JP2019189276A - 包装容器及び湯切り孔付き蓋材 - Google Patents

包装容器及び湯切り孔付き蓋材 Download PDF

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【課題】内容物の賞味期限を長くできる包装容器及び湯切り孔付き蓋材を提供する。【解決手段】発泡樹脂層14を有した容器本体10と、紙層34を有する上層部30と下面に熱接着性樹脂層43を配した下層部40とを剥離可能に積層されるとともに下面から下層部40を貫通するハーフカットの第1切断線25により複数の湯切り孔24を形成した蓋材20とを備え、蓋材20の上面から上層部30を貫通するハーフカットの第2切断線29により下層部40に対して剥離した上層部30を切り取り可能に形成された包装容器1において、容器本体10が少なくとも内面上をポリプロピレンにより形成され、蓋材20が紙層34の上面に配した延伸フィルムにより形成される保護層31を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、即席焼きそば等を包装して湯切りを行う包装容器に関する。
即席焼きそば、即席スパゲティ等の内容物を包装する包装容器は特許文献1に開示される。この包装容器は容器本体と、容器本体を封止する蓋材とを備えている。容器本体は発泡スチレンから成る成形品によって上面に開口部を有した有底筒状に形成され、開口部の周囲にフランジが形成される。
蓋材は外方に突出して対向配置される開封タブ及び湯切りタブを有し、上層部及び下層部を剥離可能に積層される。蓋材の下面には下層部を貫通する閉曲線のハーフカットにより湯切り孔が形成される。
蓋材の上層部は紙層及び紙層の下面に配される剥離層を有している。下層部は延伸フィルム、アルミニウム箔及び熱接着性樹脂層を積層され、延伸フィルムの上面に配された押出し樹脂によって剥離層上に接着される。
上記構成の包装容器において、開封タブを引いてフランジ上から蓋材の一部が剥離され、注湯口が開口する。注湯口から容器本体内に熱湯が注湯されると蓋材が閉じられ、内容物の蒸らし調理が行われる。
所定時間が経過して調理が完了すると蓋材が湯切りタブから引かれ、剥離層と下層部との間で上層部の一部が剥離する。この時、湯切り孔内の下層部が上層部に接着されているため複数の湯切り孔が開口し、湯切り孔を介して湯切りが行われる。その後、蓋材の全体をフランジから剥離して容器本体内の内容物を喫食することができる。
特開2013−107661号公報(第6頁〜第13頁、第8図)
容器本体を形成する発泡ポリスチレンは高い断熱性を有するが、水蒸気バリア性が低く容器本体内に水蒸気が侵入する。また、蓋材の湯切り孔を形成するハーフカットがアルミニウム箔を貫通して紙層に到達するため、紙層及びハーフカットを介して容器本体内に水蒸気が侵入する。これにより、容器本体内に収納された個包装されていない乾燥野菜等の内容物が経時的に変質し、内容物の賞味期限が短くなる問題があった。
本発明は、内容物の賞味期限を長くできる包装容器及び湯切り孔付き蓋材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、発泡樹脂層を有した容器本体と、紙層を有する上層部と下面に熱接着性樹脂層を配した下層部とを剥離可能に積層されるとともに下面から前記下層部を貫通するハーフカットの第1切断線により複数の湯切り孔を形成した蓋材とを備え、前記蓋材の上面から前記上層部を貫通するハーフカットの第2切断線により前記下層部に対して剥離した前記上層部を切り取り可能に形成された包装容器において、前記容器本体が少なくとも内面上をポリプロピレンにより形成され、前記蓋材が前記紙層の上面に配した延伸フィルムにより形成される保護層を有することを特徴としている。
この構成によると、蓋材は熱接着性樹脂層により容器本体に熱接着され、一部を容器本体から引き剥がされると注湯口が開口する。注湯口から注湯した後に蓋材を閉じて所定時間が経過すると蓋材の一部の上層部が下層部から剥離され、第2切断線上で切り取られる。この時、第1切断線の内側の下層部は上層部とともに取り除かれて下層部上に湯切り孔が開口し、湯切り孔を介して湯切りが行われる。
また本発明は上記構成の包装容器において、前記第1切断線と前記第2切断線との距離を4mm以上にしたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の包装容器において、前記発泡樹脂層の内面を覆うポリプロピレンにより形成したコート層を有することを特徴としている。
また本発明は上記構成の包装容器において、前記コート層の厚みを30μm〜200μmにしたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の包装容器において、前記コート層の厚みを50μm〜120μmにしたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の包装容器において、前記発泡樹脂層が発泡ポリプロピレンにより形成されることを特徴としている。
また本発明は上記構成の包装容器において、前記保護層が延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムにより形成されることを特徴としている。
また本発明は、紙層を有する上層部と下面に熱接着性樹脂層を配した下層部とを剥離可能に積層されるとともに下面から前記下層部を貫通するハーフカットの第1切断線により複数の湯切り孔を形成し、内面をポリプロピレンにより形成された容器本体に熱接着される湯切り孔付き蓋材において、上面から前記上層部を貫通するハーフカットの第2切断線により前記下層部に対して剥離した前記上層部を切取り可能に形成され、前記紙層の上面に配した延伸フィルムにより形成される保護層を有することを特徴としている。
また本発明は上記構成の湯切り孔付き蓋材において、前記第1切断線と前記第2切断線との距離を4mm以上にしたことを特徴としている。
また本発明は上記構成の湯切り孔付き蓋材において、前記保護層が延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムにより形成されることを特徴としている。
本発明の包装容器によると、容器本体の内面上がポリプロピレンにより形成され、蓋材の紙層上に延伸フィルムにより形成された保護層が設けられる。これにより、容器本体内への水蒸気の侵入が抑制され、内容物の経時的な変質が低減される。従って、内容物の賞味期限を長くすることができる。
また本発明の湯切り孔付き蓋材によると、内面をポリプロピレンにより形成された容器本体に熱接着され、紙層上に延伸フィルムにより形成された保護層が設けられる。これにより、保護層によって容器本体内への水蒸気の侵入が抑制され、内容物の経時的な変質が低減される。従って、内容物の賞味期限を長くすることができる。
本発明の第1実施形態の包装容器を示す斜視図 本発明の第1実施形態の包装容器を示す縦断面図 本発明の第1実施形態の包装容器を示す上面図 本発明の第1実施形態の包装容器の容器本体の要部を拡大した縦断面図 本発明の第1実施形態の包装容器の湯切り孔付き蓋材の層構成を示す断面図 本発明の第1実施形態の包装容器の湯切り孔付き蓋材を剥離した状態を示す斜視図 本発明の第1実施形態の包装容器の湯切り時の状態を示す斜視図 本発明の第2実施形態の包装容器の湯切り孔付き蓋材の層構成を示す断面図
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1、図2は第1実施形態の包装容器1の斜視図及び縦断面図を示している。包装容器1は容器本体10及び湯切り孔付き蓋材20(以下、「蓋材20」という)を備えている。容器本体10には注湯した後に湯切りされる即席焼きそば、即席スパゲティ等の即席麺を含む内容物が収納される。また、容器本体10には個包装されていない乾燥野菜等の具材を含む内容物が収納されている。
容器本体10は樹脂成形品により、上面に円形の開口部11を有した有底筒状に形成される。容器本体10の上面の周部には開口部11の周縁から水平方向に延びた円環状のフランジ12が設けられる。
蓋材20は剥離可能に積層される上層部30及び下層部40を備え、下層部40に設けた熱接着性樹脂層43(図5参照)によりフランジ12上に熱接着される。蓋材20にはフランジ12から外方に突出する開封タブ21及び湯切りタブ22が設けられる。
図3は包装容器1の上面図を示している。蓋材20の開封タブ21は周方向の1箇所に外周から突出して設けられる。湯切りタブ22は開封タブ21に対向して配置され、周方向の1箇所に外周から突出して設けられる。
蓋材20には下面から切り込まれたハーフカットにより切断線25及び切断線26が設けられる。また、蓋材20には上面から切り込まれたハーフカットにより切断線29が設けられる。
切断線26はフランジ12の外縁に沿って設けられ、湯切りタブ22から蓋材20を引き剥がした際に上層部30を下層部40から剥離させる。切断線25(第1切断線)は湯切りタブ22と切断線29の間に配された複数の閉曲線により形成され、下層部40から上層部30を引き剥がした際に湯切り孔24を形成する。
切断線29(第2切断線)は下層部40から引き剥がされた上層部30を切り取る。また、切断線25と切断線29との距離Lは4mm以上に形成される。
図4は容器本体10の要部を拡大した縦断面図を示している。容器本体10は発泡樹脂層14の内面をコート層13により覆われる。これにより、フランジ12の上面はコート層13により覆われる。
発泡樹脂層14は、発泡ポリスチレン(発泡スチレンペーパー(PSP)等)、発泡ポリプロピレン等により形成される。発泡樹脂層14を独立発泡により形成すると、連続発泡よりも水蒸気バリア性が高いためより望ましい。
コート層13は無延伸ポリプロピレンフィルムを発泡樹脂層14上に接着して形成される。これにより、コート層13はポリプロピレンにより形成され、高い水蒸気バリア性を有する。また、無延伸ポリプロピレンのコート層13と蓋材20の熱接着性樹脂層43(図5参照)とを容易に熱接着することができる。尚、発泡樹脂層14の内面及び外面の両面にコート層13を設けてもよい。
容器本体10は発泡樹脂層14を形成するシート状の発泡樹脂上にコート層13を積層してシート成形により所望の形状に形成される。
コート層13の厚みは30〜200μmに形成される。コート層13の厚みが200μmよりも大きいと成形性が悪くなり、容器本体10の歩留りが低下する。コート層13の厚みを120μm以下にすると成形性が向上するためより望ましい。コート層13の厚みが30μmよりも小さいと水蒸気バリア性が悪くなる。コート層13の厚みを50μm以上にすると水蒸気バリア性が向上するためより望ましい。
図5は蓋材20の層構成を示す断面図である。蓋材20の上層部30は上面から順に保護層31、接着層32、印刷層33、紙層34、剥離層35を積層して形成される。紙層34の下面の所定位置には剥離層35を非形成の非形成部34aが設けられる。下層部40は上面から順に押出し樹脂層41、中間層42、熱接着性樹脂層43を積層して形成される。
蓋材20の下面から切り込まれた切断線25及び切断線26は、下層部40を貫通して上端を紙層34内に配される。蓋材20の上面から切り込まれた切断線29は、上層部30を貫通して下端を押出し樹脂層41内に配される。
保護層31はポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ポリプロピレン(OPP)等の延伸フィルムにより形成される。保護層31を例えば、厚み12μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムにより形成することができる。保護層31によって印刷層33を含む紙層34の上面を保護することができる。
紙層34は片アート紙、純白ロール紙等により形成される。例えば紙層34として、坪量79.1g/m2の純白ロール紙が用いられる。紙層34の坪量が50g/m2よりも小さいと紙層34の厚みが薄くなるため蓋材20の剛性が不足するとともに、ハーフカットの加工が難しくなる。紙層34の坪量が200g/m2よりも大きいと蓋材20の剛性が高くなり過ぎるとともにコストも高くなる。このため、紙層34の坪量は50〜200g/m2の範囲が好ましい。
印刷層33は紙層34の上面にインキによって図柄等を印刷される。保護層31と紙層34とはウレタン系、アクリル系等のドライラミネート接着剤から成る接着層32を介して接着される。
印刷層33及び剥離層35はグラビア印刷等により紙層34上に両面印刷して形成される。両面印刷によって印刷層33及び剥離層35の相対位置の位置ずれを防止することができる。
剥離層35は紙層34の下面に剥離ニスを印刷して形成される。剥離ニスとして、シリコン、低分子量ポリエチレンワックス、リン酸エステル等を添加した樹脂系ニス(例えば、ウレタン系、アクリル系、硝化綿系、ポリアミド系等)を使用することができる。
剥離層35は湯切り孔24の内側を除いて切断線29に対して湯切りタブ22側に配され、湯切りタブ22の反対側には非形成部34aが形成される。このため、湯切り孔24の内側の紙層34上は非形成部34aにより形成される。尚、切断線29に対して湯切りタブ22側に微少な非形成部34aを分散して配してもよい。これにより、搬送中の剥離層35の剥離を防止することができる。
下層部40の中間層42は例えば、厚み15μmのアルミニウム箔により形成される。アルミニウム箔の中間層42によって蓋材20にデッドホールド性が付与される。これにより、蓋材20は開封により持ち上げられた状態と、再度閉じた際に閉じられた状態とを維持することができる。アルミニウム箔に替えて他の金属箔により中間層42を形成してもよい。また、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム上に金属箔を積層して中間層42を形成してもよい。
アルミニウム箔等の金属箔は水蒸気、酸素等に対するバリア性が高い。中間層42は切断線25の貫通によってバリア性が減少するが、中間層42を設けることで蓋材20のバリア性が向上する。これにより、蓋材20を介した容器本体10内への水蒸気等の侵入が抑制される。
蓋材20のデッドホールド性が低くてもよい場合は、バリア性の高いポリエチレンテレフタレートフィルムや蒸着フィルム等により中間層42を形成してもよい。蒸着フィルムとして、アルミニウム等の金属蒸着フィルムまたは酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の酸化物蒸着フィルムを用いることができる。
更に、蓋材20のデッドホールド性が低くてもよい場合は、金属箔の層や蒸着フィルムの層を上層部30に設けてもよい。
熱接着性樹脂層43はオレフィン系樹脂等を含有して易剥離性を有したイージーピールフィルムにより形成される。中間層42と熱接着性樹脂層43とはEMAA等の接着剤(不図示)により積層される。熱接着性樹脂層43として、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を含有した厚み20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ(株)製CMPS(登録商標)013C、東レ(株)製9501A等)を用いることができる。
尚、熱接着性樹脂層43を中間層42上に配した押出し樹脂により形成してもよい。熱接着性樹脂層43を形成する押出し樹脂として、EVA、アイオノマー、EVA含有ポリプロピレン(三井デュポンポリケミカル(株)製VN503、V8021、V70等)等を用いることができる。
熱接着性樹脂層43を積層した中間層42は押出し樹脂層41を介して上層部30に接着される。押出し樹脂層41はポリエチレン等の押出し樹脂により形成される。これにより、紙層34上の非形成部34aが押出し樹脂層41に接するため、非形成部34aにおいて紙層34と下層部40との接着強度を高くすることができる。
尚、非形成部34aの紙層34上にはアンカーコート剤が配される。これにより、非形成部34aの紙層34と下層部40との接着強度をより高くすることができる。従って、湯切り孔24の内側の下層部40が容器本体10内に脱落することを確実に防止できる。
上記構成の包装容器1において、容器本体10の内面はコート層13によってポリプロピレンにより形成される。このため、容器本体10の壁面を介して水蒸気が容器本体10内に侵入することを抑制できる。蓋材20は切断線25を介して容器本体10内と連通する紙層34の上面を延伸フィルムの保護層31で覆われる。このため、蓋材20を介して水蒸気が容器本体10内に侵入することを抑制できる。
また、外気の水蒸気は切断線29を介して紙層34内に侵入するため、切断線25と切断線29との距離Lが小さいと水蒸気が紙層34を伝って切断線25を介して容器本体10内に侵入する。このため、切断線25と切断線29との距離Lを4mm以上に形成することにより、切断線29を介して容器本体10内に水蒸気が侵入することを抑制できる。
これにより、容器本体10内に収納された乾燥野菜等の水蒸気による経時的な変質を低減することができる。従って、内容物の賞味期限を長くすることができる。
尚、発泡ポリプロピレンは発泡ポリスチレンよりも水蒸気バリア性が高いため、容器本体10の発泡樹脂層14を発泡ポリプロピレンにより形成するとより望ましい。
包装容器1の内容物を喫食する際に、図6に示すように使用者により開封タブ21から蓋材20がフランジ12に対して剥離される。これにより、開口部11の一部から成る注湯口11aが露出する。
次に、必要に応じてソースや薬味等を収納する包装袋(不図示)が注湯口11aを介して容器本体10から取り出される。注湯口11aから容器本体10内に熱湯が注湯されると、開封タブ21をフランジ12に掛けて蓋材20が再度閉じられる。これにより、蓋材20が閉じられた状態を保持して即席焼きそば等の蒸らし調理が行われる。
注湯後に所定時間が経過して調理が完了すると、使用者により湯切りタブ22が引かれる。これにより、蓋材20の切断線26よりも内側で下層部40がフランジ12に接着された状態で上層部30が剥離して切断線29上で切り取られる。また、切断線25の内部の下層部40が上層部30とともに取り除かれ、湯切り孔24が開口する。
そして、図7に示すように湯切り孔24を介して容器本体10の湯切りが行われる。湯切りが終了すると開封タブ21から蓋材20の全体が剥離され、容器本体10内にソース等を投入して内容物を喫食することができる。
本実施形態によると、容器本体10の内面上がポリプロピレンのコート層13により形成され、蓋材20の紙層34上に延伸フィルムにより形成された保護層31が設けられる。これにより、コート層13及び保護層31によって容器本体10内への水蒸気の侵入が抑制される。従って、内容物の賞味期限を長くすることができる。
また、切断線25(第1切断線)と切断線29(第2切断線)との距離Lを4mm以上に形成したので、容器本体10内への水蒸気の侵入をより抑制することができる。
また、コート層13の厚みを30μm〜200μmにしたので、容器本体10の歩留り及び水蒸気バリア性を向上することができる。コート層13の厚みを50μm〜120μmにすると、容器本体10の歩留り及び水蒸気バリア性をより向上することができる。
また、発泡樹脂層14を発泡ポリプロピレンにより形成すると、容器本体10の水蒸気バリア性をより向上することができる。
また、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムによって保護層31を容易に形成することができる。
また、蓋材20が金属箔、金属蒸着フィルム、酸化物蒸着フィルムのいずれかから成る中間層42を有することにより、容器本体10内への水蒸気の侵入をより抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、図8は第2実施形態の包装容器1の蓋材20の層構成を示す断面図である。説明の便宜上、図1〜図7に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は第1実施形態に対して蓋材20の層構成が異なっている。その他の部分は第1実施形態と同一である。
蓋材20の上層部30は上面から順に保護層31、接着層32、印刷層33、紙層34、接着層36、樹脂フィルム層37を積層して形成される。下層部40は上面から順に剥離層44、樹脂フィルム層45、接着層46、中間層42、熱接着性樹脂層43を積層して形成される。
上層部30の保護層31及び紙層34は第1実施形態と同様に形成される。印刷層33を設けた紙層34の上面にドライラミネート接着剤から成る接着層32を介して保護層31が接着される。
樹脂フィルム層37は例えば、厚み12μmのポリエチレンテレフタレート等の延伸樹脂フィルムにより形成される。また、樹脂フィルム層37の下面はコロナ処理等の表面処理が施されない未処理面により形成される。紙層34の下面にウレタン系、アクリル系等のドライラミネート接着剤から成る接着層36を介して樹脂フィルム層37が接着される。
下層部40の中間層42及び熱接着性樹脂層43は第1実施形態と同様に形成して積層される。樹脂フィルム層45はポリエチレンテレフタレート等の延伸樹脂フィルムにより形成される。中間層42の上面にウレタン系、アクリル系等のドライラミネート接着剤から成る接着層46を介して樹脂フィルム層45が接着される。
剥離層44はオレフィン系樹脂等の易剥離性の押出し樹脂により例えば厚み20μmに形成される。樹脂フィルム層45上に押出された剥離層44によって樹脂フィルム層45と上層部30の樹脂フィルム層37とが接着される。樹脂フィルム層37の下面が未処理面により形成されるため、蓋材20は樹脂フィルム層37と剥離層44との間で剥離可能に積層される。
本実施形態によると、第1実施形態と同様に容器本体10の内面上がポリプロピレンのコート層13により形成され、蓋材20の紙層34上に延伸フィルムにより形成された保護層31が設けられる。これにより、コート層13及び保護層31によって容器本体10内への水蒸気の侵入が抑制される。従って、内容物の賞味期限を長くすることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の包装容器1について説明する。本実施形態は容器本体10のコート層13(図4参照)が省かれ、発泡樹脂層14が発泡ポリプロピレンにより形成される。その他の部分は第1実施形態と同一である。
コート層13(図4参照)が省かれるため容器本体10の内面には発泡ポリプロピレンの発泡樹脂層14が露出する。これにより、第1実施形態と同様に、容器本体10の内面上がポリプロピレンにより形成され、蓋材20の紙層34上に延伸フィルムにより形成された保護層31が設けられる。従って、内容物の賞味期限を長くすることができる。
尚、第2実施形態の包装容器1において、本実施形態と同様にコート層13(図4参照)を省いて発泡樹脂層14を発泡ポリプロピレンにより形成してもよい。
以下に包装容器1の特性評価を行うために形成した実施例及び比較例について説明する。
Figure 2019189276
表1は実施例1〜4及び比較例1〜6の容器本体10及び蓋材20の概略仕様をそれぞれ示している。
実施例1は第3実施形態の包装容器1により形成される。即ち、容器本体10の発泡樹脂層14は発泡ポリプロピレンにより形成され、コート層13が省かれる。蓋材20の保護層31は厚み12μmの延伸ポリエチレンテレフタレートにより形成される。紙層34は坪量79.1g/m2である。押出し樹脂層41は厚み15μmのポリエチレンにより形成される。中間層42は厚み15μmのアルミニウム箔により形成される。熱接着性樹脂層43は厚み20μmのEVAを含有した無延伸ポリプロピレンにより形成される。また、切断線25と切断線29との最短の距離Lを3mmに形成している。
実施例2は蓋材20の切断線25と切断線29との最短の距離Lを4mmに形成している。その他の蓋材20の構成及び容器本体10の構成は実施例1と同一である。
実施例3は蓋材20の切断線25と切断線29との最短の距離Lを5mmに形成している。その他の蓋材20の構成及び容器本体10の構成は実施例1と同一である。
実施例4は蓋材20の切断線25と切断線29との最短の距離Lを6mmに形成している。その他の蓋材20の構成及び容器本体10の構成は実施例1と同一である。
[比較例1]
比較例1の包装容器1は実施例3と同一の容器本体10を有している。蓋材20は実施例3に対して保護層31及び接着層32を省かれ、その他の蓋材20の構成は実施例3と同一である。これにより、切断線25と切断線29との最短の距離Lは5mmに形成される。
[比較例2]
比較例2の包装容器1は容器本体10の発泡樹脂層14が発泡スチレンペーパーにより形成され、その他の容器本体10の構成は実施例1と同一である。蓋材20は実施例1に対して保護層31及び接着層32を省かれる。その他の蓋材20の構成は実施例1と同一であり、切断線25と切断線29との最短の距離Lは3mmに形成される。
[比較例3]
比較例3の包装容器1は蓋材20の切断線25と切断線29との最短の距離Lを4mmに形成している。その他の蓋材20の構成及び容器本体10の構成は比較例2と同一である。
[比較例4]
比較例4の包装容器1は蓋材20の切断線25と切断線29との最短の距離Lを5mmに形成している。その他の蓋材20の構成及び容器本体10の構成は比較例2と同一である。
[比較例5]
比較例5の包装容器1は蓋材20の切断線25と切断線29との最短の距離Lを6mmに形成している。その他の蓋材20の構成及び容器本体10の構成は比較例2と同一である。
[比較例6]
比較例6の包装容器1は比較例2と同一の容器本体10により形成される。蓋材20は比較例2と同一の層構成に形成され、切断線25、29が省かれる。
表2、表3は包装容器1の水蒸気バリア性を試験した結果を示している。表2の試験方法は容器本体10内に200gのシリカゲルを充填して蓋材20により封止し、40℃90%RHの環境下で保管してシリカゲルの重量の経時変化を測定している。測定結果の単位はgである。
表3の試験方法は容器本体10内に乾燥キャベツを収納して蓋材20により封止し、40℃90%RHの環境下で保管して乾燥キャベツの経時的な変色を目視検査している。乾燥キャベツの変色がない場合を「○」、変色がある場合を「×」で示している。
Figure 2019189276
Figure 2019189276
表2によると、比較例1は容器本体10の内面上がポリプロピレンにより形成されるため、ポリスチレンの比較例4、6よりも水蒸気バリア性が高い。また、比較例1と同じ容器本体10を有した実施例3は蓋材20に延伸フィルムの保護層31が設けられるため、比較例1よりも水蒸気バリア性が高い。
表3によると、2週間で比較例2〜5は乾燥キャベツが変色するが、実施例1〜4は乾燥キャベツの変色は発生しない。従って、容器本体10の内面上をポリプロピレンにより形成して蓋材20に保護層31を設けることにより、内容物の賞味期限を長くすることができる。
また、表3において実施例1は4週間で乾燥キャベツが変色するが、実施例2〜4は5週間でも乾燥キャベツの変色は発生しない。従って、切断線25と切断線29との距離Lを4mm以上に形成することにより、内容物の賞味期限をより長くすることができる。
本発明によると、即席焼きそば等の湯切りを行う包装容器に利用することができる。
1 包装容器
10 容器本体
11 開口部
11a 注湯口
12 フランジ
20 蓋材
21 開封タブ
22 湯切りタブ
24 湯切り孔
25、26、29 切断線
30 上層部
31 保護層
32、36、46 接着層
33 印刷層
34 紙層
34a 非形成部
35、44 剥離層
37、46 樹脂フィルム層
40 下層部
41 押出し樹脂層
42 中間層
43 熱接着性樹脂層
L 距離

Claims (10)

  1. 発泡樹脂層を有した容器本体と、紙層を有する上層部と下面に熱接着性樹脂層を配した下層部とを剥離可能に積層されるとともに下面から前記下層部を貫通するハーフカットの第1切断線により複数の湯切り孔を形成した蓋材とを備え、前記蓋材の上面から前記上層部を貫通するハーフカットの第2切断線により前記下層部に対して剥離した前記上層部を切り取り可能に形成された包装容器において、前記容器本体が少なくとも内面上をポリプロピレンにより形成され、前記蓋材が前記紙層の上面に配した延伸フィルムにより形成される保護層を有することを特徴とする包装容器。
  2. 前記第1切断線と前記第2切断線との距離を4mm以上にしたことを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記発泡樹脂層の内面を覆うポリプロピレンにより形成したコート層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装容器。
  4. 前記コート層の厚みを30μm〜200μmにしたことを特徴とする請求項3に記載の包装容器。
  5. 前記コート層の厚みを50μm〜120μmにしたことを特徴とする請求項3に記載の包装容器。
  6. 前記発泡樹脂層が発泡ポリプロピレンにより形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装容器。
  7. 前記保護層が延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムにより形成されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の包装容器。
  8. 紙層を有する上層部と下面に熱接着性樹脂層を配した下層部とを剥離可能に積層されるとともに下面から前記下層部を貫通するハーフカットの第1切断線により複数の湯切り孔を形成し、内面をポリプロピレンにより形成された容器本体に熱接着される湯切り孔付き蓋材において、上面から前記上層部を貫通するハーフカットの第2切断線により前記下層部に対して剥離した前記上層部を切取り可能に形成され、前記紙層の上面に配した延伸フィルムにより形成される保護層を有することを特徴とする湯切り孔付き蓋材。
  9. 前記第1切断線と前記第2切断線との距離を4mm以上にしたことを特徴とする請求項8に記載の湯切り孔付き蓋材。
  10. 前記保護層が延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムにより形成されることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の湯切り孔付き蓋材。
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