JP2019203609A - 加熱調理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の加熱調理器を連携して制御可能な加熱調理システムにおいて、調理性能および使い勝手の向上を図ること。【解決手段】複数の加熱調理器1A,1B,1Cで構成される加熱調理システム1であって、加熱調理器1A,1B,1Cはそれぞれ、被加熱物5を加熱する加熱部13と、制御情報に基づいて器具の動作を制御する制御部100とを備え、加熱調理器1A,1B,1Cのうち少なくとも一つの特定の加熱調理器は、他の加熱調理器1A,1B,1Cと通信可能に接続される通信部と、通信可能に接続された他の加熱調理器1A,1B,1Cの中から自己と略同一の性能の加熱部13および制御機能を有する連携可能な加熱調理器1A,1B,1Cを検出する機種検出部とを備え、機種検出部により検出された連携可能な加熱調理器1A,1B,1Cと通信部を介して制御情報を共有し、共有した制御情報に基づいて制御機能を実行可能としたこと。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の加熱調理器で構成された加熱調理システムに関する。
従来、複数の加熱調理器で構成された加熱調理システムにおいて、各加熱調理器が通信可能に接続され、それら加熱調理器間で動作状態や動作条件などの制御情報を共有することで、一の加熱調理器の制御情報により他の全ての加熱調理器を制御することができるように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−112914号公報
しかしながら、上記従来の加熱調理システムでは、各加熱調理器で加熱部の性能や搭載された制御機能が異なっている場合、上記のように他の加熱調理器の制御情報を用いて一の加熱調理器により調理を行うと、加熱度合や加熱時間の違いによって意図しない仕上がり状態になる虞があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の加熱調理器を連携して制御可能な加熱調理システムにおいて、調理性能および使い勝手の向上を図ることにある。
本発明は、複数の加熱調理器で構成される加熱調理システムであって、前記加熱調理器はそれぞれ、被加熱物を加熱する加熱部と、制御情報に基づいて所定の制御機能を実行し、器具の動作を制御する制御部とを備え、加熱調理器のうち少なくとも一つの特定の加熱調理器は、他の加熱調理器と通信可能に接続される通信部と、通信可能に接続された他の加熱調理器の中から自己と略同一の性能の加熱部および制御機能を有する連携可能な加熱調理器を検出する機種検出部とを備え、機種検出部により検出された連携可能な加熱調理器と通信部を介して制御情報を共有し、共有した制御情報に基づいて制御機能を実行可能としたものである。
上記加熱調理システムによれば、異なる性能の加熱部や制御機能を備えた複数の加熱調理器で構成されていても、特定の加熱調理器は、通信可能に接続された他の加熱調理器の中から自己と同種の連携可能な加熱調理器を検出し、その連携可能な加熱調理器との間でのみ動作状態や動作条件などの制御情報を共有して所定の制御機能を実行することができる。即ち、連携可能でない加熱調理器では他の加熱調理器の制御情報による制御を行わない。従って、他の加熱調理器の制御情報を用いて一の加熱調理器により調理を行っても意図しない仕上がり状態になる虞がない。
しかも、このものでは、特定の加熱調理器の機種検出部によって連携可能な加熱調理器が検出されるから、上記のように各加熱調理器を共通の制御情報により連携して制御させる際に、使用者自らが取扱説明書や型式番号、外観等に基づいて連携可能な加熱調理器を探し出す必要もない。
好ましくは、上記加熱調理システムにおいて、前記加熱調理器はそれぞれ、制御情報を設定操作するための設定操作部を備え、前記特定の加熱調理器又は連携可能な加熱調理器の少なくとも一方の加熱調理器は、他方の加熱調理器の設定操作部で設定された制御情報に基づいて制御機能を実行可能とする。
このものでは、特定の加熱調理器又は他の連携可能な加熱調理器の何れか一方の加熱調理器にて動作条件などの制御情報を変更すれば、他方の加熱調理器でもその変更された制御情報に基づいて制御機能を実行させることができるから、上記のように特定の加熱調理器と他の連携可能な加熱調理器とを連携して制御させる際に、各加熱調理器の制御情報を個別に変更する必要もないし、使用者がどの加熱調理器の制御情報を変更すればよいか戸惑う虞も少ない。
好ましくは、上記加熱調理システムにおいて、前記加熱調理器はそれぞれ、制御情報として加熱部や制御機能のエラー情報を記憶するためのエラー履歴記憶部を備え、前記特定の加熱調理器は、加熱部や制御機能のエラー回数が所定期間内に一定数を超えている場合、前記制御機能による動作を連携可能な加熱調理器に代行させる。
このものでは、特定の加熱調理器において、加熱部が適切に動作しなかったり、自動調理の制御動作が正常に行われなかったりするなどのエラーが一定数を超えて発生している場合は、他の連携可能な加熱調理器に調理などの動作を代行させることができるから、特定の加熱調理器のメンテナンスが終わるまでの間も所望の制御機能を継続して利用できる。
好ましくは、上記加熱調理システムにおいて、前記加熱調理器はそれぞれ、システムキッチンのカウンタトップに並設される。
このように、加熱部の配設数や出力性能、自動調理機能など異なる構成および制御機能を有する種々の加熱調理器の中から所望の加熱調理器を複数選択し、システムキッチンのカウンタトップに並設することで、使用者の生活様式や嗜好性に合った使い勝手の良い、且つ調理性能やデザイン性に優れた一つの加熱調理システムを構築することができる。
以上のように、本発明によれば、他の加熱調理器の制御情報を用いて一の加熱調理器により調理を行っても意図しない仕上がり状態になる虞がないから、調理性能に優れた加熱調理システムを実現できる。また、各加熱調理器を共通の制御情報により連携して制御させる際に、使用者自らが共通の制御機能を有する加熱調理器を探し出す必要もないから、使い勝手も格段に向上する。
図1は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムの概略斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムの概略構成図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムにおける加熱調理器の起動状態のときの操作表示パネルの第1の表示形態を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムにおける加熱調理器の起動状態のときの操作表示パネルの第2の表示形態を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムにおける加熱調理器のカスタマイズモード移行時の操作表示パネルの第1の表示形態を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムにおける加熱調理器のカスタマイズモード移行時の操作表示パネルの第2の表示形態を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムの連携制御動作を示す第1の作動フローチャートである。 図8は、本発明の実施の形態に係る加熱調理システムの連携制御動作を示す第2の作動フローチャートである。
次に、上記した本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳述する。
図1および図2に示すように、本発明の実施の形態に係る加熱調理システム1は、システムキッチンのカウンタトップ4に設置される加熱調理器としての複数(ここでは、3つ)のガスコンロ1A,1B,1Cにより構成されている。
ガスコンロ1A,1B,1Cの本体部(調理器本体、以下、「コンロ本体」という)10は、何れも略矩形箱状に形成されており、その上面部を構成する天板11をカウンタトップ4の上方に露出させた状態で、カウンタトップ4に開設された取付口に落とし込み状態で設置される。尚、本明細書では、カウンタトップ4の前縁部41側に面するコンロ本体10の周面部をガスコンロ1A,1B,1Cの正面とし、コンロ本体10を正面側から見たときの奥行き方向を前後方向、幅方向を左右方向、高さ方向を上下方向という。
天板11の上面には、鍋やフライパン等の被加熱物(以下、「調理具」という)5を支持する単数又は複数の五徳12と、五徳12上に載置される調理具5を加熱する加熱部としての単数又は複数のコンロバーナ13とが配設されている。
本実施の形態では、カウンタトップ4に3つのガスコンロ1A,1B,1Cが左右横並びで隣接配置されており、それらガスコンロ1A,1B,1Cのうち中央に配されたガスコンロ(以下、「中央コンロ」ともいう)1Aは、標準火力のコンロバーナ13(以下、「大バーナ13H」ともいう)のみ備えた所謂一口タイプのコンロである。一方、中央コンロ1Aの左側に配されたガスコンロ(以下、「左コンロ」ともいう)1B、および中央コンロ1Aの右側に配されたガスコンロ(以下、「右コンロ」ともいう)1Cは何れも、標準火力のコンロバーナ13(大バーナ13H)と、最大火力が標準火力のコンロバーナ13より低い低火力のコンロバーナ13(以下、「小バーナ13M」ともいう)とを備えた所謂二口タイプのコンロであって、天板11の上面後寄りの位置に大バーナ13Hが配され、天板11の上面前寄りの位置に小バーナ13Mが配されている。
天板11の上面前寄りの位置には、五徳12やコンロバーナ13が配されていない平面領域14が確保されており、上記平面領域14がガスコンロ1A,1B,1Cの動作の指示や動作条件の設定を行う操作機能と、ガスコンロ1A,1B,1Cの動作状態や設定された動作条件などの制御情報を表示する表示機能とを兼備する静電容量式のタッチパネルになっている。
詳述すると、天板11の平面領域(以下、「操作表示パネル」という)14の下面側には、操作表示パネル14の所定位置に使用者が触れたことを検出する複数の静電センサ、操作表示パネル14の所定位置に擬似操作キーや制御情報を表示させる複数の発光素子、静電センサや発光素子の動作を制御する操作表示制御回路等により構成された操作表示基板140が組み込まれており、使用者が操作表示パネル14に表示される種々の擬似操作キーに触れることで、ガスコンロ1A,1B,1Cの電源をオンオフさせたり、コンロバーナ13の点火や消火をさせたり、自動調理機能などの制御機能を選択したりできるようになっている。
尚、本実施の形態では、自動調理機能(調理モード)として、設定された調理時間が経過すればコンロバーナ13を消火させるタイマ調理モード、鍋底温度センサ15の検出温度が予め設定された加熱温度になるようコンロバーナ13の火力を調整する温調調理モード、鍋底温度センサ15の検出温度が所定の沸騰温度に達すれば湯沸しが完了した旨を音声にて報知させる湯沸し調理モード、所定の制御ルーチンに従ってコンロバーナ13の火力を調整する炊飯調理モード等を有している。
コンロバーナ13の中央部には、五徳12の上部に載置された調理具5の底部に接触し、調理具5の温度状態を検出する鍋底温度センサ15が設けられている。また、図示しないが、コンロ本体10の内部には、鍋底温度センサ15の上下動に応じてオンオフする鍋検知スイッチが設けられており、鍋底温度センサ15が押し下げられ、鍋検知スイッチがオン状態になったか否かによって対応する五徳12の上部、即ち、対応するコンロバーナ13の所定の加熱位置に調理具5が載置されているか否かを検出するように構成されている。さらに、図示しないが、コンロバーナ13の炎孔形成部の近傍にはそれぞれ、ガスの燃焼炎の有無を検出する炎検知センサと、炎孔形成部の近傍で火花放電させる点火プラグとが設けられている。
コンロバーナ13は、燃料ガスと空気の混合ガスを燃焼させて燃焼排ガスを生成し、その燃焼排ガスを熱源として調理具5を下方から加熱するバーナであり、コンロ本体10内に組み込まれたバルブユニット20,21(図2参照)を介して燃料ガスが供給される。
バルブユニット20,21は、操作表示パネル14にて点火操作がなされれば開き、上記炎検知センサにてガスの燃焼炎が検出されなくなれば閉じる開閉バルブユニット20と、操作表示パネル14における点火操作や消火操作、制御回路100からの火力変更の指示に応じて開度を調整する火力調整バルブユニット21とで構成されており、これら開閉バルブユニット20および火力調整バルブユニット21によって対応するコンロバーナ13へのガスの供給量が適宜調整される。
図示しないが、開閉バルブユニット20は、ガス配管から各コンロバーナ13へのガスの供給を一括して遮断可能な保持弁と、上記保持弁を開閉させるための駆動モータとで構成されている。一方、火力調整バルブユニット21は、ガス配管から各コンロバーナ13へのガスの供給を個別に遮断可能な主弁と、操作表示パネル14に表示される所定の火力調整操作キーにて設定された火力に合わせて開度調整されるニードル弁と、上記主弁の開閉やニードル弁の開度を調整するための駆動モータとで構成されている。尚、本実施の形態では、コンロバーナ13の火力は、最小の「1」から最大の「9」までの9段階で切替可能に構成されている。
図示しないが、コンロ本体10の内部には、湯沸しが完了した旨や温調調理が完了した旨、調理具5が過熱状態である旨、コンロバーナ13が失火した旨などを音声にて報知するための音声出力部が組み込まれている。
また、コンロ本体10の内部には、器具全体の動作を制御する制御部としての制御回路100が組み込まれており、操作表示基板140、鍋底温度センサ15、鍋検知スイッチ、炎検知センサ、点火プラグに高電圧を印加して火花放電させるイグナイタ、開閉バルブユニット20の駆動モータ、火力調整バルブユニット21の各駆動モータ、および音声出力部はそれぞれ有線にて制御回路100に接続されている。また、各ガスコンロ1A,1B,1Cの制御回路100はそれぞれ、他のガスコンロ1A,1B,1Cの制御回路100と有線にて相互に通信可能に接続されている。
尚、本実施の形態では、各ガスコンロ1A,1B,1Cの制御回路100は、相互に有線にて通信接続されているが、赤外線やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格により通信接続されるように構成されたものであってもよいし、家庭内通信ネットワークを介して通信接続されるように構成されたものであってもよい。
操作表示基板140は、制御回路100の図示しない電源回路を通じて電力供給源に接続されており、一口タイプの中央コンロ1Aの場合、ガスコンロ1A,1B,1Cの電源がオンにされて起動状態になると、操作表示パネル14には、図3に示すように、上記電力供給源から供給される起動電力によって、ガスコンロ1A,1B,1Cの電源のオンオフを指示するための擬似操作キーとなる電源キー31に加え、コンロバーナ13の点火や消火をさせるための擬似操作キーとなる点消火キー32や、コンロバーナ13によるタイマ調理モードの設定および設定解除を切り替えるための擬似操作キーとなるタイマ設定キー33、コンロバーナ13による温調調理モードの設定および設定解除を切り替えるための擬似操作キーとなる温度設定キー34、点消火キー32やタイマ設定キー33、温度設定キー34の操作の禁止および禁止解除を切り替えるためのロックキー35が表示される。
一方、二口タイプの左コンロ1Bおよび右コンロ1Cの場合、電源キー31が押されて起動状態になると、操作表示パネル14には、図4に示すように、電源キー31に加え、各コンロバーナ13に対応する点消火キー32や、各コンロバーナ13に対応するタイマ設定キー33、点消火キー32やタイマ設定キー33の操作の禁止および禁止解除を切り替えるためのロックキー35が表示される。
また、図示しないが、電源キー31が押されて起動状態になると、操作表示パネル14には、さらに湯沸し調理モードの設定および設定解除を切り替えるための擬似操作キーとなる湯沸し設定キーや、炊飯調理モードの設定および設定解除を切り替えるための擬似操作キーとなる炊飯設定キーが表示されるようにしてもよい。
図示しないが、制御回路100は、操作表示基板140や開閉バルブユニット20の駆動モータ、火力調整バルブユニット21の各駆動モータ、音声出力部等の電気駆動部に所定の駆動電力を供給する電源回路の他、操作表示パネル14からの指示や設定された制御情報に基づいてコンロバーナ13の点火や消火、火力の調整等を行うバーナ制御部、操作表示パネル14におけるコンロバーナ13の点火操作や消火操作、調理モードの設定操作等を判別する操作判別部、炎検知センサの出力値に基づいてコンロバーナ13の点火や消火を判定する点消火判定部、鍋底温度センサ15の検出温度(鍋底温度)に基づいて調理具5の温度状態を判定する鍋温度判定部、鍋検知スイッチのオンオフ状態に基づいて対応するコンロバーナ13の加熱位置に調理具5が載置されているか否かを判定する鍋なし判定部、選択された調理モードの制御が正常に行われたか否かを判定する自動調理判定部等の回路構成を有している。
また、制御回路100は、タイマ調理モードにおける加熱温度や温調調理モードにおける調理時間、湯沸し調理モードにおける湯沸し完了の報知タイミングなどの動作条件の設定を記憶する動作条件記憶部、器具の動作不良が検出されたことや安全機能が働いたこと、コンロバーナ13が所定時間を超えて着火したこと、選択された調理モードの制御が正常に行われなかったことなどのエラー情報を記憶するエラー履歴記憶部、上記エラー情報を含む動作状態や動作条件などの制御情報を他のガスコンロ1A,1B,1Cと相互に通信する通信部、通信可能に接続された他のガスコンロ1A,1B,1Cの中から自己と同一の性能のコンロバーナ13および制御機能を有する連携可能なガスコンロ1A,1B,1C(以下、「連携可能コンロ」ともいう)を検出する機種検出部等の回路構成を有している。
さらに、制御回路100は、連携可能コンロの制御情報に基づき自己の動作を他の連携可能コンロと動作を共通にして連携制御する同調制御部、連携可能コンロの制御情報に基づき自己の動作を他の連携可能コンロに代行して連携制御する代行制御部、操作表示パネル14による所定の設定切替操作に応じて、制御モードを通常の調理を実行可能な「使用モード」と、各調理モードにおける動作条件を変更可能な「カスタマイズモード」とで切替可能な設定切替制御部、操作表示パネル14による所定の同調切替操作に応じて、制御モードを連携可能コンロと動作を共通にして制御する「同調モード」と、連携可能コンロと動作を共通にしないで単独で制御する「独立モード」とで切替可能な同調切替制御部、操作表示パネル14による所定の代行切替操作に応じて、制御モードを連携可能コンロに動作を代行させて制御する「代行モード」と、連携可能コンロに動作を代行させないで単独で制御する「独立モード」とで切替可能な代行切替制御部等の回路構成を有している。
本実施の形態では、電源がオンにされて起動状態になった後、操作表示パネル14に表示された所定の複数の擬似操作キー(例えば、中央コンロ1Aの場合は、タイマ設定キー33および温度設定キー34、左コンロ1Bおよび右コンロ1Cの場合は、左右のタイマ設定キー33)を同時に所定時間(例えば、3秒間)以上触れる所謂同時長押し操作が行われることで、制御モードが初期の使用モードからカスタマイズモードに移行する。
また、一口タイプの中央コンロ1Aの場合、カスタマイズモードに移行すると、操作表示パネル14には、図5に示すように、電源キー31やタイマ設定キー33、温度設定キー34に加え、タイマ調理モードで設定された調理時間を示す設定時間表示330、温調調理モードで設定された加熱温度を示す設定温度表示340、調理時間を上げるための擬似操作キーとなる時間アップキー33A、調理時間を下げるための擬似操作キーとなる時間ダウンキー33B、加熱温度を上げるための擬似操作キーとなる温度アップキー34A、加熱温度を下げるための擬似操作キーとなる温度ダウンキー34B、同調モードの設定および設定解除を切り替えるための擬似操作キーとなる同調切替キー36が表示され、点消火キー32およびロックキー35の表示は消去される。
一方、二口タイプの左コンロ1Bおよび右コンロ1Cの場合、カスタマイズモードに移行すると、操作表示パネル14には、図6に示すように、電源キー31やタイマ設定キー33に加え、各コンロバーナ13に対応する設定時間表示330、各コンロバーナ13に対応する時間アップキー33Aおよび時間ダウンキー33B、同調切替キー36が表示され、点消火キー32およびロックキー35の表示は消去される。
尚、一口タイプの中央コンロ1Aにおいて、カスタマイズモードのときに表示される温度アップキー34Aおよび温度ダウンキー34B、二口タイプの左コンロ1Bおよび右コンロ1Cにおいて、カスタマイズモードのときに表示される一方(例えば、左側)の時間アップキー33Aおよび時間ダウンキー33Bは何れも、湯沸し完了の報知タイミングの設定を調整する報知タイミング設定モードや、代行モードの設定および設定解除を切り替える代行切替モード、過去のエラー情報を表示させるエラー履歴表示モード等を選択するための擬似操作キーとなる。
そして上記何れかのモードが選択された状態で、他方の時間アップキー33Aや時間ダウンキー33Bを操作することで湯沸し完了の報知タイミングの設定値を増減させたり、制御プログラムの設定を代行モードと独立モードとの間で交互に切り替えたりすることができる。また、同調切替キー36を押すことで制御プログラムの設定を同調モードと独立モードとの間で交互に切り替えることができる。
即ち、カスタマイズモードのときに操作表示パネル14に表示される時間アップキー33Aや時間ダウンキー33B、温度アップキー34A、温度ダウンキー34B、同調切替キー36等が、ガスコンロ1A,1B,1Cの制御情報を設定操作するための設定操作部となる。
上記加熱調理システム1によるガスコンロ1A,1B,1Cの連携制御動作を、図7のフローチャートに従って説明する。尚、本実施の形態では、電源がオフにされた待機状態のときに、一のガスコンロ1A,1B,1Cの操作表示パネル14に表示された電源キー31にて所定の電源オン操作がなされると、その電源オン操作がなされたガスコンロ1A,1B,1Cのみ個別に制御回路100の主制御プログラムを起動させ、起動状態になる。以下、ガスコンロ1A,1B,1Cのうち、特定のガスコンロとして左コンロ1Bの電源がオンにされたときの制御動作を中心に説明する。
図7に示すように、左コンロ1Bの電源がオンにされて起動状態になると、操作表示パネル14にて使用モードからカスタマイズモードへの設定切替操作(例えば、タイマ設定キー33および温度設定キー34の同時長押し操作)がなされたか否か、および同調モードが設定されている状態において、他のガスコンロ1A,1Cから送信された制御情報を受信したか否かを監視する(ST1〜ST3)。
尚、図示しないが、上記ST1からST3のステップの実行中に、操作表示パネル14にて所定のコンロバーナ13の点火操作がなされた場合は、点火プラグから火花放電させると共に、開閉バルブユニット20を開き、且つ、対応する火力調整バルブユニット21を点火時の設定開度に調整する。その結果、上記操作対象のコンロバーナ(以下、「対象バーナ」ともいう)13に対して点火に適した量の燃料ガスが供給され、火花放電により点火される。そして、対応する炎検知センサにて対象バーナ13の点火が検知されると、対応する火力調整バルブユニット21を設定火力に応じた開度に調整する。これにより、対応する五徳12上に載置された調理具5の加熱が開始される。但し、対象バーナ13の点火操作がなされたときに、対応する五徳12上に調理具5が載置されておらず、対応する鍋検知スイッチがオン状態になっていない場合は、対象バーナ13の点火動作は実行されない。
また、上記のように対象バーナ13が点火された後、操作表示パネル14にて対象バーナ13の消火操作がなされた場合は、対応する火力調整バルブユニット21の主弁を閉じる。その結果、対象バーナ13への燃料ガスの供給が停止され、対象バーナ13は消火される。
上記ST1からST3のステップの実行中に、左コンロ1Bの操作表示パネル14にて設定切替操作がなされた場合は(ST1のステップでYes)、制御モードを使用モードからカスタマイズモードに変更し(ST4)、操作表示パネル14にて報知タイミングなど制御情報の変更操作がなされたか否か、およびカスタマイズモードから使用モードへの設定切替操作(カスタマイズモードの解除操作)がなされたか否かを監視する(ST5〜ST6)。
その後、再び左コンロ1Bの操作表示パネル14にて設定切替操作がなされた場合は(ST6のステップでYes)、制御モードをカスタマイズモードから使用モードに戻し(ST7)、動作を終了する。尚、図示しないが、使用モードのときに、左コンロ1Bの操作表示パネル14にてタイマ調理モードや温調調理モード、湯沸し調理モード、炊飯調理モードなどの調理モードが選択された状態で、コンロバーナ13が点火された場合は、自己の湯沸し完了の報知タイミングなどの制御情報に基づいて上記各調理モードの制御が行われる。
一方、上記ST5およびST6のステップの実行中に、左コンロ1Bの操作表示パネル14にて制御情報の変更操作がなされた場合は(ST5のステップでYes)、その操作に対応する自己の制御情報を変更すると共に(ST8)、通信可能に接続された他のガスコンロ、即ち、中央コンロ1Aおよび右コンロ1Cの中から連携可能コンロを検出する(ST9)。
連携可能コンロの検出制御について詳述すると、例えば左コンロ1Bにおいて、「小バーナ13M」による「湯沸し調理モード」の湯沸し完了の報知タイミングの設定が変更された場合、左コンロ1Bは、中央コンロ1Aおよび右コンロ1Cのうち、同一性能のコンロバーナ13として小バーナ13Mを有し、且つ同一の制御機能として上記小バーナ13Mによる湯沸し調理モードの制御機能を有する連携可能コンロ(ここでは、右コンロ1C)を検出する。尚、本実施の形態では、ガスコンロ1A,1B,1C毎に個別の識別番号が割り当てられており、その識別番号をガスコンロ1A,1B,1C間で相互に通信することで、各ガスコンロ1A,1B,1Cに搭載された制御機能やコンロバーナ13の種類を判別するように構成されている。
連携可能コンロが検出された場合は(ST10のステップでYes)、その検出された連携可能コンロ(例えば、右コンロ1C)に対して自己の変更後の制御情報を送信する(ST11)。このとき、検出された連携可能コンロにて同調モードが設定されていれば、連携可能コンロは、左コンロ1Bから送信された制御情報を受信し、その制御情報に基づいて、選択された調理モードを左コンロ1Bと同調して制御可能な状態となる。
左コンロ1Bにおいても同様に、同調モードが設定されている状態において(ST2のステップでYes)、他のガスコンロ1A,1C(例えば、右コンロ1C)から制御情報を受信した場合は(ST3のステップでYes)、その受信した制御情報に基づいて、選択された調理モードを送信元のガスコンロ1A,1Cと同調して制御可能な状態となる(ST12)。
一方、上記ST1からST3のステップの実行中に、左コンロ1Bの操作表示パネル14にて同調切替操作がなされ、同調モードの設定が解除された場合、即ち、独立モードに設定された場合は(ST2のステップでNo)、他のガスコンロ1A,1Cの制御情報を受信したか否かを監視するST3のステップを行わないで、ST1のステップに戻る。従って、上記のように他のガスコンロ1A,1Cから制御情報されても、その送信元のガスコンロ1A,1Cと同調しないで、単独で制御可能な状態となる。
上記実施の形態では、左コンロ1Bの制御動作を中心に説明したが、中央コンロ1Aや右コンロ1Cについても同様の制御がなされる。また、2つのガスコンロで構成された加熱調理システムや4つ以上のガスコンロで構成された加熱調理システムの場合についても同様の制御がなされる。
このように、上記加熱調理システム1によれば、異なる性能のコンロバーナ13や制御機能を備えたガスコンロ1A,1B,1Cで構成されていても、特定のガスコンロ1A,1B,1Cは、通信可能に接続された他のガスコンロ1A,1B,1Cの中から自己と同種の連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cを検出し、その連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cとの間でのみ動作状態や動作条件などの制御情報を共有することができる。即ち、連携可能でないガスコンロ1A,1B,1Cでは他のガスコンロ1A,1B,1Cの制御情報による制御を行わない。従って、特定の一のガスコンロ1A,1B,1Cにおいて、他の連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cの制御情報を用いて湯沸しなどの調理を行っても意図しない仕上がり状態になる虞がない。これにより、高い調理性能を発揮できる。
しかも、このものでは、特定のガスコンロ1A,1B,1Cの機種検出部によって他のガスコンロ1A,1B,1Cの中から連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cが検出されるから、上記のように各ガスコンロ1A,1B,1Cを共通の制御情報により連携して制御させる際に、使用者自らが取扱説明書や型式番号、外観等に基づいて連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cを探し出す必要もない。よって、使い勝手が格段に向上する。
さらに、このものでは、特定のガスコンロ1A,1B,1C又は連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cの何れか一方で動作条件などの制御情報を変更すれば、他方のガスコンロ1A,1B,1Cでもその変更された制御情報に基づいて制御機能を実行させることができるから、上記のように特定のガスコンロ1A,1B,1Cと他の連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cとを連携して制御させる際に、各ガスコンロ1A,1B,1Cの制御情報を個別に設定する必要もないし、使用者がどのガスコンロ1A,1B,1Cの制御情報を変更すればよいか戸惑う虞も少ない。よって、使い勝手が一層向上する。
また、上記のようにコンロバーナ13の配設数や出力性能(最大火力)、搭載された自動調理機能など異なる構成および制御機能を有する種々のガスコンロの中から所望のガスコンロ1A,1B,1Cを複数選択し、システムキッチンのカウンタトップ4に並設することで、使用者の生活様式や嗜好性に合った使い勝手の良い、且つ調理性能やデザイン性に優れた一つの加熱調理システム1を構築することができる。
尚、上記実施の形態では、特定の一のガスコンロ1A,1B,1Cと他の連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cとを連携させて、両ガスコンロ1A,1B,1Cで共通の調理を行うとき(同調モード)の連携制御動作を中心に説明したが、特定の一のガスコンロ1A,1B,1Cにおいて、その特定のガスコンロ1A,1B,1Cで選択された調理を他の連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cで代行させるとき(代行モード)の連携制御動作についても同様に、特定のガスコンロ1A,1B,1Cは、機種検出部により検出された連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cと制御情報を共有し、選択された調理を実行可能に構成されている。
詳述すると、図8に示すように、左コンロ1Bの電源がオンにされて起動状態になると、操作表示パネル14にて所定の調理モードの選択操作(例えば、温度設定キー34の短押し操作、以下、「調理モード選択操作」という)がなされたか否か、および代行モードが設定されている状態において、他のガスコンロ1A,1Cから送信された制御情報を受信したか否かを監視する(ST21〜ST23)。
上記ST21からST23のステップの実行中に、左コンロ1Bの操作表示パネル14にて所定の調理モード(例えば、湯沸し調理モード)の選択操作がなされた場合は(ST21のステップでYes)、制御モードをその選択された調理モードに設定する(ST24)。
ここで、左コンロ1Bにおいて、過去にバルブユニット20,21の動作不良が検出されたり、コンロバーナ13の着火不良や失火、調理具5の過熱等が検出されて安全機能が働いたり、選択された調理モードにてコンロバーナ13が所定時間を超えて着火したり、調理モードの制御プログラムが全て正常に行われなかったりした回数、即ち、エラーの発生回数(エラー回数)が、所定期間内に一定数を超えた旨のエラー情報がなければ(ST25のステップでNo)、上記調理モードによる制御が終了するのを待って(ST26のステップでYes)、動作を終了させる。図示しないが、上記調理モードによる制御の実行中に、左コンロ1Bにおいて上記のようなエラーが生じた場合は、そのエラー回数が所定期間内に一定数を超えているか否かを判定する。その結果、上記エラー回数が所定期間内に一定数を超えていれば、その旨をエラー情報として左コンロ1Bのエラー履歴記憶部に記憶させる。
尚、コンロバーナ13が着火不良と判定されるまでには至らないが、所定時間を超えて着火した場合は、着火後も炎孔形成部に安定した炎が形成されず、調理具5が適切に加熱されない可能性がある。従って、上記実施の形態では、コンロバーナ13が所定時間を超えて着火した所謂不成立エラーも含めてエラー回数としてカウントしているが、上記不成立エラーをエラー回数に含めないようにしてもよいし、他のエラー回数と分けてカウントするようにしてもよい。また、上記エラー回数が一定数を超えているか否かを判定するための基準回数は、エラーの種類によって異なる値に設定されたものとしてもよいし、エラーの種類にかかわらず全て同一の値に設定されたものとしてもよい。また、上記エラー回数は、コンロバーナ13毎に判定されるものとしてもよいし、器具全体として判定されるものとしてもよい。
一方、左コンロ1Bにおいて、調理モードが選択されたときに、その選択された調理モードのエラー情報が存在する場合は(ST25のステップでYes)、通信可能に接続された中央コンロ1Aおよび右コンロ1Cの中から連携可能コンロを検出する(ST27)。
連携可能コンロの検出制御について詳述すると、例えば左コンロ1Bにおいて、「大バーナ13H」による「湯沸し調理モード」が選択されている場合、左コンロ1Bは、中央コンロ1Aおよび右コンロ1Cのうち、同一性能のコンロバーナ13として大バーナ13Hを有し、且つ同一の制御機能として上記大バーナ13Hによる湯沸し調理モードの実行機能を有し、さらに上記エラー情報のない連携可能コンロ(ここでは、中央コンロ1Aおよび右コンロ1C)を検出する。
連携可能コンロが検出された場合は(ST28のステップでYes)、その検出された連携可能コンロ(例えば、中央コンロ1A)に対して上記選択された調理モードに関する制御情報を送信する(ST29)。このとき、検出された連携可能コンロにて代行モードが設定されていれば、連携可能コンロは、左コンロ1Bから送信された制御情報を受信し、その制御情報に基づいて、選択された調理モードを左コンロ1Bに代わって制御可能な状態となる。
左コンロ1Bにおいても同様に、代行モードが設定されている状態において(ST22のステップでYes)、他のガスコンロ1A,1C(例えば、中央コンロ1A)から制御情報を受信した場合は(ST23のステップでYes)、その受信した制御情報に基づいて、選択された調理モードを送信元のガスコンロ1A,1Cに代わって制御可能な状態となる(ST30)。また、図示しないが、左コンロ1Bは、選択された調理モードを代行して制御可能な状態となると、自己の操作表示パネル14に、代行して使用可能なコンロバーナ13を認識させるための代行情報を表示させる。
一方、選択された調理モードのエラー情報が存在するにもかかわらず(ST25のステップでYes)、通信可能に接続された中央コンロ1Aおよび右コンロ1Cの中から連携可能コンロが検出されなかった場合は(ST28のステップでNo)、上記調理モードによる制御を行わないで動作を終了する。尚、上記のようにエラー情報が存在するにもかかわらず、連携可能コンロが検出されなかった場合は、左コンロ1Bでのみ上記調理モードによる制御を実行させてもよい。
また、上記ST21からST23のステップの実行中に、左コンロ1Bの操作表示パネル14にて代行切替操作がなされ、代行モードの設定が解除された場合、即ち、独立モードに設定された場合は(ST22のステップでNo)、他のガスコンロ1A,1Cの制御情報を受信したか否かを監視するST23のステップを行わないで、ST1のステップに戻る。従って、上記のように他のガスコンロ1A,1Cから制御情報されても、その送信元のガスコンロ1A,1Cの調理を代行しないで、単独で制御可能な状態となる。
このように、上記加熱調理システム1によれば、特定のガスコンロ1A,1B,1Cにて所定の調理モードによる調理を行うにあたって、過去にバルブユニット20,21の動作不良が検出されたり、コンロバーナ13の着火不良や失火、調理具5の過熱等が検出されて安全機能が働いたり、コンロバーナ13が所定時間を超えて着火したり、上記調理モードの制御動作が全て正常に行われなかったりするなどのエラーが一定数を超えて発生している場合は、通信可能に接続された他のガスコンロ1A,1B,1Cの中から自己と同種の連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cを検出し、その連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cに同じ調理モードによる調理を代行させることができる。従って、特定のガスコンロ1A,1B,1Cの修理や調整などのメンテナンスが終わるまでの間も、所望の調理モードを継続して利用できるし、他のガスコンロ1A,1B,1Cで同じ調理モードによる調理を代行させるのに、使用者自らが取扱説明書や型式番号、外観等に基づいて連携可能なガスコンロ1A,1B,1Cを探し出す必要もない。よって、使い勝手が格段に向上する。
尚、上記実施の形態では、全てのガスコンロ1A,1B,1Cが相互に通信可能に接続されたものを説明したが、ガスコンロ1A,1B,1Cのうち所定の複数のガスコンロ(例えば、中央コンロ1Aおよび左コンロ1B)のみが通信可能に接続され、それらガスコンロ間のみで制御情報を共有可能に構成されたものとしてもよい。
上記実施の形態では、電源のオンオフ、コンロバーナ13の点火および消火、火力の手動による切替、調理モードの設定、カスタマイズモードへの切替、同調モードの切替、代行モードの切替等の指示を、操作表示パネル(タッチパネル)14にて行うように構成されたものを説明したが、天板11の上面に設けられた電源ボタンや点消火操作子、設定切替ボタンなどの物理スイッチにて行うように構成されたものとしてもよい。
また、上記実施の形態では、バルブユニット20,21の動作不良が検出されたり、コンロバーナ13の着火不良や失火、調理具5の過熱等が検出されて安全機能が働いたりするなど安全関連のエラー情報に加え、コンロバーナ13が所定時間を超えて着火したり、選択された調理モードの制御動作が全て正常に行われなかったりするなど調理関連のエラー情報も含めてガスコンロ1A,1B,1C間で共有するものとしたが、上記安全関連のエラー情報のみ共有するものとしてもよいし、上記調理関連のエラー情報のみ共有するものとしてもよい。
上記実施の形態では、代行モードの切替を操作表示パネル14により手動で指示するように構成されたものを説明したが、ガスコンロ1A,1B,1Cに上記のような代行モードの手動による切替機能を備えておらず、特定のガスコンロ1A,1B,1Cにおいて所定の調理モードが選択されたときに、その調理モードのエラー情報が存在する場合は、自動で代行モードによる制御がなされるように構成されたものとしてもよい。これにより、使用者が特定のガスコンロ1A,1B,1Cの動作不調や過去のエラー情報を把握していなくても、最適なガスコンロ1A,1B,1Cを用いて調理を行うことができる。よって、使い勝手が良い。
上記実施の形態では、制御情報の変更操作がなされた場合や調理モードの選択操作がなされた場合に、連携可能コンロに対して自己の変更後の制御情報や選択された調理モードに関する制御情報を送信するように構成されたものを説明したが、電源がオンにされた後、所定時間毎に制御情報を自動送信するようにしてもよいし、制御情報の変更操作がなされた後や調理モードの選択操作がなされた後、所定のタイミングで制御情報を送信するようにしてもよい。
本発明は、加熱部として、コンロ本体10の上部に配された調理具5を電熱部からの輻射熱や伝導熱により加熱する電熱ヒータが用いられた加熱調理システムにも適用できるし、上記調理具5を電磁誘導により加熱する電磁誘導ヒータが用いられた加熱調理システムにも適用できる。また、加熱部として、電熱ヒータや電磁誘導ヒータ、上記コンロバーナ13のようなガスバーナを複合して備えた加熱調理システムにも適用できる。
本発明は、各加熱調理器をシステムキッチンのカウンタトップ4に埋設して構成される所謂ビルトイン式の加熱調理システムに限らず、各加熱調理器をシステムキッチンのテーブル上に載置して構成される所謂据置式の加熱調理システムにも適用できる。
1 加熱調理システム
1A,1B,1C ガスコンロ(加熱調理器)
100 制御回路(制御部)
13 コンロバーナ(加熱部)
5 調理具(被加熱物)

Claims (4)

  1. 複数の加熱調理器で構成される加熱調理システムであって、
    前記加熱調理器はそれぞれ、被加熱物を加熱する加熱部と、制御情報に基づいて所定の制御機能を実行し、器具の動作を制御する制御部とを備え、
    加熱調理器のうち少なくとも一つの特定の加熱調理器は、他の加熱調理器と通信可能に接続される通信部と、通信可能に接続された他の加熱調理器の中から自己と略同一の性能の加熱部および制御機能を有する連携可能な加熱調理器を検出する機種検出部とを備え、機種検出部により検出された連携可能な加熱調理器と通信部を介して制御情報を共有し、共有した制御情報に基づいて選択された制御機能を実行可能とした、加熱調理システム。
  2. 請求項1に記載の加熱調理システムにおいて、
    前記加熱調理器はそれぞれ、制御情報を設定操作するための設定操作部を備え、
    前記特定の加熱調理器又は連携可能な加熱調理器の少なくとも一方の加熱調理器は、他方の加熱調理器の設定操作部で設定された制御情報に基づいて制御機能を実行可能とした、加熱調理システム。
  3. 請求項1または2に記載の加熱調理システムにおいて、
    前記加熱調理器はそれぞれ、制御情報として加熱部や制御機能のエラー情報を記憶するためのエラー履歴記憶部を備え、
    前記特定の加熱調理器は、加熱部や制御機能のエラー回数が所定期間内に一定数を超えている場合、前記制御機能による動作を連携可能な加熱調理器に代行させる、加熱調理システム。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の加熱調理システムにおいて、
    前記加熱調理器はそれぞれ、システムキッチンのカウンタトップに並設される、加熱調理システム。
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