以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
なお、以下の明細書において、画像は、動画像(映像)である例について説明するが、静止画像であってもよい。また、画像は、文字及び数字などが含まれていてもよい。動画像は、複数の静止画像によって構成される。
(実施の形態)
以下、本実施の形態に係るインターホンシステムおよび情報端末について、図1〜図9を参照しながら説明する。
[1.インターホンシステムの構成]
まず、本実施の形態に係るインターホンシステムの構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係るインターホンシステム10の機能構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係るインターホンシステム10は、集合住宅に設けられるインターホンシステムである。集合住宅は、施設の一例である。図1に示されるように、インターホンシステム10は、ロビーインターホン20と、撮像装置30と、カメラアダプタ40と、制御装置50と、インターホン親機60と、インターホン子機70とを備える。インターホンシステム10が備える各種構成要素は、例えば、集合住宅内に設置される。図1では、インターホン親機60及びインターホン子機70が1組だけ図示されているが、インターホンシステム10は、実際には、集合住宅内の住居の数に応じて複数組のインターホン親機60及びインターホン子機70を備える。
ロビーインターホン20は、インターホン玄関装置の一例であり、集合住宅の玄関などの集合住宅の共用スペースに設置される。ロビーインターホン20について、図1および図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態に係るロビーインターホン20の正面図である。ロビーインターホン20は、操作受付部21と、撮像部22と、センサ部23と、表示部24と、通話部25と、制御部26と、通信部27と、記憶部28とを備える。
操作受付部21は、訪問者の操作を受け付けるユーザインターフェースである。操作受付部21は、具体的には、集合住宅内の特定の住居の居住者を呼び出すための呼出操作を受け付ける。操作受付部21は、タッチパネルまたはハードウェアボタン(例えば、テンキー)などによって実現される。
撮像部22は、訪問者の画像を撮像する。撮像部22は、例えば、図2に示されるロビーインターホン20の本体に取り付けられ、ロビーインターホン20の前方に位置する訪問者の画像を撮像する。撮像部22は、ロビーインターホン20の本体と一体に設けられる。撮像部22は、CMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサを備えるカメラによって実現される。
センサ部23は、訪問者を検知する。センサ部23は、例えば、図2に示されるロビーインターホン20の本体に取り付けられ、ロビーインターホン20の前方に位置する訪問者を検知する。なお、センサ部23は、ロビーインターホン20の本体とは別体であってもよい。この場合、センサ部23は、例えば、集合住宅の玄関の天井に取り付けられ、ロビーインターホン20の本体の周辺にいる訪問者を検知する。センサ部23は、赤外線(熱線)または超音波を用いた人感センサなどによって実現される。
表示部24は、制御部26の制御に基づいて撮像部22によって撮像された画像を表示する。表示部24が撮像部22によって撮像された画像を表示することで、訪問者は自身が撮像されていることを知ることができる。表示部24は、液晶パネルまたは有機ELパネルなどによって実現される。
通話部25は、インターホン親機60を介して居住者と通話するための装置である。通話部25は、訪問者の音声を収音し、収音した音声を表す音声信号を制御部26へ出力する入音部25a、および、通信部27を介して取得された音声信号が示す音声を出音する出音部25bとを有する。入音部25aは、例えば、マイクロフォンなどにより実現される。また、出音部25bは、例えば、スピーカなどにより実現される。
制御部26は、ロビーインターホン20が備える各種構成要素を制御する。制御部26は、操作受付部21によって呼出操作が受け付けられた場合に、インターホン親機60を作動させるための作動指令、及び、撮像部22によって撮像された画像の画像信号(映像信号)を通信部27に送信させる。制御部26は、操作受付部21が訪問者から操作を受け付けたことをトリガとして、撮像部22に撮像を開始させてもよいし、センサ部23が人を検知したことをトリガとして、撮像部22に撮像を開始させてもよい。制御部26は、例えば、マイクロコンピュータまたはプロセッサによって実現される。
通信部27は、制御部26の制御に基づいて作動指令及び画像信号を送信する。作動指令及び画像信号は、呼出操作によって特定される住居に設けられたインターホン親機60あてに送信される。通信部27は、例えば、通信回路によって実現される。
記憶部28は、制御部26が実行する制御プログラムが記憶される記憶装置である。また、記憶部28は、撮像部22が撮像した画像を記憶してもよい。記憶部28は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
図1を再び参照して、撮像装置30は、ロビーインターホン20が備える撮像部22とは別体に設けられ、訪問者の画像を撮像する。撮像装置30は、CMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサを備えるカメラである。撮像装置30は、例えば、集合住宅の玄関などに設置される防犯カメラであってもよい。また、撮像装置30は、集合住宅の内部に設置されていてもよく、外部に設置されていてもよい。撮像装置30は、例えば、集合住宅の外部(例えば、集合住宅の外壁)に設置され、集合住宅に入ってくる訪問者を撮像するカメラであってもよい。なお、インターホンシステム10は、撮像装置30を複数備えていてもよい。
カメラアダプタ40(サーバ装置)は、撮像装置30が撮像した画像を取得し、記憶し、出力する。カメラアダプタ40は、画像入力部41と、制御部42と、通信部43と、記憶部44とを備える。
画像入力部41は、撮像装置30が撮像した画像を取得する。画像入力部41は、例えば、撮像装置30から当該撮像装置30により撮像された画像がリアルタイムに入力される。つまり、画像入力部41は、撮像装置30が撮像した画像を常時取り込む。画像入力部41は、例えば、通信回路によって実現される。画像入力部41は、撮像装置30が撮像した画像を取得する取得部の一例である。
制御部42は、カメラアダプタ40が備える各種構成要素を制御する制御装置である。制御部42は、画像入力部41が取得した画像を記憶部44に記録する。また、制御部42は、ロビーインターホン20から撮像装置30が撮像した画像を送信する要求を取得すると、当該画像をロビーインターホン20あてに送信する制御を行う。制御部42は、例えば、マイクロコンピュータまたはプロセッサによって実現される。
通信部43は、制御部42の制御に基づいて画像信号を送信する。通信部43は、撮像装置30が撮像した画像に対応する画像信号を送信する。本実施の形態では、画像信号は、ロビーインターホン20あてに送信される。通信部43は、例えば、通信回路によって実現される。
記憶部44は、画像入力部41が取得した画像を記憶する記憶装置である。具体的には、記憶部44は、ロビーインターホン20が備える撮像部22とは別途設置される撮像装置30が撮像した画像を記憶する。詳細は後述するが、記憶部44は、撮像部22が撮像した画像と、撮像装置30が撮像した画像とを関連付けて呼び出し可能な状態で記憶する。記憶部44は、例えば、過去数分間に撮像装置30から取得した画像を記憶する。また、記憶部44には、制御部42が実行する制御プログラムが記憶される。記憶部44は、例えば、半導体メモリによって実現される。ここで、関連付けとは、撮像部22が撮像した画像と、撮像装置30が撮像した画像の少なくとも一部とを1対1に対応付ける処理である。
制御装置50は、上記のような作動指令および画像信号の中継を制御する。制御装置50は、ロビーインターホン20、カメラアダプタ40、及び、インターホン親機60と通信可能に接続されている。また、制御装置50は、集合住宅の管理室に設置される管理室親機(図示しない)と接続されていてもよい。制御装置50は、例えば、通信部51と、制御部52と、記憶部53とを備える。
通信部51は、制御部52の制御に基づいて、ロビーインターホン20の通信部27から送信される作動指令及び画像信号を受信し、受信された作動指令及び画像信号を呼出操作が行われた居室のインターホン親機60に送信する。また、通信部51は、カメラアダプタ40の通信部43から送信される画像信号を受信し、受信された画像信号をロビーインターホン20に送信する。なお、通信部27によって送信される作動指令及び画像信号、並びに、通信部43から送信される画像信号が通信部51によって中継されることは必須ではない。例えば、作動指令及び画像信号は、ロビーインターホン20からインターホン親機60に直接送信されてもよい。通信部51は、例えば、通信回路によって実現される。
制御部52は、上記のような作動指令及び画像信号の中継を制御する。制御部52は、例えば、マイクロコンピュータまたはプロセッサによって実現される。
記憶部53は、制御部52が実行する制御プログラムが記憶される記憶装置である。記憶部53は、例えば、半導体メモリによって実現される。
インターホン親機60は、情報端末の一例であり、集合住宅内の複数の住居に1台ずつ設けられ、撮像部22によって撮像された画像が表示される装置である。インターホン親機60について、図1および図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施の形態に係るインターホン親機60の正面図である。インターホン親機60は、通信部61と、制御部62と、表示部63と、通話部64(具体的には、入音部64aおよび出音部64b)と、入力受付部65と、記憶部66とを備える。
通信部61は、制御装置50から作動指令、及び、映像信号を取得する。通信部61は、例えば、通信回路によって実現される。
制御部62は、通信部61によって取得された作動指令及び映像信号に基づいて、表示部63に当該映像信号に対応する映像を表示させる。制御部62は、通信部61によって取得された作動指令に基づいて、出音部64bに呼出音を出音させる。また、制御部62は、現在の年月日を計時するリアルタイムクロック機能を有していてもよい。制御部62は、例えば、マイクロコンピュータまたはプロセッサによって実現される。
表示部63は、制御部62の制御に基づいて、撮像部22などによって撮像された画像を表示する。表示部63は、撮像部22が撮像した画像および撮像装置30が撮像した画像の少なくとも一方を表示する。表示部63は、撮像部22が撮像した画像および撮像装置30が撮像した画像を共に表示してもよい。表示部63は、液晶パネルまたは有機ELパネルなどによって実現される。
通話部64は、ロビーインターホン20を介して訪問者と通話するための装置である。通話部64は、居住者の音声を収音し、収音した音声を表す音声信号を制御部62へ出力する入音部64a、および、通信部61を介して取得された音声信号が示す音声を出音する出音部64bとを有する。入音部64aは、例えば、マイクロフォンなどにより実現される。また、出音部64bは、例えば、スピーカなどにより実現される。
入力受付部65は、住居の居住者の操作を受け付けるユーザインターフェースである。入力受付部65は、呼出操作を行った訪問者に応答するための操作を受け付ける。入力受付部65は、タッチパネルまたはハードウェアボタンなどによって実現される。
記憶部66は、制御部62が実行する制御プログラムが記憶される記憶装置である。記憶部66には、通信部61によって受信された画像信号がバッファされてもよい。記憶部66は、半導体メモリなどによって実現される。
インターホン子機70は、住居の玄関に設置される、いわゆるドアホンである。詳細については図示されないが、インターホン子機70は、訪問者が押す呼出ボタン、呼出ボタンを押した訪問者の画像を撮像する撮像部などを備える。インターホン子機70は、インターホン親機60と直接接続されている。
ここで、ロビーインターホン20および撮像装置30の設置例について、図4を参照しながら説明する。
図4は、本実施の形態に係るインターホンシステム10の設置例を示す模式図である。具体的には、図4は、集合住宅の共用スペースである玄関100に設置される、ロビーインターホン20および撮像装置30の設置例を示す平面図である。
図4に示すように、玄関100は、壁110と、訪問者が外部から玄関100に入るためのドアである入口ドア120と、玄関100から各居住エリアへの立ち入りを制限する機能を有するドアであるオートロックドア130とにより形成される。オートロックドア130は、居住者がインターホン親機60の入力受付部65を操作することにより開閉可能である。
ロビーインターホン20は、玄関100において、入口ドア120およびオートロックドア130のうち、オートロックドア130側に設置される。撮像部22は、ロビーインターホン20の前方の領域である撮像範囲R1を撮像する。
撮像装置30は、訪問者がロビーインターホン20に至るまでの動線fにおいて、ロビーインターホン20よりも動線fの手前側(例えば、集合住宅の外部側)を撮像可能に設置される。図4では、撮像装置30がロビーインターホン20よりも動線fの手前側(集合住宅の外部側)に設置されている例を示す。なお、集合住宅の外部側を撮像可能に設置されるとは、集合住宅の外壁に設置されることを含む。つまり、撮像装置30は、入口ドア120に入る前の訪問者を撮像してもよい。このように設置された撮像装置30の撮像範囲R2は、撮像範囲R1とは異なる範囲を有する。撮像範囲R1と撮像範囲R2とは、一部が重複していてもよい。
なお、動線fとは、集合住宅の外部から入口ドア120を経由してロビーインターホン20に至るまでに訪問者が通ると想定される経路を線で表したものである。図4では、玄関100の外部から直線状に歩いて、ロビーインターホン20の手前でロビーインターホン20側に曲がった経路を示しているが、これに限定されない。動線fは、集合住宅の構造(具体的には、集合住宅の外部からロビーインターホン20に至るまでの構造)により適宜決定されればよい。
なお、センサ部23が訪問者を検知可能な検知範囲は、例えば、撮像部22が撮像可能な撮像範囲R1より広い範囲であってもよい。
[2.インターホンシステムの動作]
次に、本実施の形態に係るインターホンシステム10の動作について、図5〜図9を参照しながら説明する。
図5は、本実施の形態に係るインターホンシステム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
図5に示すように、ロビーインターホン20は、訪問者からの呼出操作を取得すると、撮像を開始する(S11)。具体的には、制御部26は、操作受付部21が訪問者からの呼出操作を取得すると、撮像部22を制御し撮像を開始する。
また、ロビーインターホン20は、カメラアダプタ40およびインターホン親機60に呼出操作に対応する信号を送信する(S12)。具体的には、ロビーインターホン20の制御部26は、通信部27を介してカメラアダプタ40に呼出操作を受け付けたこと示す信号を送信する。なお、当該信号には、呼出操作が行われた住居を特定する情報(例えば、居室番号)が含まれてもよい。また、制御部26は、通信部27を介してインターホン親機60に作動指令および画像信号を送信する。なお、ここでの画像信号は、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像した画像に対応する画像信号である。言い換えると、当該画像信号に、撮像装置30が撮像した画像に対応する画像信号は含まれていない。また、作動指令は、呼出操作が受け付けられたことをトリガとしてロビーインターホン20から送信される。
カメラアダプタ40は、制御装置50を介してロビーインターホン20が呼出操作を取得したことを示す信号を受信する(S13)と、撮像装置30から取得した画像を当該呼出操作に関連付けて記憶する(S14)。
図6は、本実施の形態に係るロビーインターホン20が撮像した画像と、撮像装置30が撮像した画像との関連付けの一例を示す図である。図6に示す静止画像I1は、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像した画像に含まれる。静止画像I1を含む複数の静止画像により、撮像部22が撮像した画像(動画像)が構成される。また、図6に示す静止画像C0〜Cn+1は、カメラアダプタ40が撮像装置30から受信した画像に含まれる。静止画像C0〜Cnを含む複数の静止画像により、撮像装置30が撮像した画像(動画像)が構成される。静止画像C0〜Cnは、ロビーインターホン20が呼出操作を取得するより前に、撮像装置30から受信した画像である。言い換えると、静止画像C0〜Cnは、ロビーインターホン20が呼出操作を取得する以前に撮像された画像である。なお、カメラアダプタ40は、ロビーインターホン20の呼出操作の有無に関わらず、撮像装置30から当該撮像装置30が撮像した画像を受信し、記憶する。
図6に示すように、カメラアダプタ40は、ロビーインターホン20において呼出操作が行われ撮像部22の撮像が開始される(S11)と、記憶部44に記憶している画像と、撮像部22が撮像した画像とを関連付ける(S14)。具体的には、制御部42は、ロビーインターホン20から呼出操作を取得したことを示す信号を受信すると、記憶部44に記憶されている画像の中から、当該信号を受信した時点から所定期間遡った間に撮像装置30から取得した画像(例えば、静止画像C1〜Cnから構成される画像)を、当該呼出操作をトリガとして撮像された画像(例えば、静止画像I1を含む画像)と関連付けて記憶する。ロビーインターホン20の撮像部22が撮像した画像に関連付けて記憶された、撮像装置30が撮像した画像は、ロビーインターホン20が呼出操作を行った時点から所定期間前に撮像装置30が撮像した画像である。
これにより、撮像装置30が撮像した画像を、撮像部22が撮像した画像に関連付けて呼び出し可能な状態で記憶部44に記憶することができる。言い換えると、記憶部44は、撮像部22が撮像した画像と、撮像装置30が撮像した画像とを関連付けて呼び出し可能な状態で記憶する。また、所定期間は、記憶部44が記憶している画像(すなわち、撮像装置30が撮像した画像)のうち、撮像部22が撮像した画像と関係付けられて呼び出し可能な状態で記憶されている画像の期間である。なお、所定期間は、呼出操作を取得した時点を含んでいなくてもよい。所定期間は、呼出操作を取得した時点から過去の時点における期間であって、呼出操作を取得した時点を含んでいなくてもよい。
制御部42は、操作受付部21が呼出操作を取得してから撮像部22が撮像した画像と撮像装置30から取得した画像とを関連付けて記憶する。また、ロビーインターホン20が操作受付部21を介して訪問者から呼出操作を受け付けることは、ロビーインターホン20が行う所定の動作の一例である。なお、所定の動作は、呼出操作の受付に限定されない。例えば、所定の動作は、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像を開始することであってもよい。また、撮像部22が撮像した画像に関連付けて記憶された画像(例えば、静止画像C1〜Cn)は、プレイバック画像の一例である。
図6では、所定期間は、過去(例えば、呼出操作を取得してから30秒前)から呼出操作を取得するまでの期間である例を示しているが、これに限定されない。所定期間は、例えば、呼出操作を取得する30秒前から20秒前までの間などの期間であってもよい。なお、所定期間とは、予め設定される値であり、撮像装置30が撮像する撮像範囲R2と、当該撮像範囲R2からロビーインターホン20までの距離などに応じて決定される。所定期間は、例えば、入力受付部65を介して予め居住者により設定されてもよい。入力受付部65は、所定期間を設定するための設定部としての機能を有してもよい。
図5を再び参照して、インターホン親機60は、作動指令を受信する(S15)ことで動作する。具体的には、制御部62は、通信部61によって取得された作動指令に基づいて、出音部64bに呼出音を出音させる。また、制御部62は、通信部61によって取得された画像信号に基づいて表示部63に画像を表示させる(S16)。ステップS16では、表示部63は、集合住宅に設けられたインターホンシステム10に対する訪問者の呼出操作に基づいて、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像した画像を表示する。画像は、ほぼリアルタイムで表示される。なお、制御部62は、表示部63に表示させた画像を記憶部66に記憶させてもよい。
図7Aは、本実施の形態に係るインターホン親機60の表示部63に表示されるライブ画像の一例を示す図である。ここで、ライブ画像とは、ロビーインターホン20の撮像部22又は撮像装置30が撮像した画像であり、現時点の画像(言い換えると、最新の画像)である。図7Aでは、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像したライブ画像を示している。
図7Aに示すように、表示部63に表示されるライブ画像には、訪問者は映っていない。例えば、訪問者が撮像部22の撮像範囲R1の外にいる場合に、起こりうる。なお、図7Aには、オートロックドア130が映っているが、オートロックドア130は映っていなくてもよい。
図5を再び参照して、居住者は誰が訪問してきたかを知るために、プレイバック画像(例えば、図6に示す静止画像C1〜Cn)を視聴する操作を行う。具体的には、居住者は、入力受付部65を操作して、プレイバック画像を表示する操作を行う。制御部62は、入力受付部65がプレイバック画像の呼出操作を取得する(S17)と、プレイバック画像の呼出を通信部61を介してロビーインターホン20に送信する(S18)。なお、制御部62は、表示部63にプレイバック映像を呼出中であることを示す表示をさせてもよい。制御部62は、例えば、撮像部22が撮像した画像にプレイバック画像を呼出中であることを示す情報を重畳して表示させてもよい。
ロビーインターホン20は、ステップS18でインターホン親機60から送信されたプレイバック画像の呼出を受信する(S19)。制御部26は、通信部27を介してプレイバック画像の呼出を受信すると、通信部27を介してカメラアダプタ40にプレイバック画像の要求を送信する(S20)。プレイバック画像の要求とは、カメラアダプタ40が記憶しているプレイバック画像をロビーインターホン20に送信させる要求である。プレイバック画像の要求には、表示部63に表示されている画像と関係付けられているプレイバック画像を特定するための情報が含まれる。プレイバック画像の要求には、例えば、撮像部22が撮像した画像(例えば、図6に示す静止画像I1を含む画像)に関する情報などが含まれてもよい。また、プレイバック画像の要求には、現在呼出操作が行われた住居を特定する情報が含まれていてもよい。
カメラアダプタ40は、プレイバック画像の要求を受信する(S21)と、関係付けられているプレイバック画像をロビーインターホン20に送信する(S22)。具体的には、制御部42は、通信部43を介してプレイバック画像の要求を受信すると、記憶部44に記憶されている画像の中から、現在インターホン親機60に表示されている画像(撮像部22が撮像した画像)に関係付けられた画像(撮像装置30が撮像した画像であって、例えば、図6に示す静止画像C1〜Cn)を読み出す。制御部42は、通信部43を介して受信したプレイバック画像を特定するための情報に基づいて特定される画像を記憶部44から読み出す。そして、制御部42は、通信部43を介して読み出した画像(つまり、プレイバック画像)をロビーインターホン20に送信する。
ロビーインターホン20は、プレイバック画像をカメラアダプタ40から受信する(S23)と、当該プレイバック画像とライブ画像とを合成して合成画像を生成する(S24)。具体的には、制御部26は、撮像装置30が撮像した画像であるプレイバック画像と撮像部22が撮像した画像であるライブ画像とを合成する。制御部26が行う画像合成の方法は特に限定されないが、例えば、プレイバック画像とライブ画像とを並べて1つの画面上に同時に表示させるように画像を合成する。制御部26は、合成画像を生成すると、当該合成画像をインターホン親機60に送信する(S25)。具体的には、制御部26は、通信部27を介して、合成画像に対応した画像信号をインターホン親機60に送信する。
インターホン親機60は、ロビーインターホン20から合成画像を受信する(S26)と、当該合成画像を表示部63に表示する(S27)。具体的には、制御部62は、合成画像に対応する画像信号を通信部61を介して受信すると、受信した画像信号に対応する画像を表示部63に表示する。
図7Bは、本実施の形態に係るインターホン親機60の表示部63に表示される合成画像の一例を示す図である。
図7Bでは、合成画像の一例として、プレイバック画像とライブ画像とを横に並べて同時に表示している例を示している。言い換えると、表示部63は、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像した画像(ライブ画像)と、ロビーインターホン20が撮像した画像よりも過去の時点に撮像装置30が撮像した画像(プレイバック画像)とを共に表示する。なお、共に表示するとは、ライブ画像とプレイバック画像とを、一画面上に同時に表示することを意味する。
これにより、居住者は、訪問者が呼出操作を行ってから所定期間前の玄関100の様子を確認することができるので、ライブ画像に訪問者が映っていない場合であっても、プレイバック画像に動線fに沿って進む訪問者hを確認することができる。また、居住者は、ライブ画像により、ロビーインターホン20の前方の撮像範囲R1の現在の様子を確認することができる。
なお、本実施の形態では、プレイバック画像は複数の静止画像から構成される動画像である。制御部62は、例えば、動画像であるプレイバック画像を所定の倍速で早送りして表示部63に表示させてもよい。つまり、制御部62は、プレイバック画像を早送り再生してもよい。また、制御部62は、動画像であるプレイバック画像を繰り返し表示してもよい。また、制御部62は、動画像であるプレイバック画像を再生中に入力受付部65を介して一時停止の操作を取得すると、ライブ画像およびプレイバック画像のうち、プレイバック画像のみを一時停止してもよい。
なお、合成画像は、図7Bに示す画像に限定されない。例えば、図7Bでは、ライブ画像とプレイバック画像とを略等しい面積で表示している例について説明したが、表示の仕方はこれに限定されない。以下、合成画像の他の例について、図8Aおよび図8Bを参照しながら説明する。
図8Aは、本実施の形態に係るインターホン親機60の表示部63に表示される合成画像の他の一例を示す図である。
図8Aでは、表示部63は、ライブ画像をプレイバック画像の一部に重ねて表示してもよい。つまり、プレイバック画像には、ライブ画像を表示する領域が設けられる。表示部63は、例えば、ライブ画像を表示する面積が、プレイバック画像を表示する面積より小さくなるようにライブ画像を表示してもよい。また、表示部63は、例えば、ライブ画像を表示部63の表示面の外周に近い位置に表示させてもよい。なお、ライブ画像をプレイバック画像の一部に重ねて表示させる画像は、合成画像の一例である。
なお、表示部63が表示する合成画像は、プレイバック画像とライブ画像とを並べて表示することに限定されない。表示部63が表示する合成画像の他の例について、図8Bを参照しながら説明する。
図8Bは、本実施の形態に係るインターホン親機60の表示部63に表示される合成画像の他の一例を示す図である。
図8Bでは、プレイバック画像とライブ画像とを時系列に結合して表示部63に表示する例を示している。つまり、プレイバック画像とライブ画像とが同時に表示されなくてもよい。図8Bでは、時系列に結合されたプレイバック画像及びライブ画像のうちのプレイバック画像の再生途中である例を示している。合成画像は、プレイバック画像の再生が終了すると、ライブ画像に遷移する。なお、プレイバック画像の再生においては、入力受付部65(例えば、タッチパネル)を操作して早送り再生してもよい。また、早戻しまたは一時停止などが行われてもよい。また、ライブ画像とプレイバック画像とを時系列に結合した画像は、合成画像の一例である。
上記の図8Aおよび図8Bに示す合成画像の生成は、例えば、ロビーインターホン20が備える制御部26により実行される。制御部26は、撮像部22からライブ画像を取得し、カメラアダプタ40からプレイバック画像を取得し、当該ライブ画像とプレイバック画像とを合成する画像処理を行う。そして、画像処理後の画像に対応する画像信号を、制御装置50を経由して、インターホン親機60に送信する。
図5を再び参照して、居住者は、表示部63に表示された合成画像を確認し、通話操作を行う(S28)ことで、ロビーインターホン20とインターホン親機60とが通話する通話状態となる(S29)。通話操作は、訪問者との通話を開始する操作であり、インターホン親機60の入力受付部65を介して取得されてもよいし、入音部64aを介して取得されてもよい。インターホン親機60は、居住者により通話を開始することを示すボタン操作が行われることで、通話操作を取得してもよいし、入音部64aにより取得された居住者の音声を解析することで通話操作を取得してもよい。
なお、図5では、訪問者がロビーインターホン20を操作したときにプレイバック画像が使用される例について説明したが、例えば、訪問者が訪問してきていないときにプレイバック画像が使用されてもよい。所定期間内(例えば、1日など)に訪問してきた訪問者を、訪問してきた時点より後に確認したい場合などがあり得る。その時にもプレイバック画像を使用することができる。プレイバック画像を使用する他の例について、図9を参照しながら説明する。
図9は、実施の形態に係るインターホンシステム10の動作の他の一例を示すシーケンス図である。なお、図9では、1回以上の呼出操作が行われ、当該1回以上の呼出操作のそれぞれにおいてインターホン親機60が受信した画像であって、撮像部22が撮像した画像が記憶部66に記憶されている場合について示している。つまり、記憶部66には、1以上の画像(例えば、1以上のライブ画像)が記憶されている。なお、ここでの複数回の呼出操作とは、異なる訪問者による呼出操作であってもよいし、異なる時刻に行われた呼出操作であってもよい。
インターホン親機60は、居住者から画像の操作を取得する(S31)と、画像の一覧を表示する(S32)。具体的には、制御部62は、入力受付部65が居住者から画像の一覧を表示する操作を取得すると、記憶部66に記憶されている画像(例えば、ライブ画像)の一覧を表示部63に表示する。制御部62は、所定期間内(例えば、1日)に撮像された1以上の画像の一覧を表示する。制御部62は、動画像の一覧を表示してよいし、静止画像を表示してもよい。
なお、制御部62は、画像が記憶部66に記憶されておらずロビーインターホン20の記憶部28に記憶されている場合、通信部61を介して画像の一覧を送信する要求をロビーインターホン20に行ってもよい。ロビーインターホン20は、記憶部28が記憶している画像のうち、居住者の居室への呼出操作に対応する画像を、通信部27を介してインターホン親機60に送信してもよい。
インターホン親機60は、居住者から画像の選択を取得する(S33)と、選択された画像に対応するプレイバック画像の呼出を送信する(S34)。具体的には、制御部62は、入力受付部65を介して居住者からプレイバック画像を表示する画像の選択を取得すると、通信部61を介して当該画像に関係付けられたプレイバック画像の呼出(呼出の要求)をロビーインターホン20に送信する。ここでのプレイバック画像の呼出とは、ロビーインターホン20がインターホン親機60に、ステップS33で選択された画像に関係付けられたプレイバック画像を送信する要求である。
また、表示部63にロビーインターホン20が撮像した1以上の画像の一覧を表示した状態において、いずれかの画像を選択する操作は、所定の操作の一例である。
ステップS35〜S43は、図5に示すステップS19〜S27と同様であり、説明を省略する。なお、制御部26は、記憶部28に記憶されている撮像部22が撮像した画像(ライブ画像)と、カメラアダプタ40が記憶する撮像装置30が撮像した画像(プレイバック画像)とを合成することで合成画像を生成して(S40)、インターホン親機60に送信する(S41)。なお、制御部26は、合成画像を生成しなくてもよい。制御部26は、カメラアダプタ40からプレイバック画像を受信すると、受信したプレイバック画像をインターホン親機60に送信してもよい。この場合、制御部62は、受信したプレイバック画像と、記憶部66に記憶されている撮像部22が撮像した画像とを合成することで合成画像を生成して表示部63に表示してもよいし、受信したプレイバック画像のみを表示部63に表示してもよい。
また、上記では、撮像部22が撮像した画像に訪問者が映っていない場合を説明したが、以下に撮像部22が撮像した画像に訪問者が映っている場合について説明する。この場合、制御部42は、撮像装置30が撮像した画像のうち、撮像部22が撮像した画像に含まれる訪問者に関連性のある人物を含む画像を、撮像部22が撮像した画像と関連付けて記憶部44に記憶してもよい。または、制御部42は、撮像装置30が撮像した画像のうち、撮像部22が撮像した画像に含まれる訪問者の顔に関連性のある人物の顔を含む画像を、撮像部22が撮像した画像と関連付けて記憶部44に記憶してもよい。なお、関連性のある人物とは、例えば、訪問者と同一人物または同一人物である可能性が高い人物である。
具体的には、制御部26は、撮像部22が撮像した画像をカメラアダプタ40に送信する。カメラアダプタ40の制御部42は、撮像部22が撮像した画像を受信すると、受信した画像の画像解析を行い、当該画像に含まれる訪問者または当該訪問者の顔の特徴量を抽出する。なお、画像解析の方法は、特に限定されない。そして、制御部42は、撮像装置30が撮像した画像のうち、画像解析により抽出された訪問者または当該訪問者の顔の特徴量を含む人物が撮像された画像を撮像部22が撮像した画像と関連付けて記憶部44に記憶してもよい。
これにより、図9に示すステップS38でカメラアダプタ40からロビーインターホン20に送信されるプレイバック画像は、訪問者が映っている画像となる。撮像装置30が撮像した画像に複数の居住者に対する複数の訪問者が含まれている場合に、当該居住者は、当該居住者に対応する訪問者が映っている画像を容易に取得することができる。
なお、制御部42は、インターホン子機70が撮像部を備えている場合、当該インターホン子機70の撮像部が撮像した画像と撮像装置30から取得した画像とを関係付けて記憶部44に記憶してもよい。インターホン子機70が撮像した画像は、インターホン親機60を介してカメラアダプタ40に出力されてもよい。
なお、上記に示したインターホンシステム10の動作において、インターホン親機60が行う動作は、管理室親機が行ってもよい。管理室親機は、制御装置50と通信するための通信部、画像を表示するための表示部、制御装置50を介してロビーインターホン20及びインターホン親機60と通話するための通話部、管理室の管理人の操作を受け付けるユーザインターフェースである入力受付部、及び、管理室親機の各構成要素を制御する制御部などを有する。管理室親機は、情報端末の一例である。
[3.効果など]
以上説明したように、本実施の形態に係るインターホンシステム10は、ロビーインターホン20とは別途設置される撮像装置30が撮像した画像を取得する画像入力部41と、ロビーインターホン20が撮像した画像と、撮像装置30が撮像した画像とを関連付けて呼び出し可能な状態で記憶する記憶部44とを備える。
これにより、記憶部44には、撮像装置30が撮像した画像(プレイバック画像)が、撮像部22が撮像した画像(ライブ画像)と関連付けて記憶される。居住者は、撮像部22が撮像した画像に訪問者が映っていない場合であっても、撮像部22と別に設置された撮像装置30が撮像した画像を確認することで、訪問者を確認することができる。よって、本実施の形態に係るインターホンシステム10は、訪問者をより確実に確認することができる。また、撮像部22が撮像した画像に訪問者が映っていない場合に、訪問者と対面することなく訪問者を確認することができるので、インターホンシステム10のセキュリティを向上させることができる。
また、撮像装置30の撮像範囲R2は、ロビーインターホン20の撮像部22の撮像範囲R1と異なる範囲を有する。
これにより、撮像部22と別に設置された撮像装置30が撮像した画像に訪問者が映っている可能性を向上させることができる。よって、本実施の形態に係るインターホンシステム10は、訪問者をさらに確実に確認することができる。
また、撮像装置は30、訪問者がロビーインターホン20に至るまでの経路において、ロビーインターホン20よりも経路の手前側を撮像可能に設置される。
これにより、撮像装置30は、訪問者がロビーインターホン20に至るまでの経路(例えば、図4に示す動線f)において、当該訪問者を撮像することができる。つまり、撮像装置30は、訪問者がロビーインターホン20に到達するまでに通過すると予測される位置を撮像するので、撮像装置30が撮像した画像に訪問者が映っている可能性をさらに向上させることができる。よって、本実施の形態に係るインターホンシステム10は、訪問者をさらに確実に確認することができる。
また、ロビーインターホン20が撮像した画像に関連付けて呼び出し可能な状態で記憶された、撮像装置30が撮像した画像は、ロビーインターホン20が所定の動作を行った時点から所定期間内に撮像装置30が撮像した画像である。
これにより、ロビーインターホン20が所定の動作を行った時点から過去の時点に撮像装置30が撮像した画像が、撮像部22が撮像した画像と関係付けられる。つまり、互いに撮像された時刻が異なる撮像が、関係付けられる。互いに撮像された時刻が異なる2つの画像を用いることで、訪問者をさらに確実に確認することができる。
また、所定の動作は、ロビーインターホン20の撮像の開始を含む。
これにより、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像を開始するより前に撮像装置30が撮像した画像を、当該撮像部22が撮像した画像と関連付けて記憶することができる。
また、所定の動作は、ロビーインターホン20に対する操作の受付を含む。
これにより、ロビーインターホン20の操作受付部21が所定の操作(例えば、訪問する居住者の部屋番号の入力操作または呼び出しボタンの操作)を受け付けるより前に撮像装置30が撮像した画像を、撮像部22が撮像した画像と関連付けて記憶することができる。
また、所定期間を設定する入力受付部65を、さらに有する。
これにより、所定期間を適切に設定または変更することができる。
また、ロビーインターホン20が撮像した画像に関連付けて呼び出し可能な状態で記憶された、撮像装置30が撮像した画像は、ロビーインターホン20が撮像した画像に含まれる訪問者または当該訪問者の顔に関連性のある訪問者または当該訪問者の顔を含む画像である。
これにより、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像した画像に訪問者が映っている場合、当該訪問者と撮像装置30が撮像した画像とが対応付けて記憶されるので、居住者は、撮像装置30が撮像した画像のうち、訪問者が映っている画像を容易に取得することができる。撮像部22が撮像した画像に訪問者が複数映っている場合、居住者は所望の訪問者の画像を容易に取得することができるので、インターホンシステム10の利便性が向上する。
また、以上説明したように、本実施の形態に係るインターホン親機60(情報端末の一例)は、ロビーインターホン20が撮像した画像およびロビーインターホン20とは別途設置される撮像装置30が撮像した画像を表示する表示部63を備える。そして、表示部63は、ロビーインターホン20が撮像した画像を表示した状態において、所定の操作を受け付けたとき、ロビーインターホン20が撮像した画像に関連付けられた、撮像装置30が撮像した画像を表示する。
これにより、居住者は、ロビーインターホン20の撮像部22が撮像した画像に訪問者が映っていない場合に、撮像部22とは別途設置される撮像装置30が撮像した画像により訪問者を確認することができる。
また、所定の操作は、表示部63に、ロビーインターホン20が撮像した1以上の画像の一覧を表示した状態において、いずれかの画像を選択する操作である。
これにより、居住者は、訪問者が訪問した後においても、撮像部22が撮像した画像に関連付けられた画像(例えば、プレイバック画像)を確認することができる。
また、表示部63は、ロビーインターホン20が撮像した画像と、ロビーインターホン20が撮像した画像に関連付けられた、撮像装置30が撮像した画像とを共に表示する。
これにより、居住者は現在のロビーインターホン20の前方の画像と、撮像装置30が撮像した画像とを両方確認することができるので、訪問者の確認をより容易に行うことができる。例えば、撮像装置30が撮像した画像のみを表示する場合、ロビーインターホン20の撮像部22が訪問者を撮像していたとしても、それを見逃してしまうことが起こりえる。一方、上記のように、両方の画像を1画面上に表示することで、訪問者の見逃しを抑制することができる。
また、表示部63は、ロビーインターホン20が撮像した画像と、ロビーインターホン20が撮像した画像よりも過去の時点に撮像装置30が撮像した画像とを共に表示する。
これにより、互いに異なる時刻に撮像された画像が表示されるので、居住者は、より確実に訪問者を確認することができる。
また、撮像装置30が撮像した画像は動画像であり、表示部63は、動画像を早送り表示する。
これにより、居住者が訪問者を確認するのに要する時間を短縮することができる。
また、撮像装置30が撮像した画像は動画像であり、表示部63は、動画像を繰り返し表示する。
これにより、居住者に同じ動画像を複数回見せることで、居住者が訪問者を見逃してしまうことを抑制することができる。
(実施の形態の変形例)
以下、実施の形態の変形例に係るインターホンシステムについて、図10を参照しながら説明する。なお、本変形例では、実施の形態との相違点を中心に説明する。実施の形態に係るインターホンシステム10と構成は同様であり、説明を省略する。また、以下において、実施の形態の図5を適宜用いて説明する。
本変形例では、図5のステップS11に示す撮像部22が撮像を開始するトリガが異なる。本変形例では、センサ部23が訪問者を検知したことをトリガとして、撮像部22が撮像を開始する。具体的には、撮像部22は、ロビーインターホン20が設置された空間(例えば、図4に示す玄関100)における訪問者をセンサ部23が検知したことをトリガとして、撮像を開始する。つまり、撮像部22は、訪問者がロビーインターホン20の操作受付部21を操作する前に、撮像を開始する。制御部26は、撮像部22が撮像した画像を記憶部28に記憶する。なお、センサ部23が訪問者を検知することは、ロビーインターホン20が行う所定の動作の一例である。
撮像装置30の撮像範囲は、センサ部23の訪問者を検知する検知範囲とは異なる範囲を有する。言い換えると、撮像装置30の撮像範囲とセンサ部23の検知範囲とは、少なくとも一部が異なる範囲である。撮像装置30の撮像範囲とセンサ部23の検知範囲とは、異なる範囲であってもよい。なお、センサ部23の検知範囲は、訪問者がロビーインターホン20の操作受付部21の操作を開始する前の数秒間を撮像することができる範囲であればよい。
本変形例において、図5に示すステップS12では、制御部26は、センサ部23が訪問者を検知したこと(つまり、撮像部22が撮像を開始したこと)を示す信号を、通信部27を介してカメラアダプタ40に送信する。カメラアダプタ40は、当該信号を受信することで、撮像装置30が撮像した画像と、撮像部22が撮像した画像とを関係付けることができる。また、図5に示すステップS12では、制御部26は、画像信号として、撮像部22によって撮像された画像(つまり、ライブ画像)に対応する信号を、通信部27を介してインターホン親機60に送信する。ステップS14〜S23までの処理は、実施の形態と同様で有り、説明を省略する。
図5に示すステップS24において、制御部26は、プレイバック画像を用いて合成画像を生成する。本変形例において生成される合成画像の一例について、図10を参照しながら説明する。
図10は、本変形例に係るインターホン親機60の表示部63に表示される合成画像の一例を示す図である。
図10に示すように、本変形例における合成画像は、撮像部22が撮像した画像であって、操作受付部21が操作されるよりも過去に撮像された画像(図10に示す第一のプレイバック画像)と、撮像装置30が撮像した画像(図10に示す第二のプレイバック画像)とが並んで表示される。表示部63には、訪問者がロビーインターホン20の操作受付部21を操作するより前に撮像部22および撮像装置30が撮像した画像が表示される。つまり、表示部63には、互いに撮像範囲の少なくとも一部が異なる画像であって、現時点より過去の画像が並んで表示される。
第一のプレイバック画像は、記憶部28に記憶されており、第二のプレイバック画像は記憶部44に記憶されていてもよい。記憶部44は、第二のプレイバック画像を第一のプレイバック画像と関係付けて記憶する。
なお、図10では、第一のプレイバック画像と第二のプレイバック画像とが略等しい大きさで表示されている例を示しているが、大きさは略等しいことに限定されない。また、図10では、ライブ画像が表示されない例を示しているが、合成画像にライブ画像が含まれていてもよい。本変形例に係る合成画像には、ライブ画像、第一のプレイバック画像、および、第二のプレイバック画像のうち、少なくとも2つ以上の画像が含まれていればよい。
以上説明したように、本実施の形態に係るインターホンシステム10における、所定の動作は、ロビーインターホン20が設置された空間における訪問者の検知を含む。
これにより、撮像部22は訪問者が操作受付部21を操作するよりも前に撮像を開始することができる。つまり、居住者は、撮像部22が撮像した過去の画像(例えば、訪問者が操作受付部21を操作するよりも前に撮像部22が撮像した画像)を用いて訪問者を確認することができる。よって、本変形例に係るインターホンシステム10は、訪問者をさらに確実に確認することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、情報端末としてインターホン親機が例示されたが、情報端末は、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末であってもよい。
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。例えば、インターホン親機によって行われる情報処理の一部または全部は、インターホンシステムが備えるインターホン親機以外の装置またはシステム(具体的には、ロビーインターホンまたは制御装置)によって行われてもよい。ロビーインターホンによって行われる情報処理、制御装置によって行われる情報処理についても同様である。
また、上記実施の形態では、インターホンシステムは、集合住宅用のシステムであったが、戸建住宅用のシステムであってもよい。
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間では、無線通信が行われてもよいし、有線通信が行われてもよい。また、装置間では、無線通信及び有線通信が組み合わされてもよい。
また、上記実施の形態では、カメラアダプタの記憶部に記憶されているプレイバック画像は動画像である例について説明したが、静止画像であってもよい。
また、上記実施の形態では、インターホン親機は、プレイバック画像の呼出操作を行った後、プレイバック画像とライブ画像とを合成した画像を表示部に表示する例について説明したが、これに限定されない。インターホン親機は、例えば、プレイバック画像の呼出操作を行った後、プレイバック画像のみを表示してもよい。具体的には、ロビーインターホンは、インターホン親機からプレイバック画像の呼出を受信すると、カメラアダプタからプレイバック画像を受信し、受信したプレイバック画像のみをインターホン親機に送信してもよい。言い換えると、ロビーインターホンが備える制御部は、画像の合成を行わなくてもよい。また、画像の合成を行わない場合、カメラアダプタから制御装置を中継して直接インターホン親機にプレイバック画像が送信されてもよい。
また、上記実施の形態では、所定期間は動線などに基づいて予め設定されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、居住者は、プレイバック画像の呼出操作を行った際、合わせて所定期間を入力してもよい。つまり、所定期間は、プレイバック画像の呼出操作を行うたびに設定されてもよい。
また、上記実施の形態のシーケンス図で説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、制御部などの構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、制御部などの構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
例えば、本発明は、上記実施の形態のインターホンシステム又は情報端末が行う処理をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。このようなプログラムには、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末にインストールされるアプリケーションプログラムが含まれる。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
また、上記実施の形態で説明されたインターホンシステムは、単一の装置として実現されてもよいし、複数の装置によって実現されてもよい。インターホンシステムが複数の装置によって実現される場合、上記実施の形態で説明されたインターホンシステムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。