JP2019206497A - 外用医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
項1. (A)ロキソプロフェン及び/又はその塩、(B)界面活性剤、及び(C)水を含み、前記(B)成分を構成する界面活性剤のHLB値と当該界面活性剤の(B)成分中の重量比率との積の総和として表される総HLB値が10以下である、外用医薬組成物。
項2. 前記(B)成分が、非イオン性界面活性剤である、項1に記載の外用医薬組成物。
項3. 前記(B)成分が、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群より選択される、項1又は2に記載の外用医薬組成物。
項4. (D)一価低級アルコールをさらに含む、項1〜3のいずれかに記載の外用医薬組成物。
項5. 前記総HLB値が6以下である、項1〜4のいずれかに記載の外用組成物。
項6. 外用医薬組成物中で、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩と(C)水とともに、(B)界面活性剤を、前記(B)成分を構成する界面活性剤のHLB値と当該界面活性剤の(B)成分中の重量比率との積の総和として表される総HLB値が10以下となるように共存させる、外用医薬組成物においてロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩の経皮浸透性を向上する方法。
本発明の外用医薬組成物は、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩(以下、「(A)成分」と表記することもある)、特定の総HLB値となる(B)界面活性剤(以下、「(B)成分」と表記することもある)、(C)水(以下、「(C)成分」と表記することもある)を含有することを特徴とする。以下、本発明の外用医薬組成物について詳述する。
本発明の外用医薬組成物は、(A)成分としてロキソプロフェン及び/又はその塩を含有する。ロキソプロフェン及び/又はその塩は、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種として公知の成分である。ロキソプロフェンは、2−[パラ−(2−オキソシクロペンチルメチル)フェニル]プロピオン酸である。ロキソプロフェンの塩としては、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩であれば特に制限されず、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。また、ロキソプロフェンの塩は、水和物であってもよい。
本発明の外用医薬組成物は、(B)成分として界面活性剤を、特定の総HLB値となるように含有する。HLBとは親水親油バランス(hydrophile−lipophile balance)の略称であり、界面活性剤が果たす効果を表す指標の一つとして知られ、HLB値が大きいほど親水性が高いことを示す。本発明においてHLBは、グリフィン法によって算出される値をいう。また、総HLB値は、(B)成分を構成する界面活性剤のHLB値と当該界面活性剤の(B)成分中の重量比率との積の総和として表される値である。すなわち、総HLB値は、(B)成分として一種の界面活性剤を含む場合は当該界面活性剤自体のHLB値となり、(B)成分として二種以上の界面活性剤を含む場合は、それぞれの界面活性剤のHLB値の加重平均値となる。
本発明の外用医薬組成物は、(C)成分として水を含有する。水としては特に制限されず、精製水、蒸留水、イオン交換水、超純水、滅菌水などが挙げられ、好ましくは精製水が挙げられる。本発明の外用医薬組成物における(C)成分の含有量については、製剤形態に応じて適宜設定すればよいが、例えば5〜50重量%が挙げられる。水系基剤中にロキソプロフェン及び/又はその塩を含む外用医薬組成物は本来ロキソプロフェン及び/又はその塩の経皮浸透性が低いが、本発明の外用医薬組成物ではロキソプロフェン及び/又はその塩の経皮浸透性が向上しているため、このように水を比較的多く含む場合であっても、ロキソプロフェン及び/又はその塩の経皮浸透性を効果的に向上させることができる。このような本発明の効果を鑑みれば、本発明の外用医薬組成物における(C)成分の含有量として、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは15〜30重量%が挙げられる。
本発明の外用医薬組成物は、ロキソプロフェン及び/又はその塩の経皮浸透性をより向上させるために、(D)成分として一価低級アルコールをさらに含んでよい。
本発明の外用医薬組成物には、本発明の効果を妨げない限り、前述する成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでいてもよい。本発明の外用医薬組成物に配合可能な他の薬理成分については、特に制限されないが、例えば、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルリチン酸ステアリル等の抗炎症剤;ジフェニルイミダゾール、ジフェンヒドラミン及びその薬学的に許容される塩、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤;リドカイン及びその薬学的に許容される塩、ジブカイン及びその薬学的に許容される塩、アミノ安息香酸エチル等の局所麻酔剤;ニコチン酸ベンジルエステル、ノナン酸バニリルアミド、トウガラシチンキ、トコフェロール酢酸エステル等の血行促進剤;アルニカチンキ、オウバクエキス、サンシシエキス、セイヨウトチノキエキス、ロートエキス、ベラドンナエキス、トウキエキス、シコンエキス、サンショウエキス等の生薬等が挙げられる。
本発明の外用医薬組成物の製剤形態については、経皮適用可能であることを限度として特に制限されず、例えば、液剤(ローション剤、スプレー剤、エアゾール剤、及び乳液剤を含む)、フォーム剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは液剤又はゲル剤が挙げられる。これらの製剤形態への調製は、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法に従って、製剤形態に応じた添加剤を用いて製剤化することにより行うことができる。
本発明の外用医薬組成物は、消炎鎮痛が求められる局所(皮膚)に外用投与することにより使用される。本発明の外用医薬組成物は、外用消炎鎮痛剤として、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、腰痛、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘等)、打撲痛、ねんざ痛、骨折痛、神経痛、変形性関節症、関節炎等に対する治療目的で使用することができる。
本発明は、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩と(C)水とを含む外用医薬組成物の、ロキソプロフェン及び/又はその塩の経皮浸透性を向上する方法を提供する。具体的には、本発明のロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩の経皮浸透性を向上する方法は、外用医薬組成物中で、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩と(C)水とともに、(B)界面活性剤を、前記(B)成分を構成する界面活性剤のHLB値と当該界面活性剤の(B)成分中の重量比率との積の総和として表される総HLB値が10以下となるように共存させる。本発明のロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩の経皮浸透性を向上する方法において、総HLB値、使用される成分の種類や配合量、外用医薬組成物の製剤形態等については、前記「1.外用医薬組成物」の欄に記載の通りである。
[外用医薬組成物の調製]
表1に示す組成の外用医薬組成物を調製した。具体的には、以下の手順で調製した。まず、エタノールにロキソプロフェンNa(ロキソプロフェンナトリウム水和物)を混合し、均一になるまで撹拌した。得られた溶液に、界面活性剤(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(10)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(20E.O.)(4P.O.)(つまりポリオキシエチレン(20モル)ポリオキシプロピレン(4モル)セチルエーテル)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル(20E.O.)(8P.O.)(つまりポリオキシエチレン(20モル)ポリオキシプロピレン(8モル)セチルエーテル)、オレイン酸ポリグリセリル−2、オレイン酸ソルビタン、及び/又はモノオレイン酸グリセリル)を混合し、均一になるまで攪拌した。最後に、合計量が100gとなるように精製水を添加し、均一になるまで撹拌した。なお、表1において各成分の量を示す数値の単位%は、重量%を意味する。
調製した外用医薬組成物を、以下のフランツセル試験に供した。
縦型フランツセル(型式TP-8S、VIDREX社製)をスターラーの上に固定し、ウォーターバスにつないで32℃程度に保った。ヘアレスマウスから摘出した皮膚(直径約1.5cm、面積約1.77cm2)をフランツセルに角層が上になるように置いた。その上からフランツセルの蓋を止め、金具で固定した。次いで、空気が入らないように、レセプターセルにリン酸緩衝液(PBS)を充填した。調製した外用医薬組成物56μlをドナーである上記皮膚の角質層側に塗布した。4時間後、レセプター液を300μl採取し、採取したレセプター液中のロキソプロフェンナトリウムをHPLCで定量分析した。ロキソプロフェンナトリウムの定量値から、以下の式に基づいて、ロキソプロフェンナトリウムの経皮透過率(%)を求めた。なお、レセプターセル中の累積透過ロキソプロフェン重量とは、採取したレセプター液300μl中のロキソプロフェンナトリウムの定量値を、充填量9.6ml当たりに換算した量である。
Claims (6)
- (A)ロキソプロフェン及び/又はその塩、(B)界面活性剤、及び(C)水を含み、前記(B)成分を構成する界面活性剤のHLB値と当該界面活性剤の(B)成分中の重量比率との積の総和として表される総HLB値が10以下である、外用医薬組成物。
- 前記(B)成分が、非イオン性界面活性剤である、請求項1に記載の外用医薬組成物。
- 前記(B)成分が、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群より選択される、請求項1又は2に記載の外用医薬組成物。
- (D)一価低級アルコールをさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外用医薬組成物。
- 前記総HLB値が6以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の外用組成物。
- 外用医薬組成物中で、(A)ロキソプロフェン及び/又はその塩と(C)水とともに、(B)界面活性剤を、前記(B)成分を構成する界面活性剤のHLB値と当該界面活性剤の(B)成分中の重量比率との積の総和として表される総HLB値が10以下となるように共存させる、外用医薬組成物においてロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩の経皮浸透性を向上する方法。
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