JP4709781B2 - 屋外装置の筐体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば屋外基地局を構成する通信機器等の屋外装置に係り、特に、その筐体構造に関する。
一般に、屋外基地局を構成する通信機器等の屋外装置は、装置筐体に内部機器を構成する電子ユニットが収容され、この装置筐体の開口には、蓋体が被着されて電子ユニットが密閉収容される。このようにして、蓋体が被着されて防水構造に形成された装置筐体は、建物の外部等に直接的に設置され、通信等の所望の使用に供される。
そのため、このような屋外装置においては、その装置筐体の開口に蓋体が開閉自在に組付けられ、この装置筐体と蓋体との間に防水パッキン部材が介在されて密閉構造に形成されることにより、風雨にさらされる屋外での使用が可能に構成されている。
この屋外装置の筐体構造としては、例えば防水パッキンがずれたり、外れたりしないように、蓋体の内壁部に装置筐体の開口の周縁部に対向して熱溶着等の手法により取付けて、蓋体を閉じて装置筐体の開口を閉塞すると、蓋体が防水パッキンを介在して装置筐体の開口の周縁部に圧接されることにより、開口から雨や塵等の侵入を防止する構成のものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。そして、この装置筐体上に閉じられた蓋体を反転すると、装置筐体は、その開口が開放され、収容配置した電子ユニットの保守点検等が可能となる。
特開2002−134948号公報
しかしながら、上記屋外装置の筐体構造では、蓋体を閉じて装置筐体に固定した状態で、高品質な防水機能を確保するために、防水パッキンの潰れ量を一定に保つためのスペーサ手段を備えなければならないことで、構成が複雑となり、その組立作業を含む取扱い作業が面倒であるという問題を有する。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、高品質な防水性を確保し得るようにして、取扱い作業性の向上を図り得るようにした屋外装置の筐体構造を提供することを目的とする。
この発明は、開口に沿ってパッキン載置部が設けられた装置筐体と、前記パッキン載置部に載置される外周部に複数の弾性係止爪が所定の間隔に設けられたリング状の防水パッキン部材と、前記装置筐体の開口を閉塞するものであって、前記装置筐体のパッキン載置部に載置された防水パッキン部材に圧接される蓋体と、前記装置筐体のパッキン載置部の周囲に設けられるものであって、前記パッキン載置部に載置された防水パッキン部材の弾性係止爪が係止されて該防水パッキン部材を位置決めする複数の係止部、及び前記蓋体の内壁に当接される位置規制部が設けられたパッキン取付け具と、前記蓋体が、その内壁が前記パッキン取付け具の位置規制部に当接されると共に、前記防水パッキン部材に当接されて、前記機器筐体の開口に被された状態で、前記位置規制部に固定する固定手段とを備えて屋外装置の筐体構造を構成した。
上記構成によれば、防水パッキン部材は、装置筐体のパッキン載置部に載置されて、その弾性係止爪を、装置筐体のパッキン載置部の周囲に取付けたパッキン取付け具の係止部に弾性力を利用して係止させることで、パッキン載置部上に位置決めされて組付けられる。そして、防水パッキン部材は、装置筐体の開口に蓋体が被されると、該蓋体の内壁が圧接されると共に、該蓋体の内壁がパッキン取付け具の位置規制部に当接されて閉塞位置で位置規制されることにより、蓋体が装置筐体の開口を閉塞する如く被着された状態において、その潰れ量が一定に保たれる。
従って、防水パッキン部材の交換作業を含む簡便にして容易な取扱い作業性を実現したうえで、優れた高品質な防水構造を実現することが可能となる。また、パッキン取付け具が防水パッキン部材の取付け機能と、蓋体の位置規制機能の二役を果たしていることにより、部品点数の削減が実現され、この点からも組立作業等の取扱い作業性の向上を図ることが可能となる。
以上述べたように、この発明によれば、簡易な構成で、高品質な防水性を確保し得るようにして、取扱い作業性の向上を図り得るようにした屋外装置の筐体構造を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る屋外装置の筐体構造を示すもので、装置筐体10は、例えば金属材料で屋外設置可能な凹状をした密閉構造に形成され、図示しない電子機器が収容される。そして、この機器筐体10の開口101には、蓋体11が後述するように被着される(図2参照)。
機器筐体10には、その開口101の先端部に内に折曲させたパッキン載置部102が設けられる(図3参照)。このパッキン載置部102には、防水パッキン部材を構成するゴム等の弾性材で形成された、例えば枠状のパッキン部材12が載置される。このパッキン部材12は、例えば断面湾曲状に形成され、その側壁に例えば矢尻形状の複数の弾性係止部121が所定の間隔を有して突出して形成される。
また、上記機器筐体10には、その開口101の外周壁に沿って例えば枠状をしたフランジ形状のパッキン取付け具13の一端が、例えば螺子部材等を用いて、他端が上記パッキン載置部102の載置面よりHの高さ寸法を有して突出されて取付けられる(図3参照)。ここで、パッキン取付け具13は、その他端が、上記パッキン載置部102よりH寸法だけ突出されて蓋位置規制部として機能して、上記蓋体11が機器筐体10の開口101に被されると、該蓋体11の内壁の一部が当接されて被着位置(当接位置)に位置決めする如く規制する。そして、このパッキン取付け具13の他端には、固定手段を構成する例えば複数の螺子孔132が所定の間隔に設けられる。
さらに、パッキン取付け具13には、その一端に係止部、例えば係止孔131が、上記パッキン部材12の弾性係止部121に対応して所定の間隔に設けられる。この係止孔131には、上記機器筐体10のパッキン載置部102に載置されてパッキン部材12の弾性係止部121が、その弾性力を利用して選択的に着脱され、その着状態で、該パッキン部材12をパッキン載置部102上に位置決めする。
上記蓋体11には、複数の挿通孔111が上記パッキン取付け具13の螺子孔132に対応して設けられる。これにより、蓋体11は、その挿通孔111がパッキン取付け具13の螺子孔132に対向されて、その内壁が上記パッキン取付け具13の他端側に当接された状態で、機器筐体10の開口101に被される。
そして、この蓋体11は、その挿通孔111に対してワッシャ15を介在させて螺子部材14が挿通されて、その先端部がパッキン取付け具13の螺子孔132に螺着されることで、機器筐体10の開口101を閉塞するように被着される。ここで、蓋体11は、その内壁がパッキン載置部102のパッキン部材12に対して所望の圧力で圧接されて、該パッキン部材12の潰し量が均一に保たれる。
上記構成において、機器筐体10に蓋体11を被着する場合には、先ず、機器筐体10のパッキン載置部102にパッキン部材12を載置して、その弾性係止部121を、機器筐体10の開口101に配したパッキン取付け具13の係止孔131に弾性を利用して係止させる。ここで、パッキン部材12は、機器筐体10のパッキン載置部102に位置決めされて機器筐体10の開口101に取付けられる。
そして、機器筐体10の開口101には、蓋体11が、その挿通孔111をパッキン取付け具13の螺子孔132に合致させて被されて、螺子部材14を蓋体11の挿通孔111に挿通させてパッキン取付け具13の螺子孔132に螺着することにより、取付けられる。
ここで、蓋体11は、上述したようにその内壁がパッキン取付け具13の他端に当接されて被着位置に位置決めされた状態で、その内面側の周壁にパッキン載置部102上のパッキン部材12の上部が当接される。これにより、パッキン部材12は、所望の潰れ量を有してパッキン載置部102と蓋体11の内壁との間に介在され、所望の防水特性が確保される。
このように、上記屋外装置の筐体構造は、機器筐体10の開口101のパッキン載置部102に、弾性係止部121の設けられたパッキン部材12を載置すると共に、係止孔131及び機器筐体10の開口101より突出した端部を有したパッキン取付け具13を設け、パッキン部材12の弾性係止部121をパッキン取付け具13の係止孔131に弾性係止させて位置決めし、蓋体11が機器筐体10の開口101に被されると、該蓋体11がパッキン取付け具13により位置規制された状態で、パッキン部材12に圧接されて機器筐体10の開口101に被着されるように構成した。
これによれば、パッキン部材12の容易な着脱作業が実現され、しかも、蓋体11を機器筐体10の開口101に被せて螺子部材14を用いてパッキン取付け具13に螺着するだけで、パッキン部材12の潰れ量を一定に保った高品質な防水構造が実現されることにより、組立作業を含む簡便にして容易な取扱い作業を実現したうえで、優れた高品質な防水構造を実現することが可能となる。
また、これによれば、パッキン取付け具13がパッキン部材12の取付け機能と、蓋体11の位置規制機能の二役を果たしていることにより、パッキンン部材12の潰れ量を一定に保つためのスペーサ構成を、従来のように別途、設けることが不要となることで、部品点数の削減が実現されるため、この点からも組立作業等の取扱い作業性の向上を図ることが可能となる。
なお、上記実施の形態では、蓋体11を、螺子部材14を用いて機器筐体10のパッキン取付け具13に螺着して取付けるように構成した場合について説明したが、この構成に限ることなく、その他の構成も可能である。
また、上記実施の形態では、パッキン部材12を機器筐体10の開口101の内壁に沿って配置するように構成した場合について説明したが、これに限ることなく、例えば機器筐体の開口の外周壁に配置するように構成することも可能である。
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
この発明の一実施の形態に係る屋外装置の筐体構造の蓋体の一部を破断して示した図である。 図1の一部を断面して示した図である。 図2の要部を拡大して示した図である。
符号の説明
10…機器筐体、101…開口、102…パッキン載置部、11…蓋体、111…挿通孔、12…パッキン部材、121…弾性係止部、13…パッキン取付け具、131…係止孔、132…螺子孔、14…螺子部材、15…ワッシャ。

Claims (4)

  1. 開口に沿ってパッキン載置部が設けられた装置筐体と、
    前記パッキン載置部に載置される外周部に複数の弾性係止爪が所定の間隔に設けられたリング状の防水パッキン部材と、
    前記装置筐体の開口を閉塞するものであって、前記装置筐体のパッキン載置部に載置された防水パッキン部材に圧接される蓋体と、
    前記装置筐体のパッキン載置部の周囲に設けられるものであって、前記パッキン載置部に載置された防水パッキン部材の弾性係止爪が係止されて該防水パッキン部材を位置決めする複数の係止部、及び前記蓋体の内壁に当接される位置規制部が設けられたパッキン取付け具と、
    前記蓋体が、その内壁が前記パッキン取付け具の位置規制部に当接されると共に、前記防水パッキン部材に当接されて、前記機器筐体の開口に被された状態で、前記位置規制部に固定する固定手段と、
    を具備することを特徴とする屋外装置の筐体構造。
  2. 前記固定手段は、前記蓋体に前記装置筐体の開口を囲んで複数の取付け孔を設け、且つ、前記パッキン取付け具の位置規制部に複数の螺子孔を前記蓋体の複数の取付け孔に対向して設け、螺子部材を前記取付け孔を通して前記螺子孔に螺合させて前記蓋体を固定することを特徴とする請求項1記載の屋外装置の筐体構造。
  3. 前記防水パッキン部材は、ゴム材であることを特徴とする請求項1又は2記載の屋外装置の筐体構造。
  4. 前記パッキン載置部は、前記装置筐体の開口内に設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の屋外装置の筐体構造。
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