JP2019184853A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで、かつ、耐久性を向上させることが可能なレンズ鏡筒を提供すること。【解決手段】 光軸方向に移動可能である複数の移動部材と、前記光軸と平行な軸周りに回転可能であり、回転することにより、前記複数の移動部材を光軸方向に移動させるカム部材と、を備える。前記カム部材は、前記複数の移動部材とそれぞれ係合する複数の第一のカム溝部と、複数の前記第一のカム溝部とそれぞれ対応するように設けられ、前記第一のカム溝部と光軸方向で所定の距離だけ離した位置に設けた複数の第二のカム溝部と、前記第一のカム溝部の前記カム部材の回転方向端部と前記第一のカム溝部と対応する前記第二のカム溝部の前記カム部材の回転方向端部を接続する第一の接続部と、を有する。【選択図】 図5

Description

本発明は、レンズ鏡筒に関し、特にカム部材により、光学素子を保持する保持部材を駆動するレンズ鏡筒に関するものである。
従来、レンズ鏡筒において、1つの駆動部でレンズや光学フィルタ等の光学素子を保持する複数の移動部材を同時に移動させるために、カム部材を用いる技術が知られている。この構成では、移動部材に設けられた摺動部が、カム部材が回転することにより、カム部材のカム溝内において摺動するように構成されている。
ここで、移動部材の位置は、カム部材と移動部材の摺動部との係合により定まる。よって、カム部材の回転時に摺動部が摩耗していくと、移動部材の位置が初期の使用状態と比較して変化してしまい、移動部材の位置精度が劣化する。
そのため、カム部材と移動部材の摺動部の摩耗を低減するために、ベアリングを用いる技術が知られている。特許文献1では、円筒状のカム筒にカム溝が形成され、カム筒の内側には移動部材が同心状に配置され、移動部材にはカム溝と対応する位置に3つの従節部である支持軸がカム筒に向けて設けられている。
支持軸にはベアリングが固定され、このベアリングを介して、移動部材はカム筒に支持されている。
特開2008−257196号公報
しかしながら、監視カメラ等に用いられるレンズ鏡筒には、高い耐久性と共に、低コストであることが求められる。
特許文献1のように、カム部材と係合する移動部材にベアリングを用いて、摺動部の摩耗を低減させる構成のレンズ鏡筒では、移動部材の数だけベアリングが必要となり、ベアリングの分だけコストが高くなる。
したがって、監視カメラ等に用いられるレンズ鏡筒のように、耐久性と共に低コストであることが求められるレンズ鏡筒に対しては、ベアリングを用いずに、耐久性を向上させることが可能な構成であることが望ましい。
以上より、本発明の目的は、カム部材を用いて複数の移動部材を移動させるレンズ鏡筒において、低コストで、かつ、耐久性を向上させることが可能なレンズ鏡筒を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ鏡筒では、光軸方向に移動可能である複数の移動部材と、前記光軸と平行な軸周りに回転可能であり、回転することにより、前記複数の移動部材を光軸方向に移動させるカム部材と、を備える。前記カム部材は、前記複数の移動部材とそれぞれ係合する複数の第一のカム溝部と、複数の前記第一のカム溝部とそれぞれ対応するように設けられ、前記第一のカム溝部と光軸方向で所定の距離だけ離した位置に設けた複数の第二のカム溝部と、前記第一のカム溝部の前記カム部材の回転方向端部と前記第一のカム溝部と対応する前記第二のカム溝部の前記カム部材の回転方向端部を接続する第一の接続部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、カム部材を用いて複数の移動部材を移動させるレンズ鏡筒において、低コストで、かつ、耐久性を向上させることが可能なレンズ鏡筒を提供することができる。
本実施例のレンズ鏡筒の斜視図 本実施例のレンズ鏡筒の分解斜視図 本実施例のカム部材の斜視図 本実施例のカム部材のカム溝の展開図 本実施例でレンズ鏡筒が所定の使用条件を超える前後での、移動部材とカム部材の係合位置の関係の説明図 図5の状態をレンズ鏡筒の断面図で示した説明図 本実施例でのカム溝とカム係合部の説明図 本実施例における移動部材の付勢手段である弾性部材の説明図 他の実施例のレンズ鏡筒を搭載したカメラの斜視図 他の実施例のレンズ鏡筒の移動部材に対する付勢方法の説明図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
<レンズ鏡筒の全体構成>
以下、図1から図10を参照して、本発明の実施例のレンズ鏡筒について説明する。
まず、図1から図4を参照して本実施例のレンズ鏡筒の構成について説明する。
ここで、図1は本実施例のレンズ鏡筒1の斜視図で、図2は本実施例のレンズ鏡筒1の分解斜視図である。図3は本実施例のカム部材21の斜視図であり、図3(a)と図3(b)は違う回転位相での斜視図を示す。
また、図4はカム部材21の展開図で、図4(a)ではカム溝部211、213とカム溝部214の関係、図4(b)はカム溝部212とカム溝部214の関係を図示する。図5において、図の縦方向はカム部材21の回転R方向、図の横方向が光軸X方向を示す。
本実施例のレンズ鏡筒1において、レンズL1は固定部材2に保持されている。ズームレンズL2、ズームレンズL3は、変倍作用をさせるためのレンズであり、それぞれ移動枠3、移動枠5に保持されている。絞りユニット4は、レンズ鏡筒1の光量を調整するためのものであり、移動枠3と移動枠5の間に配置されている。フォーカスレンズL4は合焦作用をさせるためのレンズであり、移動枠6に保持されている。撮像素子9は、レンズ鏡筒1内を通過した光線を受光し、電気信号に変換するものであり、撮像素子基板15に接続され、固定部材8に保持される。
移動枠3、絞りユニット4、移動枠5は、それぞれカム係合部18、19、20を有する。カム係合部18、19、20が、図4で示すカム部材21のカム溝部211、212、213と係合することで、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の光軸X方向の位置が定まる。
ガイドバー10〜14は、固定部材2、7によって両端が保持されている。移動枠3はガイドバー10と12、絞りユニット4はガイドバー12と13、移動枠5はガイドバー14と13により、固定部材2、7の内部で光軸Xの方向に移動可能に支持される。
また、ガイドバー16と17は、固定部材7、8によって両端が保持されている。移動枠6は、ガイドバー16と17により、固定部材7、8の内部で光軸Xの方向に移動可能に支持される。
カム部材21は、円筒形であり、光軸と平行に延びるガイドバー22を中心として回転することで、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5を光軸方向に移動させる。言い換えると、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の光軸X方向の位置は、カム部材21を回転させることで、カム溝部211、212、213の軌跡に沿って、各々が変化する。
カム部材21は、ガイドバー22を中心に回転可能な状態で固定部材2、7の内部に保持されている。ガイドバー22は、カム部材21に挿通した状態で固定部材2、7により両端が保持されている。また、カム部材21の材質は樹脂である。カム部材21にはギア部21aが設けられており、固定部材7に保持されるズームモータ25のギア部25aと噛合うことで、ズームモータ25の駆動力が伝達され、カム部材21が回転する。
カム当接部材24は、カム部材21と係合する部材であり、固定部材7に保持されている。また、カム部材21の光軸X方向の位置は、カム当接部材24の先端24aが図4で示すカム部材21のカム溝214と光軸X方向で当接することで定められる。
第二の付勢手段の一例としての付勢部材23は、カム部材21と固定部材2の間に配置される弾性部材であり、圧縮された状態で保持され、カム部材21を常に固定部材7の方向に付勢している。
第一の付勢手段の一例としての付勢部材30、31、32は、それぞれ、ガイドバー10、12、14と共に固定部材7に固定される。付勢部材30、31、32は、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5を、固定部材2の方向に付勢する弾性部材である。付勢部材30〜32は、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5をカム溝部211a〜213aから、カム溝部211b〜213bに移動させるために、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5を付勢する。また、付勢部材30〜32は、光軸X方向で通常使用時の移動範囲を超えて、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5が撮像素子9の方向に移動しようとした際に、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5に当接する。そして、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5を固定部材2の方向に付勢する。
ズームモータ25、フォーカスモータ27はステッピングモータであり、FPC28と接続され、絞りユニット4はFPC29と接続される。ズームモータ25、フォーカスモータ27、絞りユニット4は、それぞれFPC28、FPC29を介してレンズ鏡筒1の外部と電気的に接続される。フォーカスモータ27のリードスクリューが、移動枠6に取り付けられたラック26と噛合った状態でリードスクリューを回転させることで、移動枠6が光軸Xの方向に移動する。
<カム部材21の詳細>
次に、カム部材21のカム溝部の詳細を説明する。図4に示すように、カム部材21は、移動枠3のカム係合部18と係合するカム溝211、絞りユニット4のカム係合部19と係合するカム溝212、移動枠5のカム係合部20と係合するカム溝213を有している。また、カム部材21は、固定部材7に保持されたカム当接部材24と当接するカム溝214を、さらに、有している。
カム溝211には、第一のカム溝部の一例としてのカム溝部211aと、カム溝部211aのカム軌跡を光軸X方向に距離A離れたカム軌跡である第二のカム溝部の一例としてのカム溝部211bが設けられている。ここで、カム溝部211bは上述のように、カム溝部211aとの光軸X方向での間隔が距離Aであれば、設けられる回転位相はカム溝部211aと同じでなくても良い。
カム溝部211aは、所定の使用条件を超える前のレンズ鏡筒1の使用時に、移動枠3のカム係合部18と係合する。カム溝部211bは、所定の使用条件を超えた後のレンズ鏡筒1の使用時に、移動枠3のカム係合部18を係合する。
第一の接続部の一例としてのカム溝部211cはカム溝部211aとカム溝部211bを接続している。また、カム溝部211cは、カム溝部214aのカム部材21の回転方向端部とカム溝部214bのカム部材21の回転方向端部を接続する。
溝部211dは、光軸X方向の変位はなく、回転R方向にのみカム溝が延びている。カム溝211eは、光軸X方向に延び、組立時に移動枠3のカム係合部18をカム溝部211aに導くために設けられている。
以上のように、カム溝211はカム溝部211a〜211eで構成されている。
また、カム溝212、213は、図4で示すように、カム溝211と同様に、カム溝部212a〜212eと、カム溝部213a〜213eで構成され、各部は係合する移動部材が異なるのを除き、カム溝211と同様の構成である。カム溝部212aと212b、カム溝部213aと213bの関係は、カム溝部211aと211bの関係と同じく、カムを光軸X方向に距離Aだけ移動させた位置に設けられている。
カム溝214は、所定の使用条件を超える前のレンズ鏡筒1の使用時に、固定部材7に保持されたカム当接部材24を当接し、光軸X方向の変位がなく回転R方向にのみカム軌跡が伸びた第一の当接部の一例としてのカム溝部214aを有している。
また、カム溝214は、カム溝211、212、213と同様に、カム溝部214aのカム軌跡を光軸X方向に距離A移動させたカム軌跡である第二の当接部の一例としてのカム溝部214bが設けられている。カム溝部214bは、所定の使用条件を超えた後のレンズ鏡筒1の使用時に、カム当接部材24が当接するカム溝である。
また、カム溝部214aとカム溝部214bは、第二の接続部の一例としてのカム溝部214cで接続されている。
カム溝部214dは、回転R方向の変位がなく、光軸X方向にのみカム軌跡が伸びている。カム溝部214eは、光軸X方向に延び、組立時にカム当接部材24をカム溝部211aに導くために用いられる。
このように、カム溝214はカム溝部214a、214b、214c、214d、214eで構成される。
以上のように、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5を係合させるカム溝211〜213は、レンズ鏡筒1が所定の使用条件を超える前後で使用するための、光軸X方向に距離Aだけ移動させた同じ軌跡の2つのカム溝部を有する。同様に、カム部材21がカム当接部材24と当接するカム溝214は、レンズ鏡筒1が所定の使用条件を超える前後で使用するための、光軸X方向に距離Aだけ移動させた同じ軌跡の2つのカム溝部を有する。
ここで、所定の使用条件とは、例えば、レンズ鏡筒1の総使用時間や、カム部材21の総回転角度であり、カム溝部211a〜214aが使用時の摺動で摩耗が懸念されるようになる値を用いる。
<移動部材が係合するカム溝の変更>
次に図5から図8を参照して、本発明の特徴である、レンズ鏡筒1が所定の使用条件を超えた後に、移動部材が係合するカム溝部を光軸方向で同一の距離だけ離れた位置にある同じカム軌跡の別のカム溝部へ変更する過程を説明する。
図5は、レンズ鏡筒1が所定の使用条件を超える前後で、ズームポジションがWIDE位置にある場合の移動枠3、絞りユニット4、移動枠5とカム部材21の位置関係を示したものである。図5(a)は所定の使用条件を超える前、図5(b)は所定の使用条件を超えた後の状態を示す。
また、図6は図5をレンズ鏡筒1の断面図を用いて示したもので、図6(a)は所定の使用条件を超える前、図6(b)は所定の使用条件を超えた後の状態を示す。図7ではカム部材21の展開図を用いて、図5(a)の状態から、図5(b)の状態となるまでの、カム係合部18、19、20とカム溝211、212、213の係合位置と、カム当接部材24とカム溝214の当接位置の関係を示す。図7において図の縦方向はカム部材21の回転R方向、図の横方向が光軸X方向を示す。また、図7(a)はカム部材21の光軸X方向の位置が変化する前の状態、図7(b)はカム部材21の光軸X方向の位置が変化した後の状態を示す。
図8は、移動枠3がカム溝部211aからカム溝部211cを介して、カム溝部211bに移動する過程で、付勢部材30が移動枠3をカム溝部211aからカム溝部211bの方向に付勢する様子を図示している。
まず、付勢部材23によるカム部材21への付勢とカム当接部材24、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の移動の関係について説明する。
まず、図5(a)、図6(a)に示すように、所定の使用条件を超える前のレンズ鏡筒1の使用時は、カム当接部材24は、カム溝部214aと当接している。このとき、カム部材21と固定部材7の間には前述の距離Aよりも大きい、距離Bの空間が空いている。また、このとき、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5のカム係合部18、19、20は、それぞれカム溝部211a、212a、213aと係合している。
次に、図5(b)、図6(b)に示すように、所定の使用条件を超えた後でのレンズ鏡筒1の使用時は、カム当接部材24は、カム溝部214bと当接している。このとき、カム部材21は付勢部材23の付勢力により、距離Aだけ固定部材7の方向に移動している。
このとき、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5のカム係合部18、19、20は、それぞれカム溝部211b、212b、213bと係合している。しかし、図5(a)および図6(a)の状態に対して、それぞれの移動部材の光軸X方向の位置は変わらない位置にある。
つまり、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の光軸X方向の位置はカム部材21に対しては距離Aだけ固定部材2の方向に移動するが、カム部材21自体が距離Aだけ反対方向である固定部材7の方向に移動するため、相殺されて結果的に位置は変化しない。
また、前述のように、カム溝部211aと211b、カム溝部212aと212b、カム溝部213aと213bは同じカム軌跡で設けられている。したがって、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5は、カム部材21に対して、係合するカム溝部が変更された後でも、変更前とレンズ鏡筒1の内部での所定の光学間隔を変えることなく、同じカム軌跡に沿って光軸X方向の位置を変化させることができる。
ここで、図7(a)、(b)を参照して、図5(a)の状態から図5(b)になるまでのカム係合部18、19、20とカム溝211、212、213の係合位置と、カム当接部材24とカム溝214の当接位置の関係を説明する。
まず、図7(a)において、カム係合部18、19、20がカム溝部211a、212a、213aの図中の下側の端で係合し、カム当接部材24がカム溝部214aの図中の下側の端でカム部材21と当接した状態が図5(a)の状態を示す。
そこから、カム部材21を通常使用する回転位相の端まで図中の回転角度r1だけ回転させると、カム係合部18、19、20はカム溝部211a、212a、213a上を、カム当接部材24はカム溝部214a上を図中の実線で示す矢印のように移動する。
ここで、レンズ鏡筒1が所定の使用条件を超えて使用される場合は、カム溝部211a〜214aに摩耗が懸念される為、カム溝部211b〜214bに使用するカム溝を変更するために、カム部材21をさらに図中の回転角度r2だけ回転させる。回転角度r2だけ回転させると、カム部材21は、通常使用しない回転位相まで回転する。なお、通常使用しない回転位相とは、撮像している状態ではカム部材が回転しない角度である。
このとき、カム係合部18、19、20はカム溝部211c、212c、213c上を、カム当接部材24はカム溝部214c上を破線で示す矢印のように移動し、それぞれ、カム溝部211d、212d、213d、214dの位置まで移動する。
ここで、カム溝部214dは回転方向の変位がなく、光軸X方向にのみ伸びたカム軌跡であるので、付勢部材23の付勢力Faで押されたカム部材21はカム溝部214dに沿って、カム当接部材24と当接するまで図7(b)に示すように距離A移動する。
次に、図7(b)に示すように、図中の回転角度r3、先程と逆方向にカム部材21を回転させる。
このとき、カム係合部18、19、20はカム溝部211d、212d、213dからカム溝部211b、212b、213bの図中の上側の端に、カム当接部材24はカム溝部214dからカム溝部214bの図中の上側の端に、破線で示す矢印のように移動する。
さらに、図7(b)に示すように、図7(a)の状態においてカム溝部211a、212a、213aの図中の下側の端から上側の端まで、カム係合部18、19、20を移動させるための回転角度r1の分だけ、カム部材21を逆方向に回転させる。
このとき、カム係合部18、19、20はカム溝部211b、212b、213b上を図中の下側の端の位置まで、カム当接部材24はカム溝部214b上を図中の下側の端の位置まで、実線で示す矢印のように移動する。そして、この状態が図5(b)で示す状態となる。
ここで、図7(a)と図7(b)を比較すると、係合するカム溝部がカム溝部211a、212a、213aからカム溝部211b、212b、213bに変更されても、カム係合部18、19、20の光軸X方向の位置は変化していない。
したがって、レンズ鏡筒1を使用していく中で、所定の使用条件を超え、カム溝部211a〜214aの摩耗が懸念される場合には、カム溝部211b〜214bに使用するカム溝を変更することで、移動部材の位置精度の劣化を防ぐことができる。
ここで、図7ではカム部材21については、カム当接部材24とのカム溝214の当接位置がカム溝部214aからカム溝部214dを介して、カム溝部214bに変更される際に、付勢部材23の付勢力Faが付勢されることを説明した。
つぎに、付勢部材30、31、32による移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の付勢と移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の移動の関係について説明する。
図8を参照して、移動枠3がカム溝部211aからカム溝部211bにカム溝部211cを介して移動する過程で、付勢部材30が移動枠3をカム溝部211aからカム溝部211bの方向に付勢する様子を説明する。
ここで、図8(a)はレンズ鏡筒1が所定の使用条件を超える前の状態の通常の使用時において、移動枠3がカム溝部211aと係合した状態であり、かつ、光軸X方向で最も撮像素子9側に位置している状態を示す。このとき、付勢部材30は移動枠3と接しておらず、移動部材3には付勢部材30からの付勢力は加わらない。
図8(b)はレンズ鏡筒1が所定の使用条件を超えた後の状態で、係合するカム溝部を変更する過程で、移動枠3がカム溝部211dと係合した状態で、カム部材21が光軸X方向に距離Aだけ撮像素子9の方向に移動した後の状態を示す。このとき、移動部材3の光軸X方向の位置は、図8(a)で示した通常の使用時よりも、撮像素子9の方向に移動した位置にある。このとき、付勢部材30は移動枠3のスリーブ部3aと図中の距離Cで示す分圧縮された状態となり、移動枠3をカム溝部211aからカム溝部211bの方向に付勢する付勢力Fbが発生する。
図8(c)はレンズ鏡筒1が所定の使用条件を超えた後の状態の通常の使用時において、移動枠3がカム溝部211bと係合した状態で、光軸X方向で最も撮像素子9側に位置している状態を示す。このときも、図8(a)の状態と同じく、付勢部材30は移動枠3と接しておらず、移動枠3には付勢部材30からの付勢力は加わらない。
したがって、付勢部材30は、移動枠3がカム溝部211aとカム溝部211bの接続部であるカム溝部211cと係合する位置にあり、通常の使用時よりも光軸X方向で撮像素子9側に位置する場合に、移動枠3をカム溝211bの方向に付勢する。なお、付勢部材31、32も絞りユニット4、移動枠5に対して同様の構成となっている。
以上より、付勢部材30〜32が、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5をカム溝部211a、212a、213aから、カム溝部211c、212c、213cを介して、カム溝部211b、212b、213bへ確実に移動させることができる。
以上より、本実施例では、レンズ鏡筒1が所定の使用条件を超えて使用される際に、通常使用しない回転位相にカム部材21を回転させることで、カム溝部211a〜213aからカム溝部211b〜213bに移動部材の係合するカム溝部を変更できる。
よって、係合できるカム溝部が一つしかない構成に対して2倍の耐久性を有し、かつ、ベアリングのようなコストの高い部品を使用しない低コストな構成のレンズ鏡筒を実現することが可能となる。
また、本実施例では、樹脂製のカム部材を使用している。よって、金属製のカム部材を使用するのに対して、より低コストな構成で、かつ、耐久性を上げることができる。
以上より、本実施例のレンズ鏡筒では、低コストで、かつ、耐久性を向上させることが可能なレンズ鏡筒を提供することができる。
<他の実施形態>
前述の実施例では、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の係合するカム溝部を変更するための付勢手段として、弾性部材である付勢部材30〜32を用いる構成を説明したが、別の手段を用いることも可能である。例えば、レンズ鏡筒1の姿勢を変更可能であれば、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の自重を用いた付勢を行うことも可能である。
ここで、図9、図10を参照して、レンズ鏡筒1の姿勢を変更可能な場合における、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5が係合するカム溝部を変更するための構成について説明する。図9は本実施例のレンズ鏡筒1を搭載したカメラ100の斜視図である。図10は、レンズ鏡筒1の姿勢を重力方向に沿った姿勢した状態を示す。
カメラ100は、レンズ鏡筒をチルト軸周りに回転させる駆動部としてのチルト機構101により、レンズ鏡筒1をチルト軸Xt周りに回転させて、姿勢を変更することが可能である。レンズ鏡筒1が所定の使用条件を経過して、使用するカム溝を変更したい場合には、図10で示すように、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の自重が、変更後のカム溝の方向に働くように、レンズ鏡筒1の姿勢を変更させれば、それぞれの自重が付勢力となる。
なお、図10の状態でカム部材21は自重と反対方向に距離Aだけ移動する必要があるため、カム部材21を付勢する付勢部材23は、少なくともカム部材21および、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の自重の合力を超える付勢力が必要である。
以上のように、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の自重により、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5が係合するカム溝部を変更することができる。よって、移動枠3、絞りユニット4、移動枠5の係合するカム溝部を変更するための付勢部材30〜32が不要になるため、コストダウンにつながる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 レンズ鏡筒
2、7,8 固定部材
3、5、6 移動枠
4 絞りユニット
9 撮像素子
10〜14 ガイドバー
15 撮像素子基板
16〜17 ガイドバー
18〜20 カム係合部
21 カム部材
22 ガイドバー
23 付勢部材
24 カム当接部材
25 ズームモータ
27 フォーカスモータ
30〜32 付勢部材
100 カメラ
101 チルト機構

Claims (10)

  1. 光軸方向に移動可能である複数の移動部材と、
    前記光軸と平行な軸周りに回転可能であり、回転することにより、前記複数の移動部材を光軸方向に移動させるカム部材と、を備え、
    前記カム部材は、
    前記複数の移動部材とそれぞれ係合する複数の第一のカム溝部と、複数の前記第一のカム溝部とそれぞれ対応するように設けられ、前記第一のカム溝部と光軸方向で所定の距離だけ離した位置に設けた複数の第二のカム溝部と、前記第一のカム溝部の前記カム部材の回転方向端部と前記第一のカム溝部と対応する前記第二のカム溝部の前記カム部材の回転方向端部を接続する第一の接続部と、を有する、
    ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 所定の使用条件を超えた場合に、前記カム部材を通常使用しない回転位相まで回転させた状態において、前記複数の移動部材を、前記第一の接続部を介して、前記第一のカム溝部から前記第二のカム溝部に移動させるための第一の付勢手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記第一の付勢手段は、前記複数の移動部材と当接して前記第一のカム溝部から前記第二のカム溝部の方向に付勢する弾性部材であることを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記カム部材と当接し、前記カム部材の光軸方向の位置を決める当接部材を、備え、
    前記カム部材は、前記当接部材と当接する第一の当接部と、前記第一の当接部と光軸方向で前記所定の距離だけ離した位置に設けた第二の当接部と、前記第一の当接部の前記カム部材の回転方向端部と前記第二の当接部の前記カム部材の回転方向端部を接続する第二の接続部と、を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 所定の使用条件を超えた場合に、前記第二の接続部を介して、前記カム部材と前記当接部材の当接位置を前記第一の当接部から前記第二の当接部に移動させる第二の付勢手段と、を備えることを特徴とする、請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記第二の付勢手段は、前記カム部材を前記第二の当接部から前記第一の当接部の方向に付勢する弾性部材であることを特徴とする請求項5に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記所定の使用条件は、レンズ鏡筒の総使用時間、または前記カム部材の総回転角度であることを特徴とする、請求項2または5に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記カム部材の材質は、樹脂であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  9. 姿勢の変更により、前記複数の移動部材を、前記第一の接続部を介して、前記第一のカム溝部から前記第二のカム溝部に移動させることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項にレンズ鏡筒。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒をチルト軸周りに回転させる駆動部と、を備え、
    前記駆動部は、前記移動部材の自重が前記第二のカム溝部の方向に働くように、前記レンズ鏡筒を回転させることを特徴とする、撮像装置。
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