JP2019198932A - 研磨加工用シートの製造方法 - Google Patents
研磨加工用シートの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019198932A JP2019198932A JP2018095424A JP2018095424A JP2019198932A JP 2019198932 A JP2019198932 A JP 2019198932A JP 2018095424 A JP2018095424 A JP 2018095424A JP 2018095424 A JP2018095424 A JP 2018095424A JP 2019198932 A JP2019198932 A JP 2019198932A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- sheet
- resin sheet
- forming resin
- roll
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Abstract
Description
また、それらの基板や大型、かつ、または薄型の液晶用ガラス基板を片面研磨機で仕上げ研磨する際には、湿式成膜されたポリウレタンシートで基板を吸着保持する保持パッドが使用されている(特許文献2)。
上記研磨パッドや保持パッドとして用いられる研磨加工用シートを製造する湿式成膜法においては、成膜基材フィルムにポリウレタン樹脂溶液(成膜樹脂)を塗布して成膜基材フィルム上に成膜樹脂シートを形成し、次に成膜基材フィルムから成膜樹脂シートを剥離して成膜樹脂シートを洗浄した後ロールに巻き取り、さらにロールから成膜樹脂シートを引き出して成膜樹脂シートにバフ加工を施している。
このようにバフ加工前、成膜樹脂シートは単体でロールとして保管されているが、特に100%樹脂モジュラスが10MPa以下の柔軟性の高い樹脂シートの場合、単体でロールに捲回すると、いわゆるブロッキング現象が発生しやすくなる。すなわち、捲回され積層状態となった成膜樹脂シートは、軟質で両表面が平坦であるため密着しやすく、粘着性を有するためシート同士が剥がれにくくなってしまうブロッキング現象を生じてしまうことがある。
ブロッキング現象が生じると、バフ加工時に成膜樹脂シートをロールからスムーズに引き出すことができず、軟質なシートの場合にはシートが伸びて厚みムラや密度ムラが生じ研磨加工用シートの品質にばらつきが生じてしまう。添加剤としてカーボンブラックの添加量が少ない場合に、このブロッキング現象がより発生しやすい状況となり、製造工程におけるトラブル発生の原因となっていた。
本発明はそのような事情に鑑み、ブロッキング現象の発生を防止することができる研磨加工用シートの製造方法を提供するものである。
上記成膜樹脂シートを洗浄後、洗浄が終了した成膜樹脂シートに付着防止用フィルムを積層させて上記ロールに巻き取ることを特徴とするものである。
上記成膜基材フィルム1としては、例えばポリエチレンテレフタレート製フィルム(PET)等の可撓性フィルムが用いられる。
また成膜樹脂としては、例えばポリウレタン樹脂が用いられ、該ポリウレタン樹脂としては、100%モジュラスが20MPa以下のポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から選択して用いられる。そして該ポリウレタン樹脂は、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)及び添加剤に混合されて、ポリウレタン樹脂が30%となるように溶解されている。
上記添加剤としては、発泡の大きさや量(個数)を制御するため、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤及びポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等が用いられる。そして得られた溶液を濾過することで凝集塊等を除去した後、真空下で脱泡してポリウレタン樹脂溶液が得られる。
上記成膜基材フィルム1上に塗布された成膜樹脂シート4は、ポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分とする凝固槽5内の凝固液(水系凝固液)に浸漬される。
凝固液中では、まず、塗布されたポリウレタン樹脂溶液の表面側に厚さ数μm程度のスキン層が形成される。その後、ポリウレタン樹脂溶液中のDMFと凝固液との置換の進行によりポリウレタン樹脂が成膜基材フィルム1の表面にシート状に凝固再生され、成膜基材フィルム1上に成膜樹脂シート4が形成される。このとき、DMFがポリウレタン樹脂溶液から脱溶媒し、DMFと凝固液とが置換することにより、従来周知のようにスキン層の内側(ポリウレタン樹脂中)に図示しないセルおよび発泡が形成され、セルおよび発泡を網目状に連通する不図示の連通孔が形成される。
他方、上記成膜基材フィルム1から分離された成膜樹脂シート4は、洗浄槽11内に貯溜された水等の洗浄液内に浸漬され、成膜樹脂シート4中に残留するDMFや成膜助剤(界面活性剤)が洗浄液中に溶出される。この際、成膜樹脂シート4は成膜基材フィルム1から分離されて単体で洗浄液内に浸漬されるので、成膜樹脂シート4の表面及び裏面より効率的に洗浄が行われる。
洗浄が終了した成膜樹脂シート4は上記洗浄槽11内から引き出され、洗浄槽11の上方に配置した一対のマングルローラ12の間を通過される際に、洗浄液が脱水処理される。洗浄後、成膜樹脂シート4はシリンダ乾燥機13で乾燥される。シリンダ乾燥機13は内部に熱源を有するシリンダを備えており、成膜樹脂シート4がシリンダの周面に沿って通過することで乾燥される。
この状態では、ロール14として巻き取られた成膜樹脂シート4間に付着防止用フィルム15が介在されるので、巻き取られた成膜樹脂シート4同士が相互に密着することはなく、次にロール14から成膜樹脂シート4と付着防止用フィルム15とを引き出す際に円滑に引き出すことができる。
さらに、付着防止用フィルム15の成膜樹脂シート表面と接する面の表面粗さが5μm以下であることが好ましく、また坪量は40〜200g/m2の範囲であることが好ましい。表面粗さが5μm以下であると、成膜樹脂シートの表面粗さを悪化させることなく適度な滑り性が得られるため好ましい。坪量が40〜200g/m2の範囲であると、バフ処理前のロール体が嵩張らないため好ましい。また、軟質な成膜樹脂シートに余分なテンションやテンション斑を与えることなくバフ機へ送りだすことができるため好ましい。
上記ロール14から引き出された成膜樹脂シート4は、バフ機22によってバフ加工される。上記バフ機22は、成膜樹脂シート4のバフ加工する表面とは反対側となる裏面を支持する圧接ローラ23と、該圧接ローラ23と対向させて配置した、成膜樹脂シート4の表面側をバフ加工するためのバフローラ24とを備えており、圧接ローラ23は図示しない駆動手段によって成膜樹脂シート4の搬送方向に回転駆動され、バフローラ24は図示しない駆動手段によって成膜樹脂シート4の搬送方向とは逆方向に回転駆動されるようになっている。
上記サンドペーパー24aは、可撓性の基材を有している。基材としては、PET、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニールから選択される1種の樹脂製フィルムや紙、綿布、合成布などを用いることができ、基材の表面には、砥粒がにかわや合成樹脂などの接着剤により固定されている。
この際、成膜樹脂シート4を研磨パッドとして用いる場合には、成膜樹脂シート4のスキン層側表面がバフ加工され、バフ加工されたスキン層側表面が研磨面として用いられる。他方、成膜樹脂シート4を保持パッドとして用いる場合には、成膜樹脂シート4の裏面側がバフ加工され、スキン層側表面が保持面として用いられる。
バフ加工が施されて厚みのバラツキの低減が図られた成膜樹脂シート4は、上記研磨パット又は保持パッドとして用いられる研磨加工用シート4Aとしてロール25に巻き取られる。
この際、圧接ローラ23からロール25までの搬送中に、バフ加工で研磨加工用シート4Aに付着したバフ屑は除去されるようになる。
上記ロール25に巻き取られた研磨加工用シート4Aは、研磨加工用シート4A同士が接触するようになるが、その表面にバフ加工が施されているので、次にロール25から研磨加工用シート4Aを引き出す際に、研磨加工用シート4A同士が接着することによる引き出しトラブルを発生させることはない。そして研磨加工用シート4Aは、この後、用途に応じて研磨パットとして、又は保持パッドとして完成される。研磨加工用シート4Aを研磨パット又は保持パッドとして製造することは従来既に周知であるので、その説明は省略する。
また、上記実施例では成膜樹脂シート4と付着防止用フィルム15とを分離させているが、両者を一体のまま引き出して、分離させることなく成膜樹脂シート4の表面にバフ加工を施すようにしてもよい。成膜樹脂シート4と付着防止用フィルム15とを分離させずにバフ加工を行うと、バフ処理をしていない面に対し、バフにより生じる研削屑の付着や、ロール体とした時にバフ処理をしていない面にバフにより生じた開口が接触し開口の跡が転写されてしまうことを防止でき、バフ処理をしていない面を保持面として使用する保持パッドに対し特に有用である。
4 成膜樹脂シート 4A 研磨加工用シート
5 凝固槽 7 分離ローラ
11 洗浄槽 13 シリンダ乾燥機
15 付着防止用フィルム 22 バフ機
Claims (6)
- 成膜基材フィルムに成膜樹脂を塗布して成膜基材フィルム上に成膜樹脂シートを形成し、次に成膜基材フィルムから成膜樹脂シートを剥離して成膜樹脂シートを洗浄後、ロールに巻き取り、さらにロールから成膜樹脂シートを引き出して成膜樹脂シートにバフ加工を施すようにした研磨加工用シートの製造方法において、
上記成膜樹脂シートを洗浄後、洗浄が終了した成膜樹脂シートに付着防止用フィルムを積層させて上記ロールに巻き取ることを特徴とする研磨加工用シートの製造方法。 - 上記ロールから成膜樹脂シートと付着防止用フィルムとを引き出したのち、成膜樹脂シートと付着防止用フィルムとを分離させて、成膜樹脂シートにバフ加工を施すことを特徴とする請求項1に記載の研磨加工用シートの製造方法。
- 上記ロールから成膜樹脂シートと付着防止用フィルムとを積層状態のまま引き出して、付着防止用フィルムが積層された成膜樹脂シートにバフ加工を施すことを特徴とする請求項1に記載の研磨加工用シートの製造方法。
- 上記付着防止用フィルムは、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエステルフィルム、紙から選択されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の研磨加工用シートの製造方法。
- 付着防止用フィルムは、シリコーン系剥離剤、あるいは非シリコーン系剥離剤で離型処理されており、非シリコーン系剥離剤としては、ポリオレフィン、イソシアネートおよびポリオレフィンポリオールを少なくとも含有する、ポリオレフィン系剥離剤が用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の研磨加工用シートの製造方法。
- 付着防止用フィルムの成膜樹脂シート表面と接する面の表面粗さが5μm以下であり、かつ坪量が40〜200g/m2の範囲であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の研磨加工用シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018095424A JP7089170B2 (ja) | 2018-05-17 | 2018-05-17 | 研磨加工用シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018095424A JP7089170B2 (ja) | 2018-05-17 | 2018-05-17 | 研磨加工用シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019198932A true JP2019198932A (ja) | 2019-11-21 |
JP7089170B2 JP7089170B2 (ja) | 2022-06-22 |
Family
ID=68611665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018095424A Active JP7089170B2 (ja) | 2018-05-17 | 2018-05-17 | 研磨加工用シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7089170B2 (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008119861A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Fujibo Holdings Inc | 保持パッド用ポリウレタンシートの表面平坦化方法 |
JP2008174693A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Lintec Corp | 粘着体、及び粘着体の製造方法 |
JP2009119533A (ja) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Fujibo Holdings Inc | 保持パッド |
JP2010179425A (ja) * | 2009-02-06 | 2010-08-19 | Fujibo Holdings Inc | 研磨パッド |
US20160221144A1 (en) * | 2015-02-03 | 2016-08-04 | Johnny Blox, Llc | Sanding pad |
WO2016181879A1 (ja) * | 2015-05-11 | 2016-11-17 | 富士フイルム株式会社 | 仮止め接着剤、接着フィルム、接着性支持体および積層体 |
WO2017149926A1 (ja) * | 2016-03-04 | 2017-09-08 | リンテック株式会社 | 半導体加工用シート |
JP2017203139A (ja) * | 2016-05-13 | 2017-11-16 | 日立化成株式会社 | 電子部品支持部材 |
-
2018
- 2018-05-17 JP JP2018095424A patent/JP7089170B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008119861A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Fujibo Holdings Inc | 保持パッド用ポリウレタンシートの表面平坦化方法 |
JP2008174693A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Lintec Corp | 粘着体、及び粘着体の製造方法 |
JP2009119533A (ja) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Fujibo Holdings Inc | 保持パッド |
JP2010179425A (ja) * | 2009-02-06 | 2010-08-19 | Fujibo Holdings Inc | 研磨パッド |
US20160221144A1 (en) * | 2015-02-03 | 2016-08-04 | Johnny Blox, Llc | Sanding pad |
WO2016181879A1 (ja) * | 2015-05-11 | 2016-11-17 | 富士フイルム株式会社 | 仮止め接着剤、接着フィルム、接着性支持体および積層体 |
WO2017149926A1 (ja) * | 2016-03-04 | 2017-09-08 | リンテック株式会社 | 半導体加工用シート |
JP2017203139A (ja) * | 2016-05-13 | 2017-11-16 | 日立化成株式会社 | 電子部品支持部材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7089170B2 (ja) | 2022-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4961191B2 (ja) | 保持パッド用ポリウレタンシートの表面平坦化方法 | |
JP5398376B2 (ja) | 保持パッド | |
JP5004429B2 (ja) | 保持具 | |
JP4540502B2 (ja) | 保持パッド | |
JP5160265B2 (ja) | 保持具 | |
JP2006062059A (ja) | 保持パッド及び保持パッドの製造方法 | |
JP2019198932A (ja) | 研磨加工用シートの製造方法 | |
JP5216238B2 (ja) | 保持パッドおよび保持パッドの製造方法 | |
JP2006062058A (ja) | 仕上げ研磨用研磨布及び研磨布の製造方法 | |
JP5004428B2 (ja) | 研磨布及び研磨布の製造方法 | |
JP4948936B2 (ja) | 保持パッド | |
JP4773718B2 (ja) | 研磨布 | |
JP2007044844A (ja) | 研磨布装着具 | |
JP6859056B2 (ja) | 研磨パッド及びその製造方法 | |
JP5683194B2 (ja) | 保持パッド | |
JP5567280B2 (ja) | 研磨パッド | |
JP5503049B2 (ja) | 保持パッド | |
JP2009061524A (ja) | 保持パッド | |
JP2010058189A (ja) | 研磨パッド | |
JP7025863B2 (ja) | 保持パッドを用いた研磨加工方法 | |
JP5143151B2 (ja) | 研磨加工方法 | |
JP6963446B2 (ja) | 保持パッド | |
JPH0957634A (ja) | 液晶パネル用のクリーニングテープおよびその製造方法 | |
JP5502383B2 (ja) | 研磨パッド及び研磨パッドの製造方法 | |
JP2011200952A (ja) | 保持材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210226 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220222 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220415 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220510 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220523 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7089170 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |