JP2019208348A - アクチュエータ、カメラ装置及び製造方法 - Google Patents

アクチュエータ、カメラ装置及び製造方法 Download PDF

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英樹 白根
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浩稔 冨田
生嶋 君弥
Kimiya Ikushima
君弥 生嶋
昭仁 鈴木
Akihito Suzuki
昭仁 鈴木
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Abstract

【課題】無通電時に可動ユニットが所定方向に傾く可能性を低くすることができるアクチュエータ、カメラ装置及び製造方法を提供する。【解決手段】アクチュエータ2は、駆動対象を保持する回転式の可動ユニット10と、駆動部30と、調整機構5とを備える。駆動部30は、可動ユニット10を回転可能とするために複数の駆動磁石、及び複数の駆動磁石と一対一に対向する複数の磁気ヨークを有する。調整機構5は、複数の駆動磁石のうち所定の軸を中心として可動ユニット10を回転させる駆動磁石と、複数の磁気ヨークのうち当該駆動磁石に対向する磁気ヨークとの間の隙間を調整する。【選択図】図2

Description

本開示は、一般にアクチュエータ、カメラ装置及び製造方法に関し、より詳細には駆動対象を回転させるアクチュエータ、カメラ装置及び製造方法に関する。
従来、駆動対象であるカメラを回転させるアクチュエータとしてのカメラ駆動装置がある(例えば、特許文献1)。
特許文献1のカメラ駆動装置は、カメラを搭載する可動ユニットと、可動ユニットをパンニング方向に傾斜させるパンニング駆動部と、可動ユニットをチルティング方向に傾斜させるチルティング駆動部とを有している。
パンニング駆動部は、1対のパンニング駆動磁石と、パンニング駆動コイルが巻かれた1対のパンニング磁気ヨークとを含む。チルティング駆動部は、1対のチルティング駆動磁石と、チルティング駆動コイルが巻かれた1対のチルティング磁気ヨークとを含む。1対のパンニング駆動磁石にそれぞれ対向するように1対のパンニング磁気ヨークが設けられている。1対のチルティング駆動磁石にそれぞれ対向するように1対のチルティング磁気ヨークが設けられている。
特許文献1のカメラ駆動装置は、1対のパンニング磁気ヨークに巻かれたパンニング駆動コイル及び1対のチルティング磁気ヨークに巻かれたチルティング駆動コイルに通電することで、可動ユニットを回転させる。
国際公開第2012/004952号
特許文献1のカメラ駆動装置では、例えばパンニング磁気ヨークとパンニング駆動磁石との間に発生する磁気が均一でない場合には、パンニング駆動コイル及びチルティング駆動コイルに対して通電していない場合(無通電時)において、可動ユニットがパンニング方向に傾く。この場合、パンニング駆動コイルに通電して、可動ユニットが傾いた側とは逆側に可動ユニットを回転させたときに可動ユニットの制振性能が低下する。同様に、チルティング磁気ヨークとチルティング駆動磁石との間に発生する磁気が均一でない場合においても、無通電時には可動ユニットがチルティング方向に傾く。その結果、チルティング駆動コイルに通電して、可動ユニットが傾いた側とは逆側に可動ユニットを回転させたときに可動ユニットの制振性能が低下する。
本開示は上記課題に鑑みてなされ、無通電時に可動ユニットが所定方向に傾く可能性を低くすることができるアクチュエータ、カメラ装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るアクチュエータは、駆動対象を保持する回転式の可動ユニットと、駆動部と、調整機構とを備える。前記駆動部は、前記可動ユニットを回転可能とするために複数の駆動磁石、及び前記複数の駆動磁石と一対一に対向する複数の磁気ヨークを有する。前記調整機構は、前記複数の駆動磁石のうち所定の軸を中心として前記可動ユニットを回転させる駆動磁石と、前記複数の磁気ヨークのうち当該駆動磁石に対向する磁気ヨークとの間の隙間を調整する。
本開示の一態様に係るカメラ装置は、前記アクチュエータと、前記駆動対象としてカメラモジュールとを備える。
本開示の一態様に係る製造方法は、駆動対象としてカメラモジュールを保持し、回転式の可動ユニットと、前記可動ユニットを回転可能とするために複数の駆動磁石、及び前記複数の駆動磁石と一対一に対向する複数の磁気ヨークを有する駆動部とを備えるカメラ装置の製造方法である。前記製造方法は、予め設定された設定軸に対する前記駆動対象の傾きを検出する検出処理と、前記検出処理が検出した前記駆動対象の傾きを調整する調整機構を設ける調整処理とを含む。
本開示によると、無通電時に可動ユニットが所定方向に傾く可能性を低くすることができる。
図1Aは、実施形態1のカメラ装置(アクチュエータ)の斜視図である。図1Bは、同上のカメラ装置の平面図である。 図2Aは、同上のカメラ装置のX1−X1(X2−X2)断面図である。図2B、図2Cは、図2Aにおける要部拡大図である。 図3は、同上のカメラ装置の分解斜視図である。 図4は、同上のカメラ装置が備える可動ユニットの分解斜視図である。 図5は、同上のカメラ装置の断面図である。 図6は、同上のカメラ装置においてカメラモジュールが傾いているときの状態を示す図である。 図7は、実施形態2のカメラ装置に対するカメラモジュールの傾きを調整する方法を説明する図である。 図8Aは、実施形態3のカメラ装置に対するカメラモジュールの傾きを調整する方法を説明する図である。図8Bは、同上のカメラ装置が撮像する土台マーカを説明する図である。図8Cは、同上のカメラ装置の製造時に、カメラモジュールが傾いている状態である場合にカメラモジュールが土台マーカを撮像した撮像画像を説明する図である。図8Dは、同上のカメラ装置の製造時に、カメラモジュールが中立状態である場合にカメラモジュールが土台マーカを撮像した撮像画像を説明する図である。
以下に説明する各実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、各実施形態及び変形例に限定されない。これらの実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
以下、本実施形態に係るカメラ装置1について、図1A〜図6を用いて説明する。
(1)構成
カメラ装置1は、例えば天井等に取り付けられるカメラであり、図1Aに示すように、アクチュエータ2とカメラモジュール3とを備える。
カメラモジュール3は、撮像素子と、撮像素子の撮像面に被写体像を結像させるレンズと、レンズを保持するレンズ鏡筒とを含み、撮像素子の撮像面に形成された映像を電気信号に変換する。カメラモジュール3は、撮像素子が生成した電気信号を外部に設けられた画像処理回路に出力する。
アクチュエータ2は、図1A〜図2A、図3に示すように、アッパーリング4、可動ユニット10、固定ユニット20、駆動部30、第1プリント基板90及び第2プリント基板91を備える。なお、図2A及び図5では、第1プリント基板90及び第2プリント基板91は省略している。
可動ユニット10は、カメラホルダ40と、可動ベース部41と、ボトムプレート640とを有している(図3参照)。また、固定ユニット20は、可動ユニット10との間に隙間を設けて可動ユニット10を嵌め合せる。可動ユニット10は、固定ユニット20に対して、カメラモジュール3のレンズの光軸1aを中心に回転(ローリング)する。また、可動ユニット10は、固定ユニット20に対して、軸1b及び軸1cのそれぞれを中心に回転する。ここで、軸1b、軸1cは、可動ユニット10が回転していない状態において可動ユニット10を固定ユニット20に嵌め合せる嵌合方向に直交している。さらに、軸1b、軸1cは、互いに直交している。なお、可動ユニット10の詳細な構成については後述する。カメラモジュール3は、カメラホルダ40に取り付けられている。可動ベース部41の構成については、後述する。可動ユニット10が回転することでカメラモジュール3を回転させることができる。なお、本実施形態では、光軸1aが軸1b及び軸1cの双方と直交している場合に、可動ユニット10(カメラモジュール3)は中立状態であると定義する。また、軸1bを中心として可動ユニット10(カメラモジュール3)が回転する方向をチルティング方向と、軸1cを中心として可動ユニット10(カメラモジュール3)が回転する方向をパンニング方向と、それぞれ定義する。さらに、光軸1aを中心として可動ユニット10(カメラモジュール3)が回転(ローリング)する方向をロール方向と定義する。
固定ユニット20は、連結部50と本体部51とを含んでいる(図3参照)。
連結部50は、中央部位から4つの連結棒が延びて設けられている。4つの連結棒のそれぞれは、互いに隣り合う連結棒と略直交している。連結部50は、本体部51との間にボトムプレート640を挟み込み、本体部51にねじ止めされる。具体的には、4つの連結棒の先端部が本体部51にねじ止めされる。
固定ユニット20は、可動ユニット10を電磁駆動で回転可能とするために、一対の第1コイルユニット52と、一対の第2コイルユニット53とを有している(図3参照)。一対の第1コイルユニット52は、軸1bを中心として可動ユニット10を回転させ、一対の第2コイルユニット53は、軸1cを中心として可動ユニット10を回転させる。
各第1コイルユニット52は、磁性材料で形成された第1磁気ヨーク710と、駆動コイル720,730と、磁気ヨークホルダ740,750とを有している(図3参照)。各第1磁気ヨーク710は、回転の中心点を中心とする円弧形状である。軸1bを巻方向として後述する一対の第1駆動磁石620がロール方向に回転駆動するように各第1磁気ヨーク710に導線が巻き付けられて駆動コイル730が形成されている。各第1磁気ヨーク710に駆動コイル730が設けられた後、各第1磁気ヨーク710の両側に磁気ヨークホルダ740、750を、ねじで固定する。その後、可動ユニット10が中立状態である場合の光軸1aを巻方向として一対の第1駆動磁石620がチルティング方向に回転駆動するように各第1磁気ヨーク710に導線が巻き付けられて駆動コイル720が形成されている。そして、各第1コイルユニット52を、カメラモジュール3側から見て軸1cに沿って対向するように、ねじでアッパーリング4と本体部51とに固定する(図1A、図3参照)。
各第2コイルユニット53は、磁性材料で形成された第2磁気ヨーク711と、駆動コイル721,731と、磁気ヨークホルダ741,751とを有している(図3参照)。各第2磁気ヨーク711は、回転の中心点を中心とする円弧形状である。軸1cを巻方向として後述する第2駆動磁石621がロール方向に回転駆動するように各第2磁気ヨーク711に導線が巻き付けられて駆動コイル731が形成されている。各第2磁気ヨーク711に駆動コイル731が設けられた後、各第2磁気ヨーク711の両側に磁気ヨークホルダ741、751を、ねじで固定する。その後、可動ユニット10が中立状態である場合の光軸1aを巻方向として一対の第2駆動磁石621がパンニング方向に回転駆動するように各第2磁気ヨーク711に導線が巻き付けられて駆動コイル721が形成されている。そして、各第2コイルユニット53を、カメラモジュール3側から見て軸1bに沿って対向するように、ねじでアッパーリング4と本体部51とに固定する(図2A、図3参照)。ここで、磁気ヨークホルダ740,750の対、及び磁気ヨークホルダ741,751の対が本開示の第1部材に相当し、本体部51が本開示の第2部材に相当する。
カメラホルダ40に取り付けられたカメラモジュール3は、可動ユニット10に固定される。アッパーリング4は、本体部51との間に可動ユニット10に固定されたカメラモジュール3を挟み込み、ねじで本体部51に固定される(図1A、図3参照)。
第1プリント基板90は、カメラモジュール3のチルティング方向及びパンニング方向における回転位置を検出するための複数の磁気センサ92(ここでは4個)を有している(図3参照)。ここで、磁気センサ92は、例えばホール素子である。第1プリント基板90は、さらに駆動コイル720,721,730,731に流す電流を制御するための回路等が搭載されている。
第2プリント基板91には、カメラモジュール3のチルティング方向及びパンニング方向における加速度を検出するための固定ユニット用センサチップ93、及びマイクロコントローラ94等が搭載されている(図3参照)。マイクロコントローラ94は、プロセッサ及びメモリを有する。固定ユニット用センサチップ93は、第1固定ユニット用センサと、第2固定ユニット用センサと、第3固定ユニット用センサとを有している。第1固定ユニット用センサは、カメラモジュール3のチルティング方向において可動ユニット10に加わる加速度を検出する。第2固定ユニット用センサは、パンニング方向において可動ユニット10に加わる加速度を検出する。第3固定ユニット用センサは、ロール方向において可動ユニット10に加わる加速度を検出する。なお、第1固定ユニット用センサ、第2固定ユニット用センサ及び第3固定ユニット用センサは、加速度とともに、角速度を検出してもよい。
次に、カメラホルダ40及び可動ベース部41の詳細な構成について説明する。
カメラホルダ40は、可動ユニット用センサチップ401を有している(図1A参照)。可動ユニット用センサチップ401は、第1可動ユニット用センサと、第2可動ユニット用センサと、第3可動ユニット用センサとを有している。第1可動ユニット用センサは、カメラモジュール3のチルティング方向において可動ユニット10に加わる加速度を検出する。第2可動ユニット用センサは、パンニング方向において可動ユニット10に加わる加速度を検出する。第3可動ユニット用センサは、ロール方向において可動ユニット10に加わる加速度を検出する。なお、第1可動ユニット用センサ、第2可動ユニット用センサ及び第3可動ユニット用センサは、加速度とともに、角速度を検出してもよい。
可動ベース部41は、遊嵌空間を有し、カメラモジュール3を保持する。可動ベース部41は、本体部601と、第1遊嵌部材602と、一対の第1磁気バックヨーク610と、一対の第2磁気バックヨーク611と、一対の第1駆動磁石620と、一対の第2駆動磁石621とを有している(図4参照)。
本体部601は、円板部分と、円板部分の外周部からカメラモジュール3とは反対側に突出する4つの固定部(アーム)とを有している。4つの固定部のうち2つの固定部は、軸1bにおいて対向し、他の2つの固定部は、軸1cにおいて対向している。4つの固定部は、略L字の形状である。以下、当該固定部をL字固定部という。4つのL字固定部は、一対の第1コイルユニット52及び一対の第2コイルユニット53と1対1に対向している。
第1遊嵌部材602は、テーパー形状の凹部を有している。第1遊嵌部材602は、テーパー形状の凹部の内周面を第1遊嵌面として有している。第1遊嵌部材602は、第1遊嵌面が遊嵌空間に露出するように本体部601の円板部分にねじで固定される。
一対の第1磁気バックヨーク610は、4つのL字固定部のうち一対の第1コイルユニット52と対向する2つのL字固定部に、一対一に設けられている。一対の第1磁気バックヨーク610は、一対の第1コイルユニット52と対向する2つのL字固定部にねじで固定される。一対の第2磁気バックヨーク611は、4つのL字固定部のうち一対の第2コイルユニット53と対向する2つのL字固定部に、一対一に設けられている。一対の第2磁気バックヨーク611は、一対の第2コイルユニット53と対向する2つのL字固定部にねじで固定される。
一対の第1駆動磁石620は、一対の第1磁気バックヨーク610に一対一に設けられ、一対の第2駆動磁石621は、一対の第2磁気バックヨーク611に一対一に設けられている。これにより、一対の第1駆動磁石620は、一対の第1コイルユニット52と対向し、一対の第2駆動磁石621は、一対の第2コイルユニット53と対向している。
ボトムプレート640は、非磁性であり、例えば真鍮で形成されている。ボトムプレート640は、本体部601とで固定ユニット20の連結部50を挟み込むように設けられている。ボトムプレート640は、ねじで本体部601に固定される。ボトムプレート640は、カウンタウエイトとして機能する。ボトムプレート640をカウンタウエイトとして機能させることで、回転の中心点と、可動ユニット10の重心とを一致させることができる。そのため、可動ユニット10の全体に外力が加わった場合、可動ユニット10が軸1bを中心に回転するモーメント及び軸1cを中心に回転するモーメントは小さくなる。これにより、小さな駆動力で可動ユニット10(カメラモジュール3)を中立状態に維持したり、軸1b及び軸1cを中心に回転させたりすることができる。よって、カメラ装置1の消費電力が低減される。特に、可動ユニット10を中立状態に維持するために必要な駆動電流をほとんどゼロにすることも可能である。
ボトムプレート640は、位置検出磁石650と、磁石カバー651とを有している。位置検出磁石650は、ボトムプレート640において、カメラモジュール3とは反対側の面の中央部位に設けられた凹部内に設けられている。磁石カバー651は、非磁性体であり、位置検出磁石650がボトムプレート640の凹部から脱落を防止するために設けられている。つまり、位置検出磁石650は、ボトムプレート640の凹部の底面と磁石カバー651との間に挟み込まれている。
また、ボトムプレート640のカメラモジュール3側の面には、曲面形状の凹部641が設けられている。
第1プリント基板90に設けられた4つの磁気センサ92は、可動ユニット10が回転すると、可動ユニット10の回転に応じて位置検出磁石650の位置が変化することで、4つの磁気センサ92に作用する磁力が変化する。4つの磁気センサ92は、位置検出磁石650の回転により作用する磁力変化を検出し、軸1b、軸1cに対する2次元の回転角度を算出する。4つの磁気センサ92は、軸1b、1cを含む平面に平行に第1プリント基板90に配置される。このとき、4つの磁気センサ92のうち2つの磁気センサ92は、可動ユニット10のチルティング方向における回転位置を検出するために、軸1c上に配置される。残り2つの磁気センサ92は、可動ユニット10のパンニング方向における回転位置を検出するために、軸1b上に配置される。
連結部50は、連結部50の中央部分に球状の第2遊嵌部材501を有している(図3、図4参照)。第2遊嵌部材501は、凸状球面を有する第2遊嵌面を含んでいる。球状の第2遊嵌部材501は、連結部50の中央部分(凹部)に接着剤で固定されている。
連結部50と第1遊嵌部材602とが結合する。具体的には、第1遊嵌部材602の第1遊嵌面は、第2遊嵌部材501の第2遊嵌面と僅かな隙間を介して嵌め合せるように点または線接触する。これにより、連結部50は、可動ユニット10が回転可能となるように可動ユニット10をピボット支持することができる。ここで、球状の第2遊嵌部材501の中心が、回転の中心点となる。
連結部50は、第2遊嵌部材501が設けられた反対側に、曲面形状の凸部502が設けられている。連結部50の凸部502は、ボトムプレート640の凹部641に嵌め込まれている。上述したように、ボトムプレート640は、本体部601に固定される。そのため、本体部601が回転すると、その回転に伴ってボトムプレート640も回転させる必要がある。そこで、連結部50の曲面形状の凸部502をボトムプレート640の曲面形状の凹部641に嵌め込むことで、連結部50に対してボトムプレート640が回転可能となる。したがって、本体部601が回転すると、その回転に伴ってボトムプレート640も回転させることができる。
本実施形態では、上述した一対の第1コイルユニット52、一対の第2コイルユニット53、一対の第1駆動磁石620及び一対の第2駆動磁石621が、駆動部30を構成している。また、駆動部30は、チルティング方向に可動ユニット10を回転させる第1駆動部、パンニング方向に可動ユニット10を回転させる第2駆動部及びロール方向に可動ユニット10を回転させる第3駆動部を含んでいる。
第1駆動部は、一対の第1コイルユニット52における一対の第1磁気ヨーク710及び一対の駆動コイル720と、一対の第1駆動磁石620とを含んでいる。第2駆動部は、一対の第2コイルユニット53における一対の第2磁気ヨーク711及び一対の駆動コイル721と、一対の第2駆動磁石621とを含んでいる。第3駆動部は、一対の第1駆動磁石620と、一対の第2駆動磁石621と、一対の第1磁気ヨーク710と、一対の第2磁気ヨーク711と、一対の駆動コイル730と、一対の駆動コイル731とを含んでいる。
本実施形態のカメラ装置1は、一対の駆動コイル720と一対の駆動コイル721に同時に通電することで、可動ユニット10を2次元的に回転(チルティング、パンニング)させることができる。また、カメラ装置1は、一対の駆動コイル730と一対の駆動コイル731に同時に通電することで、光軸1aを回転軸として可動ユニット10を回転(ローリング)させることもできる。
ところで、第1磁気ヨーク710と第1駆動磁石620とにおいて、互いに対向するヨーク面715と磁石面625との隙間、具体的には回転の中心点を中心とする円弧に沿った方向の隙間は、無通電時に可動ユニット10が中立状態となるために均一であることが好ましい(図5参照)。同様に、第2磁気ヨーク711と第2駆動磁石621とにおいて、互いに対向するヨーク面716と磁石面626との隙間、具体的には回転の中心点を中心とする円弧に沿った方向の隙間は、無通電時に可動ユニット10が中立状態となるために均一であることが好ましい(図5参照)。なお、本実施形態において、無通電とは、第1コイルユニット52及び第2コイルユニット53に電流が流れていない状態のことをいう。
しかしながら、第1磁気ヨーク710(第2磁気ヨーク711)の取り付け時、つまり磁気ヨークホルダ740,750(741,751)の本体部51への取り付け時に、ヨーク面715(716)と磁石面625(626)との隙間が均一にならない場合がある。または、第1駆動磁石620の第1磁気バックヨーク610への取り付け時にヨーク面715と磁石面625との隙間が均一にならない場合がある。さらには、第2駆動磁石621の第2磁気バックヨーク611への取り付け時にヨーク面716と磁石面626との隙間が均一にならない場合がある。
例えば、ヨーク面715と磁石面625との隙間が均一でない場合には、磁石面625において第1磁気ヨーク710を吸引する力が均一とはならない。そのため、ヨーク面715と磁石面625との間で互いの距離が近い部位が強く引き合い、その結果、カメラモジュールがチルティング方向に沿って回転する。例えば、カメラモジュール3が床面を撮像するようにカメラ装置1を天井に設けた場合、カメラモジュール3(可動ユニット10)は、天井からの鉛直方向Gに対してチルティング方向に傾く(図6参照)。
そこで、本実施形態のカメラ装置1(アクチュエータ2)は、ヨーク面715と磁石面625との隙間、及びヨーク面716と磁石面626との隙間のうち少なくとも一方の隙間が均一でない場合において、無通電時に可動ユニット10が中立状態となるように調整機構5を備えている。つまり、調整機構5は、無通電時において、カメラモジュール3が撮像する向きが所定方向(例えば軸1b,1cの双方に直交する方向)と一致するように、ヨーク面715と磁石面625との隙間、及びヨーク面716と磁石面626との隙間のうち少なくとも一方の隙間を調整する。ここで、カメラモジュール3が撮像する向きとは、撮像方向に向う光軸1aの向きである。調整機構5は、少なくとも1つの調整部を含む。ここで、調整部は、例えば非磁性体である平板形状のスペーサを含む。
ヨーク面715と磁石面625との隙間が均一でない場合には、調整機構5に含まれる調整部5aが、固定ユニット20の本体部51のうち磁気ヨークホルダ740とねじ止めされる部位515と、磁気ヨークホルダ740の部位745との間に設けられる(図2B参照)。さらに、本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と、本体部51にねじ止めされる磁気ヨークホルダ750の端部である部位755(図3参照)との間にも、同様に、調整部5aが設けられる。
ヨーク面716と磁石面626との隙間が均一でない場合には、調整機構5に含まれる調整部5bが、固定ユニット20の本体部51のうち磁気ヨークホルダ741とねじ止めされる部位516と、磁気ヨークホルダ741の部位746との間に設けられる(図2C参照)。さらに、本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と、本体部51にねじ止めされる磁気ヨークホルダ751の端部である部位756(図3参照)との間にも、同様に、調整部5bが設けられる。なお、図3では、調整機構5は省略している。
ここで、調整機構5は、カメラ装置1の製造時(出荷前)に設けられる。
(2)調整方法(製造方法)
次に、カメラ装置1の製造方法、具体的には調整機構5を設けて隙間を調整する調整方法について説明する。なお、ここでは、カメラ装置1は、カメラモジュール3が床面を撮像するようにカメラ装置1を天井に設けて使用されることを想定している。
調整機構5が設けられる前のカメラ装置1のカメラモジュール3のレンズが下方を向くように配置する。カメラ装置1の固定ユニット用センサチップ93、可動ユニット用センサチップ401及びマイクロコントローラ94に対して電源の供給を行う。つまり、第1コイルユニット52、第2コイルユニット53には電流は流れない。
このとき、固定ユニット用センサチップ93は、第1固定ユニット用センサと、第2固定ユニット用センサとの検知結果をマイクロコントローラ94に出力する。具体的には、固定ユニット用センサチップ93は、第1固定ユニット用センサと、第2固定ユニット用センサとのそれぞれの加速度から得られる鉛直方向Gを基準とする固定ユニット20のチルティング方向における傾き角度、及び固定ユニット20のパンニング方向における傾き角度を、マイクロコントローラ94に出力する。例えば、チルティング方向に対する固定ユニット20の傾きが方向G1である場合、つまり鉛直方向と一致する場合、第1固定ユニット用センサは、チルティング方向における固定ユニット20の傾き角度として0度を検出する。なお、ここでは、チルティング方向における固定ユニット20の傾き角度、及びパンニング方向における固定ユニット20の傾き角度は、双方とも0度である。
次に、調整方法(製造方法)では、予め設定された設定軸(例えば、鉛直方向G)に対するカメラモジュール3の傾きを検出する検出処理を行う。可動ユニット用センサチップ401が、第1可動ユニット用センサと、第2可動ユニット用センサとを用いてチルティング方向及びパンニング方向のそれぞれに対するカメラモジュール3の傾きを検出する。可動ユニット用センサチップ401は、第1可動ユニット用センサと、第2可動ユニット用センサとの検知結果をマイクロコントローラ94に出力する。つまり、可動ユニット用センサチップ401は、第1可動ユニット用センサと、第2可動ユニット用センサとのそれぞれから得られる鉛直方向Gを基準とするカメラモジュール3のチルティング方向における傾き角度、及びパンニング方向における傾き角度を、マイクロコントローラ94に出力する。例えば、カメラモジュール3が鉛直方向Gに対して方向G2に傾いている場合、第1可動ユニット用センサは、チルティング方向におけるカメラモジュール3の傾き角度θを検出する(図6参照)。
次に、調整方法(製造方法)では、検出処理が検出したカメラモジュール3の傾きを調整する調整機構を設ける調整処理を行う。マイクロコントローラ94は、チルティング方向における傾き角度に応じて調整部5aとして磁気ヨークホルダ740,750と本体部51との間に設けるべきスペーサの厚みを記憶している。さらに、マイクロコントローラ94は、パンニング方向における傾き角度に応じて調整部5bとして磁気ヨークホルダ741,751と本体部51との間に設けるべきスペーサの厚みを記憶している。マイクロコントローラ94は、第1可動ユニット用センサが検出したチルティング方向における傾き角度θに応じたスペーサ(調整部5a)の厚みの情報を、外部の表示装置(図示せず)に表示させる。作業員は、表示装置に表示された厚みのスペーサ(調整部5a)を、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間に設ける。同様に、作業員は、本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と、磁気ヨークホルダ750の部位755との間にも、表示装置に表示された厚みのスペーサ(調整部5a)を設ける。なお、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間に設けられるスペーサの厚みと、本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と、磁気ヨークホルダ750の部位755との間に設けられるスペーサの厚みは、調整具合に応じて、選択することができ、例えば、同じ厚みであっても、異なる厚みであってもよい。
鉛直方向Gを基準とするカメラモジュール3のチルティング方向における傾き角度が、固定ユニット20のチルティング方向における傾き角度と、一致するまで、上記処理(検出処理、調整処理)を繰り返す。つまり、調整処理では、無通電時におけるカメラモジュール3の撮像向きが所定方向として鉛直方向Gと一致するように、カメラモジュール3を調整する。
また、第2可動ユニット用センサがパンニング方向における傾き角度を検出した場合も同様に、マイクロコントローラ94は、検出した角度に応じたスペーサ(調整部5b)の厚みの情報を、外部の表示装置に表示させる。作業員は、表示装置に表示された厚みのスペーサ(調整部5b)を、本体部51の部位516と磁気ヨークホルダ741の部位746との間に設ける。同様に、作業員は、本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と、磁気ヨークホルダ751の部位756との間にも、表示装置に表示された厚みのスペーサ(調整部5b)を設ける。なお、本体部51の部位516と磁気ヨークホルダ741の部位746との間に設けられるスペーサの厚みと、本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と、磁気ヨークホルダ751の部位756との間に設けられるスペーサの厚みは、調整具合に応じて、選択することができ、例えば、同じ厚みであっても、異なる厚みであってもよい。
鉛直方向Gを基準とするカメラモジュール3のパンニング方向における傾き角度が、固定ユニット20のパンニング方向における傾き角度と、それぞれ一致するまで、上記作業を繰り返す。
チルティング方向における傾きを調整するスペーサ(調整部5a)の厚みと、パンニング方向における傾きを調整するスペーサ(調整部5b)の厚みも、可動ユニット10(カメラモジュール3)の傾き具合に応じて適宜選択される。具体的には、スペーサ(調整部5a)とスペーサ(調整部5b)は、同じ厚みである場合もあれば、異なる厚みである場合もある。
なお、表示装置に表示された厚みのスペーサの選択、取り付けを、ピッキングシステム、組み立てロボット等を用いて自動化してもよい。
(3)利点
上述したように、第1磁気ヨーク710と第1駆動磁石620とにおいて、互いに対向するヨーク面715と磁石面625との隙間、具体的には回転の中心点を中心とする円弧に沿った方向の隙間は均一であることが好ましい(図5参照)。同様に、第2磁気ヨーク711と第2駆動磁石621とにおいて、互いに対向するヨーク面716と磁石面626との隙間、具体的には回転の中心点を中心とする円弧に沿った方向の隙間は均一であることが好ましい(図5参照)。
しかしながら、これらの隙間が均一とはならない場合がある。そのような場合、カメラモジュール3が床面を撮像するようにカメラ装置1を天井に設けたとき、カメラモジュール3は、無通電時において天井からの鉛直方向Gに対して例えばチルティング方向に傾く。カメラモジュール3が無通電時において天井からの鉛直方向Gに対して、チルティング方向に傾くと、通電時において、カメラモジュール3が傾いた側とは逆側(チルティング方向に沿った逆側)におけるカメラモジュール3の制振性能が低下する。
カメラモジュール3が無通電時において天井からの鉛直方向Gに対してパンニング方向に傾いた場合も、通電時において、カメラモジュール3が傾いた側とは逆側(パンニング方向に沿った逆側)におけるカメラモジュール3の制振性能が低下する。
そのため、無通電時にカメラモジュールを中立状態とするために、本実施形態では、カメラ装置1(アクチュエータ2)は、調整機構5を備えている。調整機構5を備えることで、通電時において、カメラモジュール3の制振性能が低下する可能性を低くすることができる。
つまり、本開示に係るアクチュエータ2は、無通電時に可動ユニット10が所定方向に傾く可能性を低くすることができるので、制振性能が大きく劣化する角度方向が存在せず、どの方向に傾いても均一な制振性能を実現することができる。
なお、実施形態1では、カメラ装置1を天井に設けてカメラモジュール3が床面を撮像する構成としたがこの構成に限定されない。例えば、カメラモジュール3が天井から床面への方向に直交する方向を撮像するように、天井と床面と間に設けられた壁にカメラ装置1を設けてもよい。この場合の調整方法は、第1固定ユニット用センサの結果と第1可動ユニット用センサの結果とが、第2固定ユニット用センサの結果と第2可動ユニット用センサの結果とが、それぞれ一致するように、調整機構5を設ける。これにより、実施形態1と同様の効果を得る。
また、上述した調整方法では、可動ユニット用センサチップ401及び固定ユニット用センサチップ93チップを用いている。そのため、上記調整方法を用いて、カメラモジュール3がアクチュエータ2に備えられていない状態で可動ユニット10の傾きを調整してもよい。この場合、可動ユニット10の傾きを調整した後に、カメラモジュール3が取り付けられる。
(4)変形例
(4−1)変形例1
実施形態1で説明した調整方法では、第1固定ユニット用センサの結果と第1可動ユニット用センサの結果とが、第2固定ユニット用センサの結果と第2可動ユニット用センサの結果とが、それぞれ一致するように調整機構5を設ける構成とした。しかしながら、この構成に限定されない。
磁気センサ92の結果を用いて、調整機構5を設ける調整方法を採用してもよい。
例えば、第1磁気ヨーク710と第1駆動磁石620とにおいて、互いに対向するヨーク面715と磁石面625との隙間、具体的には回転の中心点を中心とする円弧に沿った方向の隙間は均一でないとする。
このとき、カメラモジュール3が床面を撮像するようにカメラ装置1を天井に設けたとき、カメラモジュール3は、無通電時において天井からの鉛直方向Gに対して例えばチルティング方向に傾く。この場合、調整方法(製造方法)における検出処理では、磁気センサ92の結果により、本体部51に対して可動ユニット10(カメラモジュール3)がチルティング方向に傾いていることが検出される。
調整方法(製造方法)における調整処理では、マイクロコントローラ94は、磁気センサ92が検出したチルティング方向における傾き角度θに応じたスペーサ(調整部5a)の厚みの情報を、外部の表示装置(図示せず)に表示させる。作業員は、傾き度合(傾き角度)に応じたスペーサ(調整部5a)を本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間に設ける。同様に、作業員は、本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と、磁気ヨークホルダ750の部位755との間にも、傾き度合に応じたスペーサ(調整部5a)を設ける。
本体部51に対して可動ユニット10(カメラモジュール3)がチルティング方向に傾いていないことが磁気センサ92によって検出されるまで、上記処理(検出処理、調整処理)を繰り返す。つまり、調整処理では、調整機構5は、無通電時におけるカメラモジュール3の撮像向きが所定方向として軸1b,1cの双方と直交する方向と一致するように、カメラモジュール3を調整する。
なお、本変形例の調整方法では、磁気センサ92を用いている。そのため、本変形例を用いて、カメラモジュール3がアクチュエータ2に備えられていない状態で可動ユニット10の傾きを調整してもよい。この場合、可動ユニット10の傾きを調整した後に、カメラモジュール3が取り付けられる。
(4−2)変形例2
実施形態1では、チルティング方向及びパンニング方向のそれぞれにおけるカメラモジュール3の傾きを調整する方法を述べた。本変形例では、ロール方向におけるカメラモジュール3の傾きを調整する方法を述べる。なお、ここでは、ヨーク面715と磁石面625、及びヨーク面716と磁石面626とのそれぞれにおいて回転の中心点を中心とする円弧に沿った方向を長辺方向とし、長辺方向に直交する方向を短辺方向という。
ヨーク面715と磁石面625、及びヨーク面716と磁石面626とのそれぞれにおいても、短辺方向に沿った隙間が均一であることが好ましい。
ヨーク面715と磁石面625とにおいて短辺方向に沿った隙間が均一でない場合には、磁石面625において短辺方向に沿った第1磁気ヨーク710を吸引する力が均一とはならない。そのため、カメラモジュール3は、無通電時であってもロール方向に対して回転する。つまり、カメラモジュール3は、無通電時である場合においても基準位置からロール方法に対してある角度分だけ回転している。
ヨーク面715と磁石面625とにおける短辺方向の隙間が均一でない場合には、固定ユニット20の本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755との間の少なくとも一方に、調整部が設けられる。このとき、磁気ヨークホルダ740の部位745と固定ユニット20の本体部51の部位515との間に設けられる調整部の調整量(厚み)と、本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755との間に設けられる調整部の調整量とが異なる。特に、無通電時にカメラモジュール3がロール方向に回転し、かつチルティング方向において回転している場合には、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間に設けられる調整部の調整量と、本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755との間に設けられる調整部の調整量とが異なる。
同様に、ヨーク面716と磁石面626とにおいて短辺方向に沿って隙間が均一でない場合には、固定ユニット20の本体部51の部位516と磁気ヨークホルダ741の部位746との間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ751の部位756との間のうち少なくとも一方に、調整部が設けられる。この場合においても、本体部51の部位516と磁気ヨークホルダ741の部位746との間に設けられる調整部の調整量(厚み)と、本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ751の部位756との間に設けられる調整部の調整量とが異なる。特に、無通電時にカメラモジュール3がロール方向に回転し、かつパンニング方向において回転している場合には、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間に設けられる調整部の調整量と、本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ751の部位756との間に設けられる調整部の調整量とが異なる。
(4−3)変形例3
実施形態1では、平板状のスペーサを調整部5a,5bとして説明したが、本変形例では、アジャスタを調整部とする。
この場合、アジャスタは、ばねを有している。調整部としてのアジャスタは、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755との間に設けられる。さらに、調整部としてのアジャスタは、本体部51の部位516と磁気ヨークホルダ741の部位746との間、本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ751の部位756との間に設けられる。
例えば、ヨーク面715と磁石面625との隙間が均一でない場合には、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745とにおけるねじ止めの締め付けを緩める。さらに、本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755とにおけるねじ止めの締め付けを緩める。これにより、各アジャスタのばねの復元力が発生し、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755との間に、隙間がそれぞれ生じる。本変形例のアジャスタは、ばねの復元力によって生じる本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間の隙間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755との間の隙間を調整することで、ヨーク面715と磁石面625との隙間を調整することができる。
ヨーク面716と磁石面626との隙間が均一でない場合には、本体部51の部位516と磁気ヨークホルダ741の部位746とにおけるねじ止めの締め付けを緩める。さらに、本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ751の部位756とにおけるねじ止めの締め付けを緩める。これにより、各アジャスタのばねの復元力が発生し、本体部51の部位516と磁気ヨークホルダ741の部位746との間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ751とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ751の部位756との間に、隙間がそれぞれ生じる。ばねの復元力によって生じる本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間の隙間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位756との間の隙間を調整することで、ヨーク面715と磁石面625との隙間が調整される。
ところで、磁気ヨークホルダと本体部との間でねじ止めした場合、磁気ヨークホルダと本体部との間での挟み込む力は大きい。そのため、ばねを有するアジャスタを調整部(調整機構5)として用いる場合よりも、スペーサを用いた場合の方が調整機構5としての強度は高い。そのため、調整部(調整機構5)としてスペーサを用いることが好ましい。しかしながら、調整部(調整機構5)としてアジャスタを用いることも本開示の範疇である。
(4−4)変形例4
実施形態1では、ヨーク面715と磁石面625との隙間が均一でない場合には、調整部5aが、本体部51の部位515と磁気ヨークホルダ740の部位745との間、及び本体部51のうち磁気ヨークホルダ750とねじ止めされる部位と磁気ヨークホルダ750の部位755との間にも、設けられる構成とした。しかしながら、この構成に限定されない。調整部5aは、アッパーリング4と磁気ヨークホルダ740との間、及びアッパーリング4と磁気ヨークホルダ750との間に設けられてもよい。
または、磁気ヨークホルダ740,750と本体部51との間、及び磁気ヨークホルダ740,750とアッパーリング4との間の双方に、調整部5aを設けてもよい。
同様に、ヨーク面716と磁石面626との隙間が均一でない場合には、調整部5bは、アッパーリング4と磁気ヨークホルダ741との間、及びアッパーリング4と磁気ヨークホルダ751との間に設けられてもよい。または、磁気ヨークホルダ741,751と本体部51との間、及び磁気ヨークホルダ741,751とアッパーリング4との間の双方に、調整部5aを設けてもよい。
また、ヨーク面715と磁石面625とにおいて短辺方向に沿った隙間が均一でない場合においても、磁気ヨークホルダ740,750と本体部51との間に設けてもよい。または、磁気ヨークホルダ740,750と本体部51との間及び磁気ヨークホルダ740,750とアッパーリング4との間の双方に、調整部5aを設けてもよい。同様に、ヨーク面716と磁石面626とにおいて短辺方向に沿った隙間が均一でない場合においても、磁気ヨークホルダ741,751と本体部51との間に設けてもよい。または、磁気ヨークホルダ741,751と本体部51との間及び磁気ヨークホルダ741,751とアッパーリング4との間の双方に、調整部5aを設けてもよい。
また、実施形態1では、磁気ヨークホルダ740,750(741,751)と本体部51との間に調整部5a(5b)を設ける構成としたが、この構成に限定されない。調整部を、第1駆動磁石620と第1磁気バックヨーク610との間、及び第2駆動磁石621と第2磁気バックヨーク611との間に、それぞれ設けて、ヨーク面715と磁石面625との隙間、及びヨーク面716と磁石面626との隙間を調整してもよい。
(実施形態2)
実施形態1ではカメラ装置1が備える固定ユニット用センサチップ93と可動ユニット用センサチップ401とを用いてカメラモジュール3の傾きを調整した。本実施形態では、他のカメラ装置を用いて、カメラモジュール3の傾きを調整する。
以下、本実施形態のカメラ装置1の調整方法について、実施形態1と異なる点を中心に説明する。なお、実施形態1と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態では、カメラ装置1とは異なるカメラ装置800を用いて、カメラ装置1のカメラモジュール3の傾きを調整する(図7参照)。
本実施形態では、カメラモジュール3を撮像するように、カメラ装置800を設置する。このとき、カメラ装置800の光軸1eと、カメラモジュール3が中立状態である場合のカメラ装置1の設計上の光軸1dとが一致するように、カメラ装置800は設置される。具体的には、カメラ装置800の撮像領域の中心にカメラモジュール3が中立状態である場合のカメラ装置1の設計上の光軸1dが位置するように、カメラ装置800は設置される。
検出処理において、カメラ装置800は、カメラ装置1のカメラモジュール3を撮像し、撮像した画像を用いてカメラ装置1の設計上の光軸1d(カメラ装置800の光軸1e)に対してチルティング方向におけるカメラモジュール3の光軸1aの傾き、及びパンニング方向におけるカメラモジュール3の光軸1aの傾きを求める。
調整処理において、カメラ装置800は、検出処理が求めたチルティング方向におけるカメラモジュール3の光軸1aの傾き(傾き角度)に応じた調整部5aの厚みの情報(第1調整量)、及びチルティング方向におけるカメラモジュール3の光軸1aの傾き(傾き角度)に応じた調整部5bの厚みの情報(第2調整量)を表示する。作業員は、表示装置に表示された第1調整量に応じたスペーサ(調整部5a)を、磁気ヨークホルダ740と本体部51との間、及び磁気ヨークホルダ750と本体部51との間に設ける。さらに、作業員は、表示装置に表示された第2調整量に応じたスペーサ(調整部5b)を、磁気ヨークホルダ741と本体部51との間、及び磁気ヨークホルダ751と本体部51との間に設ける。
その後、再度、カメラ装置800は、カメラモジュール3を撮像する。カメラモジュール3の光軸1aが、カメラ装置800の光軸1e、つまりカメラ装置1の設計上の光軸1dと一致するまで、上記処理(検出処理、調整処理)を繰り返す。言い換えると、カメラモジュール3のレンズの中心が、カメラ装置800が撮像した画像の中心に位置するように、上記処理を繰り返す。つまり、調整処理は、無通電時におけるカメラモジュール3の撮像向きが所定方向としてカメラ装置1の設計上の光軸1dの方向と一致するように、カメラモジュール3を調整する。
(実施形態3)
本実施形態では、カメラモジュール3が撮像した画像を用いて、カメラモジュール3の傾きを調整する。
以下、本実施形態のカメラ装置1の調整方法について、実施形態1と異なる点を中心に説明する。なお、実施形態1と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
本実施形態のカメラ装置1は、カメラモジュール3に対して電源の供給を行う。つまり、第1コイルユニット52、第2コイルユニット53には電流は流れない。本実施形態のカメラ装置1は、カメラモジュール3の傾き調整に用いる土台マーカ850を撮像する(図8A参照)。カメラモジュール3は、撮像した画像に、互いに直交する破線を重畳した撮像画像を画像処理回路を介して表示部(図示しない)に表示させる。なお、破線の交点がカメラモジュール3の光軸1aと交わっている。
土台マーカ850は、互いに直交する2つの直線851,852を有している(図8B参照)。直線851と直線852との交点853がカメラモジュール3が中立状態である場合のカメラ装置1の設計上の光軸1dと交わるように、土台マーカ850及びカメラ装置1は設置される(図8A参照)。
検出処理では、土台マーカ850及びカメラ装置1がそれぞれ配置されると、カメラ装置1のカメラモジュール3は、土台マーカ850を撮像する。図8Cは、図8Aに示すカメラモジュール3の傾き状態において、カメラモジュール3が土台マーカ850を撮像した撮像画像860を示す。撮像画像860は、図8Cに示すように、破線861,862、及び土台マーカ850に記された直線851,852を含む。
図8Aでは、カメラ装置1から土台マーカ850を見た場合においてカメラモジュール3は、土台マーカ850の交点853に対して右下方向に傾いている。言い換えると、土台マーカ―850の交点853は、カメラモジュール3の光軸1aの左上方向に位置している。そのため、直線851,852の交点853は、破線861,862の交点863よりも左上方向にずれている。
ここで、撮像画像860の上下方向をチルティング方向を平面上に射影した方向とし、左右方向をパンニング方向を平面上に射影した方向とする。
調整処理では、作業員は、直線851,852の交点853と破線861,862の交点863との上下方向のずれ量に応じたスペーサ(調整部5a)を、磁気ヨークホルダ740と本体部51との間、及び磁気ヨークホルダ750と本体部51との間に設ける。さらに、作業員は、直線851,852の交点853と破線861,862の交点863との左右方向のずれ量に応じたスペーサ(調整部5b)を、磁気ヨークホルダ741と本体部51との間、及び磁気ヨークホルダ751と本体部51との間に設ける。
その後、再度、カメラ装置1は、土台マーカ850を撮像する。カメラモジュール3の光軸1a、つまり破線861,862の交点863が、土台マーカ850の直線851,852の交点853と一致する撮像画像870(図8D参照)が得られるまで、上記処理(検出処理、調整処理)を繰り返す。つまり、調整処理は、無通電時におけるカメラモジュール3の撮像向きが所定方向としてカメラ装置1の設計上の光軸1dの方向と一致するように、カメラモジュール3を調整している。
なお、調整処理において、カメラモジュール3は、撮像画像に加えて、直線851,852の交点853と破線861,862の交点863との上下方向のずれ量に応じた調整部5aの厚みの情報、及び交点853と交点863との左右方向のずれ量に応じた調整部5bの厚みの情報を、表示部に表示させてもよい。
なお、実施形態3では、直線851,852の交点853と破線861,862の交点863との上下方向及び左右方向のずれを目視して、調整を行う構成としたが、この構成に限定されない。例えば、カメラモジュール3又は撮像画像を表示する表示部を備える装置(表示装置)が、撮像画像を用いて自動で直線851,852の交点853と、光軸1aが土台マーカ850と交わる点とにおける上下方向及び左右方向のずれ量を自動で取得する機能を有してもよい。この場合、破線861,862の表示は不要になる。当該機能を有するカメラモジュール3又は表示装置は、下方向のずれ量に応じた調整部5aの厚みの情報、及び左右方向のずれ量に応じた調整部5bの厚みの情報を表示する。
(変形例)
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記各実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
各実施形態では、アクチュエータ2(カメラ装置1)は、一対の第1磁気ヨーク710、一対の第2磁気ヨーク711、2つの第1磁気ヨーク710にそれぞれ対向する2つ第1駆動磁石620、及び2つの第2磁気ヨーク711にそれぞれ対向する2つ第2駆動磁石621を有する構成とした。つまり、アクチュエータ2(カメラ装置1)は、4つの磁気ヨークと、4つの駆動磁石を有する構成としたが、この構成に限定されない。アクチュエータ2(カメラ装置1)は、2つ以上の磁気ヨークと、当該2つ以上の磁気ヨークにそれぞれ対向する2つ以上の駆動磁石を有する構成としてもよい。この場合、2つ以上の磁気ヨークは、回転の中心点を中心とした円周上に等間隔に配置される。
例えば、アクチュエータ2(カメラ装置1)は、3つの磁気ヨークと、当該3つの磁気ヨークにそれぞれ対向する3つの駆動磁石を有する構成としてもよい。このとき、3つの磁気ヨークは、回転の中心点を中心とした円周上に120度ごとに配置される。3つの磁気ヨークの各々に巻かれたコイルに流れる電流を制御して、カメラモジュール3(可動ユニット10)をチルティング方向及びパンニング方向に回転させてもよい。つまり、3つの磁気ヨークの各々に巻かれたコイルに流れる電流を制御して、カメラモジュール3(可動ユニット10)を、上述した軸1b及び軸1cの各々を中心に回転させてもよい。
アクチュエータ2(カメラ装置1)は、3つの磁気ヨークと、3つの駆動磁石を有している場合のチルティング方向に対するカメラモジュール3の傾き及びパンニング方向に対するカメラモジュール3の傾きの調整方法について、説明する。この場合、カメラ装置1のマイクロコントローラ94は、チルティング方向に対するカメラモジュール3の傾き角度とパンニング方向に対するカメラモジュール3の傾き角度との組と、調整部として各磁気ヨークに対して設けるべきスペーサの厚みの情報とを記憶している。マイクロコントローラ94は、カメラモジュール3の傾きの検出結果に応じた厚みの情報を表示部(図示せず)に表示する。作業員は、表示装置に表示された磁気ヨークごとの厚みのスペーサを、対応する磁気ヨークの磁気ヨークホルダと本体部51との間に設ける。
また、カメラモジュール3に対する回転の軸は、軸1b、軸1cに限定されない。2つ以上の磁気ヨーク(2つ以上の駆動磁石)の対向方向に応じて決定される軸であってもよい。例えば、3つの磁気ヨーク(3つの駆動磁石)がカメラ装置1に設けられる場合、1つの磁気ヨークに巻かれたコイルに電流を流すことで回転が生じる際の回転軸を軸1bに相当する軸としてもよい。残り2つの磁気ヨーク(残り2つの駆動磁石)のうち1つの磁気ヨークに巻かれたコイルに電流を流すことで回転が生じる際の回転軸を軸1cに相当する軸としてもよい。
各実施形態では、ヨーク面715(716)と磁石面625(626)との隙間が均一とならない場合として、第1磁気ヨーク710(第2磁気ヨーク711)の取り付け時、又は第1駆動磁石620(第2駆動磁石621)の取り付け時を想定したが、この想定に限定されない。第1駆動磁石620の磁石面625の磁気が均一でない場合においても、上記調整機構5を設けることは有効である。なぜなら、磁石面625の磁気が均一でない場合には、磁石面625において第1磁気ヨーク710を吸引する力が均一とはならないからである。そのため、磁石面625のうち磁気が比較的強い部位において、第1磁気ヨーク710とより強く引き合うので、その結果、カメラモジュール3がチルティング方向に沿って回転する。そこで、上述した調整機構5(調整部5a)を設けることで、無通電時であってもカメラモジュール3を中立状態とすることができる。また、第2駆動磁石621の磁石面626の磁気が均一でない場合においても、磁石面626において第2磁気ヨーク711を吸引する力が均一とはならない。そのため、カメラモジュール3がパンニング方向に沿って回転する。そこで、調整機構5(調整部5b)を設けることで、無通電時であってもカメラモジュール3を中立状態とすることができる。
各実施形態のアクチュエータ2は、カメラ装置1に適用した構成としたが、この構成に限定されない。アクチュエータ2は、レーザポインタ、照明器具、プロジェクタ等に適用してもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様のアクチュエータ(2)は、駆動対象を保持する回転式の可動ユニット(10)と、駆動部(30)と、調整機構(5)とを備える。駆動部(30)は、可動ユニット(10)を回転可能とするために複数の駆動磁石(第1駆動磁石620、第2駆動磁石621)、及び複数の駆動磁石と一対一に対向する複数の磁気ヨーク(第1磁気ヨーク710、第2磁気ヨーク711)を有する。調整機構(5)は、複数の駆動磁石のうち所定の軸(例えば、軸1b)を中心として可動ユニット(10)を回転させる駆動磁石(例えば、第1駆動磁石620)と、複数の磁気ヨークのうち当該駆動磁石に対向する磁気ヨーク(例えば、第1磁気ヨーク710)との間の隙間を調整する。
この構成によると、調整機構(5)を設けて、駆動磁石と磁気ヨークとの間の隙間を調整することで、可動ユニット(10)の傾き(駆動対象の傾き)を調整することができる。その結果、無通電時に可動ユニット(10)が所定方向に傾く、つまり無通電時に可動ユニット(10)が保持する駆動対象が所定方向に傾く可能性を低くすることができる。
第2の態様のアクチュエータ(2)では、第1の態様において、可動ユニット(10)は、さらに、所定の軸としての第1軸とは異なる第2軸(例えば、軸1c)を中心として回転可能である。調整機構(5)は、さらに、複数の駆動磁石のうち第2軸を中心として可動ユニット(10)を回転させる駆動磁石(例えば、第2駆動磁石621)と、複数の磁気ヨークのうち第2軸を中心として可動ユニット(10)を回転させる駆動磁石に対向する磁気ヨーク(例えば、第2磁気ヨーク711)との間の隙間を調整する。
この構成によると、無通電時に可動ユニット(10)が第2軸を中心として回転する方向に傾く、つまり無通電時に可動ユニット(10)が保持する駆動対象が第2軸を中心として回転する方向に傾く可能性を低くすることができる。
第3の態様のアクチュエータ(2)では、第2の態様において、第1軸と第2軸とは直交している。この構成によると、第1軸と第2軸とが直交していることで、それぞれの軸に対する傾きの誤差が等分されるため、傾きの調整が比較的容易に行うことができる。
第4の態様のアクチュエータ(2)では、第2の態様において、第1軸と第2軸とは、複数の駆動磁石の対向方向に応じてそれぞれ決定される軸である。
この構成によると、複数の駆動磁石の対向方向に応じた軸に対するカメラモジュール(3)の傾きを調整することができる。
第5の態様のアクチュエータ(2)では、第2〜第4のいずれかの態様において、可動ユニット(10)は、さらに、可動ユニット(10)が中立状態である場合には第1軸と第2軸との双方に対して直交する第3軸(例えば、光軸1a)を中心として回転可能である。調整機構(5)は、さらに、複数の駆動磁石のうち第3軸を中心として可動ユニット(10)を回転させる駆動磁石と、複数の磁気ヨークのうち第3軸を中心として可動ユニット(10)を回転させる駆動磁石に対向する磁気ヨークとの間の隙間を調整する。
この構成によると、無通電時に可動ユニットが第3軸を中心として回転する方向に傾くこと可能性を低くすることができる。
第6の態様のアクチュエータ(2)では、第1〜第5のいずれかの態様において、調整機構(5)は、複数の磁気ヨークのうち調整対象となる磁気ヨークを固定するための第1部材(例えば、磁気ヨークホルダ740,750)と第2部材(本体部51)との間に挟まれるスペーサである。この構成によると、調整機構(5)としてスペーサを用いた調整が可能となる。
第7の態様のアクチュエータ(2)では、第1〜第5のいずれかの態様において、調整機構(5)は、複数の磁気ヨークのうち調整対象となる磁気ヨークを固定するための第1部材(例えば、磁気ヨークホルダ740,750)と第2部材(本体部51)との間に設けられたアジャスタである。この構成によると、調整機構(5)としてアジャスタを用いた調整が可能となる。
第8の態様のアクチュエータ(2)では、第6又は第7の態様において、複数の磁気ヨークの各々は、第1部材に設けられている。調整機構(5)は、調整対象となる磁気ヨークを設けた第1部材において対称となる2つの部位(例えば、部位745,755又は部位646,756)と第2部材とのそれぞれの間の隙間を調整している。2つの部位のうち一方の部位(例えば、部位745又は部位746)における調整機構(5)における調整量と、他方の部位(例えば、部位755又は部位756)における調整機構(5)における調整量とは異なる。
この構成によると、各部位の調整量を異ならせることで、より精度の高い調整が可能となる。
第9の態様のカメラ装置(1)は、第1〜第8のいずれかの態様のアクチュエータ(2)と、駆動対象としてカメラモジュール(3)とを備える。
この構成によると、無通電時にカメラモジュール(3)が所定方向に傾くこと可能性を低くすることができる。
第10の態様の製造方法は、カメラ装置(1)の製造方法である。カメラ装置(1)は、駆動対象としてカメラモジュール(3)を保持し、回転式の可動ユニット(10)と、駆動部(30)とを備える。駆動部(30)は、可動ユニット(10)を回転可能とするために複数の駆動磁石(第1駆動磁石620、第2駆動磁石621)、及び複数の駆動磁石と一対一に対向する複数の磁気ヨーク(第1磁気ヨーク710、第2磁気ヨーク711)を有する。製造方法は、予め設定された設定軸(例えば、鉛直方向G)に対する駆動対象の傾きを検出する検出処理と、検出処理が検出した駆動対象の傾きを調整する調整機構(5)を設ける調整処理とを含む。
この製造方法によると、調整処理を行うことで駆動磁石と磁気ヨークとの間の隙間を調整するので、その結果、可動ユニット(10)の傾き(駆動対象の傾き)を調整することができる。これにより、無通電時に可動ユニット(10)が所定方向に傾く、つまり無通電時に可動ユニット(10)が保持する駆動対象が所定方向に傾く可能性を低くすることができる。
第11の態様の製造方法では、第10の態様において、調整処理は、駆動対象の向きが所定方向と一致するように、駆動対象の傾きを調整する。この製造方法によると、所定方向に対する傾きが生じる可能性を低くすることができる。
第12の態様の製造方法では、第10又は第11の態様において、可動ユニット(10)は、第1軸(例えば、軸1b)及び第2軸(例えば、軸1c)のそれぞれを中心として回転可能である。検出処理は、第1軸を中心とした第1回転方向における駆動対象の傾き、及び第2軸を中心とした第2回転方向における駆動対象の傾きを検出する。調整処理は、第1回転方向における駆動対象の傾き、及び第2回転方向における駆動対象の傾きのそれぞれを調整する。
この製造方法によると、第1軸及び第2軸のそれぞれの軸に応じた傾きを調整することができる。
1 カメラ装置
2 アクチュエータ
3 カメラモジュール
5 調整機構
10 可動ユニット
30 駆動部
51 本体部(第2部材)
620 第1駆動磁石(駆動磁石)
621 第2駆動磁石(駆動磁石)
710 第1磁気ヨーク(磁気ヨーク)
711 第2磁気ヨーク(磁気ヨーク)
740,741,750,751 磁気ヨークホルダ(第1部材)
745,746 部位(第1部位)
755,756 部位(第1部位)
1a 光軸(第3軸)
1b 軸(所定の軸、第1軸)
1c 軸(第2軸)

Claims (12)

  1. 駆動対象を保持する回転式の可動ユニットと、
    前記可動ユニットを回転可能とするために複数の駆動磁石、及び前記複数の駆動磁石と一対一に対向する複数の磁気ヨークを有する駆動部と、
    前記複数の駆動磁石のうち所定の軸を中心として前記可動ユニットを回転させる駆動磁石と、前記複数の磁気ヨークのうち当該駆動磁石に対向する磁気ヨークとの間の隙間を調整する調整機構とを備える
    ことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記可動ユニットは、さらに、前記所定の軸としての第1軸とは異なる第2軸を中心として回転可能であり、
    前記調整機構は、さらに、前記複数の駆動磁石のうち前記第2軸を中心として前記可動ユニットを回転させる駆動磁石と、前記複数の磁気ヨークのうち前記第2軸を中心として前記可動ユニットを回転させる前記駆動磁石に対向する磁気ヨークとの間の隙間を調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記第1軸と前記第2軸とは直交している
    ことを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記第1軸と前記第2軸とは、前記複数の駆動磁石の対向方向に応じてそれぞれ決定される軸である
    ことを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ。
  5. 前記可動ユニットは、さらに、前記可動ユニットが中立状態である場合には前記第1軸と前記第2軸との双方に対して直交する第3軸を中心として回転可能であり、
    前記調整機構は、さらに、前記複数の駆動磁石のうち前記第3軸を中心として前記可動ユニットを回転させる駆動磁石と、前記複数の磁気ヨークのうち前記第3軸を中心として前記可動ユニットを回転させる前記駆動磁石に対向する磁気ヨークとの間の隙間を調整する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  6. 前記調整機構は、
    前記複数の磁気ヨークのうち調整対象となる磁気ヨークを固定するための第1部材と第2部材との間に挟まれるスペーサである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  7. 前記調整機構は、
    前記複数の磁気ヨークのうち調整対象となる磁気ヨークを固定するための第1部材と第2部材との間に設けられたアジャスタである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のアクチュエータ。
  8. 前記複数の磁気ヨークの各々は、前記第1部材に設けられており、
    前記調整機構は、
    前記調整対象となる磁気ヨークを設けた前記第1部材において対称となる2つの部位と第2部材とのそれぞれの間の前記隙間を調整しており、
    前記2つの部位のうち一方の部位における前記調整機構における調整量と、他方の部位における前記調整機構における前記調整量とは異なる
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載のアクチュエータ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のアクチュエータと、
    前記駆動対象としてカメラモジュールとを備える
    ことを特徴とするカメラ装置。
  10. 駆動対象としてカメラモジュールを保持し、回転式の可動ユニットと、前記可動ユニットを回転可能とするために複数の駆動磁石、及び前記複数の駆動磁石と一対一に対向する複数の磁気ヨークを有する駆動部とを備えるカメラ装置の製造方法であって、
    予め設定された設定軸に対する前記駆動対象の傾きを検出する検出処理と、
    前記検出処理が検出した前記駆動対象の傾きを調整する調整機構を設ける調整処理とを含む
    ことを特徴とする製造方法。
  11. 前記調整処理は、前記駆動対象の向きが所定方向と一致するように、前記駆動対象の傾きを調整する
    ことを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記可動ユニットは、第1軸及び第2軸のそれぞれを中心として回転可能であり、
    前記検出処理は、前記第1軸を中心とした第1回転方向における前記駆動対象の傾き、及び前記第2軸を中心とした第2回転方向における前記駆動対象の傾きを検出し、
    前記調整処理は、第1回転方向における前記駆動対象の傾き、及び第2回転方向における前記駆動対象の傾きのそれぞれを調整する
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載の製造方法。
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