸類またはそれらの酸無水物等とを縮合させて得られるポリエステルポリオールや、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等を開環重合して得られるポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらのポリオール化合物は単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記ウレタン(メタ)アクリレート化合物の製造においては、必要に応じて、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫アセテート等の各種触媒を用いることができる。また、この際、必要に応じて、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等の溶媒を用いることができる。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)の水酸基価は、優れた防曇性を有する硬化物を形成可能な活性エネルギー線硬化型防曇性組成物が得られることから、250mgKOH/g以上であることが好ましく、350mgKOH/g以上であることがより好ましい。なお、本発明において水酸基価は、JIS K 0070(1992)の中和滴定法に基づいて測定される値である。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中10〜60質量%の範囲が好ましく、20〜40質量%の範囲がより好ましい。
前記非イオン性防曇剤(B)は、硬化物に防曇性能を付与する機能等を有する。なお、本発明において「非イオン性」とは、水中においてイオンとはならないものを意味する。
前記非イオン性防曇剤(B)としては、例えば、ショ糖長鎖脂肪酸エステル、グリセリン長鎖脂肪酸エステル、ポリグリセリン長鎖脂肪酸エステル、ソルビタン長鎖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン長鎖アルキルエーテル等が挙げられる。なお、本発明において「長鎖」とは、炭素原子数が6以上であることを意味し、優れた防曇性を得る観点から、好ましくは炭素原子数が7〜40であり、より好ましくは炭素原子数が8〜30であり、さらに好ましくは炭素原子数が10〜20である。
前記ショ糖長鎖脂肪酸エステルは、ショ糖と、置換または非置換の飽和長鎖脂肪酸または不飽和長鎖脂肪酸(以下、これらをまとめて単に「長鎖脂肪酸」と称することがある)とのエステルである。
前記ショ糖は、スクロースとも呼ばれ、グルコースおよびフルクトースからなる二糖であり、8つの水酸基を有している。本形態に係るショ糖長鎖脂肪酸エステルは、前記水酸基の1つ以上が前記長鎖脂肪酸とエステル結合を形成した構造を有している。2以上の水酸基が長鎖脂肪酸とエステル結合を形成する場合には、それぞれの水酸基に結合する長鎖脂肪酸は同一のものであっても、異なるものであってもよい。
前記長鎖脂肪酸は、置換または非置換の飽和長鎖脂肪酸または不飽和長鎖脂肪酸である。具体的な長鎖脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等の飽和長鎖脂肪酸;エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、アラキドン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸等の不飽和長鎖脂肪酸などが挙げられる。
前記長鎖脂肪酸は置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル等の炭素原子数1〜10のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、メチルシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロデシル基等の炭素原子数3〜10のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、オクテニル基等の炭素原子数2〜10のアルケニル基;プロパルギル基、ブチニル基等の炭素原子数2〜10のアルキニル基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等の炭素原子数1〜10のアルキルオキシ基;アセチル基、エチルカルボニル基等の炭素原子数2〜10のアルキルカルボニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、クロロフェニル基等の炭素原子数6〜10のアリール基;ベンジル基等の炭素原子数7〜10のアラルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;水酸基;ニトロ基などが挙げられる。これらの置換基は単独で有していても、2種以上を組み合せて有していてもよい。
上述のうち、前記長鎖脂肪酸は、良好な塗膜外観を得られる観点から、飽和長鎖脂肪酸であることが好ましく、炭素原子数8〜40の飽和長鎖脂肪酸であることがより好ましく、組成物の性状安定性の観点から、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸であることがさらに好ましい。
前記ショ糖長鎖脂肪酸エステルは、合成したものを用いてもよいし、市販品を使用してもよい。前記ショ糖長鎖脂肪酸エステルを合成する場合には、公知の方法が適宜採用されうる。例えば、ショ糖長鎖脂肪酸エステルは、酸触媒下、ショ糖と長鎖脂肪酸とを脱水縮合反応させることにより合成することができる。また、ショ糖長鎖脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、リケマール(登録商標)A、XO−100、L−250A、L−71−D、O−71−DE、OL−100E、ポエム(登録商標)J−0021、DO−100V、O−80V、DS−100A(理研ビタミン株式会社製)、リョートー(登録商標)シュガーエステルS−070、S−170、S−270、S−370、S470、S−570、S−970、S−1170、S−1570、S−1670、P−1570、P−1670、M−1695、O−170、O−1570、L−195、L−595、L−1695、LWA−1570、B−370、ER−190、ER−290、POS−135(三菱化学フーズ株式会社製)、DKエステルSS、F−160、F−140、F−110、F−90、F−70、F−50、F−20W、F−10、F−A10E(第一工業製薬株式会社製)、コスメライクSA−10、S−190、S−160、S−110、S−70、S−50、S−10、R−20、R−10、B−30、O−150、O−10、P−160P−10、M−160、L−160、L−160、L−160A、L−150A、L−50、L−10(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。
前記グリセリン長鎖脂肪酸エステルは、グリセリンと、長鎖脂肪酸とのエステルである。
前記グリセリンは、Cの化学式で表されるトリオールである。本形態に係るグリセリン長鎖脂肪酸エステルは、グリセリンが有する3つの水酸基のうちの1つ以上が前記長鎖脂肪酸とエステル結合を形成した構造を有している。2以上の水酸基が長鎖脂肪酸とエステル結合を形成する場合には、それぞれの水酸基に結合する長鎖脂肪酸は同一のものであっても、異なるものであってもよい。
前記長鎖脂肪酸については、上述したものと同様である。
前記グリセリン長鎖脂肪酸エステルは、合成したものを用いてもよいし、市販品を使用してもよい。前記グリセリン長鎖脂肪酸エステルを合成する場合には、公知の方法が適宜採用されうる。また、グリセリン長鎖脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、リケマール(登録商標)S−100、S−100P、S−100A、H−100、B−100、HC−100、XO−100、S−200(理研ビタミン株式会社製)等が挙げられる。
前記ポリグリセリン長鎖脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと、長鎖脂肪酸とのエステルである。
前記ポリグリセリンは、2以上のグリセリンが重合したものである。前記ポリグリセリンは、グリセリンの重合度により有する水酸基の数が異なる。例えば、ジグリセリンの場合には水酸基を4つ有し、トリグリセリンの場合には水酸基を5つ有し、ヘキサグリセリンの場合には8つ有する。なお、ポリグリセリンの重合度は、2〜6であることが好ましく、優れた耐水性を得る観点から2〜3であることがより好ましい。
本形態に係るポリグリセリン長鎖脂肪酸エステルは、ポリグリセリンが有する水酸基の1つ以上が前記長鎖脂肪酸とエステル結合を形成した構造を有している。2以上の水酸基が長鎖脂肪酸とエステル結合を形成する場合には、それぞれの水酸基に結合する長鎖脂肪酸は同一のものであっても、異なるものであってもよい。
前記長鎖脂肪酸については、上述したものと同様である。
前記ポリグリセリン長鎖脂肪酸エステルは、合成したものを用いてもよいし、市販品を使用してもよい。前記ポリグリセリン長鎖脂肪酸エステルを合成する場合には、公知の方法が適宜採用されうる。また、ポリグリセリン長鎖脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、リケマール(登録商標)L−71−D、S−71−D、O−71−D(理研ビタミン株式会社製)、ポエムJ−4081V、J−0021、J−0081HV、J−0381V、PR−100、PR−300(理研ビタミン株式会社製)、リョートー(登録商標)ポリグリエステルCE−19D、CA−F4、L−10D、L−7D、M−10D、M−7D、S−28D、S−24D、SWA−20D、SWA−15D、SWA−10D、SWA−10DB、O−50D、O−500P、O−15D、B−100D、B−100DF、B−70D(三菱化学フーズ株式会社製)等が挙げられる。
前記ソルビタン長鎖脂肪酸エステルは、ソルビタンと、長鎖脂肪酸とのエステルである。
前記ソルビタンとは、ソルビトール(グルシトール)の脱水反応により得られる化合物である。具体的な構造としては、例えば、1,4−アンヒドロソルビトール、1,5−アンヒドロソルビトール、2,5−アンヒドロソルビトール、1,4:3,6−ジアンヒドロソルビトール等が挙げられる。ソルビタンは構造により有する水酸基の数が異なる。例えば、1,4−アンヒドロソルビトールは水酸基を4つ有し、1,4:3,6−ジアンヒドロソルビトールは水酸基を2つ有する。本形態に係るソルビタン長鎖脂肪酸エステルは、ソルビタンが有する水酸基の1つ以上が前記長鎖脂肪酸とエステル結合を形成した構造を有している。2以上の水酸基が長鎖脂肪酸とエステル結合を形成する場合には、それぞれの水酸基に結合する長鎖脂肪酸は同一のものであっても、異なるものであってもよい。
前記長鎖脂肪酸については、上述したものと同様である。
前記ソルビタン長鎖脂肪酸エステルは、合成したものを用いてもよいし、市販品を使用してもよい。前記ソルビタン長鎖脂肪酸エステルを合成する場合には、公知の方法が適宜採用されうる。また、ソルビタン長鎖脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、リケマール(登録商標)L−250A、P−300、S−300W、OV−250(理研ビタミン株式会社製)、レオドール(登録商標)SP−L10、SP−P10(花王株式会社製)等が挙げられる。
前記ポリオキシエチレン長鎖アルキルエーテルは、通常、長鎖アルコールにエチレンオキシドを作用させ、ポリオキシエチレン鎖を伸張させて得られるエーテルである。
前記長鎖アルコールとしては、例えば、カプリルアルコール、2−エチルヘキサノール、ペラルゴンアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、アラキジルアルコール等の飽和長鎖アルコール;パルミチルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、リシノレイルアルコール等の不飽和長鎖アルコールなどが挙げられる。
前記ポリオキシエチレン鎖は、上記長鎖アルコール1モルに対して、エチレンオキシドが、2〜30モル付加することが好ましく、4〜20モル付加することがより好ましく、8〜16モル付加することがさらに好ましい。
前記ポリオキシエチレン長鎖アルキルエーテルは、合成したものを用いてもよいし、市販品を使用してもよい。前記ポリオキシエチレン長鎖アルキルエーテルを合成する場合には、公知の方法が適宜採用されうる。また、ポリオキシエチレン長鎖アルキルエーテルの市販品としては、例えば、リケマール(登録商標)B−205、O−852(理研ビタミン株式会社製)等が挙げられる。
上述の非イオン性防曇剤(B)のうち、優れた防曇性を得る観点からショ糖長鎖脂肪酸エステルを用いることが好ましく、ショ糖カプリン酸エステル、ショ糖ウンデシル酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖トリデシル酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステルを用いることがより好ましく、ショ糖ウンデシル酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖トリデシル酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステルを用いることがさらに好ましい。
なお、上述の非イオン性防曇剤(B)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記非イオン性防曇剤(B)のHLB(親水親油バランス;Hydrophile−Lipophile Balance)は、10〜20であることが好ましく、15〜20であることがより好ましい。前記非イオン性防曇剤(B)のHLBが10以上であると、十分な防曇性を発揮できることから好ましい。一方、前記非イオン性防曇剤(B)のHLBが20以下であると、十分な耐水性を維持できることから好ましい。なお、本明細書において「HLB」の値は、グリフィン法によって測定された値を採用するものとする。
前記非イオン性防曇剤(B)の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中、3質量%以上であることが好ましく、7.5質量%以上であることがより好ましく、10〜50質量%であることがさらに好ましい。非イオン性防曇剤の含有量が3質量%以上であると、高い防曇性が得られうることから好ましい。
前記水性不飽和基含有混和促進剤(C)は、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(A)と、非イオン性防曇剤(B)との混和を促進する機能等を有する。これにより、高硬度を有しつつ、高い透明性を有する硬化物が得られうる。なお、本明細書において、「水性」とは、水(100mL)に対する溶解度(25℃、25%RH)が5質量%以上のものを意味する。
前記水性不飽和基含有混和促進剤(C)は、非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマーを含む。その他、必要に応じて、非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマー等をさらに含んでいてもよい。
前記非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマーは、水性かつ非イオン性であることから、界面活性作用を有する非イオン性防曇剤(B)を水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と好適に混和することができ、また、得られる硬化物についても好適な混和性が維持されうる。なお、本発明において、「モノ重合性不飽和基含有モノマー」とは、分子中に重合性不飽和を1つ有することを意味する。この際、前記「重合性不飽和」とは、活性エネルギー線により重合しうる不飽和基を意味し、ビニル基(ビニル基を構成する水素原子の少なくとも1つが置換基により置換されているものを含む)の他、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基等を含む。
前記非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のビニルモノマー;メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルモノマー;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドモノマーなどが挙げられる。これらの中でも、ビニルモノマーが好ましく、さらに、アクリロニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドがより好ましく、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドが特に好ましい。
なお、上述の非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマーは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマーの含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中に、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10〜60質量%であることがさらに好ましく、15〜45質量%であることが特に好ましい。
前記非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマーは、水性かつ非イオン性であることから界面活性作用を有する非イオン性防曇剤(B)を水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)に好適に混和することができる。なお、一実施形態において、分子中に重合性不飽和基を2つ有するため、架橋度が高くなり、得られる硬化物の硬度および耐水性が向上しうる。なお、本発明において、「ジ重合性不飽和基含有モノマー」とは、分子中に重合性不飽和基を2つ有することを意味する。
前記非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、優れた耐水性を得る観点から、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレートが好ましく、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートがより好ましく、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートがさらに好ましい。
なお、上述の非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマーは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマーの含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中に、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、7.5〜50質量%であることがさらに好ましく、10〜40質量%であることが特に好ましい。
前記水性不飽和基含有混和促進剤(C)の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中に、10質量%以上であることが好ましく、15〜80質量%であることがより好ましく、20〜75質量%であることがさらに好ましい。
また、非イオン性防曇剤(B)に対する水性不飽和基含有混和促進剤(C)の質量比(水性不飽和基含有混和促進剤(C)/非イオン性防曇剤(B))は、0.75以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、1.75以上であることがさらに好ましく、1.75〜3であることが特に好ましい。非イオン性防曇剤(B)に対する水性不飽和基含有混和促進剤(C)の質量比(水性不飽和基含有混和促進剤(C)/非イオン性防曇剤(B))が0.75以上であると、水性不飽和基含有混和促進剤(C)による非イオン性防曇剤(B)の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)への混和促進機能が好適に作用し、得られる硬化物の透明性が高くなり得ることから好ましい。
一実施形態において、水性不飽和基含有混和促進剤(C)は、少なくとも高水性不飽和基含有混和促進剤を含むことが好ましい。高水性不飽和基含有混和促進剤を含むことで、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と、非イオン性防曇剤(B)との混和が効果的に行うことが可能となりうる。
また、別の一実施形態において、低水性不飽和基含有混和促進剤および高水性不飽和基含有混和促進剤を併用することが好ましい。低水性不飽和基含有混和促進剤および高水性不飽和基含有混和促進剤を併用することで、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と非イオン性防曇剤(B)との混和を促進しつつ、硬度、耐水性等を一層高くすることが可能となりうる。
なお、本発明において「高水性」とは、水性に該当する不飽和基含有混和促進剤のうち、水への溶解度が相対的に高いもの、すなわち、水(100mL)に対する溶解度(25℃、25%RH)が50質量%超のものを意味する。一方、「低水性」とは、水性に該当する不飽和基含有混和促進剤のうち、水への溶解度が相対的に低いもの、すなわち、水(100mL)に対する溶解度(25℃、25%RH)が5〜50質量%のものを意味する。
高水性不飽和基含有混和促進剤としては、上述の水性不飽和基含有混和促進剤(C)のうち、例えば、酢酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等が挙げられる。
また、低水性不飽和基含有混和促進剤としては、上述の水性不飽和基含有混和促進剤(C)のうち、例えば、アクリロニトリル、メチルアクリレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
低水性不飽和基含有混和促進剤に対する高水性不飽和基含有混和促進剤の質量比(高水性不飽和基含有混和促進剤/低水性不飽和基含有混和促進剤)は、優れた防曇性を得る観点から、0.25以上であることが好ましく、0.25〜2.0であることがより好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(D)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式構造を有するポリイソシアネート;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートなどが挙げられる。また、これらのポリイソシアネートのヌレート変性体や、アダクト変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体等を用いることもできる。これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記ポリイソシアネート化合物(D)の含有量は、前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)、前記非イオン性防曇剤(B)、及び前記水性不飽和基含有混和促進剤(C)の合計100質量部に対して、5〜40質量部の範囲が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、さらに、親水性樹脂(E)を含有することができる。
前記親水性樹脂(E)は、得られる硬化物にレベリング性、基材付着性を付与する機能等を有する。
前記親水性樹脂(E)としては、例えば、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、ポリカルボン酸、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらの中でも、優れた耐水性を得る観点から、ポリビニルピロリドンが好ましい。
前記親水性樹脂(E)の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中に、0.5〜10質量%の範囲が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、上述の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)及び水性不飽和基含有混和促進剤(C)以外の他の不飽和基含有化合物を含んでいてもよい。
前記他の不飽和基含有化合物としては、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、メチルメタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルメトキシ(メタ)アクリレート、2−エチルエトキシ(メタ)アクリレート、2−エチルブトキシ(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、(2ーメチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマル(メタ)アクリレート等の非水性非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマー;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド塩化メチル4級塩等の水性イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマー;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのエチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンのプロピレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンのエチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート3−メチル−1,5ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等の非水性非イオン性ポリ重合性不飽和基含有モノマー;不飽和ポリエステル等の不飽和基含有オリゴマーなどが挙げられる。これらの他の不飽和基含有化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記他の不飽和基含有化合物の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中に、50質量%以下であることが好ましく、0.1〜30質量%であることがより好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲でイオン性界面活性剤を含んでいてもよい。なお、本発明において、「イオン性」とは、水中において電離してイオンとなるものを意味する。
前記イオン性界面活性剤としては、例えば、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
前記陰イオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カルシウム、ステアロイル乳酸カルシウム等のカルボン酸類;1−ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1−オクタンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾビスアミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルトカルボキシベンゼンアゾジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等のスルホン酸類;ラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム:SDS)、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル類;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル類;ラウリルリン酸等のリン酸類などが挙げられる。
前記陽イオン性界面活性剤としては、例えば、塩化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の第4級アンモニウム塩類;モノメチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩等のアルキルアミン塩類;塩化ブチルピリジニウム等のピリジニウム塩類などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン類:コカミドプロピルベタイン等の脂肪酸アミドプロピルベタイン類;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のアルキルイミダゾール類;ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等のアミノ酸類;ラウリルジメチルアミンN−オキシド、オレイルジメチルアミンN−オキシド等のアミンオキシド類などが挙げられる。
上述のイオン性界面活性剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記イオン性界面活性剤の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分中に、5質量%以下であることがより好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、溶媒を含んでいてもよい。溶媒を含むことで、前記組成物の粘度を調整することができる。
前記溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、t−ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、カルビトール、セロソルブ等のアルコールエーテル溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶媒;トルエン、キシレン、ジブチルヒドロキシトルエン等の芳香族溶媒などが挙げられる。
上述の溶媒は単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記溶媒の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分100質量部に対して、0〜300質量部であることが好ましく、10〜100質量部であることがより好ましい。前記溶媒の含有量が300質量部以下であると、膜厚を制御しやすいことから好ましい。なお、溶媒の含有量が10質量部以上であると、スプレー塗装、フローコート等種々塗工方式が採用できることから好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、光重合開始剤を含んでいてもよい。
前記光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ジフェニル(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。
前記光重合開始剤の市販品としては、例えば、「Omnirad−1173」、「Omnirad−184」、「Omnirad−127」、「Omnirad−2959」、「Omnirad−369」、「Omnirad−379」、「Omnirad−907」、「Omnirad−4265」、「Omnirad−1000」、「Omnirad−651」、「Omnirad−TPO」、「Omnirad−819」、「Omnirad−2022」、「Omnirad−2100」、「Omnirad−754」、「Omnirad−784」、「Omnirad−500」、「Omnirad−81」(IGM社製)、「カヤキュア−DETX」、「カヤキュア−MBP」、「カヤキュア−DMBI」、「カヤキュア−EPA」、「カヤキュア−OA」(日本化薬株式会社製)、「バイキュア−10」、「バイキュア−55」(ストウファ・ケミカル社製)、「トリゴナルP1」(アクゾ社製)、「サンドレイ1000」(サンドズ社製)、「ディープ」(アプジョン社製)、「クオンタキュア−PDO」、「クオンタキュア−ITX」、「クオンタキュア−EPD」(ワードブレンキンソップ社製)、「Runtecure−1104」(Runtec社製)等が挙げられる。
上述の光重合開始剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
光重合開始剤の含有量は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の固形分100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、1〜5質量部であることがより好ましい。光重合開始剤の含有量が0.1質量部以上であると、硬化反応が好適に進行し、高い硬度を有する硬化物が得られうることから好ましい。一方、光重合開始剤の含有量が10質量部以下であると、黄変等が生じにくく、高い透明性を有する硬化物が得られうることから好ましい。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、必要に応じて他の添加物を含んでいてもよい。
前記他の添加物としては、例えば、消泡剤、可塑剤、造膜助剤、増粘剤、顔料、顔料分散剤、耐候性改良剤、熱安定剤等が挙げられる。これらの他の添加物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の製造方法は、特に制限されず、公知の方法を適用することができる。
例えば、活性エネルギー線硬化型防曇性組成物は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)及び水性不飽和基含有混和促進剤(C)を混合した後、非イオン性防曇剤(B)を混合して製造してもよいし、非イオン性防曇剤(B)及び水性不飽和基含有混和促進剤(C)を混合した後、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)を混合して製造してもよい。また、活性エネルギー線硬化型防曇性組成物が、水性不飽和基含有混和促進剤(C)として、非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマーとともに非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマーを含む場合には、非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマーおよび非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマーを予め混合し、これを水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と混合し、次いで、非イオン性防曇剤(B)とさらに混合してもよいし、非イオン性モノ重合性不飽和基含有モノマー及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と、非イオン性ジ重合性不飽和基含有モノマー及び非イオン性防曇剤(B)と、をそれぞれ混合し、得られた2つの混合物を混合してもよい。さらに、活性エネルギー線硬化型防曇性組成物が、他の不飽和基含有化合物、イオン性界面活性剤、溶媒、重合開始剤、他の添加物等を含む場合には、これらを適宜混合することができる。
混合条件についても特に制限されず、乾式であっても湿式であってもよい。また、混合温度、混合圧力等についても特に制限されず適宜決定されうる。
本発明の硬化物は、前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を塗布し、得られた塗膜に活性エネルギー線を照射することで得ることができる。
前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の塗布方法としては、特に制限されず、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等の公知の手法が採用されうる。
前記活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線が挙げられる。また、前記活性エネルギー線として、紫外線を用いる場合、紫外線による硬化反応を効率よく行う上で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射してもよく、空気雰囲気下で照射しても良い。
前記紫外線の発生源としては、実用性、及び経済性の面から紫外線ランプが一般的に用いられている。具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光、LED等が挙げられる。
前記活性エネルギー線の積算光量は、特に制限されないが、50〜5000mJ/cmであることが好ましく、300〜1000mJ/cmであることがより好ましい。積算光量が上記範囲であると、未硬化部分の発生の防止または抑制ができることから好ましい。
なお、活性エネルギー線の照射は、一段階で行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。
前記硬化物の膜厚は、適用される用途によっても異なるが、5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
前記硬化物は、優れた防曇性を有することから、自動車用ヘッドランプ、バーチャルリアリティ(VR)のディスプレイ等の用途に好適に使用されうる。また、眼鏡、ゴーグル、種々ミラー、種々窓等の用途にも好適に使用することができる。
以下、実施例と比較例とにより、本発明を具体的に説明する。
(合成例1:水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A1)の製造)
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた4つ口のフラスコに、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「エピクロン850」、エポキシ当量188g/当量)578.3質量部、アクリル酸217.4質量部、及びメトキノン(重合禁止剤)0.2質量部を仕込み、100℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン(触媒)4.0質量部を加えた。100℃で12時間反応を行い、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A1)を得た。この水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A1)のエポキシ当量は18,000g/当量であり、酸価は0.4mgKOH/gであり、水酸基価は431mgKOH/gであった。なお、酸価及び水酸基価は、JIS K 0070(1992)の中和滴定法に基づいて測定した値である。
(合成例2:水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A2)の製造)
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた4つ口のフラスコに、液状水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス株式会社製「デナコールEX−252」、エポキシ当量212g/当量)596.8質量部、アクリル酸199.0質量部、及びメトキノン0.2質量部を仕込み、100℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン4.0質量部を加えた。100℃で12時間反応を行い、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A2)を得た。この水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A2)のエポキシ当量は15,000g/当量であり、酸価は0.8mgKOH/gであり、水酸基価は395mgKOH/gであった。
(合成例3:水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A3)の製造)
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた4つ口のフラスコに、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社製「デナコールEX−211」、エポキシ当量138g/当量)526.2質量部、アクリル酸269.5質量部、及びメトキノン0.2質量部を仕込み、100℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン4.0質量部を加えた。100℃で12時間反応を行い、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A3)を得た。この水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A3)のエポキシ当量は15,000g/当量であり、酸価は1.0mgKOH/gであり、水酸基価は534mgKOH/gであった。
(合成例4:水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A4)の製造)
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた4つ口のフラスコに、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「エピクロン1055」、エポキシ当量475g/当量)692.7質量部、アクリル酸103.1質量部、及びメトキノン0.2質量部を仕込み、120℃に昇温した後、トリフェニルホスフィン4.0質量部を加えた。120℃で12時間反応を行い、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A4)を得た。この水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A4)のエポキシ当量は25,000g/当量であり、酸価は1.5mgKOH/gであり、水酸基価は205mgKOH/gであった。
(比較合成例4:(メタ)アクリレート化合物(A’1)の製造)
攪拌機、温度計及び冷却管を備えた4つ口のフラスコに、イソホロンジイソシアネート310.2質量部、tert−ブチルヒドロキシトルエン1.6質量部、メトキシハイドロキノン0.2質量部、ジブチル錫ジアセテート0.2質量部を加え、70℃に昇温し、2−ヒドロキシエチルアクリレート162質量部を1時間にわたって滴下した。滴下後、70℃で3時間反応させた後、数平均分子量700のポリプロピレングリコール(三井化学製「アクトコールT−700」)326質量部を2時間にわたって分割仕込みした。滴下後、70℃で3時間反応させた後、イソシアネート基を示す2250cm−1の赤外吸収スペクトルが消失するまで反応を行い、(メタ)アクリレート化合物(A’1)を得た。
(実施例1:活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(1)の調製)
合成例1で得た水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A1)30質量部と、ジグリセリンモノラウレート45質量部と、ヒドロキシエチルアクリルアミド24質量部と、ヘキサメチレンジイソシアネート系イソシアヌレート型ポリイソシアネート(DIC株式会社製「バーノックDN−980S」)20質量部と、酢酸エチル25質量部と、光重合開始剤(IGM社製「Omnirad184」)3質量部を混合して活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(1)を得た。
(実施例2〜10:活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(2)〜(10)の調製)
表1に示した組成及び配合量で混合して活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(2)〜(10)を得た。
(比較例1〜4:活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(C1)〜(C4)の調製)
表1に示した組成及び配合量で混合して活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(C1)〜(C4)を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いて、下記の評価を行った。
[試料の作製]
活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を、ガラス板(厚さ:0.2cm、面積:7cm×15cm)に、膜厚が50μmとなるように塗布し、70℃で5分乾燥して塗膜を得た。得られた塗膜を、高圧水銀ランプにて1000mJ/cmの条件で紫外線照射をし、得られるガラス板と硬化物との積層体を試料とした。
[硬度の評価]
作製した試料について、鉛筆硬度測定を行い、以下の基準に従って硬度の評価を行った。
JIS K5600−5−4(1999)に準拠し、試料の硬化物表面の鉛筆硬度を750g荷重条件下で測定した。1つの硬度につき5回測定を行い、傷が付かなかった測定が4回以上あった硬度を積層フィルムの表面硬度とした。
5:3H以上
4:2H
3:H
2:F
1:HB以下
[塗膜外観の評価]
作製した試料について、硬化物を剥離し、ヘーズコンピュータHZ−2(スガ試験機株式会社製)を用いて硬化物のヘーズ値を測定し、得られたヘーズ値について、以下の基準に従って塗膜外観の評価を行った。
5:0.3未満
4:0.3以上1.0未満
3:1.0以上2.0未満
2:2.0以上5.0未満
1:5.0以上
[耐水性の評価]
作製した試料について、25℃の蒸留水に浸漬して3時間静置した。浸漬後の試料について、上記塗膜外観の評価と同様の方法で硬化物のヘーズ値を測定し、得られたヘーズ値について、以下の基準に従って耐水性の評価を行った。
5:0.5未満
4:0.5以上2.0未満
3:2.0以上4.0未満
2:4.0以上6.0未満
1:6.0以上
[一次防曇性の評価]
作製した試料を、90℃の温水の入った容器の上部(容器中の温水表面から3cmの位置)に、試料の硬化物の全面が蒸気に接するようにして3秒間保持した。その後、25℃、相対湿度50%の状態で曇りが完全に消える時間を測定し、以下の基準に従って防曇性の評価を行った。
5:全く曇りを生じず
4:1秒以内に曇り消失
3:3秒以内に曇り消失
2:10秒以内に曇り消失
1:10秒を超えても曇り消失せず
[二次防曇性の評価]
作製した試料を、25℃の水に10日間浸漬させた後、前記試料を、90℃の温水の入った容器の上部(容器中の温水表面から3cmの位置)に、試料の硬化物の全面が蒸気に接するようにして3秒間保持した。その後、25℃、相対湿度50%の状態で曇りが完全に消える時間を測定し、以下の基準に従って防曇性の評価を行った。
5:全く曇りを生じず
4:1秒以内に曇り消失
3:3秒以内に曇り消失
2:10秒以内に曇り消失
1:10秒を超えても曇り消失せず
実施例1〜10で得られた活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(1)〜(10)、及び比較例1〜4で得られた活性エネルギー線硬化型防曇性組成物(C1)〜(C4)の組成及び評価結果を表1に示す。
Figure 2019210395
表1中の「非イオン性防曇剤(B)」は、ジグリセリンモノラウレートを示す。
表1中の「水性不飽和基含有混和促進剤(C−1)」は、ヒドロキシエチルアクリルアミドを示す。
表1中の「水性不飽和基含有混和促進剤(C−2)」は、アクリロイルモルホリンを示す。
表1中の「TMPTA」は、トリメチロールプロパントリアクリレートを示す。
表1中の「ポリイソシアネート化合物(D)」は、ヘキサメチレンジイソシアネート系イソシアヌレート型ポリイソシアネート(DIC株式会社製「バーノックDN−980S」)を示す。
表1中の「親水性樹脂(E)」は、ポリビニルピロリドンを示す。
表1に示した実施例1〜10は、本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いた例である。本発明の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の硬化物は、優れた塗膜硬度、塗膜外観、及び耐水性を有しており、かつ、優れた一次防曇性及び二次防曇性を有することが確認できた。
一方、比較例1は、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を含まない活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いた例である。比較例1で得られた活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の硬化物は、塗膜硬度及び一次防曇性が不十分であり、また、二次防曇性においては著しく不十分であることが確認できた。
比較例2は、水性不飽和基含有混和促進剤を含まない活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いた例である。比較例2で得られた活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の硬化物は、塗膜外観及び一次防曇性が不十分であり、また、二次防曇性においては著しく不十分であることが確認できた。
比較例3は、非イオン性防曇剤を含まない活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いた例である。比較例3で得られた活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の硬化物は、一次防曇性が不十分であり、また、二次防曇性においては著しく不十分であることが確認できた。
比較例4は、ポリイソシアネート化合物を含まない活性エネルギー線硬化型防曇性組成物を用いた例である。比較例4で得られた活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の硬化物は、一次防曇性、二次防曇性ともに著しく不十分であることが確認できた。

Claims (9)

  1. 水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)と、
    非イオン性防曇剤(B)と、
    水性不飽和基含有混和促進剤(C)と、
    ポリイソシアネート化合物(D)と
    を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  2. 前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)の水酸基価が、250mgKOH/g以上である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  3. 前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)が、エポキシ化合物の(メタ)アクリル酸付加物である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  4. 前記非イオン性防曇剤(B)が、ポリグリセリン長鎖脂肪酸エステルを含む請求項1記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  5. 前記水性不飽和基含有混和促進剤(C)が、(メタ)アクリルアミドモノマーを含むものである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  6. 前記活性エネルギー線硬化型防曇性組成物が、さらに、親水性樹脂(E)を含有するものである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  7. 前記親水性樹脂(E)が、ポリビニルピロリドンを含むものである請求項6記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  8. 前記ポリイソシアネート化合物(D)の含有量が、前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(A)、前記非イオン性防曇剤(B)、及び前記水性不飽和基含有混和促進剤(C)の合計100質量部に対して、5〜40質量部の範囲である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物。
  9. 請求項1〜8記載の活性エネルギー線硬化型防曇性組成物の硬化反応物であることを特徴とする硬化物。
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