JP2019202044A - 眼内レンズ挿入器 - Google Patents

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    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
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    • A61F2/16Intraocular lenses
    • A61F2/1662Instruments for inserting intraocular lenses into the eye
    • A61F2/167Instruments for inserting intraocular lenses into the eye with pushable plungers

Abstract

【課題】眼内レンズの挿入時の操作をスムーズに行える眼内レンズ挿入器を提供する。【解決手段】眼内レンズ挿入器は、眼内レンズが設置されるレンズ設置部11を有する中空体5と、中空体の内部を中空体の軸方向に移動するプランジャ9と、中空体の内部をプランジャと共に中空体の軸方向の前方に移動することにより、レンズ設置部から眼内レンズを押し出す押し出し部材10と、中空体の外周面から突出する第1フランジ14aと、第1フランジよりも後端側に配置され且つ中空体の外周面から突出する第2フランジ14bと、を備え、中空体を軸方向から見た際に、中空体の中心から第1フランジが配置された中空体の重心に向かう方向側の形状と、逆方向側の形状とが非対称である。【選択図】図3

Description

本発明は眼内レンズ挿入器に関する。
白内障手術においては、超音波乳化術による混濁した水晶体の除去、および水晶体除去後の眼内への埋植が広く行われている。そして現在では、シリコーンエストラマー等の軟質な材料からなる軟性の眼内レンズを、眼内レンズ挿入器を用いて眼内に挿入することが行われている。
この種の眼内レンズ挿入器は様々な形状を有している。例えば特許文献1に記載された眼内レンズ挿入器には、特許文献1の図4に示すように、眼内レンズ1の挿入時に術者が指をかける部材となる取手24(フランジ)が複数設けられている。
特開2007−185255号公報
眼内レンズ挿入器の操作は非常に繊細である。そのため術者の作業性を向上させることは喫緊の課題である。特に眼内レンズの挿入時のプランジャに対する操作をスムーズに行うことは、作業性の大幅な向上に寄与する。
本発明は、眼内レンズの挿入時の操作をスムーズに行える眼内レンズ挿入器を提供することを技術的課題とする。
本発明者らは、眼内レンズの挿入時の術者の手の状態を確認した。特許文献1に記載の例だと図4(b)に示すように、フランジの配置は上下対称である。この配置だと、前方のフランジの上側に人差し指を掛け且つ下側に中指を掛けるにしても、後方のフランジの上側に人差し指を掛け且つ下側に中指を掛けるにしても、親指にてプランジャを押し始めるときには術者は指にかかる負荷をそれほど感じない。その一方、後方のフランジを使用する場合、プランジャを押し終わるときには、フランジとプランジャの後端部分(親指で押す部分)との間の距離が短くなり、術者は指に大きな負荷を感じる。大きな負荷は、作業を不安定化する要因となり得る。前方のフランジを使用する場合、フランジとプランジャの後端部分との間の距離はある程度確保できるが、術者の負荷を軽減できればそれに越したことは無い。
本発明者らはこの点に着目し、フランジを複数設けたうえで、前方のフランジの形状を上下非対称とする、という構成を想到した。
上記の知見に基づいて得られた構成は以下の通りである。
本発明の第1の態様は、
眼内レンズが設置されるレンズ設置部を有する中空体と、
前記中空体の内部を前記中空体の軸方向に移動するプランジャと、
前記中空体の内部を前記プランジャと共に前記中空体の軸方向の前方に移動することにより、前記レンズ設置部から眼内レンズを押し出す押し出し部材と、
前記中空体の外周面から突出する第1フランジと、
前記第1フランジよりも後端側に配置され且つ前記中空体の外周面から突出する第2フランジと、
を備え、
前記中空体を軸方向から見た際に、前記中空体の中心から前記第1フランジが配置された前記中空体の重心に向かうA方向側の形状と、A方向とは逆方向であるA’方向側の形状とが非対称であり、
前記中空体を軸方向から見た際に、前記第2フランジは少なくともA’方向側に突出し、
前記第1フランジはA’方向側には突出しない、または、前記第1フランジのA’方向側における突出距離が、前記第1フランジのA方向側の突出距離よりも小さく且つ前記第2フランジのA’方向側の突出距離よりも小さい、眼内レンズ挿入器である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明であって、
A方向側の前記第1フランジおよびA’方向側の前記第2フランジの突出距離は10mm以上である。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の発明であって、
前記レンズ設置部は前記第1フランジよりも先端側に配置され、
前記中空体を軸方向から見た際に、前記レンズ設置部が配置される方向はA方向である。
本発明の第4の態様は、第1の態様に記載の発明であって、
前記第1フランジおよび前記第2フランジの、前記中空体の軸方向の垂直方向における突出距離は10mm以上であり、
前記レンズ設置部は前記第1フランジよりも先端側に配置され、
前記中空体を軸方向から見た際に、前記レンズ設置部が配置される方向はA方向である。
本発明の第5の態様は、第1〜第4のいずれかの態様に記載の発明であって、
前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち少なくともいずれかが、前記中空体の軸方向に移動可能な構成を有する。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の発明であって、
前記中空体には、前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち少なくともいずれかの配置に応じた指標が設けられており、前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち少なくともいずれかの移動に応じて表示される指標が変化する。
なお、A方向側の前記第1フランジおよびA’方向側の前記第2フランジの突出距離は、好適には15mm以上であり、上限の好適例は20mmである。
なお、前記第1フランジと前記第2フランジとの間の、前記中空体の軸方向における離間距離は10〜60mmであるのが好ましく、10〜35mmであるのが更に好ましい。
また、前記第2フランジは、前記第1フランジと分離されて別体として設けられるのが好ましい。
また、軸方向における前記第1フランジの配置は、前記中空体の前方先端に設けられたノズルと前記第2フランジとの距離の中間よりも前記第2フランジ側とするのが好ましい。
また、前記第1フランジおよび前記第2フランジの突出距離は同じでもよいし、異ならせてもよい。異ならせる場合、前記第1フランジの突出距離を、前記第2フランジの突出距離に対して50%以上(好適には60%以上、より好適には60〜140%、更に好適
には80〜120%)とするのが好ましい。
本発明の別の態様は、以下の通りである。なお、以下の各々の別の態様に対し、本実施形態の態様および好適例を適用してもよい。
眼内レンズが設置されるレンズ設置部を有する中空体と、
前記中空体の内部を前記中空体の軸方向に移動するプランジャと、
前記中空体の内部を前記プランジャと共に前記中空体の軸方向に移動することにより、前記レンズ設置部から眼内レンズを押し出す押し出し部材と、
前記中空体に設けられ、前記中空体の軸方向に移動可能なフランジと、
を有する、眼内レンズ挿入器である。
なお、上記態様におけるフランジは、眼内レンズ挿入器における唯一のフランジであってもよい。つまり、フランジの移動前後において唯一のフランジであってもよい。
本発明のまた別の態様は、以下の通りである。
眼内レンズが設置されるレンズ設置部を有する中空体と、
前記中空体の内部を前記中空体の軸方向に移動するプランジャと、
前記中空体の内部を前記プランジャと共に前記中空体の軸方向に移動することにより、前記レンズ設置部から眼内レンズを押し出す押し出し部材と、
前記中空体の外周面から突出する第2フランジと、
を備えた眼内レンズ挿入器用のアダプタであって、
前記アダプタは第1フランジを備え、
前記眼内レンズ挿入器に前記アダプタを装着後に前記中空体を軸方向から見た際に、前記中空体の中心から前記第1フランジが配置された前記中空体の重心に向かうA方向側の形状と、A方向とは逆方向であるA’方向側の形状とが非対称であり、
前記眼内レンズ挿入器に前記アダプタを装着後に前記中空体を軸方向から見た際に、前記第2フランジは少なくともA’方向側に突出し、
前記第1フランジはA’方向側には突出しない、または、前記第1フランジのA’方向側の突出距離が、前記第1フランジのA方向側の突出距離よりも小さく且つ前記第2フランジのA’方向側の突出距離よりも小さい、眼内レンズ挿入器用のアダプタである。
なお、上記態様におけるアダプタは、アダプタ本体(好適には半円筒形)と、フランジと係合する係合部(例えば開口)とを更に備えてもよい。
本発明のまた別の態様は、以下の通りである。
眼内レンズが設置されるレンズ設置部を有する中空体と、
前記中空体の内部を前記中空体の軸方向に移動するプランジャと、
前記中空体の内部を前記プランジャと共に前記中空体の軸方向に移動することにより、前記レンズ設置部から眼内レンズを押し出す押し出し部材と、
を備えた眼内レンズ挿入器用のアダプタであって、
前記アダプタは第1フランジおよび第2フランジを備え、
前記眼内レンズ挿入器に前記アダプタを装着後に前記中空体を軸方向から見た際に、前記中空体の中心から前記第1フランジが配置された前記中空体の重心に向かうA方向側の形状と、A方向とは逆方向であるA’方向側の形状とが非対称であり、
前記眼内レンズ挿入器に前記アダプタを装着後に前記中空体を軸方向から見た際に、前記第2フランジは少なくともA’方向側に突出し、
前記第1フランジはA’方向側には突出しない、または、前記第1フランジのA’方向側の突出距離が、前記第1フランジのA方向側の突出距離よりも小さく且つ前記第2フランジのA’方向側の突出距離よりも小さい、眼内レンズ挿入器用のアダプタである、眼内レンズ挿入器用のアダプタである。
本発明によれば、眼内レンズの挿入時の操作をスムーズに行える眼内レンズ挿入器を提供できる。
図1は、従来の眼内レンズ挿入器の平面概略図である。 図2は、従来の眼内レンズ挿入器を左側(Y1方向)から見た側面概略図である。 図3は、本実施形態の眼内レンズ挿入器を左側(Y1方向)から見た側面概略図である。 図4は、従来の眼内レンズ挿入器の使用態様を示す側面概略図である。 図5は、本実施形態の眼内レンズ挿入器の使用態様を示す側面概略図である。 図6は、従来の眼内レンズ挿入器を中空体の軸方向(X1方向)から見た正面概略図である。 図7(a)は、本実施形態の眼内レンズ挿入器を中空体の軸方向(X1方向)から見た正面概略図である。図7(b)(c)は、第1フランジを変形させた本実施形態の眼内レンズ挿入器を中空体の軸方向(X1方向)から見た正面概略図である。 図8は、WO2018/003854号公報に記載の眼内レンズ挿入器に対して本実施形態を適用したときの斜視概略図である。 図9(a)は、フランジ14の移動に応じて表示される指標が変化するように構成された様子を示す斜視概略図であり、フランジの移動前の図である。図9(b)は、フランジの移動後の図である。 図10は、本実施形態の眼内レンズ挿入器用のアダプタを示す斜視概略図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。本明細書において「〜」は所定の値以上かつ所定の値以下を指す。
本実施形態においては、眼内レンズ挿入器の各部の相対的な位置関係や動作の方向などを説明するにあたって、X軸方向の一方をX1方向、同他方をX2方向、Y軸方向の一方をY1方向、同他方をY2方向、Z軸方向の一方をZ1方向、同他方をZ2方向、X1方向を先端側(前方)、X2方向を後端側(後方)、Y1方向を左側(左方)、Y2方向を右側(右方)、Z1方向を上側(上方)、Z2方向を下側(下方)と定義する。このうち、X1方向およびX2方向は、眼内レンズ挿入器1の長さ方向に相当し、Y1方向およびY2方向は、眼内レンズ挿入器の幅方向に相当し、Z1方向およびZ2方向は、眼内レンズ挿入器1の高さ方向に相当する。
なお、本実施形態における主な特徴部分はフランジに係る部分である。そのため、眼内レンズ挿入器におけるフランジに係る部分以外については簡素化した構成を図示する。
もちろんフランジに係る部分以外は公知の眼内レンズ挿入器の構成を採用して差し支えない。例えば本出願人によるWO2018/003854号公報等の構成を採用して差し支えない。以下に記載が無い内容は、公知の眼内レンズ挿入器の構成(例えばWO2018/003854号公報の構成)を採用するものとし、本明細書に全て記載されているものとする。
図1は、従来の眼内レンズ挿入器1の平面概略図である。
図2は、従来の眼内レンズ挿入器1を左側(Y1方向)から見た側面概略図である。
この簡素化した構成を基に本実施形態を説明したのが図3である。
図3は、本実施形態の眼内レンズ挿入器1を左側(Y1方向)から見た側面概略図である。なお、眼内レンズ挿入器1の内部にあるプランジャ9の一部と押し出し部材10を一点鎖線により記載している。
なお、図3の本実施形態の構成に対応する図1および図2の従来の構成には、本実施形態の構成の符号の末桁にゼロを付している。
本実施形態の眼内レンズ挿入器1は、
眼内レンズ4が設置されるレンズ設置部11を有する中空体5と、
中空体5の内部を中空体5の軸方向に移動するプランジャ9と、
中空体5の内部をプランジャ9と共に中空体5の軸方向に移動することにより、レンズ設置部11から眼内レンズ4を押し出す押し出し部材10と、
中空体5の外周面から突出する第1フランジ14aと、
第1フランジ14aよりも後端側に配置され且つ中空体5の外周面から突出する第2フランジ14bと、
を備える。
中空体5とは眼内レンズ挿入器1の本体部分である。中空体5の前方側にレンズ設置部11が設けられる。レンズ設置部11には眼内レンズ4が設置される。
レンズ設置部11内の構成としては従来の構成を採用してよい。例えば、従来の眼内レンズ挿入器1000だと図1に示すように、レンズ設置部110の蓋110aを開けると眼内レンズ40がストッパー110bに保持された状態となっている。眼内レンズ40を挿入する際にはストッパー110bが外される。
なお、本実施形態のレンズ設置部11には開閉可能な蓋11aが設けられなくともよい。眼内レンズ挿入器1の出荷段階で既に眼内レンズ4がレンズ設置部11に設置されていてもよい。
プランジャ9は、後端9’が押されることにより、中空体5の内部を中空体5の軸方向に移動し、眼内レンズ4を中空体5の先端5a(ノズルの開口)から押し出すためのものである。プランジャ9は、中空体5と同軸に配置されている。プランジャ9は、中空体5の軸方向に移動可能に設けられている。後端9’は術者の親指を受けやすくすべく後端側に湾曲する形状を有してもよい(例えば図4、図5の符号9’)。
押し出し部材10は、レンズ設置部11に設置された眼内レンズ4を前方に押し出すことにより、眼内レンズ4を中空体5の先端5a(ノズルの開口)から放出させるものである。押し出し部材10は、細長い棒状に形成されている。押し出し部材10は、プランジャ9の先端部に連結され、プランジャ9と一体に中空体5の軸方向に移動するものである。押し出し部材10はプランジャ9と一体成型されていても構わない。
中空体5を軸方向から見た際に、第1フランジ14aにおいては、A方向側(本実施形態だとZ1方向側)の形状と、A方向とは逆方向であるA’方向側(本実施形態だとZ2方向側)の形状とが非対称であることを一つの大きな特徴としている。これが図2と大きく異なる点の一つである。
そのうえで、中空体5を軸方向から見た際に、第2フランジ14bは少なくともA’方向側(Z2方向側)に突出することを一つの大きな特徴としている。
更に、第1フランジ14aはA’方向側(Z2方向側)には突出しない(例えば図7(a)、本実施形態だとこの例を主に採用している)、または、後述の図7(c)に示すように第1フランジ14aのA’方向側(Z2方向側)の突出距離Ha’が、第1フランジ14aのA方向側(Z1方向側)の突出距離Haよりも小さく且つ第2フランジ14bのA’方向側(Z2方向側)の突出距離Hbよりも小さくすることを一つの大きな特徴としている。
“A方向”とは、第1フランジ14aの突出方向を指す。例えば後述の図7、8においてはZ1方向がA方向である。更に詳細に言うと、“A方向”とは、中空体5を軸方向から見た際に、中空体5の中心Oから第1フランジ14aが配置された中空体5の重心Gに向かう方向である。なお、重心Gは、中空体5を軸方向から見た際の、中空体5と第1フランジ14aとを合わせた形状における重心である。中心Oは、通常は、第1フランジ14aが設けられる前は、中空体5の断面の重心と一致する。
また、“突出距離”とは、中空体5を軸方向から見た際に、中空体5の中心Oを通過するA−A’方向の垂線からの第1フランジ14aまたは第2フランジ14bの距離から中空体5の外周側の半径(半幅)を減じた値を指す。この値がゼロ以下である場合(例えば図7(b)の第1フランジ14aのA’方向側)は、突出が無いものとする。
なお、A−A’方向(Z1−Z2方向)とは、中空体5の軸すなわちX軸に垂直なYZ平面において中空体5の中心を原点とし、この原点を通過する直線上の逆の二方向を意味する。
また、A方向側(Z1方向側)の形状とは、A−A’方向(Z1−Z2方向)に対する垂線であって中空体5の中心Oを通る垂線(Y1−Y2方向)を境としたA方向側(上側)の領域における形状のことを指す。
同様に、A’方向側(Z2方向側)の形状とは、A−A’方向(Z1−Z2方向)に対する垂線であって中空体5の中心Oを通る垂線(Y1−Y2方向)を境としたA’方向側(下側)の領域における形状のことを指す。
第1フランジ14aはA’方向側(Z2方向側)には突出しない、または、第1フランジ14aのA’方向側(Z2方向側)の突出距離を上述のように小さくしている。そのため、A−A’方向(Z1−Z2方向)に対する垂線であって中空体5の中心Oを通る垂線(Y1−Y2方向)を境とした場合、第1フランジ14aは非線対称な形状を有する。
この第1フランジ14aおよび第2フランジ14bの配置関係および大小関係により、以下の効果が得られる。
図4は、従来の眼内レンズ挿入器1の使用態様を示す側面概略図である。
図5は、本実施形態の眼内レンズ挿入器1の使用態様を示す側面概略図である。
従来の眼内レンズ挿入器1を術者が使用する場合、図4に示すように、プランジャ90を押し終わるときには、フランジ140とプランジャ90の後端90’(親指で押す部分)との間の距離が短くなり、術者は指に大きな負荷を感じる。
その一方、本実施形態の眼内レンズ挿入器1を術者が使用する場合、図5に示すように、術者の手の姿勢は、自ずと、A方向(Z1方向)に突出した第1フランジ14aに人差し指をかけ、A方向(Z1方向)とは逆のA’方向(Z2方向)に突出した第2フランジ14bに中指をかけ、親指でプランジャ9を押す姿勢となる。その際に、人差し指と親指の間隔を従来よりも広く確保できる。これは、プランジャ9を押し終わるときでも、第1フランジ14a(人差し指)とプランジャ9の後端9’(親指)との間の距離を確保できることを意味する。また、第1フランジ14aの人差し指とプランジャ9との距離の方が、第2フランジ14bの中指とプランジャ9との距離よりも大きく設定される。そのため、術者が人差し指に集中して力を入れやすくなり、術者の負荷を軽減することができる。
図6は、従来の眼内レンズ挿入器1を中空体5の軸方向(X1方向)から見た正面概略図である。
図7(a)は、本実施形態の眼内レンズ挿入器1を中空体5の軸方向(X1方向)から見た正面概略図である。図7(b)(c)は、第1フランジ14aを変形させた本実施形態の眼内レンズ挿入器1を中空体5の軸方向(X1方向)から見た正面概略図である。
図6に示すように従来のフランジ140の配置は中空体50の後端にて円環状に突出して設けられている。そして、眼内レンズ挿入器1000をX1方向から見た際にはフランジ140は上下対称構造を有する。
その一方、本実施形態の第1フランジ14aは非対称構造(上にのみ第1フランジ14aが存在する構造)を有する。第1フランジ14aが上にのみ存在することにより、下にある第2フランジ14bにかかる中指が、第1フランジ14aと干渉せずに済む。これは術者の操作性の向上に大きく寄与する。
ちなみに、本実施形態の第1フランジ14aの構造は、別の言い方をすると“互いに逆の二方向であるA方向及びA’方向のうちA方向に中空体5の外周面から突出する”構造である。この構造は、図7(a)に示すように、眼内レンズ挿入器1を中空体5の軸方向から見た時に、左右方向には突出しておらず上方向にのみ突出している構造を含む(第2フランジ14bは破線で記載)。また、図7(b)に示すように、眼内レンズ挿入器1を中空体5の軸方向から見た時に、上方向に加えて左右方向に突出している構造も含まれる。また、図7(c)に示すように、二つ以上の箇所にて突出している構造も含まれる。
なお、図7(c)に示すように第1フランジ14aがA’方向側にも突出していた場合、突出距離Ha’が、第1フランジ14aのA方向側の突出距離Haよりも小さく且つ第2フランジ14bのA’方向側の突出距離Hbよりも小さくすることにより、特許文献1に記載のものに比べ、下にある第2フランジ14bにかかる中指が、第1フランジ14aと干渉せずに済む。
この場合の第1フランジ14aのA’方向側の具体的な突出距離Ha’としては、術者が第2フランジ14bに中指をかけたときに中指が干渉しない程度の距離であればよく、例えば5mm未満であればよい。
第1フランジ14aの後方に、少なくともA’方向(Z2方向)に突出する第2フランジ14bを設けている。これは、従来の眼内レンズ挿入器1のフランジ140との大きな違いである。
以上の結果、上記の構成を備えた眼内レンズ挿入器1ならば、術者の指への負荷が軽減され、作業を安定させ、眼内レンズ4の挿入時の操作をスムーズに行える。
なお、本実施形態の第2フランジ14bは、第1フランジ14aと分離されて別体として設けられる。第2フランジ14bは、A’方向(Z2方向)のみならずA方向(Z1方向)にも突出しても構わないし、従来のように、軸方向で見た時に円形状の形状を有しても構わない。つまり、第2フランジ14bは従来の上下対称構造を有しても構わない。上記内容を公知の眼内レンズ挿入器1に反映させたのが以下の図8である。
図8は、WO2018/003854号公報に記載の眼内レンズ挿入器1に対して本実施形態を適用したときの斜視概略図である。
図8に記載の符号のうち本明細書に記載の符号と同じものは同構成である。本明細書に
記載の符号は、WO2018/003854号公報に記載の通りである。
第1フランジ14aと第2フランジ14bとの間の、中空体5の軸方向における離間距離Lを10〜60mmとしてもよく、10〜35mmとするのが好ましい。10mm以上だと、プランジャ9を押し終わるときでも、第1フランジ14a(人差し指)とプランジャ9の後端9’(親指)との間の距離を十分に確保できる。35mm以下だと、術者の人差し指と親指との間の距離を無理なく広げられる。
また、X1−X2方向における第1フランジ14aの配置は、中空体5の先端5aと第2フランジ14bとの距離の中間よりも第2フランジ側とするのが好ましい。
なお、上記の離間距離Lは、術者が第1フランジ14aに人差し指をかけ且つ第2フランジ14bに中指をかけたときのX1−X2方向の距離であればよい。上記離間距離Lの定義の一例としては、中空体5の軸方向における、中空体5の外周における第1フランジ14aの突出箇所と第2フランジ14b同士の突出箇所との間の距離であってもよいし、第1フランジ14aと第2フランジ14bとの間の最短距離でもよい。
第1フランジ14a(A方向側(Z1方向側))および第2フランジ14b(A’方向側(Z2方向側))の、中空体5の軸方向の垂直方向における突出距離Ha,Hbを10mm以上とするのが好ましい。10mm以上だと、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bが術者の指に十分に引っ掛かり、操作性を更に向上できる。好適には15mm以上である。なお、突出距離Ha,Hbの上限については特に限定は無い。ただ、突出距離Ha,Hbが20mm以下だと、術式中の術野を十分に広く確保できるうえ、眼内レンズ4が眼内に挿入される様子を術者が支障なく視認できる。
第1フランジ14a(A方向側(Z1方向側))および第2フランジ14b(A’方向側(Z2方向側))の、中空体5の軸方向の垂直方向における突出距離Ha,Hbを10mm以上とする場合、中空体5を軸方向から見た際に、中空体5の外周面から突出していれば、突出方向および形状に限定は無い。例えば前方寄りまたは後方寄りに突出する場合であっても、中空体5を軸方向から見た際には第1フランジ14aはA方向(Z1方向)に突出しているように見える。この見え方に基づいて上記の突出距離Ha,Hbを決定する。
ちなみに第1フランジ14a(A方向側(Z1方向側))および第2フランジ14b(A’方向側(Z2方向側))の突出距離Ha,Hbは同じでもよいし、異ならせてもよい。異ならせる場合、第1フランジ14a(A方向側(Z1方向側))の突出距離Haを、第2フランジ14b(A’方向側(Z2方向側))の突出距離Hbに対して50%以上(好適には60%以上、より好適には60〜140%、更に好適には80〜120%)としてもよい。
レンズ設置部11は第1フランジ14aよりも先端側に配置されたうえで、中空体5を軸方向から見た際に、レンズ設置部11が配置される方向はA方向(Z1方向)であるのが好ましい。詳しく言うと、中空体5をYZ平面で断面視した際にレンズ設置部11の蓋11a(またはヒアルロン酸注入口、眼内レンズ4の確認用の窓等)が、中空体5のA方向(Z1方向)の外周に形成されているのが好ましい。つまり、レンズ設置部11が配置される方向すなわち眼内レンズ4の光学面が上方に向いた方向と、第1フランジ14aが突出する方向を同じにするのが好ましい。
この構成の眼内レンズ挿入器1を術者が把持すると、図5に示すように、自ずとレンズ設置部11が上方にある状態となる。そして術者が眼内レンズ4を患者の眼内に挿入する
際には、術者は自ずと第1フランジ14aに人差し指をかけ、第2フランジ14bに中指をかけるようになる。そのため、術者にとっては無理のない体勢で、レンズ設置部11から眼内レンズ4が押し出される様子を観察できる。
第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかを、中空体5の軸方向に移動可能な構成とするのが好ましい。術者によっては、中空体5の先端5aすなわち眼内レンズ4を押し出すノズルの開口部分と第1フランジ14aとの間の距離が短い方が、眼内レンズ4の挿入時の操作をよりスムーズに行える場合もある。上記構成を採用すれば、術者に応じたこの種の要望に応えることができる。
なお、第1フランジ14aと第2フランジ14bとを共に中空体5の軸方向に移動可能な構成としてもよい。“移動可能な構成”とは、軸方向に移動させ得るとともに移動後に任意の位置で固定させ得る構成を言う。この構成により、第1フランジ14aと第2フランジ14bとの間の距離を一定に保ちつつ、プランジャ9を押し終わるときでも、第1フランジ14a(人差し指)とプランジャ9の後端9’(親指)との間の距離を確保できる。そして、術者の要望通り、中空体5の先端5aと第1フランジ14aとの間の距離を短くできる。その結果、眼内レンズ4の挿入時の操作を非常にスムーズに行える。
また、第2フランジ14bのみを中空体5の軸方向に移動可能な構成としてもよい。この構成により、第1フランジ14aと第2フランジ14bとの間の距離を術者に応じて変化させられる。
中空体5の軸方向に移動可能な具体的な構成は、例えば第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかを中空体5の軸方向を中心軸にして回転させることにより前方および後方に移動させる構成を採用してもよい。また、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかを中空体5の軸方向に押すことにより移動可能としてもよい。中空体5の軸方向の所定箇所にて、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかを係止するノッチ等を設けてもよい。
中空体5には、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかの配置に応じた指標Nを設けるのが好ましい。そして、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかの移動に応じて表示される指標Nが変化するように構成するのが好ましい。
指標Nの種類には特に限定は無く、手の大きさ(グローブサイズ)を表す数値であってもよい。指標Nがグローブサイズの場合、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかの位置が、どのグローブサイズに対応する位置なのかを術者が一目で把握できる。その結果、眼内レンズ4の挿入時に術者にとって適切な第1フランジ14aおよび第2フランジ14bの配置を実現でき、眼内レンズ4の挿入時の操作を非常にスムーズに行える。
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
例えば本実施形態の眼内レンズ挿入器は例えば樹脂製の使い捨て型であってもよいし、繰り返し使用型であってもよい。ただ、使い捨て型であれば洗浄および消毒を都度行う必要がないため、手間が省けるため好ましい。
(軸方向に移動可能なフランジ)
本実施形態においては、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかを、中空体5の軸方向に移動可能な構成とすることを好適例として述べた。
その一方、従来の眼内レンズ挿入器1000の中空体50に設けられた上下対称のフランジ140を、中空体50の軸方向に移動可能としたものを本実施形態としてもよい。
その場合、中空体5の先端5aと第1フランジ14aとの間の距離を術者に応じて変化させられる。この構成を用いても、眼内レンズ4の挿入時の操作をスムーズに行える眼内レンズ挿入器1を提供するという課題を解決できる。そのため、この構成は単独で発明足りうる。この構成は以下の通りである。
「眼内レンズ4が設置されるレンズ設置部11を有する中空体5と、
中空体5の内部を中空体5の軸方向に移動するプランジャ9と、
中空体の内部をプランジャ9と共に中空体5の軸方向に移動することにより、レンズ設置部11から眼内レンズ4を押し出す押し出し部材10と、
中空体5に設けられ、中空体5の軸方向に移動可能なフランジ14と、
を有する、眼内レンズ挿入器1。」
図9(a)は、フランジ14の配置に応じて表示される指標Nが変化するように構成された様子を示す斜視概略図であり、フランジ14の移動前の図である。図9(b)は、フランジ14の移動後の図である。
図9に示すように、指標Nがグローブサイズの場合、フランジ14の位置が、どのグローブサイズに対応する位置なのかを術者が一目で把握できる。その結果、眼内レンズ4の挿入時に術者にとって適切なフランジ14の配置を実現でき、眼内レンズ4の挿入時の操作を非常にスムーズに行える。
上記構成におけるフランジ14は、眼内レンズ挿入器1における唯一のフランジ14であってもよい。つまり、フランジ14の移動前後において唯一のフランジ14であってもよい。また、従来のフランジ14のように、眼内レンズ挿入器1を横方向から見た時に上下対称になるよう、中空体5の外周からフランジ14を突出させてもよい。
(第1フランジ14aのアダプタ化)
第1フランジ14aは中空体5との一体成型により作製してもよいが、中空体5とは別体のアダプタ17として用意してもよい。例えば従来の眼内レンズ挿入器1000のフランジ140であって中空体50の軸方向から見た時に円環状に突出したフランジ140に対して上記アダプタ17を固定してもよい。
図10は、本実施形態の眼内レンズ挿入器1用のアダプタ17を示す斜視概略図である。
この構成を採用することにより、従来の眼内レンズ挿入器1に対してアダプタ17を係合させることで、本実施形態の効果が享受できる。
このアダプタ17としては、第1フランジ14aを備えていれば特に限定は無い。この構成は以下の通りである。
「眼内レンズ4が設置されるレンズ設置部11を有する中空体5と、
中空体5の内部を中空体5の軸方向に移動するプランジャ9と、
中空体の内部をプランジャ9と共に中空体5の軸方向に移動することにより、レンズ設置部11から眼内レンズ4を押し出す押し出し部材10と、
中空体5の外周面から突出する第2フランジ14b(従来のフランジ140であっても
よい。)と、
を備えた眼内レンズ挿入器1用のアダプタ17であって、
アダプタ17は第1フランジ14aを備え、
眼内レンズ挿入器1にアダプタ17を装着後に中空体5を軸方向から見た際に、
中空体5の中心Oから第1フランジ14aが配置された中空体5の重心Gに向かうA方向側の形状と、A方向とは逆方向であるA’方向側の形状とが非対称であり、
第2フランジ14bは少なくともA’方向側に突出し、
第1フランジ14aはA’方向側には突出しない、または、第1フランジ14aのA’方向側の突出距離Ha’が、第1フランジ14aのA方向側の突出距離Haよりも小さく且つ第2フランジ14bのA’方向側の突出距離Hbよりも小さい、眼内レンズ挿入器1用のアダプタ17。」
アダプタ17の具体的な構成としては、以下のものが挙げられる。例えば、中空体5の外周に沿った形状であって半円筒形状のアダプタ本体18を用意する。アダプタ本体18の半円筒形状の外周面から突出する第1フランジ14aを形成する。そして、アダプタ17を中空体5に装着した際のアダプタ本体18の後端となる部分に、従来の眼内レンズ挿入器1のフランジ140と係合可能な構成を設ける。
この係合可能な態様としては特に限定は無い。例えばアダプタ本体18における第1フランジ14aの後方の部分対して開口18aを設け、従来のフランジ140を、開口18aの下方から上方に向けて差し込むことによりアダプタ17を固定することが挙げられる。その場合、開口18aにより従来のフランジ140を固定することが可能なため、アダプタ本体18形状は半円筒形状でなくとも構わない。
その一方、従来の眼内レンズ挿入器1のフランジ140の代わり、またはそれと共に、中空体5の外周に対してアダプタ本体18を係合させてもよい。
別の係合可能な態様としては、第1フランジ14aとは別のクリップ形状の突出部をアダプタ本体18に設け、この別の突出部が従来のフランジ140をクリップのように係止することが挙げられる。
なお、本実施形態における第1フランジ14aと第2フランジ14bとの間の離間距離Lの好適例を反映させるべく、アダプタ本体18における開口18aと第1フランジ14aとの離間距離Lを10〜60mm(更に好適には10〜35mm)とするのが好ましい。開口18a以外の態様の場合、眼内レンズ挿入器1にアダプタ17を装着した際に、第1フランジ14aと第2フランジ14bとの間の離間距離Lが10〜35mmとなるような構造をアダプタ17が備えるのが好ましい。なお、突出距離Haは、本実施形態と同様、10〜20mmとするのが好ましい。
また、本実施形態において述べた、第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのうち少なくともいずれかを、中空体5の軸方向に移動可能とする構成を、上記アダプタ17に採用しても構わない。
(第1フランジ14aおよび第2フランジ14bのアダプタ化)
第1フランジ14aと第2フランジ14bとを一体にしたうえで、中空体5とは別体のアダプタ17として用意してもよい。この構成は以下の通りである。
「眼内レンズ4が設置されるレンズ設置部11を有する中空体5と、
中空体5の内部を中空体5の軸方向に移動するプランジャ9と、
中空体の内部をプランジャ9と共に中空体5の軸方向に移動することにより、レンズ設置部11から眼内レンズ4を押し出す押し出し部材10と、
を備えた眼内レンズ挿入器1用のアダプタ17であって、
アダプタ17は第1フランジ14aおよび第2フランジ14bを備え、
眼内レンズ挿入器1にアダプタ17を装着後に中空体5を軸方向から見た際に、
中空体5の中心Oから第1フランジ14aが配置された中空体5の重心Gに向かうA方向側の形状と、A方向とは逆方向であるA’方向側の形状とが非対称であり、
第2フランジ14bは少なくともA’方向側に突出し、
第1フランジ14aはA’方向側には突出しない、または、第1フランジ14aのA’方向側の突出距離Ha’が、第1フランジ14aのA方向側の突出距離Haよりも小さく且つ第2フランジ14bのA’方向側の突出距離Hbよりも小さい、眼内レンズ挿入器1用のアダプタ17。」
この場合、第1フランジ14aに加え、第2フランジ14bを、第1フランジ14aよりも後端側に配置され且つアダプタ本体18の外周面から突出するように形成する。その際に、第1フランジ14aの突出方向(A方向)とは逆の方向(A’方向)に第2フランジ14bを突出させる。その関係上、アダプタ本体18は弾性を有する略C字状すなわち円筒の一部を長手方向に切り欠いた形状とするのがよい。この形状により中空体5にアダプタ本体18を嵌め入れてアダプタ17を固定することが可能となる。
このアダプタ17を中空体5に装着した際には、略C字状の開口18a部分が左右方向(水平方向)に向くようになる。その結果、アダプタ17の先端側の外周面から上方に向けて第1フランジ14aが突出し、第1フランジ14aよりも後端側の外周面から下方に向けて第2フランジ14bが突出させることが可能となる。
1…眼内レンズ挿入器
4…眼内レンズ
5…中空体
5a…(中空体の)先端
9…プランジャ
9’…(プランジャの)後端
10…押し出し部材
11…レンズ設置部
11a…(レンズ設置部の)蓋
14a…第1フランジ
14b…第2フランジ
14…フランジ
17…眼内レンズ挿入器用のアダプタ
18…アダプタ本体
18a…開口
110b…ストッパー

Claims (6)

  1. 眼内レンズが設置されるレンズ設置部を有する中空体と、
    前記中空体の内部を前記中空体の軸方向に移動するプランジャと、
    前記中空体の内部を前記プランジャと共に前記中空体の軸方向の前方に移動することにより、前記レンズ設置部から眼内レンズを押し出す押し出し部材と、
    前記中空体の外周面から突出する第1フランジと、
    前記第1フランジよりも後端側に配置され且つ前記中空体の外周面から突出する第2フランジと、
    を備え、
    前記中空体を軸方向から見た際に、前記中空体の中心から前記第1フランジが配置された前記中空体の重心に向かうA方向側の形状と、A方向とは逆方向であるA’方向側の形状とが非対称であり、
    前記中空体を軸方向から見た際に、前記第2フランジは少なくともA’方向側に突出し、
    前記第1フランジはA’方向側には突出しない、または、前記第1フランジのA’方向側の突出距離が、前記第1フランジのA方向側の突出距離よりも小さく且つ前記第2フランジのA’方向側の突出距離よりも小さい、眼内レンズ挿入器。
  2. A方向側の前記第1フランジおよびA’方向側の前記第2フランジの、前記中空体の軸方向の垂直方向における突出距離は10mm以上である、請求項1に記載の眼内レンズ挿入器。
  3. 前記レンズ設置部は前記第1フランジよりも先端側に配置され、
    前記中空体を軸方向から見た際に、前記レンズ設置部が配置される方向はA方向である、請求項1または2に記載の眼内レンズ挿入器。
  4. A方向側の前記第1フランジおよびA’方向側の前記第2フランジの、前記中空体の軸方向の垂直方向における突出距離は10mm以上であり、
    前記レンズ設置部は前記第1フランジよりも先端側に配置され、
    前記中空体を軸方向から見た際に、前記レンズ設置部が配置される方向はA方向である、請求項1に記載の眼内レンズ挿入器。
  5. 前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち少なくともいずれかが、前記中空体の軸方向に移動可能な構成を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の眼内レンズ挿入器。
  6. 前記中空体には、前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち少なくともいずれかの配置に応じた指標が設けられており、前記第1フランジおよび前記第2フランジのうち少なくともいずれかの移動に応じて表示される指標が変化する、請求項5に記載の眼内レンズ挿入器。
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