JP2019210120A - 紙葉類搬送装置及び紙葉類搬送方法 - Google Patents

紙葉類搬送装置及び紙葉類搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】搬送路に沿って紙葉類を搬送しながら紙葉類の搬送路幅方向の搬送位置を変更する。
【解決手段】紙葉類を第1方向へ搬送するために第1方向に延設された搬送路と、搬送路の片面側に設けられ、ローラの向きが第1方向に固定された1又は複数の駆動ローラと、駆動ローラを回転駆動する回転駆動部と、搬送路を挟んで駆動ローラと対向する位置に首振り可能に設けられ、駆動ローラの回転に伴って従動回転する複数の従動ローラと、第1方向を含む所定の角度範囲内で従動ローラの首振り角度を変更して従動ローラの向きを変更する角度変更機構と、従動ローラより搬送路の上流に設けられ、紙葉類の幅方向搬送位置を検知する検知部と、検知部の検知結果に基づいて角度変更機構を制御する制御部とで紙葉類搬送装置を構成し、従動ローラの向きを第1方向と異なる方向に変更することで、駆動ローラと従動ローラとの間を通過する紙葉類の搬送位置を幅方向に変更する。
【選択図】図1

Description

この発明は、搬送路に沿って紙葉類を搬送する紙葉類搬送装置及び紙葉類搬送方法に関する。
従来、紙葉類を処理する装置内で、紙葉類を搬送路に沿って搬送する紙葉類搬送装置が利用されている。例えば、紙葉類処理装置は、紙葉類搬送装置が搬送する紙葉類の種類を識別する。紙葉類搬送装置は、識別結果に基づいて、紙葉類を収納部又は排出口に向けて搬送する。紙葉類処理装置は、紙葉類搬送装置を利用して、複数の収納部に紙葉類を種類別に収納したり、複数の排出口から紙葉類を種類別に装置外に排出したりすることができる。
搬送路の幅は、幅方向のサイズが最大の紙葉類に合わせて設定される。紙葉類搬送装置は、搬送される紙葉類のなかにサイズの異なる複数種類の紙葉類が含まれる場合でも、搬送路幅方向における各紙葉類の搬送位置を調整して揃えることができる。
例えば、特許文献1には、搬送路に首振り可能に設けられた1個の偏位修正ローラによって紙葉類の搬送位置を調整する装置が開示されている。搬送路上流で紙葉類を挟持した状態で搬送するベルトと、下流で紙葉類を挟持した状態で搬送するベルトとの間に、偏位修正ローラが配置されている。紙葉類の搬送位置を調整する際には、ベルトによる紙葉類の挟持力が開放され、偏位修正ローラが紙葉類を搬送する。首振り機構によって角度を変更された偏位修正ローラが、通常の搬送方向と異なる斜め方向に紙葉類を搬送することにより、紙葉類の搬送位置が調整される。
特許文献2には、紙葉類の搬送方向に対して所定角度を成して配置された斜行実行ローラによって紙葉類の搬送位置を調整する装置が開示されている。搬送路の上下にあるベルトは、ローラによって紙葉類に押し当てられ、該紙葉類を挟持した状態で搬送する。紙葉類の搬送位置を調整する際には、ベルトを紙葉類に押し当てていたローラが移動してベルトによる紙葉類の挟持力が弱められる。そして、搬送路の上方にある斜行実行ローラが下方へ移動して紙葉類に押し当てられる。斜行実行ローラが、通常の搬送方向と異なる斜め方向に紙葉類を搬送することにより、紙葉類の搬送位置が調整される。
特許文献3には、紙葉類の搬送方向に対して所定の角度範囲内で回動可能に設けられたローラによって紙葉類の搬送位置を調整する装置が開示されている。搬送路を挟んで対向配置された2個1組のローラ対が2組利用される。2組のローラ対は、搬送路上流で紙葉類を挟持した状態で搬送するベルトと、下流で紙葉類を挟持した状態で搬送するベルトとの間に配置されている。紙葉類の搬送位置を調整する際には、2組のローラ対が回動され、全てのローラの向きが変更される。上流ベルトから下流ベルトに紙葉類が受け渡される位置では、紙葉類の挟持力が弱くなる。この位置で2組のローラ対が、通常の搬送方向と異なる方向に紙葉類を搬送することにより、紙葉類の搬送位置が調整される。
特許文献4には、搬送路の幅方向にスライド可能に設けられたローラによって紙葉類の搬送位置を調整する装置が開示されている。ローラによって紙葉類を搬送する間に、ローラを搬送路幅方向にスライド移動することによって紙葉類の搬送位置が調整される。
特開平9−194081号公報 特開2006−111446号公報 特開2001−335196号公報 特開2015−027912号公報
しかしながら、従来技術1及び2の装置は、紙葉類を挟持して搬送するベルトやローラの挟持力を弱めるために複雑な機構を必要とする。従来技術3の搬送装置は、紙葉類に対する挟持力が弱まる位置で該紙葉類の搬送位置を変更するが、紙葉類を確実に搬送するためには搬送途中で挟持力を弱めることは好ましくない。上記従来技術3の装置は挟持力を維持したまま紙葉類の搬送位置を変更するが、回転するローラをスライド移動させるために複雑な機構を必要とする。
本発明は、上記従来技術による課題に鑑みてなされたものであって、従来に比べて簡単な構造を有しながら、搬送路を搬送される紙葉類の搬送路幅方向における搬送位置を変更することができる紙葉類搬送装置及び紙葉類搬送方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、紙葉類搬送装置であって、紙葉類を第1方向へ搬送するために前記第1方向に延設された搬送路と、前記搬送路の片面側に設けられ、ローラの向きが前記第1方向に固定された1又は複数の駆動ローラと、前記1又は複数の駆動ローラを回転駆動する回転駆動部と、前記搬送路を挟んで前記1又は複数の駆動ローラと対向する位置に首振り可能に設けられ、前記1又は複数の駆動ローラの回転に伴って従動回転する複数の従動ローラと、前記第1方向を含む所定の角度範囲内で各従動ローラの首振り角度を変更して前記複数の従動ローラの向きを同じ方向に変更する角度変更機構と、前記複数の従動ローラより前記搬送路の上流に設けられ、前記搬送路の幅方向における前記紙葉類の搬送位置を検知する検知部と、前記検知部による検知結果に基づいて前記角度変更機構を制御する制御部とを備え、前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向と異なる方向に変更して、前記1又は複数の駆動ローラと前記複数の従動ローラとの間を通過する紙葉類の搬送位置を前記搬送路の幅方向に変更することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記角度変更機構は、各従動ローラの外周面の少なくとも一部が前記1又は複数の駆動ローラの外周面と対向接触する範囲内で、各従動ローラの首振り角度を変更することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、各従動ローラの外周面を前記1又は複数の駆動ローラの外周面と接する方向へ付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の従動ローラが前記搬送路の幅方向に配列されていることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の従動ローラが前記第1方向に配列されていることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記第1方向を0度として、各従動ローラの首振り角度がプラス側の角度とマイナス側の角度の両方に変更可能であることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記角度変更機構は、前記複数の従動ローラの向きを、前記第1方向と、前記第1方向と異なる第2方向との2方向のいずれかに変更し、前記制御部は、前記紙葉類の搬送位置に基づいて、前記複数の従動ローラの向きを前記第2方向に変更する時間を制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記角度変更機構は、前記複数の従動ローラの向きを、前記第1方向と、前記第1方向からプラス側に所定角度を有する第2方向と、前記第1方向からマイナス側に前記所定角度を有する第3方向との3方向のいずれか1つに変更し、前記制御部は、前記紙葉類の搬送位置に基づいて、前記複数の従動ローラの向きを前記第2方向又は前記第3方向に変更する時間を制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記駆動ローラの外周面の摩擦係数が前記複数の従動ローラの摩擦係数よりも小さいことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記角度変更機構は、前記1又は複数の駆動ローラと前記複数の従動ローラとの間を前記紙葉類が通過する間に、前記紙葉類上で各従動ローラの首振り角度を変更することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記角度変更機構は、1枚の紙葉類上にある従動ローラの首振り角度を同じタイミングで同じ角度に変更することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記角度変更機構は、前記複数の従動ローラ全ての首振り角度を同じタイミングで同じ角度に変更することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の従動ローラに隣接して前記搬送路の上流に設けられ、前記搬送路を挟んで対向配置された複数のローラによって前記紙葉類を前記第1方向へ搬送する第1搬送ローラと、前記複数の従動ローラに隣接して前記搬送路の下流に設けられ、前記搬送路を挟んで対向配置された複数のローラによって前記紙葉類を前記第1方向へ搬送する第2搬送ローラとをさらに備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記角度変更機構は、搬送位置を変更する紙葉類の後縁が前記第1搬送ローラを通過した後に前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向と異なる方向へ変更して、前記紙葉類の前縁が前記第2搬送ローラへ到達する前に前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向へ戻すことを特徴とする。
また、本発明は、紙葉類を搬送路に沿って第1方向へ搬送する紙葉類搬送装置が実行する紙葉類搬送方法であって、前記搬送路の幅方向における前記紙葉類の搬送位置を検知する工程と、ローラの向きを前記第1方向に固定して前記搬送路の片面側に設けられた1又は複数の駆動ローラを回転駆動しながら、前記搬送路を挟んで前記1又は複数の駆動ローラと対向配置された複数の従動ローラの向きを前記第1方向と異なる方向へ変更し、前記1又は複数の駆動ローラと前記複数の従動ローラとの間を通過する紙葉類の搬送位置を前記搬送路の幅方向に変更する工程と、前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向に戻す工程とを含んだことを特徴とする。
本発明によれば、紙葉類を所定方向に搬送する搬送路に1又は複数の駆動ローラと複数の従動ローラとを設け、駆動ローラの向きは所定方向に固定したまま、複数の従動ローラの向きだけを変えて、搬送路幅方向における紙葉類の搬送位置を変更することができる。
図1は、紙葉類搬送装置が紙葉類の搬送位置を調整する方法を説明するための模式図である。 図2は、向きを変えた従動ローラによる紙葉類の搬送を示す模式図である。 図3は、駆動ローラ及び従動ローラの構造を説明するための模式図である。 図4は、紙葉類搬送装置の機能構成概略を示すブロック図である。 図5は、搬送路幅方向における紙葉類の搬送位置を搬送路の中央に調整する方法を説明するための模式図である。 図6は、各従動ローラを回動して角度を変更する角度変更機構の例を示す図である。 図7は、図6に示す従動ローラの支持方法を説明するための図である。 図8は、図6に示す支持部及び保持部の構造を説明するための図である。 図9は、図6に示す構成を複数利用する紙葉類搬送装置の例を示す図である。 図10は、各従動ローラを回動して角度を変更する角度変更機構の別の例を示す図である。 図11は、図10に示す従動ローラの支持方法を説明するための図である。 図12は、図10に示す支持部及び保持部の構造を説明するための図である。 図13は、図10に示す構成を複数利用する紙葉類搬送装置の例を示す図である。 図14は、図9に示す紙葉類搬送装置が紙葉類の搬送位置を調整する方法を説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る紙葉類搬送装置及び紙葉類搬送方法の好適な実施形態について詳細に説明する。まず、図1及び図2を参照しながら紙葉類搬送装置が、紙葉類の搬送位置を調整する方法について説明する。なお、本実施形態で紙葉類搬送装置の構成を示す図には、各構成の位置関係が分かるように直交座標を示している。
図1は、紙葉類搬送装置が搬送路70の幅方向(以下「搬送路幅方向」と記載する)における紙葉類の搬送位置を調整する方法を説明するための模式図である。紙葉類搬送装置は、紙葉類100を所定方向(Y軸方向)へ搬送するため、この方向に延設された搬送路70を有する。紙葉類100は、図1に矢印150で示す所定方向へ搬送路70に沿って搬送される。紙葉類100は、搬送路70の搬送面と紙幣面を略平行にした状態で搬送面に沿って搬送される。
紙葉類搬送装置は、複数の従動ローラ11、12と、搬送路70を挟んで各従動ローラ11、12と対向配置された複数の駆動ローラ51、52とを有する。搬送路70の搬送面には、従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52とが対向するそれぞれの位置に貫通穴が形成されている。搬送路70に紙葉類100が無いときには、各貫通穴内で、従動ローラ11の外周面が駆動ローラ51の外周面と接触し、従動ローラ12の外周面が駆動ローラ52の外周面と接触する。従動ローラ11、12の外周面は、駆動ローラ51、52の外周面よりも摩擦係数の高い材料で形成されている。
支持部21、22によって軸21a、22a周りに回転可能に支持された従動ローラ11、12は、上下移動可能かつ首振り可能に支持されている。例えば、支持部21、22から上方に延びる軸21b、22bが、紙葉類搬送装置の所定部材に形成された穴内に挿入され、軸21b、22bの軸方向に上下移動可能、かつ、軸21b、22b周りに回動可能に支持される。
支持部21、22の軸21b、22bには、バネ41、42が取り付けられている。バネ41、42は、図1に矢印151で示すように、従動ローラ11、12の外周面を駆動ローラ51、52の外周面に押し付ける方向に付勢する付勢部材である。図1下方に付勢された従動ローラ11、12は、紙葉類100の通過時には付勢力に反して上方へ移動することができる。
駆動ローラ51、52は同じ軸60に固定されている。モータが軸60を回転駆動することにより全ての駆動ローラ51、52が同じ方向に同じ回転速度で回転する。駆動ローラ51、52の回転に伴って、バネ41、42によって付勢された従動ローラ11、12も従動回転する。
具体的には、搬送路70に紙葉類100が無いときは、駆動ローラ51、52が回転駆動されると、外周面を接して対向配置された従動ローラ11、12も回転する。搬送路70の上流から搬送されてきた紙葉類100は、バネ41、42によって付勢された従動ローラ11、12を押し上げて、駆動ローラ51、52と従動ローラ11、12の間に隙間をつくる。この隙間に進入した紙葉類100は、回転駆動される駆動ローラ51、52によって矢印150で示す方向へ搬送される。紙葉類100が従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52の間を通過する間、バネ41、42によって付勢された従動ローラ11、12の外周面は、紙葉類100の紙葉面に押し当てられる。従動ローラ11、2は、駆動ローラ51、52によって搬送される紙葉類100の進行に伴って、すなわち駆動ローラ51、52の回転に伴って回転する。紙葉類100は、回転する従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52の間を通過した後、さらに搬送路70の下流へ搬送される。なお、図1には示していないが、従動ローラ11、12より搬送路70の上流及び下流に、多数の搬送ローラが設けられている。従動ローラ11、12の上流及び下流では、これらの搬送ローラによって紙葉類100が搬送される。
図1に示すように、駆動ローラ51、52の向きは、搬送路70に沿って紙葉類100が搬送される所定方向に固定されている。言い換えれば、駆動ローラ51、52の向きは、延設された搬送路70の延設方向に固定されている。ここでローラの向きとは、搬送路70の搬送面と平行な面内で、ローラの回転軸の軸方向と垂直な方向を言う。図1に示す駆動ローラ51、52の向きは、搬送路70の搬送面(XY平面)と平行な面内で回転軸60の軸方向と垂直なY軸方向に固定されている。
駆動ローラ51、52の向きが固定されているのに対して、複数の従動ローラ11、12は首振り可能に設けられている。具体的には、図1に矢印152で示すように、支持部21、22が軸21b、22b周りに回動することにより、従動ローラ11、12の首振り動作が実現される。
紙葉類搬送装置は、所定の角度範囲内で各従動ローラ11、12の首振り角度を変更する。例えば、搬送路70に沿って紙葉類100を搬送する所定方向(Y軸方向)を0度として−30度〜+30度の間で、首振り角度の角度範囲が設定される。本実施形態では、Z軸正方向側から見て軸周りに時計回りの方向をマイナス方向、反時計回りの方向をプラス方向とする。
図1に示すように、支持部21、22は、軸21b、22bの位置から搬送路下流側に延びた腕部を有し、この腕部にピン21c、22cが形成されている。ピン21c、22cは、1つのリンク部材80と回動可能に連結されている。紙葉類搬送装置は、図示しない駆動部を制御して、図1に矢印153で示すように、リンク部材80をスライド移動させる。例えば、ステッピングモータやソレノイドが駆動部として利用される。
リンク部材80がスライド移動すると、支持部21、22が軸21b、22b周りに同じ方向へ同じ角度だけ同じタイミングで回動する。支持部21、22と、リンク部材80と、リンク部材80をスライド駆動する駆動部とが、従動ローラ11、12の首振り角度(以下単に「角度」と記載する)を変更する角度変更機構として機能する。角度変更機構の機能により、全ての従動ローラ11、12の向きを同じタイミングで同じ向きに変更することができる。
複数の従動ローラ11、12それぞれの角度を同時に変更することができれば、角度変更機構の構成は特に限定されない。例えば、支持部21、22の軸21b、22bにピニオンを固定して、該ピニオンと噛み合う1本のラックによって軸21b、22bを回動する構成とし、該ラックをスライド駆動する態様であってもよい。例えば、歯車やベルトを利用して、支持部21、22の軸21b、22bを同一方向へ同一角度回動する機構を構成し、該機構を駆動部によって駆動する態様であってもよい。例えば、支持部21、22の軸21b、22bをそれぞれ別の駆動部によって回動するように構成し、全ての駆動部を同期制御する態様であってもよい。
図2は、向きを変えた従動ローラ11、12による紙葉類100の搬送を示す模式図である。通常、従動ローラ11、12の向きは、搬送路70に沿って紙葉類100を搬送する所定方向(Y軸方向)に維持されている。この方向を0度として、角度変更機構が、従動ローラ11、12の角度を、図2(a)に示す角度+α、又は図2(b)に示す角度−αに変更する。
紙葉類100の下面には駆動ローラ51、52による搬送力が作用し、上面には従動ローラ11、12による搬送力が作用する。ここで搬送力とは、紙葉類100をローラの向きと同じ方向へ進める力を言う。紙葉類100の下面には、駆動ローラ51、52によるY軸正方向の搬送力が作用する。紙葉類100の上面には、従動ローラ11、12によるY軸正方向と異なる方向(+α又は−α)の搬送力が作用する。上面と下面とで異なる方向の搬送力が作用するが、従動ローラ11、12の外周面が駆動ローラ51、52の外周面より摩擦係数の高い材料で形成されているため、紙葉類100は、従動ローラ11、12による搬送力に従って進行する。
具体的には、図2(a)に示すように、従動ローラ11、12の角度を角度+αにすると、紙葉類100は、搬送路70に沿った通常の搬送方向(Y軸正方向)との間に角度+αを成す方向(以下「+α方向」と記載する)へ搬送される。バネ41、42によって、離間配置された複数の従動ローラ11、12の外周面が紙葉類100の紙葉面に押し当てられている。このため、紙葉類100は、回転することなく+α方向へ平行移動するように進む。図2(b)に示すように、従動ローラ11、12の角度を角度−αにすると、紙葉類100は、搬送路70に沿った通常の搬送方向(Y軸正方向)との間に角度−αを成す方向(以下「−α方向」と記載する)へ搬送され、−α方向へ平行移動するように進む。従動ローラ11、12の向きを0度方向に戻せば、紙葉類100の搬送方向は、再び搬送路70に沿った方向(Y軸正方向)に戻る。
従動ローラ11、12の向きは、従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52との間に、紙葉類100が無い状態でも変更できるし、紙葉類100がある状態で変更することもできる。バネ41、42によって付勢された従動ローラ11、12は、紙葉類100を挟持した状態のまま、紙葉面上で外周面を滑らせながら向きを変えることができる。離間配置された複数の従動ローラ11、12の外周面が紙葉類100の紙葉面に押し当てられている。このため、紙葉類100は、各従動ローラ11、12の角度を変更している間も回転することなく、複数の従動ローラ11、12の向きと一致する斜め方向へ平行移動する。
このように、支持部21、22、すなわち従動ローラ11、12は、同じ方向へ同じ角度だけ同じタイミングで回動する。全ての従動ローラ11、12は常に同じ方向を向いている。このため、従動ローラ11、12の回動により紙葉類100に皺や破れが生じないようになっている。
紙葉類搬送装置は、駆動ローラ51、52の向きは変えずに、対向配置された複数の従動ローラ11、12の向きだけを変えて、駆動ローラ51、52と従動ローラ11、12の間を通過する紙葉類100の搬送路幅方向(X軸方向)の搬送位置を調整する。従動ローラ11、12の向きを大きく変えれば(角度αを大きくすれば)、単位時間当たりの搬送路幅方向の紙葉類100の移動量が大きくなる。従動ローラ11、12の向きが同じであっても、この向きで搬送される時間を長くすれば、すなわち搬送距離を長くすれば、搬送路幅方向の紙葉類100の移動量が大きくなる。紙葉類搬送装置は、これを利用して、各従動ローラ11、12の角度と、角度変更後の従動ローラ11、12の向きを維持する時間とを調整することにより、紙葉類100の搬送路幅方向における搬送位置を調整する。
次に、図3及び図4を参照しながら紙葉類搬送装置の構成について説明する。図3は、駆動ローラ51及び従動ローラ11の構造を説明するための模式図である。駆動ローラ52は駆動ローラ51と同一構造を有し、従動ローラ12は従動ローラ11と同一構造を有するため、駆動ローラ51及び従動ローラ11の構造を説明する。
従動ローラ11は、円筒形状を有する樹脂製又は金属製の内周部11aと、円筒形状を有するゴム製の外周部11bとによって構成されている。外周部11bは内周部11aに固定されている。内周部11aは軸21aによって回転可能に支持されている。
駆動ローラ51は、円筒形状を有する樹脂製の内周部51aと、円筒形状を有するゴム製の外周部51bとによって構成されている。外周部51bは内周部51aに固定されている。内周部51aは軸60に固定されている。
従動ローラ11の外径は駆動ローラ51の外径より小さい。従動ローラ11の軸方向の幅は駆動ローラ51の軸方向の幅より小さい。従動ローラ11の外周部11bを形成するゴムの摩擦係数は、駆動ローラ51の外周部51bの摩擦係数より大きい。
搬送路70は、図3に断面を示したように、平板形状を有するガイド板70aと平板形状を有するガイド板70bとの間に形成されている。紙葉類100は、2つのガイド板70a、70bの間を搬送される。なお、紙葉類100の搬送について説明する他の図面では、説明を簡単にするため上側のガイド板70aを省略して搬送路70を示している。
各ガイド板70a、70bには貫通穴が形成されている。従動ローラ11の外周面が、上側のガイド板70aに形成された貫通穴から搬送路70に露出している。駆動ローラ51の外周面が、下側のガイド板70bに形成された貫通穴から搬送路70に露出している。図1に示したように、上下方向に移動可能に支持された従動ローラ11がバネ41によって付勢され、従動ローラ11の外周面が駆動ローラ51の外周面と接触する。駆動ローラ51が回転駆動されると、対向接触する従動ローラ11が従動回転する。従動ローラ11と駆動ローラ51が対向する位置を紙葉類100が通過する間は、駆動ローラ51が紙葉類100を進行させ、進行する紙葉類100の上面と接触する従動ローラ11が従動回転する。
図4は、紙葉類搬送装置の機能構成概略を示すブロック図である。紙葉類搬送装置は、制御部110、回転駆動部120、紙葉類検知部130及び角度変更駆動部140を備える。回転駆動部120は駆動ローラ51、52を回転駆動する。回転駆動部120は、例えばモータと伝達部材を含んで構成される。例えば歯車やベルトが伝達部材として利用され、駆動ローラ51、52は、歯車やベルトを介してモータによって回転駆動される。
紙葉類検知部130は、従動ローラ11、12及び駆動ローラ51、52の位置よりも搬送路70の上流に配置されている。例えば、投光部及び受光部から成る光学センサや、ラインセンサが、紙葉類検知部130として利用される。紙葉類検知部130は、搬送路幅方向における紙葉類100の搬送位置を検知する。この検知結果に基づいて、搬送路幅方向における紙葉類100の搬送位置の調整量が決定される。また、紙葉類検知部130は、搬送路70に沿った搬送方向における紙葉類100の搬送位置を検知する。この検知結果に基づいて、紙葉類100の搬送位置を調整するために従動ローラ11、12の向きを変更するタイミングが決定される。
角度変更駆動部140は、各従動ローラ11、12の角度を変更するための駆動部である。例えば、ステッピングモータやソレノイドが角度変更駆動部140として利用される。図1に示すリンク部材80と、リンク部材80をスライド移動させる角度変更駆動部140が、従動ローラ11、12の角度を変更する角度変更機構として機能する。角度変更機構により、搬送方向を0度として所定角度範囲内(+α〜−α)で従動ローラ11、12の角度が変更される。具体的には、従動ローラ11、12の角度を、0度、角度+α、角度−αの3つのいずれかに変更することができる。
制御部110は、各部を制御して、予め準備された設定内容に基づいて、搬送路幅方向における紙葉類100の搬送位置を調整する。本実施形態に示す各部の動作は制御部110が各部を制御することによって実現されている。具体的には、制御部110は、紙葉類検知部130による検知結果に基づいて、搬送路幅方向における紙葉類100の搬送位置を変更する必要があるか否かを判定する。
搬送路幅方向における紙葉類100の搬送位置が、予め設定された所定位置と一致している場合、制御部110は、搬送位置の変更は不要と判定する。紙葉類100の搬送位置が所定位置からずれている場合、制御部110は、紙葉類検知部130による検知結果に基づいて、搬送路幅方向において紙葉類100をどちらの方向へどれだけの距離移動するかを決定する。制御部110は、決定結果に基づいて角度変更駆動部140を制御し、搬送路幅方向における紙葉類100の搬送位置を調整する。角度変更駆動部140の制御は、紙葉類検知部130による検知結果に基づいて、紙葉類100が到来するタイミングに合わせて行われる。
次に、図5を参照しながら紙葉類搬送装置の動作について説明する。搬送路幅方向において、紙葉類の中心を、搬送路70の中心と一致させるよう設定されているものとして説明する。
図5は、搬送路幅方向における紙葉類102の搬送位置を搬送路70の幅方向中央に調整する方法を説明するための模式図である。図5は、図5(a)、(b)、(c)の順に時間が経過した状態を示している。3枚の紙葉類101〜103が、先頭から紙葉類101、紙葉類102、紙葉類103の順に搬送されている。
従動ローラ11、12は、ローラ間の中心線が、搬送路70の幅方向中心線と一致するように離間配置されている。すなわち、従動ローラ11及び従動ローラ12は、搬送路中心線に対して距離dあけて対称に配置されている。搬送路70には、向きを変更可能な従動ローラ11、12の他に、向きを固定された複数の搬送ローラ81(81a、81b)、82(82a、82b)が設けられている。
具体的には、従動ローラ11、12の搬送路上流(図面下側)に隣接して、2つの搬送ローラ81が、搬送路幅方向に距離を離して配置されている。搬送路70を挟んで各従動ローラ81aと対向する位置に、モータによって回転駆動される駆動ローラ81bが配置されている。上下移動可能に支持された従動ローラ81aは、バネによって駆動ローラ81bの方へ付勢されている。駆動ローラ81bが回転すると、外周面を接する従動ローラ81aは従動回転する。同様に、従動ローラ11、12の搬送路下流(図面上側)に隣接して、2つの搬送ローラ82が離間配置されている。対向配置された従動ローラ82a及び駆動ローラ82bを含む搬送ローラ82は、搬送ローラ81と同じ構成を有する。搬送ローラ81、82を構成する全てのローラの向きは、搬送路70に沿った0度方向(Y軸正方向)に固定されている。搬送ローラ81、82は各紙葉類101〜103をY軸方向に搬送する。搬送ローラ81、82は従来利用されている搬送部材である。
図5(a)に示すように、紙葉類102の搬送路下流(図面上側)には、従動ローラ11、12による搬送位置の調整を終えた紙葉類101が搬送されている。紙葉類101の後に続いて搬送される紙葉類102は、搬送路幅方向における中心が、搬送路70の中心から左側(X軸正方向側)へ距離wずれている。制御部110は、紙葉類検知部130による検知結果に基づいて、紙葉類102の搬送位置を右へ距離w移動する必要があることを認識する。
図5(a)に破線矢印で示したように 紙葉類102は、搬送路上流の2つの搬送ローラ81によってY軸正方向に搬送される。搬送位置の調整を終えた紙葉類101も、0度方向を向いた従動ローラ11、12によってY軸正方向に搬送される。紙葉類101の搬送方向後縁(以下「後縁」と記載する)が、従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52との間を通過し終えるまで、従動ローラ11、12の向きは0度方向に固定される。
紙葉類101の後縁が従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52の間を通過した後、制御部110は、従動ローラ11、12の向きを変更する制御を開始する。この制御は、紙葉類102の搬送方向前縁(以下「前縁」と記載する)が従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52の間に到達する前、又は、図5(b)に示すように紙葉類102の後縁が搬送ローラ81の従動ローラ81aと駆動ローラ81bの間を通過した後に開始される。言い換えれば、従動ローラ11、12と、搬送ローラ81の従動ローラ81aとの両方が紙葉類102の紙葉面に接触している間は、従動ローラ11、12の回動は行わない。ただし、図5(b)に示すように、紙葉類102の前縁が従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52の間に到達した後、かつ、紙葉類102の後縁が搬送ローラ81の従動ローラ81aと駆動ローラ81bの間を通過した後に、従動ローラ11、12の回動を開始することが好ましい。
制御部110は、角度変更駆動部140を制御して、図5(b)に実線矢印で示したように従動ローラ11、12の向きを−α方向に変更する。このため、従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52の間を通過する紙葉類102は、回転することなく、図5(b)に破線矢印で示したように−α方向へ進む。
紙葉類102は、搬送路幅方向における位置を変えながら−α方向へ進む。制御部110は、搬送路幅方向における紙葉類100の中心が搬送路70の中心と一致するタイミングに合わせて、図5(c)に示すように、従動ローラ11、12の向きを0度方向へ戻す。
図5(c)に示すように、制御部110は、従動ローラ11、12の向きを0度方向に戻す制御を、紙葉類102の前縁が、搬送路下流の搬送ローラ82の従動ローラ82aと駆動ローラ82bとの間に到達する前に完了する。従動ローラ11、12の向きを−α方向から0度方向に戻す間、紙葉類102の次に搬送されてくる紙葉類103は、従動ローラ11、12から離れた搬送路上流を搬送されている。
従動ローラ11、12の向きが0度方向に戻ると、搬送路幅方向における中心を搬送路70の中心に揃えられた紙葉類102は、搬送路70に沿ってY軸正方向に搬送される。紙葉類102は、搬送ローラ82の位置を通過して、さらに下流へと搬送される。続いて、従動ローラ11、12の位置へ到達する紙葉類103の搬送位置の調整が行われることになる。
制御部110は、紙葉類102の搬送位置と搬送速度とに基づいて、紙葉類102の搬送位置を調整する。具体的には、制御部110は、紙葉類102の搬送速度から、図5(b)に示すように−α方向へ搬送したときの搬送路幅方向の移動距離が、図5(a)に示す距離w(ずれ量)と等しくなる時間を算出する。そして、駆動ローラ51、52と、−α方向を向いた従動ローラ11、12との間を紙葉類102が通過する時間が、算出した時間と等しくなるように、従動ローラ11、12の向きを制御する。この結果、搬送路幅方向における紙葉類100の中心を、搬送路70の中心と一致させることができる。
なお、紙葉類102の紙葉面上で各従動ローラ11、12の角度を変更する場合、角度を0度から−αへ変更する途中も、紙葉類102は斜め方向に搬送され続ける。このため、制御部110は、各従動ローラ11、12の角度を変更する間の搬送路幅方向の移動量を含めて、0度からの角度変更開始のタイミングと、変更した角度を0度に戻す角度変更開始のタイミングとを決定する。
このように、紙葉類搬送装置は、搬送位置の調整を終えた紙葉類101の後縁が従動ローラ11、12の位置を通過した後、続いて搬送される紙葉類102の前縁が従動ローラ11、12の位置に到達する前又は後縁が搬送路上流の搬送ローラ81を通過した後に、従動ローラ11、12の向きを変更する。そして、紙葉類102に続いて搬送される紙葉類103の前縁が従動ローラ11、12の位置へ到達する前に、従動ローラ11、12の向きを元に戻す。搬送路上流の搬送ローラ81又は下流の搬送ローラ82によって搬送される紙葉類102の紙葉面上で従動ローラ11、12が回動することがないため、従動ローラ11、12の回動により紙葉類102に皺や破れが生じることはない。
次に、図6〜図9を参照しながら紙葉類搬送装置の具体的な構成例を説明する。図6は、各従動ローラ11、12を回動して角度を変更する角度変更機構の例を示す図である。従動ローラ11、12は駆動ローラ51、52と対向配置して利用されるが、説明を簡単にするため図6以降の図では駆動ローラ51、52の図示を省略して、従動ローラ11、12について説明する。
図7は、図6に示す従動ローラ11の支持方法を説明するための図である。図7上段の図は、図6の従動ローラ11を含む領域を示している。図7下段の図は、上段の図に示す構成を側方(X軸負方向側)から見た図を示している。
図8は、図6に示す従動ローラ11を支持する支持部121と該支持部121を保持する保持部131の構造を説明するための図である。図8上段の図は、上方(Z軸正方向側)から見た保持部131の外観を示している。図8中段の図は、上方から見た支持部121と保持部131の関係を示すために保持部131を断面で示した図である。図8下段の図は、側方(X軸負方向側)から見た支持部121と保持部131の関係を示すために保持部131を断面で示した図である。
なお、従動ローラ11、支持部121及び保持部131は、従動ローラ12、支持部122及び保持部132と同一構造を有するため、従動ローラ11、支持部121及び保持部131により構造を説明する。
図7及び図8に示すように、従動ローラ11は、支持部121によって軸121a周りに回転可能に支持されている。支持部121は、保持部131によって軸131c周りに回動可能に支持されている。保持部131には、搬送路70に沿ったY軸方向に離れた位置に2つのピン131a、131bが形成されている。ピン131aはリンクプレート201と回動可能に連結され、ピン131bはリンクプレート202と回動可能に連結されている。図7に示すように、保持部131はリンクプレート201、202によって吊り下げられている。
図8に示すように、軸131cには、ねじりバネ141が取り付けられている。コイル部分に軸131cが挿通されたねじりバネ141は、巻き込み方向に圧縮された状態で、一端が支持部121に接触し、他端が保持部131に接触している。ねじりバネ141は、軸131cを中心とする時計回りに支持部121を付勢する。この付勢により、従動ローラ11の外周面が、対向配置された駆動ローラ51の外周面に押し当てられる。
図6(a)に示すように、I字プレート203のピン203aと、保持部131のピン131aと、保持部132のピン132aと、T字プレート204のピン204aとが、1枚のリンクプレート201と回動可能に連結されている。I字プレート203のピン203bと、保持部131のピン131bと、保持部132のピン132bと、T字プレート204のピン204bとが、1枚のリンクプレート202と回動可能に連結されている。
I字プレート203は、ピン203aとピン203bを結ぶ線上の中心位置にある軸203c周りに回動可能に支持されている。T字プレート204は、ピン204aとピン204bを結ぶ線上の中心位置にある軸204c周りに回動可能に支持されている。I字プレート203の軸203c及びT字プレート204の軸204cは、例えば、搬送路70を形成する上側のガイド板70aや、紙葉類搬送装置を構成する筐体に固定されている。I字プレート203は、位置が固定された軸203cを中心として回動する。T字プレート204は、位置が固定された軸204cを中心として回動する。従動ローラ11、12の向きが0度方向のときは、I字プレート203の軸203cと、T字プレート204の軸204c及びピン204dが、従動ローラ11、12の回転軸を結んだ線上にある。
角度変更駆動部140として利用するステッピングモータの軸に、駆動レバー206が取り付けられている。T字プレート204のピン204dと、駆動レバー206のピン206aとが、リンクプレート205と回動可能に連結されている。
各従動ローラ11、12の角度を変更する際には、制御部110が角度変更駆動部140を制御する。従動ローラ11、12の向きを−α方向にする場合は、図6(b)に示すように、角度変更駆動部140が駆動レバー206を角度−α回動する。駆動レバー206が時計回りに回動すると、T字プレート204が軸204cを中心として時計回りに回動する。T字プレート204が回動すると、リンクプレート201が右に移動し、リンクプレート202が左に移動する。I字プレート203は軸203cを中心に時計回りに回動する。この結果、従動ローラ11、12が、図6(b)に矢印で示すように角度−α回動し、従動ローラ11、12の向きが0度方向から−α方向へ変更される。角度変更駆動部140が駆動レバー206を角度+α回動すると、従動ローラ11、12の向きは0度方向へ戻る。
同様に、従動ローラ11、12の向きを+α方向にする場合は、図6(c)に示すように、角度変更駆動部140が駆動レバー206を角度+α回動する。この結果、従動ローラ11、12の向きが0度方向から+α方向に変更される。角度変更駆動部140が駆動レバー206を角度−α回動すると、従動ローラ11、12の向きは0度方向へ戻る。
図5に示す構成において、各従動ローラ11、12の角度を変更するために、図6に示す角度変更機構を利用することができる。この他、図6に示す従動ローラ11、12の構成を1組として、複数組を利用する態様であってもよい。図9は、図6に示す構成を複数利用する紙葉類搬送装置の例を示す図である。
例えば、図9に示すように、4組の従動ローラ11、12が、搬送路70に沿って等間隔(d2)に並べて利用される。各組の従動ローラ11、12は、ローラ間の中心線が、搬送路70の幅方向中心線と一致するように離間配置される。すなわち、各組の従動ローラ11及び従動ローラ12が、搬送路中心線に対して同じ距離(d1)をあけて、それぞれ搬送路70に沿った方向(Y軸方向)に一列に配置される。
搬送路上流(図面下側)には、向きを固定された搬送ローラ81が、搬送路最上流にある従動ローラ11、12から距離d2あけて配置されている。搬送路下流(図面上側)には、向きを固定された搬送ローラ82が、搬送路最下流にある従動ローラ11、12から距離d2あけて配置されている。搬送ローラ81及び搬送ローラ82は、搬送路幅方向の位置を従動ローラ11、12に合わせて配置されている。
各組のT字プレート204が1つのリンクプレート205によって駆動レバー206と連結される。制御部110が角度変更駆動部140を駆動することにより、全ての従動ローラ11、12の向きを同じタイミングで同じ向きに変更することができる。
図6〜図9では、保持部131、132を2つのリンクプレート201、202で連結する例を示したが、1つのリンクプレートを利用する態様であってもよい。図10は、各従動ローラ11、12を回動して角度を変更する角度変更機構の別の例を示す図である。図11は、図10に示す従動ローラ11の支持方法を説明するための図である。図11上段の図は、図10に示す従動ローラ11を含む領域を示している。図11下段の図は、上段の図に示す構成を側方から見た図を示している。
図12は、図10に示す従動ローラ11を支持する支持部321と該支持部321を保持する保持部331の構造を説明するための図である。図12上段の図は、上方から見た保持部331の外観を示している。図12中段の図は、上方から見た支持部321と保持部331の関係を示すために保持部331を断面で示した図である。図12下段の図は、側方から見た支持部321と保持部331の関係を示すために保持部331を断面で示した図である。
なお、従動ローラ11、支持部321及び保持部331は、従動ローラ12、支持部322及び保持部332と同一構造を有するため、従動ローラ11、支持部321及び保持部331により構造を説明する。
図11及び図12に示すように、従動ローラ11は、支持部321によって軸321a周りに回転可能に支持されている。支持部321は、保持部331によって軸331c周りに回動可能に支持されている。保持部331にはピン331aが形成されている。ピン331aはリンクプレート401と回動可能に連結されている。
保持部331には、ピン331aから搬送路上流側に離れた位置に取付穴が形成されている。搬送路70を形成する上側のガイド板70aに設けられた軸331bが、この取付穴に差し込まれる。保持部331は、軸331b周りに回動可能にガイド板70aに取り付けられる。
図12に示すように、軸331cには、ねじりバネ141が取り付けられている。コイル部分に軸331cが挿通されたねじりバネ141は、巻き込み方向に圧縮された状態で、一端が支持部321に接触し、他端が保持部331に接触している。ねじりバネ141は、軸331cを中心とする時計回りに支持部321を付勢する。この付勢により、従動ローラ11の外周面が、対向配置された駆動ローラ51の外周面に押し当てられる。
図10(a)に示すように、保持部331のピン331aと、保持部332のピン332aと、L字プレート402のピン402aとが、1枚のリンクプレート401と回動可能に連結されている。
L字プレート402は、軸402b周りに回動可能に支持されている。軸402bは、例えば、搬送路70を形成する上側のガイド板70aや、紙葉類搬送装置を構成する筐体に固定されている。L字プレート402は、位置が固定された軸402bを中心として回動する。
角度変更駆動部140として利用するステッピングモータの軸に、駆動レバー404が取り付けられている。L字プレート402のピン402cと、駆動レバー404のピン404aとが、リンクプレート403と回動可能に連結されている。
各従動ローラ11、12の角度を変更する際には、制御部110が角度変更駆動部140を制御する。従動ローラ11、12の向きを−α方向にする場合は、図10(b)に示すように、角度変更駆動部140が駆動レバー404を角度−α回動する。駆動レバー404が時計回りに回動すると、L字プレート402が軸402bを中心として時計回りに回動する。L字プレート402が回動すると、リンクプレート401が右に移動する。この結果、従動ローラ11、12が、図10(b)に矢印で示すように、軸331b、332bを中心として角度−α回動し、従動ローラ11、12の向きが0度方向から−α方向に変更される。角度変更駆動部140が駆動レバー404を角度+α回動すると、従動ローラ11、12の向きは0度方向へ戻る。
同様に、従動ローラ11、12の向きを+α方向にする場合は、図10(c)に示すように、角度変更駆動部140の駆動レバー404を角度+α回動する。この結果、従動ローラ11、12の向きが0度方向から+α方向に変更される。角度変更駆動部140が駆動レバー404を角度−α回動すると、従動ローラ11、12の向きは0度方向へ戻る。
図5に示す構成において、各従動ローラ11、12の角度を変更するために、図10に示す角度変更機構を利用することができる。この他、図10に示す従動ローラ11、12の構成を1組として、複数組を利用する態様であってもよい。図13は、図10に示す構成を複数利用する紙葉類搬送装置の例を示す図である。
例えば、図13に示すように、4組の従動ローラ11、12が、搬送路70に沿って等間隔(d2)に並べて利用される。各組の従動ローラ11、12は、ローラ間の中心線が、搬送路70の幅方向中心線と一致するように離間配置される。すなわち、各組の従動ローラ11及び従動ローラ12が、搬送路中心線から同じ距離(d1)をあけて、それぞれ搬送路70に沿った方向(Y軸方向)に一列に配置される。
搬送路上流(図面下側)には、向きを固定された搬送ローラ81が、搬送路最上流にある従動ローラ11、12から距離d2あけて配置されている。搬送路下流(図面上側)には、向きを固定された搬送ローラ82が、搬送路最下流にある従動ローラ11、12から距離d2あけて配置されている。搬送ローラ81及び搬送ローラ82は、搬送路幅方向の位置を従動ローラ11、12に合わせて配置されている。
各組のL字プレート402が1つのリンクプレート403によって駆動レバー404と連結される。制御部110が角度変更駆動部140を駆動することにより、全ての従動ローラ11、12の向きを同じタイミングで同じ向きに変更することができる。
図9及び図13に示すように、従動ローラ11、12を複数組利用する場合の紙葉類搬送装置の動作について説明する。図9に示す例と図13に示す例とで動作は同じであるため図9に示す構成を利用して説明する。図5の例と同様に、搬送路幅方向において、紙葉類の中心を、搬送路70の中心と一致させるよう設定されているものとして説明する。
図14は、図9に示す構成により、搬送路幅方向における紙葉類112の搬送位置を搬送路70の幅方向中央に調整する方法を説明するための模式図である。図14は、図14(a)、(b)、(c)、(d)の順に時間が経過した状態を示している。3枚の紙葉類111〜113が、先頭から紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113の順に距離bをあけて等間隔で搬送されている。紙葉類111は搬送位置の調整を終えた紙葉類である。紙葉類113は紙葉類112の後に搬送位置を調整する紙葉類である。
搬送路70には、向きを変更可能な従動ローラ11、12の他に、向きを固定された搬送ローラ81〜84が設けられている。搬送ローラ81〜84は、それぞれが従動ローラ及び駆動ローラから成り、搬送路70に沿って紙葉類111〜113をY軸方向に搬送する。搬送ローラ83、84は、図5を参照しながら説明した搬送ローラ81、82と同じ構造を有する。これらの搬送ローラ81〜84は従来利用されている搬送部材である。
図14(a)に示すように、紙葉類112は、搬送路幅方向における中心が、搬送路70の中心から左側(X軸正方向側)へ距離cずれている。制御部110は、搬送ローラ83よりも搬送路上流に設けられた紙葉類検知部130による検知結果に基づいて、紙葉類112の搬送位置を右へ距離c移動する必要があることを認識する。
制御部110は、紙葉類112の前を搬送される紙葉類111が、搬送路最下流の従動ローラ11、12の位置を通過した後、かつ、紙葉類112の後縁が搬送路上流の搬送ローラ81の位置を通過した後に、従動ローラ11、12の向きを変更する。制御部110は、図14(a)に示すように、紙葉類112が従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52のみによって搬送される状態になってから従動ローラ11、12の回動を開始する。
具体的には、搬送路最上流の従動ローラ11、12に隣接してさらに上流に配置された搬送ローラ81の回転軸の位置をP0として、ここから搬送路70に沿った下流側(Y軸正方向)に距離a1離れた位置P1を紙葉類112の後縁が通過するタイミングで、回動制御が開始される。このとき、紙葉類112の直前を搬送される紙葉類111は、搬送路下流の搬送ローラ82を経て搬送ローラ84によって搬送されている。
制御部110は、角度変更駆動部140を制御して、全ての従動ローラ11、12を回動する。この回動により、図14(b)に示すように、全ての従動ローラ11、12の向きが0度方向から−α方向に変更される。従動ローラ11、12を回動する間も紙葉類112は搬送され続ける。このため、従動ローラ11、12の回動が完了したときには、紙葉類112の後縁が位置P1から搬送路下流に距離a2進んだ位置P2に達する。位置P1から位置P2へ搬送される間、紙葉類112は、0度方向から−α方向へ徐々に方向を変えながら進み、搬送路幅方向に距離f1移動する。後縁が位置P2を通過した紙葉類112は、向きを変更された従動ローラ11、12によって−α方向に搬送される。
制御部110は、図14(c)に示すように、紙葉類112の後縁が位置P2から搬送路下流へ距離a3進んだ位置P3に達すると、従動ローラ11、12の向きを0度方向へ戻すための回動制御を開始する。紙葉類112は、位置P2から位置P3へ搬送される間に、搬送路幅方向に距離f2移動している。
制御部110は、角度変更駆動部140を制御して、全ての従動ローラ11、12を回動する。この回動により、図14(d)に示すように、全ての従動ローラ11、12の向きが−α方向から0度方向に戻る。従動ローラ11、12を回動する間も紙葉類112は搬送され続ける。このため、従動ローラ11、12の回動が完了したときには、紙葉類112の後縁が位置P3から搬送路下流に距離a4進んだ位置P4に達する。位置P3から位置P4へ搬送される間、紙葉類112は、−α方向から0度方向へ徐々に方向を変えながら進み、搬送路幅方向に距離f3移動する。このとき、紙葉類112の直後を搬送される紙葉類113は、搬送路上流の搬送ローラ83によって搬送されている。搬送路幅方向の中央を搬送される状態となった紙葉類112は、0度方向に搬送され、搬送路下流にある搬送ローラ82、84を経てさらに下流へと搬送される。
制御部110は、紙葉類112の後縁が図14(d)に示す位置P4に到達したときに、搬送路幅方向における紙葉類112の中心が搬送路70の中心と一致するように、従動ローラ11、12の回動制御を行っている。具体的には、図14(b)〜(d)に示す距離f1、f2、f3を合計した距離が、図14(a)に示す紙葉類112の搬送位置のずれ量cと一致するように、従動ローラ11、12の回動制御が行われる。
図14(a)に示すように、従動ローラ11、12の向きを0度方向から−α方向へ変更する回動動作を開始するときには、紙葉類112の直前を搬送される紙葉類111の後縁が、搬送路最下流の従動ローラ11、12よりもさらに下流に離れた位置を搬送されている。また、紙葉類113の直後を搬送される紙葉類113の前縁は、搬送路最上流の従動ローラ11、12よりもさらに上流に離れた位置を搬送されている。図14(d)に示すように、従動ローラ11、12の向きを元へ戻す回動動作を完了したときにも、紙葉類111の後縁が搬送路最下流の従動ローラ11、12より下流を搬送され、紙葉類113の前縁が搬送路最上流の従動ローラ11、12より上流を搬送されている。
このように、制御部110は、複数組の従動ローラ11、12が配列された領域を、搬送位置の調整対象となる紙葉類112のみが通過する間に、従動ローラ11、12の向きを変更する。すなわち、制御部110は、紙葉類112が搬送路上流の搬送ローラ81又は下流の搬送ローラ82によって搬送されている間に、この紙葉類112の紙葉面上で従動ローラ11、12が回動することがないように回動制御を行う。このため、従動ローラ11、12の回動により紙葉類112に皺や破れが生じることはない。
紙葉類搬送装置は、紙葉類112を搬送路70に沿って搬送する間、対向配置されたローラによって紙葉類112を挟持する挟持力を弱めることはない。各紙葉類は、搬送ローラ81〜84を構成する従動ローラと駆動ローラとによって、又は従動ローラ11、12と駆動ローラ51、52とによって、挟持された状態のまま搬送される。このため多数枚の紙葉類が高速で連続搬送される場合でも、各紙葉類を確実に搬送することができる。
本実施形態では、従動ローラ11、12を回動して1枚の紙葉類の搬送位置を調整する方法を示したが、これらの動作は、搬送路70を連続搬送される複数枚の紙葉類それぞれについて行われる。
本実施形態の図3では、従動ローラ11、12が円筒形状を有する例を示したが、従動ローラ11、12が他の形状を有する態様であってもよい。例えば、Y軸方向から見た従動ローラ11、12の形状が樽形であってもよいし円盤形であってもよい。また、従動ローラ11、12の軸方向の幅が、駆動ローラ51、52の軸方向の幅より小さい態様を示したが、両者の幅が同一であってもよい。従動ローラ11、12の軸方向の幅が駆動ローラ51、52の軸方向の幅より大きい態様であってもよい。従動ローラ11、12を回動して向きを変える間も、従動ローラ11、12の外周面の少なくとも一部が、駆動ローラ51、52の外周面の少なくとも一部と接触する態様であれば、従動ローラ11、12及び駆動ローラ51、52の軸方向の幅は特に限定されない。
本実施形態では、1つの従動ローラに対応して1つの駆動ローラを対向配置する例を示したが、複数の従動ローラに対して1つの駆動ローラが対向配置される態様であってもよい。
本実施形態では、搬送路幅方向における紙葉類の搬送位置を搬送路中央にセンタリングする例を示したが、搬送路70の左右いずれかに片寄せする態様であってもよい。紙葉類をセンタリングする場合は、上述したように、各従動ローラ11、12の角度を0度と、角度−αと、角度+αとの3つのいずれかに変更するが、片寄せする場合は、0度と、角度−α又は+αとの2つのいずれかに変更すればよい。また、センタリングする場合の各従動ローラ11、12の角度が3つに限定されるものではない。例えば、0度と、角度−αと、角度−βと、角度+αと、角度+βというように5つの所定角度に変更する態様であってもよい。同様に片寄せする場合についても、各従動ローラ11、12の角度を、例えば0度と、角度−αと、角度−βというように3つの所定角度に変更する態様であってもい。さらに、全ての紙葉類をセンタリング又は片寄せする態様に限定されず、紙葉類の種類毎に搬送路幅方向の搬送位置を変更する態様であってもよい。例えば、紙葉類の種類と搬送路幅方向における搬送位置とを予め設定し、従動ローラ11、12よりも搬送路上流で従来装置が備える識別部によって紙葉類の種類を特定すれば、制御部110は、紙葉類の種類に応じて各紙葉類の搬送位置を調整することができる。
本実施形態では、2つの従動ローラ11、12を1組として搬送路幅方向(X軸方向)に離間配置する例を示したが、従動ローラの配置がこれに限定されるものではない。例えば、2つの従動ローラ11、12を搬送路70に沿った方向(Y軸方向)に離間配置する態様であってもよい。また、例えば、3つ以上の従動ローラを1組とする態様であってもよい。また、図9及び図13では、紙葉類搬送装置が4組の従動ローラ11、12を利用する態様を示したが、2組又は3組であってもよいし、5組以上であってもよい。
本実施形態では、搬送路70の搬送面が略水平となる例を説明したが、搬送面の角度は特に限定されない。搬送面が水平面に対して傾いた搬送路や、紙葉類を鉛直方向に搬送する搬送路においても上述したように紙葉類の搬送位置を調整することができる。
上述したように、本実施形態に係る紙葉類搬送装置は、搬送路を挟んで対向配置された駆動ローラ及び従動ローラのうち、従動ローラの向きのみを変更して、搬送路幅方向における紙葉類の搬送位置を変更することができる。このため従来に比べて簡単な機構により紙葉類の搬送位置を調整することができる。
紙葉類搬送装置は、複数の従動ローラの向きを同じタイミングで同じ方向へ変更する。このため、複数の従動ローラと駆動ローラとの間を紙葉類が通過する間に、これら複数の従動ローラの向きを変えても紙葉類に皺や破れが生ずることがない。
紙葉類搬送装置は、角度変更可能に設けた従動ローラより搬送路上流にある搬送ローラの配置位置を通過した後に、紙葉類の搬送位置を変更する。そして、この紙葉類が、角度変更可能な従動ローラより搬送路下流にある搬送ローラの配置位置に到達するより前に搬送位置の変更を完了する。このため、搬送路上流の搬送ローラ及び下流の搬送ローラによる紙葉類の挟持力を弱める必要がない。また、角度変更可能な従動ローラの配置位置を通過する間も従動ローラと駆動ローラとが紙葉類を挟持した状態で搬送する。このため複数枚の紙葉類が連続して高速搬送される場合でも各紙葉類を確実に搬送することができる。
以上のように、本発明に係る紙葉類搬送装置及び紙葉類搬送方法は、搬送路に沿って紙葉類を搬送しながら該紙葉類の搬送路幅方向における搬送位置を変更するために有用である。
11、12 従動ローラ
21、22、121、122、321、322 支持部
41、42 バネ
51、52 駆動ローラ
70 搬送路
80 リンク部材
81〜84 搬送ローラ
110 制御部
120 回転駆動部
130 紙葉類検知部
131、132、331、332 保持部
140 角度変更駆動部
141 ねじりバネ

Claims (15)

  1. 紙葉類を第1方向へ搬送するために前記第1方向に延設された搬送路と、
    前記搬送路の片面側に設けられ、ローラの向きが前記第1方向に固定された1又は複数の駆動ローラと、
    前記1又は複数の駆動ローラを回転駆動する回転駆動部と、
    前記搬送路を挟んで前記1又は複数の駆動ローラと対向する位置に首振り可能に設けられ、前記1又は複数の駆動ローラの回転に伴って従動回転する複数の従動ローラと、
    前記第1方向を含む所定の角度範囲内で各従動ローラの首振り角度を変更して前記複数の従動ローラの向きを同じ方向に変更する角度変更機構と、
    前記複数の従動ローラより前記搬送路の上流に設けられ、前記搬送路の幅方向における前記紙葉類の搬送位置を検知する検知部と、
    前記検知部による検知結果に基づいて前記角度変更機構を制御する制御部と
    を備え、
    前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向と異なる方向に変更して、前記1又は複数の駆動ローラと前記複数の従動ローラとの間を通過する紙葉類の搬送位置を前記搬送路の幅方向に変更する
    ことを特徴とする紙葉類搬送装置。
  2. 前記角度変更機構は、各従動ローラの外周面の少なくとも一部が前記1又は複数の駆動ローラの外周面と対向接触する範囲内で、各従動ローラの首振り角度を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類搬送装置。
  3. 各従動ローラの外周面を前記1又は複数の駆動ローラの外周面と接する方向へ付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙葉類搬送装置。
  4. 前記複数の従動ローラが前記搬送路の幅方向に配列されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  5. 前記複数の従動ローラが前記第1方向に配列されていることを特徴とする請求項1又は4に記載の紙葉類搬送装置。
  6. 前記第1方向を0度として、各従動ローラの首振り角度がプラス側の角度とマイナス側の角度の両方に変更可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  7. 前記角度変更機構は、前記複数の従動ローラの向きを、前記第1方向と、前記第1方向と異なる第2方向との2方向のいずれかに変更し、
    前記制御部は、前記紙葉類の搬送位置に基づいて、前記複数の従動ローラの向きを前記第2方向に変更する時間を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  8. 前記角度変更機構は、前記複数の従動ローラの向きを、前記第1方向と、前記第1方向からプラス側に所定角度を有する第2方向と、前記第1方向からマイナス側に前記所定角度を有する第3方向との3方向のいずれか1つに変更し、
    前記制御部は、前記紙葉類の搬送位置に基づいて、前記複数の従動ローラの向きを前記第2方向又は前記第3方向に変更する時間を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  9. 前記駆動ローラの外周面の摩擦係数が前記複数の従動ローラの摩擦係数よりも小さいことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  10. 前記角度変更機構は、前記1又は複数の駆動ローラと前記複数の従動ローラとの間を前記紙葉類が通過する間に、前記紙葉類上で各従動ローラの首振り角度を変更することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  11. 前記角度変更機構は、1枚の紙葉類上にある従動ローラの首振り角度を同じタイミングで同じ角度に変更することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  12. 前記角度変更機構は、前記複数の従動ローラ全ての首振り角度を同じタイミングで同じ角度に変更することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  13. 前記複数の従動ローラに隣接して前記搬送路の上流に設けられ、前記搬送路を挟んで対向配置された複数のローラによって前記紙葉類を前記第1方向へ搬送する第1搬送ローラと、
    前記複数の従動ローラに隣接して前記搬送路の下流に設けられ、前記搬送路を挟んで対向配置された複数のローラによって前記紙葉類を前記第1方向へ搬送する第2搬送ローラと
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の紙葉類搬送装置。
  14. 前記角度変更機構は、
    搬送位置を変更する紙葉類の後縁が前記第1搬送ローラを通過した後に前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向と異なる方向へ変更して、
    前記紙葉類の前縁が前記第2搬送ローラへ到達する前に前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向へ戻す
    ことを特徴とする請求項13に記載の紙葉類搬送装置。
  15. 紙葉類を搬送路に沿って第1方向へ搬送する紙葉類搬送装置が実行する紙葉類搬送方法であって、
    前記搬送路の幅方向における前記紙葉類の搬送位置を検知する工程と、
    ローラの向きを前記第1方向に固定して前記搬送路の片面側に設けられた1又は複数の駆動ローラを回転駆動しながら、前記搬送路を挟んで前記1又は複数の駆動ローラと対向配置された複数の従動ローラの向きを前記第1方向と異なる方向へ変更し、前記1又は複数の駆動ローラと前記複数の従動ローラとの間を通過する紙葉類の搬送位置を前記搬送路の幅方向に変更する工程と、
    前記複数の従動ローラの向きを前記第1方向に戻す工程と
    を含んだことを特徴とする紙葉類搬送方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020078604A (ja) * 2020-02-25 2020-05-28 株式会社三洋物産 遊技機

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