JP2019189799A - 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保存安定性に優れているとともに、初期カール及び長期カールの発生を抑制しながら高品位な画像を記録することが可能な水性インクを提供する。【解決手段】顔料、第1樹脂(樹脂分散剤)、第2樹脂、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクである。第2樹脂は、アクリル樹脂及びウレタン樹脂の少なくともいずれかであり、アクリル樹脂が、エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体などの(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットを含み、ウレタン樹脂が、ポリエーテルポリオールに由来するユニットを含む。水溶性有機溶剤は、25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコールを含み、多価アルコールの含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、60.0質量%以上80.0質量%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
従来、ビジネス分野においては、高品位であるとともに、耐擦過性や耐マーカー性などの堅牢性に優れた画像を高速で出力可能な電子写真方式の記録装置が主として使用されていた。しかし、近年、ランニングコストの低さなどの観点から、インクジェット方式の記録装置へとシフトする動きが加速している。
インクジェット方式の記録装置に用いるインクは水や有機溶剤を含有するため、画像を記録した記録媒体(記録物)がカールしやすい。記録物に生ずるカールとしては、例えば、コート層を有しない普通紙などの記録媒体に画像を記録した場合に、記録の数時間後から数日の間に、インクの付与面を内側にして記録媒体が凹状に変形する、いわゆる長期カール(プラスカール)がある。さらに、記録の数秒後から、インクの付与面を外側にして記録媒体が凸状に変形する、いわゆる初期カール(マイナスカール)がある。
例えば、コート紙をはじめとする難吸収性基材に発色性などに優れた画像を記録すべく、特定のアルカンジオールを水溶性有機溶剤として含有する保存安定性の良好なインクジェット用のインクが提案されている(特許文献1)。
特開2017−061608号公報
本発明者は、特許文献1で提案されたインクを用いて画像を記録した記録媒体にカールが生じやすいか否かについて検討した。その結果、長期カールの発生はある程度抑制される一方で、初期カールの発生を抑制することは困難であることがわかった。また、特許文献1で提案されたインクの保存安定性はさほど良好であるとは言えず、さらなる改良の余地があることもわかった。
したがって、本発明の目的は、保存安定性に優れているとともに、初期カール及び長期カールの発生を抑制しながら高品位な画像を記録することが可能な水性インクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記水性インクを用いたインクカートリッジ及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、顔料、第1樹脂、第2樹脂、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクであって、前記第1樹脂が、前記顔料を分散するための樹脂分散剤であり、前記第2樹脂が、アクリル樹脂及びウレタン樹脂の少なくともいずれかであり、前記アクリル樹脂が、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル単量体、エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体、及びプロピレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体の少なくともいずれかの(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットと、芳香族基を有する単量体に由来するユニットと、酸基を有する単量体に由来するユニットと、を含み、前記ウレタン樹脂が、ポリエーテルポリオールに由来するユニットと、芳香族ポリイソシアネートに由来するユニットと、酸基を有するポリオールに由来するユニットと、を含み、前記水溶性有機溶剤が、25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコールを含み、前記多価アルコールの含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、60.0質量%以上80.0質量%以下であることを特徴とする水性インクが提供される。
本発明によれば、保存安定性に優れているとともに、初期カール及び長期カールの発生を抑制しながら高品位な画像を記録することが可能な水性インクを提供することができる。また、本発明によれば、この水性インクを用いたインクカートリッジ及びインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)、常圧(1気圧)における値とする。樹脂の「ユニット」とは、1の単量体に由来する繰り返し単位を意味する。また、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」と記載した場合は、それぞれ「アクリル酸、メタクリル酸」、「アクリレート、メタクリレート」を意味する。
本発明者は、まず、樹脂分散剤で分散させた顔料(樹脂分散顔料)を含有するインクに種々の水溶性有機溶剤を添加して検討を行った。その結果、2価以上のアルコール(多価アルコール)を60.0質量%以上80.0質量%以下となるように含有させることで、長期カールの発生を抑制できることがわかった。
インクが記録媒体に付与されると、記録媒体を構成するセルロースが膨潤する。通常、インクジェット用の水性インク中の液体成分のうち、蒸気圧が高いのは水であるため、水溶性有機溶剤よりも先に水が蒸発しはじめる。セルロースを膨潤させていた水が蒸発することで、切断されていたセルロース間の水素結合が再度形成され、セルロースが収縮する。これにより、インクの付与面を内側にして記録媒体が凹状に変形するプラスカールが生ずる。すなわち、プラスカールは水の蒸発とセルロースの収縮に起因して生ずるので、記録の数時間後から数日の間にゆっくりと進行する。ここで、多価アルコールをインクに所定の含有量となるように含有させると、切断されていたセルロース間をつなぐように多価アルコールが配置され、水素結合する。結合した多価アルコールがアンカーとして働くことで、切断されていたセルロース間の水素結合の再度の形成を抑制し、セルロースの収縮を抑制することができたと推測される。
しかし、多価アルコールを所定の含有量となるように含有させた場合であっても、初期カールの発生を十分に抑制することはできず、インクの保存安定性も低下することがわかった。インクが記録媒体に付与されると、インク中の液体成分によって記録媒体を構成するセルロース間の水素結合が切断されるとともに、セルロースが膨潤する。その結果、記録媒体の表裏で膨潤差が生じ、インクの付与面を外側にして記録媒体が凸状に変形するマイナスカールが生ずる。このマイナスカールは、記録直後に生じはじめて数十秒で進行が停止する。すなわち、マイナスカールの発生を抑制するには、液体成分によるセルロースの膨潤を抑えるとともに、記録媒体の裏面にまで液体成分を浸透させて、記録媒体の表裏の膨潤差を生じなくさせることが重要である。
本発明者は、液体成分の種類によって、コート層を有しない普通紙などの記録媒体の膨潤率に違いが生ずるか否かについて検討した。具体的には、インクジェット用の水性インクに一般的に使用される水溶性有機溶剤や水を記録媒体に一定量付与し、記録媒体の膨潤率を測定した。その結果、記録媒体の膨潤率を最も高める液体成分は、水であることが判明した。すなわち、多価アルコールを所定の含有量となるように含有させただけでは、水によるセルロースの膨潤を十分に抑制することができなかったと考えられる。また、記録媒体の裏面にまで液体成分を浸透させることができず、記録媒体の表裏で膨潤差が生じてしまい、マイナスカールの発生を抑制できなかったと推測される。
また、多価アルコールを所定の含有量となるように含有させることで、インクの保存安定性が低下することがわかった。多価アルコールの含有量の増加に伴い、樹脂分散剤が顔料から引き剥がされて多価アルコールの方へと移動する。これにより、顔料の分散安定性が低下し、インクの保存安定性が低下したと推測される。
さらなる検討の結果、本発明者は、以下に示す(i)及び(ii)の要件を満たすことで、プラスカール(長期カール)だけでなくマイナスカール(初期カール)の発生を抑制可能になるとともに、インクの保存安定性が向上することを見出した。
(i)以下に示すアクリル樹脂及びウレタン樹脂の少なくともいずれかの樹脂を含有する。
アクリル樹脂:エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体などの(メタ)アクリル系単量体に由来するユニット、芳香族基を有する単量体に由来するユニット、及び酸基を有する単量体に由来するユニットを含む。
ウレタン樹脂:ポリエーテルポリオールに由来するユニット、芳香族ポリイソシアネートに由来するユニット、及び酸基を有するポリオールに由来するユニットを含む。
(ii)25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコールの含有量(質量%)を、インク全質量を基準として、60.0質量%以上80.0質量%以下とする。
上記のアクリル樹脂及びウレタン樹脂の少なくともいずれかの樹脂を含有させることで、顔料の分散安定性を補助する作用が生ずる。これにより、急激に凝集した顔料による液体成分の浸透が目止めされるような現象が抑制されて、記録媒体の裏面にまでインクの液体成分が浸透しやすくなり、マイナスカールの発生が抑制されると考えられる。また、芳香族基を有する単量体や芳香族ポリイソシアネートに由来するユニットを含む樹脂を用いることで、顔料中の芳香族基と、樹脂中の芳香族基との間で生ずるπ−π相互作用により、顔料の粒子表面に対する樹脂の吸着力が向上すると考えられる。さらに、エチレンオキサイド構造などを有するユニットを含む樹脂を用いることで、エチレンオキサイド構造などに含まれる酸素原子が記録媒体に填料などとして含まれるカルシウムに配位し、カルシウムの反応性を抑制すると考えられる。そして、酸基を有する単量体や酸基を有するポリオールに由来するユニットを含む樹脂を用いることで、静電反発力が働いて顔料の分散安定性が向上すると考えられる。
また、25℃における比誘電率が35.0以下、すなわち、疎水性が比較的高い多価アルコールを用いると、この多価アルコールが記録媒体を構成するセルロース同士の間に多く存在することになる。このため、疎水性の高い多価アルコールに接近しにくくなった水によるセルロースの膨潤が抑制され、マイナスカールの発生が抑制されると考えられる。さらに、顔料の分散安定性が向上したことに加え、エチレンオキサイド構造などを有するユニットを含む樹脂を用いることで、顔料同士の間で立体反発力が働き、顔料の凝集が抑制されてインクの保存安定性が向上すると考えられる。
<インク>
本発明のインクは、顔料、樹脂分散剤、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクである。以下、インクを構成する各成分、インクの物性について説明する。
(顔料)
顔料としては、無機顔料や有機顔料を用いることができる。無機顔料としては、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタンなどを挙げることができる。有機顔料としては、アゾ、フタロシアニン、キナクドリンなどを挙げることができる。調色などの目的のために、顔料と染料を併用してもよい。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.5質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上5.0質量%以下であることがさらに好ましい。
(第1樹脂:樹脂分散剤)
本発明のインクは、インク中に顔料を分散するための樹脂分散剤を第1樹脂として含有する。すなわち、本発明のインクに色材として用いられる顔料は、樹脂分散剤によって分散された樹脂分散顔料である。樹脂分散顔料を用いることで、多価アルコールを多めに含有する場合であっても、顔料同士の間に生ずる立体反発力によって顔料の凝集が抑制され、インクの保存安定性が向上する。
樹脂分散剤は、通常、アニオン性基を有する親水性ユニットと、アニオン性基を有しない疎水性ユニットとを含む。親水性ユニットは、水性媒体への親和性を担保するためのユニットである。疎水性ユニットは、顔料の粒子表面に疎水性相互作用により吸着するためのユニットである。樹脂分散顔料としては、例えば、顔料の粒子表面に樹脂分散剤を物理的に吸着させて分散させるタイプのものや、顔料の粒子表面を樹脂分散剤で被覆したマイクロカプセル顔料などを挙げることができる。
樹脂分散剤としては、水溶性樹脂を用いることが好ましい。本発明における「水溶性樹脂」とは、水性媒体に溶解し、粒子径を有する粒子を形成しない状態で水性媒体中に存在しうる樹脂を意味する。樹脂分散剤が水分散性(水不溶性)であると、インクの保存安定性がやや低下しやすくなる場合がある。
樹脂分散剤として用いる樹脂が水溶性であるか否かについては、以下に示す方法にしたがって判断することができる。まず、酸価相当のアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)により中和された樹脂を含む液体(樹脂固形分:10質量%)を用意する。次いで、用意した液体を純水で10倍(体積基準)に希釈して試料溶液を調製する。そして、試料溶液中の樹脂の粒子径を動的光散乱法により測定した場合に、粒子径を有する粒子が測定されなければ、その樹脂は水溶性であると判断することができる。この際の測定条件は、例えば、以下のようにすることができる。
[測定条件]
SetZero:30秒
測定回数:3回
測定時間:180秒
粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計(例えば、商品名「UPA−EX150」、日機装製)などを使用することができる。勿論、使用する粒度分布測定装置や測定条件などは上記に限られるものではない。
樹脂分散剤としては、アニオン性基を有する親水性ユニットと、アニオン性基を有しない疎水性ユニットとを含む(メタ)アクリル系樹脂を用いることが好ましい。親水性ユニットは、例えば、アニオン性基を有する単量体を重合することで形成することができる。アニオン性基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボキシ基を有する単量体;これらのモノマーの無水物や塩などを挙げることができる。アニオン性基を有する単量体の塩を構成するカチオンとしては、リチウムカチオン、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、アンモニウムカチオン、及び有機アンモニウムカチオンなどを挙げることができる。
疎水性ユニットは、例えば、アニオン性基を有しない単量体を重合することで形成することができる。アニオン性基を有しない単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、1−ビニルイミダゾールなどの芳香族基を有する単量体;エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(n−、iso−、t−)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの脂肪族基を有する単量体;などを挙げることができる。
インク中の顔料の体積平均粒子径は、10nm以上300nm以下であることが好ましく、20nm以上200nm以下であることがさらに好ましい。顔料の体積平均粒子径は、例えば、動的光散乱方式の粒径測定装置を使用して測定することができる。インク中の第1樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の第1樹脂の含有量(質量%)は、顔料の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.2倍以上2.0倍以下であることが好ましく、0.5倍以上1.5倍以下であることがさらに好ましい。
(第2樹脂)
本発明のインクは、アクリル樹脂及びウレタン樹脂の少なくともいずれかの樹脂を第2樹脂として含有する。この樹脂は、樹脂分散剤として用いられてもよいが、好適には樹脂分散剤として作用しなくてもよい、インクに添加される樹脂として用いる。なお、活性エネルギー線硬化型のアクリル樹脂やウレタン樹脂などの、重合性基を有するアクリル樹脂やウレタン樹脂を用いることは好ましいとは言えない。インク中の上記第2樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.5質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上3.0質量%以下であることがさらに好ましい。
[アクリル樹脂]
アクリル樹脂は、以下に示す(i)〜(iii)のユニットを含む。
(i)ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル単量体、エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体、及びプロピレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体の少なくともいずれかの(メタ)アクリル系単量体に由来するユニット
(ii)芳香族基を有する単量体に由来するユニット
(iii)酸基を有する単量体に由来するユニット
〔(メタ)アクリル系単量体に由来するユニット〕
アクリル樹脂は、(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットを含む。このユニットは、ノニオン性の親水性ユニットである。(メタ)アクリル系単量体は、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル単量体、エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体、及びプロピレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体の少なくともいずれかである。
ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メチル−5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシ基を有するアルキル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体としては、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの、1〜10のエチレンオキサイド基の繰り返し構造を含む(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート類;メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの、1〜10のエチレンオキサイド基の繰り返し構造を有するアルコキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート類;を挙げることができる。
プロピレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体としては、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの、1〜10のプロピレンオキサイド基の繰り返し構造を有するアルコキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート類を挙げることができる。
(メタ)アクリル系単量体は、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル単量体及びエチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体の少なくとも1種であることが好ましい。また、(メタ)アクリル系単量体は、エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体であることがさらに好ましい。プロピレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体は、エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体に比して炭素数が多いため、樹脂の親水性がやや低下する。このため、樹脂が凝集しやすくなることがあり、インクの保存安定性の向上効果がやや低くなる場合がある。
アクリル樹脂中の、上記の(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットの含有量(質量%)は、アクリル樹脂全質量を基準として、20.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットの含有量が20.0質量%未満であると、顔料同士の間に働く立体反発力が弱くなって顔料が凝集しやすくなり、インクの保存安定性がやや低くなる場合がある。一方、(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットの含有量が40.0質量%超であると、芳香族基を有する単量体に由来するユニットや、酸基を有する単量体に由来するユニットの含有量が相対的に少なくなる。このため、芳香族基を有する単量体に由来するユニットによる顔料と樹脂の吸着力や、酸基を有する単量体に由来するユニットによる顔料同士の静電反発力が弱くなることがある。したがって、顔料の分散安定性が低下し、インクの保存安定性がやや低くなる場合がある。
〔酸基を有する単量体に由来するユニット〕
アクリル樹脂は、酸基を有する単量体に由来するユニットを含む。このユニットは、アニオン性の親水性ユニットである。酸基を有する単量体としては、カルボン酸基を有する単量体、スルホン酸基を有する単量体、ホスホン酸基を有する単量体などを挙げることができる。カルボン酸基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などを挙げることができる。スルホン酸基を有する単量体としては、スチレンスルホン酸、スルホン酸−2−プロピルアクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−スルホン酸エチル、(メタ)アクリルアミド−t−ブチルスルホン、ビニルスルホン酸などを挙げることができる。ホスホン酸基を有する単量体としては、2−ホスホン酸エチル(メタ)アクリル酸エステル、ビニルホスホン酸などを挙げることができる。
酸基を有する単量体は、酸無水物や塩であってもよい。塩を構成するカチオンとしては、リチウムカチオン、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、アンモニウムカチオン、及び有機アンモニウムカチオンなどを挙げることができる。酸基を有する単量体としては、カルボン酸基を有する単量体が好ましく、(メタ)アクリル酸がさらに好ましい。
アクリル樹脂中の、酸基を有する単量体に由来するユニットの含有量(質量%)は、アクリル樹脂全質量を基準として、10.0質量%以上30.0質量%以下であることが好ましい。
〔芳香族基を有する単量体に由来するユニット〕
アクリル樹脂は、芳香族基を有する単量体に由来するユニットを含む。このユニットは、疎水性ユニットである。芳香族基を有する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。芳香族基を有する単量体としては、スチレン及びα−メチルスチレンの少なくとも1種が好ましく、スチレンがさらに好ましい。アクリル樹脂中の、芳香族基を有する単量体に由来するユニットの含有量(質量%)は、アクリル樹脂全質量を基準として、30.0質量%以上70.0質量%以下であることが好ましく、40.0質量%以上60.0質量%以下であることがさらに好ましい。
〔その他の単量体に由来するユニット〕
アクリル樹脂は、上記の(メタ)アクリル系単量体、芳香族基を有する単量体、及び酸基を有する単量体以外の単量体(その他の単量体)に由来するユニットを含んでいてもよい。その他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレートを挙げることができる。アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1以上20以下の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を有するものが好ましい。このようなアルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。なかでも、炭素数2以上6以下の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
〔アクリル樹脂の物性〕
アクリル樹脂の酸価は、100mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であることが好ましい。アクリル樹脂の酸価は、電位差を利用したコロイド滴定により測定することができる。アクリル樹脂の酸価は、酸基を有する単量体に由来するユニットの含有量や、その他のユニットの含有量を適宜変更することで調整することができる。
アクリル樹脂の重量平均分子量は、5,000以上25,000以下であることが好ましい。アクリル樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の値である。
[ウレタン樹脂]
ウレタン樹脂は、以下に示す(i)〜(iii)のユニットを含む。
(i)ポリエーテルポリオールに由来するユニット
(ii)芳香族ポリイソシアネートに由来するユニット
(iii)酸基を有するポリオールに由来するユニット
〔ポリエーテルポリオールに由来するユニット〕
ウレタン樹脂は、ポリエーテルポリオールに由来するユニットを含む。ポリエーテルポリオールとしては、アルキレンオキサイド及びポリオール類の付加重合物;(ポリ)アルキレングリコールなどのグリコール類;などを挙げることができる。
アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどを挙げることができる。アルキレンオキサイドと付加重合するポリオール類としては、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4−ジヒドロキシフェニルメタン、水素添加ビスフェノールA、ジメチロール尿素及びその誘導体などのジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールメラミン及びその誘導体、ポリオキシプロピレントリオールなどのトリオール;などを挙げることができる。
グリコール類としては、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコールなどの(ポリ)アルキレングリコール;エチレングリコール−プロピレングリコール共重合体;などを挙げることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレンオキサイド構造を有するポリエーテルポリオールが好ましい。プロピレンオキサイド構造を有するポリエーテルポリオールは、エチレンオキサイド構造を有するポリエーテルポリオールに比して炭素数が多いため、樹脂の親水性がやや低下する。このため、樹脂が凝集しやすくなることがあり、インクの保存安定性の向上効果がやや低くなる場合がある。
ウレタン樹脂中の、上記のポリエーテルポリオールに由来するユニットの含有量(質量%)は、ウレタン樹脂全質量を基準として、15.0質量%以上55.0質量%以下であることが好ましい。ポリエーテルポリオールに由来するユニットの含有量が15.0質量%未満であると、顔料同士の間に働く立体反発力が弱くなって顔料が凝集しやすくなり、インクの保存安定性がやや低くなる場合がある。一方、ポリエーテルポリオールに由来するユニットの含有量が55.0質量%超であると、芳香族ポリイソシアネートに由来するユニットや、酸基を有するポリオールに由来するユニットの含有量が相対的に少なくなる。このため、芳香族ポリイソシアネートに由来するユニットによる顔料と樹脂の吸着力や、酸基を有するポリオールに由来するユニットによる顔料同士の静電反発力が不十分になることがある。したがって、顔料の分散安定性が低下し、インクの保存安定性がやや低くなる場合がある。
〔芳香族ポリイソシアネートに由来するユニット〕
ウレタン樹脂は、芳香族ポリイソシアネートに由来するユニットを含む。芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどを挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネートの少なくとも1種がより好ましく、トリレンジイソシアネートがさらに好ましい。ウレタン樹脂中の、芳香族ポリイソシアネートに由来するユニットの含有量(質量%)は、ウレタン樹脂全質量を基準として、25.0質量%以上55.0質量%以下であることが好ましい。
〔酸基を有するポリオールに由来するユニット〕
ウレタン樹脂は、酸基を有するポリオールに由来するユニットを含む。酸基を有するポリオールとしては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基などの酸基を有するポリオールを挙げることができる。カルボン酸基を有するポリオールとしては、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸などを挙げることができる。酸基を有するポリオールとしては、カルボン酸基を有するポリオールが好ましく、ジメチロールプロピオン酸がさらに好ましい。
酸基を有するポリオールは塩であってもよい。塩を構成するカチオンとしては、リチウムカチオン、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、アンモニウムカチオン、及び有機アンモニウムカチオンなどを挙げることができる。汎用の酸基を有するポリオールの分子量は、高くても400程度である。このため、酸基を有するポリオールに由来するユニットは、通常、ウレタン樹脂のハードセグメントとなる。ウレタン樹脂中の、酸基を有するポリオールに由来するユニットの含有量(質量%)は、ウレタン樹脂全質量を基準として、10.0質量%以上40.0質量%以下であることが好ましい。
〔架橋剤、鎖延長剤〕
ウレタン樹脂を合成する際には、架橋剤や鎖延長剤を用いることができる。通常、架橋剤はプレポリマーの合成の際に用いられ、鎖延長剤は予め合成されたプレポリマーに対して鎖延長反応を行う際に用いられる。架橋剤や鎖延長剤としては、架橋や鎖延長など目的に応じて、前述のポリエーテルポリオール、芳香族ポリイソシアネート、及び酸基を有するポリオール以外のポリオールやポリイソシアネートの他、ポリアミン、水などから適宜選択して用いることができる。鎖延長剤として、ウレタン樹脂を架橋させることができるものを用いることもできる。
芳香族ポリイソシアネート以外のポリイソシアネートとして、脂肪族ポリイソシアネートを用いることができる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネートなどの鎖状構造を有するポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどの環状構造を有するポリイソシアネート;などを挙げることができる。
ポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキシレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、水素添加ジフェニルメタンジアミン、ヒドラジン、ポリアミドポリアミン、ポリエチレンポリイミンなどを挙げることができる。汎用のポリアミンの分子量は、高くても400程度である。このため、ポリアミンに由来するユニットは、通常、ウレタン樹脂のハードセグメントとなる。
〔ウレタン樹脂の物性〕
ウレタン樹脂の酸価は、60mgKOH/g以上160mgKOH/g以下であることが好ましい。ウレタン樹脂の酸価は、電位差を利用したコロイド滴定により測定することができる。ウレタン樹脂の酸価は、酸基を有するポリオールに由来するユニットの含有量や、鎖延長剤及び架橋剤に由来するユニットの含有量を適宜変更することで調整することができる。
ウレタン樹脂の重量平均分子量は、5,000以上25,000以下であることが好ましい。ウレタン樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の値である。
(水性媒体)
本発明のインクは、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有する水性インクである。水としては脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上30.0質量%以下であることが好ましい。
[水溶性有機溶剤]
水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、及び含窒素化合物類などの水性のインクに使用可能なものをいずれも用いることができる。通常、「水溶性有機溶剤」とは液体を意味するが、本発明においては、25℃(常温)で固体であるものも、水に溶解してインクを構成する液媒体となるため、便宜上、水溶性有機溶剤に含めることとする。水性インクに汎用な25℃で固体の水溶性有機溶剤の具体例としては、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、エチレン尿素、尿素、数平均分子量1,000のポリエチレングリコールなどを挙げることができる。
〔多価アルコール〕
本発明のインクに用いる水溶性有機溶剤は、25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコール(2価以上のアルコール)を含む。さらに、上記の多価アルコールの含有量は、インク全質量を基準として、60.0質量%以上80.0質量%以下である。多価アルコールの含有量が60質量%未満であると、水によるセルロースの膨潤を抑制することができず、初期カール(マイナスカール)の発生を抑制することができない。さらに、セルロース間に水素結合するアンカーとして機能が不十分となり、長期カール(プラスカール)の発生を抑制することができない。一方、多価アルコールの含有量が80.0質量%超であると、インク中の水の含有量が相対的に減少し、樹脂分散剤が顔料から引き剥がされやすくなって顔料の分散安定性が低下し、インクの保存安定性が低下する。
25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコールとしては、1,2−プロパンジオール(28.8)、1,3−ブタンジオール(30.0)、1,4−ブタンジオール(31.1)、1,5−ペンタンジオール(27.0)、1,2−ヘキサンジオール(14.8)、1,6−ヘキサンジオール(7.1)、2−メチル−1,3−プロパンジオール(28.3)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(23.9)などの2価アルコール;1,2,6−ヘキサントリオール(28.5)、トリメチロールプロパン(33.7)などの3価以上のアルコール;を挙げることができる。なお、25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコールとともに、25℃における比誘電率が35.0超である多価アルコールを用いてもよい。
多価アルコールの比誘電率は、誘電率計(例えば、商品名「BI−870」(BROOKHAVEN INSTRUMENTS CORPORATION製)など)を使用し、周波数10kHzの条件で測定することができる。なお、温度25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率は、50質量%水溶液の比誘電率を測定し、下記式(A)から算出した値とする。
εsol=2ε50%−εwater ・・・(A) εsol:25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率 ε50%:25℃で固体の水溶性有機溶剤の50質量%水溶液の比誘電率 εwater:水の比誘電率
25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率を50質量%水溶液の比誘電率から算出する理由は、以下に示す通りである。25℃で固体の水溶性有機溶剤のうち、水性インクの構成成分となりうるものには、50質量%を超える高濃度水溶液の調製が困難なものがある。一方、10質量%以下の低濃度水溶液では水の比誘電率が支配的となり、水溶性有機溶剤の確からしい(実効的な)比誘電率の値を得ることは困難である。そこで、本発明者が検討を行ったところ、インクに用いる25℃で固体の水溶性有機溶剤のほとんどが、測定対象となる水溶液を調製可能であり、かつ、算出される比誘電率も本発明の効果と整合することが判明した。以上の理由により、本発明においては50質量%水溶液の比誘電率から、25℃で固体の水溶性有機溶剤の比誘電率を算出して用いることとした。25℃で固体の水溶性有機溶剤であっても、水への溶解度が低く、50質量%水溶液を調製できないものについては、飽和濃度の水溶液を利用し、上記のεsolを算出する場合に準じて算出した比誘電率の値を便宜的に用いる。
(その他の成分)
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び水溶性樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
(インクの物性)
25℃におけるインクのpHは、5.0以上10.0以下であることが好ましく、7.0以上9.5以下であることがさらに好ましい。25℃におけるインクの静的表面張力は、30mN/m以上40mN/m以下であることが好ましい。25℃におけるインクの粘度は、2.0mPa・s以上10.0mPa・s以下であることが好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
図2は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)、及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<アクリル樹脂の合成>
(アクリル樹脂A1〜A17)
撹拌機、還流冷却装置、及び窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコにエチレングリコールモノブチルエーテル400部を入れた。窒素ガスを導入し、撹拌して130℃に昇温した。表1−1に示す種類及び量の単量体と重合開始剤(t−ブチルパーオキサイド)4.0部の混合物を3時間かけてフラスコに滴下した。2時間エージングした後、減圧してエチレングリコールモノブチルエーテルを除去し、固形の樹脂を得た。得られた樹脂の酸価と当量の水酸化カリウム及びイオン交換水を加え、80℃で溶解させて、樹脂(固形分)の含有量が50.0%であるアクリル樹脂の水溶液を得た。得られたアクリル樹脂中の(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットの含有量を表1−2に示す。また、得られたアクリル樹脂の酸価及び重量平均分子量を表1−2に示す。
(アクリル樹脂A18)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、撹拌機を備えた反応容器に、ブタノール93.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱し、重合性単量体としてスチレン60.0部、アクリル酸60.0部、ラウリルメタクリレート80.0部、及び重合開始剤であるV−601(和光純薬製)6部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬製)0.6部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、分散樹脂1の溶液を得た。さらに、室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノール37.1部添加し中和し、水を100部添加し、水性化した。その後、100℃以上に加熱し、ブタノールを水と共沸させてブタノールを留去し、固形分が50%になるように調整した。これにより、樹脂A18(固形分)の含有量が50.0%であるアクリル樹脂A18の水溶液を得た。得られたアクリル樹脂A18中の(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットの含有量を表1−2に示す。また、得られたアクリル樹脂の酸価及び重量平均分子量を表1−2に示す。
表1−1中の略号の意味を以下に示す。
・St:スチレン
・α−MSt:α−メチルスチレン
・OMe(EG)2MA:メトキシジエチレングリコールメタクリレート
・OMe(EG)4MA:メトキシテトラエチレングリコールメタクリレート
・OMe(EG)9MA:メトキシノナエチレングリコールメタクリレート
・OMe(PG)4MA:メトキシテトラプロピレングリコールメタクリレート
・HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
・BA:ブチルアクリレート
・LMA:ラウリルメタクリレート
・AA:アクリル酸
・MAA:メタクリル酸
Figure 2019189799
Figure 2019189799
<ウレタン樹脂の合成>
(ウレタン樹脂U1〜U14)
撹拌機、還流冷却装置、窒素ガス導入管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、表2−1に示す種類及び量のポリエーテルポリオールと芳香族ポリイソシアネートを入れた。さらに、メチルエチルケトン300部を入れ、窒素ガス雰囲気下、80℃で6時間反応させた。次いで、表2−1に示す種類及び量の酸基を有するポリオールと酸基を有しないポリオールを添加し、80℃で反応させた。40℃まで冷却してからイオン交換水を添加し、ホモミキサーで高速撹拌しながら水酸化カリウム水溶液を添加した。加熱減圧してメチルエチルケトンを留去し、樹脂(固形分)の含有量が50.0%であるウレタン樹脂の水溶液を得た。得られたウレタン樹脂中のポリエーテルポリオールに由来するユニットの含有量を表2−2に示す。また、得られたウレタン樹脂の酸価及び重量平均分子量を表2−2に示す。ウレタン樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の値である。
表2−1中の略号の意味を以下に示す。
・TDI:トリレンジイソシアネート
・MDI:ジフェニルメタンジイソシアネート
・IPDI:イソホロンジイソシアネート
・PEG:ポリエチレングリコール
・PPG:ポリプロピレングリコール
・DMPA:ジメチロールプロピオン酸
・DMBA:ジメチロールブタン酸
・NPG:ネオペンチルグリコール
Figure 2019189799
Figure 2019189799
<顔料分散液の調製>
(顔料分散液1)
カーボンブラック15.0部及びアクリル樹脂A17の水溶液30.0部を、ジルコニアビーズ(0.3mm径)を充填したビーズミル(商品名「LMZ2」、アシザワファインテック製、充填率80%)に入れ、回転数1,800rpmで5時間分散させた。次いで、回転数3,000rpmで30分間遠心分離して凝集成分を除去した後、イオン交換水で希釈して、顔料の含有量が20.0%、樹脂分散剤の含有量が20.0%である顔料分散液1を得た。
(顔料分散液2〜4)
カーボンブラックに代えて、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントレッド122、及びC.I.ピグメントイエロー74をそれぞれ用いた。このこと以外は、前述の顔料分散液1と同様にして、顔料の含有量が20.0%、樹脂分散剤の含有量が20.0%である顔料分散液2〜4を得た。
(顔料分散液5)
C.I.ピグメントレッド150を20.0部、アクリル樹脂A18の水溶液8.0部、及び水72部を混合し、ディスパーで予備分散した。次いで、ジルコニアビーズ(0.5mm径)ジルコニアビーズ(0.5mm径)の充填率を80%として充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて本分散して、顔料の含有量が20.0%、樹脂分散剤の含有量が4.0%である顔料分散液5を得た。
(顔料分散液6)
水5.5部に濃塩酸5.0部を溶かして得た溶液を5℃に冷却した状態とし、この状態で4−アミノ−1,2−ベンゼンジカルボン酸1.5部を加えた。この溶液の入った容器をアイスバスに入れ、撹拌して溶液の温度を10℃以下に保持しながら、5℃の水9.0部に亜硝酸ナトリウム1.8部を溶かして得た溶液を加えた。15分間撹拌後、カーボンブラック6.0部を撹拌下で加え、さらに15分間撹拌してスラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させて自己分散顔料を得た。得られた自己分散顔料に水を加えて、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液を得た。イオン交換法によりカウンターイオンをナトリウムイオンからカリウムイオンに置換した後、固形分濃度を調整して顔料分散液6を得た。顔料分散液6には、顔料の粒子表面に−C63−(COOK)2基が結合した自己分散顔料が含まれていた。顔料分散液6の顔料の含有量は20.0%であった。
(顔料分散液7)
イオン交換水500.0部及びカーボンブラック15.0部を混合し、15,000rpmで30分間撹拌して顔料を予備湿潤させた。イオン交換水4,485部を加え、高圧ホモジナイザーで分散させて分散液Aを得た。得られた分散液A中の顔料の平均粒子径は110nmであった。得られた分散液Aを高圧容器に入れて3.0MPaに加圧した後、オゾン濃度100ppmのオゾン水を導入し、顔料をオゾン酸化処理して分散液Bを得た。水酸化カリウムを用いて分散液BのpHを10.0に調整した後、固形分濃度を調整して顔料分散液7を得た。顔料分散液7には、顔料の粒子表面に−COOK基が結合した自己分散顔料が含まれていた。顔料分散液7の顔料の含有量は20.0%であった。
<インクの調製>
(実施例1〜44、比較例1〜23)
表3−1〜3−6の中段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)で加圧ろ過して各インクを調製した。表3−1〜3−6中、「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤(アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物)の商品名である。比較例11及び23については、各成分を混合する際に扇風機で風を当て、水を蒸発させながら調製して、3.0%分の純水を蒸発させた(純水の使用量を「−3.0」と表記)。表3−1〜3−6中の各成分に付した括弧内の数値は、25℃における比誘電率の値である。表3−1〜3−6の下段には、インク中の25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコール(「特定のアルコール」と表記)の含有量(%)を示した。
Figure 2019189799
Figure 2019189799
Figure 2019189799
Figure 2019189799
Figure 2019189799
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<評価>
図2に示すような構成を有するインクジェット記録装置を使用して以下に示す評価を行った。線速は10インチ/秒とし、記録媒体の後端部分にインクが付与されてから排紙までの時間を2秒とした。本実施例では、1/600インチ×1/600インチの単位領域に2.5ngのインク滴を4滴(合計10ng)付与する条件で記録した画像を、記録デューティが100%であると定義する。本発明においては、以下に示す各評価項目の評価基準で、「AA」、「A」及び「B」を許容できるレベルとし、「C」を許容できないレベルとした。評価結果を表4に示す。
(初期カール(マイナスカール))
温度15℃、相対湿度10%の環境で、A4サイズの記録媒体(普通紙、商品名「Canon Recycled Classic」、キヤノン製)に、19cm×26cmのベタ画像を裏面排紙にて10枚分連続して記録した。10枚目の記録物が排紙された直後に初期カールの状態を確認し、以下に示す評価基準にしたがって初期カール(マイナスカール)を評価した。
AA:排紙直後、瞬間的に初期カールが生じた記録物があったが、次いで排紙される記録物が積載されるまでに元の状態に戻っていた。
A:一部の記録物に初期カールが生じていたが、排紙の際にジャムは発生しなかった。
B:一部の記録物に初期カールが生じ、排紙の際に1〜5回のジャムが発生したが、記録物が筒状になる程度ではなかった。
C:一部の記録物が筒状になる程度の顕著な初期カールが生じ、排紙の際に1〜5回のジャムが発生した。
(長期カール(プラスカール))
温度15℃、相対湿度10%の環境で、A4サイズの記録媒体(普通紙、商品名「Canon CS−680」、キヤノン製)に、19cm×26cmのベタ画像を表面排紙にて5枚記録した。5枚分の記録物をトレイに移し、記録時と同じ環境下で水平に保存した。1週間保存後に5枚分の記録物の4隅のプラスカール量をそれぞれ測定し、以下に示す評価基準にしたがって長期カール(プラスカール)を評価した。
AA:1隅あたりのプラスカール量の平均値が0mm以上5mm未満であった。
A:1隅あたりのプラスカール量の平均値が5mm以上10mm未満であった。
B:1隅あたりのプラスカール量の平均値が10mm以上15mm未満であった。
C:1隅あたりのプラスカール量の平均値が15mm以上又は筒状に丸まっていた。
(保存安定性)
インク150gを密閉容器に入れ、70℃の恒温槽中で2ヶ月間保存した。冷却後、回転粘度計(商品名「RE−80L」、東機産業製)を使用して25℃におけるインクの粘度(保存後の粘度)を測定した。そして、下記式(1)からインクの粘度変化率を算出し、以下に示す評価基準にしたがってインクの保存安定性を評価した。
粘度変化率(倍)=「保存後の粘度」/「保存前の粘度」 ・・・(1)
AA:粘度変化率が1.05倍以下であった。
A:粘度変化率が1.05倍を超えて1.10倍以下であった。
B:粘度変化率が1.10倍を超えて1.15倍以下であった。
C:粘度変化率が1.15倍を超えていた。
Figure 2019189799

Claims (7)

  1. 顔料、第1樹脂、第2樹脂、及び水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクであって、
    前記第1樹脂が、前記顔料を分散するための樹脂分散剤であり、
    前記第2樹脂が、アクリル樹脂及びウレタン樹脂の少なくともいずれかであり、
    前記アクリル樹脂が、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル単量体、エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体、及びプロピレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体の少なくともいずれかの(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットと、芳香族基を有する単量体に由来するユニットと、酸基を有する単量体に由来するユニットと、を含み、
    前記ウレタン樹脂が、ポリエーテルポリオールに由来するユニットと、芳香族ポリイソシアネートに由来するユニットと、酸基を有するポリオールに由来するユニットと、を含み、
    前記水溶性有機溶剤が、25℃における比誘電率が35.0以下である多価アルコールを含み、
    前記多価アルコールの含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、60.0質量%以上80.0質量%以下であることを特徴とする水性インク。
  2. 前記アクリル樹脂中の、前記(メタ)アクリル系単量体に由来するユニットの含有量(質量%)が、アクリル樹脂全質量を基準として、20.0質量%以上40.0質量%以下である請求項1に記載の水性インク。
  3. 前記(メタ)アクリル系単量体が、前記エチレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリル単量体である請求項1又は2に記載の水性インク。
  4. 前記ウレタン樹脂中の、前記ポリエーテルポリオールに由来するユニットの含有量(質量%)が、ウレタン樹脂全質量を基準として、15.0質量%以上55.0質量%以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水性インク。
  5. 前記ポリエーテルポリオールが、エチレンオキサイド構造を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水性インク。
  6. インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
    前記インクが、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  7. インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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