JP2019200232A - 光源装置及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化を図ることができる光源装置を提供する。【解決手段】光源装置は、レーザー光を射出するレーザー光源10と、第1の直線偏光を反射し、第2の直線偏光を透過する特性を備えたダイクロイックミラー11と、ダイクロイックミラー11の反射光又は透過光の光路上に設けられ、レーザー光源10からダイクロイックミラー11を介して入射するレーザー光を蛍光に変換し、該蛍光をダイクロイックミラー11に向けて射出する蛍光体部14と、ダイクロイックミラー11と蛍光体部14との間の光路上に設けられた1/4波長板12と、1/4波長板12と蛍光体部14との間の光路上に設けられ、ダイクロイックミラー11から1/4波長板12を介して入射するレーザー光の一部を1/4波長板12に向けて反射し、残りの部分を透過し、かつ、蛍光体部14からの蛍光を透過する特性を備えた光学フィルター13と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の色光を含む混色光を射出する光源装置、及び、その光源装置を備えたプロジェクターに関する。
液晶ディスプレイやDMD(Digital Micromirror Device)などの表示素子を用いて形成した画像をスクリーン上に投写するプロジェクターの光源として、LD(Laser Diode)等のレーザー光源や蛍光体などを使用する技術が注目されている。レーザー光源は、寿命が長く、信頼性も高いことから、水銀ランプに代わる次世代の光源として期待されている。
特許文献1には、レーザー光源及び蛍光体を使用した、プロジェクターの光源装置が記載されている。
特許文献1に記載の光源装置は、励起光源である第1光源、蛍光体ホイール、青色光源である第2光源、ダイクロイックミラー、及び、2枚の拡散板を有する。ダイクロイックミラーの一方の面に、青色の波長域の光を反射し、黄色の波長域の光を透過する第1ダイクロイック層が形成され、他方の面に、青色の波長域の光を反射し、その他の波長域の光を透過する第2ダイクロイック層が形成されている。
特許文献1には、レーザー光源及び蛍光体を使用した、プロジェクターの光源装置が記載されている。
特許文献1に記載の光源装置は、励起光源である第1光源、蛍光体ホイール、青色光源である第2光源、ダイクロイックミラー、及び、2枚の拡散板を有する。ダイクロイックミラーの一方の面に、青色の波長域の光を反射し、黄色の波長域の光を透過する第1ダイクロイック層が形成され、他方の面に、青色の波長域の光を反射し、その他の波長域の光を透過する第2ダイクロイック層が形成されている。
第1光源及び第2光源はいずれも、複数の青色LDからなる。第1光源及び第2光源は、互いに対向するように配置されている。ダイクロイックミラーは、第1光源と第2光源の間に配置されている。第1ダイクロイック層は、第1光源の射出光軸に対して45°の傾きで配置され、第2ダイクロイック層は、第2光源の射出光軸に対して45°の傾きで配置されている。
第1光源の射出光(励起光)は、第1ダイクロイック層によって、蛍光体ホイールの方向に反射される。第1拡散板が、第1ダイクロイック層と第1光源の間に配置されている。第1拡散板が、第1光源からの青色レーザー光(励起光)を拡散することで、強度分布が均一となり、蛍光体の温度上昇を抑制することができる。
第1光源の射出光(励起光)は、第1ダイクロイック層によって、蛍光体ホイールの方向に反射される。第1拡散板が、第1ダイクロイック層と第1光源の間に配置されている。第1拡散板が、第1光源からの青色レーザー光(励起光)を拡散することで、強度分布が均一となり、蛍光体の温度上昇を抑制することができる。
蛍光体ホイールは、励起光で励起されて黄色蛍光を放出する蛍光体を含む蛍光体領域を有する。第1ダイクロイック層からの反射光である励起光が、蛍光体ホイール上の蛍光体領域に照射される。蛍光体領域から射出した黄色蛍光は、ダイクロイックミラーを通過する。
第2光源の射出光(青色レーザー光)は、第2ダイクロイック層によって、ダイクロイックミラーを通過した黄色蛍光と同じ方向に向けて反射される。第2拡散板が、第2ダイクロイック層と第2光源の間に配置されている。第2拡散板が、第2光源からの青色レーザー光を拡散することで、投写画像に生じる、スペックルと呼ばれる斑点状のノイズを低減することができる。
ダイクロイックミラーは、蛍光体ホイールからの黄色蛍光と第2光源からの青色レーザー光とを混色した白色光を射出する。
第2光源の射出光(青色レーザー光)は、第2ダイクロイック層によって、ダイクロイックミラーを通過した黄色蛍光と同じ方向に向けて反射される。第2拡散板が、第2ダイクロイック層と第2光源の間に配置されている。第2拡散板が、第2光源からの青色レーザー光を拡散することで、投写画像に生じる、スペックルと呼ばれる斑点状のノイズを低減することができる。
ダイクロイックミラーは、蛍光体ホイールからの黄色蛍光と第2光源からの青色レーザー光とを混色した白色光を射出する。
しかしながら、特許文献1に記載の光源装置においては、励起光源(第1光源)と青色光源(第2光源)とが別々に設けられており、これら光源が互いに対向するように配置されているため、光学系のサイズが大きくなり、装置が大型化するという問題がある。
本発明の目的は、上記問題を解決し、小型化を図ることができる光源装置及びプロジェクターを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の光源装置は、
レーザー光を射出するレーザー光源と、
第1の直線偏光を反射し、該第1の直線偏光とは偏光方向が異なる第2の直線偏光を透過する特性を備えたダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーの反射光又は透過光の光路上に設けられ、前記レーザー光源から前記ダイクロイックミラーを介して入射する前記レーザー光を蛍光に変換し、該蛍光を前記ダイクロイックミラーに向けて射出する蛍光体部と、
前記ダイクロイックミラーと前記蛍光体部との間の光路上に設けられた1/4波長板と、
前記1/4波長板と前記蛍光体部との間の光路上に設けられ、前記ダイクロイックミラーから前記1/4波長板を介して入射する前記レーザー光の一部を前記1/4波長板に向けて反射し、残りの部分を透過し、かつ、前記蛍光体部からの前記蛍光を透過する特性を備えた光学フィルターと、を有し、
前記ダイクロイックミラーは、前記1/4波長板を介して入射する、前記光学フィルターの反射光と前記蛍光とを含む混色光を射出する。
レーザー光を射出するレーザー光源と、
第1の直線偏光を反射し、該第1の直線偏光とは偏光方向が異なる第2の直線偏光を透過する特性を備えたダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーの反射光又は透過光の光路上に設けられ、前記レーザー光源から前記ダイクロイックミラーを介して入射する前記レーザー光を蛍光に変換し、該蛍光を前記ダイクロイックミラーに向けて射出する蛍光体部と、
前記ダイクロイックミラーと前記蛍光体部との間の光路上に設けられた1/4波長板と、
前記1/4波長板と前記蛍光体部との間の光路上に設けられ、前記ダイクロイックミラーから前記1/4波長板を介して入射する前記レーザー光の一部を前記1/4波長板に向けて反射し、残りの部分を透過し、かつ、前記蛍光体部からの前記蛍光を透過する特性を備えた光学フィルターと、を有し、
前記ダイクロイックミラーは、前記1/4波長板を介して入射する、前記光学フィルターの反射光と前記蛍光とを含む混色光を射出する。
本発明のプロジェクターは、
上記光源装置と、
前記光源装置から射出された混色光を複数の色光に分離する色分離部と、
前記複数の色光をそれぞれ変調して複数の色の画像光を形成する画像形成部と、
前記複数の色の画像光を投写する投写部と、を有する。
上記光源装置と、
前記光源装置から射出された混色光を複数の色光に分離する色分離部と、
前記複数の色光をそれぞれ変調して複数の色の画像光を形成する画像形成部と、
前記複数の色の画像光を投写する投写部と、を有する。
本発明によれば、光源装置の小型化を図ることができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による光源装置の構成を示すブロック図である。図1において、破線で示す矢印は励起光(レーザー光)の光路を示し、実線で示す矢印は光源装置の出力光を構成するレーザー光の光路を示し、点線で示す矢印は蛍光の光路を示す。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による光源装置の構成を示すブロック図である。図1において、破線で示す矢印は励起光(レーザー光)の光路を示し、実線で示す矢印は光源装置の出力光を構成するレーザー光の光路を示し、点線で示す矢印は蛍光の光路を示す。
図1を参照すると、光源装置は、レーザー光源10、ダイクロイックミラー11、1/4波長板12、光学フィルター13及び蛍光体部14を有する。
レーザー光源10は、レーザー光を射出する。ダイクロイックミラー11は、第1の直線偏光を反射し、該第1の直線偏光とは偏光方向が異なる第2の直線偏光を透過する特性を備える。蛍光体部14は、ダイクロイックミラー11の反射光又は透過光の光路上に設けられ、レーザー光源10からダイクロイックミラー11を介して入射するレーザー光を蛍光に変換し、該蛍光をダイクロイックミラー11に向けて射出する。
レーザー光源10は、レーザー光を射出する。ダイクロイックミラー11は、第1の直線偏光を反射し、該第1の直線偏光とは偏光方向が異なる第2の直線偏光を透過する特性を備える。蛍光体部14は、ダイクロイックミラー11の反射光又は透過光の光路上に設けられ、レーザー光源10からダイクロイックミラー11を介して入射するレーザー光を蛍光に変換し、該蛍光をダイクロイックミラー11に向けて射出する。
1/4波長板12は、ダイクロイックミラー11と蛍光体部14との間の光路上に設けられている。1/4波長板12は、直交する2つの偏光成分にλ/4(90°)の位相差を与える。
光学フィルター13は、1/4波長板12と蛍光体部14との間の光路上に設けられている。光学フィルター13は、ダイクロイックミラー11から1/4波長板12を介して入射するレーザー光の一部を1/4波長板12に向けて反射し、残りの部分を透過し、かつ、蛍光体部14からの蛍光を透過する特性を備える。
ダイクロイックミラー11は、1/4波長板12を介して入射する、光学フィルター13からの反射光と蛍光とを含む混色光を射出する。
光学フィルター13は、1/4波長板12と蛍光体部14との間の光路上に設けられている。光学フィルター13は、ダイクロイックミラー11から1/4波長板12を介して入射するレーザー光の一部を1/4波長板12に向けて反射し、残りの部分を透過し、かつ、蛍光体部14からの蛍光を透過する特性を備える。
ダイクロイックミラー11は、1/4波長板12を介して入射する、光学フィルター13からの反射光と蛍光とを含む混色光を射出する。
本実施形態の光源装置では、ダイクロイックミラー11と蛍光体部14との間の光路に、1/4波長板12と光学フィルター13を配置することで、ダイクロイックミラー11から蛍光体部14に向かう励起光の一部を、光源装置の出力光の一部(例えば、青色光)として利用することが可能となっている。換言すると、レーザー光源10は、光源装置の出力光を形成する光源(例えば、青色光源)及び励起光源の両方の役割を果たす。よって、特許文献1に記載の光源装置のように、青色光源(光源装置の出力光を構成する光源)と励起光源とを別々に設ける必要がないので、光学系のサイズを小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。
本実施形態の光源装置において、レーザー光源10は、青色レーザー光を射出するレーザーダイオードから構成されても良い。この場合、蛍光体部14は、青色レーザー光を黄色蛍光に変換しても良い。
また、ダイクロイックミラー11は、光学フィルター13の反射光である青色レーザー光と蛍光体部14から射出された黄色蛍光とを含む混色光を射出しても良い。
また、ダイクロイックミラー11は、光学フィルター13の反射光である青色レーザー光と蛍光体部14から射出された黄色蛍光とを含む混色光を射出しても良い。
さらに、レーザー光源10とダイクロイックミラー11との間の光路上に、光を拡散させる拡散板を設けても良い。この場合は、拡散板がレーザー光源10の射出光を拡散することで、蛍光体部14に照射される励起光の強度分布が均一となるため、蛍光体の温度上昇を抑制することができ、かつ、ダイクロイックミラー11から射出される混色光に含まれるレーザー光も拡散された状態になるため、スペックルノイズを低減することができる。
例えば、特許文献1に記載の光源装置では、励起光と青色レーザー光を別々の拡散板で拡散させているため、2枚の拡散板が必要である。これに対して、上記構成によれば、励起光と青色レーザー光を1枚の拡散板で拡散させることができるので、特許文献1に記載の光源装置と比較して、コスト低下及び小型化を図ることができる。
例えば、特許文献1に記載の光源装置では、励起光と青色レーザー光を別々の拡散板で拡散させているため、2枚の拡散板が必要である。これに対して、上記構成によれば、励起光と青色レーザー光を1枚の拡散板で拡散させることができるので、特許文献1に記載の光源装置と比較して、コスト低下及び小型化を図ることができる。
また、第1の直線偏光をS偏光とし、第2の直線偏光をP偏光とし、レーザー光源10が、S偏光のレーザー光をダイクロイックミラー11に向けて射出するように配置されても良い。
また、上述した本実施形態の光源装置と、この光源装置から射出された混色光を複数の色光に分離する色分離部と、複数の色光をそれぞれ変調して複数の色の画像光を形成する画像形成部と、複数の色の画像光を投写する投写部と、を有するプロジェクターが提供されても良い。
また、上述した本実施形態の光源装置と、この光源装置から射出された混色光を複数の色光に分離する色分離部と、複数の色光をそれぞれ変調して複数の色の画像光を形成する画像形成部と、複数の色の画像光を投写する投写部と、を有するプロジェクターが提供されても良い。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態による光源装置の構成を示すブロック図である。図2において、破線で示す矢印は励起光の光路を示し、実線で示す矢印は光源装置の出力光に含まれる青色レーザー光の光路を示し、点線で示す矢印は蛍光を示す。
図2は、本発明の第2の実施形態による光源装置の構成を示すブロック図である。図2において、破線で示す矢印は励起光の光路を示し、実線で示す矢印は光源装置の出力光に含まれる青色レーザー光の光路を示し、点線で示す矢印は蛍光を示す。
図2を参照すると、光源装置は、複数の青色LD1aからなる青色LDアレイと、青色LD1aごとに設けられた複数のコリメーターレンズ1bとを含むレーザー光源部20を有する。レーザー光源部20は、レーザー光源の一例である。
各青色LD1aが射出した青色LD光(発散光)はそれぞれ、コリメーターレンズ1bを通過することで、疑似平行光になる。各コリメーターレンズ1bからの疑似平行光が、レーザー光源部20の射出光である。レーザー光源部20は、励起光源及び青色光源として用いることができる。
各青色LD1aが射出した青色LD光(発散光)はそれぞれ、コリメーターレンズ1bを通過することで、疑似平行光になる。各コリメーターレンズ1bからの疑似平行光が、レーザー光源部20の射出光である。レーザー光源部20は、励起光源及び青色光源として用いることができる。
レーザー光源部20から射出した青色LD光は、レンズ1c、1d、1eを通過する。レンズ1c、1d、1eは、光源部の射出光束の径を縮小する縮小光学系21を構成する。縮小光学系21の射出光は、疑似平行光である。光束径を小さくすることで、縮小光学系21よりも後段の光学系を小さくすることが可能である。
縮小光学系21の射出光は、拡散板1fを介してダイクロイックミラー1gに入射する。拡散板1fは、縮小光学系21の射出光を拡散する。レーザー光源部20の各青色LD1aは、ダイクロイックミラー1gに対してS偏光の青色LD光が入射するように配置されている。
縮小光学系21の射出光は、拡散板1fを介してダイクロイックミラー1gに入射する。拡散板1fは、縮小光学系21の射出光を拡散する。レーザー光源部20の各青色LD1aは、ダイクロイックミラー1gに対してS偏光の青色LD光が入射するように配置されている。
図3に、ダイクロイックミラー1gの分光透過特性を示す。図3において、縦軸は透過率(%)を示し、横軸は波長(nm)を示す。S偏光に対する分光透過特性を実線で示し、P偏光に対する分光透過特性を破線で示している。
図3に示すように、ダイクロイックミラー1gは、S偏光に対して、青色の波長域(例えば450nm〜460nm)の光を反射し、青色より長い波長域の光を透過する特性を有し、P偏光に対して、青色以上の波長域の光を透過する特性を有する。この特性によれば、ダイクロイックミラー1gは、レーザー光源部20から縮小光学系21及び拡散板1fを介して入射するS偏光の青色LD光を蛍光体ホイール1lに向けて反射する。
図3に示すように、ダイクロイックミラー1gは、S偏光に対して、青色の波長域(例えば450nm〜460nm)の光を反射し、青色より長い波長域の光を透過する特性を有し、P偏光に対して、青色以上の波長域の光を透過する特性を有する。この特性によれば、ダイクロイックミラー1gは、レーザー光源部20から縮小光学系21及び拡散板1fを介して入射するS偏光の青色LD光を蛍光体ホイール1lに向けて反射する。
また、ダイクロイックミラー1gは、ランダム偏光に対して、少なくとも黄色の波長域の光を透過する特性を有する。すなわち、ダイクロイックミラー1gは、蛍光体ホイール1lから射出した黄色蛍光を透過する。
ダイクロイックミラー1gと蛍光体ホイール1lの間の光路(ダイクロイックミラー1gの反射光の光路)には、レンズ1h、1/4波長板1i、青光量調整フィルター1j及びレンズ1kが配置されている。レンズ1h、1kは、ダイクロイックミラー1fの反射光である青色LD光を蛍光体ホイール1l上に集光するように作用すると共に、蛍光体ホイール1lが射出した黄色蛍光を疑似平行光に変換するように作用する。
ダイクロイックミラー1gと蛍光体ホイール1lの間の光路(ダイクロイックミラー1gの反射光の光路)には、レンズ1h、1/4波長板1i、青光量調整フィルター1j及びレンズ1kが配置されている。レンズ1h、1kは、ダイクロイックミラー1fの反射光である青色LD光を蛍光体ホイール1l上に集光するように作用すると共に、蛍光体ホイール1lが射出した黄色蛍光を疑似平行光に変換するように作用する。
1/4波長板1iは、レンズ1h、1kの間に配置されている。ダイクロイックミラー1fで反射されたS偏光の青色LD光は、レンズ1hを介して1/4波長板1iに入射する。このとき、1/4波長板1iは、S偏光を円偏光に変換するように作用する。1/4波長板1iを通過した円偏光の青色LD光は、青光量調整フィルター1jに入射する。
青光量調整フィルター1jは、光学フィルターの一例である。青光量調整フィルター1jは、1/4波長板1iからの青色LD光の一部を反射し、残りの部分を透過する特性を有し、かつ、蛍光体ホイール1lから射出した黄色蛍光を透過する特性を有する。
青光量調整フィルター1jは、光学フィルターの一例である。青光量調整フィルター1jは、1/4波長板1iからの青色LD光の一部を反射し、残りの部分を透過する特性を有し、かつ、蛍光体ホイール1lから射出した黄色蛍光を透過する特性を有する。
図4に、青光量調整フィルター1jの分光透過特性を示す。図4において、縦軸は透過率(%)を示し、横軸は波長(nm)を示す。図4の例では、青光量調整フィルター1jは、青色の波長域の光に対して、約80%を透過し、残りの約20%を反射する特性を有し、かつ、青色より長い波長域の光、例えば、黄色蛍光を透過する特性を有する。なお、青色の波長域の光に対する透過と反射の比率は、適宜に設定可能である。例えば、所望のホワイトバランスを得られるように、青色光と黄色蛍光とのバランスを考慮して、透過と反射の比率を決定することが望ましい。
青光量調整フィルター1jの透過光(青色LD光)は、励起光として、レンズ1kを介して蛍光体ホイール1lに照射される。蛍光体ホイール1lは、蛍光体部の一例である。
青光量調整フィルター1jの透過光(青色LD光)は、励起光として、レンズ1kを介して蛍光体ホイール1lに照射される。蛍光体ホイール1lは、蛍光体部の一例である。
図5は、蛍光体ホイール1lの黄色蛍光体が形成された面の構成を示す模式図である。
図5を参照すると、蛍光体ホイール1lは、金属盤5aを有する。金属盤5aは、例えば、金属の円盤上にアルミニウムなどの反射膜を蒸着した円盤からなる。金属盤5a上に、励起光で励起されて黄色蛍光を放出する蛍光体を含む黄色蛍光体部5bが形成されている。黄色蛍光体部5bは、例えば、蛍光体をバインダーなどに含有して均一な膜厚で塗布したものである。
図5を参照すると、蛍光体ホイール1lは、金属盤5aを有する。金属盤5aは、例えば、金属の円盤上にアルミニウムなどの反射膜を蒸着した円盤からなる。金属盤5a上に、励起光で励起されて黄色蛍光を放出する蛍光体を含む黄色蛍光体部5bが形成されている。黄色蛍光体部5bは、例えば、蛍光体をバインダーなどに含有して均一な膜厚で塗布したものである。
黄色蛍光体部5bは、青色LD光である励起光を波長変換した黄色蛍光を射出する。黄色蛍光体部5bは、入射した青色光が可能な限り波長変換されるように、蛍光体の濃度および膜厚が調整されている。蛍光体の波長変換効率は、蛍光体の温度に依存し、温度が低いほど波長変換効率が高い。金属盤5aをモーターで回転させることで、単位時間当たりの励起光の照射密度を低減する。これにより、蛍光体の温度上昇を抑制し、波長変換効率を確保する。
また、黄色蛍光体部5bの発光面積は、蛍光体を励起する青色光の照射サイズに依存する。後段の光学系での光の取り込み効率を考えると、発光面積が小さい方が有利である。したがって、励起光の照射サイズを小さくし、後段での光学系の光の取り込み効率を確保しようとすると、必然的に、蛍光体への照射密度は高くなってしまう。これらを鑑みて蛍光体への照射密度を低減させるため、上述したように蛍光体を塗布した金属盤5aをモーターで回転させている。
さらに、拡散板1fが縮小光学系の射出光(青色LD光)を拡散することで、蛍光体の温度上昇を抑制することができる。
また、黄色蛍光体部5bの発光面積は、蛍光体を励起する青色光の照射サイズに依存する。後段の光学系での光の取り込み効率を考えると、発光面積が小さい方が有利である。したがって、励起光の照射サイズを小さくし、後段での光学系の光の取り込み効率を確保しようとすると、必然的に、蛍光体への照射密度は高くなってしまう。これらを鑑みて蛍光体への照射密度を低減させるため、上述したように蛍光体を塗布した金属盤5aをモーターで回転させている。
さらに、拡散板1fが縮小光学系の射出光(青色LD光)を拡散することで、蛍光体の温度上昇を抑制することができる。
図6は、拡散板1fの拡散作用を説明するための図であって、分図(a)は、拡散板1fなしの場合に蛍光体ホイール1l上に集光される光学像を示す模式図、分図(b)は拡散板1fありの場合に蛍光体ホイール1l上に集光される光学像を示す模式図である。
図6の分図(a)に示すように、拡散板1fなしの場合は、レーザー光源部20の各青色LD1aの発光点(光源像)を示す点状の光学像が蛍光体ホイール1l上に形成される。この場合は、各点での蛍光体への照射密度が高いため、蛍光体の温度が上昇し、波長変換効率が低下する。
拡散板1fを設けた場合は、図6の分図(b)に示すように、均一な強度分布を有する、略四角の集光形状の光学像を得る。この場合の蛍光体への照射密度は、図6の分図(a)に示す集光形状の光学像と比較して十分に低い。よって、蛍光体の温度上昇を抑えることができ、波長変換効率を確保することができる。
拡散板1fに代えて、ホモジナイザーやライトトンネルなど用いることでも、同様の効果を得ることができる。
図6の分図(a)に示すように、拡散板1fなしの場合は、レーザー光源部20の各青色LD1aの発光点(光源像)を示す点状の光学像が蛍光体ホイール1l上に形成される。この場合は、各点での蛍光体への照射密度が高いため、蛍光体の温度が上昇し、波長変換効率が低下する。
拡散板1fを設けた場合は、図6の分図(b)に示すように、均一な強度分布を有する、略四角の集光形状の光学像を得る。この場合の蛍光体への照射密度は、図6の分図(a)に示す集光形状の光学像と比較して十分に低い。よって、蛍光体の温度上昇を抑えることができ、波長変換効率を確保することができる。
拡散板1fに代えて、ホモジナイザーやライトトンネルなど用いることでも、同様の効果を得ることができる。
再び、図2を参照する。
蛍光体ホイール1lが射出した黄色蛍光は、レンズ1k、青光量調整フィルター1j、1/4波長板1i、レンズ1hを順次通過してダイクロイックミラー1gに入射する。黄色蛍光(ランバート拡散光)はランダム偏光の光であるため、ダイクロイックミラー1gを透過する。
また、青光量調整フィルター1jの反射光(円偏光の青色LD光)は、1/4波長板1iに入射する。このとき、1/4波長板1iは、円偏光をP偏光に変換するように作用する。1/4波長板1iを通過したP偏光の青色LD光は、ダイクロイックミラー1gに入射する。P偏光の青色LD光は、ダイクロイックミラー1gを透過する。
ダイクロイックミラー1gは、1/4波長板1iを介して入射する、青光量調整フィルター1jからの青色LD光と蛍光体ホイール1lからの黄色蛍光との混色光である白色光を射出する。
蛍光体ホイール1lが射出した黄色蛍光は、レンズ1k、青光量調整フィルター1j、1/4波長板1i、レンズ1hを順次通過してダイクロイックミラー1gに入射する。黄色蛍光(ランバート拡散光)はランダム偏光の光であるため、ダイクロイックミラー1gを透過する。
また、青光量調整フィルター1jの反射光(円偏光の青色LD光)は、1/4波長板1iに入射する。このとき、1/4波長板1iは、円偏光をP偏光に変換するように作用する。1/4波長板1iを通過したP偏光の青色LD光は、ダイクロイックミラー1gに入射する。P偏光の青色LD光は、ダイクロイックミラー1gを透過する。
ダイクロイックミラー1gは、1/4波長板1iを介して入射する、青光量調整フィルター1jからの青色LD光と蛍光体ホイール1lからの黄色蛍光との混色光である白色光を射出する。
図7に、青色光の光路、励起光の光路及び黄色蛍光の光路をそれぞれ示す。図7において、点線で示す矢印は励起光(青色LD光)の光路を示し、実線で示す矢印は青色光(青色LD光)の光路を示し、破線で示す矢印は黄色蛍光の光路を示す。
図7に示すように、縮小光学系21の射出光(青色LD光)は、励起光として、蛍光体ホイール1lに照射されるが、その一部が青光量調整フィルター1jで反射される。青光量調整フィルター1jの反射光は、青色光としてダイクロイックミラー1gを透過する。蛍光体ホイール1lが射出した黄色蛍光は、青光量調整フィルター1jの反射光と同一の光路で、ダイクロイックミラー1gを透過する。ダイクロイックミラー1gは、青光量調整フィルター1jの反射光(青色LD光)と黄色蛍光とを含む混色光(白色光)を射出する。
図7に示すように、縮小光学系21の射出光(青色LD光)は、励起光として、蛍光体ホイール1lに照射されるが、その一部が青光量調整フィルター1jで反射される。青光量調整フィルター1jの反射光は、青色光としてダイクロイックミラー1gを透過する。蛍光体ホイール1lが射出した黄色蛍光は、青光量調整フィルター1jの反射光と同一の光路で、ダイクロイックミラー1gを透過する。ダイクロイックミラー1gは、青光量調整フィルター1jの反射光(青色LD光)と黄色蛍光とを含む混色光(白色光)を射出する。
以上説明した本実施形態の光源装置によれば、ダイクロイックミラー1gの反射光である励起光の光路中に、波長板1iと青光量調整フィルター1jとを挿入することで、励起光の一部を青色光として使用することができる。換言すると、レーザー光源部20を青色光源及び励起光源として用いることができる。よって、特許文献1に記載の光源装置のように、青色光源と励起光源とを別々に設ける必要がないので、光学系のサイズを小さくすることができ、装置の小型化を図ることができる。
また、縮小光学系21とダイクロイックミラー1gとの間に配置された拡散板1fが、蛍光体ホイール1lに照射される励起光を拡散するように作用し、かつ、ダイクロイックミラー1gの射出光である青色LD光(青光量調整フィルター1jの反射光)を拡散するように作用する。換言すると、拡散板1fは、蛍光体の温度上昇を抑制するための拡散板として機能するとともに、スペックルノイズを低減するための拡散板として機能する。このように、励起光と青色LD光を1枚の拡散板で拡散させることができるので、特許文献1に記載の光源装置と比較して、コスト低下及び小型化を図ることができる。
また、縮小光学系21とダイクロイックミラー1gとの間に配置された拡散板1fが、蛍光体ホイール1lに照射される励起光を拡散するように作用し、かつ、ダイクロイックミラー1gの射出光である青色LD光(青光量調整フィルター1jの反射光)を拡散するように作用する。換言すると、拡散板1fは、蛍光体の温度上昇を抑制するための拡散板として機能するとともに、スペックルノイズを低減するための拡散板として機能する。このように、励起光と青色LD光を1枚の拡散板で拡散させることができるので、特許文献1に記載の光源装置と比較して、コスト低下及び小型化を図ることができる。
また、特許文献1に記載の光源装置では、青色専用光路と励起光専用光路とが別々に設けられている。これに対して、本実施形態の光源装置では、青色光の光路が励起光の光路に組み込まれているので、青専用光路に配置された光学部品が不要となり、その結果、光学系の小型化が可能となる。
加えて、熱エネルギーの発生が大きなLDを用いる場合、LDを冷却するために、ヒートシンクやヒートパイプなど冷却システムを設ける必要がある。本実施形態の光源装置によれば、青専用の冷却システムを設ける必要がないため、更なる小型化が可能となる。
加えて、熱エネルギーの発生が大きなLDを用いる場合、LDを冷却するために、ヒートシンクやヒートパイプなど冷却システムを設ける必要がある。本実施形態の光源装置によれば、青専用の冷却システムを設ける必要がないため、更なる小型化が可能となる。
次に、本実施形態の光源装置を備えたプロジェクター全体の構成について説明する。
図8は、プロジェクターの構成を示す模式図である。
図8を参照すると、プロジェクターは、図2に示した光源装置と、照明光学系と、画像形成部と、投写光学系とを有する。
照明光学系は、光源装置の出力光(ダイクロイックミラー1gから射出した混色光)で液晶パネル2i、2n、2wを均一に照明する。照明光学系は、フライアイレンズ2a、2b、重畳レンズ2d及びフィールドレンズ2f、2kからなる光学系を備え、この光学系が液晶パネル2i、2nを均一に照明する。
図8は、プロジェクターの構成を示す模式図である。
図8を参照すると、プロジェクターは、図2に示した光源装置と、照明光学系と、画像形成部と、投写光学系とを有する。
照明光学系は、光源装置の出力光(ダイクロイックミラー1gから射出した混色光)で液晶パネル2i、2n、2wを均一に照明する。照明光学系は、フライアイレンズ2a、2b、重畳レンズ2d及びフィールドレンズ2f、2kからなる光学系を備え、この光学系が液晶パネル2i、2nを均一に照明する。
フライアイレンズ2a、2bは、互いに対向するように配置されている。フライアイレンズ2a、2bはそれぞれ複数の微小レンズを備え、フライアイレンズ2aの各微小レンズは、フライアイレンズ2bの各微小レンズと対向する。
ダイクロイックミラー1gの射出光は、フライアイレンズ2aに入射する。フライアイレンズ2aでは、ダイクロイックミラー1gの射出光が微小レンズの数に対応する複数の光束に分割される。各微小レンズは、液晶パネルの有効表示領域と相似形状をなしており、ダイクロイックミラー1gからの光束をフライアイレンズ2b近傍に集光させる。フライアイレンズ2bの各微小レンズは、フライアイレンズ2aの対応する微小レンズの像を液晶パネル2i、2n上に形成する。
ダイクロイックミラー1gの射出光は、フライアイレンズ2aに入射する。フライアイレンズ2aでは、ダイクロイックミラー1gの射出光が微小レンズの数に対応する複数の光束に分割される。各微小レンズは、液晶パネルの有効表示領域と相似形状をなしており、ダイクロイックミラー1gからの光束をフライアイレンズ2b近傍に集光させる。フライアイレンズ2bの各微小レンズは、フライアイレンズ2aの対応する微小レンズの像を液晶パネル2i、2n上に形成する。
重畳レンズ2dとフィールドレンズ2kは、フライアイレンズ2aの各微小レンズからの主光線を液晶パネル2nの中心部に向け、各微小レンズの像を液晶パネル2n上に重ねあわせる。同様に、重畳レンズ2dとフィールドレンズ2fは、フライアイレンズ2aの各微小レンズからの主光線を液晶パネル2iの中心部に向け、各微小レンズの像を液晶パネル2i上に重ねあわせる。
フライアイレンズ2aにて形成される二次光源像の大きさは、フライアイレンズ2bの各微小レンズの開口形状よりも大きい。二次光源像が隣接するレンズからはみ出す場合は、はみ出した部分が液晶パネルの有効面の外側を照射する成分となり、その結果、光利用効率が低下する。
フライアイレンズ2aにて形成される二次光源像の大きさは、フライアイレンズ2bの各微小レンズの開口形状よりも大きい。二次光源像が隣接するレンズからはみ出す場合は、はみ出した部分が液晶パネルの有効面の外側を照射する成分となり、その結果、光利用効率が低下する。
フライアイレンズ2a、2bの射出光は、偏光変換素子2c及び重畳レンズ2dを介してダイクロイックミラー2eに入射する。偏光変換素子2cは、入射光の偏光方向をP偏光又はS偏光に揃える。ここでは、ダイクロイックミラー1gからの白色光(ランダム偏光の黄色蛍光+P偏光の青色LD光)がフライアイレンズ2a、2bを介して偏光変換素子2cに入射する。
図9に、偏光変換素子2cの構成を示す。図9に示すように、偏光変換素子2cは、S偏光を反射し、P偏光を透過する特性を有する偏光分離膜6aと、1/2波長板6bを有する。偏光変換素子2cでは、フライアイレンズ2bからの白色光(ランダム偏光の黄色蛍光+P偏光の青色LD光)が略45°の入射角で偏光分離膜6aに入射する。偏光分離膜6aは、ランダム偏光をP偏光とS偏光の直線偏光に分離する。偏光分離膜6aを透過したP偏光は、1/2波長板6bを通過する。1/2波長板6bは、入射したP偏光の偏光方向を90度回転してS偏光として射出する。一方、偏光分離膜6aで反射されたS偏光は、隣の偏光分離膜6aで再度反射され、偏光を維持したまま射出される。このようにして、偏光方向が単一方向に揃えられる。
偏光分離膜6aや1/2波長板6b、プリズムなど、偏光変換素子2cを構成する各部材は接着剤(例えば、シリコーン系接着剤)を用いて固定されている。
偏光分離膜6aや1/2波長板6b、プリズムなど、偏光変換素子2cを構成する各部材は接着剤(例えば、シリコーン系接着剤)を用いて固定されている。
偏光変換素子2cの射出光である白色光(S偏光)は、重畳レンズ2dを介してダイクロイックミラー2eに入射する。ダイクロイックミラー2eは、可視光のうち、赤色波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過する特性を有する。
偏光変換素子2cの出射光のうちの赤色光は、ダイクロイックミラー2eで反射される。ダイクロイックミラー2eの反射光(赤色)は、フィールドレンズ2k、反射ミラー2l及び偏光板2mを介して液晶パネル2nに入射する。
ダイクロイックミラー2eの透過光(緑色及び青色)は、フィールドレンズ2fを介してダイクロイックミラー2gに入射する。ダイクロイックミラー2gは、可視光のうち、緑色波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過する特性を有する。
偏光変換素子2cの出射光のうちの赤色光は、ダイクロイックミラー2eで反射される。ダイクロイックミラー2eの反射光(赤色)は、フィールドレンズ2k、反射ミラー2l及び偏光板2mを介して液晶パネル2nに入射する。
ダイクロイックミラー2eの透過光(緑色及び青色)は、フィールドレンズ2fを介してダイクロイックミラー2gに入射する。ダイクロイックミラー2gは、可視光のうち、緑色波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過する特性を有する。
フィールドレンズ2fを通過した緑色光は、ダイクロイックミラー2gで反射される。ダイクロイックミラー2gの反射光(緑色)は、偏光板2hを介して液晶パネル2iに入射する。
フィールドレンズ2fを通過した青色光は、ダイクロイックミラー2gを透過する。ダイクロイックミラー2gの透過光(青色)は、リレーレンズ2p、反射ミラー2q、リレーレンズ2r、拡散板2s、反射ミラー2t、リレーレンズ2u及び偏光板2vを介して液晶パネル2wに入射する。
フィールドレンズ2fを通過した青色光は、ダイクロイックミラー2gを透過する。ダイクロイックミラー2gの透過光(青色)は、リレーレンズ2p、反射ミラー2q、リレーレンズ2r、拡散板2s、反射ミラー2t、リレーレンズ2u及び偏光板2vを介して液晶パネル2wに入射する。
ダイクロイックミラー2gとリレーレンズ2pとの間で、フライアイレンズ2aの各微小レンズの像を重ねあわせた矩形の均一な照明像が形成される。リレーレンズ2p、反射ミラー2q、リレーレンズ2r、反射ミラー2t、リレーレンズ2uからなるリレー光学系は、ダイクロイックミラー2gとリレーレンズ2pとの間に形成された矩形の均一な照明像の等倍像を液晶パネル2w上に形成する。
リレー光学系は、リレーレンズ2rと反射ミラー2tの間に瞳位置を形成するように構成されている。拡散板2sは、リレー光学系の瞳位置に配置されている。拡散板2sをリレー光学系の瞳位置に配置することで、拡散板2sによる拡散成分の後段での光利用効率の低減率を抑制すると共に、スペックルノイズを効果的に低減させることが可能である。
リレー光学系は、リレーレンズ2rと反射ミラー2tの間に瞳位置を形成するように構成されている。拡散板2sは、リレー光学系の瞳位置に配置されている。拡散板2sをリレー光学系の瞳位置に配置することで、拡散板2sによる拡散成分の後段での光利用効率の低減率を抑制すると共に、スペックルノイズを効果的に低減させることが可能である。
詳しく説明すると、リレー光学系の瞳位置には、角度成分に応じたフーリエ像が形成される。この瞳位置に拡散板2sを配置すると、効果的に角度多重によるスペックル低減が期待できる。
画像形成部は、偏光板2h、2j、2m、2o、2v、2x、液晶パネル2i、2n、2w及びクロスダイクロイックプリズム2yを有する。照明光学系は、緑色光を液晶パネル2iに向けて射出し、赤色光を液晶パネル2nに向けて射出し、青色光を液晶パネル2wに向けて射出する。
液晶パネル2iの入射面側及び射出面側には偏光板2h及び偏光板2jがそれぞれ配置されている。これら偏光板2h、2jを用いて、液晶パネル2iの空間変調に応じた階調特性を得る。同様に、液晶パネル2nの入射面側及び射出面側には偏光板2m及び偏光板2oがそれぞれ配置され、液晶パネル2wの入射面側及び射出面側には偏光板2v及び偏光板2xがそれぞれ配置されている。液晶パネル2iは緑色画像を形成し、液晶パネル2nは赤色画像を形成し、液晶パネル2wは青色画像を形成する。
画像形成部は、偏光板2h、2j、2m、2o、2v、2x、液晶パネル2i、2n、2w及びクロスダイクロイックプリズム2yを有する。照明光学系は、緑色光を液晶パネル2iに向けて射出し、赤色光を液晶パネル2nに向けて射出し、青色光を液晶パネル2wに向けて射出する。
液晶パネル2iの入射面側及び射出面側には偏光板2h及び偏光板2jがそれぞれ配置されている。これら偏光板2h、2jを用いて、液晶パネル2iの空間変調に応じた階調特性を得る。同様に、液晶パネル2nの入射面側及び射出面側には偏光板2m及び偏光板2oがそれぞれ配置され、液晶パネル2wの入射面側及び射出面側には偏光板2v及び偏光板2xがそれぞれ配置されている。液晶パネル2iは緑色画像を形成し、液晶パネル2nは赤色画像を形成し、液晶パネル2wは青色画像を形成する。
クロスダイクロイックプリズム2yは、第1乃至第3の入射面と射出面を有する。液晶パネル2nは、クロスダイクロイックプリズム2yの第1の入射面と対向して配置されている。液晶パネル2iは、クロスダイクロイックプリズム2yの第2の入射面と対向して配置されている。液晶パネル2wは、クロスダイクロイックプリズム2yの第3の入射面と対向して配置されている。
液晶パネル2nの射出光(赤色)は、偏光板2oを介してクロスダイクロイックプリズム2yの第1の入射面に入射する。液晶パネル2iの射出光(緑色)は、偏光板2jを介してクロスダイクロイックプリズム2yの第2の入射面に入射する。液晶パネル2wの射出光(青色)は、偏光板2xを介してクロスダイクロイックプリズム2yの第3の入射面に入射する。
液晶パネル2nの射出光(赤色)は、偏光板2oを介してクロスダイクロイックプリズム2yの第1の入射面に入射する。液晶パネル2iの射出光(緑色)は、偏光板2jを介してクロスダイクロイックプリズム2yの第2の入射面に入射する。液晶パネル2wの射出光(青色)は、偏光板2xを介してクロスダイクロイックプリズム2yの第3の入射面に入射する。
クロスダイクロイックプリズム2yでは、第1の入射面から入射した赤色光と、第2の入射面から入射した緑色光と、第3の入射面から入射した青色光とを互いに重ねて射出面から射出する。すなわち、クロスダイクロイックプリズム2yは、液晶パネル2n、2i、2wからの赤色画像光、緑色画像光、青色画像光を同一の光路に合成して射出する。
投写光学系は、クロスダイクロイックプリズム2yの射出面に対向して配置された投写レンズ3aを含む。液晶パネル2n、2i、2wから射出された赤色画像光、緑色画像光、青色画像光は、同一光路で投写レンズ3aに入射する。投写レンズ3aは、液晶パネル2n、2i、2wそれぞれで形成された画像を拡大投写する。
投写光学系は、クロスダイクロイックプリズム2yの射出面に対向して配置された投写レンズ3aを含む。液晶パネル2n、2i、2wから射出された赤色画像光、緑色画像光、青色画像光は、同一光路で投写レンズ3aに入射する。投写レンズ3aは、液晶パネル2n、2i、2wそれぞれで形成された画像を拡大投写する。
クロスダイクロイックプリズム2yは、互い直交する第1及び第2のダイクロイック膜を有しても良い。この場合、第1のダイクロイック膜は、可視波長域のうち、赤色の波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過する特性を有し、第2のダイクロイック膜は、可視波長域のうち、青色の波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過する特性を有する。第1の入射面から入射した赤色光は、第1のダイクロイック膜で反射されて射出面から投写レンズ3aの方向に射出される。第3の入射面から入射した青色光は、第2のダイクロイック膜で反射されて射出面から投写レンズ3aの方向に射出される。第2の入射面から入射した緑色光は、第1及び第2のダイクロイック膜を透過して射出面から投写レンズ3aの方向に射出される。
図10に、図8に示したプロジェクター全体における青色光の光路及び励起光の光路をそれぞれ示す。図10において、破線で示す矢印は励起光(青色LD光)の光路を示し、実線で示す矢印は青色光(青色LD光)の光路を示す。
図10に示すように、励起光(青色LD光)の一部が青光量調整フィルター1jで反射される。青光量調整フィルター1jの反射光(青色LD光)は、液晶パネル2wに入射する。液晶パネル2wは、青光量調整フィルター1jからの青色LD光を変調して青色画像光を形成する。
なお、青色LD光等の波長の短い光は、例えば、偏光変換素子2cを構成する1/2波長板6b等の各部材を固定している接着剤を劣化させる。図9に示した偏光変換素子2cにおいて、偏光分離膜6aで反射されたS偏光が、隣の偏光分離膜6aで再度反射される過程において、S偏光は接着層を介して隣の偏光分離膜6aに入射し、隣の偏光分離膜6aで反射されたS偏光は再び接着層を通過する。このようにS偏光は隣の偏光分離膜6aを固定している接着層を2回通過する。青色LD光が通過する回数が多いほど、接着層の劣化度合いは大きくなる。このため、S偏光の青色LD光を偏光変換素子2cに入射させた場合に生じる接着剤の劣化の度合いは、P偏光の青色LD光を偏光変換素子2cに入射させた場合に生じる接着剤の劣化の度合いよりも大きい。本実施形態の光源装置を用いたプロジェクターにおいて、P偏光の青色LD光が偏光変換素子2cに入射するように構成することで、偏光変換素子2cの劣化を抑制することができる。
図10に示すように、励起光(青色LD光)の一部が青光量調整フィルター1jで反射される。青光量調整フィルター1jの反射光(青色LD光)は、液晶パネル2wに入射する。液晶パネル2wは、青光量調整フィルター1jからの青色LD光を変調して青色画像光を形成する。
なお、青色LD光等の波長の短い光は、例えば、偏光変換素子2cを構成する1/2波長板6b等の各部材を固定している接着剤を劣化させる。図9に示した偏光変換素子2cにおいて、偏光分離膜6aで反射されたS偏光が、隣の偏光分離膜6aで再度反射される過程において、S偏光は接着層を介して隣の偏光分離膜6aに入射し、隣の偏光分離膜6aで反射されたS偏光は再び接着層を通過する。このようにS偏光は隣の偏光分離膜6aを固定している接着層を2回通過する。青色LD光が通過する回数が多いほど、接着層の劣化度合いは大きくなる。このため、S偏光の青色LD光を偏光変換素子2cに入射させた場合に生じる接着剤の劣化の度合いは、P偏光の青色LD光を偏光変換素子2cに入射させた場合に生じる接着剤の劣化の度合いよりも大きい。本実施形態の光源装置を用いたプロジェクターにおいて、P偏光の青色LD光が偏光変換素子2cに入射するように構成することで、偏光変換素子2cの劣化を抑制することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上述したような実施形態に限定されものではない。本発明の構成や詳細については、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更が可能である。
10 レーザー光源
11 ダイクロイックミラー
12 1/4波長板
13 光学フィルター
14 蛍光体部
11 ダイクロイックミラー
12 1/4波長板
13 光学フィルター
14 蛍光体部
Claims (6)
- レーザー光を射出するレーザー光源と、
第1の直線偏光を反射し、該第1の直線偏光とは偏光方向が異なる第2の直線偏光を透過する特性を備えたダイクロイックミラーと、
前記ダイクロイックミラーの反射光又は透過光の光路上に設けられ、前記レーザー光源から前記ダイクロイックミラーを介して入射する前記レーザー光を蛍光に変換し、該蛍光を前記ダイクロイックミラーに向けて射出する蛍光体部と、
前記ダイクロイックミラーと前記蛍光体部との間の光路上に設けられた1/4波長板と、
前記1/4波長板と前記蛍光体部との間の光路上に設けられ、前記ダイクロイックミラーから前記1/4波長板を介して入射する前記レーザー光の一部を前記1/4波長板に向けて反射し、残りの部分を透過し、かつ、前記蛍光体部からの前記蛍光を透過する特性を備えた光学フィルターと、を有し、
前記ダイクロイックミラーは、前記1/4波長板を介して入射する、前記光学フィルターの反射光と前記蛍光とを含む混色光を射出する、光源装置。 - 前記レーザー光源は、青色レーザー光を射出するレーザーダイオードからなり、
前記蛍光体部は、前記青色レーザー光を黄色蛍光に変換する、請求項1に記載の光源装置。 - 前記ダイクロイックミラーは、前記光学フィルターの反射光である前記青色レーザー光と前記蛍光体部から射出された前記黄色蛍光とを含む混色光を射出する、請求項2に記載の光源装置。
- 前記レーザー光源と前記ダイクロイックミラーとの間の光路上に設けられた、光を拡散させる拡散板を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記第1の直線偏光はS偏光であり、前記第2の直線偏光はP偏光であり、
前記レーザー光源は、前記S偏光のレーザー光を前記ダイクロイックミラーに向けて射出するように配置されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光源装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出された混色光を複数の色光に分離する色分離部と、
前記複数の色光をそれぞれ変調して複数の色の画像光を形成する画像形成部と、
前記複数の色の画像光を投写する投写部と、を有するプロジェクター。
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JP2020020962A (ja) * | 2018-07-31 | 2020-02-06 | 株式会社リコー | 光学ユニットおよび画像投射装置 |
CN115298606A (zh) * | 2020-03-16 | 2022-11-04 | 夏普Nec显示器解决方案株式会社 | 光源设备和投影仪 |
-
2018
- 2018-05-14 JP JP2018092967A patent/JP2019200232A/ja active Pending
Cited By (3)
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