JP2019188546A - ロボットハンドの把持方法 - Google Patents
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Description
この場合、指部30のリンク31及びリンク32を屈曲して被把持物Hを掌部20と協働して把持するようにした状態となっている。指部40は、被把持物Hを把持しておらず、指先が、指部30のリンク31の指背部側に当接した状態となっている。
また、前記指部は、2個以上を備えていてもよい。
図1〜図5を参照して、本発明を具体化した一実施形態のロボットハンドの把持方法を説明する。なお、図1〜図5は、ロボットハンド10を二次元的に図示した物であり、これら図面(紙面)を平面とした場合にこの平面に直交する方向に指部30、40のリンク、及び掌部20には奥行き(すなわち、厚み等)があるものと理解されたい。また、指部30、40を構成しているリンク31、32、41、42の長さは、本実施形態では、略同一長としているが、各リンクの長さは限定するものではない。
<指部屈曲段階>
本実施形態のティーチングプレイバック方式では、指部30に指部屈曲段階を実行するように設定されている。最初は、図1に示すように、指部30、40のリンク31、32、41、42は、伸展状態にあるものとする。指部30は、図2に示すように、指先が2点鎖線の位置まで、すなわち、掌部20の当接領域20aに当接される位置まで指腹部30a側へ屈曲する。指部30のこの屈曲により、指部30の指背部30bが、指部40の指腹部40aに相対する。
次に、図3に示すように、掌部20が、被把持物H側へ移動して、当接領域20aに被把持物Hが当接するまで図示しないロボットアームが作動して、或いは、被把持物Hを図示しない移送装置により当接領域20aに当接するまで移送する。
なお、上記説明では、被把持物Hが当接領域20aに当接した後、指部40、30で把持するようにしたが被把持物Hが当接領域20aに近接した段階で、指部30に相対する指部40を指腹部40a側への屈曲を開始して、その後、被把持物Hを指部40の指腹部40a、指部30の指背部30b及び掌部20の当接領域20aの三者で把持してもよい。
(1)本実施形態のロボットハンドの把持方法は、指腹部30a、40a側が相互に相対する複数の指部30、40のうち、指部30はその指先が掌部20に当接して指腹部30a側へ屈曲し、かつ、その指背部30bを指部40側に向けた状態とする。そして、指部40は指腹部40a側へ屈曲して、被把持物Hを掌部20と挟んだ状態とする。また、指部30の指背部30b、指部40及び掌部20とが被把持物Hに接触して被把持物Hを把持する。
(2)また、本実施形態のロボットハンドの把持方法では、上記(1)で説明した状態とするために、指部30はその指先が掌部20に当接されるまで指腹部30a側へ屈曲する指部屈曲段階を有する。
次に、断面形状が円形をなす被把持物Hの大きさが異なる場合のロボットハンド10の把持の実施例、参考例及び比較例について説明する。なお、図11〜図16で説明するロボットハンドでは、前記実施形態のロボットハンドの構成に相当する部材には同一符号を付す。
(1.l/2<r<lの場合)
図11(b)は、l/2<r<lとしたときの、参考例であり、指部30、40の指腹部と掌部20とにより被把持物Hを包み込みにより安定に把持する。
被把持物Hをロボットハンド10で図12(a)〜図12(d)に示すように把持することが考えられる。
なお、図13では、被把持物Hの半径rがr=l/2の場合を前提としたが、被把持物Hの半径rが、l/2<r<lの場合であっても、同様の包み込みが可能であり、安定した状態で被把持物Hを把持することができる。
図14(a)は、0<r<l/2としたときの参考例である。指部40のリンク41、42の関節角度を0°とし、指部30のリンク31の関節角度を0°とし、リンク32を被把持物Hに対してリンク31の指腹部を接触するように屈曲させることにより、2つの指部のリンク31、42の指腹部と、掌部20とにより被把持物Hを包み込みして安定した状態で把持する。
図14(c)は、0<r<l/2としたときの実施例であり、リンク31の関節角度を90°とし、リンク32の関節角度を45°にして、リンク31、32及び掌部20からなる固定連鎖が形成されて外力に対して強固な構造としている。また、指部40は、リンク41、42を被把持物H側へ屈曲し、被把持物Hを指部40の指腹部、指部30の指背部30b、及び掌部20で把持する。この結果、ロボットハンド10により被把持物Hを強固にかつ安定した状態で把持することができる。
(1)一方の指部が固定連鎖を形成することから、強固な把持が可能となる。
(2)外力が発生した場合、他方の指部側のみ、外力に対向するトルクを発生すればよいため、各リンクの屈曲及び伸展を電動で作動するアクチュエータの場合には、省電力の効果がある。
<被把持物Hの断面形状が角丸長方形状の場合>
次に、図15及び図16を参照して、断面角丸長方形状の被把持物Hの把持の例について説明する。被把持物Hの長軸の長さをhとする。なお、ロボットハンド10の構成、リンク長、及び掌部20の長さは、前記実施例、参考例、及び比較例で説明したロボットハンド10と同じである。
図15(a)は、l<h<2lとしたときの参考例である。図15(a)に示すように、被把持物Hの長軸を掌部20に対して立てるように把持した例である。この例は、指部30、40のリンク32、42の関節角度を0°とし、リンク31、41の関節角度を、リンク31、41の指腹部が被把持物Hの上部の両側にそれぞれ当接させる角度にすることにより、掌部20、指部30、40のリンク31、41の指腹部で把持するものである。
図16(a)〜図16(c)は、0<h≦lとしたときの把持の比較例、並びに図16(d)及び図16(e)は0<h≦lとしたときの把持の実施例である。
被把持物Hを2指で把持する場合は、2指が相互に干渉しないようにする必要がある。図16(a)では、リンク32の関節角度を0°とし、リンク31の関節角度を90°にして、掌部20とリンク31、32の両指腹部で把持し、かつリンク41、42を屈曲してリンク41の先端(指先)を被把持物Hの指部40に対向する側部に当接することにより、把持したものである。この例では、被把持物Hの包み込みができておらず、強固な把持とはならない。
すなわち、リンク32を指部40側へ傾く関節角度とし、リンク31の関節角度を90°、または90°よりも小さくして、被把持物Hの上端のアールを有する両角に対してリンク31、32の指腹部を接触させ、かつリンク41、42を屈曲してリンク41の先端(指先)を被把持物Hの指部40に対向する側部に当接させて把持する。しかし、この把持方法においても、被把持物Hの包み込みができておらず、強固な把持とはならない。
(1)一方の指部が固定連鎖を形成することから、強固な把持が可能となる。
(2)把持位置及び把持姿勢の調整が可能である。
・指部のリンクの数は、前記実施形態では、2個としたが、1個または3個以上としてもよい。
30…指部、30a…指腹部、30b…指背部、31、32…リンク、
33、34…関節、
40…指部、40a…指腹部、40b…指背部、41、42…リンク、
43、44…関節、H、H1,H2…被把持物。
Claims (4)
- 掌部と、前記掌部に連結されるとともに指腹部側が相互に相対する複数の指部とを備えているロボットハンドの把持方法において、
前記指腹部側が相互に相対する複数の指部のうち、一方の指部はその指先が前記掌部に当接して指腹部側へ屈曲し、かつ、その指背部を他方の指部側に向けた状態とし、
前記他方の指部は指腹部側へ屈曲して、被把持物を前記掌部と挟んだ状態とし、
前記一方の指部の指背部、前記他方の指部及び前記掌部とが前記被把持物に接触して前記被把持物を把持するロボットハンドの把持方法。 - 前記一方の指部はその指先が前記掌部に当接されるまで指腹部側へ屈曲する指部屈曲段階と、
前記他方の指部が指腹部側へ屈曲し、前記被把持物を、前記他方の指部の指腹部と、前記掌部と、前記指部屈曲段階中、または前記指部屈曲段階を終了した前記一方の指部の指背部とにて把持する把持段階と、
を有する請求項1に記載のロボットハンドの把持方法。 - 前記指部は、2関節以上を備えている請求項1または請求項2に記載のロボットハンドの把持方法。
- 前記指部は、2個以上を備えている請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1項に記載のロボットハンドの把持方法。
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