JP2019201758A - スプリンクラーヘッドの感熱分解部用プロテクター及び該プロテクターの取付け・取外し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 スプリンクラーヘッドの感熱分解部を保護するためにスプリンクラーヘッドに取付られており、スプリンクラーヘッドの施工後には容易に取外し可能なスプリンクラーヘッドの感熱分解部用プロテクターの提供。【解決手段】 プロテクターPは、スプリンクラーヘッドSの本体10および感熱分解部20を内部に収容する筒1と、筒1の一端から他端まで続いた線状の欠如部2とを有しており、欠如部2から離間した位置に薄肉部3が設置され、薄肉部3の近傍に突起4、4を設けて構成した。【選択図】 図1
Description
本発明は、スプリンクラーヘッドの感熱体を保護するプロテクターに関するものである。
スプリンクラーヘッドは火災時に自動的に作動して水を散布する。常時においてノズルは感熱分解部により閉止されており、感熱分解部に組み込まれ感熱体が火災の熱により作用することで感熱分解部が分解作動してノズルが開放される。
スプリンクラーヘッドは、感熱体および感熱分解部を輸送時や施工時の衝撃から保護するために保護キャップ(例えば、特許文献1参照)やプロテクター(例えば、特許文献2参照)を装着している。
特に、フレーム型スプリンクラーヘッドは感熱体や感熱分解部が露出しており外力を受けやすいことから、海外では規格により保護キャップまたはカバーの装着が定められている国がある。
海外では、感熱体としてグラスバルブが用いられるのが一般的である。グラスバルブはガラスの内部にアルコール等を封入したものであり、火災の熱によりアルコールが膨張してガラスが破壊されることでスプリンクラーヘッドのノズルが開放される。グラスバルブを外力から保護するために輸送や施工の際にはグラスバルブを囲むようにカバーが設置されている。
図6に示すプロテクター36は、スプリンクラーヘッドS1の2本のフレームアーム70、72を挟むように2つの平面38、40が設けられており、2つの平面の間はヒンジ面54により接続されている。2つの平面38、40においてヒンジ面54により接続された側と反対側にはファスナー60が設置されている。2つの平面38、40の間にフレームアーム70、72とグラスバルブ30を挟んだ状態でファスナー60を穴62に係止させることでグラスバルブ30を外力から保護することができる。スプリンクラーヘッドS1の施工が完了したらファスナー60の係合を解除してプロテクター36が取り外される。
上記のプロテクター36は、ファスナー60の係合を解除する際に2つの平面38、40を離す方向に移動させる必要がある。これに加えてグラスバルブ30に衝撃を与えない様に作業しなければならないので、両手を使ってファスナー60の係合を解除していた。例えば、左手で一方の平面38を掴み、右手で他方の平面40を一方の平面30から離す方向に移動させてファスナー60の係合を解除しており、作業の効率化が望まれている。
また、グラスバルブの代わりに感熱分解部として2枚の金属板を低融点合金で貼り合わせたリンクが設置されている場合には、リンクがフレームアームの間から外部に突出しているのでプロテクターの構造がより複雑になるとともにプロテクターの着脱の際にもリンクとプロテクターが干渉しないように注意を払いながら作業しなければならなかった。
そこで本発明では、上記問題に鑑み、スプリンクラーヘッドの感熱分解部を保護するためにスプリンクラーヘッドに取付られており、スプリンクラーヘッドの施工後には容易に取外し可能なスプリンクラーヘッドの感分解部用プロテクターの提供を目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は以下のスプリンクラーヘッドの感熱分解部用プロテクター及びプロテクターの取付け・取外し方法を提供する。
すなわち、スプリンクラーヘッドの本体および感熱分解部を内部に収容する筒と、筒の一端から他端まで続いた線状の欠如部とを有しており、欠如部から離間した位置に薄肉部が設置され、薄肉部の近傍に突起を設けて構成している。
すなわち、スプリンクラーヘッドの本体および感熱分解部を内部に収容する筒と、筒の一端から他端まで続いた線状の欠如部とを有しており、欠如部から離間した位置に薄肉部が設置され、薄肉部の近傍に突起を設けて構成している。
上記のプロテクターによれば、スプリンクラーヘッドの施工後に薄肉部の近傍に設置された突起を操作して筒の欠如部を拡げて、スプリンクラーヘッドの本体および感熱分解部を拡がった欠如部を通過させて取外すことができる。より具体的には2つの突起を設置して、2つの突起の間に薄肉部が配置されるように構成する。2つの突起を指で摘んでお互いに近づく方向に力を加えると、薄肉部が変形して欠如部が拡がり、拡がった欠如部に対してスプリンクラーヘッドの本体及び感熱分解部を通過させることができる。
上記において、プロテクターの内部にスプリンクラーヘッドの本体から延出したフレームを収容する溝を設置するとプロテクターとスプリンクラーヘッドの間のがたつきを抑えることができる。この溝を薄肉部と欠如部の間に設置すると、薄肉部に対して欠如部が離間した位置に配置される。
一方、2つの突起をお互いに近づけた際に、薄肉部を分離させてプロテクターをスプリンクラーヘッドから取外してもよい。薄肉部を分離させるとプロテクターは2つに分割されスプリンクラーヘッドから取外すことができる。
さらに本発明は、前記プロテクターをスプリンクラーヘッドに取り付ける方法として、スプリンクラーヘッドの一端側に設置されたネジ部からプロテクターの筒部を挿通させて、プロテクターの内部にスプリンクラーヘッドの本体および感熱分解部を収容することができる。
また、前記プロテクターをスプリンクラーヘッドから取外す方法として、プロテクターに設置された2つの突起をお互いに近づける方向に移動させて、薄肉部を分離させてプロテクターを分割してスプリンクラーヘッドから取外すことができる。
以上説明したように本発明のプロテクターによれば、スプリンクラーヘッドの施工後において容易に取外し可能なスプリンクラーヘッドの感熱分解部用プロテクターおよび該プロテクターの取付け・取外し方法を実現できる。
図1に示す本発明のプロテクターPは、筒1を備えている。筒1は弾性を有する樹脂から形成される。筒1の内部には後述のスプリンクラーヘッドSの本体10のフレーム11、11と感熱分解部20が収容される。
筒1は、一端から他端まで続く線状の欠如部2を有しており、筒1の断面形状は略C字型となっている。欠如部2から離れた位置には薄肉部3が設置されている。筒1は欠如部2と薄肉部3を通過する第1仮想平面によって周壁1a、1bの2つに分けられている。薄肉部3の近傍であり筒1の外周面には2つの突起4、4が設置されている。突起4、4の間に薄肉部3が設置されている。
突起4、4を指で摘んでお互いに近づく方向に力を加えると、薄肉部3が変形して欠如部2の間隔が拡がり、拡がった欠如部2に対してスプリンクラーヘッドSの本体10及び感熱分解部20を通過させることができる(図3参照)。
筒1の内部には、本体10から延出された一対のフレーム11を収容する溝5が設置されている。溝5により筒1が本体10に対して空回りしないように構成している。また、プロテクターPをスプリンクラーヘッドSに装着した状態で、溝5がフレーム11を押圧するように構成すると、プロテクターPとスプリンクラーヘッドSの間のがたつきを抑えることができる。
図2〜図4に示すように筒1において、スプリンクラーヘッドSのネジ部12側の端には、筒部1の内側に突出した凸部6を備えている。これによりプロテクターPをスプリンクラーヘッドSに装着する際に、筒1が感熱分解部20を覆い隠す位置にセットすることができる。同様に筒1の凸部6が設置された側と反対の端にはフレーム11と係合する凸部7を設置することができる。
スプリンクラーヘッドSは、本体10、感熱分解部20、デフレクター30等から構成される。本体10は筒状をしており内部にノズル10aを備えている。外部は給水配管に接続するためのネジ部12となっている。
ノズル10aの出口側は矩形をしたベース10bとなっており、ベース10bから2本のフレーム11、11が延出して設置されている。フレーム11の先端はノズル10aの中心軸A上で結合しており、結合部13の先端にはデフレクターDが設置されている。結合部13とノズル10aの出口の間には、弁14と感熱分解部20が配置される。
弁14は常時においてノズル10aを閉止している。弁14とノズル10aの出口の間にはシール部材15が配置されている。シール部材15はフッ素樹脂により表面を覆われた皿バネが用いられている。
感熱分解部20は結合部13と弁14の間に配置される。感熱分解部20は、リンク21、支柱22、レバー23から構成される。尚、感熱分解部20の構成は公知であることからここでの詳細な説明は省略する。図4に示すように感熱分解部20のレバー23側に薄肉部3が配置される。こうすることでプロテクターPを取外す際に欠如部2付近の筒1と感熱分解部20との接触を回避できる。さらに、プロテクターPがスプリンクラーヘッドSに装着された状態で欠如部2の付近に衝撃を受けた場合、欠如部2に対して感熱分解部20が離間しているので感熱分解部20が受ける損傷を最小限に抑えることができる。
デフレクターDは板状でありノズル10aから放出された水を四方へ飛散させる。デフレクターDの周縁にはスリットや段差が設けられており、これにより水の流れをコントロールしている。
図4では、スプリンクラーヘッドSに対する欠如部2および薄肉部3、溝5等の位置関係が示されている。欠如部2および薄肉部3は2本のフレーム11、11を通過する第2仮想平面から離間して配置されている。第2仮想平面上にはフレーム11を収容する溝5が配置される。また薄肉部3の近傍には2つの突起4、4が設置されている。薄肉部3は突起4、4をお互い近づける方向に移動させると薄肉部3を軸として周壁1a、1bが回動して欠如部2の間隔が拡がる。
続いて、本発明のプロテクターをスプリンクラーヘッドに取り付ける手順を説明する。
先ず、スプリンクラーヘッドSのネジ部12側へプロテクターPを挿通させる。その際、筒1の凸部7が設置された側をネジ部12へ挿通させる。すると凸部7がフレーム11に接触して薄肉部3が弾性変形して欠如部2が若干拡がる。そのままプロテクターPを凸部6がベース10bに接触するまでデフレクター30の方向に移動させると、凸部7がフレーム11の屈曲部11aに係止される。またプロテクターPも元の形状に戻り、溝5の内部にフレーム11が収容される。これでプロテクターPの取付け作業が完了する。
他の方法として、欠如部2を拡げて欠如部2にフレーム11、11と感熱分解部20を挿通させることも可能である。しかしながら2つの突起4、4を近づけて薄肉部3を変形させると薄肉部3が塑性変形したり、破損するおそれがある。これに対して前述の手順でプロテクターPをスプリンクラーヘッドSに取付ければ、薄肉部3の組成変形や破損を防止できる。
次に、スプリンクラーヘッドSの施工後に、プロテクターPを取外す手順を説明する。
天井Cから室内側に突出して設置されているスプリンクラーヘッドSにはプロテクターPが設置されている。プロテクターPの突起4、4を指で摘むと、突起4、4がお互いに近づく方向に移動する。このとき薄肉部3が変形して欠如部2の間隔が拡がる。この状態でプロテクターPを天井Cに沿って移動させて欠如部2を通過させてフレーム11と感熱分解部20を引き抜いてスプリンクラーヘッドSからプロテクターPを取外して作業を完了する。
あるいは、上記以外の方法として、プロテクターPの材質を上記よりも硬い樹脂により形成した場合、突起4、4を指で摘むと薄肉部3が割れてプロテクターPが2つに分割される。2つに分割されたプロテクターPをスプリンクラーヘッドSから取り除いて取外し作業を完了する。
上記に説明したプロテクターPは、感熱分解部20の代わりにグラスバルブを用いたスプリンクラーヘッドにも適用可能である。
P プロテクター
S スプリンクラーヘッド
1 筒
2 欠如部
3 薄肉部
4 突起
5 溝
6、7 凸部
10 本体
11 フレーム
12 ネジ部
20 感熱分解部
21 リンク
22 支柱
23 レバー
D デフレクター
S スプリンクラーヘッド
1 筒
2 欠如部
3 薄肉部
4 突起
5 溝
6、7 凸部
10 本体
11 フレーム
12 ネジ部
20 感熱分解部
21 リンク
22 支柱
23 レバー
D デフレクター
Claims (6)
- スプリンクラーヘッドの本体および感熱分解部を内部に収容する筒と、
筒の一端から他端まで続いた線状の欠如部とを有しており、
欠如部から離間した位置に薄肉部が設置され、
薄肉部の近傍に突起を設けたことを特徴とするプロテクター。 - 突起は2箇所設置されており、2つの突起の間に薄肉部が設置されている請求項1記載のプロテクター。
- 筒の内側には、本体から延出したフレームが収容される溝を有する請求項1または請求項2記載のプロテクター。
- 薄肉部と欠如部の間に溝が設置されている請求項3記載のプロテクター。
- 前記プロテクターは、スプリンクラーヘッドの一端側に設置されたネジ部側から筒を挿通させて、プロテクターの内部にスプリンクラーヘッドの本体および感熱分解部を収容させることを特徴とするプロテクターの取付け方法。
- 前記プロテクターは、2つの突起をお互いに近づける方向に移動して、薄肉部を分離させてプロテクターを分割してスプリンクラーヘッドから取外すことを特徴とするプロテクターの取外し方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018097576A JP2019201758A (ja) | 2018-05-22 | 2018-05-22 | スプリンクラーヘッドの感熱分解部用プロテクター及び該プロテクターの取付け・取外し方法 |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3801014A (en) * | 1973-05-04 | 1974-04-02 | J Cantales | Sprinkler cover |
US6669111B2 (en) * | 2002-03-14 | 2003-12-30 | Polymer Molding, Inc. | Protector for thermally responsive member of sprinkler head |
WO2017196596A1 (en) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | The Viking Corporation | Push on/pull off protective cap for fire protection sprinklers |
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2018
- 2018-05-22 JP JP2018097576A patent/JP2019201758A/ja active Pending
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