JP2019199780A - 衛生洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タンクに貯留される水の水位の検出精度を向上させることができる衛生洗浄装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る衛生洗浄装置は、水を貯留するタンクと、タンクの水を使用者の局部へ向けて吐出する吐出ノズルと、タンクに貯留される水の水位を検出する水位検出センサと備える。また、タンクは、流入口と、流出口と、仕切り部とを備える。流入口は、エアギャップを形成する位置に設けられるとともに、給水源からの水を垂直方向へ吐出してタンク内へ流入させる。流出口は、タンクの水を吐出ノズルへ流出させる。仕切り部は、タンク内に設けられ、タンク内を流入口が設けられて水が流入する流入室と水位検出センサが配置される水位検出室とに区画する。【選択図】図5
Description
開示の実施形態は、衛生洗浄装置に関する。
従来、洋式便器本体の上部に配置され、吐出される水によって人体を洗浄する衛生洗浄装置が知られている。衛生洗浄装置は、例えば水道管などの給水源から供給される水をタンクに貯留し、貯留された水を吐出ノズルから人体へ吐出するように構成される。
また、衛生洗浄装置にあっては、汚水が流路を逆流して給水源を汚染することを防止するため、給水源から吐出ノズルまでの流路にエアギャップが形成されることがある(例えば、特許文献1参照)。従来技術に係る衛生洗浄装置において、エアギャップは、給水源から吐出ノズルまでの流路を分断するような空間であり、例えば、上記したタンクに形成される。
ところで、上記したタンクには、例えばフロートスイッチなど水位を検出する水位検出センサが配置されることがある。しかしながら、給水源から供給された水がタンクに流入すると、水はタンクに既に貯留された水に当たるなどするため、タンク内の水面にゆらぎが生じ易い。そのため、水位検出センサにおいては、水面のゆらぎの影響を受けて、水位の検出精度が低下するおそれがあった。
実施形態の一態様は、タンクに貯留される水の水位の検出精度を向上させることができる衛生洗浄装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る衛生洗浄装置は、水を貯留するタンクと、前記タンクの水を使用者の局部へ向けて吐出する吐出ノズルと、前記タンクに配置され、前記タンクに貯留される水の水位を検出する水位検出センサとを備え、前記タンクは、エアギャップを形成する位置に設けられるとともに、給水源からの水を垂直方向へ吐出して前記タンク内へ流入させる流入口と、前記タンクの水を前記吐出ノズルへ流出させる流出口と、前記タンク内に設けられ、前記タンク内を前記流入口が設けられて水が流入する流入室と前記水位検出センサが配置される水位検出室とに区画する仕切り部とを備えることを特徴とする。
これにより、水がタンクに流入する際にタンク内の水面にゆらぎが生じた場合であっても、水面のゆらぎは、仕切り部によって遮られて水位検出室に伝達され難くなり、結果として水位検出センサにおける水位の検出精度を向上させることができる。
また、前記流出口は、前記水位検出室に設けられることを特徴とする。
これにより、流入口から流入された水は、流入室から水位検出室を通って流出口へ流れることとなる。そして、上流側である流入室と下流側である水位検出室との間には、仕切り部が設けられるため、水が流入室から水位検出室へ流れる場合であっても、水面のゆらぎは、流入室から水位検出室へは伝達され難く、よって水位検出センサにおける水位の検出精度をより向上させることができる。
また、前記流入口から前記流出口までの流路は、流路幅が部分的に小さくなるように形成されることを特徴とする。
このように、流入口から流出口までの流路が部分的に狭小とされることで、例えば、水は、流入室に溜まりながら水位検出室へ流れ込むこととなる。これにより、水がタンクに流入する際に生じる水面のゆらぎを流入室内で抑えつつ、水面のゆらぎが抑えられた水を水位検出室へ流れ込ませることができる。そのため、水面のゆらぎは水位検出室により伝達され難くなり、結果として水位検出センサにおける水位の検出精度をより一層向上させることができる。
また、前記流入口から前記流出口までの流路は、前記仕切り部によって流路幅が部分的に小さくなるように形成されることを特徴とする。
これにより、流入室と水位検出室とを区画するための仕切り部の一部を、流路幅が小さい流路の形成にも用いることができるため、例えば、流路幅が小さい流路のみを形成するような部材を用いる構成に比べて部品点数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
また、前記タンクは、前記流入室に開口が形成されて大気開放されることを特徴とする。
これにより、水位検出センサにおける水位の検出精度をより一層向上させることができる。すなわち、例えば、流入口から流入した水がタンク内に着水する際に気泡(泡)が発生することがあるが、上記のように、流入室に開口が形成されることで、気泡が割れたときの空気を、開口からタンクの外へ排出され易くすることができる。そのため、タンク内に気泡が残り難く、気泡が流入室の下流側にある水位検出室等へ流れ出ることを抑制することができる。これにより、水位検出センサにあっては、気泡の影響を受け難くなり、水位の検出精度をより一層向上させることができる。
また、前記水位検出室は、底面の少なくとも一部に形成され、下方に向けて凹む凹部を備えることを特徴とする。
これにより、タンクにおけるスケールの付着を抑制することができる。すなわち、例えば、衛生洗浄装置において、不使用時(例えば、衛生洗浄装置を持ち運ぶ時)にタンクの水抜き処理が行われるような場合、タンクの残水は凹部へ流れ込むこととなる、言い換えると、タンクの残水を凹部に集めることができる。従って、例えば、凹部に集められた残水を排出して水抜きを行うように構成すれば、タンクの残水を比較的少量にすることができる。このように、凹部によってタンクの残水を比較的少量にすることが可能となり、よってスケールの発生量が減少することから、結果としてタンクにおけるスケールの付着を抑制することができる。
また、前記流出口は、前記凹部に形成されることを特徴とする。
これにより、例えばスケールが発生した場合であっても、スケールは水とともに凹部へ流れ込んで流出口から排出させることができる。そのため、スケールがタンクに堆積したり付着したりすることを抑制することができる。
また、前記流出口は、前記凹部の下部に形成されることを特徴とする。
これにより、例えばスケールが発生した場合であっても、水とともに凹部へ流れ込んだスケールを流出口から効率よく排出することができ、よってスケールがタンクに堆積したり付着したりすることをより一層抑制することができる。
また、前記水位検出センサは、一部が前記凹部内に位置するように配置されることを特徴とする。
これにより、水位検出センサは、凹部内の水位を検出することができる。また、例えば、水位検出センサにおいて、ポンプを駆動可能な水位の位置を凹部内に設定することが可能となり、これにより、着座後の洗浄準備動作に要する時間を短縮することができる。
すなわち、例えば、着座後でかつ洗浄前にタンクの流入室に水が流入するような場合、流入室の水は水位検出室の凹部に集まるようにして流れ込むため、水位をポンプを駆動可能な水位まで早期に上昇させることができる。そして、かかる水位を、一部が凹部に配置された水位検出センサで確実に検出することで、タンクへの給水停止などが行われて洗浄準備動作を終えることができ、よって洗浄準備動作に要する時間を短縮することができる。
実施形態の一態様によれば、衛生洗浄装置において、タンクに貯留される水の水位の検出精度を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する衛生洗浄装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.衛生洗浄装置の構成>
図1は、実施形態に係る衛生洗浄装置を備えたトイレ装置を示す斜視図である。なお、図1には、説明を分かり易くするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、後述の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。また、図1および後述する図2以降は、いずれも模式図である。
図1は、実施形態に係る衛生洗浄装置を備えたトイレ装置を示す斜視図である。なお、図1には、説明を分かり易くするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、後述の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。また、図1および後述する図2以降は、いずれも模式図である。
図1に示すように、トイレ装置1は、洋式大便器(以下「便器」と記載する)10と、衛生洗浄装置20とを備え、トイレ室内に設置される。便器10は、貯水タンク11に貯留された水で洗浄を行うロータンク式であるが、これに限定されるものではなく、例えばフラッシュバルブ式であってもよい。また、図1に示す例では、床置き式の便器10を示したが、これに限られず、壁掛け式などであってもよい。
衛生洗浄装置20は、便器10の上部に設けられ、水を使用者の身体へ吐出させて局部を洗浄する。なお、本明細書において、「水」なる表現は、必ずしも冷水の意味ではなく、温水を含む意味で使用する場合がある。
具体的に衛生洗浄装置20は、本体部30と、便蓋300と、図示しない便座とを備える。便蓋300および便座はともに、開閉可能なように本体部30に取り付けられる。
本体部30は、ケース31と、ノズルユニット40と、給水部50とを備える。ケース31は、ノズルユニット40や給水部50などを収納する。
図2は、ノズルユニット40や給水部50を含む衛生洗浄装置20の構成の一例を示す説明図である。
図2に示すように、衛生洗浄装置20は、ノズルユニット40や給水部50に加え、制御部200と、着座センサ210と、操作部220とを備える。なお、上記した制御部200および着座センサ210は、例えば本体部30(図1参照)に設けられる。
ノズルユニット40は、吐出ノズル41を備える。例えば、吐出ノズル41は、先端に吐出孔42が開口され、水を吐出孔42から使用者の局部等へ吐出することができる。また、吐出ノズル41は、ケース31(図1参照)に対して進退可能に構成される。詳しくは、例えば、吐出ノズル41には、図示しないモータなどの駆動源が接続される。吐出ノズル41は、駆動源の駆動により、便器10のボウル12内へ進出した位置と、ケース31内に後退して格納される位置との間で進退させられる。なお、吐出ノズル41は、進出した位置で水を使用者の身体へ吐出させて局部を洗浄する。
給水部50は、水道管などの給水源Aに接続され、給水源Aからの水をノズルユニット40へ供給する。具体的には、給水部50は、止水栓51と、給水バルブユニット52と、タンク60と、ポンプ110と、熱交換器120とを備える。
なお、以下では、給水源Aからノズルユニット40までの流路のうち、給水源Aからタンク60までの流路を「第1流路50a」、タンク60から熱交換器120までの流路を「第2流路50b」、熱交換器120からノズルユニット40までの流路を「第3流路50c」と記載する場合がある。
第1流路50aには、上流側から順に、止水栓51および給水バルブユニット52が設けられる。止水栓51は、給水源Aから第1流路50aへの水の供給を手動操作に応じて停止させるための器具であるが、通常は開けた状態とされる。
給水バルブユニット52は、上流側から順に、逆止弁52aと、ストレーナ52bと、定流量弁52cと、電磁弁52dとを備える。逆止弁52aは、給水源Aから止水栓51を介して供給された水の逆流を防止する。ストレーナ52bは、給水源Aから供給される水に混入したゴミなどの異物を除去する。定流量弁52cは、給水源Aから流入される水を所定の流量以下に調整して流出させる。電磁弁52dは、例えば、非通電時に閉状態となるノーマルクローズ式のバルブであり、制御部200からの制御信号に応じて第1流路50aを開閉する。
タンク60は、給水源Aから第1流路50aを介して供給された水を貯留する。具体的には、タンク60は、タンク60の上方に形成される流入口94を備える。流入口94は、例えば、給水源Aからの水を垂直方向へ吐出してタンク60内へ流入させる。そして、タンク60に貯留された水は、後述するように、ノズルユニット40の吐出ノズル41へ供給される。
なお、本明細書において「垂直」や「水平」などの語句を用いるが、これらは、必ずしも数学的に厳密な精度を必要とするものではなく実質的な公差や誤差などについては許容されるものである。
また、タンク60には、タンク60に貯留される水の水位を検出する水位検出センサ100が配置される。
ここで、例えば、水がタンク60に流入口94から流入すると、水はタンク60に既に貯留された水に当たったり、また、水に当たったときに気泡(泡)が発生したりするため、タンク内の水面Sにゆらぎが生じ易い。そのため、従来技術における水位検出センサは、上記した水面Sのゆらぎの影響を受けて、水位の検出精度が低下するおそれがあった。
そこで、本実施形態に係るタンク60にあっては、仕切り部83を備えるようにした。例えば、仕切り部83は、タンク60内に設けられる。かかる仕切り部83は、タンク60内を、流入口94が設けられて水が流入する流入室71と水位検出センサ100が配置される水位検出室72とに区画する。
このように、本実施形態にあっては、仕切り部83がタンク60内に設けられることで、水がタンク60に流入する際に生じる水面Sのゆらぎは、水位検出室72に伝達され難くなり、結果として水位検出センサ100における水位の検出精度を向上させることができる。なお、上記した仕切り部83の詳細な構成については、図4以降を参照して後述する。
図2の説明を続けると、タンク60は、例えば大気開放式のタンクである。また、タンク60は、オーバーフロー口73と、排水路74とを備える。オーバーフロー口73は、例えば、上記した流入口94より下方の位置で、かつ、タンク60の上部付近に設けられる開口であり、タンク60内の余剰水を流出させる。排水路74は、オーバーフロー口73から流出された余剰水を排水する流路である。
従って、タンク60においては、上記したようなオーバーフロー口73と流入口94とを備えるため、水位がオーバーフロー口73より上方に上昇することはなく、これにより、流入口94と水面Sとの間にエアギャップ(空間)Gが形成されることとなる。すなわち、給水源Aから吐出ノズル41までの流路が、エアギャップGによって分断される。
このように、本実施形態にあっては、エアギャップGがタンク60に形成されることで、例えば、給水源Aから吐出ノズル41までの流路において負圧が生じた場合であっても、汚水がタンク60から第1流路50aを介して逆流して給水源Aを汚染することを防止することができる。
なお、オーバーフロー口73から排水路74へ流出した余剰水は、例えば、ケース31(図1参照)に形成される排水経路(図示せず)を通って便器10のボウル12へ排出される。
ポンプ110は、第2流路50bに設けられる。ポンプ110は、制御部200からの制御信号に応じて駆動し、タンク60に貯留され流出口76から流出された水を熱交換器120を介して吐出ノズル41へ供給する。
熱交換器120は、吐出ノズル41へ供給される水の加熱を行うことができる。例えば、熱交換器120は、発熱体121と、熱交換器用水位検出センサ122とを備える。
発熱体121は、熱交換器120内に配置され、制御部200からの制御信号によって通電されて発熱し、熱交換器120を通過する水を加熱する。なお、発熱体121としては、たとえばシーズヒータを用いることができるが、これに限定されるものではなく、例えばセラミックヒータなどその他の種類の発熱装置であってもよい。
熱交換器用水位検出センサ122は、熱交換器120の所定の位置に配置され、熱交換器120内の水位が所定の位置以上に上昇した場合に、所定の信号を出力する。なお、熱交換器用水位検出センサ122としては、フロートスイッチ(フロートセンサ)を用いることができるが、これに限定されるものではない。
そして、熱交換器120においては、水が発熱体121によって加熱されて温水が生成され、生成された温水が第3流路50cを介してノズルユニット40へ供給され、使用者の身体へ吐出される。
着座センサ210は、例えばケース31(図1参照)の適宜位置に設けられ、使用者が便座に座ったことを検知する。着座センサ210は、着座が検知された場合、着座を示す信号を出力する。かかる着座センサ210としては、例えば、投受光式の距離センサを用いることができる。
なお、着座センサ210は、上記した距離センサに限られず、例えば便座に作用する使用者の荷重を検出する荷重センサなど他の種類のセンサを用いてもよい。また、着座センサ210は、必ずしもケース31に設けられることを要せず、例えばトイレ室の壁面などに設けられていてもよい。
操作部220は、人体の洗浄を開始する洗浄開始指示や洗浄を停止する洗浄停止指示が使用者によって入力される操作ボタンや操作ツマミなどを備え、トイレ室の適宜位置に設けられる。操作部220は、使用者から操作ボタン等を介して入力された洗浄開始指示等を示す信号を出力する。なお、操作部220としては、例えばリモートコントローラを用いることができるが、これに限られず、本体部30に設けられるものであってもよい。
上記した水位検出センサ100、熱交換器用水位検出センサ122、着座センサ210および操作部220から出力される各種の信号は、制御部200に入力される。制御部200は、衛生洗浄装置20全体を制御し、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの図示しない演算処理装置や、RAM(Random Access Memory)などの図示しない記憶装置を備える。
制御部200は、入力される各種の信号に基づいて電磁弁52d、ポンプ110、発熱体121およびノズルユニット40などを制御する処理を行うことができる。
例えば、制御部200は、水位検出センサ100や着座センサ210、操作部220から入力される信号に基づいて、電磁弁52dやポンプ110を制御するが、これについては後述する。
また、制御部200は、熱交換器用水位検出センサ122から入力される所定の信号に基づいて、発熱体121への通電を制御することができる。例えば、制御部200は、熱交換器用水位検出センサ122から所定の信号が入力される場合、発熱体121への通電を行う一方、所定の信号が入力されない場合、言い換えれば、熱交換器120内の水位が所定の位置以下の場合、発熱体121への通電を停止することができる。これにより、熱交換器120における空焚きを防止することができる。
<2.タンクの構成>
次いで、上記したタンク60について、図3以降を参照して詳しく説明する。図3は、タンク60の斜視図である。なお、上記したように、タンク60は、給水部50(図2参照)に含まれ、ケース31(図1参照)内に収納されるが、図3に示すタンク60は、ケース31から取り出した状態を示している。
次いで、上記したタンク60について、図3以降を参照して詳しく説明する。図3は、タンク60の斜視図である。なお、上記したように、タンク60は、給水部50(図2参照)に含まれ、ケース31(図1参照)内に収納されるが、図3に示すタンク60は、ケース31から取り出した状態を示している。
また、図4は、タンク60の分解斜視図である。図3および図4に示すように、タンク60は、タンク本体部70と、蓋部80と、流入部90とを備える。タンク本体部70には、蓋部80が着脱可能に取り付けられるとともに、蓋部80には、流入部90が着脱可能に取り付けられる。
具体的には、タンク本体部70は、例えば、略直方体の箱状に形成され、内部に水を貯留可能な形状とされる。なお、図4等に示すタンク本体部70の形状は、あくまでも例示であって限定されるものではなく、例えば、円筒状や楕円筒状などその他の種類の形状であってもよい。
また、タンク本体部70の上方(Z軸正方向)には、開口79が形成される。そして、かかる開口79の一部を覆うようにして、蓋部80がタンク本体部70に取り付けられる。逆に言えば、図3に示すように、タンク本体部70は、蓋部80が取り付けられた状態のときに、蓋部80によって覆われない開口79aを有し、大気開放される。なお、開口79aについては、図5を参照して後述する。
また、図4に示すように 蓋部80の上方(Z軸正方向)にも、開口89が形成される。そして、かかる開口89を覆うようにして、流入部90が蓋部80に取り付けられる。
このように、蓋部80はタンク本体部70に対して着脱可能とされ、流入部90は蓋部80に対して着脱可能とされる。なお、本実施形態において、タンク本体部70、蓋部80および流入部90は、別体とされるが、これに限定されるものではなく、一部または全部が一体となるように構成されてもよい。
また、タンク本体部70には、上記したオーバーフロー口73と、排水路74とが形成される。詳しくは、図4に示すように、オーバーフロー口73は、タンク本体部70の側面70aの上端において、開口79aと対応する部位が切り欠かれることで形成される。
なお、上記では、オーバーフロー口73がタンク本体部70の側面70aの切り欠きによって形成されるようにしたが、これに限られず、側面70aに穿設される孔(開口)などによって形成されてもよい。
排水路74は、タンク本体部70の側面70aの外周側であって、オーバーフロー口73の下方に形成される。これにより、排水路74は、例えば、オーバーフロー口73の下端73aを越えて流出する余剰水を受けて排水することができる。
以下、図5などを参照してタンク60の説明を続けるが、理解の便宜のため、流入部90、蓋部80、タンク本体部70の順で説明していく。
<2.1.流入部の構成>
図5は、図3のV−V線断面図である。図5に示すように、流入部90は、基部91と、流入路92と、接続口93と、上記した流入口94とを備える。基部91は、上記した蓋部80の開口89を覆うことができる形状に形成される部材である。
図5は、図3のV−V線断面図である。図5に示すように、流入部90は、基部91と、流入路92と、接続口93と、上記した流入口94とを備える。基部91は、上記した蓋部80の開口89を覆うことができる形状に形成される部材である。
流入路92は、給水源A(図1参照)からの水が流通する流路であり、基部91に形成される。例えば、流入路92は、基部91を貫通するように形成されるとともに、上流側となる一端に接続口93が、下流側となる他端に流入口94が形成される。詳しくは、流入路92は、接続口93から水平方向に向けて延在した後に屈曲し、垂直方向(より詳しくは鉛直下向き方向(Z軸負方向))に向けて延在するように形成される。
接続口93には、第1流路50a(図1参照)が接続され、給水源Aからの水が供給される(矢印C1参照)。
流入口94は、上記したように、垂直方向に向けて延在する流入路92の下流側に形成されることから、給水源Aからの水を垂直方向(より詳しくは鉛直下向き方向(Z軸負方向))へ吐出してタンク60のタンク本体部70内へ流入させる(矢印C2参照)。
また、流入口94は、エアギャップGを形成する位置に設けられる。具体的には、オーバーフロー口73の下端73a(図3参照)と対応する位置を図5に二点鎖線で示すと、流入口94は、オーバーフロー口73の下端73aから側面視において上方に所定距離Da離間した位置に設けられる。
上述したように、タンク60の水位は、オーバーフロー口73(正確には下端73a)より上方に上昇することはないため、流入口94と図示しない水面Sとの間にエアギャップGが形成されることとなる。このように、流入口94は、エアギャップGを形成する位置に設けられる。
<2.2.蓋部の構成>
次に、蓋部80について説明する。蓋部80は、図4および図5に示すように、受け部81と、導水部82と、上記した仕切り部83と、支持部84とを備える。図5に示すように、蓋部80がタンク本体部70に取り付けられた状態のとき、受け部81、導水部82、仕切り部83および支持部84は、いずれもタンク本体部70内に位置される。
次に、蓋部80について説明する。蓋部80は、図4および図5に示すように、受け部81と、導水部82と、上記した仕切り部83と、支持部84とを備える。図5に示すように、蓋部80がタンク本体部70に取り付けられた状態のとき、受け部81、導水部82、仕切り部83および支持部84は、いずれもタンク本体部70内に位置される。
受け部81は、例えば、蓋部80の開口89の下方の位置、かつ、流入口94の下方の位置(正確には直下の位置)に設けられ、流入口94から吐出される水を受ける部位である。
詳しくは、受け部81は、板状の部材であり、略下方に向けて延在するように形成される。また、受け部81は、垂直方向に対して傾斜する傾斜面81aを備え、かかる傾斜面81aで流入口94から吐出される水を受ける(矢印C2参照)。
導水部82は、受け部81で受けた水を導く部位である。例えば、導水部82は、板状の部材であり、水平面82aと、垂直面82bとを備える。水平面82aは、受け部81の下端から連続して形成されるとともに、水平方向(詳しくは、仕切り部83に近づくように水平方向(X軸負方向))に向けて延在するように形成される。
垂直面82bは、水平面82aにおいて受け部81と連続する部位とは反対側の部位から連続して形成されるとともに、垂直方向(詳しくは鉛直下向き方向(Z軸負方向))に向けて延在するように形成される。
これにより、導水部82は、受け部81で受けた水を、水平面82aで仕切り部83に向けて水平方向に導いた後、垂直面82bで垂直方向(詳しくは鉛直下向き方向)へ導くことができる(矢印C3参照)。
また、導水部82の下端82cは、タンク本体部70の底面70bまで到達しないような位置とされる。言い換えると、導水部82の下端82cは、底面70bとの間に間隙が形成される位置とされる。
仕切り部83は、上記したように、タンク60内、正確にはタンク本体部70内を、水が流入する流入室71と水位検出センサ100が配置される水位検出室72とに区画する。これにより、水がタンク60に流入する際に生じる水面のゆらぎが、水位検出室72に伝達され難くなり、結果として水位検出センサ100における水位の検出精度を向上させることができることは、既に述べた通りである。
なお、流入室71には、上記した受け部81および導水部82が設けられ、受け部81および導水部82は、流入室71を、第1流入室71aと第2流入室71bとに区画することができる。また、第1流入室71aには、流入口94が設けられ、第1流入室71aは、第2流入室71bに対して上流側の流入室となる。
図6は図5のVI−VI線断面図である。なお、図6においては、理解の便宜のため、平面視において導水部82の垂直面82bに対応する位置を想像線で示している。
図5および図6に示すように、仕切り部83は、例えば、板状の部材である。また、図6に示すように、仕切り部83は、例えば平面視において略C字状(逆コの字状)に形成される。具体的には、仕切り部83は、主壁部83aと、平面視において主壁部83aの一端から導水部82へ向けて延在する第1側壁部83b1と、主壁部83aの他端から導水部82へ向けて延在する第2側壁部83b2とを備える。
主壁部83aは、導水部82の垂直面82bと対向する位置に所定距離離間して設けられる。また、図5に示すように、主壁部83aの下端83c、図示しない第1側壁部83b1の下端、および第2側壁部83b2の下端83dは、タンク本体部70の底面70bまで到達または近接するような位置とされる。
従って、導水部82によって垂直方向へ導かれた水は、例えば主壁部83aの下端83cとタンク本体部70の底面70bとの間には侵入し難いため、主壁部83aを含む仕切り部83とは反対側(X軸正方向)へ流れることとなる。詳しくは、導水部82によって垂直方向へ導かれた水は、第1流入室71aから、導水部82の下端82cとタンク本体部70の底面70bとの間の間隙を通って、第2流入室71bへ流れ込むこととなる(矢印C4参照)。
図6に示すように、第1側壁部83b1は、タンク本体部70の側面70aと対向する位置に所定距離De離間して設けられる。一方、第2側壁部83b2は、タンク本体部70の側面70aと対向する側面70cに接する位置に設けられる。
これにより、第1側壁部83b1とタンク本体部70の側面70aとの間に間隙が形成され、かかる間隙が流路Eとして機能する。具体的には、流入室71(正確には第2流入室71b)と水位検出室72とは、第1側壁部83b1とタンク本体部70の側面70aとの間の間隙を介して連通され、かかる間隙が流路Eとして機能する。従って、第2流入室71bへ流れ込んだ水は、上記した流路Eを通って、水位検出室72へ流れ込むこととなる(矢印C5参照)。
ここで、流路Eの流路幅について説明する。流路Eの平面視おける流路幅は、上記した所定距離Deである。かかる流路Eの流路幅Deは、例えば、流路Eより上流側の流路の流路幅より小さくなるように設定される。
例えば、第1流入室71aにおいて流路の平面視の流路幅D1は、第1側壁部83b1と第2側壁部83b2と離間距離である。そして、流路Eの流路幅Deは、第1流入室71aの流路の流路幅D1より小さくなるように設定される(De<D1)。
また、例えば、第2流入室71bにおいて流路の平面視の流路幅D2は、タンク本体部70の側面70aと側面70cと離間距離である。そして、流路Eの流路幅Deは、第2流入室71bの流路の流路幅D2より小さくなるように設定される(De<D2)。
このように、流入口94から流出口76までの流路、詳しくは、流入口94から後述するように流出口76が設けられる水位検出室72までの流路は、流路幅が部分的に小さくなるように形成される。より詳しくは、流入室71と水位検出室72とを連通させる流路Eは、狭小とされ、流路幅Deが上流側の流入室71の流路幅D1,D2に比べて小さくなるように形成される。
上記のように、流路Eが狭小とされることで、例えば水は、流入室71に溜まりながら水位検出室72へ流れ込むこととなる。これにより、水がタンク60に流入する際に生じる水面のゆらぎを流入室71内で抑えつつ、水面のゆらぎが抑えられた水を水位検出室72へ流れ込ませることができる。そのため、水面のゆらぎは水位検出室72により伝達され難くなり、結果として水位検出センサ100における水位の検出精度をより向上させることができる。
また、流路幅Deが小さい流路Eは、仕切り部83によって形成される。詳しくは、流路Eは、仕切り部83の第1側壁部83b1がタンク本体部70の側面70aから離間した位置に設けられることで形成される。
これにより、流入室71と水位検出室72とを区画するための仕切り部83の一部を、流路Eの形成にも用いることができるため、例えば、流路Eのみを形成するような部材を用いる構成に比べて部品点数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
次に、蓋部80の支持部84について説明する。図5に示すように、支持部84は、水位検出センサ100を支持する部位である。例えば、支持部84は、仕切り部83に対して、水位検出室72が形成される側に隣接して形成される。支持部84には、中央付近に挿通孔84aが穿設される。支持部84は、かかる挿通孔84aに、後述する水位検出センサ100の軸部(ステム)102が挿通されることで、水位検出センサ100を支持する。
また、支持部84は、規制部84bを備える。規制部84bは、タンク本体部70において上方付近に位置され、後述する水位検出センサ100のフロート部101の上方への移動を規制することができる。
<2.3.タンク本体部の構成>
次に、タンク本体部70について説明する。タンク本体部70は、上記したように、蓋部80が取り付けられた状態のときに、蓋部80によって覆われない開口79aを有し、大気開放される。かかる開口79aは、例えば、流入室71、正確には第2流入室71bに形成される。
次に、タンク本体部70について説明する。タンク本体部70は、上記したように、蓋部80が取り付けられた状態のときに、蓋部80によって覆われない開口79aを有し、大気開放される。かかる開口79aは、例えば、流入室71、正確には第2流入室71bに形成される。
これにより、水位検出センサ100における水位の検出精度をより一層向上させることができる。すなわち、例えば、流入口94から流入した水がタンク60内に着水する際に気泡(泡)が発生することがあるが、本実施形態にあっては、流入室71に開口79aが形成されることで、気泡(泡)が割れたときの空気を、開口79aからタンク60の外へ排出され易くすることができる。そのため、タンク60内に気泡が残り難く、気泡が流入室71の下流側にある水位検出室72等へ流れ出ることを抑制することができる。これにより、水位検出センサ100にあっては、気泡の影響を受け難くなり、水位の検出精度をより一層向上させることができる。
なお、上記では、開口79aが第2流入室71b側に形成されるように構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、第1流入室71a側に形成されてもよい。
また、図5に示すように、タンク本体部70は、水位検出室72側において、凹部75と、上記した流出口76と、流出路77と、接続口78とを備える。
ここで、タンク本体部70の説明を続ける前に、水位検出室72に配置される水位検出センサ100について説明しておく。
本実施形態に係る水位検出センサ100としては、例えばフロートスイッチ(フロートセンサ)を用いることができる。なお、水位検出センサ100は、上記したフロートスイッチに限定されるものではなく、例えば、超音波式や静電容量式などその他の種類の水位検出センサであってもよい。
図5に示すように、水位検出センサ100は、フロート部101と、軸部(ステム)102とを備える。フロート部101は、軸部102に対して上下動可能に取り付けられるとともに、図示しないマグネットが内蔵される。そして、フロート部101は、水位検出室72内の水位の変動に応じて浮力を受け、軸部102に沿ってマグネットとともに上下動する。
軸部102は、上記したように、上端側が支持部84の挿通孔84aに挿通され、長手方向が垂直方向となるようにして支持される。また、軸部102には、図示しないリードスイッチが内部の適宜位置に設けられる。なお、かかるリードスイッチは、フロート部101のマグネットの上下動に伴う磁界の強弱に応じてON/OFFする。
従って、水位検出センサ100は、フロート部101のマグネットの上下動に応じたリードスイッチON/OFFに基づいて、水位検出室72の水位を検出することができる。
本実施形態に係る水位検出センサ100では、水位検出室72における下方付近の水位H1と、水位検出室72における上方付近で水位H1より高い水位H2とを検出できるように設定されるものとする。なお、図5においては、水位H1に対応するフロート部101を実線で示す一方、水位H2に対応するフロート部101を想像線で示している。
また、水位H1は、例えば、タンク60の下流側にあるポンプ110(図2参照)の駆動によってタンク60の水を吐出ノズル41から吐出させて洗浄できる、最低の水位である。また、水位H2は、例えば、タンク60の満水位(最高水位)である。
また、図5においては、水位H1より低い水位H0を「初期水位H0」として示している。かかる初期水位H0は、例えば、使用者が衛生洗浄装置20に着座する前の初期状態における水位である。
そして、本実施形態において、制御部200は、水位検出センサ100や着座センサ210、操作部220から入力される信号に基づいて、電磁弁52dやポンプ110(いずれも図2参照)を制御し、タンク60における水位を、初期水位H0や水位H1,H2に変動させる。
上記した水位の変動について図2および図5を参照しつつ説明する。例えば、制御部200は、着座センサ210から着座を示す信号が入力されると、電磁弁52dを開弁し、水位が初期水位H0のタンク60に対して給水を開始する。
そして、制御部200は、水位検出センサ100からタンク60の水位が水位H1になったこと示す信号が入力されると、電磁弁52dを閉弁して給水を停止するとともに、吐出ノズル41による洗浄に備える、言い換えると洗浄準備動作を終える。
続いて、制御部200は、操作部220から洗浄開始指示を示す信号が入力されると、電磁弁52dを開弁してタンク60への給水を開始するとともに、ポンプ110を駆動させてタンク60の水を吐出ノズル41から吐出させて洗浄を行う。
なお、制御部200は、水位検出センサ100からタンク60の水位が水位H2(満水位)になったこと示す信号が入力された場合、電磁弁52dを閉弁して給水を停止する。従って、洗浄は、タンク60の水位が水位H1以上、かつ、水位H2以下のときに行われることとなる。
続いて、制御部200は、操作部220から洗浄停止指示を示す信号が入力されると、電磁弁52dを閉弁してタンク60への給水を停止するとともに、ポンプ110も停止させて洗浄を終了する。
その後、制御部200は、使用者が離座して着座センサ210から着座を示す信号が入力されなくなると、タンク60の水抜き処理を実行することができる。例えば、制御部200は、ポンプ110を駆動させ、タンク60内の残水を吐出ノズル41へ供給し、吐出ノズル41から少量ずつ便器10のボウル12へ排出し、タンク60の水位を初期水位H0へ戻して水抜き処理を行う。
このように、本実施形態にあっては、使用者が衛生洗浄装置20に着座する前の初期状態における初期水位H0が、ポンプ110を駆動可能な水位H1より低く設定されるため、不使用時のタンク60の残水を比較的少なくすることができる。これにより、例えば、清掃などで衛生洗浄装置20が便器10から取り外され、傾けられた場合であっても、タンク60の水が衛生洗浄装置20の内部に飛散することを抑制することができる。
タンク本体部70の説明に戻ると、タンク本体部70の凹部75は、図5に示すように、水位検出室72の底面72aから下方(Z軸負方向)に向けて凹むように形成される。
なお、凹部75は、水位検出室72の底面72aの全面に亘って形成されても、一部に形成されてもよい。すなわち、凹部75は、水位検出室72の底面72aの少なくとも一部に形成されればよい。
また、例えば、凹部75は、図5,6に示すように、有底円筒状に形成されるが、凹部75の形状はこれに限定されるものではない。
また、凹部75は、上記した水位検出センサ100のフロート部101が出入可能な形状とされる。すなわち、水位検出センサ100は、フロート部101が凹部75に出入りできるように配置される。言い換えると、水位検出センサ100は、一部(例えばフロート部101や軸部102の下端部分)が凹部75内に位置するように配置される。
これにより、水位検出センサ100は、凹部75内の水位を検出することができる。また、例えば、図5に示すように、水位検出センサ100において、ポンプ110(図2参照)を駆動可能な水位H1の位置を凹部75内に設定することが可能となり、これにより、着座後の洗浄準備動作に要する時間を短縮することができる。
すなわち、例えば、着座後にタンク60の流入室71に水が流入すると、後述するように、流入室71の水は水位検出室72の凹部75に集まるようにして流れ込む。そのため、水位を初期水位H0から水位H1まで早期に上昇させることができる。そして、かかる水位H1を、一部が凹部75に配置された水位検出センサ100で確実に検出することで、タンク60への給水停止などが行われて洗浄準備動作を終えることができ、よって洗浄準備動作に要する時間を短縮することができる。
流出口76は、図5に示すように、水位検出室72に設けられる。例えば、流出口76は、水位検出室72の下方にある凹部75に形成される。詳しくは、流出口76は、凹部75の下部75a、より詳しくは、凹部75の下部75aの側面に形成される。かかる流出口76は、タンク60の水、正確には水位検出室72の水を吐出ノズル41(図2参照)へ流出させる。
なお、上記では、流入口94は、凹部75の下部75aの側面に形成されるようにしたが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、例えば、凹部75の底面などその他の場所に形成されてもよい。
流出路77は、流出口76に接続され、タンク60内(正確には凹部75を含む水位検出室72)から流出された水が流通する流路である。接続口78は、流出路77において、流出口76が接続される端部とは反対側の端部に形成される。そして、接続口78には、第2流路50b(図2参照)が接続される。
タンク本体部70が上記のように構成されることで、水位検出室72の凹部75には、流入室71から流路Eを通って水位検出室72へ流れてくる水が集まるようにして流れ込むこととなる(矢印C6参照)。なお、図示は省略するが、流入口94からの水の流入が、水位検出室72の凹部75が満水になった後も継続される場合、水位検出室72および流入室71の両方に水が貯留されていくことになる。
また、上記したように、洗浄の際にポンプ110が駆動すると、水位検出室72の水は、流出口76から流出される。そして、流出口76から流出された水は、流出路77および接続口78を介して第2流路50b(図2参照)へ流れ(矢印C7参照)、その後、ポンプ110、熱交換器120および第3流路50cを介して吐出ノズル41(いずれも図2参照)へ供給される。
本実施形態にあっては、上記したように、流出口76が水位検出室72に設けられることから、流入口94から流入された水は、流入室71から水位検出室72を通って流出口76へ流れることとなる。そして、上流側である流入室71と下流側である水位検出室72との間には、上記した仕切り部83が設けられる。そのため、水が流入室71から水位検出室72へ流れる場合であっても、水面のゆらぎは、流入室71から流出口76が設けられる水位検出室72へは伝達され難く、よって水位検出センサ100における水位の検出精度をより向上させることができる。
また、本実施形態に係る水位検出室72は凹部75を備えることから、タンク60におけるスケールの付着を抑制することができる。すなわち、例えば、給水源Aからタンク60へ供給された水が、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含有する硬水である場合、スケールが発生し易く、そのような水がタンク60内に比較的長い時間残っていると、スケールがタンク60に付着し易い。
本実施形態では、凹部75を備えるため、例えば、衛生洗浄装置20の不使用時の水抜き処理の際、タンク60の残水は凹部75へ流れ込むこととなる、言い換えると、タンク60の残水を凹部75に集めることができる。従って、例えば、凹部75に集められた残水を排出して水抜きを行うように構成すれば、タンク60の残水を比較的少量にすることができる。
このように、本実施形態にあっては、水位検出室72が凹部75を備えることで、タンク60の残水を比較的少量にすることが可能となり、よってスケールの発生量が減少することから、結果としてタンク60におけるスケールの付着を抑制することができる。
また、本実施形態にあっては、流出口76が凹部75に形成されることから、例えばスケールが発生した場合であっても、スケールは水とともに凹部75へ流れ込んで流出口76から排出させることができる。そのため、スケールがタンク60に堆積したり付着したりすることを抑制することができる。
また、流入口94は、凹部75の下部75aに形成されるため、例えばスケールが発生した場合であっても、水とともに凹部75へ流れ込んだスケールを流出口76から効率よく排出することができ、よってスケールがタンク60に堆積したり付着したりすることをより一層抑制することができる。
上述してきたように、実施形態に係る衛生洗浄装置20は、タンク60と、吐出ノズル41と、水位検出センサ100とを備える。タンク60は、水を貯留する。吐出ノズル41は、タンク60の水を使用者の局部へ向けて吐出する。水位検出センサ100は、タンク60に配置され、タンク60に貯留される水の水位を検出する。
タンク60は、流入口94と、流出口76と、仕切り部83とを備える。流入口94は、エアギャップGを形成する位置に設けられるとともに、給水源Aからの水を垂直方向へ吐出してタンク60内へ流入させる。流出口76は、タンク60の水を吐出ノズル41へ流出させる。仕切り部83は、タンク60内に設けられ、タンク60内を流入口94が設けられて水が流入する流入室71と水位検出センサ100が配置される水位検出室72とに区画する。
これにより、タンク60に貯留される水の水位の検出精度を向上させることができる。
<3.タンクの変形例>
次に、変形例について説明する。図7は、変形例に係るタンク60の平面断面図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
次に、変形例について説明する。図7は、変形例に係るタンク60の平面断面図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図7に示すように、変形例に係るタンク60にあっては、流入室71と水位検出室72との間に、複数(ここでは2つ)の流路E1,E2が形成されるようにした。
例えば、仕切り部83の第1側壁部83b1は、タンク本体部70の側面70aと対向する位置に離間して設けられる。これにより、第1側壁部83b1とタンク本体部70の側面70aとの間に間隙が形成され、かかる間隙が流路E1として機能する。
また、例えば、仕切り部83の第2側壁部83b2は、タンク本体部70の側面70cと対向する位置に離間して設けられる。これにより、第2側壁部83b2とタンク本体部70の側面70cとの間に間隙が形成され、かかる間隙が流路E2として機能する。
従って、流入室71の第2流入室71bへ流れ込んだ水は、上記した流路E1,E2を通って、水位検出室72へ流れ込むこととなる(矢印C51,C52参照)。
変形例のように、流入室71と水位検出室72との間に複数の流路E1,E2が形成されるように構成した場合であっても、仕切り部83を備えることから、実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、変形例においても、水がタンク60に流入する際に生じる水面のゆらぎが、水位検出室72に伝達され難くなり、結果として水位検出センサ100における水位の検出精度を向上させることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。従って、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 トイレ装置
10 便器
20 衛生洗浄装置
41 吐出ノズル
60 タンク
75 凹部
76 流出口
83 仕切り部
94 流入口
100 水位検出センサ
A 給水源
G エアギャップ
10 便器
20 衛生洗浄装置
41 吐出ノズル
60 タンク
75 凹部
76 流出口
83 仕切り部
94 流入口
100 水位検出センサ
A 給水源
G エアギャップ
Claims (9)
- 水を貯留するタンクと、
前記タンクの水を使用者の局部へ向けて吐出する吐出ノズルと、
前記タンクに配置され、前記タンクに貯留される水の水位を検出する水位検出センサと
を備え、
前記タンクは、
エアギャップを形成する位置に設けられるとともに、給水源からの水を垂直方向へ吐出して前記タンク内へ流入させる流入口と、
前記タンクの水を前記吐出ノズルへ流出させる流出口と、
前記タンク内に設けられ、前記タンク内を前記流入口が設けられて水が流入する流入室と前記水位検出センサが配置される水位検出室とに区画する仕切り部と
を備えることを特徴とする衛生洗浄装置。 - 前記流出口は、
前記水位検出室に設けられること
を特徴とする請求項1に記載の衛生洗浄装置。 - 前記流入口から前記流出口までの流路は、
流路幅が部分的に小さくなるように形成されること
を特徴とする請求項2に記載の衛生洗浄装置。 - 前記流入口から前記流出口までの流路は、
前記仕切り部によって流路幅が部分的に小さくなるように形成されること
を特徴とする請求項3に記載の衛生洗浄装置。 - 前記タンクは、
前記流入室に開口が形成されて大気開放されること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の衛生洗浄装置。 - 前記水位検出室は、
底面の少なくとも一部に形成され、下方に向けて凹む凹部
を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の衛生洗浄装置。 - 前記流出口は、
前記凹部に形成されること
を特徴とする請求項6に記載の衛生洗浄装置。 - 前記流出口は、
前記凹部の下部に形成されること
を特徴とする請求項7に記載の衛生洗浄装置。 - 前記水位検出センサは、
一部が前記凹部内に位置するように配置されること
を特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の衛生洗浄装置。
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