JP2019187117A - ロータコアの製造装置及び製造方法 - Google Patents

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義久 福田
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Abstract

【課題】カルの分離時に樹脂に抉れが生じにくいロータコアの製造装置及び製造方法を提供する。【解決手段】コア本体11が載置される固定型2と、コア本体11上に設けられ、樹脂流入口33を有する可動型3と、コア本体11と可動型3との間に配置され、樹脂流入口33から流入した樹脂を磁石収容孔13に導くと共に、樹脂の硬化物であるカル5を保持する充填ポット41が形成されたカルプレート4と、を備え、充填ポット41は、樹脂流入口33と連通する接続部41aと、接続部41aと磁石収容孔13とを連通するノズル部41bと、を有し、カルプレート4は、充填ポット41が形成された板状のプレート本体42と、プレート本体42にノズル部41b内へ進出可能に設けられると共に、ノズル部41bから退出可能に設けられており、ノズル部41bに保持されたカル5に穴5aを形成可能な棒状部材43と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、モータに用いるロータコアの製造装置及び製造方法に関する。
モータに用いるロータコアとして、コア本体に形成された磁石収容孔に磁石を収容し、磁石を収容した磁石収容孔内に樹脂を充填し硬化させて、コア本体に磁石を固定したものが知られている。このようなロータコアを製造する際には、磁石収容孔内に充填した樹脂を硬化させた後に、磁石収容孔の外部に形成されたカルと呼称される不要な樹脂の硬化物を除去する必要がある。
従来のロータコアの製造装置として、成型型とコア本体との間にカルプレートと呼称される板状の部材を配置し、このカルプレートにカルを保持させるように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。カルプレートを備えることにより、樹脂の硬化後にカルプレートをコア本体から取り外せば、カルプレートと共に複数のカルが一気にコア本体から分離されることとなり、カルを分離させる工程が容易になる。
特許第5748465号公報
ところで、カルプレートをコア本体から取り外し、磁石収容孔内で硬化された樹脂からカルを分離させる際に、磁石収容孔内で硬化された樹脂に抉れ(凹部)が発生する場合がある。樹脂の抉れは外観不良となってしまい、成形後の修復が困難である。そのため、カルの分離時に樹脂に抉れが発生しないようにすることが望まれる。
特許文献1では、磁石収容孔内で硬化された樹脂とカルとの境界部分に応力集中を発生させることで、樹脂の抉れを抑制している。しかし、この場合においても、樹脂の抉れを完全に抑制できるわけではなく、改善が望まれる。
そこで、本発明は、カルの分離時に樹脂に抉れが生じにくいロータコアの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、コア本体に形成された磁石収容孔に磁石を収容し、前記磁石を収容した前記磁石収容孔内に樹脂を充填し硬化させて、前記コア本体に前記磁石を固定する装置であって、前記磁石収容孔に前記磁石を収容した前記コア本体が載置される固定型と、前記コア本体上に設けられ、樹脂流入口を有する可動型と、前記コア本体と前記可動型との間に配置され、前記樹脂流入口から流入した樹脂を前記磁石収容孔に導くと共に、前記樹脂の硬化物であるカルを保持する充填ポットが形成されたカルプレートと、を備え、前記充填ポットは、上面に開口し前記可動型の前記樹脂流入口と連通する接続部と、前記接続部の底壁を貫通し、前記接続部と前記磁石収容孔とを連通するノズル部と、を有し、前記カルプレートは、前記充填ポットが形成された板状のプレート本体と、前記プレート本体に前記ノズル部内へ進出可能に設けられると共に、前記ノズル部から退出可能に設けられており、前記ノズル部に保持された前記カルに穴を形成可能な棒状部材と、を有する、ロータコアの製造装置を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、コア本体に形成された磁石収容孔に磁石を収容し、前記磁石を収容した前記磁石収容孔内に樹脂を充填し硬化させて、前記コア本体に前記磁石を固定する方法であって、前記磁石収容孔に前記磁石を収容した前記コア本体を固定型に載置し、前記コア本体上に樹脂流入口を有する可動型を設けると共に、前記コア本体と前記可動型との間に、前記樹脂流入口から流入した樹脂を前記磁石収容孔に導くと共に、前記樹脂の硬化後に前記樹脂の硬化物であるカルを保持する充填ポットが形成されたカルプレートを配置する準備工程と、前記樹脂流入口から供給された前記樹脂を、前記充填ポットを介して前記磁石収容孔に流入させ充填し、前記磁石収容孔に充填した前記樹脂を硬化させる樹脂封止工程と、前記可動型を離脱させ、その後前記カルプレートを前記コア本体から取り外すことで、前記コア本体から前記カルを分離させるカル分離工程と、を備え、前記充填ポットは、上面に開口し前記可動型の前記樹脂流入口と連通する接続部と、前記接続部の底壁を貫通し、前記接続部と前記磁石収容孔とを連通するノズル部と、を有しており、前記カルプレートは、前記充填ポットが形成された板状のプレート本体と、前記プレート本体に前記ノズル部内へ進出可能に設けられると共に、前記ノズル部から退出可能に設けられており、前記ノズル部に保持された前記カルに穴を形成可能な棒状部材と、を有しており、前記樹脂封止工程では、前記棒状部材を前記ノズル部内に進出させた状態で、前記樹脂の充填及び硬化を行う、ロータコアの製造方法を提供する。
本発明によれば、カルの分離時に樹脂に抉れが生じにくいロータコアの製造装置及び製造方法を提供できる。
本発明の一実施の形態に係るロータコアの製造装置で製造するロータコア示す図であり、(a)は斜視図、(b)は中心軸線を含む断面を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係るロータコアの製造装置を示す断面図である。 カルプレートを示す図であり、(a)は平面図、(b)はそのB部拡大図である。 (a)は図3(b)のC−C線断面図、(b)は棒状部材の斜視図である。 磁石収容孔内で硬化された樹脂とカルとの連結部分を模式的に示した説明図である。 本発明のロータコアの製造装置の一変形例を示す断面図である。 (a),(b)は、本発明のロータコアの製造装置の一変形例を示す断面図である。 本実施の形態に係るロータコアの製造方法の手順を示すフロー図である。 (a),(b)は、樹脂封止工程を説明する説明図である。 (a),(b)は、カル分離工程を説明する説明図である。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
(ロータコアの説明)
図1は、本実施の形態に係るロータコアの製造装置で製造するロータコアを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は中心軸線を含む断面を示す断面図である。図1(a),(b)に示すように、ロータコア10は、コア本体11と、コア本体11に形成された磁石収容孔13に収容された磁石14と、磁石収容孔13に充填され硬化された樹脂15と、を有している。
コア本体11は、電磁鋼板からなる複数枚の鉄心片12が積層された積層体である。コア本体11は、全体として略円筒状に形成されており、その軸心部には、コア本体11を軸方向に貫通するように中心孔11aが形成されている。なお、図1(a),(b)における符号Cは、コア本体11の中心軸線を表している。コア本体11の内周面には、対向位置から径方向内方に突出するキー部11bが形成されている。キー部11bは、後述する固定型2に対する位置決めのために用いられる。
磁石収容孔13は、中心孔11aの外周側に形成されると共に、コア本体11を軸方向に貫通するように形成されている。コア本体11には、周方向に間隔をおいて複数の磁石収容孔13が形成されている。磁石収容孔13は、長穴状に形成されており、その長軸方向が、コア本体11の径方向に対して傾斜するように形成されている。より具体的には、長軸方向がコア本体11の径方向に対して所定角度傾斜した磁石収容孔13と、長軸方向がコア本体11の径方向に対して反対方向に所定角度傾斜した磁石収容孔13とが、コア本体11の周方向に離間して交互に形成されている。
各磁石収容孔13には、コア本体11の軸方向に沿って延在する板状の磁石14が収容されている。磁石収容孔13には、樹脂15が充填されており、この樹脂15により、磁石14がコア本体11に固定されている。樹脂15としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
コア本体11の中心孔11aよりも外周側、かつ磁石収容孔13よりも内周側には、磁石14を冷却するための冷却媒体が流通される冷却孔11cが形成されている。コア本体11には、周方向に離間して複数の冷却孔11cが形成されている。各冷却孔11cは、コア本体11を軸方向に貫通するように形成されると共に、コア本体11の周方向に沿って湾曲した円弧状に形成されている。図示していないが、各冷却孔11cは、コア本体11の内部において分岐して中心孔11aと連通する連通部を有している。
(ロータコアの製造装置の説明)
図2は、本実施の形態に係るロータコアの製造装置を示す断面図である。図2に示すように、ロータコアの製造装置1は、コア本体11に形成された磁石収容孔13に磁石14を収容し、磁石14を収容した磁石収容孔13内に樹脂を充填し硬化させて、コア本体11に磁石14を固定する装置である。ロータコアの製造装置1は、固定型2と、可動型3と、カルプレート4と、を備えている。
固定型2は、磁石収容孔13に磁石14を収容したコア本体11が載置されるものであり、固定型本体21と、固定型本体21の上面に固定された支持部材22と、支持部材22の上面に配置されたスペーサ23と、を有している。
支持部材22は、固定型本体21の上面に図略のボルトにより固定された板状のベース部22aと、ベース部22aの中央部から上方に突出し、コア本体11の中心孔11aに挿入される略円筒状のポスト部22bと、を有している。図示していないが、ポスト部22bの外周面には、コア本体11のキー部11bが挿入される一対のキー溝が形成されており、このキー溝にキー部11bを挿入することにより、固定型2に対するコア本体11の位置決めが行われる。
スペーサ23は、板状に形成されており、その中央部にポスト部22bを挿通する挿通孔23aが形成されている。図示していないが、スペーサ23は、挿通孔23a内に突出しポスト部22bのキー溝に挿入される一対の規制突起を有しており、この規制突起をキー溝に挿入することで、支持部材22及びコア本体11に対するスペーサ23の位置決めがなされる。コア本体11は、スペーサ23の上面に載置され、コア本体11の下面とスペーサ23の上面とは当接する。
スペーサ23におけるコア本体11の磁石収容孔13に対応する位置には、スペーサ23を板厚方向に貫通するピン用孔23bが形成されており、このピン用孔23bに、下方から規制ピン23cが挿入され固定されている。規制ピン23cの上端部は、スペーサ23の上面よりも上方に突出し、磁石収容孔13内に突出しており、磁石収容孔13に収容された磁石14を下方から支持する。
可動型3は、固定型2に載置されたコア本体11上に、固定型2に対して離接可能に設けられている。可動型3は、可動型本体31と、可動型本体31の下面に固定されたプレート部32と、を有している。プレート部32は、カルプレート4よりも外形が大きくされている。可動型3は、磁石収容孔13を封止する樹脂を流入させるための複数の樹脂流入口33を有している。各樹脂流入口33は、可動型本体31及びプレート部32を貫通するように形成されており、平面視で円形状に形成されている。
(カルプレート4の説明)
図3は、カルプレート4を示す図であり、(a)は平面図、(b)はそのB部拡大図である。また、図4(a)は、図3(b)のC−C線断面図であり、図4(b)は後述する棒状部材の斜視図である。なお、図3(a)では、カルプレート4をコア本体11に重ねた際の磁石収容孔13の位置を破線にて表している。また、図2は、図3にA−A線で示した経路に沿った断面図を表している。図2乃至図4に示すように、カルプレート4は、板状に形成されており、コア本体11と可動型3(プレート部32)との間に配置されている。カルプレート4の下面はコア本体11の上面に当接し、カルプレート4の上面はプレート部32の下面に当接する。
カルプレート4には、可動型3の樹脂流入口33から流入した樹脂を磁石収容孔13に導く複数の充填ポット41が形成されている。本実施の形態では、周方向に隣り合った2つの磁石収容孔13毎に、1つの充填ポット41が形成されている。詳細は後述するが、充填ポット41は、樹脂の硬化後に、不要な樹脂の硬化物であるカルを保持する役割も果たすものである。
充填ポット41は、平面視で円形状に形成され、上面に開口し可動型3の樹脂流入口33と連通する接続部41aと、接続部41aの底壁を貫通し、接続部41aと磁石収容孔13とを連通する2つのノズル部41bと、を有している。ノズル部41bは、全体として、平面視で矩形状に形成されており、下方ほど(コア本体11側ほど)開口が狭くなるテーパ状に形成されている。これにより、樹脂の硬化後に、磁石収容孔13を封止している樹脂15と、不要なカルとを連結する連結部が細くなり、樹脂15からのカルの分離が容易となる。
本実施の形態に係るロータコアの製造装置1では、カルプレート4は、複数の充填ポット41が形成された板状のプレート本体42と、プレート本体42にノズル部41b内へ進出可能に設けられると共に、ノズル部41bから退出可能に設けられた棒状部材43と、を有している。本実施の形態では、1つのノズル部41bに対して、1つの棒状部材43が設けられる。
棒状部材43は、棒状(針状)の軸部43aと、軸部43aの一端に設けられた頭部43bと、を一体に有している。本実施の形態では、軸部43aは、全体として略矩形状に形成されており、軸部43aの下部(コア本体11側)に、下方ほど幅狭となるテーパ状に形成されたテーパ部43cを有している。テーパ部43cは、その軸部43aの軸方向に垂直な断面形状が、台形状となるように形成されている。このテーパ部43cは、後述する脱落抑制突起4bを避けるためのものである。
棒状部材43は、ノズル部41bに保持されたカルに穴を形成するためのものである。棒状部材43をノズル部41b内に進出させた状態で樹脂の充填及び硬化を行うと、ノズル部41bで硬化されたカルにおいて、棒状部材43の位置に穴が形成される。カルに形成された穴は、カルを樹脂15から分離させる際の破断の起点となり、樹脂15に抉れが発生することを抑制する。
棒状部材43は、ノズル部41bにおける樹脂の出口(コア本体11側の端部)を横切るように配置される。本実施の形態では、ノズル部41bは、平面視において、磁石収容孔13の長軸方向に平行な一対の長辺を有する長方形状に形成されている。棒状部材43は、ノズル部41bの短辺方向に平行となるように配置されると共に、長辺方向の中央部においてノズル部41bを横切るように配置されている。
上述のように、棒状部材43により形成した穴は、カルを分離する際の破断の起点となるため、なるべくカルの下側(コア本体11側)の端部に穴を形成することが望ましい。カルの分離時にコア本体11側の端部で破断を発生させることにより、カルのコア本体11側への残留を抑制することが可能となるためである。すなわち、棒状部材43は、カルプレート4におけるカルのコア本体11側の端部に穴を形成可能に設けられることがより望ましい。
棒状部材43は、その軸方向(長さ方向)にスライド移動可能となるように、プレート本体42に設けられている。本実施の形態では、棒状部材43は、プレート本体42の厚さ方向に対して垂直な方向にスライド移動可能となるように、プレート本体42に設けられている。つまり、棒状部材43は、その軸部43aが、プレート本体42の厚さ方向に対して垂直な方向(水平方向という)に沿うように配置されている。なお、これに限らず、棒状部材43は、その軸部43aが、水平方向に対して傾斜するように配置されていてもよい。
本実施の形態では、カルプレート4の下面(コア本体11側の面)に、下方(コア本体11側)に開口する直線状の収容溝4aを形成し、この収容溝4aに棒状部材43の軸部43aを収容した。収容溝4aは、ノズル部41bを横切るように形成されている。これにより、収容溝4aに沿って棒状部材43を押し込むと、棒状部材43の軸部43aがノズル部41bの下端部(コア本体11側の端部)を横切るように配置されることになる。すなわち、棒状部材43は、収容溝4aに沿ってスライド移動することで、ノズル部41b内への進出、及びノズル部41bからの退出が可能となっている。
収容溝4aの縁部には、収容溝4a内に突出し、収容溝4aからの棒状部材43(軸部43a)の脱落を抑制するための脱落抑制突起4bが形成されている。脱落抑制突起4bは、プレート本体42の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面を棒状部材43のテーパ部43cに干渉させることで、棒状部材43の下方への移動(収容溝4aからの脱落)を規制するように構成されている。脱落抑制突起4bを有することで、プレート本体42に棒状部材43をセットした状態で一体に取り扱うことが可能となり、製造時の手間が省ける。なお、ここでは、テーパ部43cへの干渉により棒状部材43の脱落を抑制するように脱落抑制突起4bを形成する場合を説明したが、これに限らず、例えば、軸部43aの両側面に軸方向に沿う直線状の溝を形成し、この溝内に突出するようにリブ状の脱落抑制突起4bを形成してもよい。さらには、突起と溝の関係は逆であってもよく、軸部43aの側面に側方に突出するリブ状の脱落抑制用突起を形成し、収容溝4aの内壁に脱落抑制用突起を収容する溝を形成してもよい。
本実施の形態に係るロータコアの製造装置1では、収容溝4aに沿って棒状部材43を押し込み、棒状部材43の軸部43aをノズル部41b内に進出させた状態(軸部43aがノズル部41bの下端部を横切るように配置された状態)で樹脂の充填及び硬化を行う。その後、棒状部材43を引き抜く(ノズル部41bから退出させる)と、図5に示すように、ノズル部41bに保持されたカル5の下端部(すなわち樹脂15との連結部分)に、カル5を貫通する穴5aが形成される。この穴5aの周囲のカル5は薄肉となっており、カル5の分離時に破断し易くなるため、カル5の分離時に樹脂15に抉れが発生することを抑制可能となる。
(変形例)
本実施の形態では、棒状部材43に下方ほど幅狭となるテーパ部43cを形成したが、図6に示すように、下方ほど幅広となるようにテーパ部43cを形成してもよい。これにより、カル5の分離時にカル5と樹脂15の境界により近い位置で破断を発生させることが可能となり、カル5のコア本体11側への残留をより抑制可能となる。図6では脱落抑制突起4bを省略しているが、上述のように、軸部43aの両側面に軸方向に沿う直線状の溝を形成し、この溝内に突出するようにリブ状の脱落抑制突起4bを形成する等して、プレート本体42と棒状部材43とを一体に扱えるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、プレート本体42の下面に形成した収容溝4a内に棒状部材43を配置したが、図7(a)に示すように、棒状部材43は、プレート本体42の下面よりも上方に設けられていてもよい。この場合においても、カル5が残留し過ぎないように、プレート本体42の下面と棒状部材43との厚さ方向に沿った距離(すなわちカル5の下端部から穴5aまでの距離)dは、1.5mm以下、より好ましくは1.0mm以下とするとよい。
さらに、本実施の形態では、棒状部材43がノズル部41bを完全に横切るように配置される場合を説明したが、これに限らず、図7(b)に示すように、棒状部材43がノズル部41bを完全に横切らずに、棒状部材43の先端部のみがノズル部41b内に突出するように配置されてもよい。この場合、カル5に形成される穴5aは、カル5を貫通しない凹部となるが、穴5aを形成しない場合と比較して穴5aの周囲は薄肉となるので、カル5の分離時に穴5aの周囲で破断が発生し易くなる。
(ロータコアの製造方法の説明)
図8は、本実施の形態に係るロータコアの製造方法の手順を示すフロー図である。図8に示すように、本実施の形態に係るロータコアの製造方法では、まず、ステップS1にて、コア本体11を形成するコア本体形成工程を行う。ステップS1のコア本体形成工程では、電磁鋼板をプレスして鉄心片12を形成し、形成した鉄心片12を複数積層して上下からプレスしてコア本体11を形成する。なお、コア本体11を形成する具体的な工程については、これに限定されるものではない。
その後、ステップS2にて、コア本体11をロータコアの製造装置1にセットする準備工程を行う。ステップS2の準備工程では、コア本体11を固定型2に載置すると共に、コア本体11の磁石収容孔13に磁石14を収容する。また、コア本体11上に、カルプレート4と可動型3とを順次配置する。
その後、ステップS3にて、樹脂封止工程を行う。ステップS3の樹脂封止工程では、図9(a)に示すように、封止用の樹脂15の原料となる熱硬化性樹脂からなる母材15aを、可動型3の樹脂流入口33に挿入し、プランジャ7により母材15aを下方(コア本体11側)へと押し込みつつ、母材15aを熱により溶融させて、樹脂流入口33から樹脂(溶融させた母材15a)を供給する。このとき、棒状部材43をノズル部41b内に進出させた状態とする。
図9(b)に示すように、樹脂流入口33から供給された樹脂は、充填ポット41を介して磁石収容孔13に流入し、樹脂が充填ポット41に充填される。熱により磁石収容孔13に充填した樹脂が硬化されると、磁石収容孔13を封止する樹脂15が形成されると共に、カルプレート4の充填ポット41にカル5が形成される。また、棒状部材43を配置した位置には樹脂が充填されないためカル5に穴5aが形成される。なお、樹脂封止工程においては、コア本体11やロータコアの製造装置1の一部を予め加熱しておき、この熱により母材15aの溶融及び樹脂の硬化を行うとよい。
その後、ステップS4にて、カル分離工程を行う。ステップS4のカル分離工程では、まず、図10(a)に示すように、可動型3を上方に移動させて離脱させると共に、棒状部材43を引き抜く(ノズル部41bから退出させる)。その後、図10(b)に示すように、プレート本体42をコア本体11から取り外す。この際、穴5aを起点として破断が発生しカル5と樹脂15とが分離されることになる。カル5を分離させたコア本体11を固定型2から取り外せば、図1のロータコア10が得られる。
その後、ステップS5にて、カルプレート4からカル5を取り除くカル除去工程を行う。ステップS5のカル除去工程では、例えば、インジェクタピンをノズル部41bの下方から挿し込むことで、カル5をプレート本体42から取り除く。なお、プレート本体42からカル5を取り除く具体的な方法については、これに限定されない。
なお、本実施の形態では、カル分離工程にて、棒状部材43を引き抜いてからプレート本体42をコア本体11から取り外したが、これに限らず、棒状部材43を引き抜かずに、プレート本体42を棒状部材43ごとコア本体11から取り外してもよい。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るロータコアの製造装置1では、カルプレート4は、充填ポット41が形成された板状のプレート本体42と、プレート本体42にノズル部41b内へ進出可能に設けられると共に、ノズル部41bから退出可能に設けられており、ノズル部41bに保持されたカル5に穴5aを形成可能な棒状部材43と、を有している。
棒状部材43をノズル部41b内に進出させた状態で樹脂の充填及び硬化を行うことで、カル5の分離時に破断の起点となる穴5aを形成することができ、カル5の分離時に樹脂15に抉れが生じにくくなる。その結果、樹脂15の抉れによる外観不良の発生を抑制可能となる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
1…ロータコアの製造装置、2…固定型、21…固定型本体、22…支持部材、22a…ベース部、22b…ポスト部、23…スペーサ、23a…挿通孔、23b…ピン用孔、23c…規制ピン、3…可動型、31…可動型本体、32…プレート部、33…樹脂流入口、4…カルプレート、4a…収容溝、4b…脱落抑制突起、41…充填ポット、41a…接続部、41b…ノズル部、42…プレート本体、43…棒状部材、43a…軸部、43b…頭部、43c…テーパ部、5…カル、5a…穴、7…プランジャ、10…ロータコア、11…コア本体、11a…中心孔、11b…キー部、11c…冷却孔、12…鉄心片、13…磁石収容孔、14…磁石、15…樹脂、15a…母材

Claims (4)

  1. コア本体に形成された磁石収容孔に磁石を収容し、前記磁石を収容した前記磁石収容孔内に樹脂を充填し硬化させて、前記コア本体に前記磁石を固定する装置であって、
    前記磁石収容孔に前記磁石を収容した前記コア本体が載置される固定型と、
    前記コア本体上に設けられ、樹脂流入口を有する可動型と、
    前記コア本体と前記可動型との間に配置され、前記樹脂流入口から流入した樹脂を前記磁石収容孔に導くと共に、前記樹脂の硬化物であるカルを保持する充填ポットが形成されたカルプレートと、を備え、
    前記充填ポットは、上面に開口し前記可動型の前記樹脂流入口と連通する接続部と、前記接続部の底壁を貫通し、前記接続部と前記磁石収容孔とを連通するノズル部と、を有し、
    前記カルプレートは、前記充填ポットが形成された板状のプレート本体と、前記プレート本体に前記ノズル部内へ進出可能に設けられると共に、前記ノズル部から退出可能に設けられており、前記ノズル部に保持された前記カルに穴を形成可能な棒状部材と、を有する、
    ロータコアの製造装置。
  2. 前記棒状部材は、前記カルの前記コア本体側の端部に前記穴を形成可能に設けられている、
    請求項1に記載のロータコアの製造装置。
  3. 前記プレート本体は、前記コア本体側に開口し前記棒状部材を収容する収容溝を有し、
    前記収容溝の縁部には、前記収容溝内に突出し、前記収容溝からの前記棒状部材の脱落を抑制する脱落抑制突起が形成されている、
    請求項2に記載のロータコアの製造装置。
  4. コア本体に形成された磁石収容孔に磁石を収容し、前記磁石を収容した前記磁石収容孔内に樹脂を充填し硬化させて、前記コア本体に前記磁石を固定する方法であって、
    前記磁石収容孔に前記磁石を収容した前記コア本体を固定型に載置し、
    前記コア本体上に樹脂流入口を有する可動型を設けると共に、
    前記コア本体と前記可動型との間に、前記樹脂流入口から流入した樹脂を前記磁石収容孔に導くと共に、前記樹脂の硬化後に前記樹脂の硬化物であるカルを保持する充填ポットが形成されたカルプレートを配置する準備工程と、
    前記樹脂流入口から供給された前記樹脂を、前記充填ポットを介して前記磁石収容孔に流入させ充填し、前記磁石収容孔に充填した前記樹脂を硬化させる樹脂封止工程と、
    前記可動型を離脱させ、その後前記カルプレートを前記コア本体から取り外すことで、前記コア本体から前記カルを分離させるカル分離工程と、を備え、
    前記充填ポットは、上面に開口し前記可動型の前記樹脂流入口と連通する接続部と、前記接続部の底壁を貫通し、前記接続部と前記磁石収容孔とを連通するノズル部と、を有しており、
    前記カルプレートは、前記充填ポットが形成された板状のプレート本体と、前記プレート本体に前記ノズル部内へ進出可能に設けられると共に、前記ノズル部から退出可能に設けられており、前記ノズル部に保持された前記カルに穴を形成可能な棒状部材と、を有しており、
    前記樹脂封止工程では、前記棒状部材を前記ノズル部内に進出させた状態で、前記樹脂の充填及び硬化を行う、
    ロータコアの製造方法。
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WO2021070798A1 (ja) 2019-10-10 2021-04-15 昭和電工マテリアルズ株式会社 発泡成形体、発泡成形体の製造方法、及び発泡成形体の外観不良の抑制方法

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