JP2019196278A - チタン化合物の回収方法、酸化チタンの製造方法およびチタン酸アルカリの製造方法 - Google Patents

チタン化合物の回収方法、酸化チタンの製造方法およびチタン酸アルカリの製造方法 Download PDF

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Masashi Ozaki
雅志 尾崎
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Abstract

【課題】オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に回収する方法を提供する。【解決手段】オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生する、チタン化合物を含む排液からチタン化合物を回収する方法であって、前記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、前記一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、酸化チタンを凝集させることを特徴とするチタン化合物の回収方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、チタン化合物の回収方法、酸化チタンの製造方法およびチタン酸アルカリの製造方法に関する。
従来、プロピレンなどのオレフィン類の重合が、マグネシウム、チタン、電子供与性化合物およびハロゲン等を含有するオレフィン類重合用固体触媒成分を用いて行われており、これ等固体触媒成分は、例えば、溶液状のマグネシウム化合物と溶液状のチタン化合物とを必要に応じ電子供与性化合物の存在下において接触させることで、作製されている。
このようなオレフィン類重合用固体触媒成分を調製する際や、当該固体触媒成分からオレフィン類重合用触媒を調製する際に、固体触媒成分に担持されなかった余剰のチタン化合物や調製時の副反応等で生成したその他のチタン化合物を含有する排液が生じてしまう。
従来は、減圧蒸留により廃溶液からチタン化合物を回収していたが、この方法では蒸留母液またはトレーに固形物が析出し、蒸留釜残液の排出が困難になり、塔内差圧の発生等により蒸留の継続が困難になるため、チタン化合物の回収を充分に行わないまま蒸留を停止し、蒸留釜残液を廃棄していた。
しかしながら、資源の有効利用、廃棄物の削減等の観点から、回収しきれなかったチタン化合物が含まれる蒸留釜残液から、さらにチタン化合物を回収する方法、回収したチタン化合物を再利用する方法等が求められるようになっている。
これらチタン化合物を含有する蒸留釜残液からチタン化合物を回収する方法としては、例えば、特開2001−261340号公報(特許文献1)において、ポリマー製造用触媒成分を調製する際に発生するチタン化合物を含む廃溶液からチタン化合物の一部をフラッシュ蒸留回収した後、回収残分と水とを接触させ、回収残分中のチタン化合物を加水分解し、水相を分離回収後に塩基で中和し、凝集剤等により固形物を凝集・沈降させ、該沈降物を回収後、含水量を減らしてプレスケーキとし、これらプレスケーキを焼成して粗酸化チタンを回収する方法が提案されている。
上記分離回収後の水相を中和する際に用いる塩基として、通常は、安価かつ取り扱いの容易なアンモニア水や水酸化カルシウムが好適に用いられていた。
特開2001−261340号公報
しかしながら、本願発明者等が検討したところ、特許文献1記載の方法では回収した粗酸化チタン中に窒素やカルシウムが混入する等して純度の高いチタン化合物を回収し得ないことが判明した。
そこで、回収後の粗酸化チタン中に混入しても、その後の水洗処理で除去可能な中和剤として水酸化ナトリウム等を用いる方法が考えられた。
しかしながら、本発明者等がさらに検討したところ、水酸化ナトリウム等を使用して中
和処理した場合には、中和処理後における粗酸化チタンの凝集性が著しく低下して収率が低下することから、同量の廃溶液加水分解物を処理する際に、従来よりも大きな粒子沈降用設備(シックナー)や大量の水を必要とするという技術課題が存在することが判明した。
このような状況下、本発明は、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に回収する方法を提供することを目的とするとともに、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に製造する方法を提供することを目的とし、さらに、高純度なチタン酸アルカリを低コストに製造する方法を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決すべく、本発明者等が鋭意検討を行ったところ、チタン化合物を含む排液を水と接触させチタン化合物を加水分解処理した後、水酸化ナトリウム等を使用して中和した場合、アナターゼ型を主結晶とする酸化チタンが生成し易いこと、アナターゼ型の酸化チタンはフロックが小さく凝集性が低いことから、収率が低下し易くなることを見出し、さらに、上記チタン化合物を含む排液中のチタン化合物を加水分解処理した後、加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、酸化チタンを凝集させることにより、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生する、チタン化合物を含む排液からチタン化合物を回収する方法であって、
前記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、
加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、
前記一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、
酸化チタンを凝集させる
ことを特徴とするチタン化合物の回収方法、
(2)前記一次中和処理および二次中和処理で使用する中和剤がアルカリ金属の水酸化物および水酸化マグネシウムから選ばれる一種以上である、上記(1)に記載のチタン化合物の回収方法、
(3)オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生する、チタン化合物を含む排液から酸化チタンを製造する方法であって、
前記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、
加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、
前記一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、
酸化チタンを凝集させる
ことを特徴とする酸化チタンの製造方法、
(4)前記一次中和処理および二次中和処理で使用する中和剤がアルカリ金属の水酸化物
および水酸化マグネシウムから選ばれる一種以上である、上記(3)に記載の酸化チタンの製造方法、
(5)上記(1)もしくは(2)に記載の方法で回収された酸化チタン、または上記(3)もしくは(4)に記載の方法で得られた酸化チタンを原料として用いることを特徴とするチタン酸アルカリの製造方法
を提供するものである。
本発明においては、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液に対し、加水分解処理を施し、加水分解して得られた水相に対して、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施した後、一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施すことにより、アナターゼ型の酸化チタンに代えてルチル型の酸化チタンが生成し易くなり、このために凝集性が向上し沈降性が向上すると考えられる。
従って、本発明によれば、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に回収する方法を提供することができるとともに、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に製造する方法を提供することができ、さらに、高純度なチタン酸アルカリを低コストに製造する方法を提供することができる。
実施例における排水処理フローを示す図である 実施例1で得られた酸化チタンのX線回折チャートである。 比較例1で得られた酸化チタンのX線回折チャートである。
先ず、本発明に係るチタン化合物の回収方法について説明する。
本発明に係るチタン化合物の回収方法は、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生する、チタン化合物を含む排液からチタン化合物を回収する方法であって、前記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、前記一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、酸化チタンを凝集させることを特徴とするものである。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒としては、オレフィン類の重合に供される固体触媒成分または触媒であれば特に制限されず、例えば、ポリオレフィン製造に用いられるチーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒、ポストメタロセン、ポリエチレンテレフタレート製造用の固体状チタン触媒等の触媒や、これ等の触媒を構成する固体触媒成分から選ばれる一種以上を挙げることができ、これらの中でも、ポリオレフィン製造に用いられるチーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒およびポストメタロセン触媒やこれ等の触媒を構成する固体触媒成分から選ばれる一種以上が好ましく、チーグラーナッタ触媒またはチーグラーナッタ触媒を構成する固体触媒成分がより好ましい。
上記チーグラーナッタ触媒またはチーグラーナッタ触媒を構成する固体触媒成分の中でも、マグネシウム化合物、チタン化合物およびハロゲン化合物、さらに必要に応じ電子供与性化合物を接触させることにより調製されるオレフィン類重合用固体触媒成分が好適で
ある。
上記オレフィン類重合用固体触媒成分の調製に使用されるマグネシウム化合物としては、ハロゲンを含有するものおよびハロゲン含有化合物と接触反応させることによりハロゲン含有マグネシウム化合物に変化するものが好ましい。
このようなマグネシウム化合物としては、塩化マグネシウム等の二ハロゲン化マグネシウム、アルコキシマグネシウムハライドなどのジアルキルマグネシウム、アルキルマグネシウムハライドおよびジエトキシマグネシウム等のジアルコキシマグネシウム等から選ばれる一種以上を挙げることができ、塩化マグネシウムまたはジエトキシマグネシウムが好ましい。
上記チタン化合物としては、例えば、下記一般式(1):
Ti(OR)4−N (1)
(式中のRは炭化水素基、Xはハロゲン原子を示し、Xが複数存在する場合、各Xは同一であっても異なっていてもよく、Nは0〜4の整数である。)で示される化合物が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物において、Rは、炭素数1〜10の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜6の炭化水素基であることがより好ましく、炭素数1〜4の炭化水素基であることがさらに好ましい。
上記一般式(1)で表されるチタン化合物として、具体的には、四塩化チタン、四フッ化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等の四ハロゲン化チタン、メトキシチタントリクロライド、エトキシチタントリクロライド、プロポキシチタントリクロライド、N−ブトキシチタントリクロライド等のアルコキシチタントリハライド、ジメトキシチタンジクロライド、ジエトキシチタンジクロライド、ジプロポキシチタンジクロライド、ジ−N−ブトキシチタンジクロライド等のジアルコキシチタンジハライド、トリメトキシチタンクロライド、トリエトキシチタンクロライド、トリプロポキシチタンクロライド、トリ−N−ブトキシチタンクロライド等のトリアルコキシチタンハライド等のアルコキシチタンハライド等のテトラアルコキシチタンから選ばれる一種以上を挙げることができる。
これ等のチタン化合物の中でも、ハロゲン含有チタン化合物が好ましく、四塩化チタン、四フッ化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等から選ばれる四ハロゲン化チタンがより好ましく、四塩化チタンがさらに好ましい。
上記チタン化合物は、炭化水素化合物またはハロゲン化炭化水素化合物などにより希釈されていてもよい。
上記オレフィン類重合用固体触媒成分の調製に使用される電子供与性化合物としては、特に限定されないが、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸、酸ハライド類、有機酸または無機酸のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物、アンモニア、アミン類、ニトリル類、イソシアネート、含窒素環状化合物、含酸素環状化合物、有機ケイ素化合物等から選ばれる一種以上が挙げられる。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、チタン化合物を含む排液は、オレフィン類重合用固体触媒成分の調製工程において、洗浄時、加熱接触時等に使用する有機溶媒成分、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、灯油、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、1,2−ジエチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキセン、デカリン、ミネラルオイル等の飽和炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、オルトジクロルベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロベンゼン、四塩化炭素、ジクロルエタン、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素化合物等、アルミ化合物、ケイ素化合物等から選ばれる一種以上の有機溶媒成分を含むものであってもよい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、チタン化合物を含む排液としては、マグネシウム化合物として塩化マグネシウムまたはジエトキシマグネシウムを含み、チタン化合物としてアルコキシチタンハロゲン化合物またはハロゲン化チタン化合物を含み、さらに電子供与性化合物および有機溶媒成分を含むものが好適である。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、チタン化合物を含む排液は、オレフィン類重合用固体触媒成分やオレフィン類重合用触媒の調製時に生じるものであり、固体触媒成分に担持されなかったチタン化合物やその調製工程における反応などで新たに生じたその他のチタン化合物を含み、チタン化合物を、0.01〜35質量%を含むものが好ましく、0.05〜10質量%含むものがより好ましく、0.1〜5質量%含むものがさらに好ましい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、上記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施す。
加水分解方法としては特に制限されず、排水を受水する受水槽中で別途注入した水と接触させる方法等を挙げることができる。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、チタン化合物がハロゲン化チタンである場合には、上記チタン化合物を含む排液を水と接触させることにより、チタン化合物が加水分解されて、ハロゲン化水素および酸化チタンを生成する。
上記加水分解処理時において、チタン化合物を含む排液と水との混合液は、pH0.5〜2.0であることが好ましく、pH0.7〜1.5であることがより好ましく、pH1程度であることがさらに好ましい。
チタン化合物を含む排液と水との混合液のpHが上記規定を満たすものであることにより、混合液中で生成した酸化チタンが析出し難くなり、その後の処理を円滑に行うことができる。
チタン化合物を含む排液と接触させる水の量は、チタン化合物を含む排液1mあたり、3〜10mであることが好ましく、4〜7mであることがより好ましく、5〜6mであることがさらに好ましい。
加水分解処理時の温度は特に制限されないが、10〜90℃であることが好ましく、20〜70℃であることがより好ましく、30〜60℃であることがさらに好ましい。
チタン化合物を含む排液と水との接触時間は、30〜60分間であることが好ましく、35〜55分間であることがより好ましく、40〜50分間であることがさらに好ましい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施す。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、一次中和処理時において、加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加え、pHが1.8〜2.3となるように中和剤を加えることが好ましく、pHが1.8〜2.2となるように中和剤を加えることがより好ましい。
一次中和処理時におけるpHが上記規定を満たすものであることにより、アナターゼ型の酸化チタンに代えてルチル型の酸化チタンを生成し易くなり、凝集、沈降を生じ易くなって、チタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で回収し易くなる。
一次中和処理時におけるpHが2.5以上であると一次中和処理時にアナターゼ型の酸化チタンが析出してしまい、一次中和処理時におけるpHが1.5未満であると二次中和槽でアナターゼ型の酸化チタンが析出し易くなる。
一次中和処理時に使用する中和剤としては、得られる酸化チタン中に残留し難いものであれば特に制限されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物や、水酸化マグネシウム等から選ばれる一種以上が好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。
一方、高純度な酸化チタンを得る上では、得られる酸化チタン中に窒素やカルシウム等の異物の混入を抑制するために、中和剤としてアンモニア水や水酸化カルシウム等は使用しないことが好ましい。
中和剤は、中和剤水溶液の状態で加水分解処理を施した排液の水相と接触させることが好ましく、この場合、中和剤水溶液中の中和剤の濃度は、0.10〜0.70mol/lであることが好ましく、0.10〜0.65mol/lであることがより好ましく、0.15〜0.65mol/lであることがさらに好ましい。
中和剤水溶液中の中和剤濃度が上記範囲内にあることにより、加水分解処理を施した排液中のpHを容易に所望範囲に制御することができ、後述する二次中和処理時にアナターゼ型の酸化チタンに代えてルチル型の酸化チタンが容易に生成し易くなり、このために凝集性が向上し沈降性を向上し易くなる。
中和剤濃度が0.70mol/lを超えると加水分解処理を施した排液中のpHを制御し難くなり、0.10mol/l未満であると、円滑な中和処理を行い難くなる。
一次中和処理時の温度は特に制限されないが、10〜50℃であることが好ましく、15〜45℃であることがより好ましく、20〜40℃であることがさらに好ましい。
中和剤との接触時間は、60〜120分間であることが好ましく、60〜100分間であることがより好ましく、60〜80分間であることがさらに好ましい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、一次中和処理は、加水分解処理を施した排液の水相に対して、中和槽(一次中和処理槽)中で中和剤を接触させて行うことが好ましく、一次中和処理槽は一槽であってもよいし、複数槽が連通したものであってもよい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施す。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、二次中和処理時において、一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加え、pHが2.5〜9となるように中和剤を加えることが好ましく、pHが6〜9となるように中和剤を加えることがより好ましく、pHが6.5〜7.5となるように中和剤を加えることがさら
に好ましい。
二次中和処理時におけるpHが上記規定を満たすものであることにより、アナターゼ型の酸化チタンに代えてルチル型の酸化チタンを生成し易くなり、凝集、沈降を生じ易くなって、チタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で回収し易くなる。
二次中和処理時におけるpHが2.5未満であると酸化チタンが析出し難くなり、好ましくない。
二次中和処理時に使用する中和剤としては、得られる酸化チタン中に残留し難いものであれば特に制限されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等から選ばれる一種以上が好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。
一方、高純度な酸化カルシウムを得る上では、得られる酸化チタン中に窒素やカルシウム等の異物の混入を抑制するために、中和剤としてアンモニア水や水酸化カルシウム等は使用しないことが好ましい。
中和剤は、中和剤水溶液の状態で、一次中和処理を施した処理液と接触させることが好ましく、この場合、中和剤水溶液中の中和剤の濃度は、0.10〜0.70mol/lであることが好ましく、0.10〜0.65mol/lであることがより好ましく、0.15〜0.65mol/lであることがさらに好ましい。
中和剤水溶液中の中和剤の濃度が上記範囲内にあることにより、一次中和処理を施した処理液中のpHを容易に所望範囲に制御することができ、アナターゼ型の酸化チタンに代えてルチル型の酸化チタンが容易に生成し易くなり、このために凝集性が向上し沈降性を向上し易くなる。
中和剤の濃度が0.70mol/lを超えると一次中和処理を施した処理液中のpHを制御し難くなり、0.10mol/l未満であると、円滑な中和処理を行い難くなる。
二次中和処理時の温度は特に制限されないが、10〜50℃であることが好ましく、15〜45℃であることがより好ましく、20〜40℃であることがさらに好ましい。
中和剤との接触時間は、60分〜120分間であることが好ましく、60分〜100分間であることがより好ましく、60分〜80分間であることがさらに好ましい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、二次中和処理は、一次中和処理を施した処理液に対し、処理槽(二次中和処理槽)中で中和剤と接触させることにより行うことが好ましく、二次中和処理槽は一槽であってもよいし、複数槽が連通したものであってもよい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、チタン化合物を含む排水に対し、加水分解処理後、特定の一次中和処理および二次中和処理を順次施すことにより、ルチル型の酸化チタンを選択的に生成し、凝集、析出し易くなることから、酸化チタンを高い収率で回収することができる。
一般的に、ルチル型の酸化チタンの方が、アナターゼ型の酸化チタンに比較して粒子径が大きいことが知られており、ストークスの式によると粒子の沈降速度は、粒径の2乗に比例することから、本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、酸化チタンを容易に凝集、析出することができ、このために酸化チタンを高い収率で回収し得ると考えられ
る。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、二次中和処理を施した処理液中の酸化チタンを凝集させる。
凝集処理は、アニオン系高分子凝集剤などの凝集剤を使用して行うことが好ましい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法において、酸化チタンの凝集は、二次中和処理を施した処理液を凝集槽中に送入して同槽内で行うことが好ましい。
酸化チタンが凝集し、沈降した後、得られた酸化チタンを液相と分離して、適宜脱水機等を用いて脱水処理することが好ましく、粒子沈降用設備(シックナー)を用いて得られた酸化チタンをプレスケーキ化してもよい。
また、酸化チタンを分離した後に得られる水相については、酸性度を中性(pH6.5〜7.5)に調整した上で、適宜廃液処理することが好ましい。
本発明に係るチタン化合物の回収方法においては、このようにしてチタン化合物を酸化チタンとして回収することができる。
本発明によれば、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液から、チタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に回収することができる。
次に、本発明に係るチタン化合物の製造方法について説明する。
本発明に係るチタン化合物の製造方法は、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生する、チタン化合物を含む排液から酸化チタンを製造する方法であって、
前記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、
加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、
前記一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、
酸化チタンを凝集させる
ことを特徴とするものである。
本発明に係るチタン化合物の製造方法は、チタン化合物を製造することを目的とするか回収することを目的とするかという点において異なるものの、使用する排水や、処理方法等については、本発明に係るチタン化合物の回収方法と共通し、その詳細については本発明に係るチタン化合物の回収方法の説明で述べたとおりである。
本発明によれば、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液から、チタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に製造することができる。
次に、本発明に係るチタン酸アルカリの製造方法について説明する。
本発明に係るチタン酸アルカリの製造方法は、本発明に係るチタン化合物の回収方法で回収された酸化チタン、または本発明に係るチタン化合物の製造方法で得られた酸化チタンを原料として用いることを特徴とするものである。
本発明に係るチタン酸アルカリの製造方法は、原料として、本発明に係るチタン化合物の回収方法で回収された酸化チタン、または本発明に係るチタン化合物の製造方法で得られた酸化チタンを原料として用いることを除けば、公知の方法を採用することができる。
例えば、チタン原料として、本発明に係るチタン化合物の回収方法で回収された酸化チタン、または本発明に係るチタン化合物の製造方法で得られた酸化チタンを用いるとともに、アルカリ原料として、カリウム化合物を用い、両者を含む原料混合物を焼成処理し、粉砕処理することにより製造することができる。
得られたチタン酸アルカリは、例えば、自動車、鉄道車両、航空機および産業機械類等における制動装置を構成する、ブレーキライニング、ディスクパッド、クラッチフェージング等の摩擦摺動部材用の摩擦材として好適に使用することができる。
本発明によれば、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液から高い収率で得られた高純度なチタン化合物を原料に用いることから、高純度なチタン酸アルカリを低コストに製造することができる。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
図1に示す処理フローを用いて、チタン化合物を含む排液から酸化チタンを得た。
すなわち、チーグラーナッタ触媒の製造工場において、オレフィン類重合用固体触媒成分を調製した際に発生する、四塩化チタン、ジエトキシマグネシウム、トルエンおよびヘプタンを含む液温25℃の排液を処理対象とし、当該排液Dを容量250mの受水槽1に送入することで混合し、加水分解を施した。このとき、受水槽中の排液のpHが1になるように受水槽中に加水分解用の水Wを送入した。
上記加水分解処理された排液の水相を、10m/hの速度で容量10mの一次中和処理槽2に送入し、液温25℃の12.5g/l(0.31mol/l)水酸化ナトリウム水溶液を用いて、一次中和処理槽2内に送入された排液のpHが2になるように一次中和処理を施した。
次いで、上記一次中和処理を施した排液の水相を、10m/hの速度で容量10mの二次中和処理槽3に送入し、液温25℃の12.5g/l(0.31mol/l)水酸化ナトリウム水溶液を用いて、二次中和処理槽3内に送入された排液のpHが6.5になるように二次中和処理を施した。
二次中和処理を施した液温25℃の処理液は、10m/hの速度で容量10mの凝集槽4内に送入して、凝集剤(クリタ・ケミカル北陸(株)製クリファームPA−833)を用いて凝集させた後、シックナー5に送入してプレスケーキ化した沈殿物を抜き出し、目的とする酸化チタンを得た。
得られた酸化チタンの結晶構造を、X’PERT−PRO−MPD多目的X線回析装置(PANalytical製)を用いて測定した。得られたX線回折図を図2に示す。図2より、得られた酸化チタンはルチル型であることが確認できた。
(実施例2)
一次中和槽のpHを1.5に制御した以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、同一重量(100)であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、ルチル型であることが確認できた。
(実施例3)
一次中和処理および二次中和処理に使用する水酸化ナトリウム水溶液の濃度を25g/l(0.62mol/l)とした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。実施例1で得られた酸化
チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、同一重量(100)であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、ルチル型であることが確認できた。
(実施例4)
一次中和槽のpHを1.5とし、一次中和処理および二次中和処理に使用する水酸化ナトリウム水溶液の濃度を25g/l(0.62mol/l)とした以外は、実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、同一重量(100)であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、ルチル型であることが確認できた。
(実施例5)
二次中和槽のpHを7.5とした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、同一重量(100)であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、ルチル型であることが確認できた。
(実施例6)
一次中和槽のpHを1.5とし、二次中和槽のpHを7.5とした以外は、実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、同一重量(100)であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、ルチル型であることが確認できた。
(実施例7)
一次中和処理および二次中和処理に使用する水酸化ナトリウム水溶液の濃度6.5g/l(0.16mol/l)とした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、同一重量(100)であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、ルチル型であることが確認できた。
(比較例1)
一次中和槽のpHを4とした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。
実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、50.5であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、アナターゼ型であることが確認できた。得られたX線回折図を図3に示す。
(比較例2)
一次中和槽のpHを4とし、二次中和槽のpHを7.5とした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。
実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、50.5であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、アナターゼ型であることが確認できた。
(比較例3)
一次中和槽のpHを4とし、一次中和処理および二次中和処理に使用する水酸化ナトリウム水溶液の濃度を25g/l(0.62mol/l)にした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。
実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、
50.5であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、アナターゼ型であることが確認できた。
(比較例4)
一次中和槽のpHを4とし、二次中和槽のpHを7.5とし、一次中和処理および二次中和処理に使用する水酸化ナトリウム水溶液の濃度を25g/l(0.62mol/l)にした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。
実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、50.5であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、アナターゼ型であることが確認できた。
(比較例5)
一次中和槽のpHを4とし、一次中和処理および二次中和処理に使用する水酸化ナトリウム水溶液の濃度を6.5g/l(0.16mol/l)にした以外は実施例1と同様の条件で酸化チタンを得た。
実施例1で得られた酸化チタンの重量を100としたときの相対重量を求めたところ、50.5であった。また、実施例1と同様の方法で得られた酸化チタンをX線解析装置を用いて測定したところ、アナターゼ型であることが確認できた。
上記各実施例および比較例の処理条件および得られた酸化チタンの結晶構造および相対重量(実施例1で得られた酸化チタンの重量を100とした場合の重量)を表1に示す。
表1より、実施例1〜実施例7においては、チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、酸化チタンを凝集させていることから、アナターゼ型の酸化チタンに代えてルチル型の酸化チタンが生成し易くなり、このために、アンモニア水や水酸化ナトリウム等の中和剤を用いなくても凝集性および沈降性が向上してチタン化合物を高収率に得られるとともに、チタン化合物として異物の混入が抑制された高純度なものが得られることが分かる。
一方、表1より、比較例1〜比較例5においては、加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが4になるように中和剤を加える一次中和処理を施して酸化チタンを凝集させていることから、粒子径の小さいアナターゼ型の酸化チタンが生成し易くなり、凝集性が低下してチタン化合物の収率が低下することが分かる。
本発明によれば、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に回収する方法を提供することができるとともに、オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生するチタン化合物含有排液からチタン化合物を高純度かつ高い収率で簡便に製造する方法を提供することができ、さらに、高純度なチタン酸アルカリを低コストに製造する方法を提供することができる。
1 受水槽
2 一次中和処理槽
3 二次中和処理槽
4 凝集槽
5 シックナー
D 排水
W 水

Claims (5)

  1. オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生する、チタン化合物を含む排液からチタン化合物を回収する方法であって、
    前記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、
    加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、
    前記一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、
    酸化チタンを凝集させる
    ことを特徴とするチタン化合物の回収方法。
  2. 前記一次中和処理および二次中和処理で使用する中和剤がアルカリ金属の水酸化物および水酸化マグネシウムから選ばれる一種以上である、請求項1に記載のチタン化合物の回収方法。
  3. オレフィン類重合用固体触媒成分またはオレフィン類重合用触媒を調製する際に発生する、チタン化合物を含む排液から酸化チタンを製造する方法であって、
    前記チタン化合物を含む排液を水と接触させ、チタン化合物を加水分解処理する加水分解処理を施した後、
    加水分解処理を施した排液の水相に対し、pHが1.5以上2.5未満になるように中和剤を加える一次中和処理を施し、次いで、
    前記一次中和処理を施した処理液に対し、pHが2.5以上になるように中和剤を加える二次中和処理を施して、
    酸化チタンを凝集させる
    ことを特徴とする酸化チタンの製造方法。
  4. 前記一次中和処理および二次中和処理で使用する中和剤がアルカリ金属の水酸化物および水酸化マグネシウムから選ばれる一種以上である、請求項3に記載の酸化チタンの製造方法。
  5. 請求項1もしくは請求項2に記載の方法で回収された酸化チタン、または請求項3もしくは請求項4に記載の方法で得られた酸化チタンを原料として用いることを特徴とするチタン酸アルカリの製造方法。
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