JP2019199733A - 振れ止め装置 - Google Patents

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【課題】ロッド部材を埋設する場所において、ロッド部材の左右のいずれかに障害物が存在しても、ロッド部材を埋設することが可能な振れ止め装置を提供すること。【解決手段】振れ止め装置1は、リーダ120に取り付けられ、且つロッド部材Pの軸線回りに沿ってロッド部材Pを囲み、リーダ120に回動自在に取り付けられ、ロッド部材Pを挟んで配置された一対の基端ユニット10と、基端ユニット10に、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている先端ユニット20と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、振れ止め装置に関し、詳しくは、杭打機のリーダに沿って昇降する作業装置により、回転させながら埋設するロッド部材の振れを抑える振れ止め装置に関する。
従来、ロッド部材は、杭打機のリーダに沿って昇降する作業装置により、回転させながら埋設される。このような作業において、ロッド部材を真っ直ぐに埋設するために、杭打機のリーダには、ロッド部材の振れを抑える振れ止め装置が設けられる。
このような振れ止め装置として、杭打機のリーダに沿って昇降する作業装置によって回転を与えられたロッドを囲むようにホールドし、リーダ下部に取り付けられた左右各1体のガイド部材に、耐摩耗性に優れた複数の樹脂製ローラを、ロッドに従って回転可能に、かつ上下に分割して設けた振れ止め装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1の振れ止め装置によれば、ロッドが、リーダに沿って横振れせず真っ直ぐに進んで掘削などの作業を行える。
特開2002−357071号公報
ところで、特許文献1の振れ止め装置は、ロッドに取り付けられる場合や、ロッドから取り外される場合、左右各1体のガイド部材のリーダに取り付けられている側と反対側を、互いに離間させ、互いの間隔をロッドの外径より大きくする必要がある。
しかしながら、ロッド部材を埋設する場所において、ロッド部材の左右のいずれかに障害物(例えば、既設の壁等)が存在する場合、左右各1体のガイド部材を互いに離間することができないため、ロッド部材を埋設できなくなるという問題がある。
本発明は、ロッド部材を埋設する場所において、ロッド部材の左右のいずれかに障害物が存在しても、ロッド部材を埋設することが可能な振れ止め装置を提供することを目的とする。
(1) 杭打機のリーダに沿って昇降する作業装置により、回転させながら埋設するロッド部材の振れを抑える振れ止め装置において、
前記リーダに取り付けられ、且つ前記ロッド部材の軸線回りに沿って前記ロッド部材を囲み、
前記リーダに回動自在に取り付けられ、前記ロッド部材を挟んで配置された一対の基端ユニットと、
前記基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている先端ユニットと、を備えることを特徴とする振れ止め装置。
(1)の発明によれば、振れ止め装置は、杭打機のリーダに沿って昇降する作業装置により、回転させながら埋設するロッド部材の振れを抑え、
リーダに取り付けられ、且つロッド部材の軸線回りに沿ってロッド部材を囲み、一対の基端ユニットと、先端ユニットと、を有する。
一対の基端ユニットは、リーダに回動自在に取り付けられ、ロッド部材を挟んで配置されている。
先端ユニットは、基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている。
ロッド部材を埋設する場合、振れ止め装置でロッド部材を囲んだ状態で、作業装置により、ロッド部材を回転させながら埋設する。そして、ロッド部材の埋設が完了したら、振れ止め装置からロッド部材を開放する。この場合、まず、一対の基端ユニットのいずれか一方から先端ユニットを取り外し、先端ユニットをロッド部材から離間する方向に回動させる。また、必要に応じて、他方の基端ユニットを先端ユニットとともに、ロッド部材から離間する方向に回動させる。これにより、ロッド部材の杭打機と反対側が開放され、杭打機を後退させることで、振れ止め装置からロッド部材を開放できる。
このように、本発明の振れ止め装置によれば、ロッド部材を埋設する場所において、ロッド部材から先端ユニット又は先端ユニットと他方の基端ユニットを、ロッド部材から離間する方向に回動させるだけで、振れ止め装置からロッド部材を開放できる。このため、一方の基端ユニット近傍に障害物が存在し、一方の基端ユニットをロッド部材から離間する方向に回動させることができない場合でも、振れ止め装置からロッド部材を開放できる。
したがって、ロッド部材を埋設する場所において、ロッド部材の左右のいずれかに障害物が存在しても、ロッド部材を埋設することが可能な振れ止め装置を提供できる。
(2) 前記先端ユニットは、
一方の前記基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている第1先端ユニットと、
他方の前記基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられ、前記第1先端ユニットに回動自在に取り付けられている第2先端ユニットと、を有することを特徴とする(1)に記載の振れ止め装置。
(2)の発明によれば、振れ止め装置は、更に、先端ユニットが、第1先端ユニットと、第2先端ユニットと、を有する。
第1先端ユニットは、一方の基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている。
第2先端ユニットは、他方の基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられ、第1先端ユニットに回動自在に取り付けられている。
このように、振れ止め装置からロッド部材を開放するときに、回動させる先端ユニットを、第1先端ユニットと第2先端ユニットに分けることで、作業時の取り回しが容易になる。また、例えば、第1先端ユニット又は第2先端ユニットのいずれかだけ故障したときには、故障した方だけ交換等することが可能となるので、メンテナンス性が向上する。
本発明によれば、ロッド部材を埋設する場所において、ロッド部材の左右のいずれかに障害物が存在しても、ロッド部材を埋設することが可能な振れ止め装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る振れ止め装置が取り付けられた杭打機の一部を示す図である。 前記実施形態に係る振れ止め装置の平面図である。 図2に示す前記実施形態に係る振れ止め装置のAA断面図である。図3(a)は基端ユニットと先端ユニットとが連結された状態を示す図である。図3(b)は基端ユニットと先端ユニットとが連結が解除され、互いに離間した状態を示す図である。 前記実施形態に係る振れ止め装置のロッド部材の囲みを開放した状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、同一の構成には、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
図1は、本発明の実施形態に係る振れ止め装置1が取り付けられた杭打機100の一部を示す図である。
杭打機100は、杭打機100を駆動する動力源、操縦者が搭乗する操作部、杭打機100を走行させ無限軌道等の走行部等が設けられた本体110と、本体110により垂直に支持されたリーダ120と、リーダ120に沿って昇降し、ロッド部材(例えば、鋼管杭等)Pを、回転させながら埋設する作業装置(例えば、オーガモータ等)130と、リーダ120の下端側に取り付けられた振れ止め装置1と、を備える。
このような杭打機100によれば、作業装置130に連結されたロッド部材Pは、作業装置130により回転され、作業装置130の降下により、先端の羽根が地盤に食い込み埋設される。
このようなロッド部材Pは、埋設時には、リーダ120の下端側に取り付けられた振れ止め装置1により囲まれている。これにより、ロッド部材Pが杭芯をズレて埋設されたり、斜めに埋設されてしまうのを防止できる。
図2は、前記実施形態に係る振れ止め装置1の平面図である。
振れ止め装置1は、杭打機100のリーダに沿って昇降する作業装置により、回転させながら埋設するロッド部材Pの振れを抑える。
振れ止め装置1は、リーダ120に取り付けられ、且つロッド部材Pの埋設時に、ロッド部材Pの軸線回りに沿ってロッド部材Pを囲み、ロッド部材Pの埋設が完了したら、ロッド部材Pの囲みを開放する。
振れ止め装置1は、一対の基端ユニット10(10L,10R)と、先端ユニット20(20L,20R)と、を有する。
一対の基端ユニット10(10L,10R)は、リーダ120に回動自在に取り付けられ、ロッド部材Pを挟んで配置されている。
各基端ユニット10は、それぞれ、リーダに回動自在に取り付けられた枠部11と、枠部11に回転自在に軸支されたローラ12と、を備える。
図3は、図2に示す前記実施形態に係る振れ止め装置1のAA断面図である。図3(a)は基端ユニット10と先端ユニット20とが連結された状態を示す図である。図3(b)は基端ユニット10と先端ユニット20とが連結が解除され、互いに離間した状態を示す図である。
枠部11は、上下一対のベース板111と、両ベース板111同士を支えながら連結する補強板112と、上のベース板111の下面と下のベース板111の上面に、それぞれ取り付けられた係合板113と、を備える。
係合板113には、ピン30が挿通される孔113aが形成されている。
図2に示すように、ベース板111は、基端側が軸部111aを介して、リーダ120に回動可能に取り付けられている。
また、ベース板111は、先端側に、先端ユニット20の一部が配置される欠き込み111bが形成されている。ベース板111は、この欠き込み111bが形成された位置に、図3に示す係合板113が配置されている。
また、上下一対のベース板111は、ローラ12の回転軸の両端が固定されている。
本実施形態において、一対の基端ユニット10の各ベース板111は、振れ止め装置1がロッド部材Pを囲んだ状態で、ロッド部材Pに対面する部分が、ロッド部材Pの外表面の杭打機100に最も近接する位置を起点に外周90°の範囲に形成されている。しかしながら、ベース板111は、ロッド部材Pに対面した状態で、杭打機100が後方(ロッド部材Pが埋設された方向と反対方向)に下がった場合に、ロッド部材Pに対面した部分がロッド部材Pの外表面に当接しない範囲まで形成してもよい。
先端ユニット20(20L,20R)は、左右一対で設けられ、第1先端ユニット20Lと、第2先端ユニット20Rと、からなる。
第1先端ユニット20Lは、一方の基端ユニット10Lに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている。
第2先端ユニット20Rは、他方の基端ユニット10Rに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられ、第1先端ユニット20Lに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている。
各先端ユニット20は、それぞれ、基端ユニット10L又は基端ユニット10Rに回動自在に取り付けられた枠部21と、枠部21に回転自在に軸支されたローラ22と、を備える。
図3に示すように、枠部21は、上下一対のベース板211と、両ベース板211同士を支えながら連結する補強板212と、を備える。
上下一対のベース板211は、ローラ22の回転軸の両端が固定されている。
図2に示すように、ベース板211は、基端側に、基端ユニット10の欠き込み111bが形成された位置において、係合板113と重なるように配置される突起部211aが形成されている。
図3(b)に示すように、突起部211aには、基端ユニット10の欠き込み111bが形成された位置に配置された場合に、基端ユニット10の係合板113の孔113aと重なる位置に、ピン30が挿通される孔211bが形成されている。
このような構成により、振れ止め装置1は、基端ユニット10と先端ユニット20とが連結された状態では、図2に示すように、基端ユニット10の欠き込み111bが形成された位置に、先端ユニット20の突起部211aが配置され、図3(a)に示す基端ユニット10の係合板113の孔113aと、図3(b)に示す先端ユニット20の突起部211aの孔211bとが重なり、これらの孔にピン30が挿通されている。
この状態において、振れ止め装置1は、先端ユニット20が回動できない状態(他の基端ユニット10と先端ユニット20とが連結された状態)では、ロッド部材Pを囲んだ状態で固定されている。一方、振れ止め装置1は、先端ユニット20が回動可能な状態(他の基端ユニット10と先端ユニット20とが連結が解除された状態)では、ピン30を軸芯として回動可能に、基端ユニット10と先端ユニット20とが連結されている。
そして、基端ユニット10と先端ユニット20との連結を解除し、互いに離間した状態にする場合には、図3(b)に示すように、ピン30を、基端ユニット10の孔113aと先端ユニット20の孔211bから抜き取ることで、基端ユニット10と先端ユニット20との連結を解除し、互いに離間させることが可能となる。
このように、振れ止め装置1は、基端ユニット10の欠き込み111bが形成された位置に、先端ユニット20の突起部211aを配置可能とし、基端ユニット10の係合板113の孔113aと先端ユニット20の突起部211aの孔211bとを重ね、これらの孔にピン30を挿通することで、基端ユニット10と先端ユニット20とを回動可能に連結する。
ここで、例えば、基端ユニット10のベース板111の一部と、先端ユニット20のベース板211の一部を重ね、この重なった部分で、ベース板111とベース板211とを連結した場合、基端ユニット10と先端ユニット20とに段差ができてしまい、この段差が他の部材(例えば、杭打機100の一部等)に衝突すると、故障するおそれがあり、また、この段差に作業者の体がぶつかれば、作業者が怪我をするおそれがある。
本実施形態の振れ止め装置1によれば、このような段差ができないので、故障や事故が発生する可能性を低減できる。また、このような段差ができないので、収容が容易になる。
なお、本実施形態では、基端ユニット10に欠き込みと係合板を設け、先端ユニット20に突起部を設けているが、これに限らず、先端ユニット20に欠き込みと係合板を設け、基端ユニット10に突起部を設けてもよい。
第1先端ユニット20L及び第2先端ユニット20Rは、図3に示す基端ユニット10と先端ユニット20とを連結する構成と同様の構成で連結されている。詳細には、第1先端ユニット20L及び第2先端ユニット20Rは、先端側(互いに隣接する側)いずれか一方に欠き込みと係合板が設けられ、他方に突起部が設けられ、係合板と突起部に形成された孔にピン30が挿通されることで、回動可能に連結され、ピン30が孔から抜かれることで、連結が解除され、互いに離間することが可能となる。
なお、本実施形態では、先端ユニット20は、第1先端ユニット20Lと第2先端ユニット20Rとの2つのユニットで形成しているが、これに限らず、1つのユニットでも、3つ以上のユニットで形成してもよい。
また、第1先端ユニット20Lと第2先端ユニット20Rとは、振れ止め装置1がロッド部材Pを囲んだ状態で、それぞれ、ロッド部材Pに対面した部分がロッド部材Pの外周90°の範囲に形成されている。これにより、各ユニットの重量バランスが向上し、操作性や耐久性が向上する。
なお、第1先端ユニット20L及び第2先端ユニット20Rは、ロッド部材Pに対面した部分がロッド部材Pの外周90°の範囲に形成するものに限らす、ロッド部材Pの外周の任意の範囲に形成してもよい。
次に、本実施形態に係る振れ止め装置1が取り付けられた杭打機100において、ロッド部材Pを埋設する手順について説明する。
ロッド部材Pを埋設する場合、振れ止め装置1でロッド部材Pを囲んだ状態で、作業装置130により、ロッド部材Pを回転させながら埋設する。
図4は、前記実施形態に係る振れ止め装置1のロッド部材Pの囲みを開放した状態を示す図である。図4は、基端ユニット10Rが障害物Oに近接していて、基端ユニット10Rをロッド部材Pから離間する方向に回動させることができない場合に、振れ止め装置1からロッド部材Pを開放する手順を説明する図である。
ロッド部材Pの埋設が完了したら、振れ止め装置1からロッド部材Pを開放する。
この場合、まず、図2に示す状態から、一対の基端ユニット10のいずれか一方(図4に示す例では基端ユニット10R)から先端ユニット20(図4に示す例では第2先端ユニット20R)を取り外し、先端ユニット20をロッド部材Pから離間する方向に回動させる。また、必要に応じて、他方の基端ユニット(図4に示す例では基端ユニット10L)を先端ユニット20とともに、ロッド部材Pから離間する方向に回動させ、図4に示す状態とする。これにより、ロッド部材Pの杭打機100と反対側が開放され、杭打機100を後退させることで、振れ止め装置1からロッド部材Pを開放できる。
このように、本実施形態に係る振れ止め装置1によれば、ロッド部材Pを埋設する場所において、ロッド部材Pから先端ユニット20又は先端ユニット20と一対の基端ユニット10のうちの一方を、ロッド部材Pから離間する方向に回動させるだけで、振れ止め装置1からロッド部材Pを開放できる。このため、一方の基端ユニット10近傍に障害物Oが存在し、一方の基端ユニット10をロッド部材Pから離間する方向に回動させることができない場合でも、振れ止め装置1からロッド部材Pを開放できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
1 振れ止め装置
10,10L,10R 基端ユニット
11 枠部
12 ローラ
20 先端ユニット
20L 第1先端ユニット
20R 第2先端ユニット
21 枠部
22 ローラ
30 ピン
100 杭打機
110 本体
111 ベース板
111a 軸部
111b 欠き込み
112 補強板
113 係合板
113a 孔
120 リーダ
130 作業装置
211 ベース板
211a 突起部
211b 孔
212 補強板
O 障害物
P ロッド部材

Claims (2)

  1. 杭打機のリーダに沿って昇降する作業装置により、回転させながら埋設するロッド部材の振れを抑える振れ止め装置において、
    前記リーダに取り付けられ、且つ前記ロッド部材の軸線回りに沿って前記ロッド部材を囲み、
    前記リーダに回動自在に取り付けられ、前記ロッド部材を挟んで配置された一対の基端ユニットと、
    前記基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている先端ユニットと、を備えることを特徴とする振れ止め装置。
  2. 前記先端ユニットは、
    一方の前記基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられている第1先端ユニットと、
    他方の前記基端ユニットに、着脱自在であり、回動自在に取り付けられ、前記第1先端ユニットに回動自在に取り付けられている第2先端ユニットと、を有することを特徴とする請求項1に記載の振れ止め装置。
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