JP2019208422A - ヒアルロニダーゼを含む新規な組換えエキソソーム及びその用途 - Google Patents

ヒアルロニダーゼを含む新規な組換えエキソソーム及びその用途 Download PDF

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Yon Son Hong
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スー ヤン,ユー
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Abstract

【課題】ヒアルロニダーゼを含む新規な組換えエキソソーム及びその用途を提供する。【解決手段】本発明は、ヒアルロニダーゼを含む組換えエキソソーム及びその用途に関するものであって、さらに詳細には、膜表面にヒアルロニダーゼを提示する組換えエキソソーム及びその抗癌剤としての用途に関するものである。【選択図】図8E

Description

本発明は、新規な組換えエキソソーム及びその用途に係り、より具体的には、表面にヒアルロニダーゼを提示する新規な組換えエキソソーム及びその用途に関する。
癌治療のためのナノ薬物に関するこれまでの研究成果にもかかわらず、薬物伝達に使われるほとんどのナノ粒子は、腫瘍組織を深く侵透できず、固形腫瘍の血管周辺のみに限定されるために、その治療効能が制限された(Manzoor et al.,Cancer Res.2012,72:5566−5575,2012;Jain and Stylianopoulos,Nat.Rev.Clin.Oncol.7:653−664,2010;Minchinton and Tannock,Nat.Rev.Cancer 6:583−592,2006)。腫瘍内ナノ粒子蓄積の程度は、癲癇液圧力の上昇と稠密に複雑な細胞外基質(extracellular matrix、ECM)のために、深刻に制限される。
ECMは、主にヒアルロン酸(HA)とグリコサミノグリカン(gluosaminoglycans)ゲル内に包埋された稠密コラーゲンネットワークで構成され(Toole,Nat.Rev.Cancer,4(7):528−539,2004;Evanko et al.,Adv.Drug Deliv.Rev.,59(13):1351−1365,2007)、腫瘍微小環境で癲癇内圧力の形態で強力な物理的及び流体力学的障壁を作り出す(Shepard,Front Oncol.,5:192,2015;Heldin et al.,Nat.Rev.Cancer 4(10):806−813,2004;Waite et al.,Crit.Rev.Biomed.Eng.,40(1):21−41,2012)。
腫瘍微小環境内でのECM破壊に対する治療戦略(Whatcott et al.,Cancer Discov.1(4):291−296,2011;Tong and Kohane,Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.,56:41−57,2016)は、PEG−PH20(PEGylated rHuPH20酵素、組換えヒトヒアルロニダーゼ酵素)を含む多様な臨床試験を進行させながら、臨床的に迅速に発展しつつある(Thompson et al.,Mol.Cancer Ther.,9(11):3052−3064,2011;Zhou et al.,Nano Lett.,16(5):3268−3277,2016;Hingorani et al.,Clin.Cancer Res.,2016,22(12):2848−2854,2016)。また、腫瘍で酵素伝達効率とナノ粒子の拡散とを向上させるために、高分子ナノ粒子でECM分解酵素の多価提示(multivalent presentation)戦略が開発されている(Villegas et al.,ACS Appl.Mater.Interfaces.7(43):24075−24081;Goodman et al.,Int.J.Nanomedicine,2(2):265−274,2007;Wong et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 108(6):2426−2431.2011;Zhou et al.,Theranostics 6(7):1012−1022,2016)。しかし、このようなナノ剤形の可能な問題点は、酵素固定化のための追加工程によって、酵素特性が非可逆的に変化されるということである。また、膜結合グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)ドメインが欠けている切断されたPH20の形態を有する化学的に変形された合成ナノ粒子の治療効能に対する恐れが依然として残っている(Rosengren et al.,AAPS J.17(5):1144−1156,2015;Arming et al.,Eur.J.Biochem.,247(3):810−814,1997)。天然PH20ヒアルロニダーゼ(hyaluronidase)のGPIアンカリング(anchorage)は、細胞表面でタンパク質の移動性を増加させて、卵保護膜(egg vestment)への成功的な浸透のための最大速度及び卵子−精子の膜融合を可能にする(Hunnicutt et al.,Biol.Reprod.,54(6):1343−1349,1996;Sauber et al.,J.Androl.,18(2):151−158,1997)。
本発明は、前記問題点を含んだ多様な問題点を解決するためのものであって、より効率的なPH20に基づいたナノ薬物及びそれを利用した坑癌免疫治療剤及び膵腸細胞でのインスリン分泌促進を通じる糖尿病治療剤を提供することを目的とする。しかし、このような課題は、例示的なものであって、これにより、本発明の範囲が限定されるものではない。
本発明の一観点によれば、膜に組換えヒアルロニダーゼが提示された組換えエキソソーム(recombinant exosome)が提供される。
本発明の他の一観点によれば、前記組換えエキソソームを有効成分として含む癌治療用組成物が提供される。
本発明の他の一観点によれば、膜に組換えヒアルロニダーゼが提示され、内部に坑癌化合物が封入された組換えエキソソームを有効成分として含む癌治療用組成物が提供される。
本発明の他の一観点によれば、膜に組換えヒアルロニダーゼが提示された組換えエキソソーム及び坑癌化合物を有効成分として含む癌治療用組成物が提供される。
本発明の他の一観点によれば、治療的に有効な量の前記組換えエキソソームを癌にかかった個体に投与する段階を含む前記個体の癌治療方法が提供される。
本発明の他の一観点によれば、治療的に有効な量の膜に組換えヒアルロニダーゼが提示され、内部に坑癌化合物が封入された組換えエキソソームを癌にかかった個体に投与する段階を含む前記個体の癌治療方法が提供される。
前記のようになされた本発明の一実施例による組換えエキソソームは、腫瘍組織周辺に布陣して、兔疫細胞及び坑癌化合物の近接を妨害する細胞外基質を分解させることによって、遺伝子の伝達のような複雑な機転に依らずとも、癌細胞を選択的に除去することができて、癌の治療に有用に使われる。
HEK293T細胞株から本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(以下、‘Exo−PH20’と略称する)の製造及び特性を示したものであって、図1Aは、Exo−PH20でのPH20及びエキソソームマーカーとしてのAlix及びTsg101の発現を検出するための抗体を利用したウェスタンブロットの分析結果を示す。 HEK293T細胞株から本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(以下、‘Exo−PH20’と略称する)の製造及び特性を示したものであって、図1Bは、本発明のExo−PH20のPH20発現を定量するために、標準として順次に希釈された組換えPH20(rHuPH20)を使用したウェスタンブロットの分析結果を示す。 HEK293T細胞株から本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(以下、‘Exo−PH20’と略称する)の製造及び特性を示したものであって、図1Cは、本発明の一実施例によるExo−PH20のサイズ分布を動的光散乱分析(DLS)で分析した結果を示すグラフ、及び前記Exo−PH20を透過電子顕微鏡で撮影した写真(グラフ内の右側、スケールバー:上側100nm及び下側20nm)である。 HEK293T細胞株から本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(以下、‘Exo−PH20’と略称する)の製造及び特性を示したものであって、図1Dは、対照群エキソソーム(以下、‘Exo−Con’と略称する)のサイズ分布を動的光散乱分析(DLS)で分析した結果を示すグラフ、及び前記Exo−PH20を透過電子顕微鏡で撮影した写真(グラフ内の右側、スケールバー:上側100nm及び下側20nm)である。 HEK293T細胞株から本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(以下、‘Exo−PH20’と略称する)の製造及び特性を示したものであって、図1Eは、同一質量に換算されたヒト組換えPH20と本発明のExo−PH20との酵素活性を比較したグラフである。 HEK293T細胞株から本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(以下、‘Exo−PH20’と略称する)の製造及び特性を示したものであって、図1Fは、Exo−PH20に発現されているPH20ヒアルロニダーゼがエキソソームの脂質ラフト(lipid raft)に存在することを示すためのウェスタンブロットの分析結果である。 本発明の一実施例によって製造されたPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(以下、‘Exo−PH20Dox’)の製造及び特性を示したものであって、図2Aは、多様な量のドキソルビシン(試料当たり繰り返し回数n=3)と反応させた100μgのエキソソームのドキソルビシン積載量を定量した結果を示すグラフである。 本発明の一実施例によって製造されたPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(以下、‘Exo−PH20Dox’)の製造及び特性を示したものであって、図2Bは、Exo−PH20Doxを透過電子顕微鏡で撮影した結果を示す写真であって、左側のスケールバーは、100nmを示し、右側のスケールバーは、20nmを示す。 本発明の一実施例によって製造されたPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(以下、‘Exo−PH20Dox’)の製造及び特性を示したものであって、図2Cは、Exo−PH20Doxのサイズ分布を動的光散乱分析(DLS)で分析した結果を示すグラフである。 本発明の一実施例によって製造されたPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(以下、‘Exo−PH20Dox’)の製造及び特性を示したものであって、図2Dは、生理学的環境(pH7.4、−●−)及び癌微小環境と類似した酸性条件
での経時的なドキソルビシンの放出程度(%)を示すグラフである。
本発明の一実施例によって製造されたPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(以下、‘Exo−PH20Dox’)の製造及び特性を示したものであって、図2Eは、同一質量に換算されたヒト組換えPH20と本発明のExo−PH20、Exo−PH20Doxとの酵素活性を比較したグラフである。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の試験管内条件での酵素活性を分析した結果を示すものであって、図3Aの左側は、同一質量に換算されたヒト組換えPH20とExo−PH20とを30分間処理した後、腫瘍HAの枯渇程度を対照群PC3 HA領域に比べて、実験群PC3 HA領域の相対的長さを測定した結果を示すグラフであり、右側は、PH20 53ngに換算されたヒト組換えPH20とExo−PH20とを処理した時、位相差顕微鏡で撮影した結果であって、PC3細胞の拡大された代表イメージ(スケールバー:100μm)である。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の試験管内条件での酵素活性を分析した結果を示すものであって、図3Bは、同一質量のPH20(0、5.3、26.5、53ng)に換算されたヒト組換えPH20とExo−PH20とを30分間処理した時、位相差顕微鏡で撮影した結果であって、PC3細胞(上段)及び拡大されたイメージ(下段、スケールバー:上側50μm及び下側100μm)でPH20に敏感なHAの代表イメージである。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の試験管内条件での酵素活性を分析した結果を示すものであって、図3Cは、Exo−PH20で1時間処理した腫瘍HA枯渇をリアルタイムで検出した結果を示す位相差顕微鏡撮影イメージであって、HA高発現PC3癌細胞周囲のHA(黄色の矢印)は、固定された赤血球を排除することで検出された。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の腫瘍内投与後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図4Aは、Exo−PH20(スケールバー:200μm)を投与したPC3腫瘍保有動物から摘出された腫瘍組織に対する免疫組織化学の結果を撮影した写真であって、Exo−PH20(5mg/kg)の腫瘍内投与後、PC3異種移植片を6、12、24、48及び96時間経過後、回収して腫瘍薄片に対して抗PH20抗体(上段)及び抗HABP抗体(下段)を使用して染色した結果である。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の腫瘍内投与後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図4Bは、対照群として同一量のExo−Conを腫瘍内投与した後、PC3異種移植片を6、12、24、48及び96時間経過後、回収して腫瘍薄片に対して抗HABP抗体を使用してHAに対して染色した結果である。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の腫瘍内投与後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図4Cは、PC3細胞保有癌モデルに対してPH20 530ngの同一質量に換算されたヒト組換えPH20と本発明のExo−PH20及び対照群としてExo−Con及びPBSとをそれぞれ腫瘍内投与後、経時的な腫瘍の体積を測定した結果を示すグラフである。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の腫瘍内投与後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図4Dは、PC3細胞保有癌モデルに対してPBS、Exo−Con及びPH20 530ngの同一質量に換算されたヒト組換えPH20と本発明のExo−PH20とをそれぞれ腫瘍内投与後、経時的なマウスの重量を測定した結果を示すグラフである。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の腫瘍内投与後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図4Eは、腫瘍切除術を通じてPC3保有マウスモデルでPH20 530ng及び265ngの同一質量に換算されたヒト組換えPH20と本発明のExo−PH20及び対照群としてExo−Con及びPBSとをそれぞれ腫瘍内投与後、実験終点から摘出された腫瘍の重量を示すグラフであって、各値は、平均±SD(ANOVA分析によって、P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、グループ当たりマウス数n=5)を示す。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の腫瘍内投与後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図4Fは、PBS、Exo−Con及びPH20 530ng及び265ngの同一質量に換算されたヒト組換えPH20、Exo−PH20を投与した動物で腫瘍移植28日経過後、摘出されたPC3癌を羅列したイメージである。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の腫瘍内投与後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図4Gは、PBS、Exo−Con及びPH20 530ngの同一質量に換算されたヒト組換えPH20、Exo−PH20を投与した動物で腫瘍移植28日経過後、摘出されたPC3腫瘍薄片を抗HABP抗体を用いて染色した免疫組織化学の写真である。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の静脈注射後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図5Aは、PC3腫瘍細胞を保有したBALB/cヌードマウスでcy5.5蛍光染料で標識したExo−Con、Exo−PH20(10mg/kg)を静脈内投与後、時間(0、1、3、6、12、24時間)によってエキソソームの体内分布を確認したラットの全身蛍光イメージである。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の静脈注射後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図5Bは、PC3腫瘍細胞を保有したBALB/cヌードマウスでcy5.5蛍光染料で標識したExo−Con、Exo−PH20(10mg/kg)を静脈内投与後、24時間が経た時点で摘出したラットの癌及び臓器(腎臓、脾臓、肝、心臓、肺)にエキソソームの蓄積された程度を確認した蛍光イメージである。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の静脈注射後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図5Cは、PC3腫瘍細胞を保有したBALB/cヌードマウスで10mg/kgのExo−Con、Exo−PH20静脈内投与による腫瘍成長を記録したグラフであって、各値は、ANOVAによる平均±SD(P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、グループ当たりマウス数n=5)で示す。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の静脈注射後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図5Dは、腫瘍切除術を通じてPC3保有マウスモデルで実験終点から摘出された腫瘍の重量を示すグラフであって、各値は、平均±SD(ANOVA分析によって、P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、グループ当たりn=5匹のマウス)を示す。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の静脈注射後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図5Eは、実験終点から摘出されたPC3腫瘍薄片を抗HABP抗体を用いて染色した免疫組織化学の写真である。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の静脈注射後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図5Fは、Exo−PH20がPC3腫瘍の微小血管領域に及ぼす影響を示したものであって、左側は、PBS(−●−)、Exo−Con(−○−、10mg/kg)及び
静脈投与後、時間経過(t=0、1、3、6及び24時間)による相対血流(血管化率、%)を高解像度超音波映像で20mm当たり血管分布を用いて計算した結果を示すグラフであり、右側は、24時間経過後、血流の状態を確認するために撮影した超音波映像である。
本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の静脈注射後、生体内条件での坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図5Gは、3つのグループで時間の経過(t=0、1、3、6及び24時間)によって撮影した超音波映像である。 本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の全身投与後、ナノ粒子の癌組織への浸透の増加有無を分析した結果であって、Exo−PH20がPC3異種移植モデルでリポソームの腫瘍内分布を向上させることを示す腫瘍組織薄片に対する蛍光イメージであって、スケールバーは、100μmであり、PC3腫瘍保有マウスのしっぽ静脈注射を通じて10mg/kg Exo−PH20を投与した後、3時間後にcy5.5−標識されたリポソーム(4mg/kg)を静脈内注射し、リポソーム注入7時間経過後、腫瘍組織を摘出し、OCT媒質に包埋して冷凍薄片化した後、蛍光顕微鏡下で分析し、Hoechstは、核(青色)の染色に使用し、血管は、抗CD31抗体(緑色)で染色した。 免疫能力モデル動物での本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の4T1異種移植モデル免疫能力マウス(BALB/c)に全身投与後、坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図7Aは、10mg/kgのExo−PH20の全身投与後、経時的な腫瘍成長を記録したグラフであって、各値は、平均±SD(ANOVA分析によって、P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、グループ当たりn=5匹のマウス)を示す。 免疫能力モデル動物での本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の4T1異種移植モデル免疫能力マウス(BALB/c)に全身投与後、坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図7Bは、前記図7Aの実験終了後、摘出された腫瘍組織の重量を測定した結果を示すグラフであって、各値は、平均±SD(ANOVA分析によって、P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、グループ当たりマウス数n=5)を示す。 免疫能力モデル動物での本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の4T1異種移植モデル免疫能力マウス(BALB/c)に全身投与後、坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図7Cは、4T1腫瘍の凍結薄片から浸潤されたCD8T細胞を示す免疫蛍光染色イメージであって、スケールバーは、100μmを示し、腫瘍移植25日後、切除された腫瘍標本を抗マウスCD8抗体で染色し、マウスAlexa−Fluor−488 2次抗体(緑色)で染色し、Hoechstは、核(青色)の染色に使われる。 免疫能力モデル動物での本発明の一実施例によるPH20表面提示組換えエキソソーム(Exo−PH20)の4T1異種移植モデル免疫能力マウス(BALB/c)に全身投与後、坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図7Dは、4T1腫瘍の凍結薄片から浸潤されたCD8T細胞の数を表記したグラフであって、図7Cに示したイメージを含んだ10枚のイメージでImageJソフトウェアを用いて腫瘍浸潤CD8T細胞を計数し、各値は、平均±SD(ANOVA分析によって、P<0.05、**P<0.01、***P<0.001)を示す。 本発明の一実施例によるPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(Exo−PH20Dox)の坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図8Aは、陰性対照群としてPBS(−●−)、遊離ドキソルビシン(Free Dox、1mg/kg、−○−)、PH20表面提示エキソソーム
、ドキソルビシン封入対照エキソソーム(Exo−ConDox、10mg/kg、1mg/kg dox doseに相応する、−△−)及びPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム
を静脈投与したPC3保有異種移植腫瘍モデル動物の経時的な腫瘍成長を示すグラフである。
本発明の一実施例によるPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(Exo−PH20Dox)の坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図8Bは、前記図8Aの実験終了後、腫瘍組織を摘出して腫瘍組織の重量を測定した結果を示すグラフであって、図8A及び図8Bで、データは、平均±SD(ANOVA分析によって(P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、各グループ当たりマウス数n=5)。 本発明の一実施例によるPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(Exo−PH20Dox)の坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図8Cは、図8Bから摘出された各実験群の腫瘍組織を撮影した写真である。 本発明の一実施例によるPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(Exo−PH20Dox)の坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図8Dは、PC3腫瘍保有マウスに3mg/kgドキソルビシンを封入したエキソソームを静脈投与後、24時間が経た時点に摘出した腫瘍組織で薬物分布に対するPC3腫瘍組織断面を共焦点蛍光顕微鏡で撮影した写真であって(スケールバー:50μm)、Hoechstは、核(青色)の染色に使われ、血管は、抗CD31抗体(緑色)で染色する。 本発明の一実施例によるPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソーム(Exo−PH20Dox)の坑癌活性を分析した結果を示すものであって、図8Eは、本発明の一実施例によるPH20表面提示及びドキソルビシン内部封入エキソソームの併用処理の効果を図式的に示した概要図である。
用語の定義
本明細書で使われる用語「エキソソーム(exosome)」は、多くの、おそらく血液、尿、及び細胞培養の培養培地を含むあらゆる生物学的液体に存在するかも知れない、ナノサイズの細胞由来の小胞(vesicle)である。エキソソームのサイズは、30nm〜100nmと知られており、多小胞体(multivesicular body)が細胞膜と融合する時、細胞から分泌されるか、細胞膜を通じて直接分泌される。エキソソームは、凝固、細胞間信号伝逹、及び代謝廃棄物の管理のような多様な過程で重要な役割を果たしていると知られている。
本明細書で使われる用語「組換えエキソソーム」は、人為的に生産されたエキソソームを意味し、エキソソームを生産することができる宿主細胞(host cell)に遺伝子工学(genetic engineering)によって外来タンパク質を暗号化する遺伝子を形質導入して、形質転換宿主細胞を製造した後、前記形質転換宿主細胞を培養した後、それから収得されたエキソソームである。前記組換えエキソソームには、形質導入された外来タンパク質が内部またはエキソソーム膜に含まれている。
本明細書で使われる用語「ヒアルロニダーゼ」は、ヒアルロン酸(HA)の分解を触媒する酵素を意味する。カールマイヤー(Karl Meyer)は、1971年、この酵素を酵素反応産物に基づいて3種のグループに分類した。前記3種の主要類型は、2種の真核細胞エンドグリコシダーゼ加水分解酵素と原核細胞リアーゼ(lyase)類型のグリコシダーゼである。ヒトには、HYAL1、HYAL2、HYAL3、HYAL4、HYAL5の5種の機能性ヒアルロニダーゼと1種の擬似遺伝子(pseudogene)であるHYAL6とがあるが、そのうち、HYAL5は、精子付着分子1(SPAM1)またはPH20と知られており、精子表面タンパク質であるPH20は、グルコシル加水分解酵素56族に属し、睾丸から発現される。PH20は、ヒアルロン酸でN−アセチル−β−D−グルコサミンとD−グルクロン酸残基との間の(1→4)結合をランダムに加水分解する。SPAM−1/PH20は、精子−卵子付着に関与する。受精時に、精子は、まず透明帯(zona pellucida)に到逹する前に卵子を取り囲む卵丘細胞層を貫通しなければならないが、卵丘細胞は、排卵前に形成されるヒアルロン酸を含有するマトリックスに包まれている。PH20は、ヒアルロン酸を消化させて、精子が卵丘細胞の層を貫通することを支援する。
本明細書で使われる「免疫原性細胞死(immunogenic cell death)」は、アントラサイクリン(anthracyclines)系抗癌剤、タキサン系抗癌剤、オキサリプラチン(oxaliplatin)及びボルテゾミブ(bortezomib)のような細胞増殖抑制剤や放射線療法及び光力学治療法によって引き起こされる一種の細胞死を意味する。前記免疫原性細胞死は、一般的な細胞死とは異なって、癌細胞の免疫学的細胞死は、樹状細胞(dendritic cell)の活性化とそれによる特異的なT細胞反応の活性化とを通じて効果的な坑癌免疫反応を誘発することができる。免疫原性細胞死を誘発する物質を免疫原性細胞死誘導剤(immunogenic cell death inducer)または免疫原性細胞死誘導抗癌剤(immunogenic cell death inducing anticancer agent)と称する。前記免疫原性細胞死及び免疫原性細胞死誘導剤に対しては、Kroemerら(Annu.Rev.Immunol.,31:51−72,2013)によく整理されている。前記文献は、全体として本明細書に参照として組み込まれる。
本明細書で使われる「非免疫原性細胞死誘導抗癌剤(non−immunogenic cell death inducing anticancer agent)」は、免疫原性細胞死ではない一般的な細胞死を誘導する物質を意味する。
本明細書で使われる用語「アントラサイクリン系抗癌剤(anthracyclin−type anticancer agent)」は、ストレプトミセス属細菌であるStreptomyces peucetius var.caesius由来の癌化学療法に使われる細胞周期非特異的な抗癌剤系列を称する。アントラサイクリン系抗癌剤は、白血病、リンパ腫、乳房癌、胃癌、子宮癌、卵巣癌、膀胱癌、及び肺癌を含んだ多様な癌の治療に使われるが、従来に開発されている化学療法抗癌剤のうち、最も効果的な抗癌剤中の1つである。最初に発見されたアントラサイクリン系抗癌剤としては、ダウノルビシン(daunorubicin)があり、引き続き開発されているドキソルビシン(doxorubicin)、その後に開発されているエピルビシン(epirubicin)、イダルビシン(idarubicin)、ピクサントロン(pixantrone)、サバルビシン(sabarubicin)、バルビシン(valrubicin)などが存在する。アントラサイクリン系抗癌剤の作用機転としては、DNA/RNA鎖の塩基上の間に挿入されることによって、DNA及びRNA合成を抑制して、迅速に成長する癌細胞の複製を妨害すること、トポイソメラーゼII酵素活性を抑制して、スーパーコイル化DNAの緊張緩和を抑制して、転写と複製とを妨害すること、鉄媒介遊離酸素ラジカルの形成を通じるDNA、タンパク質及び細胞膜の損傷誘導及びDNA損傷反応、エピゲノム及び転写体を脱調節するクロマチンからヒストン放逐誘導などが挙論されている。最近の研究によれば、ドキソルビシンがCD4細胞を活性化させることによって、Th1免疫反応を増加させると報告され(Park et al.,Int.Immunopharmacol.9(13−14):1530−1539,2009)、樹状細胞とドキソルビシンの併用投与時に、骨肉腫の免疫学的細胞死(immunogenic cell death)を誘発することによって、坑癌活性を示すと報告されている(Kawano et al.,Oncol.Lett.11:2169−2175,2016)。
本明細書で使われる用語「タキサン系抗癌剤(taxanoid anticancer agentまたはtaxne anticancer drug)」は、イチイ属(Taxus sp.)の植物から抽出されたジテルペノイドタキサン誘導体(diterpenoid taxane derivatives)であって、細胞内のマイクロチューブルの組立てを増進させ、解体を阻害する機転を有した有糸分裂阻害剤である。現在常用化された薬物としては、パクリタキセル(paclitaxel)及びドセタキセル(docetaxel)などが存在し、そのうち、パクリタキセルは、Taxus brevifoliaの周皮から抽出したタキサン系抗癌剤であって、1992年難治性卵巣癌治療剤として米国FDAの承認を受け、ドセタキセルは、Taxus bacaataから由来したタキサン系抗癌剤であって、パクリタキセルと効能が類似し、乳房癌、非細胞肺癌、リンパ腫、膀胱癌などの治療に使われており、パクリタキセルに比べて、親水性が高い特性を有している。最近、タキサン系抗癌剤も、癌細胞を細胞毒性Tリンパ球に対して感作させることによって、これら癌細胞の免疫原性細胞死を促進させる機転を有すると明らかになっている。
本明細書で使われる用語「免疫チェックポイント阻害剤(immune checkpoint inhibitor)」は、Tリンパ球のような特定類型の免疫系細胞及び一部の癌細胞によって生産された特定タンパク質を遮断する類型の薬物を意味するが、これらタンパク質は、免疫反応を抑制し、Tリンパ球が癌細胞の殺傷を防止する。したがって、このようなタンパク質が遮断されれば、免疫系の「制動装置」が解けられ、Tリンパ球が癌細胞をさらによく殺すことができる。前記「免疫チェックポイント」と現在までよく知られたものは、PD−1/PD−L1及びCTLA−4/B7−1/B7−2などが存在する。PD−1阻害剤としては、Pembrolizumab(商標名:Keytruda)、Nivolumab(商標名:Opdivo)などが存在し、PD−1のリガンドであるPD−L1の阻害剤としては、Atezolizumab(商標名:Tecentriq)、及びAvelumab(商標名:Bavencio)などが存在する。一方、CTLA−4/B7−1/B7−2の相互作用を阻害するCTLA−4阻害剤としては、Ipilimumab(商標名:Yervoy)などがFDAの承認を受けた。最近、数年間、特に、転移性黒色腫(metastatic melanoma)またはホジキンリンパ腫(Hodgkin lymphoma)の患者から印象的な成功を収め、他の類型の癌患者を対象とした臨床試験で多くの可能性を示している。
発明の詳細な説明
本発明の一観点によれば、膜に組換えヒアルロニダーゼが提示された及び組換えエキソソームが提供される。
前記組換えエキソソームにおいて、前記ヒアルロニダーゼは、GPI−アンカリングされた形態の膜結合ヒアルロニダーゼであり、前記GPI−アンカリングされた形態の膜結合ヒアルロニダーゼは、全長PH20であり、前記PH20は、配列番号1〜30に記載されるアミノ酸配列のうち何れか1つを含みうる。前記配列番号1〜30に記載されるアミノ酸配列は、表1に記載されたように、ヒトPH20の36−490 a.aに相応し、相同性が少なくとも85%以上の他種由来のPH20またはそれと予測になるタンパク質である。
本発明の他の一観点によれば、前記組換えエキソソームを有効成分として含む癌治療用組成物が提供される。
本発明の他の一観点によれば、膜に組換えヒアルロニダーゼが提示され、内部に坑癌化合物が封入された組換えエキソソームを有効成分として含む癌治療用薬学的組成物が提供される。
本発明の他の一観点によれば、膜に組換えヒアルロニダーゼが提示された組換えエキソソーム及び坑癌化合物を有効成分として含む癌治療用薬学的組成物が提供される。
前記癌治療用薬学的組成物において、前記坑癌化合物は、免疫原性細胞死誘導剤、免疫チェックポイント阻害剤、有糸分裂阻害剤、代謝拮抗剤(antimetabolite)、ホルモン剤、アルキル化剤(alkylating agent)、Flt3リガンドまたはトポイソメラーゼ阻害剤(topoisomerase inhibitors)であり得る。
前記癌治療用薬学的組成物において、前記免疫原性細胞死誘導剤は、アントラサイクリン系抗癌剤、タキサン系抗癌剤、抗EGFR抗体、BKチャネル作用剤、ボルテゾミブ、強心性配糖体(cardiac glycoside)、シクロホスファミド系抗癌剤、GADD34/PP1阻害剤、LV−tSMAC、麻しん(Measles)ウイルス、またはオキサリプラチンであり、強心性配糖体は、非免疫原性細胞死誘導剤と組合わせられて使われ、前記GADD34/PP1阻害剤は、マイトマイシン(mitomycin)と組合わせられて使われ、前記アントラサイクリン系抗癌剤は、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ピクサントロン、サバルビシン、またはバルビシンであり、前記タキサン系抗癌剤は、パクリタキセルまたはドセタキセルであり、前記免疫原性細胞死誘導剤は、前記免疫チェックポイント阻害剤と組合わせられて使われる。
前記癌治療用薬学的組成物において、前記免疫チェックポイント阻害剤は、PD−1/PDL1相互作用阻害剤またはCTLA−4/B7−1/B7−2相互作用阻害剤であり、前記PD−1/PDL1相互作用阻害剤は、ペムブロリズマブ(Pembrolizumab)、ニボルマブ(Nivolumab)、アテゾリズマブ(Atezolizumab)またはアベルマブ(Avelumab)であり、前記CTLA−4/B7−1/B7−2相互作用阻害剤は、イピリムマブ(Ipilimumab)であり得る。
前記癌治療用薬学的組成物において、前記アルキル化剤は、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、メクロレタミン(mechlorethamine)、クロラムブシル(chlorambucil)、メルファラン(melphalan)、カルムスチン(carmustine、BCNU)、ロムスチン(lomustine、CCNU)、イホスファミド(ifosfamide)、プロカルバジン(procarbazine)、ダカルバジン(dacarbazine、DTIC)、テモゾロミド(temozolomide)、アルトレタミン(altretamine)、シスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)またはオキサリプラチンであり得る。
前記坑癌治療用薬学的組成物において、前記トポイソメラーゼ阻害剤は、トポテカン(topotecan)またはイリノテカン(irinotecan、CPT II)であり、前記代謝拮抗剤は、デオキシコホルマイシン(deoxycoformycin)、6−メルカプトプリン(6−mercaptopurine)、6−チオグアニン(6−thioguanine)、アザチオプリン(azathioprine)、2−クロロデオキシアデノシン(2−chlorodeoxyadenosine)、ヒドロキシウレア(hydroxyurea)、メトトレキサート(methotrexate)、5−フルオロウラシル(5−fluorouracil)、カペシタビン(capecitabine)、シトシンアラビノシド(cytosine arabinoside)、アザシチジン(azacytidine)、ゲムシタビン(gemcitabine)、フルダラビンホスフェート(fludarabine phosphate)、アスパラギナーゼ(asparaginase)またはペメトレキセド(pemetrexed)であり得る。
前記癌治療用薬学的組成物において、前記有糸分裂阻害剤は、ビンクリスチン(vincristine)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビノレルビン(vinorelbine)、パクリタキセル、ドセタキセル、エストラムスチンホスフェート(estramustine phosphate)またはNAB−パクリタキセルであり得る。
前記癌治療用薬学的組成物において、前記ホルモン剤は、タモキシフェン(tamoxifen)、アロマターゼ(aromatase)阻害剤、リュープロリド(leuprolide)、ビカルタミド(bicalutamide)、フルタミド(flutamide)、ニルタミド(nilutamide)またはオクトレオチド(octreotide)であり得る。
本発明の薬学的組成物は、薬学的に許容可能な担体を含みうる。薬学的に許容可能な担体を含む前記組成物は、経口または非経口のさまざまな剤型であり得るが、非経口のための剤型であることが望ましい。製剤化する場合には、通常の充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を使用して調剤される。経口投与のための固型製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤などが含まれ、このような固型製剤は、1つ以上の化合物に少なくとも1つ以上の賦形剤、例えば、澱粉、炭酸カルシウム、スクロースまたはラクトース、ゼラチンなどを混ぜて調剤される。また、単純な賦形剤の以外に、ステアリン酸マグネシウム、タルクのような潤滑剤も使われる。経口投与のための液状製剤としては、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤などが該当するが、よく使われる単純希釈剤である水、流動パラフィンの以外に、さまざまな賦形剤、例えば、湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などが含まれうる。非経口投与のための製剤には、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤、座剤が含まれる。非水性溶剤、懸濁溶剤としては、プロピレングリコール(propyleneglycol)、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、オレイン酸エチルのような注射可能なエステルなどが使われる。座剤の基剤としては、ウイテプゾール(witepsol)、マクロゴール、トウイーン(tween)61、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチンなどが使われる。
前記薬学的組成物は、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、懸濁剤、内用液剤、乳剤、シロップ剤、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥製剤及び座剤からなる群から選択される何れか1つの剤型を有しうる。
本発明の薬学的組成物は、経口または非経口投与されうるが、非経口投与される場合、静脈内注射、鼻腔内吸入、筋肉内投与、腹腔内投与、経皮吸収など多様な経路を通じて投与することが可能である。
前記本発明の組成物は、薬学的に有効な量で投与される。
本発明において、用語「薬学的に有効な量」は、医学的治療に適用可能な合理的な恩恵/危険の比率で疾患の治療に十分な量を意味し、有効容量レベルは、個体の種類及び重症度、年齢、性別、薬物の活性、薬物に対する敏感度、投与時間、投与経路及び排出比率、治療期間、同時使われる薬物を含んだ要素及びその他の医学分野によく知られた要素によって決定されうる。本発明の薬学的組成物は、0.1mg/kg〜1g/kgの容量で投与され、さらに望ましくは、1mg/kg〜500mg/kgの投与量で投与される。一方、前記投与量は、患者の年齢、性別及び状態によって適切に調節される。
本発明の薬学的組成物は、個別治療剤として投与するか、他の有効物質と併用して投与され、従来の治療剤と順次または同時に投与される。そして、単一または多重投与される。前記要素をいずれも考慮して副作用なしに最小限の量で最大効果が得られる量を投与することが重要であり、当業者によって容易に決定されうる。
本発明の他の一観点によれば、治療的に有効な量の前記組換えエキソソームを癌にかかった個体に投与する段階を含む前記個体の癌治療方法が提供される。
前記癌治療方法において、1つ以上の坑癌化合物を前記個体にさらに投与することができる。この場合、前記坑癌化合物は、前記組換えエキソソームと同時に投与されるか、間隔を置いて順次に投与される。
前記癌治療方法において、選択的に、前記坑癌化合物の投与の代わりに、または前記坑癌化合物の投与と並行して、前記個体に光力学治療法または放射線治療法を施行することができる。
本発明の他の一観点によれば、治療的に有効な量の膜に組換えヒアルロニダーゼが提示され、内部に坑癌化合物が封入された組換えエキソソームを癌にかかった個体に投与する段階を含む前記個体の癌治療方法が提供される。
前記癌治療方法において、前記個体に対して追加的に光力学治療法または放射線治療法を施行することができる。
前記坑癌化合物は、前述した通りである。
切断された組換えヒアルロニダーゼを有する合成ナノ剤形の限界を勘案する時、本発明者らは、本質的に自然由来のナノ粒子である天然GPI−アンカリングされたPH20を保有するエキソソームを開発した。エキソソームは、小さなRNAs、脂質及びタンパク質を含むほとんどの細胞類型によって放出されるナノサイズの細胞外小胞であって、現在利用可能な合成薬物伝達手段に比べて、さまざまな利点を有しうる。このような長所は、自然障壁を克服することができる能力、固有な細胞ターゲティング特性及び向上した透過性及び保持(EPR)効果及び生体適合性を含む。生物学的情報を伝達する本来の機能に基づいて、治療剤としてのエキソソームの採用が注目を浴びている。GPI固定されたタンパク質は、それらの生体内形成過程でエキソソーム表面の脂質ラフトに豊かに存在するということと知られており、結果としてエキソソームに、このようなタンパク質を表示することは、比較的簡単である。したがって、自然由来のエキソソームは、如何なる化学変形なしも、酵素ナノ粒子それ自体として作用すると期待される。
本発明者らは、自体的に腫瘍病巣に侵透して薬物伝達を行う新たなエキソソーム−基盤プラットフォームを設計した。組換えPH20を利用した以前の研究と比較して、本発明者らは、まず癌治療でエキソソーム表面にGPI−アンカリングされたヒアルロニダーゼの高い活性を立証した。したがって、本発明は、膜関連タンパク質を提示するためのエキソソームの必要性に対する強力な証拠と根拠とを提供した。本来のGPI固定タンパク質を有した酵素−基盤の薬物伝達システムは、医療及び研究分野いずれもに適用可能である。
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳しく説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態として具現可能なものであって、以下の実施例は、本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
実験方法
本発明に使われた一般的な実験方法は、下記の通りである:
細胞培養:HEK293T細胞を10%ウシ胎児血清及び1%抗生剤が添加されたダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s modified Eagle’s medium:DMEM)で成長させた。ヒトPC3前立腺癌細胞及びラットの4T1乳房癌細胞を10%ウシ胎児血清及び1%抗生剤を含有するRPMI培地で保持させた。あらゆる細胞株は、37℃で5% COで保持された。
免疫ブロッティング(Immunoblotting):総タンパク質の量は、BCA分析キットによって決定され、同量(10μg)のエキソソームタンパク質をウェスタンブロットの分析に使われた。タンパク質をSDS−PAGEで分離し、ニトロセルロース膜に移した。膜を1XTBST(Tris−buffered saline、0.05% tween20)で1時間5%脱脂粉乳で遮断した。前記ブロットを一晩中4℃で1次抗体(抗PH20抗体、1:500、Abcam、ab196596;抗Alix抗体、1:1000、Santacruz、sc99010;または抗Tsg101抗体、1:500、Santacruz、sc22774)と反応させた。引き続き、膜をHRP−接合抗マウスまたは抗ウサギ二次抗体(Sigma−Aldrich)と反応させ、結果を化学発光(Bio−Rad)によって視覚化した。エキソソームに対するPH20の定量分析のために、組換えPH20を対照群として入れ、ImageJソフトウェアを使用してバンド体積を分析した。
動的光散乱分析(DLS):25゜〜173゜の固定角でZetasizer nano Zs(Malvern Instruments,Malvern,Worcestershire,UK)を使用して製造されたエキソソームのサイズ分布を分析した。データは、装備が提供するソフトウェアを使用して分析した。
透過電子顕微鏡撮影(TEM):エキソソームのサイズと形状とを確認するために、Formvar−carbonでコーティングされた格子に4%ホルムアルデヒドで固定された10μgのエキソソームを積載した。洗浄後、サンプルを1w/v%の酢酸ウラニルで1分間染色した。格子を乾燥させ、透過電子顕微鏡(Tecnai TEM)で分析した。
脂質ラフトドメイン分離:脂質ラフト及び非ラフト分画物を製造社(BioDynamics Laboratory Inc.)のプロトコルを少し修正して、エキソソームから分離した。簡単に言って、エキソソームを冷たいPBSで洗浄し、4℃で20分間プロテアーゼ阻害剤カクテルを含む弱いRIPA緩衝液(A−緩衝液、1% NP−40含有)で常温培養した。14,000rpmで20分間遠心分離した後、上澄み液(RIPA−可溶性分画)を収集し、ペレットを室温で5分間可溶化緩衝液(B−緩衝液)と混合した。溶解されたパレットを14,000rpmで5分間遠心分離し、上澄み液(RIPA不溶性分画)を収集した。RIPA可溶性分画は、細胞質または非ラフト膜タンパク質を意味し、RIPA不溶性分画は、脂質ラフトの膜タンパク質を意味する。
酵素活性の分析:Exo−PH20の酵素活性を組換えヒトPH20の酵素活性と比較するために、製造社(Sigma,USA)のプロトコルを利用した。具体的に、希釈された酵素試料を37℃で安定化させた後、サンプルを即時ヒアルロン酸と混合し、37℃で45分間反応させた。反応物を酸性アルブミン溶液を含有するキュベットに移した後、室温で10分間反応させた。その後、試料での600nmでの透過率(UV/vis spectrophotometer,Beckman)を測定した。提供されたプロトコルによって酵素活性を計算した。
粒子排除分析(particle exclusion assay):試験管内でPC3細胞株のHA発現を視覚化するために、細胞を4ウェルチャンバまたは35mm共焦点皿で24時間培養した後、37℃で1時間Exo−PH20を含有する無血清培養培地で処理した。引き続き、培地をPBS中の1x10細胞/mLの固定されたマウス赤血球の懸濁液に代替した。細胞は、カメラスキャナー及び映像プログラム(Diagnostic Instruments,Inc.)と結合された位相差顕微鏡で映像化した。長さ(細胞当たり平均5点)は、細胞と固定された赤血球との間のそれぞれの距離によって決定された。値は、処理されていないPC3 HA領域(対照群、100%で表示)に対する相対長さの平均±SDで計算した。
リアルタイム実験で、PC3細胞を固定されたマウス赤血球と共に培養し、Exo−PH20を含有する無血清培地に取り替えた。イメージは、リアルタイム細胞映像化顕微鏡(Biostation−IM、Nikon)によって1時間5分ごとに収得した。
マウスモデルで抗腫瘍効果の評価:雄性BALB/c nu/nuマウス(6週齢)と雌性BALB/cマウス(7週齢)とを利用し、韓国科学技術研究院(KIST)の施設で保持した。本研究プロトコルは、KIST機関動物管理及び使用委員会(IACUC)の承認を受けた。
BALB/c nu/nuマウスの左側後足にヒトPC3前立腺癌細胞1x10個を接種した。ラット4T1乳房癌細胞2x10個を雌性BALB/cマウスの乳房脂肪パッドに定位的に(orthotopically)接種した。腫瘍体積(mm)は、(幅)x(長さ)x0.5に計算された。平均サイズが75mmである腫瘍が安定化された後に、各被験体に試験薬物を3日ごとに5回腫瘍内または静脈内に注入し、腫瘍サイズを3日ごとに測定した。実験が終われば、腫瘍を切開し、重量を測定した。
生体内でエキソソームの酵素活性を分析するために、PBS、Exo−Con(5mg/kg)及びExo−PH20(5mg/kg)をPC3保有マウスの腫瘍内注入を通じて投与した。6、12、24、48及び96時間後、マウスを犠牲させ、腫瘍組織を摘出して分析した。
エキソソームのマウス体内分布:エキソソームのマウス体内分布を確認するために、エキソソームをcy5.5蛍光染料で標識した。雄性BALB/c nu/nuマウスに左側後足にヒトPC3前立腺癌細胞1x10個を接種した。平均サイズが150mmである腫瘍でマウスに、それぞれPBS、10mg/kgのcy5.5−Exo−Con及び10mg/kgのcy5.5−Exo−PH20を静脈注射した。静脈注射後、各0、1、3、6、12、24時間になる時点にラットの全身蛍光イメージを得て、24時間になる時点でマウスを犠牲させ、腫瘍及び臓器(腎臓、脾臓、肝、心臓、肺)を摘出して、cy5.5−エキソソームの蓄積程度を蛍光イメージを通じて得た。
リポソーム−cy5.5の分布:雄性BALB/c nu/nuマウスに左側後足にヒトPC3前立腺癌細胞1x10個を接種した。平均サイズが150mmである腫瘍でマウスに、それぞれPBS、10mg/kgのExo−Con及び10mg/kgのExo−PH20を静脈注射した。3時間後、4mg/kgのリポソーム−cy5.5を静脈注射した。7時間後、マウスを犠牲させ、腫瘍組織を摘出して、リポソーム−cy5.5の分布程度を分析した。
免疫組織化学染色:腫瘍組織を切除し、一晩中10%中性ホルムアルデヒドで固定し、パラフィン封入処理した。パラフィン封入された組織を薄片化し、抗原引き出し後、薄片を抗PH20抗体(1:200、Abcam、ab196596)または抗HABP抗体(1:200、Abcam、ab181837)と4℃で一晩中反応させた。翌日、薄片を室温で2時間2次抗体(1:200、GBI Labs、D43−18)と共に恒温反応させ、30秒間対照染色させた。イメージは、光学顕微鏡(BX 51、Olympus,USA)を使用して収得した。
免疫蛍光染色:切除された腫瘍組織をOCT化合物に挿入して凍結させた。組織薄片化後(10μm)、3% BSA/PBSで1時間遮断した後、抗CD8抗体(1:200、BD Pharmingen、bd550181)または抗CD31抗体(1:200、BD Pharmingen、bd553370)4℃で一晩中PBSで10分間隙で3回洗浄し、室温で1時間Alexa−488−接合2次抗体(1:400、Jackson Immuno Research)と培養した。核は、Dapi−Fluoromount−Gで染色した。腫瘍組織でのドキソルビシンによる蛍光分布を分析するために、凍結された腫瘍薄片を4℃で一晩中抗CD31抗体(1:200、BD Pharmingen、bd553370)と共に恒温培養した。洗浄後、Alexa−488−接合2次抗体(1:400、Jackson Immuno Research)と共に室温で1時間培養した。核は、Dapi−Fluoromount−Gで染色した。組織薄片の蛍光信号は、Leica蛍光顕微鏡を使用して、各実験群ごとに別途に収得した。
腫瘍でDox蛍光分布の造影:雄性BALB/c nu/nuマウスの左側後足にヒトPC3前立腺癌細胞1x10個を接種した。平均サイズが150mmである腫瘍で静脈注射を通じて、それぞれPBS、Exo−ConDox及びExo−PH20Doxをマウスに投与した。24時間後、マウスを犠牲させ、腫瘍組織を摘出して分析した。
腫瘍血流:腫瘍血流の変化を感知するために、ヒトPC3前立腺癌を保有したマウスを使用した。この初期測定(t=0)以後、実験動物にPBS、Exo−Con(10mg/kg)及びExo−PH20(10mg/kg)を静脈注射した。イメージは、適切な時点(t=1、3、6及び24時間)から収得し、Vevo 770高分解能超音波造影装置(Vevo 770、Visual Sonics,Inc.)を使用して、腫瘍血流の変化を測定した。
実施例1:エキソソームの製造
HEK293T細胞を150mm皿当たり6x10個の濃度で播種した。グルタマックス(最終濃度1%、Gibco)が補充された新たな無血清DMEM培地に培地を交換した後、HEK293T細胞をリポフェクタミン3000(lipofectamine 3000、Invitrogen,USA)を使用して、GPIアンカー付着部位を含む全長PH20(36−490 a.a、配列番号1)を暗号化する遺伝子が含まれたプラスミド(pCMV6−HuPH20)18μgで形質感染させた。残骸物及び微小小嚢(microvesicle)を除去するために、上澄み液を収穫し、異なるRCFで遠心分離した。簡略に、上澄み液をまず300gで10分間遠心分離し、引き続き、2,000gで10分間、最後に、10,000gで30分間遠心分離した。最後に、0.22μmフィルターを通じる濾過後、エキソソーム含有上澄み液を45Tiローター(Beckman Instruments)で150,000gで3時間超遠心分離した。エキソソームをタンパク質分解酵素抑制剤(Roche)が含まれたPBSに再懸濁し、4℃で保管した。PH20遺伝子に形質感染されていない細胞からエキソソームを収得して、対照群として使用した。
精製されたExo−PH20は、エキソソームマーカータンパク質(Alix及びTsg101)を含有しており、膜表面にPH20も含んでいる(図1A及び図1B)。Exo−PH20及び対照群エキソソーム(Exo−con)の透過電子顕微鏡(TEM)イメージと動的光散乱(DLS)の分析結果、これらエキソソームいずれも100nmの平均サイズを有する完全な円状を有することを示して、形態上、これら2つのエキソソームが差がないことが分かった(図1C及び図1D)。
定量的ウェスタンブロッティングのための標準として順次に希釈された濃度の組換えヒトPH20(rHuPH20)を使用して、エキソソーム内のPH20タンパク質濃度は、1検定曲線を用いて計算し、エキソソームmg当たり5.3μgで確認された(図1B)。PH20ヒアルロニダーゼ活性は、濁度分析によって定量化され、エキソソーム1mg当たり1,954 U(エキソソームPH20mg当たり>360,000 U)であると確認された。これは、対照群(rHuPH20 110,000U/mg)に比べて、3倍増加したものである(図1E及び表2)。また、前述した脂質ラフトドメイン分離結果、PH20ヒアルロニダーゼがエキソソーム上の脂質ラフトに存在するということが確認された(図1F)。前記結果を通じて、エキソソームの脂質ラフトドメインに存在するGPI固定PH20は、切断された形態よりも高い酵素活性を有するということが明かになった。エキソソーム膜の脂質ラフト上に存在するGPIアンカリングされたタンパク質の側面移動がタンパク質の活性を増加させるということを勘案する時、マイクロドメイン−強化された(microdomain−enriched)エキソソームは、膜結合されたタンパク質を提示するための適切なプラットフォームになりうる。
実施例2:ドキソルビシン積載エキソソームの製造
本発明者らは、固形腫瘍治療に広範囲に使われるドキソルビシン(Dox)のような化学療法薬物が同時にPH20と共に伝達されれば、抗腫瘍効能が強化されるという仮説を立てた。ドキソルビシンは、10.2±0.3%の最終積載量で簡単なインキュベーション方法を通じてエキソソームにカプセル化された。
エキソソームにドキソルビシン(Dox)を封入するために、前記実施例1から製造された総100μgのエキソソームをドキソルビシン塩酸塩(50、100、200、300及び400μg)と4℃で一晩中混合した。未積載薬物は、air−fugeで除去し、薬物が積載されたエキソソームは、PBS緩衝液で希釈した。薬物の積載量は、Dox(480nmで励起及び590nmで放射)の蛍光強度を測定して決定した。エキソソームに薬物を入れた後、柔らかに混合し、37℃でPBS(pH7.4)または酢酸塩溶液(pH6.4)に浸した。既定の時点(30分、1、2、3、6及び24時間)に、蛍光分析のために、緩衝液を回収し、新たな緩衝液に代替した。放出されたDoxの量は、480nmでの励起及び590nmでの放射で蛍光分析によって決定された。その結果、混合ドキソルビシン濃度とエキソソーム100μg当たり積載された薬物量(μg)は、混合されたドキソルビシン濃度に依存的に増加することを確認することができた(図2A)。
ドキソルビシンを封入したExo−PH20(Exo−PH20Dox)のTEM及びDLS分析は、Exo−PH20と比較して、サイズと形状面で大きな差がないことを示し、薬物積載が、エキソソームの物理的特性を変化させないことを確認した(図2B及び図2C)。本発明者らは、また、生理条件(pH7.4)よりは腫瘍微小環境のような酸性pH(pH6.4)下でExo−PH20Doxからのドキソルビシンの放出を調査したが、酸性条件でドキソルビシンの放出が加速化されることを確認した(図2D)。Exo−PH20DoxのPH20ヒアルロニダーゼ活性は、Exo−PH20のPH20ヒアルロニダーゼ活性と類似していることを示し、これは、薬物積載がPH20ヒアルロニダーゼ活性を変化させないことを確認した(図2E)。
実験例1:PH20表面提示エキソソームの坑癌活性
1−1:in vitro分析
本発明者らは、前記PH20表面提示エキソソームがヒト組換えPH20に比べて、高い酵素活性を有するかを確認するために、ヒアルロン酸(HA)−依存性細胞外基質を生成することができるヒト前立腺癌細胞PC3の細胞外基質に対するPH20同一質量に換算されたヒト組換えPH20とExo−PH20との分解能を比較した。具体的に、試験管内でHA細胞外基質を視覚化するために、固定された赤血球を用いて、前述したように、粒子排除分析を行った。PC3のHA−high細胞外基質は、ヒト組換えPH20とExo−PH20処理後、濃度依存的に枯渇したが、ヒト組換えPH20に比べて、Exo−PH20が相対的にさらに多く細胞外基質を枯渇させ、対照エキソソーム(Exo−Con)では、そのような効果が表われなかった(図3A及び図3B)。PC3細胞を利用した時間経過実験は、HAがExo−PH20処理後、60分以内にほぼ減少することを示した(図3C)。
1−2:腫瘍内投与in vivo分析
HAを枯渇させるExo−PH20の坑癌活性も、PC3(HA−high)−保有異種正位移植マウスモデルで評価した。Exo−PH20(PH20タンパク質:26.5μg/kg、エキソソーム:5mg/kg)の単一腫瘍内投与時に、投与後、6時間以内に腫瘍ECMでHAが効果的に除去された(図4A及び図4B)。Exo−PH20−媒介HA枯渇は、HAの漸進的再構築と共に48時間以上保持された。
一方、Exo−PH20−媒介ECMリモデリングが生体内腫瘍成長の阻害と関連するので、本発明者らは、PC3異種移植マウスモデルを使用して、Exo−PH20の抗腫瘍活性を評価した。PBS、Exo−Con及びPH20同一質量530ngに換算された組換えヒトPH20とExo−PH20とを3日ごとにマウスに腫瘍内注射して、総5回注射でHA再合成及び循環を相殺させた。同一質量に換算されたヒト組換えPH20に比べて、Exo−PH20処理によって腫瘍成長が鈍化された一方、対照群エキソソーム(Exo−Con)の処理時には、実質的な抑制が観察されず、エキソソーム及びヒト組換えPH20処理は、ラットの重量には影響を及ぼさなかった(図4C及び図4D)。摘出された腫瘍の平均重量は、対照群よりもExo−PH20−処理群で有意に低く表われ、摘出された腫瘍のサイズも、対照群よりもExo−PH20−処理群で相対的に小さく、これは、観察された腫瘍成長の阻害と一致した(図4E及び図4F)。HABP染色結果は、Exo−PH20で処理したマウスから摘出された腫瘍でPC3異種移植片のHAレベルが枯渇したことを示した(図4G)。これは、細胞外基質分解能の結果(図3A)と類似に、同一質量に換算された組換えヒトPH20に比べて、Exo−PH20の腫瘍成長抑制効果に優れることを示し、HA高発現腫瘍保有ラットでHAが枯渇すれば、腫瘍のECMに影響を与えて、腫瘍の成長や拡張を減少させることを示した。
1−3:静脈投与in vivo分析
引き続き、本発明者らは、静脈内投与されたExo−PH20の抗腫瘍効能を調査するのに先立って、PC3腫瘍保有マウスで静脈内投与されたExo−PH20のラットの体内分布程度を調査した。経時的にcy5.5−蛍光染料で標識されたエキソソームは、ほとんど肝に蓄積されるにもかかわらず、EPR効果によって癌に移動することを確認し、静脈内投与24時間後に摘出した臓器及び癌でエキソソームが蓄積されていることを確認することができた(図5A及び図5B)。
このような結果に基づいて、本発明者らは、PC3腫瘍保有マウスで静脈内投与されたExo−PH20の抗腫瘍効能を調査した。結果は、Exo−PH20が処理されたグループのマウスが対照グループ(図5C及び図5D)と比較して、顕著に減少した腫瘍成長(約83%抑制)を示した。HABP染色結果は、Exo−PH20で処理したマウスから摘出された腫瘍でPC3異種移植片のHAレベルが枯渇したことを示した(図5E)。本発明者らは、また、腫瘍でHAの減少が高解像度超音波映像を利用した生体内実験で腫瘍血管再灌流の変化と関連があるかを調査した。図5Fに示されたように、Exo−PH20処理によって、PC3腫瘍保有マウス(図5G)に対するエキソソーム投与3時間後、相対的血管形成で3倍増加した。
1−4:ナノ粒子浸透分析
このような結果によって、本発明者らは、Exo−PH20−媒介腫瘍ECM再構築がHA−枯渇した腫瘍組織でナノ粒子浸透を向上させるか否かをさらに調査した。HAが枯渇した後のナノ粒子の浸透を評価するために、Exo−PH20前処理の不在または存在下で蛍光体−接合PEG−リポソームをPC3腫瘍保有マウスに静脈内注射した。リポソーム蓄積は、処理されていない腫瘍組織では最小であったが、Exo−PH20処理後に劇的に増加した(図6)。このような結果は、Exo−PH20が血液灌流を増加させるだけではなく、HA枯渇による腫瘍微小環境の癲癇耐圧を減少させて、腫瘍でのナノ粒子の拡散を増加させることを立証することである。
1−5:免疫能力モデル動物を利用した分析
引き続き、本発明者らは、免疫能力マウスで全身投与されたExo−PH20の効能を調査した。対照群と比較して、腫瘍成長は、4T1細胞に移植されたBALB/c免疫能力マウスでExo−PH20によって有意に減少した(図7A及び図7B)。引き続き、本発明者らは、腫瘍組織の免疫蛍光染色を行って、局所腫瘍浸潤CD8T細胞の存在を分析した。4T1腫瘍保有免疫能力マウスモデルで、対照群と比較して、Exo−PH20投与時に、腫瘍で幅広いT細胞浸潤が観察された(図7C及び図7D)。総合的に見る時、このような結果は、Exo−PH20が腫瘍微小環境でHAを成功的に分解し、腫瘍組織でナノ粒子及び兔疫細胞の浸透を向上させるということを示す。
実験例2:PH20表面提示ドキソルビシン封入エキソソームの坑癌活性
前記実施例2から製造されたExo−PH20Doxの治療可能性は、PC3異種移植片を使用して生体内で分析した。試験の結果、Exo−PH20Doxの処理は、上昇的に腫瘍成長を抑制したが、これは、組合わせ治療が抗腫瘍効能を著しく向上させるということを意味する(図8Aないし図8C)。特に、Exo−PH20の強化された浸透は、腫瘍組織で効果的な薬物放出を確実に保証した。Exo−PH20Doxを投与した腫瘍保有マウスの腫瘍組織薄片で対照群と比較して有意に高く、均一に分布されたDox蛍光信号が血管から観察された(図8D)。総合すれば、Exo−PH20は、化学療法の効能を向上させ、この効果は、PH20によるHAの枯渇、後続腫瘍のECM再構築及び増加した血管灌流を通じるドキソルビシンの腫瘍浸透の結果である(図8E)。
本発明の一実施例によるPH20表面提示エキソソームは、癌を取り囲んだ微小環境の構成要素であるECMのヒアルロン酸ネットワークを分解させ、兔疫細胞及び坑癌化合物の癌組織への接近性を向上させることによって、腫瘍治療可能性を画期的に向上させた。
本発明は、実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これより多様な変形及び均等な他実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されるべきである。

Claims (23)

  1. 膜に組換えヒアルロニダーゼが提示された組換えエキソソーム。
  2. 前記ヒアルロニダーゼは、GPI−アンカリングされた形態の膜結合ヒアルロニダーゼである請求項1に記載の組換えエキソソーム。
  3. 前記GPI−アンカリングされた形態の膜結合ヒアルロニダーゼは、全長PH20である請求項2に記載の組換えエキソソーム。
  4. 前記PH20は、配列番号1〜30に記載されるアミノ酸配列のうち何れか1つを含む請求項3に記載の組換えエキソソーム。
  5. 請求項1ないし請求項4のうち何れか一項に記載の組換えエキソソームを有効成分として含む癌治療用組成物。
  6. 膜に組換えヒアルロニダーゼが提示され、内部に坑癌化合物が封入された組換えエキソソームを有効成分として含む癌治療用薬学的組成物。
  7. 膜に組換えヒアルロニダーゼが提示された組換えエキソソーム及び坑癌化合物を有効成分として含む癌治療用薬学的組成物。
  8. 前記坑癌化合物は、免疫原性細胞死誘導剤、免疫チェックポイント阻害剤、有糸分裂阻害剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、アルキル化剤、Flt3リガンド、及びトポイソメラーゼ阻害剤で構成される群から選択される1つまたは2つ以上の組合わせである請求項6または7に記載の薬学的組成物。
  9. 前記免疫原性細胞死誘導剤は、アントラサイクリン系抗癌剤、セツキシマブ(Cetuximab)、タキサン系抗癌剤、ブレオマイシン(Bleomycin)、シクロホスファミド、強心性配糖体、GADD34/PP1阻害剤、ミトキサントロン(mitoxantrone)またはオキサリプラチンである請求項8に記載の薬学的組成物。
  10. 前記アントラサイクリン系抗癌剤は、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、ピクサントロン、サバルビシン、またはバルビシンである請求項9に記載の薬学的組成物。
  11. 前記強心性配糖体は、非免疫原性細胞死誘導剤と組合わせられて使われる請求項9に記載の薬学的組成物。
  12. 前記GADD34/PP1阻害剤は、マイトマイシンと組合わせられて使われる請求項9に記載の薬学的組成物。
  13. 前記タキサン系抗癌剤は、パクリタキセルまたはドセタキセルである請求項9に記載の薬学的組成物。
  14. 前記免疫チェックポイント阻害剤は、PD−1/PD−L1相互作用阻害剤またはCTLA−4/B7−1/B7−2相互作用阻害剤である請求項8に記載の薬学的組成物。
  15. 前記PD−1/PD−L1相互作用阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、アテゾリズマブまたはアベルマブである請求項14に記載の薬学的組成物。
  16. 前記CTLA−4/B7−1/B7−2相互作用阻害剤は、イピリムマブである請求項14に記載の薬学的組成物。
  17. 請求項1に記載の組換えエキソソームを癌にかかった個体に投与する段階を含む前記個体の癌治療方法。
  18. 坑癌化合物を前記個体にさらに投与する請求項17に記載の癌治療方法。
  19. 前記坑癌化合物は、前記組換えエキソソームと同時に投与されるか、間隔を置いて順次に投与される請求項18に記載の癌治療方法。
  20. 追加的に、前記個体に光力学治療法または放射線治療法を施行する請求項17に記載の癌治療方法。
  21. 追加的に、前記個体に光力学治療法または放射線治療法を施行する請求項18に記載の癌治療方法。
  22. 治療的に有効な量の膜に組換えヒアルロニダーゼが提示され、内部に坑癌化合物が封入された組換えエキソソームを癌にかかった個体に投与する段階を含む前記個体の癌治療方法。
  23. 追加的に、前記個体に光力学治療法または放射線治療法を施行する請求項22に記載の癌治療方法。
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