JP2019199416A - p−キシレンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】石油由来のC4留分を原料として、高い収率でp−キシレンを得ることが可能な、p−キシレンの製造方法を提供すること。【解決手段】石油由来のC4留分から、イソブテン及びイソブタンを含む第一の原料を得る分離工程と、第一の原料を二量化触媒に接触させて、C8成分を生成させる二量化工程と、C8成分を、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、担体にCrを含む担持金属を担持させた脱水素触媒に接触させ、C8成分の環化脱水素反応によりp−キシレンを生成させる環化工程と、を備える、p−キシレンの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、p−キシレンの製造方法に関する。
p−キシレンは、ポリエステル繊維やPET樹脂の中間原料であるテレフタル酸の原料として、工業的に有用な物質である。p−キシレンを製造する方法としては、例えば、エチレンを含む原料からp−キシレンを製造する方法(特許文献1)、バイオマスからp−キシレンを製造する方法(特許文献2)が知られており、効率良くp−キシレンを製造する方法が種々検討されている。
特開2011−79815号公報 特開2015−193647号公報
本発明は、石油由来のC4留分を原料として、高い収率でp−キシレンを得ることが可能な、p−キシレンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、石油由来のC4留分から、イソブテン及びイソブタンを含む第一の原料を得る分離工程と、上記第一の原料を二量化触媒に接触させて、C8成分を生成させる二量化工程と、上記C8成分を、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、担体にCrを含む担持金属を担持させた脱水素触媒に接触させ、上記C8成分の環化脱水素反応によりp−キシレンを生成させる環化工程と、を備える、p−キシレンの製造方法に関する。
上記製造方法では、環化工程において、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、特定の脱水素触媒を用いて環化脱水素反応を行うことで、C8成分のC4成分への単量体化が抑制される。このため、上記製造方法によれば、石油由来のC4留分から高い収率でp−キシレンを得ることができる。
一態様において、上記二量化工程は、上記C8成分と、イソブテン及びイソブタンからなる群より選択される少なくとも一種のC4成分と、を含む第二の原料を得る工程であり、上記環化工程は、前記第二の原料を前記脱水素触媒に接触させる工程であってよい。
一態様において、上記脱水素触媒における上記Crの担持量は、上記担体100質量部に対して3質量部以上30質量部以下であってよい。
一態様において、上記担持金属はMg、Zr及びKからなる群より選択される少なくとも一種を更に含んでいてよい。
一態様において、上記脱水素触媒における上記Mgの担持量は、上記担体100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下であってよい。
一態様において、上記脱水素触媒における上記Zrの担持量は、上記担体100質量部に対して0.01質量部以上1質量部以下であってよい。
一態様において、上記脱水素触媒における上記Kの担持量は、上記担体100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下であってよい。
本発明によれば、石油由来のC4留分を原料として、高い収率でp−キシレンを得ることが可能な、p−キシレンの製造方法が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は下記の実施形態に何ら限定されるものではない。
本実施形態に係るp−キシレンの製造方法は、石油由来のC4留分から、イソブテン及びイソブタンを含む第一の原料を得る分離工程と、第一の原料を二量化触媒に接触させて、C8成分を生成させる二量化工程と、C8成分を、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、担体にCrを含む担持金属を担持させた脱水素触媒に接触させ、C8成分の環化脱水素反応によりp−キシレンを生成させる環化工程と、を備える。
なお、本明細書中、ジイソブチレンは、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,4,4−トリメチル−2−ペンテン又はこれらの混合物を示す。
本実施形態に係る製造方法は、環化工程において、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、特定の脱水素触媒を用いて環化脱水素反応を行うことで、C8成分のC4成分への単量体化を抑制できる。このため、上記製造方法によれば、石油由来のC4留分から、高い収率でp−キシレンを得ることができる。
以下、本実施形態に係る製造方法の各工程について詳述する。
(分離工程)
分離工程は、石油由来のC4留分を原料として用い、イソブテン及びイソブタンを含む第一の原料を得る工程である。
本明細書中、C4留分とは、炭素数4の炭化水素を主成分(例えば、80質量%以上、好ましくは95質量%以上)とする留分を示す。炭素数4の炭化水素としては、C4アルカンとしてノルマルブタン及びイソブタンが、C4アルケンとしてノルマルブテン(1−ブテン及び2−ブテン)及びイソブテンが、C4ジエンとしてブタジエンが挙げられる。
C4留分は、C4アルカン及びC4アルケンを含むものであることが好ましい。C4留分中、C4アルカン及びC4アルケンの合計含有量は、例えば、80質量%以上、好ましくは95質量%以上である。
C4留分は、第一の原料が効率良く得られる観点から、イソ体(イソブタン及びイソブテン)を含む。C4留分におけるイソ体の含有量は、例えば10質量%以上であってよく、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。C4留分におけるイソ体の含有量の上限は特に限定されず、例えば90質量%以下であってよく、95質量%以下であってもよく、100質量%以下であってもよい。
C4留分は、石油由来のため、硫黄分を含有している場合がある。硫黄分の含有量は、例えば1000質量ppm以下であってよく、10質量ppm以下であってもよい。
石油由来のC4留分には、例えば、重油留分の流動接触分解による生成物、原油からの留分、エチレンクラッカーによる生成物等が含まれていてよい。
流動接触分解の原料となる重油留分は特に限定されず、例えば、重油間接脱硫装置から得られる間脱軽油、重油直接脱硫装置から得られる直脱重油、常圧残さ油、重油脱れき装置から得られる脱れき油等であってよい。
流動接触分解で用いられる触媒は特に限定されず、公知の流動接触分解用触媒であってよい。流動接触分解用触媒としては、例えば、無定形シリカアルミナ、ゼオライト等が挙げられる。
分離工程では、例えば、C4留分から、イソ体(イソブテン及びイソブタン)を分離して、第一の原料を得る。第一の原料はC4留分からイソ体を分離して得たものであるため、第一の原料におけるイソ体の含有量は、C4留分におけるイソ体の含有量より大きくなる。分離方法は特に限定されず、例えば、反応蒸留、吸着分離、膜分離、TBA法等の方法が挙げられる。分離方法としては、経済性の観点からは、反応蒸留が好ましい。なお、C4留分中のイソ体の比率が十分に多い場合、必ずしも分離操作を行う必要はなく、C4留分をそのまま第一の原料として用いることもできる。
C4留分の反応蒸留を行うことで、C4留分中の1−ブテンを2−ブテンに変換しつつ、イソ体(イソブテン及びイソブタン)とノルマル体(ノルマルブテン及びノルマルブタン)とを分離することができる。1−ブテンを2−ブテンに変換することで、イソ体との沸点差が大きくなるため、反応蒸留によればイソ体を効率良く分離することができる。
なお、上記分離方法のうち、TBA法とは、C4留分からイソブテンを選択的に水和して、ターシャリーブタノール(TBA)として回収し、得られたTBAを脱水することによりイソブテンを得る方法である。
(二量化工程)
二量化工程は、イソブテン及びイソブタンを含む第一の原料を二量化触媒に接触させて、C8成分を得る工程である。第一の原料は、ガス状で二量化反応に供されてよい。なお、C8成分は、炭素数8の炭化水素を示す。
二量化工程では、第一の原料は、イソブテン及びイソブタン以外のC4成分、すなわちイソブテン及びイソブタン以外の炭素数4の炭化水素を更に含んでいてよい。イソブテン及びイソブタン以外の炭素数4の炭化水素としては、例えば、ノルマルブテン、ノルマルブタン等が挙げられる。
第一の原料中のC4成分に占めるイソブテン及びイソブタンの合計含有量は、例えば、C4成分の全量基準で90質量%以上であってよく、好ましくは95質量%以上、より好ましくは98質量%以上である。第一の原料中のC4成分に占めるイソブテン及びイソブタンの合計含有量の上限は特に限定されず、例えば100質量%であってよく、99質量%以下であってもよい。
第一の原料におけるイソ体(イソブタン及びイソブテン)の含有量は、例えば80質量%以上であってよく、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上である。第一の原料におけるイソ体の含有量の上限は特に限定されず、例えば98質量%以下であってよく、99質量%以下であってもよく、100質量%以下であってもよい。
第一の原料は、炭化水素以外の成分を更に含んでいてよい。第一の原料は、例えば、硫黄分を含有していてよい。第一の原料中の硫黄分の含有量は、例えば1000質量ppm以下であってよく、10質量ppm以下であることが好ましい。
二量化工程では、第一の原料を含む原料ガスを二量化触媒に接触させることで、二量化反応を実施してもよい。原料ガスは、第一の原料以外の他の成分を含んでいてよく、例えば、希釈剤として不活性ガスを更に含んでいてよい。不活性ガスとしては、例えば、窒素等が挙げられる。また原料ガスは、二酸化炭素、水素等の他のガスを更に含んでいてもよい。
原料ガスにおけるイソブテン濃度は、例えば、10質量%以上であってよく、50質量%以上であってもよい。原料ガスにおけるイソブテン濃度の上限は特に限定されず、例えば100質量%以下であってよく、90質量%以下であってもよい。
二量化触媒は、イソブテン及びイソブタンの二量化反応に活性を有する触媒であればよい。二量化触媒としては、例えば、硫酸、ゼオライト、固体リン酸、イオン交換樹脂、フッ化水素酸、イオン液体等の酸性触媒が挙げられる。
二量化工程において、二量化反応の反応条件は特に限定されず、用いる触媒の活性等に応じて適宜変更してよい。
二量化工程では、C8成分が生成する。C8成分は、第一の原料中の炭素数4の炭化水素(イソブテン、イソブタン等)の2分子が反応して生成した、炭素数8の炭化水素である。C8成分は、例えば、イソブテンの二量体、イソブテンとイソブタンとの反応物等を含んでいてよい。C8成分は、例えば、ジイソブチレン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキセン又は2,5−ジメチルヘキサジエンであってよく、これらの混合物であってもよい。
二量化工程は、C8成分と、イソブテン及びイソブタンからなる群より選択される少なくとも一種のC4成分とを含む第二の原料を得る工程であってよい。すなわち、第二の原料は、C8成分以外に、イソブテン、イソブタン、又はこれらの混合物を含んでいてもよい。本実施形態では、第二の原料をそのまま後述する環化工程の原料として使用してよい。
(環化工程)
環化工程では、C8成分を、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、担体にCrを含む担持金属を担持させた脱水素触媒に接触させて、C8成分の環化脱水素反応の生成物であるp−キシレンを得る。C8成分は、ガス状で環化脱水素反応に供されてよい。
C8成分は、炭素数8の炭化水素である。C8成分は、ジイソブチレン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキセン及び2,5−ジメチルヘキサジエンからなる群より選択されるp−キシレン前駆体を含むことが望ましい。C8成分中で上記p−キシレン前駆体の占める割合は、例えば50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。
環化工程では、二量化工程で得られる第二の原料をそのまま環化工程の原料として利用してもよい。すなわち、第二の原料はC8成分と、イソブテン及びイソブタンからなる群より選択される少なくとも一種のC4成分を含んでいてよく、これらの成分以外の炭化水素(例えば、ノルマルブテン、ノルマルブタン等のC4成分)を更に含んでいてもよい。
第二の原料中、イソブテン及びイソブタンの合計含有量は、C8成分100質量部に対して、例えば5質量部以上であってよく、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上である。このような含有量であると、C8成分のC4成分への単量体化がより顕著に抑制され、より高い収率でp−キシレンを得ることができる。また、第二の原料中、イソブテン及びイソブタンの合計含有量は、C8成分100質量部に対して、例えば400質量部以下であってよく、好ましくは300質量部以下、より好ましくは200質量部以下である。このような含有量であると、C8成分のC4成分への単量体化がより顕著に抑制され、より高い収率でp−キシレンを得ることができる。
環化工程では、第二の原料を含む原料ガスを脱水素触媒に接触させることで、環化脱水素反応を実施してもよい。原料ガスは、第二の原料以外の他の成分を含んでいてよく、例えば、希釈剤として不活性ガスを更に含んでいてよい。不活性ガスとしては、例えば、窒素等が挙げられる。また原料ガスは、二酸化炭素等の他のガスを更に含んでいてもよい。
脱水素触媒は、環化脱水素反応に活性を有するCrを含む触媒であればよい。
担体としては、無機担体が好ましく、無機酸化物担体がより好ましい。また、担体は、Al、Mg、Si、Zr、Ti及びCeからなる群より選択される少なくとも一種の元素を含むことが好ましく、Al、Mg及びSiからなる群より選択される少なくとも一種の元素を含むことがより好ましい。また、担体としては、担持金属との親和性が良く高活性な触媒が得られる観点から、Alを含む無機酸化物担体が特に好適に用いられる。
脱水素触媒の好適な一態様について、以下に示す。
本態様の脱水素触媒は、Alを含む担体に、Crを含む担持金属を担持させた触媒である。
本態様の脱水素触媒において、Alの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、40質量%以上であってよく、50質量%以上であってよい。また、Alの含有量は、95質量%以下であってよい。
本態様の脱水素触媒において、Crの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、5質量%以上であることが好ましく、8質量%以上であることがより好ましく、12質量%以上であることがさらに好ましい。また、Crの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。Crの含有量が上記範囲にあると、p−キシレンの収率が向上する傾向がある。
本態様の脱水素触媒は、Mg、Zr、K等の金属をさらに含んでいてもよい。
本態様の脱水素触媒がMgを含有することで、C8成分のC4成分への単量体化がより顕著に抑制され、p−キシレンをより効率良く得られる傾向がある。
本態様の脱水素触媒がMgを含む場合、Mgの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、1.5質量%以上であることがさらに好ましい。また、Mgの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3.5質量%以下であることがさらに好ましい。Mgの含有量が上記範囲にあると、C8成分のC4成分への単量体化がより顕著に抑制される傾向がある。
本態様の脱水素触媒がZrを含有することで、p−キシレン以外の骨格を形成する副反応が抑制され、環化脱水素反応におけるp−キシレン選択率が向上する傾向がある。
本態様の脱水素触媒がZrを含む場合、Zrの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることがさらに好ましい。また、Zrの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。Zrの含有量が上記範囲にあると、p−キシレン以外の骨格を形成する副反応がより顕著に抑制され、環化脱水素反応におけるp−キシレン選択率がより向上する傾向がある。
本態様の脱水素触媒がKを含有することで、C4成分への単量体化や、p−キシレン以外の骨格を形成する副反応が抑制され、環化脱水素反応におけるp−キシレン選択率が向上する傾向がある。この効果は、Zrと組み合わせることでより顕著に奏される。すなわち、本態様の脱水素触媒は、Zr及びKを更に含有するものであってよい。
本態様の脱水素触媒がKを含む場合、Kの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、1.5質量%以上であることがさらに好ましい。また、Kの含有量は、脱水素触媒の全量基準で、8質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがさらに好ましい。Kの含有量が上記範囲にあると、C4成分への単量体化やp−キシレン以外の骨格を形成する副反応がより顕著に抑制され、環化脱水素反応におけるp−キシレン選択率がより向上する傾向がある。
脱水素触媒におけるAl、Cr、Mg、Zr及びKの含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)により、下記の測定条件で測定できる。なお、脱水素触媒は、アルカリ融解後希塩酸により水溶液化して測定に用いる。
・装置:日立ハイテクサイエンス製 SPS−3000型
・高周波出力:1.2kw
・プラズマガス流量:18L/min
・補助ガス流量:0.4L/min
・ネブライザーガス流量:0.4L/min
担体は、例えば、Alを含む金属酸化物担体であってよい。金属酸化物担体は、例えば、アルミナ(Al)であってよく、アルミナ(Al)と第2族金属の酸化物とを含む担体であってよく、Alと第2族金属との複合酸化物であってもよい。金属酸化物担体は、Alと第2族金属元素との複合酸化物と、アルミナ及び第2族金属元素の酸化物からなる群より選択される少なくとも一種と、を含む担体であってもよい。担持金属との親和性が良く高活性な触媒が得られる観点からγ−アルミナが好ましい。
本態様の脱水素触媒には、Crを含む担持金属が担持されている。担持金属は、酸化物として担体に担持されていてよく、単体の金属として担体に担持されていてもよい。
担体に担持されるCrの量は、担体100質量部に対して3質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましく、7.5質量部以上であることがさらに好ましい。また、Crの担持量は、担体100質量部に対して30質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましく、15質量部以下であることがさらに好ましい。Crの担持量が上記範囲にあると、p−キシレンの収率が向上する傾向がある。
担体には、Cr以外の他の金属元素が担持されていてもよい。他の金属元素の例は、上記担体が含みうる他の金属元素の例と同様であり、Mg、Zr、K等であってよい。他の金属元素は、単体の金属として担体に担持されていてもよいし、酸化物として担持されていてもよいし、Crとの複合酸化物として担持されていてもよい。
担体にMgを担持させる場合、Mgの担持量は、担体100質量部に対して0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましく、1質量部以上であることがさらに好ましい。また、Mgの担持量は、担体100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましく、3質量部以下であることがさらに好ましい。Mgの担持量が上記範囲にあると、C8成分のC4成分への単量体化がより顕著に抑制される傾向がある。
担体にZrを担持させる場合、Zrの担持量は、担体100質量部に対して0.01質量部以上であることが好ましく、0.05質量部以上であることがより好ましく、0.1質量部以上であることがさらに好ましい。また、Zrの担持量は、担体100質量部に対して1質量部以下であることが好ましく、0.8質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以下であることがさらに好ましい。Zrの担持量が上記範囲にあると、p−キシレン以外の骨格を形成する副反応がより顕著に抑制され、環化脱水素反応におけるp−キシレン選択率がより向上する傾向がある。
担体にKを担持させる場合、Kの担持量は、担体100質量部に対して0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましく、1質量部以上であることがさらに好ましい。また、Kの担持量は、担体100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましく、3質量部以下であることがさらに好ましい。Kの担持量が上記範囲にあるとC8成分のC4成分への単量体化やp−キシレン以外の骨格を形成する副反応がより顕著に抑制され、環化脱水素反応におけるp−キシレン選択率がより向上する傾向がある。
担体に金属を担持する方法は特に限定されず、例えば、含浸法、沈着法、共沈法、混練法、イオン交換法、ポアフィリング法が挙げられる。
担体に金属を担持する方法の一態様を以下に示す。まず、目的の金属(担持金属)の前駆体が溶媒(例えば水)に溶解した溶液を調整する。このとき、溶液中の水分量は、担体の細孔容積相当となるようにする。次いで、担体の細孔を満たす容量に調整した前記溶液を、担体に含浸させる。その後、低温下で溶媒を除去し、得られた固体を乾燥させる。乾燥後の固体を焼成することで、目的の金属を担体に担持させることができる。
上記の担持方法において、担体金属の前駆体は、例えば、金属元素を含む塩又は錯体であってよい。金属元素を含む塩は、例えば、無機塩、有機酸塩又はこれらの水和物であってよい。無機塩は、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、リン酸塩、炭酸塩等であってよい。有機塩は、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩等であってよい。金属元素を含む錯体は、例えば、アルコキシド錯体、アンミン錯体等であってよい。
乾燥時の条件としては、例えば乾燥温度100〜250℃、乾燥時間3時間〜24時間とすることができる。
焼成は、例えば、空気雰囲気下又は酸素雰囲気下で行うことができる。焼成は一段階で行ってもよく、二段階以上の多段階で行ってもよい。焼成温度は、例えば200〜1000℃であってよく、400〜650℃であってもよい。なお、多段階の焼成を行う場合、少なくともその一段階が上記焼成温度であればよい。他の段階での焼成温度は、例えば上記と同じ範囲であってよく、100〜200℃であってもよい。
脱水素触媒は押出成形法、打錠成型法等の方法で成形されていてよい。
脱水素触媒は、成形工程における成形性を向上させる観点から、触媒の物性や触媒性能を損なわない範囲において、成形助剤を含有してよい。成型助剤は、例えば、増粘剤、界面活性剤、保水剤、可塑剤、バインダー原料等からなる群より選択される少なくとも一種であってよい。脱水素触媒を成形する成形工程は、成形助剤の反応性を考慮して脱水素触媒の製造工程の適切な段階で行ってよい。
成形された脱水素触媒の形状は、特に限定されるものではなく、触媒を使用する形態により適宜選択することができる。例えば、脱水素触媒の形状は、ペレット状、顆粒状、ハニカム状、スポンジ状等の形状であってよい。
脱水素触媒は、前処理として還元処理が行われたものを用いてもよい。還元処理は、例えば、還元性ガスの雰囲気下、40〜600℃で脱水素触媒を保持することで行うことができる。保持時間は、例えば0.05〜24時間であってよい。還元性ガスは、例えば、水素、一酸化炭素等であってよい。
還元処理を行った脱水素触媒を用いることにより、脱水素反応の初期の誘導期を短くすることができる。反応初期の誘導期とは、触媒が含有する担持金属のうち、還元されて活性状態にあるものが非常に少なく、触媒の活性が低い状態をいう。
次いで、環化工程における反応条件等について詳述する。
環化工程は、C8成分を、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、担体にCrを含む担持金属を担持させた脱水素触媒に反応させて、C8成分の環化脱水素反応を行い、p−キシレンを得る工程である。
環化工程は、例えば、脱水素触媒を充填した反応器を用い、当該反応器にC8成分を流通させることにより実施してよい。このとき、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方をC8成分と共に流通させることで、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で環化脱水素反応を行うことができる。
反応器としては、固体触媒による気相反応に用いられる種々の反応器を用いることができる。反応器としては、例えば、固定床型反応器、ラジアルフロー型反応器、管型反応器等が挙げられる。
環化脱水素反応の反応形式は、例えば、固定床式、移動床式又は流動床式であってよい。これらのうち、設備コストの観点からは固定床式が好ましい。
イソブテン及びイソブタンの合計流量は、C8成分1当量に対して、10当量以上であることが好ましく、25当量以上であることがより好ましい。また、イソブテン及びイソブタンの合計流量は、C8成分1当量に対して、300当量以下であることが好ましく、200当量以下であることがより好ましい。
環化脱水素反応の反応温度、すなわち反応器内の温度は、反応効率の観点から300〜800℃であってよく、400〜700℃であってよく、450〜650℃であってよい。反応温度が300℃以上であれば、p−キシレンの生成量が一層多くなる傾向がある。反応温度が800℃以下であれば、コーキング速度が大きくなりすぎないため、脱水素触媒の高い活性がより長期にわたって維持される傾向がある。
反応圧力、すなわち反応器内の気圧は0.01〜1MPaであってよく、0.05〜0.8MPaであってよく、0.1〜0.5MPaであってよい。反応圧力が上記範囲にあれば脱水素反応が進行し易くなり、一層優れた反応効率が得られる傾向がある。
環化工程を、第二の原料を連続的に供給する連続式の反応形式で行う場合、重量空間速度(以下、「WHSV」という。)は、例えば0.1h−1以上であってよく、0.5h−1以上であってもよい。また、WHSVは、20h−1以下であってよく、10h−1以下であってもよい。ここで、WHSVとは、脱水素触媒の質量Wに対する原料ガス(第二の原料)の供給速度(供給量/時間)Fの比(F/W)である。WHSVが0.1h−1以上であると、反応器サイズをより小さくできる。WHSVが20h−1以下であると、C8成分の転化率をより高くすることができる。なお、原料ガス及び触媒の使用量は、反応条件、触媒の活性等に応じて更に好ましい範囲を適宜選定してよく、WHSVは上記範囲に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<ジイソブチレンの製造>
中東系原油を流動接触分解装置にて処理して得られたC4留分を反応蒸留装置にて分留し、塔頂からイソブタン及びイソブテン、塔底からノルマルブタン及びノルマルブテンをそれぞれ得た。塔頂ガス中のイソブタンは76質量%、イソブテンは24質量%であった。この塔頂ガスを、固定床流通式反応装置を用い、強酸性のイオン交換樹脂であるアンバーリスト35にて120℃、常圧、WHSV=50h−1の条件にて処理し、イソブタン76質量%、ジイソブチレン23質量%、その他1質量%の生成物を得た。この生成物から、蒸留によりジイソブチレンを抽出した。
<触媒A−1の調製>
市販のγ−アルミナ担体10.0gに対し、硝酸クロム水溶液(和光純薬製、[Cr(NO]9HO)とMg(NO・6HOを用いて、Cr担持量が担体100質量部に対して5.0質量部、Mg担持量が担体100質量部に対して3.0質量部になるよう含浸担持し、110℃で一晩乾燥させ、600℃で4時間焼成を行い、触媒A−1を得た。
<p−キシレンの製造>
固定床流通式反応装置を用い、500℃、常圧、WHSV=1h−1の条件、ジイソブチレン1当量に対してイソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量で環化脱水素反応を行った。触媒は触媒Aを用いた。反応開始から1時間後から2時間後までの反応生成物を回収及び分析した。結果を表1に示す。
(実施例2)
<触媒A−2の調製>
Cr担持量が担体100質量部に対して7.5質量部、Mg担持量が担体100質量部に対して2.0質量部になるように担持したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を調製し、触媒A−2を得た。
<p−キシレンの製造>
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、イソブテン0.5当量、窒素0.5当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
<触媒A−3の調製>
市販のγ−アルミナ担体10.0gに対し、硝酸クロム水溶液(和光純薬製、[Cr(NO]9HO)、Mg(NO・6HO、及びZrO(NO・2HOを用いて、Cr担持量が担体100質量部に対して7.5質量部、Mg担持量が担体100質量部に対して2.0質量部、Zr担持量が担体100質量部に対して0.1質量部になるよう含浸担持し、110℃で一晩乾燥させ、600℃で4時間焼成を行い、触媒A−3を得た。
<p−キシレンの製造>
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、イソブテン0.5当量、窒素0.5当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
<触媒A−4の調製>
市販のγ−アルミナ担体10.0gに対し、硝酸クロム水溶液(和光純薬製、[Cr(NO]9HO)、Mg(NO・6HO、ZrO(NO・2HO、及びKNOを用いて、Cr担持量が担体100質量部に対して7.5質量部、Mg担持量が担体100質量部に対して2.0質量部、Zr担持量が担体100質量部に対して0.1質量部、K担持量が担体100質量部に対して1.5質量部になるよう含浸担持し、110℃で一晩乾燥させ、600℃で4時間焼成を行い、触媒A−4を得た。
<p−キシレンの製造>
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、イソブタン0.5当量、窒素0.5当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
<触媒A−5の調製>
市販のγ−アルミナ担体10.0gに対し、硝酸クロム水溶液(和光純薬製、[Cr(NO]9HO)、Mg(NO・6HO、及びKNOを用いて、Cr担持量が担体100質量部に対して8.0質量部、Zr担持量が担体100質量部に対して0.1質量部、K担持量が担体100質量部に対して3.0質量部になるよう含浸担持し、110℃で一晩乾燥させ、600℃で4時間焼成を行い、触媒A−5を得た。
<p−キシレンの製造>
実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
<触媒A−6の調製>
Cr担持量が担体100質量部に対して14質量部、Mg担持量が担体100質量部に対して1.5質量部になるように担持したこと以外は、実施例1と同様にして触媒を調製し、触媒A−6を得た。
<p−キシレンの製造>
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、イソブタン0.5当量、窒素0.5当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
<触媒A−7の調製>
市販のγ−アルミナ担体10.0gに対し、硝酸クロム水溶液(和光純薬製、[Cr(NO]9HO)とZrO(NO・2HOを用いて、Cr担持量が担体100質量部に対して15質量部、Zr担持量が担体100質量部に対して0.1質量部になるよう含浸担持し、110℃で一晩乾燥させ、600℃で4時間焼成を行い、触媒A−7を得た。
<p−キシレンの製造>
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、イソブタン0.5当量、窒素0.5当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
<触媒A−8の調製>
市販のγ−アルミナ担体10.0gに対し、硝酸クロム水溶液(和光純薬製、[Cr(NO]9HO)、ZrO(NO・2HO、及びKNOを用いて、Cr担持量が担体100質量部に対して15質量部、Zr担持量が担体100質量部に対して0.1質量部、K担持量が担体100質量部に対して1.5質量部になるよう含浸担持し、110℃で一晩乾燥させ、600℃で4時間焼成を行い、触媒A−8を得た。
<p−キシレンの製造>
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、イソブテン0.5当量、窒素0.5当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
<触媒A−9の調製>
市販のγ−アルミナ担体10.0gに対し、硝酸クロム水溶液(和光純薬製、[Cr(NO]9HO)とKNOを用いて、Cr担持量が担体100質量部に対して20質量部、K担持量が担体100質量部に対して1.0質量部になるよう含浸担持し、110℃で一晩乾燥させ、600℃で4時間焼成を行い、触媒A−8を得た。
<p−キシレンの製造>
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、イソブタン0.5当量、窒素0.5当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、窒素1当量に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
環化脱水素反応における「イソブテン0.25当量、イソブタン0.25当量、窒素0.5当量」を、窒素1当量に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
環化脱水素反応における「イソブタン0.5当量、窒素0.5当量」を、窒素1当量に変更したこと以外は、実施例4と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
環化脱水素反応における「イソブタン0.5当量、窒素0.5当量」を、窒素1当量に変更したこと以外は、実施例7と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表2に示す。
(比較例5)
環化脱水素反応における「イソブテン0.5当量、窒素0.5当量」を、窒素1当量に変更したこと以外は、実施例8と同様にしてp−キシレンの製造を行った。結果を表2に示す
Figure 2019199416
Figure 2019199416
実施例1〜9では、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で環化工程を行うことで、比較例よりp−キシレン収率が高くなっている。この結果から、本発明に係るp−キシレンの製造方法では、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で環化工程を行うことで、p−キシレンを効率良く得られることがわかる。

Claims (7)

  1. 石油由来のC4留分から、イソブテン及びイソブタンを含む第一の原料を得る分離工程と、
    前記第一の原料を二量化触媒に接触させて、C8成分を生成させる二量化工程と、
    前記C8成分を、イソブテン及びイソブタンの少なくとも一方の存在下で、担体にCrを含む担持金属を担持させた脱水素触媒に接触させ、前記C8成分の環化脱水素反応によりp−キシレンを生成させる環化工程と、
    を備える、p−キシレンの製造方法。
  2. 前記二量化工程が、前記C8成分と、イソブテン及びイソブタンからなる群より選択される少なくとも一種のC4成分と、を含む第二の原料を得る工程であり、
    前記環化工程が、前記第二の原料を前記脱水素触媒に接触させる工程である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記脱水素触媒における前記Crの担持量が、前記担体100質量部に対して3質量部以上30質量部以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記担持金属がMg、Zr及びKからなる群より選択される少なくとも一種を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記脱水素触媒における前記Mgの担持量が、前記担体100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記脱水素触媒における前記Zrの担持量が、前記担体100質量部に対して0.01質量部以上1質量部以下である、請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 前記脱水素触媒における前記Kの担持量が、前記担体100質量部に対して0.1質量部以上5質量部以下である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
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