JP2019196810A - ワンウェイクラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化を招くことなく、動力源側の入力軸からワンウェイクラッチに入力される入力回転数を制御することができるワンウェイクラッチを提供すること。【解決手段】ワンウェイクラッチ1は、外部からの回転が入力される外輪3と、外輪3の内径側に外輪3と相対回転可能に配置された内輪5と、外輪3と内輪5との間に配置され、外輪3と内輪5とを結合し、外輪3と内輪5との間でトルクを伝達するための複数のローラ17と、複数のローラ17を周方向一方側に付勢し、外部からの回転が所定値以内の時に外輪3と内輪5との結合を保持する複数のスプリング19と、外部からの回転が所定値を超えた時に複数のローラ17を周方向他方側に移動させ、外輪3と内輪5との結合を解除する解除機構とを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両や産業用機械においてトルクの伝達、バックストップ等のために用いられるワンウェイクラッチに関する。
内燃機関であるエンジンと電動モータ(以降、それぞれ単に「エンジン」と「モータ」と称する。)とを併用した駆動装置を有するハイブリッド車両においては、駆動関連装置に潤滑オイルを循環させるためのオイルポンプの動力源として、エンジンおよびモータの双方を用いている。特許文献1および2には、これら2系統の動力源のそれぞれから入力される駆動力を、オイルポンプの駆動軸に連結された出力部材に選択的に伝達するクラッチ装置が記載されている。
このようなクラッチ装置は、2つのワンウェイクラッチが同軸上に軸方向に並べて配置され、2つのワンウェイクラッチはそれぞれエンジン側またはモータ側の駆動部材によって外輪が駆動され、それぞれの外輪の回転が2つのワンウェイクラッチの共通の出力部材である内輪に伝達される構成になっている。
特開平10−67238号公報 特開2012−67862号公報
近年、ハイブリッド車両において、駆動装置であるモータの高回転化、高出力化が求められている。しかし、従来のワンウェイクラッチに入力側動力源として高回転モータを適用した場合、ワンウェイクラッチに高回転モータの最大値での回転が入力されると、フリクション抵抗増加、焼き付き等の耐久性の問題が発生する。また、ワンウェイクラッチは安定したロック状態に至らず、すべりが発生してしまう虞がある。ワンウェイクラッチにすべりが発生すると、トルクの伝達が不安定になってしまう。一方、トルクの伝達を安定させるために、ワンウェイクラッチに入力される高回転モータからの入力回転数を制御するための制御装置をワンウェイクラッチとは別に設けると、ワンウェイクラッチを含む装置全体の大型化を招いてしまう。
さらに、エンジンの駆動力をオイルポンプに伝達する側のワンウェイクラッチにおいても入力回転数を制御しようとすると、前記制御装置はさらに大型のものとなってしまう。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、大型化を招くことなく、動力源側の入力軸からワンウェイクラッチに入力される入力回転数を制御することができるワンウェイクラッチを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るワンウェイクラッチは、
外部からの回転が入力される外輪と、
前記外輪の内径側に前記外輪と相対回転可能に配置された内輪と、
前記外輪と前記内輪との間に周方向所定間隔で配置され、前記外輪と前記内輪とを結合し、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達するための複数のトルク伝達部材と、
前記複数のトルク伝達部材を周方向一方側に付勢し、前記外部からの回転が所定値以内の時に前記外輪と前記内輪との結合を保持する複数の弾性部材と、
前記外部からの回転が前記所定値を超えた時に前記複数のトルク伝達部材を周方向他方側に移動させ、前記結合を解除する解除機構とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、大型化を招くことなく、動力源側の入力軸からワンウェイクラッチに入力される入力回転数を制御することができるワンウェイクラッチを提供することができる。
図1は、実施形態に係るワンウェイクラッチの中心軸線に沿った断面図である。 図2は、図1におけるX−Xに沿った断面図であり、外輪と内輪とが結合している状態を示している。 図3は、図1におけるX−Xに沿った断面図であり、外輪と内輪との結合が解除されている状態を示している。 図4は、図3の部分拡大図である。
以下、本発明の一の実施形態に係るワンウェイクラッチについて、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態におけるワンウェイクラッチの方向について定義する。本実施形態において、「中心軸線」とはワンウェイクラッチの中心軸線のことをいい、軸方向、径方向、周方向とは、中心軸線に関する軸方向、径方向、周方向のことをいう。軸方向について、図1においては紙面右方側を軸方向一方側とし、紙面左方側を軸方向他方側とし、図2および図3においては紙面手前側を軸方向一方側とし、紙面奥側を軸方向他方側とする。周方向について、図2および図3において、紙面に向かって右に回転する方向を周方向一方側に向かう方向あるいは時計方向とし、紙面に向かって左に回転する方向を周方向他方側に向かう方向あるいは反時計方向とする。
図1は、実施形態に係るワンウェイクラッチの中心軸線に沿った断面図である。
図2は、図1におけるX−Xに沿った断面図であり、外輪と内輪とが結合している状態を示している。
ここで本実施形態は、エンジンとモータとを併用した駆動装置を有するハイブリッド車両において、駆動関連装置に潤滑オイルを循環させるためのオイルポンプの駆動軸に、エンジンまたはモータの駆動力を伝達するためのワンウェイクラッチの例である。なお、以下の説明においては、エンジン、モータ、およびオイルポンプの図示は省略している。
当該ハイブリッド車両は、オイルポンプを駆動させるために本実施形態に係るワンウェイクラッチ1(図1、2参照)を2つ用いている。すなわち、エンジンの駆動力をオイルポンプに伝達するためのものと、モータの駆動力をオイルポンプに伝達するためのものの2つである。2つのワンウェイクラッチ1は共通の出力軸13(図1、2参照)に軸方向に並べて配置され、それぞれエンジン側またはモータ側の駆動部材によって駆動された外輪3の回転を内輪5に伝達している。2つのワンウェイクラッチ1のそれぞれの内輪5は前記共通の出力軸13に嵌合しており、エンジンおよびモータの駆動力の何れかが出力軸13に伝達される構成になっている。
これら2つのワンウェイクラッチ1は同じ構成であるので、以下の説明においてはモータの駆動力をオイルポンプに伝達するためのものについて説明し、エンジンの駆動力をオイルポンプに伝達するためのものについての説明は省略する。以下、本実施形態におけるワンウェイクラッチ1の構成について詳細に説明する。
本実施形態に係るワンウェイクラッチ1は、外輪3と、外輪3に対して内径方向に離間し、外輪3と同軸に且つ相対回転可能に配置された内輪5とを備えている。外輪3の外周部にはスプライン7が形成されている。スプライン7は、入力軸9の内周部に形成されたスプライン11と嵌合している。入力軸9には、駆動装置であるモータの出力軸の回転が図示しないギヤ機構を介して伝達される。内輪5の中央部にはシャフトホール12が形成され、シャフトホール12には出力軸13がセレーション嵌合している。出力軸13は、図示しないオイルポンプの駆動軸に連結されている。
ワンウェイクラッチ1は、外輪3の内周面と内輪5の外周面との間に周方向に所定間隔で介装された複数(本実施形態においては4つ)のローラ17と、ローラ17を外輪3と内輪5とが結合する方向に付勢するコイル状またはアコーデオン状のスプリング19と、ブロックベアリング21と、ローラ17とブロックベアリング21とを保持する樹脂製の保持器23とを備えている。ローラ17は外輪3と内輪5とを結合し、外輪3と内輪5との間でトルクの伝達をするためのトルク伝達部材である。
ワンウェイクラッチ1はさらに、外輪3と内輪5との間に配置され、外輪3と内輪5とを結合している複数のローラ17を、外輪3と内輪5との結合を解除する方向に移動させるための補助ローラ24を複数備えている。補助ローラ24は、ローラ17と同数が備えられている。補助ローラ24は、後述するように、モータの出力軸に連結されている入力軸9の回転数が所定の回転数を上回ると、それ以上の高回転でのトルク伝達がなされないように外輪3と内輪5との結合を解除するための解除機構を構成している。
内輪5の外周部には、ローラ17が係合するカム面25を備えたカム部27が複数形成されている。本実施形態においては、4つのカム部27が形成されている。これらのカム部27は周方向に所定間隔で形成されている。カム部27は、内輪5の外周面が径方向内方に窪んだ凹部として形成されている。カム部27のカム面25は、凹部の周方向一方端から周方向他方端へ向かうに従い外輪3の内周面との径方向間隔が大きくなる方向に傾斜した傾斜面である。
ローラ17は円柱状の部材である。ローラ17は、ローラ17自体の軸方向が外輪3および内輪5の軸方向と平行となる向きにカム部27に配置されている。ローラ17は、カム部27のカム面25を摺動または転動する。
ブロックベアリング21は、径方向上下端部から径方向中央部に向かって周方向寸法が徐々に小さくなり、周方向両側の面の中央部がくびれている。ブロックベアリング21は、周方向に所定間隔で複数(本実施形態においては4つ)配置されており、外輪3と内輪5との径方向間隔を保ち、外輪3と内輪5とを同心に保持している。
保持器23は、図1および図2に示すように、ローラ17の軸方向一方側に配置された第1環状部31と、ローラ17の軸方向他方側に配置された第2環状部33と、第1環状部31と第2環状部33とを軸方向に連結する複数の柱部35とによって構成されている。柱部35は、保持器23の全周に亘って複数(本実施形態においては4つ)が設けてある。
保持器23の柱部35の周方向一方側の面には凹部37が形成されている。凹部37には、ローラ17をカム面25との係合方向すなわち周方向一方側に付勢するためのスプリング19が配置されている。柱部35の周方向他方側の面は、ブロックベアリング21の周方向一方側の面のくぼみ形状に対応した曲面に形成され、ブロックベアリング21の周方向一方側の面と全面が接触している。
図1に示すように、保持器23の第1環状部31の内径側縁部には、径方向内方に突出するフランジ39が形成され、フランジ39の軸方向他方側の面は、内輪5の軸方向一方側の端面に接触している。保持器23の第1環状部31の外径側縁部には、径方外方に突出するフランジ40が形成され、フランジ40の軸方向他方側の面は、外輪3の軸方向一方側の端面に接触している。第1環状部31の軸方向一方側の端面は、ワンウェイクラッチ1の周辺部材44に回動可能に保持されている。
保持器23の第2環状部33の内径側縁部には、径方向内方に突出するフランジ41が形成され、フランジ41の軸方向一方側の面は、内輪5の軸方向他方側の端面に接触している。保持器23の第2環状部33の外径側縁部には、径方向外方に突出するフランジ43が形成され、フランジ43の軸方向一方側の面は、外輪3の軸方向他方側の端面に接触している。第2環状部33の軸方向他方側の端面は、ワンウェイクラッチ1の周辺部材44に回動可能に保持されている。このような構成により、保持器23は軸方向の移動が規制されている。
保持器23の柱部35の内周部には、径方向内方へ突出し、軸方向に延在する突出部45が形成されている。突出部45は内輪5の外周面に形成された軸方向溝29に係合している。この係合により、保持器23は内輪5との相対回転が規制され、内輪5と一体に回転する。
内輪5の外周部には、各カム面25の周方向一方端に隣接して、断面形状が円弧の凹面部51が形成されている。凹面部51は内輪5の外周部を軸方向に貫通している。内輪5の外周部にはさらに、各凹面部51の周方向一方側に隣接して、径方向外方に突出する突出部53が形成されている。突出部53の周方向一方側の面はブロックベアリング21の周方向他方側の面のくぼみ形状に対応した曲面に形成され、ブロックベアリング21の周方向他方側の面と全面が接触している。ブロックベアリング21は、突出部53と保持器23の柱部35とによって周方向移動が規制されると共に、径方向外方へのがたつきも抑制されている。
内輪5の突出部53の周方向他方側の面と保持器23の柱部35の周方向一方側の面とは所定の間隔を介して周方向に対向している。柱部35の周方向一方側の面と突出部の周方向他方側の面とによって形成される空間38内に1つのローラ17が配置されている。
突出部53の周方向他方側の面の外径側部分には、周方向他方側に張り出した張り出し部55が形成されている。突出部53の外周面と張り出し部55の外周面とは、外輪3の内周面の曲率半径と同じ曲率半径を有する一つの曲面を形成している。張り出し部55の内周側の面は、周方向他方側すなわち張り出し部55の先端に向かうに従い、内輪5の外周面との径方向間隔が大きくなる方向に傾斜した傾斜面57となっている。言い換えると、張り出し部55の内周側の面は、径方向外方に向かうに従い内輪5の外周面との径方向間隔が大きくなる方向すなわちローラ17に近づく方向へ傾く傾斜面57となっている。
突出部53の周方向他方側の面の内径側部分は、断面形状が円弧の曲面部59となっている。曲面部59は凹面部51と張り出し部55の傾斜面57との連続部を形成している。曲面部59の断面形状の円弧は内輪5の凹面部51の断面形状の円弧と同じ曲率半径を有し、凹面部51の断面形状の円弧と連続して略半円の弧を形成している。
内輪5の凹面部51と、突出部53の曲面部59と、張り出し部55の傾斜面57とにより、軸方向に延在し、断面略U字状またはJ字状の凹溝61が形成されている。曲面部59と凹面部51の曲面部59側の部分とが凹溝61の底部を構成し、凹面部51のカム面25側の部分と傾斜面57とが、凹溝61の底部に関して対向する一対の壁を構成している。傾斜面57は凹溝61の周方向一方側の壁を構成し、凹面部51の径方向外方まで延在している。すなわち傾斜面57は、凹面部51を、空間を介して径方向外方で覆っている。傾斜面57はこのような構成なので、凹溝61は径方向外方且つ周方向他方側に開口している。
凹溝61の底部の曲率半径は、ローラ17の曲率半径よりも小さく形成されている。凹溝61には、補助ローラ24が配置されている。補助ローラ24は、ローラ17の周方向一方側に配置されている。補助ローラ24は円柱状の部材であり、その断面形状の円の曲率半径は、凹溝61の底部の曲率半径よりも少し小さく形成されている。補助ローラ24はローラ17と略同じ軸方向長さを有し、補助ローラ24自体の軸方向が外輪3および内輪5の軸方向と平行となる向きに凹溝61に配置されている。
補助ローラ24は、凹溝61の底部に関して対向する前記一対の壁間の幅よりも少し小さい直径を有している。このような構成により、補助ローラ24は凹溝61の傾斜面57に沿って略径方向に移動可能となっている。図2に示すように、補助ローラ24は凹溝61の底部に位置している状態において、凹溝61の開口から周方向他方側の一部が突出し、他の部分は凹溝61に収容されている。補助ローラ24は、凹溝61の開口から突出している周方向他方側の部分が、ローラ17の周方向一方側の部分と接触している。このように凹溝61は補助ローラ24の収容部を構成している。
以上説明したような構成を有する本実施形態のワンウェイクラッチ1は、外輪3が周方向一方側すなわち時計方向へ回転すると、ローラ17が内輪5のカム面25と外輪3の内周面とに係合し、外輪3と内輪5とが一体に回転し、外輪3から内輪5へ回転が伝達される。すなわち、入力軸9から外輪3に入力されたモータの出力軸の回転をトルク伝達部材であるローラ17を介して内輪5に伝達し、内輪5に嵌合された出力軸13の回転として出力している。一方、外輪3が反時計方向へ回転すると、ローラ17は内輪5のカム面25に係合せず、外輪3は内輪5に対して空転する。この状態においては、外輪3から内輪5へ回転は伝達されない。
次に、本実施形態のワンウェイクラッチ1の作動を説明する。
本実施形態のワンウェイクラッチ1は、モータの出力軸に連結されている入力軸9の単位時間当たりの回転数が所定の回転数を上回ると、それ以上の高回転での回転伝達がなされないように外輪3と内輪5との結合を解除し、外輪3から内輪5への回転の伝達が遮断される構成となっている。
モータが停止している状態においては、ワンウェイクラッチ1の外輪3は停止している。この状態において、ローラ17はスプリング19によって周方向一方側へ付勢されているが、ローラ17はカム面25に係合はしていない。また、この状態において、補助ローラ24は周方向他方側の部分がローラ17の周方向一方側の部分と接触しており、補助ローラ24はローラ17によって周方向一方側へ付勢され、凹溝61の底部に位置している。
この状態からモータが始動し、モータの出力軸の回転が入力軸9に伝達されると、入力軸9の回転はワンウェイクラッチ1の外輪3に伝達され、外輪3は時計方向に回転する。外輪3が回転すると、ローラ17は、外輪3の内周面およびカム面25上を転動または摺動して周方向一方側へ移動し、カム面25に係合する。これにより外輪3と内輪5とが結合し、外輪3と内輪5とは一体に回転する。
このときスプリング19は、ローラ17を周方向一方側へ付勢することによりローラ17が周方向他方側へ移動することを防止している。このように、スプリング19は、ローラ17のカム面25との係合を保持し、外輪3と内輪5との結合状態を保持している。この状態において、入力軸9からワンウェイクラッチ1に入力されたモータの出力軸の回転は、ローラ17を介して内輪5に伝達され、出力軸13の回転として出力される。
この状態において、補助ローラ24は、図2に示すように、ローラ17の移動により周方向一方側へ押され、凹溝61の底部に押圧されている。
内輪5が外輪3と一体に回転すると、凹溝61に配置された補助ローラ24には遠心力が作用する。入力軸9の単位時間当たりの回転数が増加し、これに伴い内輪5の単位時間当たりの回転数が増加すると、補助ローラ24に作用する遠心力も増大する。
本実施形態においては、モータの回転数が低速回転域から車両の通常の走行状態に対応する回転域までの範囲においては、入力軸9の単位時間当たりの回転数は所定の回転数以下である。この状態においては、補助ローラ24に作用する遠心力が、外輪3からの回転トルクによって発生しているローラ17と外輪3および、ローラ17と内輪5との間の係合力を上回ることはない。したがって各補助ローラ24はローラ17に押圧された状態のままで凹溝61の底部から移動しない。外輪3と内輪5とは一体に回転し、入力軸9から出力軸13へ回転は伝達される。
モータの回転数が増加して高速回転域になると、入力軸9の単位時間当たりの回転数が所定の回転数を上回る。すなわち、内輪5の単位時間当たりの回転数が所定の回転数を上回る。この状態においては、補助ローラ24に作用する遠心力が、外輪3からの回転トルクによって発生しているローラ17と外輪3および、ローラ17と内輪5との間の係合力を上回る。すると、補助ローラ24には遠心力によって径方向外方への力が作用しているので、補助ローラ24は径方向外方へ移動しようとする。しかし凹溝61の径方向外方には凹溝61の周方向一方側の壁面である傾斜面57が配置されているので、補助ローラ24は傾斜面57上を転動または摺動し、傾斜面57に沿って径方向外方且つ周方向他方側へ移動する。補助ローラ24が傾斜面57に沿って移動すると、補助ローラ24は凹溝61の開口からさらに突出し、接触しているローラ17を周方向他方側へ押圧し、かつ内輪5を周方向一方側へ押圧して、ローラ17と内輪5のカム面25との係合力を低下させる。
以上のように、ローラ17は、補助ローラ24によって周方向他方側へ押圧され、カム面25上を周方向他方側へ移動する。こうしてローラ17とカム面25との係合は解除され、これと同時に外輪3と内輪5との結合も解除される。このように、補助ローラ24と、凹溝61の壁である傾斜面57とは、外輪3と内輪5との結合を解除する解除機構を構成している。
図3は、図1におけるX−Xに沿った断面図であり、補助ローラ24によって外輪3と内輪5との結合が解除されている状態を示している。図4は、図3の部分拡大図である。
外輪3と内輪5との結合が解除されている状態において、外輪3は内輪5に対して空転状態となる。したがって入力軸9から外輪3に入力されるモータの高速の回転は、内輪5に伝達されない。一方、外輪3と内輪5との結合が解除されても、内輪5は結合が解除されるまでの回転の惰性により回転が継続される。したがって内輪5の回転は出力軸13の回転として出力される。すなわちオイルポンプの駆動軸の駆動は継続される。
図3および図4に示すように、遠心力によって外輪3と内輪5との結合が解除されている状態において、補助ローラ24は凹溝61の開口部に位置し、略半分が凹溝61の開口から突出している。この状態において補助ローラ24は、ローラ17と、内輪5の凹面部51の縁部と、凹溝61の傾斜面57の3点に接触している。
ここで、図4に示すように、軸方向一方側から見て、補助ローラ24とローラ17との接触点と補助ローラ24の中心Cとを結ぶ直線Aと、補助ローラ24と傾斜面57との接触点と補助ローラ24の中心Cとを結ぶ直線Bとのなす角θは、鈍角となっている。ローラ17、補助ローラ24、および凹溝61の傾斜面57をこのような構成とすることにより、補助ローラ24に作用する遠心力が、補助ローラ24の周方向一方側に配置されているローラ17に効率的に作用することとなる。その結果、補助ローラ24を移動させるための入力軸9の単位時間当たりの回転数を適切に設定することができる。
外輪3と内輪5との結合が解除されている状態から、モータの回転数が減少し、入力軸9の単位時間当たりの回転数が所定の回転数以下となると、補助ローラ24に作用する遠心力は、外輪3からの回転トルクによって発生しているローラ17と外輪3および、ローラ17と内輪5との間の係合力よりも小さくなる。すると、ローラ17は周方向一方側に押圧されてカム面25上を周方向一方側に移動する。ローラ17のこの移動により補助ローラ24は周方向一方側へ押され、凹溝61の底部に移動する。そしてローラ17はカム面25に係合する。これにより外輪3と内輪5とは再び結合し、外輪3と内輪5とは一体に回転する。
このように、本実施形態のワンウェイクラッチ1は、入力軸9の単位時間当たりの回転数が所定の回転数以下の状態では、入力軸9に伝達されたモータの出力軸の回転は外輪3から内輪5に伝達される一方、入力軸9の単位時間当たりの回転数が所定の回転数を上回ると外輪3から内輪5への回転の伝達を遮断する。このように、本実施形態によれば、ワンウェイクラッチ1とは別の制御装置を設けることなく、動力源側の入力軸9からワンウェイクラッチ1に入力される入力回転数を制御することができる。その結果、ワンウェイクラッチ1の大型化を抑制するとともに、入力側動力源として高回転モータを適用しても、安定したトルクの伝達を実現することができる。
外輪3と内輪5とを結合し、結合を解除するための入力軸9の単位時間当たりの回転数は、ワンウェイクラッチ1のローラ17の直径および数、補助ローラ24の直径、外輪3および内輪5の大きさ、モータの出力の大きさ等を総合的に考慮して設計される。
なお、本実施形態に係るワンウェイクラッチ1は、上記実施形態に限定されず、変形が可能である。例えばローラ17および補助ローラ24の数は、必要なトルク容量に合わせて適宜調節が可能である。また、上記実施形態においてはカム面25を内輪5に設けているが、カム面25を外輪3に設けても良い。また、凹溝61の軸方向両端を塞ぎ、補助ローラ24に代えて補助ローラ24と同径のボールを1つまたは複数配置しても良い。
1 ワンウェイクラッチ
3 外輪
5 内輪
9 入力軸
12 シャフトホール
13 出力軸
17 ローラ
19 スプリング
21 ブロックベアリング
23 保持器
24 補助ローラ
25 カム面
27 カム部
51 凹面部
53 突出部
55 張り出し部
57 傾斜面
59 曲面部
61 凹溝

Claims (5)

  1. 外部からの回転が入力される外輪と、
    前記外輪の内径側に前記外輪と相対回転可能に配置された内輪と、
    前記外輪と前記内輪との間に周方向所定間隔で配置され、前記外輪と前記内輪とを結合し、前記外輪と前記内輪との間でトルクを伝達するための複数のトルク伝達部材と、
    前記複数のトルク伝達部材を周方向一方側に付勢し、前記外部からの回転が所定値以内の時に前記外輪と前記内輪との結合を保持する複数の弾性部材と、
    前記外部からの回転が前記所定値を超えた時に前記複数のトルク伝達部材を周方向他方側に移動させ、前記結合を解除する解除機構とを備えていることを特徴とするワンウェイクラッチ。
  2. 前記解除機構は、
    前記各トルク伝達部材の周方向一方側の前記内輪の外周部分に設けられた凹部と、前記各凹部に略径方向に移動可能に、且つ前記トルク伝達部材と接触状態で配置された移動部材とからなり、
    前記移動部材が前記内輪とともに回転することによる遠心力によって前記凹部を移動することにより、前記トルク伝達部材を周方向他方側に移動させることを特徴とする請求項1に記載のワンウェイクラッチ。
  3. 前記凹部は、径方向外方に向かうに従い前記トルク伝達部材に近づく方向に傾斜する傾斜部を有し、
    前記移動部材は、前記傾斜部に沿って前記凹部を移動することを特徴とする請求項2に記載のワンウェイクラッチ。
  4. 前記トルク伝達部材は第1のローラであり、前記移動部材は第2のローラであることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のワンウェイクラッチ。
  5. 前記解除機構によって前記外輪と前記内輪との前記結合が解除されている時、軸方向から見て、前記第1のローラと前記第2のローラとの接触点と前記第2のローラの中心とを結ぶ直線と、前記傾斜部と前記第2のローラとの接触点と前記第2のローラの中心とを結ぶ直線とがなす角は、鈍角であることを特徴とする請求項4に記載のワンウェイクラッチ。
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