JP2019199195A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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武信 富平
Takenobu Tomihira
武信 富平
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Abstract

【課題】虚像の視認性を高めることができるヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ装置1は、レーザ光を射出するレーザ素子26と、ミラー33と、第一駆動信号S1によってミラーを第一回転軸X1の周りに共振させてレーザ光によってスクリーン29を主走査方向MSに走査し、第二駆動信号S2によって第二回転軸X2の周りにミラーを回転振動させてレーザ光によってスクリーンを副走査方向SSに走査するミラー駆動部32と、第一駆動信号および第二駆動信号を出力する制御部25と、を含み、制御部は、一つのフレームにおける主走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて第一駆動信号の周波数を調節すること、および一つのフレームにおける副走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて第二駆動信号の振幅を調節すること、のうち少なくとも何れか一方を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
車両のウインドシールドなどを介して虚像を運転者の前方に表示するヘッドアップディスプレイ装置がある。例えば、特許文献1には、撮像手段によって得られた撮像データから所定区画毎の明るさ情報を求め、この明るさ情報に基づいて、表示光の輝度を部分的に変更させることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置、に関する技術が開示されている。
特開2016−97818号公報
ところで、ヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の視認性をより高めることが望まれている。
本発明の目的は、虚像の視認性を高めることができるヘッドアップディスプレイ装置を提供することである。
本発明のヘッドアップディスプレイ装置は、レーザ光を射出するレーザ素子と、前記レーザ素子から射出されたレーザ光を反射させ、かつ互いに直交する第一回転軸および第二回転軸の周りに回転振動するミラーと、第一駆動信号によって前記ミラーを前記第一回転軸の周りに共振させてレーザ光によってスクリーンを主走査方向に走査し、第二駆動信号によって前記第二駆動信号の振幅に応じた回転角度で前記第二回転軸の周りに前記ミラーを回転振動させてレーザ光によって前記スクリーンを副走査方向に走査するミラー駆動部と、前記第一駆動信号および前記第二駆動信号を前記ミラー駆動部に対して出力する制御部と、前記スクリーンに生成された画像を車両におけるアイポイントに対向する位置に配置された反射部材に向けて投射する投射手段と、を含み、前記制御部は、一つのフレームにおける主走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて前記第一駆動信号の周波数を調節すること、および一つのフレームにおける副走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて前記第二駆動信号の振幅を調節すること、のうち少なくとも何れか一方を行うことを特徴とする。
本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置において、制御部は、一つのフレームにおける主走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて第一駆動信号の周波数を調節すること、および一つのフレームにおける副走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて第二駆動信号の振幅を調節すること、のうち少なくとも何れか一方を行う。本発明に係るヘッドアップディスプレイ装置によれば、表示される虚像の視認性を高めることができるという効果を奏する。
図1は、第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を示す概略図である。 図2は、第一実施形態の投影装置を示す概略構成図である。 図3は、第一実施形態の走査ミラーを示す概略構成図である。 図4は、第一実施形態の走査ミラーの断面図である。 図5は、第一実施形態における第一駆動信号を示すグラフ図である。 図6は、第一実施形態における第二駆動信号を示すグラフ図である。 図7は、第一実施形態における合成駆動信号を示すグラフ図である。 図8は、第一実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。 図9は、第一実施形態における第一駆動信号の周波数とミラーの振幅との関係を示すグラフ図である。 図10は、第一実施形態における第一駆動信号を示すグラフ図である。 図11は、第一実施形態における第一駆動信号を示すグラフ図である。 図12は、第一実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。 図13は、第一実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。 図14は、第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の例を示す平面図である。 図15は、第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の例を示す平面図である。 図16は、第一実施形態の変形例における走査ミラーを示す概略構成図である。 図17は、第二実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。 図18は、第二実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。 図19は、第二実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の例を示す平面図である。
以下に、本発明の実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[第一実施形態]
図1から図15を参照して、本実施形態について説明する。第一実施形態は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。図1は、第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置を示す概略図である。図2は、第一実施形態の投影装置を示す概略構成図である。図3は、第一実施形態の走査ミラーを示す概略構成図である。図4は、第一実施形態の走査ミラーの断面図である。図4には、図3のIV−IV断面が示されている。図5は、第一実施形態における第一駆動信号を示すグラフ図である。図6は、第一実施形態における第二駆動信号を示すグラフ図である。図7は、第一実施形態における合成駆動信号を示すグラフ図である。図8は、第一実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。図9は、第一実施形態における第一駆動信号の周波数とミラーの振幅との関係を示すグラフ図である。図10は、第一実施形態における第一駆動信号を示すグラフ図である。図11は、第一実施形態における第一駆動信号を示すグラフ図である。図12は、第一実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。図13は、第一実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。図14は、第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の例を示す平面図である。図15は、第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の例を示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、車両100に搭載される。本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、表示装置20を含む。本実施形態の表示装置20は、車両100のインストルメントパネル101によって覆われた収容部に収容されている。インストルメントパネル101の上面には、開口部101aが設けられている。表示装置20は、開口部101aを介して反射部材10に向けて表示光LDを投射する。
反射部材10は、車両100におけるアイポイントEPに対向する位置に配置されている。反射部材10は、表示装置20から投射される表示光LDを反射する部材である。本実施形態の反射部材10は、ウインドシールドである。反射部材10は、入射する光の一部を反射し、光の一部を透過させる半透過性のコーティングなどがなされたウインドシールドであってもよい。表示装置20から反射部材10に向けて投射された表示光LDは、反射部材10から車両100のアイポイントEPに向けて反射される。表示光LDがアイポイントEPに向けて反射されることで、運転者Dから見た場合に反射部材10よりも車両100の前方で虚像Vが結像する。
表示装置20は、投影装置21および投射手段22を含む。本実施形態の投射手段22は、表示光LDを拡大させて反射する拡大ミラーである。例えば、拡大ミラーとしては、非球面ミラーを用いることができる。投影装置21は、投射手段22(拡大ミラー)に向かって表示光LDを投射する。投射手段22(拡大ミラー)は、投影装置21からの表示光LDを反射部材10に向けて反射する。
図2に示すように、投影装置21は、レーザ光源部23、画像生成部24、および制御部25を含む。レーザ光源部23は、レーザ素子26およびダイクロイックミラー27を含んで構成されている。
本実施形態においては、レーザ光源部23は、互いに異なる波長のレーザ光を射出する3つのレーザ素子26(第一レーザ素子26a、第二レーザ素子26b、および第三レーザ素子26c)と、2つのダイクロイックミラー27(第一ダイクロイックミラー27aおよび第二ダイクロイックミラー27b)と、を含んで構成されている。画像生成部24は、走査ミラー28、およびスクリーン29を含む。制御部25は、レーザ光源部23および画像生成部24を制御する装置である。制御部25は、車両100に設けられた電源部(図示せず)からの各レーザ素子26への電流の供給を制御する。また、制御部25は、走査ミラー28を制御する駆動信号を出力する。
各レーザ素子26(第一〜第三レーザ素子26a〜26c)は、レーザダイオード(Laser Diode:LD)などの発光素子である。レーザ素子26は、制御部25aによって供給された電流に応じた出力でレーザ光を照射する。つまり、制御部25aによってレーザ素子26へ供給される電流値が大きい場合、レーザ光の出力も大きくなる。また、制御部25aによってレーザ素子26へ供給される電流値が小さい場合、レーザ光の出力も小さくなる。
本実施形態において、3つのレーザ素子26のうち、第一レーザ素子26aは、赤色のレーザ光(第一レーザ光)を射出するレーザ素子である。また、第二レーザ素子26bは、緑色のレーザ光(第二レーザ光)を射出するレーザ素子である。また、第三レーザ素子26cは、青色のレーザ光(第三レーザ光)を射出するレーザ素子である。
ダイクロイックミラー27は、特定の波長の光を反射し、その他の波長の光を透過する部材である。第一ダイクロイックミラー27aは、赤色のレーザ光を透過させ、かつ緑色のレーザ光を反射する。第二ダイクロイックミラー27bは、赤色のレーザ光および緑色のレーザ光を透過させ、かつ青色のレーザ光を反射する。
第一レーザ素子26aは、走査ミラー28に向けて第一レーザ光を照射できるように配置されている。第一ダイクロイックミラー27aおよび第二ダイクロイックミラー27bは、第一レーザ素子26aと走査ミラー28との間の光軸上に並んで配置されている。第一レーザ光の光軸上において、第二ダイクロイックミラー27bは、第一ダイクロイックミラー27aよりも走査ミラー28側に配置されている。
第一レーザ素子26aから射出された第一レーザ光は、第一ダイクロイックミラー27aおよび第二ダイクロイックミラー27bを透過し、走査ミラー28に入射する。第二レーザ素子26bは、第一ダイクロイックミラー27aにおける第一レーザ光が入射する面とは反対側の面に向けて第二レーザ光を射出する。第二レーザ光は、第一ダイクロイックミラー27aによって走査ミラー28に向けて反射される。このとき、第一ダイクロイックミラー27aによって反射された第二レーザ光は、第一レーザ光と同一軸上で合成される。第三レーザ素子26cは、第二ダイクロイックミラー27bにおける第一レーザ光および第二レーザ光が入射する面とは反対側の面に向けて、第三レーザ光を射出する。第三レーザ光は、第二ダイクロイックミラー27bによって走査ミラー28に向けて反射される。このとき、第二ダイクロイックミラー27bによって反射された第三レーザ光は、第一レーザ光および第二レーザ光と同一軸上で合成される。
つまり、赤色(第一レーザ光)、緑色(第二レーザ光)、および青色(第三レーザ光)の3つのレーザ光は、第一ダイクロイックミラー27aおよび第二ダイクロイックミラー27bによって同一軸上で合成される。したがって、第一〜第三レーザ光は、レーザ光源部23から重畳されて出力される。制御部25aは、各レーザ素子26への電流の供給を制御することによって、第一〜第三レーザ光の出力を調節して、レーザ光源部23から出力されるレーザ光の色を制御することができる。
画像生成部24は、走査ミラー28によって、レーザ素子26(第一〜第三レーザ素子26a〜26c)からのレーザ光(第一レーザ光〜第三レーザ光)でスクリーン29を走査することでスクリーン29に画像を生成する。
スクリーン29は、走査ミラー28と投射手段22(図1参照)との間の光路上に配置されている。スクリーン29は、光を透過する平面状の透過性スクリーンである。本実施形態のスクリーン29は、マイクロレンズアレイである。つまり、スクリーン29は、集積された多数のマイクロレンズを含んで平面状に構成されている。各マイクロレンズは、レーザ光を拡散させる。レーザ光が拡散されることで、運転者Dの姿勢の変化などによって、運転者Dの視線が所定の範囲内で変動したとしても、反射部材10で反射されるレーザ光が視認可能となる。ここで、スクリーン29は、走査ミラー28によって反射されたレーザ光によって画像が生成される表示領域DRを有している。
走査ミラー28は、MEMS(Micro Electro Mechanical System:微小電気機械システム)技術を利用したMEMSミラーである。MEMSミラーは、機械要素部品、センサ、アクチュエータ、電子回路などが半導体基板上に集積化された光学デバイスである。本実施形態の走査ミラー28は、本体部31、ミラー駆動部32、ミラー33、および2つのマグネット36a、36bを含む。
図3に示すように、本体部31は、貫通孔を有しており、ミラー駆動部32およびミラー33は、貫通孔の内側に配置されている。ミラー駆動部32は、矩形枠状であり、ミラー33は、円盤形状の部材である。ミラー33は、ミラー駆動部32で囲まれた空間に配置されている。レーザ素子26から射出されたレーザ光は、ミラー33によってスクリーン29に向けて反射される。
ミラー33は、ミラー33の両端に設けられた一対のトーションバー34を介してミラー駆動部32に接続されている。トーションバー34は、第一回転軸X1方向におけるミラー33の両端のそれぞれから、第一回転軸X1方向に沿って延在している。
ミラー駆動部32は、第二回転軸X2方向に延在する2本の梁35によって本体部31と接続されている。ここで、第二回転軸X2は、第一回転軸X1と直交する。ミラー駆動部32は、矩形枠状のステージ32aと、ステージ32aの表面に渦状に巻かれて配置されたコイル32bを含んで構成されている。
マグネット36a、36bは、本体部31を挟んで第一回転軸X1方向において対向して配置されている。図4に示すように、一方のマグネット36aは、そのN極をコイル32bに向けており、他方のマグネット36bは、そのS極をコイル32bに向けている。
制御部25は、ミラー駆動部32に対して第一駆動信号S1および第二駆動信号S2を出力する。図5に示すように、第一駆動信号S1は、正弦波状の波形を有する信号である。また、図6に示すように第二駆動信号S2は、のこぎり波状の波形を有する信号である。本実施形態において、第一駆動信号S1および第二駆動信号S2は、電流信号である。
本実施形態においては、第一駆動信号S1および第二駆動信号S2は、図7に示す合成駆動信号S3として制御部25からミラー駆動部32に対して出力される。図7に示すように、合成駆動信号S3は、第一駆動信号S1の波形と第二駆動信号S2の波形とを合成した電流信号である。合成駆動信号S3は、制御部25から本体部31を介してコイル32bに出力される。
コイル32bに電流が流れると、図4に示すように、2つのマグネット36a、36bによって形成された磁界によって、コイル32bにローレンツ力LFが作用する。本実施形態においては、このローレンツ力LFにより、ミラー駆動部32が第一駆動信号S1の周波数に応じて小刻みに振動しつつ、第二駆動信号S2の周波数に応じて第二回転軸X2の周りに回転振動する。
第一駆動信号S1の周波数F1は、ミラー33の共振周波数Frに対応した周波数に設定されている。例えば、第一駆動信号S1の周波数F1は、ミラー33の共振周波数Frと実質的に等しい周波数である(図5参照)。第一駆動信号の周波数F1は、例えば、数kHz程度の周波数に設定され、ミラー駆動部32は、その周波数に応じて、小刻みに振動する。ミラー33は、ミラー駆動部32における第一駆動信号S1に応じた振動と共振することで、第一回転軸X1の周りに回転振動する。つまり、本実施形態においては、コイル32bおよび2つのマグネット36a、36bが第一回転軸X1周りにミラー33を共振させるアクチュエータとして機能する。ミラー33が第一回転軸X1の周りに共振することで、ミラー33に反射されたレーザ光は、スクリーン29を主走査方向MSに走査する(図2参照)。
ミラー駆動部32は、第二駆動信号S2の振幅に応じた回転角度で第二回転軸X2の周りに回転振動する。第二駆動信号S2は、スクリーン29に生成される画像のフレームレートに相当する周波数を有する。第二駆動信号S2の周波数は、例えば、60Hz程度に設定される。例えば、コイル32bにおける電流の向きは、第二駆動信号S2の周波数で周期的に逆転される。コイル32bの電流の向きが周期的に逆転することで、ミラー駆動部32は、第二回転軸X2の周りにおいて、正位相の側および逆位相の側にそれぞれ回転しながら、周期的に回転振動する。
ここで、ミラー駆動部32は、ミラー33と共に本体部31に対して回転振動する。したがって、ミラー駆動部32がミラー33と共に第二回転軸X2の周りに回転振動することで、ミラー33に反射されたレーザ光は、スクリーン29を副走査方向SSに走査する(図2参照)。
本実施形態においては、制御部25は、一つのフレームにおける主走査方向MSに沿った画像の表示範囲に応じて第一駆動信号S1の周波数を調節する。例えば、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、図8に示すように、主走査方向MSに沿った表示範囲が第一の範囲W1である画像を、主走査方向MSに沿った表示範囲が第一の範囲W1よりも狭い第二の範囲W2である画像に切り替えて表示することができる。この場合、制御部25は、第一駆動信号S1の周波数F1を調節することで、主走査方向MSに沿った表示範囲を狭くする。このとき、画像の切り替えの前後において、レーザ素子26の出力が同じであっても、切り替え前の画像(表示範囲が第一の範囲W1である画像)と比較して切り替え後の画像(表示範囲が第二の範囲W2である画像)の方が輝度および解像度が高くなる。
図9は、横軸に第一駆動信号S1の周波数をとり、縦軸に第一回転軸X1の周りにおけるミラー33の回転振動の振幅をとったグラフ図である。図9に示すように、第一駆動信号S1の周波数がミラー33の共振周波数Frと等しいときに、第一回転軸X1の周りにおけるミラー33の振幅は、最大となる。そして、第一駆動信号S1の周波数が共振周波数Frからずれると、ミラー33の振幅は、小さくなる。本実施形態において、共振周波数Frと第一駆動信号S1の周波数との差の絶対値が大きくなるほど、ミラー33の振幅は、指数関数的に減少する。本実施形態の制御部25は、第一駆動信号S1の周波数を調節することで、ミラー33の振幅を変化させることができる。言い換えると、第一駆動信号S1の周波数を調節することで、第一回転軸X1の周りにおけるミラー33の回転角度を変化させることができる。
例えば、主走査方向MSに沿った表示範囲が第一の範囲W1である画像は、第一駆動信号S1の周波数F1がミラー33の共振周波数Frと実質的に等しい場合に生成される。この場合、主走査方向MSに沿った表示範囲が第二の範囲W2である画像は、第一駆動信号S1の周波数F1を共振周波数Frからずらすことで、生成することができる。例えば、図10に示すように、第一駆動信号S1の周波数F1は、ミラー33の共振周波数Frよりも大きくなるように調節される。また、図11に示すように、第一駆動信号S1の周波数F1は、ミラー33の共振周波数Frよりも小さくなるように調節されてもよい。
また、制御部25は、一つのフレームで表示される画像ごとに第一駆動信号S1の周波数F1を徐々に共振周波数Frからずらしてもよい。この場合、例えば、スクリーン29に表示された画像の主走査方向MSにおける表示範囲は、フレームが切り替わるごとに徐々に狭まっていくように表示される。
第一駆動信号S1の周波数F1が共振周波数Frからずれた周波数とされることで、ミラー33の回転角度は、第一駆動信号S1の周波数F1が共振周波数Frと実質的に等しい場合におけるミラー33の回転角度よりも小さくなる。したがって、レーザ光の主走査方向MSにおける走査幅も狭くなる。つまり、スクリーン29に生成される画像の主走査方向MSに沿う表示範囲が狭くなる。このとき、主走査方向MSに沿う表示範囲の縮小変化は、主走査方向MSにおけるレーザ光の走査時間の変化量に対して大きい。したがって、第一駆動信号S1の周波数F1を共振周波数Frからずらして主走査方向MSに沿う表示範囲を小さくすることで、表示領域DRにおける単位面積当たりのレーザ光の照射量が増加する。つまり、第一駆動信号S1を調節して画像の主走査方向MSに沿う表示領域DRを狭くすることで、レーザ素子26の出力を上げることなく、生成される画像の輝度を高くすることができる。また、表示領域DRにおける単位面積当たりのレーザ光の照射量が増加するため、画像の解像度を向上させることができる。
なお、制御部25は、第一駆動信号S1の周波数F1を共振周波数Frからずらすのとは逆に、第一駆動信号S1の周波数F1を共振周波数Frに近づけてもよい。つまり、制御部25は、第一駆動信号S1の周波数F1が共振周波数Frからずれた周波数を、共振周波数Frと実質的に等しい周波数に調節することで、主走査方向MSに沿った表示範囲が第二の範囲W2の範囲である画像を主走査方向MSに沿った表示範囲が第一の範囲W1の範囲である画像に切り替えてもよい。制御部25は、第一駆動信号S1の周波数F1を共振周波数Frからどの程度ずらすかによって、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を調節することができる。制御部25は、第一駆動信号S1の周波数F1をミラー33が共振する周波数帯の範囲内で調節する。
また、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、図12に示すように、副走査方向SSに沿った表示範囲が第三の範囲W3である画像を副走査方向SSに沿った表示範囲が第三の範囲W3よりも小さい第四の範囲W4である画像に切り替えることができる。この場合、制御部25は、図13に示すように、第三の範囲W3に対応する第二駆動信号S2の振幅A1を小さくして、第四の範囲W4に対応する第二駆動信号S2の振幅A2になるように調節する。
第二駆動信号S2の振幅が振幅A1から振幅A2に小さくされることで、ミラー駆動部32の回転角度は、振幅A1におけるミラー駆動部32の回転角度よりも小さくなる。したがって、レーザ光の副走査方向SSにおける走査幅も狭くなる。つまり、スクリーン29に生成される画像の副走査方向SSに沿う表示範囲が小さくなる。このとき、主走査方向MSにおけるレーザ光の走査回数は、ほぼ変化しないため、表示領域DRにおける単位面積当たりのレーザ光の照射量が増加する。したがって、スクリーン29に生成される画像の輝度および解像度を向上させることができる。
また、制御部25は、第二駆動信号S2の振幅を一つのフレームで表示される画像ごとに徐々に小さくしてもよい。この場合、例えば、スクリーン29に表示された画像の副走査方向SSにおける表示範囲は、フレームが切り替わるごとに徐々に狭まっていくように表示される。つまり、制御部25は、第二駆動信号S2の振幅を調節することで、画像の副走査方向SSに沿う表示範囲を調節することができる。
なお、制御部25は、第二駆動信号S2の振幅を小さくするのとは逆に、第二駆動信号S2の振幅を大きくしてもよい。つまり、制御部25は、第二駆動信号S2の振幅を振幅A2から振幅A1に調節してもよい。この場合、画像の副走査方向SSに沿う表示範囲は、広くなる。また、第一駆動信号S1の周波数を調節すること、および第二駆動信号S2の振幅を調節することは、組み合わせて実行されてもよい。
また、本実施形態の制御部25は、第二駆動信号S2の波形の中心をシフトさせるように電流値を調節することで、副走査方向SSにおける表示領域DRの位置を調節することもできる。つまり、第二駆動信号S2の振幅を調節することで画像の副走査方向SSに沿う表示範囲を狭くした場合であっても、副走査方向SSにおける所定の位置に高輝度、高解像度の画像を表示することができる。例えば、第二駆動信号S2の波形の中心をより高い電流値とした場合、表示領域DRは、スクリーン29の下方向へとシフトする。例えば、第二駆動信号S2の波形の中心をより低い電流値とした場合、表示領域DRは、スクリーン29の上方向へとシフトする。
次に、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1によって表示される虚像の例について説明する。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、図14に示すように、制限速度D1、車両100の走行速度D2、ナビゲーション表示D3の画像V1を虚像として表示する。画像V1の虚像は、アイポイントEPから視認できるように、反射部材10に表示される。このとき、第一駆動信号S1は、ミラー33の共振周波数Frと実質的に等しい周波数で出力され、第二駆動信号S2は、上述の振幅A1に対応する振幅で出力される。
ヘッドアップディスプレイ装置1において、制御部25は、警告表示D4を含む画像を生成する場合、警告表示を含まない画像を生成する場合と比較して、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向SSに沿った表示範囲を狭くすること、のうち少なくとも何れか一方を行う。本実施形態の制御部25は、警告表示D4を含む画像を生成する場合、警告表示を含まない画像(例えば、上述の画像V1)を生成する場合と比較して、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を狭くすることを行う。警告表示D4を含まない画像と比較して、画像の表示領域DRが狭くなることで、表示範囲における単位面積当りのレーザ照射量が増加する。したがって、警告表示D4の輝度および解像度を向上させることができる。警告表示D4の輝度および解像度が向上することで、警告表示D4の視認性を向上させることができる。
次に、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1によって表示される虚像の別の例について説明する。
図1に示すように、車両100には、車両100の前方を撮像する撮像部40が搭載されている。撮像部40は、例えば、車両100の前方を撮像するカメラなどである。また、図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置1は、注意情報取得部41を含む。注意情報取得部41は、車両100の前方にある注意対象AO(図15参照)についての情報(注意情報)を取得する。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、図15に示すように、制限速度D1、車両100の走行速度D2、ナビゲーション表示D3、および注意対象AOに対応する表示D5の画像V3を虚像として表示する。画像V3の虚像は、アイポイントEPから視認できるように、反射部材10に表示される。このとき、第一駆動信号S1は、ミラー33の共振周波数Frと実質的に等しい周波数で出力され、第二駆動信号S2は、上述の振幅A1に対応する振幅で出力される。
例えば、ヘッドアップディスプレイ装置1は、注意対象AOが車両100の進路上に出現した場合、注意対象AOに対応する表示D5を注意表示D6に切り替えて表示する。例えば、ヘッドアップディスプレイ装置1は、画像V3を、注意表示D6を含む画像V4に切り替えて表示する。本実施形態において、注意表示D6は、注意対象AOを囲む輪状の表示である。また、図15の画像V4においては、制御部25が、第二駆動信号S2の波形の中心をより高い電流値にシフトさせることで、表示領域DRをスクリーン29の下方向へとシフトさせる。
制御部25は、注意対象AOへの注意喚起を促す画像V4を生成する場合、注意対象AOへの注意喚起を促す画像V4以外の画像(例えば、上述の画像V3)を生成する場合と比較して、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向SSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、を行う。注意表示D6を含まない画像と比較して、画像の表示範囲が狭くなることで、表示範囲における単位面積当りのレーザ照射量が増加する。したがって、注意表示D6の輝度および解像度を向上させることができる。注意表示D6の輝度および解像度が向上することで、注意表示D6の視認性を向上させることができる。
なお、制御部25は、注意対象AOへの注意喚起を促す画像V4を生成する場合、注意対象AOへの注意喚起を促す画像V4以外の画像を生成する場合と比較して、主走査方向MSに沿った画像V4の表示範囲を狭くすること、および副走査方向SSに沿った表示範囲を狭くすること、のうち何れか一方を行ってもよい。この場合も、警告表示D4を含まない画像と比較して、警告表示D4の輝度および解像度を向上させることができる。警告表示D4の輝度および解像度が向上することで、警告表示D4の視認性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、レーザ光を射出するレーザ素子26と、レーザ素子26から射出されたレーザ光を反射させ、かつ互いに直交する第一回転軸X1および第二回転軸X2の周りに回転振動するミラー33と、第一駆動信号S1によってミラー33を第一回転軸X1の周りに共振させてレーザ光によってスクリーン29を主走査方向MSに走査し、第二駆動信号S2によって第二駆動信号S2の振幅に応じた回転角度で第二回転軸X2の周りにミラー33を回転振動させてレーザ光によってスクリーン29を副走査方向SSに走査するミラー駆動部32と、第一駆動信号S1および第二駆動信号S2をミラー駆動部32に対して出力する制御部25と、スクリーン29に生成された画像を車両におけるアイポイントEPに対向する位置に配置された反射部材10に向けて投射する投射手段22(反射ミラー)と、を含み、制御部25は、一つのフレームにおける主走査方向MSに沿った画像の表示範囲に応じて第一駆動信号S1の周波数を調節すること、および一つのフレームにおける副走査方向SSに沿った画像の表示範囲に応じて第二駆動信号S2の振幅を調節すること、のうち少なくとも何れか一方を行う。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1において、制御部25は、一つのフレームにおける主走査方向MSに沿った画像の表示範囲に応じて第一駆動信号S1の周波数を調節すること、および一つのフレームにおける副走査方向SSに沿った画像の表示範囲に応じて第二駆動信号S2の振幅を調節すること、のうち少なくとも何れか一方を行う。第一駆動信号S1の周波数を調節すること、および第二駆動信号S2の振幅を調節することの少なくとも何れか一方を行うことで、画像の輝度および解像度を調節することができる。例えば、画像の表示範囲を狭めた場合、表示範囲を狭めた箇所では、輝度および解像度が向上する。したがって、ヘッドアップディスプレイ装置1によって表示される虚像の視認性を高めることができる。
また、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1において、制御部25は、第一駆動信号S1の波形と第二駆動信号S2の波形とを合成した合成駆動信号S3をミラー駆動部32に出力する。
また、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1において、制御部25は、警告表示D4を含む画像V2を生成する場合、警告表示D4を含まない画像V1を生成する場合と比較して、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向SSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、のうち少なくとも何れか一方を行う。
制御部25が、警告表示D4を含む画像V2を生成する場合に、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向SSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、のうち少なくとも何れか一方を行うことで、警告表示D4を含む画像V2の輝度および解像度を向上させることができる。したがって、アイポイントEPから見たときに、虚像として表示された警告表示D4を含む画像V2の視認性を高めることができる。
また、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、車両100の前方にある注意対象AOについての情報を取得する注意情報取得部41を更に含み、制御部25は、注意対象AOへの注意喚起を促す画像を生成する場合、注意対象AOへの注意喚起を促す画像以外の画像を生成する場合と比較して、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向SSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、のうち少なくとも何れか一方を行う。
制御部25が、注意対象AOへの注意喚起を促す画像を生成する場合、主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向SSに沿った画像の表示範囲を狭くすること、のうち少なくとも何れか一方を行うことで、注意対象AOへの注意喚起を促す画像V4の輝度および解像度を向上させることができる。したがって、アイポイントEPから見たときに虚像として表示された注意対象AOへの注意喚起を促す画像V4の視認性を高めることができる。
[第一実施形態の変形例]
図16を参照して、第一実施形態の変形例について説明する。第一実施形態の変形例は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。図16は、第一実施形態の変形例における走査ミラーを示す概略構成図である。
本変形例に係るヘッドアップディスプレイ装置1において、ミラー駆動部32がミラー33の裏面側に設けられたコイル32cを含む点で、上述の第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1と異なる。また、本変形例に係るヘッドアップディスプレイ装置1において、マグネット36d、36cが、本体部31を挟んで第二回転軸X2方向において対向して配置されている点でも、上述の第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1と異なる。その他の構成は、上述の第一実施形態と同様である。
図16に示すように、本変形例において、マグネット36c、36dは、本体部31を挟んで第二回転軸X2方向において対向して配置されている。一方のマグネット36cは、そのN極をコイル32cに向けており、他方のマグネット36dは、そのS極をコイル32cに向けている。本変形例において、ミラー33は、コイル32cに第一駆動信号S1が入力されることで、第一回転軸X1の周りに共振する。そして、コイル32cに第二駆動信号S2が入力されることで、第二回転軸X2の周りに回転振動する。つまり、本変形例においては、第一駆動信号S1および第二駆動信号S2は、それぞれ別の信号として別々のコイル32b、32cに入力される。
[第二実施形態]
図17から図19を参照して、第二実施形態について説明する。第二実施形態は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。図17は第二実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。図18は、第二実施形態における画像の表示範囲を示す平面図である。図19は、第二実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の例を示す平面図である。図19は、第二実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置によって表示される虚像の例を示す平面図である。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1において、制御部25が、一つのフレームにおいて副走査方向SSの位置に応じて第一駆動信号S1の周波数を異ならせることで主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を変化させる点で、上述の第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1と異なる。その他の構成は、上述の第一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1と同様である。
本実施形態の制御部25は、一つのフレームにおいて副走査方向SSの位置に応じて第一駆動信号S1の周波数を異ならせることで、表示画像の一部分における主走査方向MSに沿った表示範囲を表示画像の他の部分における主走査方向MSに沿った表示範囲よりも狭くする。図17に示すように、本実施形態では、スクリーン29にT字状の表示領域DRが形成される。このとき、主走査方向MSに沿う表示範囲の変化量は、主走査方向MSにおけるレーザ光の走査時間の変化量に対して大きい。したがって、表示領域DRのうち主走査方向MSに沿った表示範囲が狭い部分においては、単位面積当たりのレーザ光の照射量が増加する。したがって、レーザ素子26の出力を上げることなく、生成される画像の輝度および解像度を部分的に高くすることができる。本実施形態においては、T字状の表示領域DRにおける下側部分が、上側部分よりも高い輝度で表示される。また、T字状の表示領域DRにおける下側部分の解像度は、上側部分の解像度よりも高く表示される。
本実施形態においては、表示領域DRの上側部分に画像を生成する場合、第一駆動信号S1の周波数は、ミラー33の共振周波数Frと実質的に等しい周波数に設定される。そして、制御部25は、表示領域DRの下側部分に画像を生成する際に、第一駆動信号S1の周波数をミラー33の共振周波数Frからずらす。第一駆動信号S1の周波数がミラー33の共振周波数Frからずらされることで、共振によるミラー33の回転角度は小さくなる。したがって、本実施形態においては、表示領域DRの下側部分における主走査方向MSに沿う表示範囲が上側部分における主走査方向MSに沿う表示範囲よりも狭くなる。
また、図18に示すように、制御部25は、第一駆動信号S1の周波数をミラー33の共振周波数Frから徐々にずらすことで、主走査方向MSにおける表示範囲を上側部分から下側部分に向かってテーパ状に狭くしてもよい。この場合、スクリーン29に生成される画像は、上側から下側にかけて徐々に輝度が高くなるように表示される。
次に、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1によって表示される虚像の例について説明する。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、図19に示すように、ナビゲーション表示D3、注意対象AOに対応する表示D5、文字表示D7、アンビエント表示D8を含む画像V5を虚像として表示する。画像V5の虚像は、アイポイントEPから視認できるように反射部材10に表示される。
本実施形態の文字表示D7は、車両100の走行速度などの数値表示を含む表示である。画像V5において、本実施形態の文字表示D7における主走査方向MSに沿う表示範囲は、文字表示D7を表示する領域以外の領域における主走査方向MSに沿った画像の表示範囲よりも狭い。
本実施形態においては、制御部25は、一つのフレームにおいて、文字を表示する領域以外の領域(ナビゲーション表示D3、注意対象AOに対応する表示D5、アンビエント表示D8を表示する領域)に対応する副走査方向の位置では、第一駆動信号S1は、ミラー33の共振周波数Frと実質的に等しい周波数で出力される。そして、制御部25は、このフレームにおいて、文字を表示する領域に対応する副走査方向MSの位置で、第一駆動信号S1の周波数をミラー33の共振周波数Frからずらす。第一駆動信号S1の周波数をミラーの共振周波数Frからずらすことによって、共振によるミラー33の回転角度は、第一駆動信号S1の周波数が共振周波数Frと実質的に等しい場合と比べて、小さくなる。したがって、文字を表示する領域における主走査方向MSに沿う表示範囲は狭くなる。文字を表示する領域においては、単位面積当りのレーザ照射量が増加することで、輝度および解像度が向上する。
以上説明したように、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1は、レーザ光を射出するレーザ素子26と、レーザ素子26から射出されたレーザ光を反射させ、かつ互いに直交する第一回転軸X1および第二回転軸X2の周りに回転振動するミラー33と、第一駆動信号S1によってミラー33を第一回転軸X1の周りに共振させてレーザ光によってスクリーン29を主走査方向MSに走査し、第二駆動信号S2によって第二駆動信号S2の振幅に応じた回転角度で第二回転軸X2の周りにミラー33を回転振動させてレーザ光によってスクリーン29を副走査方向SSに走査するミラー駆動部32と、第一駆動信号S1および第二駆動信号S2をミラー駆動部32に対して出力する制御部25と、スクリーン29に生成された画像を車両100におけるアイポイントEPに対向する位置に配置された反射部材10に向けて投射する投射手段22と、を含み、制御部25は、一つのフレームにおいて副走査方向SSの位置に応じて第一駆動信号S1の周波数を異ならせることで主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を変化させる。
本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1においては、制御部25は、一つのフレームにおいて副走査方向SSの位置に応じて第一駆動信号S1の周波数を異ならせることで主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を変化させる。第一駆動信号S1の周波数を異ならせることで、画像の輝度および解像度を調節することができる。画像の表示範囲を狭めた領域では、その他の画像の領域と比べて、輝度および解像度が向上する。したがって、画像における主走査方向MSに沿う表示範囲が狭められた領域の画像が虚像として表示された場合、その虚像の視認性が向上する。
また、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1において、制御部25は、一つのフレームにおいて、文字を表示する領域における主走査方向MSに沿った画像の表示範囲を、文字を表示する領域以外の領域における主走査方向MSに沿った画像の表示範囲よりも狭くする。
制御部25が、文字を表示する領域における主走査方向MSに沿った表示範囲を、文字を表示する領域以外の領域における主走査方向MSに沿った画像の表示範囲よりも狭くすることで、文字を表示する領域の輝度および解像度が高くなる。したがって、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置1によって表示する文字の視認性を向上させることができる。
上記の実施形態および各変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 ヘッドアップディスプレイ装置
10 反射部材
20 表示装置
21 投影装置
22 投射手段
23 レーザ光源部
24 画像生成部
25 制御部
26 レーザ素子
26a 第一レーザ素子
26b 第二レーザ素子
26c 第三レーザ素子
27 ダイクロイックミラー
27a 第一ダイクロイックミラー
27b 第二ダイクロイックミラー
28 走査ミラー
29 スクリーン
31 本体部
32 ミラー駆動部
33 ミラー
40 撮像部
41 注意情報取得部
100 車両
101 インストルメントパネル
101a 開口部
AO 注意対象
D 運転者
EP アイポイント
LD 表示光
MS 主走査方向
SS 副走査方向
S1 第一駆動信号
S2 第二駆動信号
S3 合成駆動信号
DR 表示領域
X1 第一回転軸
X2 第二回転軸

Claims (6)

  1. レーザ光を射出するレーザ素子と、
    前記レーザ素子から射出されたレーザ光を反射させ、かつ互いに直交する第一回転軸および第二回転軸の周りに回転振動するミラーと、
    第一駆動信号によって前記ミラーを前記第一回転軸の周りに共振させてレーザ光によってスクリーンを主走査方向に走査し、第二駆動信号によって前記第二駆動信号の振幅に応じた回転角度で前記第二回転軸の周りに前記ミラーを回転振動させてレーザ光によって前記スクリーンを副走査方向に走査するミラー駆動部と、
    前記第一駆動信号および前記第二駆動信号を前記ミラー駆動部に対して出力する制御部と、
    前記スクリーンに生成された画像を車両におけるアイポイントに対向する位置に配置された反射部材に向けて投射する投射手段と、
    を備え、
    前記制御部は、一つのフレームにおける主走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて前記第一駆動信号の周波数を調節すること、および一つのフレームにおける副走査方向に沿った画像の表示範囲に応じて前記第二駆動信号の振幅を調節すること、のうち少なくとも何れか一方を行う
    ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記制御部は、前記第一駆動信号の波形と前記第二駆動信号の波形とを合成した合成駆動信号を前記ミラー駆動部に出力する
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記制御部は、警告表示を含む画像を生成する場合、前記警告表示を含まない画像を生成する場合と比較して、主走査方向に沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向に沿った画像の表示範囲を狭くすること、のうち少なくとも何れか一方を行う
    請求項1または2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記車両の前方にある注意対象についての情報を取得する注意情報取得部を更に備え、
    前記制御部は、前記注意対象への注意喚起を促す画像を生成する場合、前記注意対象への注意喚起を促す画像以外の画像を生成する場合と比較して、主走査方向に沿った画像の表示範囲を狭くすること、および副走査方向に沿った画像の表示範囲を狭くすること、のうち少なくとも何れか一方を行う
    請求項1または2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. レーザ光を射出するレーザ素子と、
    前記レーザ素子から射出されたレーザ光を反射させ、かつ互いに直交する第一回転軸および第二回転軸の周りに回転振動するミラーと、
    第一駆動信号によって前記ミラーを前記第一回転軸の周りに共振させてレーザ光によってスクリーンを主走査方向に走査し、第二駆動信号によって前記第二駆動信号の振幅に応じた回転角度で前記第二回転軸の周りに前記ミラーを回転振動させてレーザ光によって前記スクリーンを副走査方向に走査するミラー駆動部と、
    前記第一駆動信号および前記第二駆動信号を前記ミラー駆動部に対して出力する制御部と、
    前記スクリーンに生成された画像を車両におけるアイポイントに対向する位置に配置された反射部材に向けて投射する投射手段と、
    を備え、
    前記制御部は、一つのフレームにおいて副走査方向の位置に応じて前記第一駆動信号の周波数を異ならせることで主走査方向に沿った画像の表示範囲を変化させる
    ことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記制御部は、一つのフレームにおいて、文字を表示する領域における主走査方向に沿った画像の表示範囲を、文字を表示する領域以外の領域における主走査方向に沿った画像の表示範囲よりも狭くする
    請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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