JP2019198578A - 医用画像診断装置及び医用撮像用椅子 - Google Patents

医用画像診断装置及び医用撮像用椅子 Download PDF

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Abstract

【課題】座位の被検体を医用撮像可能な医用画像診断装置において短時間且つ容易に被検体が架台から退避すること。【解決手段】医用画像診断装置は、医用撮像を行う架台本体11と、架台本体11を床面に対して略垂直方向に移動可能に支持する支持部と、架台本体11の移動の可否を示す第1信号を取得する取得部と、架台本体11による医用撮像のための撮影位置に配置された、被検体が座るための椅子を認識する認識部と、撮影位置に配置された椅子に、第1信号又は第1信号に対応する第2信号を供給する信号供給部と、を具備する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、医用画像診断装置及び医用撮像用椅子に関する。
立位又は座位の被検体をX線CT撮影するためのX線コンピュータ断層撮影装置がある。座位状態において装置が緊急停止に陥った場合、被検体は、体を捻って床と架台本体との隙間から這い出るようにして架台から退避しなければならない。このように退避が困難であり、退避までに時間を要する。退避する際には被検体が架台本体に頭部をぶつけて怪我をする可能性もある。また、床と架台本体との隙間から這い出る際に被検体がとる姿勢は健常者以外ではとりづらい。
国際公開第2010/113413号 特開2004−275512号公報 特開2006−334188号公報 特開2013−208207号公報 特開2004−033597号公報
発明が解決しようとする課題は、座位の被検体を医用撮像可能な医用画像診断装置において短時間且つ容易に被検体が架台から退避することである。
実施形態に係る医用画像診断装置は、医用撮像を行う架台本体と、前記架台本体を床面に対して略垂直方向に移動可能に支持する支持部と、前記架台本体の移動の可否を示す第1信号を取得する取得部と、前記架台本体による医用撮像のための撮影位置に配置された、被検体が座るための椅子を認識する認識部と、前記撮影位置に配置された前記椅子に、前記第1信号又は前記第1信号に対応する第2信号を供給する信号供給部と、を具備する。
図1は、本実施形態に係わるX線コンピュータ断層撮影装置及び医用撮像用椅子の外観を示す図である。 図2は、本実施形態に係わるX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。 図3は、本実施形態に係る椅子の斜視図である。 図4は、本実施形態に係る椅子の側面図である。 図5は、本実施形態に係る、シートが被せられた椅子の側面図である。 図6は、本実施形態に係る椅子の構成を示す図である。 図7は、本実施形態に係る、撮影位置周辺の床面の外観を示す図である。 図8は、実施例1に係るX線コンピュータ断層撮影装置と椅子との動作の流れを示す図である。 図9は、非通電時から通電時への移行を模式的に示す図である。 図10は、本実施形態に係る椅子の変形過程を模式的に示す図である。 図11は、実施例2に係るX線コンピュータ断層撮影装置と椅子との動作の流れを示す図である。 図12は、実施例3に係るX線コンピュータ断層撮影装置と椅子との動作の流れを示す図である。 図13は、応用例1に係る背座部の背面図である。 図14は、応用例1に係る背座部の側面図である。 図15は、応用例2に係るシートと座面部との接触面の拡大図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る医用画像診断装置及び医用撮像用椅子を説明する。
本実施形態に係る医用画像診断装置は、座位姿勢の被検体を医用撮像可能な機構を装備するモダリティであれば、如何なる撮像原理のモダリティにも適用可能である。本実施形態に係るモダリティとしては、X線コンピュータ断層撮影装置や磁気共鳴イメージング装置、核医学診断装置等が適用可能である。以下、本実施形態に係る医用画像診断装置は、説明を具体的に行うため、X線コンピュータ断層撮影装置であるとする。本実施形態に係る医用撮像用椅子は、本実施形態に係る医用画像診断装置による座位撮影に使用されるものである。以下、医用撮像用椅子を単に椅子と呼ぶことにする。
図1は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1の架台10及び椅子50の外観を示す図である。図2は、本実施形態に係わるX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。図2に示すように、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、架台10とコンソール40とを有する。例えば、架台10はCT検査室に設置され、コンソール40はCT検査室に隣接する制御室に設置される。架台10とコンソール40とは互いに通信可能に有線又は無線で接続されている。架台10は、立位及び座位の被検体をX線コンピュータ断層撮影(以下、X線CT撮影と呼ぶ)するための機構を装備する。コンソール40は、架台10を制御するコンピュータである。
図1に示すように、架台10によるX線CT撮像の撮影位置RIに椅子50に着座する被検体Pが配置される。撮影位置RIは、架台10の図示しない開口が通過する空間領域に規定される。架台10が鉛直下方又は上方に移動しながら、座位の被検体PがX線CT撮像される。
図1及び図2に示すように、架台10は、架台本体11と支柱13とを有する。架台本体11は、X線CT撮像を行う。架台本体11は、開口15が形成された略円筒形状の構造体である。架台本体11は、開口15を挟んで対向するように配置されたX線管17とX線検出器19とを収容する。
より詳細には、架台本体11は、アルミ等の金属により形成されたメインフレーム(図示せず)と、メインフレームにより中心軸A1回りに軸受等を介して回転可能に支持された回転フレーム21とを更に有している。メインフレームの回転フレーム21との接触部には環状電極(図示せず)が設けられている。メインフレームの当該接触部には環状電極に摺り接触するように導電性の摺動子(図示せず)が取り付けられている。回転フレーム21は、アルミ等の金属により円環形状に形成された金属枠であり、例えば、X線管17とX線検出器19とが取付けられている。
回転フレーム21は、図示しない回転駆動装置からの動力を受けて開口15の中心軸A1回りに一定の角速度で回転する。当該回転駆動装置は、架台制御装置23からの制御に従って回転フレーム21を回転させるための動力を発生する。当該回転駆動装置は、例えば、ダイレクトドライブモータやサーボモータ等のモータにより実現される。
支柱13は、架台本体11を床面から離反して支持する基体である。支柱13は、例えば、円柱形状や角柱形状等の柱状形状を有する。支柱13は、例えば、架台本体11の側面部に取付けられる。支柱13は、被検体PをX線CT撮影するため、開口15の中心軸A1が床面に対して垂直方向を維持した姿勢にて架台本体11を、床面に対して垂直方向にスライド可能に支持する。
典型的には、支柱13は架台本体11の両側部に設けられる。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、1本の支柱13が架台本体11の両側部のうちの片側のみに接続されても良い。また、支柱13は柱状形状を有するとしたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、支柱13は、架台本体の少なくとも一方の側部を支持可能であれば、U字形状等の如何なる形状を有していても良い。
なお、床面に対して垂直の方向をZ軸方向、Z軸方向に水平に直交し且つ一対の支柱の配列方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に水平に直交する方向をY軸方向と呼ぶことにする。また、−Z軸方向を下方、+Z軸方向を上方、−Y軸方向を前方、+Y軸方向を後方と呼ぶことにする。Z軸は架台本体11の中心軸A1に平行する。被検体Pは、前方から架台本体11の下方に進入する。
図1に示すように、支柱13には架台本体11の垂直方向に関するスライドのための駆動装置(以下、支柱駆動装置と呼ぶ)25が収容されている。支柱駆動装置25は、架台制御装置23からの制御に従って、架台本体11を垂直方向に関してスライドするための動力を発生する。具体的には、支柱駆動装置25は、架台制御装置23からの駆動信号のデューティ比等に応じた回転速度で駆動することにより動力を発生する。支柱13は、支柱駆動装置25からの動力を受けて、支柱13に対して架台本体11を垂直方向に関してスライドする。支柱駆動装置25は、例えば、サーボモータ等のモータにより実現される。
図1に示すように、X線管17は、高電圧発生器31からの高電圧の印加を受けてX線を発生する。高電圧発生器31は、例えば、回転フレーム21に取付けられている。高電圧発生器31は、架台本体11の電源装置(図示せず)から環状電極を介して供給された電力から、架台制御装置23による制御に従いX線管17に印加する高電圧を発生する。高電圧発生器31とX線管17とは高圧ケーブル(図示せず)を介して接続されている。高電圧発生器31により発生された高電圧は、高圧ケーブルを介してX線管17に印加される。
X線検出器19は、X線管17から発生され被検体Pを透過したX線を検出する。X線検出器19は、二次元湾曲面に配列された複数のX線検出素子(図示せず)を装備する。各X線検出素子は、X線管17からのX線を検出し、検出されたX線の強度に応じた波高値を有する電気信号に変換する。各X線検出素子は、例えば、シンチレータと光電変換素子とを有する。シンチレータはX線を受けて蛍光を発生する。光電変換素子は、発生された蛍光を電荷パルスに変換する。電荷パルスはX線の強度に応じた波高値を有する。光電変換素子としては、具体的には、光電子増倍管やフォトダイオード等の蛍光を電気信号に変換する回路素子が用いられる。なお、本実施形態に係るX線検出器19としてはX線を一旦蛍光に変換してから電気信号に変換する間接変換型の検出器に限定されず、X線を直接的に電気信号に変換する直接変換型の検出器であっても良い。
データ収集回路(DAS:Data Acquisition System)33は、被検体Pにより減弱されたX線の強度を示すデジタルのデータをビュー毎に収集する。DAS33は、例えば、複数のX線検出素子の各々について設けられた積分回路とA/D変換器とが並列して実装された半導体集積回路により実現される。DAS33は、架台本体11内においてX線検出器19に接続されている。積分回路は、X線検出素子からの電気信号を所定のビュー期間に亘り積分し、積分信号を生成する。A/D変換器は、生成された積分信号をA/D変換し、当該積分信号の波高値に対応するデータ値を有するデジタルデータを生成する。変換後のデジタルデータは、生データと呼ばれている。生データは、生成元のX線検出素子のチャンネル番号、列番号、及び収集されたビューを示すビュー番号により識別されたX線線量のデジタル値のセットである。生データは、例えば、架台本体11に収容された非接触データ伝送装置(図示せず)を介してコンソール40に供給される。
操作パネル27は、医師や術者等のユーザからの各種指令を入力するユーザインタフェースである。操作パネル27は、架台10の任意の箇所に設けられる。例えば、操作パネル27は、タッチスクリーンや各種スイッチ等により実現される。操作パネル27により生成された指示信号は、架台制御装置23に供給される。
電源29は、電力供給路80を介して図示しない外部電源に接続されている。電源29は、外部電源からの電力を、架台制御装置23のための電力に変換する。架台本体11は、電源29からの電力の供給を受けて作動する。電力供給路80は、CT検査室の床に敷設され、架台10と椅子50とに電力を供給する。
架台制御装置23は、コンソール40からの指令に従い支柱駆動装置25、高電圧発生器31及びDAS33等を制御する。架台制御装置23は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の処理装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。架台制御装置23は、通電路を介して電源29に接続されている。架台制御装置23は、電源29から電力の供給を受けて作動する。架台制御装置23は、図示しない架台駆動系と電源29との間の通電と遮断とを切り替えることもできる。架台駆動系は、高電圧発生器31や支柱駆動装置25、回転フレーム21の回転駆動装置等の架台本体11の構成要素に関する駆動系である。例えば、架台制御装置23は、操作パネル27等を介して架台本体11の緊急停止指示を受けた場合、架台駆動系と電源29との間の接続を遮断する。架台駆動系への通電が遮断されることにより、架台本体11の動作が停止する。
図1に示すように、コンソール40は、処理回路41、メモリ42、ディスプレイ43、入力インタフェース44及び通信インタフェース45を有する。
処理回路41は、CPU及びGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサを有する。当該プロセッサがメモリ42等にインストールされた制御プログラムを起動することにより、撮像制御機能411、再構成機能412、画像処理機能413、停止信号取得機能414、椅子認識機能415及び変形許可信号送信機能416等を実行する。なお、各機能411−416は単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能411−416を実現するものとしても構わない。
撮像制御機能411において処理回路41は、スキャン条件に従い架台10がX線CT撮像を行うように架台制御装置23に指令を出す。架台制御装置23は、コンソール40からの指令に従いX線CT撮像を行うように支柱駆動装置25、高電圧発生器31及びDAS33等を制御する。
再構成機能412において処理回路41は、架台10から伝送された生データに基づいてCT画像データを生成する。具体的には、処理回路41は、生データに対数変換等の前処理を施す。前処理後の生データは投影データと呼ばれる。そして処理回路41は、投影データに基づいて被検体に関するCT値の空間分布を表現するCT画像データを発生する。画像再構成アルゴリズムとしては、FBP(filtered back projection)法や逐次近似再構成法等の既存の画像再構成アルゴリズムが用いられれば良い。
画像処理機能413において処理回路41は、再構成機能412により再構成されたCT画像データに種々の画像処理を施す。例えば、処理回路41は、当該CT画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画素値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像データを生成する。
停止信号取得機能414において処理回路41は、架台本体11の移動の可否を示す電気信号を取得する。当該電気信号としては、具体的には、架台本体11の移動が不可であることを示す電気信号(以下、停止信号と呼ぶ)が用いられる。例えば、操作パネル27を介して緊急停止指示が入力された場合、操作パネル27から緊急停止指示に関する停止信号を取得する。
椅子認識機能415において処理回路41は、撮影位置RIに配置された椅子50を認識する。認識の手段としては、例えば、各種のセンサが用いられても良いし、光学カメラが用いられても良い。
変形許可信号送信機能416において処理回路41は、椅子50の変形を許可する旨の電気信号(以下、変形許可信号と呼ぶ)を、椅子50に送信する。変形許可信号としては、停止信号そのものが用いられても良いし、停止信号に対応する他の電気信号が用いられても良い。変形許可信号を受信した椅子50は、変形可能な状態に移行する。
メモリ42は、種々の情報を記憶するROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。メモリ42は、上記記憶装置以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬型記憶媒体や、半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、メモリ42は、X線コンピュータ断層撮影装置1にネットワークを介して接続された他のコンピュータ内にあってもよい。例えば、メモリ42は、制御プログラムを記憶する。
ディスプレイ43は、種々の情報を表示する。例えば、ディスプレイ43は、画像処理機能413により生成された表示画像データ等を表示する。ディスプレイ43としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが適宜使用可能である。
入力インタフェース44は、ユーザからの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路41に出力する。具体的には、入力インタフェース44は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の入力機器に接続されている。入力インタフェース44は、当該入力機器への入力操作に応じた電気信号を処理回路41へ出力する。また、入力インタフェース44に接続される入力機器は、ネットワーク等を介して接続された他のコンピュータに設けられた入力機器でも良い。
通信インタフェース45は、他のコンピュータとの間でデータ通信するためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース45は、椅子50に変形許可信号を供給する。また、通信インタフェース45は、PACS(Picture Archiving and Communication System)との間でネットワークを介してCT画像データを送受信する。
図3は、本実施形態に係る椅子50の斜視図である。図4は、本実施形態に係る椅子50の側面図である。図3及ぶ図4に示すように、椅子50は、形態を変形可能な車椅子である。具体的には、椅子50は、座面部51、背座部(背もたれ)52及び脚座部(フットレスト)53を有する。座面部51には被検体Pが着座する。座面部51には脚材54を介して車輪55に接続されている。具体的には、矩形状を有する座面部51の隅部各々に脚材54を介して車輪55が接続されている。背座部52は、座面部51に接続され、座面部51に着座する被検体Pの背中を支持する。背座部52には背座部調節機構56が接続されている。背座部調節機構56は、背座部52の座面部51に対する傾き角度を変形可能に支持する。脚座部53は、座面部51に接続され、座面部51に着座する被検体Pの脚を支持する。脚座部53には脚座部調節機構57が接続されている。脚座部調節機構57は、脚座部53の座面部51に対する傾き角度を変形可能に支持する。座面部51には座面部調節機構58が接続されている。座面部調節機構58は、座面部51の床面に対する高さを変形可能に支持する。
図3に示すように、車輪55は脚材54の軸に対して回転可能に設けられるキャスターである。例えば、車輪55には、床面に係止するための固定具59が設けられる。固定具59は、床面に椅子50を固定することができるのであれば、如何なる形状及び構造を有しても良い。典型的には、固定具59は、床面に設けられた凹部に挿通されるピン形状を有するとする。以下、固定具59を位置固定ピン59と呼ぶことにする。位置固定ピン59は、床面に対して接近又は離間できるように上下動可能に車輪55のカバーに設けられる。
図5に示すように、本実施形態に係る椅子50の被検体Pとの接触面側には退避用のシート60が被せられている。シート60は人手により簡便に椅子50から切り離しが可能な程度に椅子50に取り付け又は接触される。シート60は、伸縮性を有する布等により実現される。
図6は、本実施形態に係る椅子50の構成を示す図である。図6に示すように、椅子50は、椅子制御装置61、駆動装置62、駆動軸63、通信インタフェース64、通電切替器65及び変形スイッチ66を有する。
椅子制御装置61は、椅子50に含まれる各構成要素を制御する。例えば、椅子制御装置61は、通信インタフェース64から変形許可信号を受けた場合または変形スイッチ66を介して変形指示がなされた場合、駆動装置62に駆動信号を供給する。椅子制御装置61は、プロセッサ等の電子回路により実現される。
駆動装置62は、椅子制御装置61から駆動信号を受けて駆動軸63を作動する。駆動装置62は、モータやアクチュエータにより実現される。
駆動軸63は、背座部調節機構56、脚座部調節機構57及び座面部調節機構58の総称である。駆動軸63は、駆動装置62からの駆動信号を受けて作動する。これにより、座面部51、背座部52及び脚座部53等の位置や角度が調節される。換言すれば、椅子50が変形される。
通信インタフェース64は、コンソール40との間でデータ通信するためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース64は、コンソール40から変形許可信号を受信する。
通電切替器65は、椅子制御装置61と電力供給路80との間の接続の開通(ON)と遮断(OFF)とを電気的に切り替える機器である。例えば、変形許可信号が通信インタフェース64を介して椅子制御装置61に供給された場合、椅子制御装置61は、通電切替器65を制御して電力供給路80との接続を開通(ON)する。
変形スイッチ66は、椅子50に設けられ、椅子50の変形を許可する旨の指令を出す機械的なスイッチである。例えば、変形スイッチ66が押下された場合、椅子制御装置61は、駆動装置62に駆動信号を供給する。
図7は、撮影位置周辺の床面の外観を示す図である。図7に示すように、床面には一対の支柱13が立設される。一対の支柱13はZ軸方向に関して移動可能に架台本体11が支持される。架台本体の開口15の移動経路が撮影位置RIに規定される。撮影位置RIの前方には電力供給路80が敷設される。電力供給路80は、例えば、床下に埋設される。
図7に示すように、撮影位置RIに椅子50が配置された場合における位置固定ピン59の位置の鉛直下方には、位置固定ピン59に係止される係止具71が設けられる。例えば、位置固定ピン59が挿通具である場合、係止具71は当該挿通具が挿し込み可能な凹部により実現される。係止具71には電力供給路80からの電力を中継する給電点等のワイヤレス給電設備が設けられる。また、位置固定ピン59には通電路が内蔵される。係止具71に挿通した位置固定ピン59が当該給電点に接触することにより、X線コンピュータ断層撮影装置1と椅子50とが通電可能になる。当該給電点に位置固定ピン59が接触し且つ通電切替器65が開通(ON)している場合に限定して椅子制御装置61に電力が供給される。
以下、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1と椅子50との動作例を実施例1、実施例2及び実施例3に分けて説明する。
(実施例1)
図8は、実施例1に係るX線コンピュータ断層撮影装置1と椅子50との動作の流れを示す図である。なお、図8のステップSA1の前段において、被検体Pが椅子50に着座し、椅子50が撮影位置に配置されているとする。ユーザ等により位置固定ピン59が係止具71に挿通され、椅子50が撮影位置に固定される。すなわち、位置固定ピン59が給電点に接触している。しかしながら、通電切替器65により椅子制御装置61と電力供給路80との接続が電気的に遮断されており、椅子50は通電状態にない。
撮影位置に椅子50が配置された場合、処理回路41は、椅子認識機能415により、撮影位置に配置された椅子50を認識する(ステップSA1)。例えば、位置固定ピン59と係止具71との係止状態を検出する検出器が位置固定ピン59又は係止具71に設けられる。当該検出器は、例えば、係止具71に挿通された位置固定ピン59を電気的、磁気的、光学的又は機械的に検出する。例えば、当該検出器は光学式検出器により実現される。検出器は、係止具71に挿通された位置固定ピン59を検出した場合、その旨の電気信号(以下、検出信号と呼ぶ)を、有線又は無線を介して処理回路41に供給する。処理回路41は、検出信号の供給を随時受け付けている。検出器から検出信号が供給された場合、処理回路41は、撮影位置に配置された椅子50を認識する。ステップSA1の認識処理は、1分など所定期間毎に繰り返し行われる。
なお、椅子50の認識方法は上記のみに限定されない。例えば、処理回路41は、光学カメラを利用して椅子50を認識しても良い。例えば、撮影位置を撮影範囲に含むように光学カメラが配置される。光学カメラは、撮影位置に関する光学画像を繰り返し生成する。生成された光学画像のデータは、処理回路41に供給される。処理回路41は、光学画像に画像認識処理を施して椅子50を画像認識することが可能である。
ステップSA1が行われると処理回路41は、停止信号取得機能414により、緊急停止状態か否かを繰り返し判定する(ステップSA2)。例えば、ユーザは、停電等の緊急事態において操作パネル27を介して緊急停止指示を入力する。緊急停止指示が入力された場合、操作パネル27から処理回路41に、停止信号が供給される。ステップSA2において処理回路41は、停止信号が供給されることを待機している。停止信号が供給されていない間、処理回路41は、緊急停止状態でないと判定する(ステップSA2:NO)。この場合、処理回路41は、処理を終了し、再びステップSA1を実行する。
なお、緊急停止指示が入力された場合、架台制御装置23は、電源29との通電を遮断する。これにより、架台本体11の動作が停止させることができる。なお緊急停止時であっても、架台本体11の架台駆動系以外の機器については通電されているものとする。
緊急停止信号が供給された場合、処理回路41は、緊急停止状態であると判定する(ステップSA2:YES)。この場合、処理回路41は、椅子50を通電する(ステップSA3)。具体的には、ステップSA3において処理回路41は、架台10が緊急停止である事を示し且つ椅子50の形態の変形を許可する変形許可信号を、通信インタフェース45等を介して椅子50に供給する。換言すれば、処理回路41は、撮影位置RIへの椅子50の配置が認識され且つ停止信号が取得された場合、変形許可信号を椅子50に供給する。変形許可信号が供給された場合、椅子50の椅子制御装置61は、図9に示すように、通電切替器65を制御して電力供給路80との接続を開通(ON)する。これにより、椅子50が通電する。椅子50の通電により椅子50の変形が可能になる。
ステップSA3が行われると椅子制御装置61は、駆動装置62を制御して椅子50を変形する(ステップSA4)。例えば、椅子50に設けられた変形スイッチ66が被検体Pにより押下されたことを契機として椅子制御装置61は、駆動装置62を制御して、椅子50の形態を通常の形態から脱出用の形態に変形する。変形スイッチ66は、椅子50だけでなく、架台10に設けられても良い、この場合、技師や医師等のユーザが変形スイッチ66を押下することにより、椅子50を変形することが可能になる。また、変形スイッチ66の操作をすることなく、変形許可信号の供給を受けて自動的に椅子制御装置61が椅子50を変形しても良い。
図10は、椅子50の変形過程を模式的に示す図である。図10の左上段は、通常の形態の椅子50を示す。通常の形態は、被検体Pが着座するための形態である。通常の形態の椅子50は、少なくとも座面部51と背座部52とが略直角に折れ曲がった形態を有している。図10の右下段は、脱出用の形態の椅子50を示す。脱出用の形態は、被検体Pが椅子50から滑り出るための形態である。脱出用の形態の椅子50は、少なくとも座面部51と脚座部53とが床面に対して傾斜する形態を有している。少なくとも座面部51と脚座部53とが床面に対して傾斜した状態において、ユーザが架台本体11の外側からシート60を引っ張ることにより、被検体Pを架台本体11と床面との隙間から引っ張り出すことができる。
通常の形態から脱出用の形態への変形過程の一例を説明する。例えば、図10の右上段に示すように、脚座部調節機構57を作動して脚座部53が座面部51に対して傾け、図10の左下段に示すように、座面部調節機構58を作動して座面部51が所定高さまで降下される。当該所定高さは、被検体Pが架台本体11と座面部51との間を通り抜け可能な高さに設定される。次に、図10の右下段に示すように、座面部調節機構58を作動して、座面部51と脚座部53とが略直線状を成すように座面部51の背座部52側の端部を上昇させる。これにより、座面部51と脚座部53とが略直線状を成す。その後、ユーザは、シート60を架台10の外側に引っ張ることにより、被検体Pを引っ張り出すことができる。
図10の右下図に示すように、背座部調節機構56を作動して背座部52を座面部51とは反対方向に傾かせても良い。これにより、座面部51と脚座部53と背座部52とが略直線状を成すので、より安全且つ簡便に被検体Pを引っ張り出すことができる。
緊急停止時の架台本体11の床面からの高さに応じて座面部51及び背座部52の変形の度合いが変更されても良い。例えば、架台本体11の床面からの高さを計測するため、エンコーダやマイクロスイッチ等の位置検出器が支柱13に設けられる。当該位置検出器は、緊急停止時の架台本体11の床面からの高さを計測する。高さの情報は、処理回路41に供給される。処理回路41は、緊急停止時の架台本体11の高さと座面部51及び背座部52の適切な位置とを関連付けたテーブルを記憶している。例えば、座面部51の位置は座面部51の床面から高さに規定され、背座部52の位置は座面部51に対する背座部52の傾き角度に規定される。処理回路は、当該テーブルを利用して、計測された高さに適切な座面部51及び背座部52の位置を特定する。特定された位置の情報は、椅子50に送信される。椅子制御装置61は、受信した位置の情報が示す位置に座面部51及び背座部52を配置するために駆動装置62を制御する。これにより、緊急停止時の架台本体11の床面からの高さに適切な位置に座面部51及び背座部52を配置することができる。よって脱出に伴う被検体Pへの体の負担を軽減することが可能になる。
以上により、実施例1に係る動作の説明を終了する。
上記の通り、実施例1に係るX線コンピュータ断層撮影装置1は、架台本体11の停止状態に限定して椅子50を通電させる。通電時において椅子50は通常形態から脱出用形態に変形可能である。脱出用形態は、被検体Pを架台本体11と床面の隙間から架台10の外側に容易に引っ張り出すことが可能な形態を有している。よって、座位の被検体Pを医用撮像可能なX線コンピュータ断層撮影装置1において短時間且つ容易に被検体Pを架台10から退避することが可能になる。引っ張り出すのみであるので、被検体Pが非健常者であっても容易且つ迅速に退避させることができる。また、架台本体11の停止状態に限定して椅子50を変形可能にすることにより、停止状態以外の時に操作ミス等の意図しないタイミングで椅子50が変形することを防止できる。
上記の実施例においては、架台本体11の移動が不可である場合に限定して椅子50が通電するものとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、架台本体11の移動が可である場合に限定して椅子50を非通電にしても良い。
(実施例2)
図11は、実施例2に係るX線コンピュータ断層撮影装置1と椅子50との動作の流れを示す図である。実施例2においても、実施例1と同様、図11のステップSB1の前段において、被検体Pが椅子50に着座し、椅子50が撮影位置に配置されているとする。ユーザ等により位置固定ピン59が係止具71に挿通され、椅子50が撮影位置に固定される。すなわち、位置固定ピン59が給電点に接触している。しかしながら、通電切替器65により椅子制御装置61と電力供給路80との接続が電気的に遮断されており、椅子50は通電状態にないものとする。
撮影位置に椅子50が配置された場合、処理回路41は、椅子認識機能415により、撮影位置に配置された椅子50を認識する(ステップSB1)。ステップSB1の処理は、図8のステップSA1の処理と同様である。
ステップSB1が行われると処理回路41は、停止信号取得機能414により、架台駆動系への通電の有無を繰り返し判定する(ステップSB2)。例えば、緊急停止状態にあるとき、電源29から架台駆動系への通電が遮断される。上記の通り、架台駆動系は、高電圧発生器31や支柱駆動装置25、回転フレーム21の回転駆動装置等の架台本体11の構成要素に関する駆動系である。通電が遮断された場合、例えば、架台制御装置23から、その旨の電気信号(以下、通電遮断信号と呼ぶ)が処理回路41に供給される。通電遮断信号は、停止信号の一種である。ステップSB2において処理回路41は、通電遮断信号が供給されることを待機している。通電遮断信号が供給されていない間、処理回路41は、通電状態であると判定する(ステップSB2:NO)。この場合、処理回路41は、処理を終了し、再びステップSB1を実行する。
通電遮断信号が供給された場合、処理回路41は、通電状態にない、換言すれば、非通電状態にあると判定する(ステップSB2:YES)。この場合、処理回路41は、椅子50を通電する(ステップSB3)。具体的には、ステップSB3において処理回路41は、変形許可信号を通信インタフェース45等を介して椅子50に供給する。変形許可信号は、非通電状態である旨の通電遮断信号そのものでも良いし、通電遮断信号に対応する他の電気信号でも良い。変形許可信号が供給された場合、椅子50の椅子制御装置61は、通電切替器65を制御して電力供給路80との接続を開通(ON)する。これにより、椅子50が通電する。椅子50の通電により、椅子50の変形が可能になる。
ステップSB3が行われると椅子制御装置61は、駆動装置62を制御して椅子50を変形する(ステップSB4)。ステップSB4の処理は、図8のステップSA4の処理と同様である。
以上により、実施例2に係る動作の説明を終了する。
上記の通り、実施例2に係るX線コンピュータ断層撮影装置1は、架台本体11の通電が遮断されている状態に限定して椅子50を通電させる。通電時において椅子50は通常形態から脱出用形態に変形可能である。よって、座位の被検体Pを医用撮像可能なX線コンピュータ断層撮影装置1において短時間且つ容易に被検体Pを架台10から退避することが可能になる。また、架台本体11の非通電状態に限定して椅子50を変形可能にすることにより、非通電状態以外の時に操作ミス等の意図しないタイミングで椅子50が変形することを防止できる。
(実施例3)
図12は、実施例3に係るX線コンピュータ断層撮影装置1と椅子50との動作の流れを示す図である。実施例3においても、実施例1及び実施例2と同様、図12のステップSC1の前段において、被検体Pが椅子50に着座し、椅子50が撮影位置に配置されているとする。ユーザ等により位置固定ピン59が係止具71に挿通され、椅子50が撮影位置に固定される。すなわち、位置固定ピン59が給電点に接触している。実施例3においては、通電切替器65により椅子制御装置61と電力供給路80との接続が開通されており、椅子50は通電状態にある。
実施例3においては、椅子50には、駆動軸63(背座部調節機構56、脚座部調節機構57及び座面部調節機構58)による変形を機械的に固定するための変形固定機構が設けられる。変形固定機構は、ピン(以下、変形固定ピンと呼ぶ)を抜き挿し可能な構造を有する。変形固定機構は、変形固定ピンが挿し込まれている場合、駆動軸63を機械的に固定することにより、座面部51、背座部52及び脚座53を固定する。変形固定ピンが引き抜かれた場合、変形固定機構は、駆動軸63の機械的な固定を解除する。この場合、座面部51、背座部52及び脚座53は任意に位置及び角度を調節可能である。通電状態にある場合、変形固定機構は、挿し込まれた変形固定ピンを固定する。この場合、変形固定ピンを人力で抜くことはできない。非通電状態にある場合、変形固定機構は、挿し込まれた変形固定ピンの固定を解除する。この場合、変形固定ピンを人力で引き抜くことが可能である。
撮影位置に椅子50が配置された場合、処理回路41は、椅子認識機能415により、撮影位置に配置された椅子50を認識する(ステップSC1)。ステップSC1の処理は、図8のステップSA1及び図11のステップSB1の処理と同様である。
ステップSC1が行われると処理回路41は、停止信号取得機能414により、架台駆動系への通電の有無を繰り返し判定する(ステップSC2)。ステップSC2の処理は、図11のステップSB2の処理と同様である。
通電遮断信号が供給された場合、換言すれば、非通電状態にある場合(ステップSC2:YES)、処理回路41は、椅子50の通電を遮断する(ステップSC3)。具体的には、ステップSB3において処理回路41は、変形許可信号を、通信インタフェース45等を介して椅子50に供給する。変形許可信号は、非通電状態である旨の通電遮断信号そのものでも良いし、通電遮断信号に対応する他の電気信号でも良い。変形許可信号が供給された場合、椅子50の椅子制御装置61は、通電切替器65を制御して電力供給路80との接続を遮断(OFF)する。これにより、椅子50の通電が遮断する。
通電が遮断された後、ユーザは、椅子50の変形固定機構から変形固定ピンを引き抜く。これにより、椅子50が機械的に変形可能な状態に移行する。そして椅子50は、退避形態に変形する。
上記の通り、実施例3に係るX線コンピュータ断層撮影装置1は、架台本体11の通電が遮断されている状態に限定して椅子50の通電を遮断させる。非通電時において椅子50は通常形態から脱出用形態に変形可能である。よって、座位の被検体Pを医用撮像可能なX線コンピュータ断層撮影装置1において短時間且つ容易に被検体Pを架台10から退避することが可能になる。また、架台本体11の通電状態に限定して椅子50を変形可能にすることにより、通電状態以外の時に操作ミス等の意図しないタイミングで椅子50が変形することを防止できる。
(応用例1)
上記の実施形態において背座部52は、背座部調節機構56により傾きが調節されるものとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、背座部調節機構56が設けられなくても良い。
図13は、応用例1に係る背座部52の背面図であり、図14は、応用例1に係る背座部52の側面図である。図13及び図14に示すように、応用例1に係る背座部52は、伸縮性素材により形成された伸縮部91と伸縮部91の両側に設けられた支持部92とを有する。伸縮部91は、被検体Pの背面に当接し、被検体Pの背面を支持する。伸縮部91は、例えば、布等の伸縮性素材により形成される。支持部92は、木材や金属、強化プラスチック等の棒状部材である。支持部92の一端は座面部51等に設けられている。
上記構成により、被検体Pが伸縮部91側に倒れ込むことにより、被検体Pを傾けることが可能になる。従って応用例1によれば、背座部調節機構56を設ける必要がなくなる。
(応用例2)
図15は、応用例2に係るシート60と座面部51との接触面の拡大図である。図15に示すように、座面部51の表面には当該表面に対して突出した複数の突出部51−1が設けられる。シート60には突出部51−1に嵌まり合う複数の嵌合部60−1が設けられる。突出部51−1と嵌合部60−1は、2次元状に設けられても良いし、1次元状に設けられても良い。突出部51−1が嵌合部60−1に嵌まり合うことにより、座面部51に対するシート60の滑り止めとしての機能が発揮される。嵌合部60−1が設けられることにより、シート60の被検体Pとの接触面を平坦にすることができる。これにより、滑り止めとしての機能を発揮しつつ、被検体Pの座り心地を快適に維持することも可能になる。
突出部51−1は、表面に対して出し入れ可能に設けられる。例えば、椅子50には突出部51−1を出し入れするためのスイッチが設けられる。例えば、突出部51−1を座面部51に収納するための収納スイッチと、突出部51−1を座面部51から突出するための突出スイッチとを有する。収納スイッチが押下されることにより椅子制御装置61は、突出部51−1を座面部51に収納する。突出スイッチが押下されることにより椅子制御装置61は、突出部51−1を座面部51から突出する。このようにスイッチの操作により突出部51−1を出し入れ可能にすることにより、被検体P自身のタイミングで退避することが可能になる。
なお、突出部51−1は、座面部51だけでなく、背座部52及び脚座部53における被検体Pとの接触面に設けられても良い。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、座位の被検体を医用撮像可能な医用画像診断装置において短時間且つ容易に被検体が架台から退避することができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、プログラムを実行するのではなく、論理回路の組合せにより当該プログラムに対応する機能を実現しても良い。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図2及び図6等における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線コンピュータ断層撮影装置
10 架台
11 架台本体
13 支柱
15 開口
17 X線管
19 X線検出器
21 回転フレーム
23 架台制御装置
25 支柱駆動装置
27 操作パネル
29 電源
31 高電圧発生器
33 データ収集回路(DAS)
40 コンソール
41 処理回路
42 メモリ
43 ディスプレイ
44 入力インタフェース
45 通信インタフェース
50 椅子
51 座面部
51−1 突出部
52 背座部
53 脚座部
54 脚材
55 車輪
56 背座部調節機構
57 脚座部調節機構
58 座面部調節機構
59 位置固定ピン
60 シート
60−1 嵌合部
61 椅子制御装置
62 駆動装置
63 駆動軸
64 通信インタフェース
65 通電切替器
66 変形スイッチ
71 係止具
80 電力供給路
91 伸縮部
92 支持部
411 撮像制御機能
412 再構成機能
413 画像処理機能
414 停止信号取得機能
415 椅子認識機能
416 変形許可信号送信機能

Claims (9)

  1. 医用撮像を行う架台本体と、
    前記架台本体を床面に対して略垂直方向に移動可能に支持する支持部と、
    前記架台本体の移動の可否を示す第1信号を取得する取得部と、
    前記架台本体による医用撮像のための撮影位置に配置された、被検体が座るための椅子を認識する認識部と、
    前記撮影位置に配置された前記椅子に、前記第1信号又は前記第1信号に対応する第2信号を供給する信号供給部と、
    を具備する医用画像診断装置。
  2. 前記第1信号は、前記架台本体の移動が不可であることを示す信号である、請求項1記載の医用画像診断装置。
  3. 前記取得部は、ユーザによる前記架台本体の緊急停止指示に起因する信号を前記第1信号として取得する、請求項2記載の医用画像診断装置。
  4. 前記架台本体を前記略垂直方向に移動するために前記支持部を駆動する駆動部を更に備え、
    前記取得部は、前記駆動部への通電が途絶えた場合、通電が途絶えた旨を示す信号を前記第1信号として取得する、
    請求項2記載の医用画像診断装置。
  5. 前記椅子は、変形可能に形成され、
    前記信号供給部は、前記椅子の変形を許可するために前記第2信号として供給する、
    請求項2記載の医用画像診断装置。
  6. 前記信号供給部は、前記第1信号が取得され且つ前記撮影位置への前記椅子の配置が認識された場合、前記第1信号又は前記第2信号を前記椅子に供給する、請求項2記載の医用画像診断装置。
  7. 前記椅子を床面に固定するために、前記椅子に設けられた留め具に係止される係止部を更に備え、
    前記留め具が前記係止部に係止したときに前記椅子が通電可能になるように、床下に設けられた電力供給路、前記留め具及び前記係止部が設けられる、
    請求項1記載の医用画像診断装置。
  8. 医用撮像を行う架台本体と、
    前記架台本体を床面に対して略垂直方向に移動可能に支持する支持部と、
    前記架台本体を前記略垂直方向に移動するために前記支持部を駆動する駆動制御部と、
    前記架台本体による医用撮像のための撮影位置に配置された椅子と前記駆動制御部とを通電可能に接続する電力供給路と、
    前記駆動制御部への通電が遮断された場合、前記椅子に設けられた固定機構による前記椅子の形態の固定を解除する解除部と、
    を具備する医用画像診断装置。
  9. 被検体が着座する座面部と、
    前記座面部に設けられ、前記被検体の脚部を支持する脚座部と、
    前記座面部及び前記脚座部の配置を調節する駆動軸と、
    医用画像診断装置から架台本体の移動の不可又は変形の許可に対応する信号を受信する受信部と、
    前記信号を受信した場合、前記駆動軸を作動する制御部と、
    を具備する医用撮像用椅子。
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