JP2019189776A - 染料分散剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】布への汚染性が低く、高温での染料の分散性に優れるリグニン系染料分散剤を提供する【解決手段】スルホメチル化リグニン、好ましくは一般式(1):−SO3M(一般式(1)中、Mは、水素原子、一価金属塩、二価金属塩を示す)で表される基のS含量が1.0〜6.0質量%であるスルホメチル化リグニン、及びアルデヒド類を0.01〜5質量%含有する染料分散剤。本染料分散剤は、高温下においても高い染料分散性能を発揮することができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、スルホメチル化リグニンを含有する染料分散剤に関する。
リグニンは、樹木中に存在する天然高分子成分であり、木材を原料として使用する製紙産業で、大規模かつ商業的に発生している。例えば、クラフトパルプ廃液からはクラフトリグニンが得られ、亜硫酸パルプ廃液からはリグニンスルホン酸が得られる。クラフトリグニンとリグニンスルホン酸、又はクラフトリグニンを亜硫酸塩とホルムアルデヒドによりスルホメチル化したものや、リグニンスルホン酸又はリグニンスルホン酸の塩を部分的に脱スルホン化したものや限外濾過処理によって精製したものは、分散剤として染料、水硬性組成物(例えば、セメント、石膏)、無機及び有機顔料、石炭−水スラリー、農薬、窯業、油田掘削用泥水など広範囲な工業分野で多用されている。
例えば、特許文献1には、スルホン基量及びカルボキシル基量、ならびに分子量が制御された変性リグニンスルホン酸塩の染料分散剤としての用途が開示されている。また、特許文献2には、所定範囲の分子量分布を有するリグニンスルホン酸とアクリル系又はビニル系モノマーとのグラフト共重合体の、セメント分散剤としての用途が開示されている。さらに、特許文献3には、油田掘削用泥水分散安定剤として、アクリル酸とリグニンスルホン酸塩とのグラフト共重合体が開示されている。そして、特許文献4には、リグニンスルホン酸塩とポリアルキレンオキシド鎖を有する水溶性単量体との反応物からなるリグニン誘導体が開示されている。特許文献5には、スルホン化リグニンの染料分散剤としての用途が開示されている。
特開2002−146028号公報 特開平01−145358号公報 米国特許第4,322,301号公報 特許第5769930号公報 特開昭60−252661号公報
しかしながら、前術の従来のリグニン系分散剤は、染色布にリグニンが残留し染色布を着色汚染してしまうという欠点を有している。また、ポリエステル繊維等の染色において高温染色用の染料用分散剤として使用した場合には分散性が充分でないために、均一に染色されず高温での分散安定性が求められていた。
そこで、本発明は、布への汚染性が低く、高温での染料の分散性に優れるリグニン系染料分散剤を提供することを目的とする。
本発明者らはこれらの目的を達成するために検討を重ねた結果、スルホメチル化リグニン及びアルデヒド類を含む組成物が、布への汚染性が低く、高温下で染料に対して高い分散性を示すことを見出し、上記目的が達成されることを見出した。
すなわち本発明は下記の発明を提供するものである。
[1] スルホメチル化リグニンを含有する染料分散剤であって、アルデヒド類を0.01〜5質量%含有する染料分散剤。
[2] 前記スルホメチル化リグニンが一般式(1):−SOM(一般式(1)中、、Mは、水素原子、一価金属塩、二価金属塩を示す)で表される基のS含量が1.0〜6.0質量%である[1]記載の染料分散剤。
[3] 前記スルホメチル化リグニンの原料リグニンがクラフトリグニンである[1]ないし[2]記載の染料分散剤。
[4] 前記染料分散剤が還元性糖類の含有量が5.0質量%以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の染料分散剤。
本発明の染料分散剤は、従来のリグニン由来の染料分散剤に比べて、高温下において高い染料分散性能を発揮することができる。本発明の染料分散剤は、布への汚染性が低く、高温染着を経る場合にも良好な分散性を発揮し得るので、従来の分散剤よりも高い染着性が発揮され得る。
本発明の染料分散剤は、スルホメチル化リグニン及びアルデヒド類を含有する。スルホメチル化リグニンは、原料リグニンをスルホメチル化したものである。
本発明の染料分散剤が含有するアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドテルペンアルデヒド、非環式脂肪族アルデヒド、芳香族アルデヒド等が挙げられる。テルペンアルデヒドとしては、例えば、シトロネラール、シトラル、シクロシトラール、サフラナール、フェランドラール、ペリルアルデヒド、ゲラニアール、ネラール等が挙げられ、非環式脂肪族アルデヒドとしては、例えば、オクタナール、ノナナール、デカナール、トリメチルヘキサナールが挙げられ、芳香族アルデヒドとしてはベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、クミンアルデヒド、バニリン等が挙げられる。アルデヒド類の含有量は0.01〜5質量%であることが必要である。アルデヒド類としてはこれらのうちの1種または2種以上を用いることができる。アルデヒド類は、原料リグニンをスルホメチル化する前に添加しても良いし、スルホメチル化した後染料分散剤として使用する際に添加しても良い。アルデヒド類が上記範囲である場合、高温での染料分散性が良好となる。
本発明の染料分散剤は、還元性糖類を含有してもよい。還元性糖とは、還元性を示す糖をいい、塩基性溶液中でアルデヒド基又はケトン基を生じる糖をいう。還元性糖としては、例えば、ラムノース、ラクトース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、マルトース、グルコース、マンノース、フルクトース等の単糖;キシロオリゴ糖、セロオリゴ糖等のオリゴ糖、アラビノース、スクロースの転化糖等の二糖、及び多糖が挙げられる。還元性糖類含量の測定方法としては、例えば、Somogyi−Schaffer法によって測定した測定値をグルコース量に換算して得る方法が挙げられる。還元性糖類の含有量としては5.0質量%以下であることが好ましい。還元性糖類が5.0質量%以上であると、染料組成物を乾燥させる際に染料が凝集するなどの問題が生じる。
<スルホメチル化リグニン>
本発明で使用するスルホメチル化リグニンは、−SOM(一般式(1)中、Mは、水素原子、一価金属塩、二価金属塩を示す)で表されるスルホン酸(塩)基のS含量が1.0〜6.0質量%であることが好ましい。
−SOM(一般式(1)中、Mは、水素原子、一価金属塩、二価金属塩を示す)で表される基のS含量とは、リグニン成分の固形物含量に対する−SOM(一般式(1)中、Mは、水素原子、一価金属塩、二価金属塩を示す)に含有される硫黄原子の含量をいう。具体的には、下記数式(1)より算出する値である。
数式(1):
スルホン酸(塩)基のS含量(質量%)=全S含量(質量%)−無機態S含量(質量%)
(数式(1)中、S含量はいずれもリグニンの固形物量に対するS含量を示す。)
数式(1)中、全S含量は、リグニン成分に含まれるすべてのS含量であり、ICP発光分光分析法により定量することができる。また、無機態S含量は、イオンクロマト法により定量したSO3含量、S含量及びSO4含量の合計量として算出できる。
クラフトリグニンのスルホメチル化反応では一般的にリグニンのC−Cユニットに対して、下記に示す一般式(1)の位置にスルホン基が導入される。一般式(1)はリグニンの部分構造であるC−Cユニットを示す。すなわち、左側の矢印の反応ではα位にスルホン基が導入される反応であり、一般にスルホン化と呼ばれる。右側の矢印の反応ではα位以外に芳香核の4位にホルムアルデヒドを介してスルホン基が導入される。
Figure 2019189776
(メトキシル基)
本発明で使用するスルホメチル化リグニンは、その固形分あたりのメトキシル基含量が3質量%以上であり、好ましくは5質量%以上、より好ましくは7.0質量%以上である。上限は、20質量%以下であり、好ましくは19.5質量%以下、より好ましくは19.2質量%以下である。メトキシル基含量が3質量%以上であることにより、高温での染料分散性が良好となる。一般にリグニンの構造中には芳香核に結合したメトキシル基が存在する。そのため、メトキシル基含量は、リグニン含量の指標となる。
本発明において、メトキシル基含量は、ViebockおよびSchwappach法によるメトキシル基の定量法(「リグニン化学研究法」、P.336〜340、平成6年、ユニ出版(株)発行、参照)によって測定した値である。
(無機塩)
リグニン成分は、通常、無機塩を含有する。無機塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、亜硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫化ナトリウム、等が挙げられる。リグニン成分の固形分に対する無機塩の含量は、通常1〜25質量%である。リグニン成分中のCa含量(固形分に対するカルシウム原子含量)は、通常は0.06質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以下である。下限は、通常は0.001質量%以上であり、好ましくは0.005質量%以上である。リグニン成分中のNa含量(組成物固形分に対するナトリウム原子含量)は、通常は15質量%以下、14質量%以下、13質量%以下又は12質量%以下であり、好ましくは11質量%以下である。下限は、通常は1質量%以上であり、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上である。リグニン成分中のMg含量(固形分に対するマグネシウム原子含量)は、通常は0.300質量%以下であり、好ましくは0.2000質量%以下である。下限は、通常は0.001質量%以上であり、好ましくは0.002質量%以上である。
無機塩含量、Ca含量、Na含量及びMg含量の測定は、以下のようにして行うことができる。無機塩類については、まず、試料を10%塩酸溶液で100℃15分間処理し、その後、各金属イオン(Ca2+、Na、Mg2+)に関しては、誘導結合プラズマ(ICP)法により定量し、定量結果をそれぞれ、Ca含量、Na含量及びMg含量(質量%)に換算し硫酸イオンおよび亜硫酸イオンに関してはイオンクロマト法により定量する。
(分子量)
重量平均分子量は5,000〜30,000が好ましく、より好ましくは5,000〜20,000である。分子量が上記範囲である場合、高温での染料分散性が良好となる。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定される。GPCの測定は、プルラン換算する公知の方法にて、下記の条件にて行えばよい。
測定装置;東ソー製
使用カラム;Shodex Column OH−pak SB−806HQ、SB−804HQ、SB−802.5HQ
溶離液;四ホウ酸Na1.0%、イソプロピルアルコール0.3%の水溶液
溶離液流速;1.00ml/min
カラム温度;50℃
測定サンプル濃度;0.2質量%
標準物質;プルラン(昭和電工製)
検出器;UV検出器(東ソー製)
検量線;プルラン基準
<原料リグニン>
本発明のスルホメチル化リグニンの原料となるリグニンは、クラフトリグニン、ソーダリグニン、ソーダ−アントラキノンリグニン、オルガノソルブリグニン、爆砕リグニン、リグニンスルホン酸、硫酸リグニンなどがある。これらのうち、クラフトリグニンを用いることが好ましい。
(クラフトリグニン)
本発明の原料リグニンとして、クラフトリグニン(KraftLignin)を用いることができる。上記クラフトリグニンは別名としてチオリグニン(ThioLignin)、サルフェートリグニン(SulphateLignin)とも呼ばれる。クラフトリグニンとしては、調製したものを使用してもよく、市販品を用いてもよい。調整方法としては、クラフトリグニンのアルカリ溶液や、クラフトリグニンのアルカリ溶液をスプレードライして粉末化した粉末化クラフトリグニン、クラフトリグニンのアルカリ溶液を酸で沈殿させた酸沈殿クラフトリグニンを用いることができる。
クラフトリグニンのアルカリ溶液は、例えば特開2000−336589に記載されているような公知の方法により得られるが、これらの方法に限定されるものではない。
クラフトリグニンのアルカリ溶液を酸で沈殿させた酸沈殿クラフトリグニンとしては、WO2006/038863、WO2006/031175、WO2012/005677に記載されている方法などにより得られる粉末状の酸沈殿クラフトリグニンを用いることができるが、これらの方法に限定されるものではない。
クラフトリグニンの重量平均分子量は3,000〜30,000が好ましく、3,000〜20,000がより好ましい。分子量が上記範囲である場合、高温での染料分散性が良好となる。重量平均分子量は前記記載の方法にて測定した。
本発明のリグニン原料は、還元性糖類を含む。還元性糖類は一般的に、木質バイオマスをクラフト蒸解する過程で残留する。還元性糖類は通常20.0質量%以下含有される。
<スルホメチル化リグニンの製造>
スルホメチル化リグニンの製造は、公知の方法で製造すればよく、例えば、リグニンを亜硫酸塩及びアルデヒド類を反応させることによって製造することができる。
リグニンをスルホメチル化する方法の一例が、米国特許第2,680,113号に開示されている。この方法ではリグニンのスルホン化メチル処理は50〜200℃の温度範囲で行われ、80〜170℃の温度範囲が好ましく、さらに好ましくは100〜160℃の温度範囲で行われる。添加する亜硫酸塩の量は、リグニンに対して1〜50%が好ましい。亜硫酸塩の添加量が前記範囲でないと、リグニンの親水性が低く布の汚染性が低くなる。一方、過剰に亜硫酸塩が添加された場合、リグニンの純度が低下するため良好な染料分散性が得られない。アルデヒド類としてはホルムアルデヒドが好ましく、添加するアルデヒドの量は、リグニンに対して0.25〜12.5%が好ましい。ホルムアルデヒドが前記範囲でないとスルホン基がリグニンに導入されない。また、pHは8以上が好ましい。
本発明の染料分散剤に適用される染料としては、例えば、C.I.Disperse Red17などのアゾ系分散染料や、C.I.Disperse Red60などのアントラキノン系分散染料等の、溶媒に分散させて用いられる分散染料が挙げられる。被染色材料は特に限定されず、布、紙のいずれでもよいが、高温染着工程(例えば、100℃以上、110℃以上、120℃以上)を経て得る材料が好ましく、合成繊維(例えば、ポリエステル、アセテート、ナイロン)が好ましい。高温先着染色の際の温度条件も特に限定されないが、本発明の染料分散剤の染料への添加量は、染料溶液中の染料の重量に対し、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。上限は、100質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限されるものではなく、前・後記述の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、例中特に断りの無い限り%は質量%を、また、部は重量部を示す。
<クラフトリグニンの分離>
公知の方法により、クラフトリグニンを分離した。すなわち、針葉樹(N材)クラフト蒸解黒液に二酸化炭素を通気して黒液のpHを10にまで下げ、1次濾過を実施した。再度水中に再分散させ、硫酸でpH2まで下げ、2次濾過を実施し、水洗後乾燥させてN材クラフトリグニンを得た。
<製造例1>
還流冷却器を付属した1Lオートクレーブに、N材クラフトリグニンを固形分20%となるようNaOHでpH10に溶解した溶液500部、亜硫酸ナトリウム10部、37%ホルムアルデヒド溶液7部を仕込み、140℃で120分反応した。室温まで冷却後、N材クラフトリグニンのスルホメチル化物(A−1)を得た。
<製造例2>
還流冷却器を付属した1Lオートクレーブに、N材クラフトリグニンを固形分20%となるようNaOHでpH10に溶解した溶液500部、亜硫酸ナトリウム20部、37%ホルムアルデヒド溶液14部を仕込み、140℃で120分反応した。室温まで冷却後、N材クラフトリグニンのスルホメチル化物(A−2)を得た。
<製造例3>
還流冷却器を付属した1Lオートクレーブに、N材クラフトリグニンを固形分20%となるようNaOHでpH10に溶解した溶液500部、亜硫酸ナトリウム30部、37%ホルムアルデヒド溶液21部を仕込み、110℃で120分反応した。室温まで冷却後、N材クラフトリグニンのスルホメチル化物(A−3)を得た。
製造例1〜3で得られた各リグニン成分の組成を表1に示す。
Figure 2019189776
表1中の%は、各製造例で得られたリグニン成分(サンプル全体)の固形分に対する質量%を表す。
<実施例1〜6、比較例1〜3>
製造例1〜3のN材クラフトリグニンのスルホメチル化物にアルデヒド類を添加した染料分散剤(実施例1〜6)、及び製造例1〜3のN材クラフトリグニンのスルホメチル化物のみから成る染料分散剤(比較例1〜3)について、表2に示す染料の高温分散性および布への汚染性は以下のようにして評価した。
<分散染料の作製>
C.I.Disperse Red60に対して製造例の分散剤を固形分添加率40%となるように混合し、水を加えて固形分35%の分散染料液を作製した。この分散染料液をしてビーズミル(粒径1mmのガラスビーズを使用)により破砕して、実施例に用いる分散染料液を作製した。
<分散染料の高温分散性>
前記分散染料液を計量し、染料として0.24%となるよう純水で希釈し、染色液250ml(pH5.0)を作製する。10gのポリエステル布を115℃に昇温後10分間染色機で染色する。染色後の布を軽く水洗し、目視で5段階評価する。評価ポイントが高い方が良好な分散性を有していると評価される。
(評価ポイント)
5:均一に染色されている
4:均一性がやや悪い
3:黒色の点が見える
2:黒色の点が多い
1:黒色の点がかなり多い
<染料分散剤の布汚染性>
製造例の分散剤を0.24%となるよう純水で希釈し、分散剤溶液250ml(pH5.0)を作製する。10gのポリエステル布を130℃に昇温後60分間染色機で染色する。染色後の布を軽く水洗し、アイロンで乾燥させて布の白色度を測定する。白色度が高い方が、汚染性が低く良好な性能を有していると評価される。
実施例1〜6、比較例1〜3の結果を表2に示す。アルデヒド類の含有率は、染料分散剤に対する含有率である。
Figure 2019189776
表2に示すように、本発明の染料分散剤は染料の高温分散性が高く、白色度が高いため布への汚染性が低いことが分かる。

Claims (4)

  1. スルホメチル化リグニンを含有する染料分散剤であって、アルデヒド類を0.01〜5質量%含有する染料分散剤。
  2. 前記スルホメチル化リグニンが一般式(1):−SOM(一般式(1)中、Mは、水素原子、一価金属塩、二価金属塩を示す)で表される基のS含量が1.0〜6.0質量%である請求項1記載の染料分散剤。
  3. 前記スルホメチル化リグニンの原料リグニンがクラフトリグニンである請求項1ないし2記載の染料分散剤。
  4. 前記染料分散剤が還元性糖類の含有量が5.0質量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の染料分散剤。
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