JP2019209417A - 純水リサイクルシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】純水リサイクルシステムにおいて屑除去装置を停止後も加工装置の加工を可能にする。【解決手段】加工装置2から排水を受け屑除去する装置3と屑除去された清水を純水にする装置4とを備え、屑除去装置3は、加工装置2の排水口より低位置に第1流入口が配設され排水口から排水流入させる第1タンクと、第1タンク中で屑を取り除く手段32と、第1タンクから排水をオーバーフローさせる口33とを備え、純水製造装置4は、屑除去手段32で屑除去された水を入れる第2タンクと、排水を純水再生する手段43と、第2タンクから純水再生手段43に送水する第1ポンプと、を備え、第2タンクは、オーバーフロー口33からの排水を流入させるオーバーフロー口33より低位置の第2流入口を備え、屑除去手段32メンテナンス時に、第1タンクからオーバーフロー排水を第2流入口から第2タンクに流入させ、水を循環させ加工を可能にする純水リサイクルシステム。【選択図】図1

Description

本発明は、水を循環させる純水リサイクルシステムに関する。
半導体ウェーハを研削砥石で研削する研削装置は、研削砥石を冷却するため、及び研削砥石に研削屑を付着させないために、研削砥石と半導体ウェーハとに研削水を供給している。そして、研削水は、半導体ウェーハに形成されるデバイスに影響を与えないように導電率が低い(比抵抗値が高い)純水を用いている。
半導体ウェーハの生産工場では、純水を研削装置に供給する専用の純水供給設備が備えられている場合が多い。また、市水から純水を製造するには時間がかかるため、純水供給設備には、研削装置の排水から研削屑をろ過させ純水を再生するリサイクル設備も備えられている。
一方、研究施設には、生産工場に備えられている大掛かりな純水供給設備やリサイクル設備が備えられていない。このような設備が備えられていない研究施設で純水を用いて半導体ウェーハを研削加工するためには、研削装置のほかに、純水を製造する純水製造装置と、研削装置から排水される研削排水から研削屑を除去する研削屑除去装置とが必要である。そして、純水製造装置は研削排水を純水に再生する機能を備える。
研究施設では、純水製造装置、研削装置、及び研削屑除去装置をサイクル状に接続し、研削屑除去装置で研削屑が除去された清水を純水製造装置で純水に再生して研削装置で使用している。ここで、研削装置から排出される研削排水には、多くの研削屑が含まれている。その研削屑を研削排水から効率よく取り除くために、研削屑除去装置は、研削排水をタンクに貯水させ、陰極板と陽極板とをタンク内の研削排水に着水させ、両板に直流電力を供給して、陽極板に研削屑を付着させて、研削屑を研削排水から取り除いて清水としている(例えば、特許文献1参照)。そして、研削屑が取り除かれた清水は、純水製造装置に送られ純水製造装置の純水再生部で純水に再生している。
特許6093566号公報
特許文献1に記載されているような研削屑除去装置は、研削屑が付着した陽極板を定期的に研削排水から取り出し、付着している研削屑をスクレパーでそぎ落として再び研削排水に着水させている。陽極板を何度もスクレパーでそいでいると、陽極板にそぎ落とせない研削屑がこびりついたり、陽極板が変形したりするため、陽極板を交換する必要がある。そして、陽極板を交換又は陽極板から研削屑を除去するためには、研削屑除去装置を停止させる必要があり、これに伴って、研削装置も停止させる必要があるため、生産性が低下するという問題がある。
よって、水を循環させる純水リサイクルシステムにおいては、研削屑除去装置の陽極板の交換するために研削屑除去装置を停止させた場合であっても、研削装置の連続加工を可能にして、生産性が低下することを防ぐという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、純水が供給されつつ砥石で被加工物を加工する加工装置と、該加工装置から排出される加工排水を受け取り該加工排水に含まれる加工屑を取り除く加工屑除去装置と、該加工屑が除去された清水を純水にする純水製造装置と、該加工装置、該加工屑除去装置、及び該純水製造装置をサイクル状に接続させる配管とを備えた、水を循環させる純水リサイクルシステムであって、該加工屑除去装置は、該加工装置の排水口より低い位置に第1の流入口が配設され該排水口から排水される加工屑を含んだ加工排水を流入させる第1のタンクと、該第1のタンクの中で加工排水からおおまかに加工屑を取り除く屑除去手段と、該第1のタンクから加工排水をオーバーフローさせるオーバーフロー口と、を備え、該純水製造装置は、該屑除去手段で加工屑がおおまかに除去された水を入れる第2のタンクと、加工屑がおおまかに除去された水を純水に再生する純水再生手段と、該第2のタンクから該純水再生手段に送水する第1のポンプと、を備え、該第2のタンクは、該第1のタンクの該オーバーフロー口からオーバーフローした加工排水を流入させる該オーバーフロー口より低い位置で配設される第2の流入口を備え、該屑除去手段をメンテナンスする時に、該第1のタンクの該オーバーフロー口からオーバーフローした加工排水を該第2の流入口から該第2のタンクに流入させ、水を循環させ、被加工物の加工を可能にする純水リサイクルシステムである。
本発明に係る純水リサイクルシステムは、加工屑除去装置は、加工装置の排水口より低い位置に第1の流入口が配設され排水口から排水される加工屑を含んだ加工排水を流入させる第1のタンクと、第1のタンクの中で加工排水からおおまかに加工屑を取り除く屑除去手段と、第1のタンクから加工排水をオーバーフローさせるオーバーフロー口と、を備え、純水製造装置は、屑除去手段で加工屑がおおまかに除去された水を入れる第2のタンクと、加工屑がおおまかに除去された水を純水に再生する純水再生手段と、第2のタンクから純水再生手段に送水する第1のポンプと、を備え、第2のタンクは、第1のタンクのオーバーフロー口からオーバーフローした加工排水を流入させるオーバーフロー口より低い位置で配設される第2の流入口を備えており、屑除去手段をメンテナンスする時(加工屑除去装置を停止させる時)に、第1のタンクのオーバーフロー口からオーバーフローした加工排水を第2の流入口から第2のタンクに流入させることで、水を循環させ続け、加工装置による被加工物の連続加工を可能にする。
純水リサイクルシステムの一例を示す模式図である。 屑除去手段が第1のタンクの上方に位置付けられた第3のタンク内に収容された純水リサイクルシステムを示す模式図である。 純水再生手段の構造を説明する模式的な斜視図である。
図1に示す本発明に係る純水リサイクルシステム1は、純水が供給されつつ砥石で半導体ウェーハ等の被加工物を加工する加工装置2と、加工装置2から排出される加工排水を受け取り加工排水に含まれる加工屑(例えば、シリコン微粒子等)を取り除く加工屑除去装置3と、加工屑が除去された清水を純水にする純水製造装置4と、加工装置2、加工屑除去装置3、及び純水製造装置4をサイクル状に接続させる配管とを備えている。
半導体デバイスの製造過程で用いられる加工装置2は、例えば、回転する研削砥石で被加工物を研削して薄化する研削装置、又はチャックテーブルに保持された被加工物に対して回転する切削砥石を切込ませて被加工物をカットする切削装置等である。
例えば、加工装置2の各構成要素が配設される筐体20の側壁等には、加工装置2内で使用されることで加工屑等が含まれた加工排水を加工装置2外へ排水する排水口21が形成されている。
加工屑除去装置3は、加工装置2の排水口21より低い位置に第1の流入口(上方開口)31aが配設され排水口21から排水される加工屑を含んだ加工排水を流入させる第1のタンク31と、第1のタンク31の中で加工排水からおおまかに加工屑を取り除く屑除去手段32と、第1のタンク31から加工排水をオーバーフローさせるオーバーフロー口33と、を備えている。第1のタンク31及び屑除去手段32は、図1に示すように加工屑除去装置3の装置筐体30内に収容されている。
第1のタンク31は、例えば、合成樹脂等の絶縁部材によって形成されており、平面視矩形の底板310と、底板310の外周から一体的に+Z方向に立ち上がる4枚の側壁とからなり、底板310と各側壁とで囲まれた空間に加工屑を含んだ加工排水を溜めることができる。図1でX軸方向において対向する2枚の側壁を側壁311aとして、Y軸方向において対向する2枚の側壁(紙面奥側のみ図示)を側壁311bとする。
加工装置2の排水口21には、例えば、略L字状の配管211が接続されており、配管211は、装置筐体30を通り第1のタンク31の第1の流入口31aからタンク内部に入り、その下端側は第1のタンク31の底板310に向かって開口している。
屑除去手段32は、第1のタンク31内に配設されマイナスに帯電される複数枚の陰極板320と、第1のタンク31内に陰極板320と対面して配設されプラスに帯電される複数枚の陽極板321とを備えている。
陰極板320及び陽極板321は、銅やステンレス鋼等の導電性部材からなる。例えば、Y軸方向において対向する二枚の側壁311bの内側面には、図示しない複数の支持溝が形成されており、陰極板320と陽極板321とは、互いに交互にX軸方向に所定間隔を空けて対面するように該各支持溝に挿嵌された状態で、第1のタンク31内に配設されている。陰極板320及び陽極板321の第1のタンク31内への搬入又は第1のタンク31内からの搬出は、図示しない搬入出手段又は作業者によって行われる。
各陰極板320及び各陽極板321の下端と第1のタンク31の底板310との間には所定幅の隙間が設けられており、第1のタンク31内に流入した加工排水は、該隙間を通り陰極板320と陽極板321との間を上昇していく。
このように配設された陽極板321が直流電源329のプラス(+)に接続され、陰極板320が直流電源329のマイナス(−)に接続される。
第1のタンク31内に収容された加工排水中の加工屑(例えば、シリコン微粒子等)を分離するには、陽極板321に直流電源329のプラス(+)を印加するとともに、陰極板320に直流電源329のマイナス(−)を印加する。この結果、陽極板321と陰極板320との間には電界が形成される。加工排水中の加工屑はマイナスに帯電しているため、マイナスに帯電した陰極板320からは反発し、プラスに帯電した陽極板321に吸着される。
屑除去手段32で加工屑がおおまかに除去された加工排水(清水)は、図1に示す加工屑除去装置3が備える清水送水手段34によって、純水製造装置4の第2のタンク42内に送出される。清水送水手段34は、例えば、複数の陰極板320に取り付けられY軸方向両端が閉塞された清水吸引パイプ341を備えている。この清水吸引パイプ341の側面には、長手方向(Y軸方向)に沿って複数の清水吸引口341aが等間隔を空けて形成されている。また、清水吸引パイプ341には、清水吸引口341aからパイプ内に流れ込んだ清水をパイプ外に送出する清水送出管342の一端が連通している。そして、清水送出管342は、清水吸引パイプ341内から清水を吸い上げる吸引力を生み出す清水送水ポンプ344に流路(配管)343を介して連通している。そして、清水送水ポンプ344が吸い上げた清水の吐出先は、純水製造装置4内に配設された第2のタンク42内となっている。
流路343上には、濁度計等から構成される透明度確認部345が配設されており、透明度確認部345によって屑除去手段32の状態が監視されている。透明度確認部345は、流路343に許容値を超えた濁度の清水(加工屑が所定量除去されていない清水)が流れた場合には、屑除去手段32をメンテナンスすべきとの警告を発報・表示する。
例えば、第1のタンク31の−X方向側の側壁311aの上側の所定高さ位置には、オーバーフロー口33が側壁311aを厚さ方向に貫通するように形成されている。オーバーフロー口33は、清水吸引パイプ341よりも上方に位置している。オーバーフロー口33には、配管330が一端が接続されており、配管330は加工屑除去装置3の装置筐体30及び純水製造装置4の装置筐体41を通り、純水製造装置4内に配設されオーバーフロー口33よりも低い位置に配設された第2の流入口42aを備える第2のタンク42内でその他端側が開口している。
例えば、加工装置2が研削装置である場合には、加工装置2内から排水される加工排水に含まれる加工屑の量も多くなり、それに合わせて陰極板320及び陽極板321の枚数を増やす必要が生じるため、第1のタンク31も大きくする必要が出てくる。しかし、第1のタンク31を大きくすると、加工屑除去装置3のフットプリントが広くなってしまう。これを防ぐために、図2に示すように第1のタンク31の上方に収容ラック36を配設して、該収容ラック36上に第3のタンク37を配設して、該第3のタンク37内に陰極板320及び陽極板321を収容させてもよい。このように、第1のタンク31の上方のスペースを活用することで、第1のタンク31よりも収容容積の大きい第3のタンク37を加工屑除去装置3のフットプリントを広げることなく、加工屑除去装置3内に配設する。第3のタンク37内には、図1に示す第1のタンク31内よりも多くの陰極板320及び陽極板321が配設されている。
第3のタンク37の基本的な構造は、第1のタンク31と同様となっており、図2に示す第2のポンプ382によって第1のタンク31内から吸い上げられた加工排水は、配管383を通り第3のタンク37内に流入する。第3のタンク37内で、屑除去手段32によって加工屑がおおまかに除去された加工排水(清水)は、先に説明した清水送水手段34によって純水製造装置4内に配設された第2のタンク42に送水される。
例えば、第3のタンク37と第1のタンク31とは、第3のタンク37の底板370及び収容ラック36を通る排水路371によって連通しており、排水路371上には開閉弁372が配設されている。そして、図2に示す屑除去手段32のメンテナンス時において、開閉弁372が開かれて、第3のタンク37内に溜まっている加工排水が第1のタンク31内に流下するようにしてもよい。
図1に示す純水製造装置4は、屑除去手段32で加工屑がおおまかに除去された清水を入れる第2のタンク42と、該清水を純水に再生する純水再生手段43と、第2のタンク42から純水再生手段43に送水する第1のポンプ44と、を備えており、これらの各構成要素は装置筐体41内に配設されている。そして、第2のタンク42は、第1のタンク31のオーバーフロー口33からオーバーフローした加工排水を流入させるオーバーフロー口33より低い位置で配設される第2の流入口42aを備えている。
例えば、純水製造装置4は、市水源から市水(水道水)を汲み上げて送出する市水送出ポンプ471と、市水送出ポンプ471から送出された市水を受けて市水に含まれる微量の不純物を濾過する逆浸透膜フィルター472とを備えていてもよい。そして、逆浸透膜フィルター472を通過し濾過された市水は、後述する配管451に流れ込み第2のタンク42から配管451に送出された清水と合流した後、純水再生手段43に送られる。
図1、2においては、純水再生手段43の一部の構成を省略して示しており、図3において純水再生手段43の各部の構成について詳しく示している。
上記第1のポンプ44によって送水される清水は、フレキシブルホース等からなる配管451を介して、純水再生手段43のフィルターユニット46に送られる。フィルターユニット46は、例えば、株式会社ディスコ製の製品名CCフィルターで構成されるユニットである。フィルターユニット46は、例えば、図3に示すように第1のCCフィルター461と第2のCCフィルター462とを備えており、送水されてきた清水は、第1のCCフィルター461又は第2のCCフィルター462に導入される。
第1のCCフィルター461(第2のCCフィルター462)は、例えば、側面に複数の図示しない開口を備えた筒体461a(筒体462a)と、筒体461a(筒体462a)の上面に配設され清水を導入する導入口461b(導入口462b)と、筒体461a(筒体462a)内に配設された図示しない筒状の濾紙とを備えている。第1のCCフィルター461(第2のCCフィルター462)においては、導入口461b(導入口462b)から筒状の濾紙内に入った清水が、筒状の濾紙で濾過された後、筒体461a(筒体462a)の側面の複数の開口から外に流出する。
このように構成された第1のCCフィルター461と第2のCCフィルター462とは、桶状のフィルターラック463上に並んで配設されている。フィルターラック463上には、第1のCCフィルター461又は第2のCCフィルター462により微細な加工屑がさらに分離された濾過済みの清水が排出される。フィルターラック463上の桶内には、配管464の上流側が連通しており、配管464の下流側は第4のタンク40に連通している。
図3に示すように、配管451は分岐しており、第1のCCフィルター461の導入口461bには配管451が分岐してなる第1の配管451aが連通しており、第2のCCフィルター462の導入口462bには配管451が分岐してなる第2の配管451bが連通している。
第1の配管451a上には、第1のソレノイドバルブ451cと、第1の圧力計451dとが配設されている。また、第2の配管451b上には、第2のソレノイドバルブ451eと、第2の圧力計451fとが配設されている。第1のソレノイドバルブ451c(第2のソレノイドバルブ451e)は、バルブ切り換え部457に電気的に接続されており、バルブ切り換え部457から送信される開閉信号によって、第1の配管451a(第2の配管451b)が連通する状態と閉じた状態とを切り換える。
第1の圧力計451d(第2の圧力計451f)は、CPU及び記憶素子等から構成される圧力判断部458に電気的に接続されており、純水再生手段43が稼動している最中において第1の配管451a内(第2の配管451b内)の圧力についての測定情報を圧力判断部458に逐次送ることができる。
圧力判断部458には、予め、第1の配管451a内(第2の配管451b内)の圧力についての許容値が設定されている。
第1のCCフィルター461による清水の処理を上記のように実施し続けると、第1のCCフィルター461の図示しない濾紙の内側には微細な加工屑が堆積し、清水が図示しない濾紙を通過し難くなり、フィルターとしての機能が失われる。その結果、第1の配管451a内の圧力が高くなり許容値を超え、第1の圧力計451dがこれを測定する。そして、第1の圧力計451dから出力される該測定情報を受けた圧力判断部458が、第1のCCフィルター461の機能が失われたと判断し、圧力判断部458による制御の下でバルブ切り換え部457が第1のソレノイドバルブ451cを閉状態にして、第1の配管451aと第1のCCフィルター461との連通を遮断する。さらに、圧力判断部458による制御の下で、バルブ切り換え部457が第2のソレノイドバルブ451eを開状態にして第2の配管451bと第2のCCフィルター462とを連通させる。また、圧力判断部458は、第1のCCフィルター461の機能が失われて交換の必要が生じていることを発報・表示して作業者に知らしめる。
その結果、第1のポンプ44により送出された清水は、第2のCCフィルター462によって第1のCCフィルター461と同様に処理される。また、第1のCCフィルター461は、濾紙等の交換が可能な状態になっているため、作業者が第1のCCフィルター461の濾紙交換を行う。
フィルターラック463から配管464を介して流下して第4のタンク40に貯留された清水は、図3に示す第3のポンプ483によって吸引されて配管482を介して純水生成部49に送られる。図示の実施形態における純水生成部49は、支持台491と、該支持台491に立設された仕切り板492と、支持台491における仕切り板492の後側に配置された紫外線照射手段493と、支持台491における仕切り板492の前側に配置されイオン交換樹脂を備えた第1のイオン交換手段494a及び第2のイオン交換手段494bからなるイオン交換ユニット494と、支持台491における仕切り板492の後側に配置された最終フィルター495とを具備している。
この第1のイオン交換手段494a及び第2のイオン交換手段494bと最終フィルター495とは、支持台491上に着脱可能に配置される。上記第3のポンプ483に汲み上げられ配管482を介して送られた清水は、紫外線照射手段493に導入され、ここで紫外線が照射されることによって殺菌される。紫外線照射手段493において殺菌処理された清水は、配管496を介して第1のイオン交換手段494aまたは第2のイオン交換手段494bに導入される。
配管496には電磁開閉弁496aおよび電磁開閉弁496bが配設されている。電磁開閉弁496aが開状態になると殺菌処理された清水が第1のイオン交換手段494aに導入され、電磁開閉弁496bが開状態になると殺菌処理された清水が第2のイオン交換手段494bに導入されるようになっている。第1のイオン交換手段494aまたは第2のイオン交換手段494bに導入された清水は、イオンが交換されて純水に精製される。
このようにして清水がイオン交換されて精製された純水には、第1のイオン交換手段494aおよび第2のイオン交換手段494bを構成するイオン交換樹脂の樹脂屑等の微細な物質が混入されている場合がある。このため、第1のイオン交換手段494aおよび第2のイオン交換手段494bによって清水がイオン交換されて精製された純水を配管497を介して最終フィルター495に導入し、この最終フィルター495によって純水に混入されているイオン交換樹脂の樹脂屑等の微細な物質を捕捉する。
例えば、図3に示すように、上記配管497には、第1のイオン交換手段494aおよび第2のイオン交換手段494bから最終フィルター495に送出される純水の圧力を検出する圧力検出手段498が配設されており、この圧力検出手段498は検出した配管497内の圧力が所定圧力値以上に達したならば、最終フィルター495に樹脂屑等の微細な物質が堆積してフィルターとしての機能が失われたと判断し、最終フィルター495を交換すべきとの警告を発報・表示する。
また、上記配管497には、第1のイオン交換手段494aまたは第2のイオン交換手段494bから最終フィルター495に送出される純水の比抵抗を検出するための比抵抗計499が配設されていてもよい。
上記純水生成部49によって精製された純水は、配管50を介して純水温度調整手段5に送られる。純水温度調整手段5に送られた純水は、ここで所定温度に調整され配管51を介して図1に示す加工装置2内の図示しない加工液供給手段に循環せしめられる。
図1に示す加工装置2が稼動している際中において、屑除去手段32をメンテナンスする場合について説明する。屑除去手段32のメンテナンスとしては、例えば、各陽極板321に付着した加工屑をスクレパー等により除去するために、複数枚の陽極板321を一括で第1のタンク31から引き上げる。または、加工屑の除去回数が所定回数に達した陽極板321は、除去作業によって劣化したと考えられるため、複数枚の陽極板321を一括で第1のタンク31から引き上げて、新たに別の複数枚の陽極板321を第1のタンク31に収容する。そしてメンテナンスのために、加工屑除去装置3を停止させる、即ち、清水送水ポンプ344による吸引や直流電源329による電圧の印加等が停止する。
このように屑除去手段32のメンテナンス時において、清水送水ポンプ344が吸引を止めて清水吸引パイプ341内から流路343に加工排水が吸い上げられなくなることで、稼動している加工装置2の排水口21から排水口21より低い位置に位置する第1の流入口31aを通り第1のタンク31内に流入する加工排水によって、第1のタンク31内の水位が上昇していく。そして、第1のタンク31内の所定の水位を超えた加工排水は、オーバーフロー口33からオーバーフローして配管330を通り、オーバーフロー口33よりも低い位置に位置する第2の流入口42aから第2のタンク42に流入する。
図2に示す屑除去手段32のメンテナンス時においては、第2のポンプ382が吸引を止めて第1のタンク31内から第3のタンク37内に加工排水が吸い上げられなくなり、また、清水送水ポンプ344が吸引を止めて第3のタンク37内から加工排水が吸い上げられなくなることで、稼動している加工装置2の排水口21から排水口21より低い位置に位置する第1の流入口31aを通り第1のタンク31内に流入する加工排水によって、第1のタンク31内の水位が上昇していく。そして、第1のタンク31内の所定の水位を超えた加工排水は、オーバーフロー口33からオーバーフローして配管330を通り、オーバーフロー口33よりも低い位置に位置する第2の流入口42aから第2のタンク42に流入する。
屑除去手段32のメンテナンス時において第2のタンク42には、おおまかに加工屑が取り除かれていない加工排水が流れ込む。したがって、第1のポンプ44によって該加工排水が、フィルターユニット46の第1のCCフィルター461に送られる。その結果、おおまかに加工屑が取り除かれていない加工排水によって、第1のCCフィルター461のフィルターとしての機能が早く失われてしまうが、本実施形態においては先に説明したように、図3に示す圧力判断部458によって第1のCCフィルター461と第2のCCフィルター462との切り換えが自動的に行われるため、第4のタンク40内には十分に加工屑が取り除かれた清水が常時流れ込む。即ち、純水製造装置4は、屑除去手段32のメンテナンス時においても正常に稼動し続けるため、純水リサイクルシステム1は、加工装置2、加工屑除去装置3、及び純水製造装置4に水を循環させ、加工装置2の連続加工を可能とする。
このように、本発明に係る純水リサイクルシステム1は、加工屑除去装置3は、加工装置2の排水口21より低い位置に第1の流入口31aが配設され排水口21から排水される加工屑を含んだ加工排水を流入させる第1のタンク31と、第1のタンク31の中で加工排水からおおまかに加工屑を取り除く屑除去手段32と、第1のタンク31から加工排水をオーバーフローさせるオーバーフロー口33と、を備え、純水製造装置4は、屑除去手段32で加工屑がおおまかに除去された水を入れる第2のタンク42と、加工屑がおおまかに除去された水を純水に再生する純水再生手段43と、第2のタンク42から純水再生手段43に送水する第1のポンプ44と、を備え、第2のタンク42は、第1のタンク31のオーバーフロー口33からオーバーフローした加工排水を流入させるオーバーフロー口33より低い位置で配設される第2の流入口42aを備えており、屑除去手段32をメンテナンスする時(加工屑除去装置3が停止する時)に、第1のタンク31のオーバーフロー口33からオーバーフローした加工排水を第2の流入口42aから第2のタンク42に流入させることで、水を循環させ続け、加工装置2による被加工物の連続加工を可能にする。
なお、本発明に係る純水リサイクルシステム1は上記実施形態に限定されるものではなく、また、添付図面に図示されている加工装置2、加工屑除去装置3、及び純水製造装置4の各構成の形状・大きさ等についても、これに限定されず、本発明の効果を発揮できる範囲内で適宜変更可能である。
1:純水リサイクルシステム
2:加工装置 20:筐体 21:排水口 211:L字状配管
3:加工屑除去装置 31:第1のタンク 310:底板 311a、311b:側壁 31a:第1の流入口
32:屑除去手段 320:陰極板 321:陽極板
329:直流電源
34:清水送水手段 341:清水吸引パイプ 342:清水送出管 343:流路
344:清水送水ポンプ 345:透明度確認部
33:オーバーフロー口 330:配管
37:第3のタンク 382:第2のポンプ
4:純水製造装置 41:装置筐体
42:第2のタンク 42a:第2の流入口 44:第1のポンプ
43:純水再生手段
451:配管 451a:第1の配管 451c:第1のソレノイドバルブ 451d:第1の圧力計 451b:第2の配管 451e:第2のソレノイドバルブ 451f:第2の圧力計 457:バルブ切り換え部 458:圧力判断部
46:フィルターユニット 461:第1のCCフィルター 462:第2のCCフィルター 463:フィルターラック 464:配管
40:第4のタンク
471:市水送出ポンプ 472:逆浸透膜フィルター
49:純水生成部 493:紫外線照射手段 494:イオン交換ユニット 495:最終フィルター 498:圧力検出手段 499:比抵抗計
5:純水温度調整手段

Claims (1)

  1. 純水が供給されつつ砥石で被加工物を加工する加工装置と、該加工装置から排出される加工排水を受け取り該加工排水に含まれる加工屑を取り除く加工屑除去装置と、該加工屑が除去された清水を純水にする純水製造装置と、該加工装置、該加工屑除去装置、及び該純水製造装置をサイクル状に接続させる配管とを備えた、水を循環させる純水リサイクルシステムであって、
    該加工屑除去装置は、該加工装置の排水口より低い位置に第1の流入口が配設され該排水口から排水される加工屑を含んだ加工排水を流入させる第1のタンクと、該第1のタンクの中で加工排水からおおまかに加工屑を取り除く屑除去手段と、該第1のタンクから加工排水をオーバーフローさせるオーバーフロー口と、を備え、
    該純水製造装置は、該屑除去手段で加工屑がおおまかに除去された水を入れる第2のタンクと、加工屑がおおまかに除去された水を純水に再生する純水再生手段と、該第2のタンクから該純水再生手段に送水する第1のポンプと、を備え、
    該第2のタンクは、該第1のタンクの該オーバーフロー口からオーバーフローした加工排水を流入させる該オーバーフロー口より低い位置で配設される第2の流入口を備え、
    該屑除去手段をメンテナンスする時に、該第1のタンクの該オーバーフロー口からオーバーフローした加工排水を該第2の流入口から該第2のタンクに流入させ、水を循環させ、被加工物の加工を可能にする純水リサイクルシステム。
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