JP2019184199A - 警報システム及び燃焼器 - Google Patents
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Abstract
【課題】断熱材の剥離が発生したことを迅速に警告するのに有利な警報システムを提供する。【解決手段】警報システム10は、断熱材150が設置された内壁130cの側を第1流体FGが流れる容器130の外壁面130dに敷設され、第2流体Wが流れる流路を有する管状体11と、管状体11の出口側に設置され、第2流体Wの温度T2を計測する温度計14と、温度計14が計測した第2流体Wの温度T2が、管状体11の入口側での第2流体Wの温度T1よりも上昇したかどうかを判断する判断装置16と、判断装置16が、温度計14が計測した第2流体Wの温度T2が、管状体11の入口側での第2流体Wの温度T2よりも上昇したと判断したときに、警報を発する警報装置18と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、警報システム及び燃焼器に関する。
従来、例えば、燃焼室と、燃焼室で生成された燃焼ガスが導入されるダクトとを備えた燃焼器がある。このような燃焼器では、ダクトを熱的に保護するために、ダクトの内壁に断熱材が設置される場合がある。この場合、断熱材が内壁から剥離してしまうと、ダクトを好適に保護することが難しくなる。そこで、断熱材が剥離するとダクトの表面温度が上昇する原理を利用し、作業者が、ダクトの外壁面に予め塗布されている示温塗料の色変化を目視観察して温度変化を認識することで、断熱材の剥離の有無を判断していた(特許文献1参照)。
特許文献1に示すような診断方法を用いる場合、作業者が、断熱材の剥離があったことを認識するのは、通常、燃焼器等の設備の見回りのときである。そのため、実際に剥離が発生してから作業者がその剥離を認識するまでに、タイムラグが生じるおそれがある。
そこで、本開示は、断熱材の剥離が発生したことを迅速に警告するのに有利な警報システム及び燃焼器を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る警報システムは、断熱材が設置された内壁の側を第1流体が流れる容器の外壁面に敷設され、第2流体が流れる流路を有する管状体と、管状体の出口側に設置され、第2流体の温度を計測する温度計と、温度計が計測した第2流体の温度が、管状体の入口側での第2流体の温度よりも上昇したかどうかを判断する判断装置と、判断装置が、温度計が計測した第2流体の温度が、管状体の入口側での第2流体の温度よりも上昇したと判断したときに、警報を発する警報装置と、を備える。
また、上記の警報システムにおいて、管状体の少なくとも一部は、容器の壁部を挟んで断熱材に対向するものとしてもよい。管状体は、容器を芯部として外壁面に巻かれるコイル形状を有するものとしてもよい。又は、管状体は、外壁面に対して周回の往復を繰り返す形状を有するものとしてもよい。管状体は、管であってもよい。また、管状体は、流路が容器の外壁面に接する断面形状を有するものとしてもよい。
また、本開示の一態様に係る燃焼器は、燃焼室と、燃焼室で生成された燃焼ガスが導入されるダクトと、上記の警報システムと、を備え、容器は、ダクトであり、第1流体は、燃焼ガスである。
本開示によれば、断熱材の剥離が発生したことを迅速に警告するのに有利な警報システム及び燃焼器を提供することができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。ここで、実施形態に示す寸法、材料、その他、具体的な数値等は、例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。また、実質的に同一の機能及び構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、本発明に直接関係のない要素については、図示を省略する。さらに、以下の各図では、鉛直方向にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内において、燃焼器内のダクトの延伸方向にX軸を取り、かつ、X軸に垂直な方向にY軸を取る。
本実施形態に係る警報システムは、以下で例示するようなダクトを備える燃焼器等に設置され、ダクト内の断熱材に剥離が生じたときに警報を発するシステムである。以下、一例として、本実施形態に係る警報システムが燃焼器に設置されるものとして説明する。
(燃焼器)
図1は、本実施形態に係る燃焼器100の構成を示す概略図である。図1では、燃焼器100の本体構成、及び、燃焼器100に設置される警報システム10の一部の構成を断面図で示している。燃焼器100は、高温の燃焼ガスFGを生成する装置である。燃焼器100は、一般的な構成として、例えば、燃焼室110と、ガスバーナー120と、ダクト130と、警報システム10とを備える。
図1は、本実施形態に係る燃焼器100の構成を示す概略図である。図1では、燃焼器100の本体構成、及び、燃焼器100に設置される警報システム10の一部の構成を断面図で示している。燃焼器100は、高温の燃焼ガスFGを生成する装置である。燃焼器100は、一般的な構成として、例えば、燃焼室110と、ガスバーナー120と、ダクト130と、警報システム10とを備える。
燃焼室110は、空気導入部112と、ガスバーナー取付部114と、ガス排出部116とを有する。空気導入部112は、不図示の空気供給部に連接する空気供給配管140が接続され、空気供給部より供給された空気AFを燃焼室110の内部に導入させる。空気導入部112は、空気AFの導入方向が、例えば、ガスバーナー120の燃焼方向に対して垂直となるYZ平面に沿った方向となるように、燃焼室110に設置され得る。ガスバーナー取付部114は、ガスバーナー120を取り付ける。ガス排出部116は、燃焼室110の内部で生成された燃焼ガスFGを燃焼室110の外部に排出する。ガス排出部116の開口方向は、ガスバーナー120の燃焼方向に合っている。なお、燃焼器100は、その他、冷却機構、又は、圧力計等の各種計測装置などを備えてもよい。
ガスバーナー120は、不図示のガス供給部より供給されたガスGを燃料として、燃焼室110の内部に炎を形成する。
ダクト130は、燃焼室110で生成された燃焼ガスFGが外部に排出される前に流れる、貫通型の容器である。ダクト130は、例えば、ステンレス製の円筒部材である。ダクト130の一方の開口端にある第1開口部130aは、燃焼室110のガス排出部116に連接する。例えば、ダクト130の他方の開口端にある第2開口部130bは、フランジ部である。第2開口部130bには、燃焼器100で生成された燃焼ガスFGを利用する装置の装置側配管142が接続される。なお、燃焼器100で生成された燃焼ガスFGを利用する装置は、特に限定されるものではなく、例えば、熱交換による反応作用で生成物を生じさせる反応装置としてもよい。第2開口部130bの開口径D2は、ダクト130の本体部分の内径D1よりも小さくてもよい。例えば、第2開口部130bの開口径D2と、ダクト130の本体部分の内径D1とが同一であってもよい。また、ダクト130の延伸方向の長さを、以下、L1と規定する。このような構成によれば、第1開口部130aと第2開口部130bとが連なるダクト130の延伸方向は、ガス排出部116の開口方向、すなわち、ガスバーナー120の燃焼方向に合っている。なお、本実施形態では、ダクト130の第2開口部130bは、フランジ部であるが、必ずしもフランジ部でなくてもよい。例えば、第2開口部130bは、フランジ部を有さずに、直接、同様にフランジ部を有さない装置側配管142に溶接等により接合されるものとしてもよい。
また、ダクト130は、内壁130cに断熱材150を有する。断熱材150は、ダクト130の内部を通過する高温の燃焼ガスFGからダクト130を熱的に保護する。本実施形態では、断熱材150は、ダクト130の長さL1に沿った全面に設置されている。断熱材150の種類や形状等は、特に限定されるものではない。断熱材150としては、例えば、セラミックファイバー、耐火レンガ若しくは耐火セメント、又は、ウレタンフォームなど、様々なものが採用可能である。なお、断熱材150が設置される内壁130cとは、ダクト130の内壁側の部分をいい、内壁面に限らない。ダクト130の壁部は、1つの壁部で構成される場合のみならず、例えば、内筒と外筒との二重構造を有する場合もあり得る。この場合、例えば、内筒と外筒との間に断熱材を設置してもよい。
(警報システム)
警報システム10は、管状体11と、流体供給部12と、流体回収部13と、温度計14と、判断装置16と、警報装置18とを備える。
警報システム10は、管状体11と、流体供給部12と、流体回収部13と、温度計14と、判断装置16と、警報装置18とを備える。
管状体11は、ダクト130の内径D1よりも十分に小さい内径D3を有する管である。管状体11は、ダクト130内を流れる第1流体とは異なる第2流体と流通させる流路を有する。第1流体は、本実施形態では、燃焼ガスFGである。これに対して、第2流体は、水Wである。ただし、第2流体は、水W以外の冷媒等であっても構わない。また、管状体11は、ダクト130の外壁面130dに敷設される。ここで、敷設とは、管状体11の外面の一部が外壁面130dに接するように設置されることをいう。
図2は、管状体11の形状を示す側面図である。図2では、管状体11のうち、特にダクト130に敷設される部分を示している。図2(a)は、図1に示す、管状体11の形状の第1例を示す図である。管状体11は、ダクト130を芯部として外壁面130dにピッチPで巻かれたコイル形状を有する。なお、図1及び図2に示す管状体11は、全体として誇張した寸法で描画されている。実際には、ダクト130の大きさにも依拠するが、管状体11の外径D4は、ダクト130の外径D5よりも十分に小さくてもよい。同様に、ピッチPは、外壁面130d上で隣り合う管状体11同士が密に近接するように設定されてもよい。
また、管状体11は、外壁面130d上では、ダクト130の壁部130eを挟んで断熱材150に対向する。図1を参照すると、本実施形態では、断熱材150は、ダクト130の内壁130cの全面、すなわち、ダクト130の長さL1の全長に渡る内壁130cに設置されている。そこで、管状体11は、ダクト130の長さL1に沿って、外壁面130d上の第1開口部130a近傍から第2開口部130b近傍までの領域に敷設される。
流体供給部12は、管状体11の一方の端部に連接され、管状体11に水Wを供給する。本実施形態では、流体供給部12は、外壁面130d上に敷設されている管状体11の第1開口部130a側から水Wを流通させるように設置される。流体供給部12は、水Wの温度を所望の温度T1に設定可能であり、管状体11に対して、設定された温度T1の水Wを供給可能である。
流体回収部13は、管状体11の他方の端部に連接され、管状体11から水Wを回収する。本実施形態では、流体回収部13は、外壁面130d上に敷設されている管状体11の第2開口部130b側から水Wを回収させるように設置される。なお、流体供給部12と流体回収部13とは、それぞれの機能が一体化された、1つの流体循環装置であってもよい。
温度計14は、管状体11の出口側に設置され、管状体11の出口側を流れる水Wの温度T2を計測する。ここで、管状体11の出口側とは、管状体11のうち外壁面130d上に敷設されていない部分であって、外壁面130d上に敷設されている部分を流れてきた水Wが回収される側をいう。つまり、本実施形態では、温度計14は、ダクト130の第2開口部130b近傍から抜けて流体回収部13に至るまでの間の管状体11に設置される。ここで、温度計14は、外壁面130d上に敷設されている部分の管状体11を流れてきたことで水Wに生じた温度上昇をより精度よく計測するために、外壁面130d上に敷設されている部分により近い側の部分に設置されてもよい。
判断装置16は、温度計14が計測した水Wの温度T2が、管状体11の入口側での水Wの温度T1よりも上昇したかどうかを判断する。判断装置16は、コンピューター又はシーケンサー等で構成され得る。判断装置16は、流体供給部12及び温度計14にそれぞれ電気的に接続されている。
図3は、判断装置16の判断の流れを示すフローチャートである。まず、判断装置16は、ステップS1として、予め、流体供給部12から、管状体11の入口側での水Wの温度T1の情報を取得する。判断装置16が温度T1の情報を取得するタイミングは、流体供給部12が管状体11への水Wの供給を開始する前の段階でもよいし、実際に管状体11への水Wの供給を開始した後の段階でもよい。なお、判断装置16は、当該フローチャートに示す判断を、燃焼器100が運転を開始するタイミング、又は、燃焼器100が運転を開始してから一定時間経過後のタイミングのいずれからでも開始してよい。断熱材150の剥離を迅速に認識するという観点からすれば、運転開始後に一定時間が経過し、ダクト130内の温度が上昇したときに、判断装置16が当該フローチャートに示す判断を開始する方が、より少ない判断動作で済む点で有利となり得る。
次に、判断装置16は、ステップS2として、温度計14から、管状体11の出口側での水Wの温度T2の情報を取得する。判断装置16が温度T2の情報を取得するタイミングは、管状体11に水Wが流れている間、連続的に取得するものとしてもよいし、予め設定された一定間隔の時間で断続的に取得するものとしてもよい。
次に、判断装置16は、ステップS3として、ステップS1で取得された温度T1と、ステップS2で取得された温度T2とを比較し、温度T2が温度T1よりも高いかどうかを判断する。ダクト130の内壁130cに設置されている断熱材150に剥離が生じていなければ、内壁130c側では適切に断熱されているので、ダクト130の外壁面130dの温度は、燃焼器100の運転中、一定に保たれる。しかし、ダクト130の内壁130cから断熱材150が剥離すると、剥離した部分は適切に断熱されないことになるので、外壁面130dの温度が上昇する。外壁面130dの温度が上昇すると、外壁面130dに敷設されている管状体11に熱が伝わり、結果として、水Wの温度T2は、管状体11を流れる前の水Wの温度T1よりも上昇する。
ここで、判断装置16が、温度T2が温度T1よりも高いと判断する基準は、以下のように複数存在する。第1に、判断装置16は、厳密に、温度T2が温度T1よりも高くなったことを基準として判断してもよい。第2に、判断装置16は、温度上昇に予め閾値を設け、例えば、温度T1と温度T2との温度差が許容範囲内であれば、温度T2が温度T1よりも高いとは判断せず、許容範囲を超えたときに、温度T2が温度T1よりも高いと判断してもよい。又は、断熱材150に剥離が生じると、管状体11内を流れる水Wの温度は、連続的に上昇する。そこで、第3に、判断装置16は、温度T2が温度T1よりも一時的に上昇したときには、温度T2が温度T1よりも高いとは判断せず、温度T2が連続的に上昇している状態を確認したときに、温度T2が温度T1よりも高いと判断してもよい。
ステップS3において、判断装置16は、温度T2が温度T1よりも高くないと判断した場合(いいえ)、ステップS1に移行して、温度T1の取得と、その後のステップS2での温度T2の取得とを引き続き行う。一方、判断装置16は、温度T2が温度T1よりも高いと判断した場合(はい)、ステップS4として、警報装置18に警報指令を送信する。
警報装置18は、判断装置16に電気的に接続され、判断装置16から警報指令を受信したときに、警報を発する。警報装置18としては、例えば、以下のような構成が考えられる。
第1に、警報装置18は、表示画面を含み、燃焼器100全体を制御する制御装置であってもよい。この場合、警報装置は、判断装置16から警報指令を受信したら、迅速に、ダクト130内で断熱材150の剥離が生じたおそれがある旨を表示画面上に表示し、制御装置の近傍にいる作業者に警告する。これにより、作業者は、直接的に燃焼器100の見回り等をせずとも、断熱材150の剥離を迅速に認識することができる。
第2に、警報装置18は、燃焼器100本体が設置されている構内、又は、燃焼器100全体を制御する制御装置がある制御室内などに設置される、警告音を発するサイレン、又は、警告ランプなどであってもよい。これにより、上記のような構内や制御室内にいる作業者は、直接的に燃焼器100の見回り等をせずとも、断熱材150の剥離を迅速に認識することができる。
次に、本実施形態による効果について説明する。
本実施形態に係る警報システム10は、断熱材150が設置された内壁130cの側を第1流体が流れる容器の外壁面130dに敷設され、第2流体が流れる流路を有する管状体11を備える。また、警報システム10は、管状体11の出口側に設置され、第2流体の温度T2を計測する温度計14を備える。警報システム10は、温度計14が計測した第2流体の温度T2が、管状体11の入口側での第2流体の温度T1よりも上昇したかどうかを判断する判断装置16を備える。また、警報システム10は、判断装置16が、温度計14が計測した第2流体の温度T2が、管状体11の入口側での第2流体の温度T1よりも上昇したと判断したときに、警報を発する警報装置18を備える。
ここで、容器は、例えば、燃焼器100内のダクト130である。また、第1流体は、例えば燃焼ガスFGであり、第2流体は、例えば水Wである。
このような警報システム10によれば、判断装置16がダクト130の外壁面130dの温度に変化が生じたことを判断し、警報装置18が判断装置16の判断に基づいて迅速に警報を発する。したがって、警報システム10は、断熱材150の剥離が発生したことを外部に迅速に警告することができる。
また、警報システム10では、管状体11の少なくとも一部は、容器の壁部130eを挟んで断熱材150に対向するものとしてもよい。
このような警報システム10によれば、管状体11が断熱材150に可能な限り近接した位置に敷設されるので、断熱材150の剥離による外壁面130dの温度上昇が、管状体11内を流れる第2流体に、より反映されやすくなる。
ここで、図1に示す例では、断熱材150がダクト130の内壁130cの全面に設置されているのに合わせて、管状体11は、ダクト130の長さL1に沿った領域に敷設されている。一方、ダクト130の内部は、燃焼室110に近い第1開口部130a側の方が、第2開口部130b側よりも高温となる。そのため、例えば、燃焼器100の運転条件に鑑みて、ダクト130の耐熱性が高い場合には、断熱材150を、ダクト130の内壁130cの全面に設置するのではなく、内壁130cの第1開口部130a側の一部にのみ設置することもあり得る。
図4は、警報システム10を備えた燃焼器100の他の構成を示す側面図である。図4に示す燃焼器100と、図1に示す燃焼器100とを比較すると、ダクト130内に設置されている断熱材150の配置範囲、及び、警報システム10に含まれる管状体11の敷設範囲が、それぞれ異なるのみである。そこで、図4では、すべての構成要素について、図1に示す燃焼器100におけるものと同一の符号を付す。
図4に示すように、断熱材150は、ダクト130の内壁130cのうち、第1開口部130aから延伸方向に距離L2の範囲にのみ設置されている。この場合、管状体11は、ダクト130の壁部130eを挟んで、距離L2で示される領域にある断熱材150に対向するように設置されてもよい。
また、警報システム10では、管状体11は、容器を芯部として外壁面130dに巻かれるコイル形状を有するものとしてもよい。
このような警報システム10によれば、1つの流通経路としての管状体11でダクト130の外壁面130dを覆うものとして、管状体11が単純な形状となるので、管状体11を容易に形成することができる。また、予め外壁面130dの寸法に合わせて管状体11を形成しておき、その後、ダクト130に敷設させる際には、作業者は、管状体11の軸空間に、第2開口部130b側からダクト130を通すように、管状体11をダクト130に嵌め込めばよい。したがって、作業者は、管状体11を容易に外壁面130dに敷設させることができる。
なお、図2(a)に示す例では、管状体11がコイル形状を有し、かつ、ダクト130の長さL1に沿った領域に1つの流通系統として敷設されている。しかし、本開示では、管状体11の構成は、これに限定されない。例えば、1つのダクト130に対して、第2流体を流通させる複数の流通系統に含まれる管状体11が敷設されるものとしてもよい。
図2(b)は、管状体11の形状の第2例を示す図である。管状体11は、一例として、第1流通系統に含まれる第1管状体11aと、第2流通系統に含まれる第2管状体11bとを含む。なお、図2(b)では、第1管状体11a及び第2管状体11bの外径D4やピッチP等は、図2(a)に示す管状体11におけるものと同一としている。
第1管状体11aは、外壁面130dにおいて、第1開口部130aから延伸方向の一定の距離までの間の第1領域R1上に敷設される。一方、第2管状体11bは、外壁面130dにおいて、第1領域R1の端部から第2開口部130bまでの間の第2領域R2上に敷設される。この場合、第1流通系統には、不図示であるが、上記の流体供給部12及び流体回収部13に相当する、第1管状体11aに第2流体である水W1を流通させるための第1流体供給部及び第1流体回収部を含む。同様に、第2流通系統には、不図示であるが、第2管状体11bに第2流体である水W2を流通させるための第2流体供給部及び第2流体回収部を含む。また、第1流通系統及び第2流通系統には、それぞれ、上記の温度計14に相当する温度計が設置されている。この場合、判断装置16は、水W1と水W2との2つの第2流体のそれぞれの温度上昇を個別に判断する。
ここで、外壁面130dの第1領域R1に壁部130eを挟んで対向する内壁130cに設置されている断熱材150が剥離すると、第1管状体11aを流れる水W1の温度T2が上昇しやすい。外壁面130dの第2領域R2に壁部130eを挟んで対向する内壁130cに設置されている断熱材150が剥離すると、第2管状体11bを流れる水W2の温度T2が上昇しやすい。したがって、作業者等は、第1流通系統又は第2流通系統のいずれの警報装置18が作動したかに基づいて、断熱材150の剥離が生じた位置が、第1領域R1に対応する位置か、又は、第2領域R2に対応する位置かで、予め特定することができる。
また、上記の警報システム10では、管状体21(図5参照)は、外壁面130dに対して周回の往復を繰り返す形状を有するものとしてもよい。
図5は、管状体の他の形状として、管状体21の形状を示す側面図である。図5では、図2と同様に、管状体21のうち、特にダクト130に敷設される部分を示している。
図5(a)は、管状体21の形状の第1例を示す図である。第1例としての管状体21は、外壁面130dに対して、ダクト130のYZ平面に平行な周方向に沿った敷設と、ダクト130の延伸方向であるX方向に沿った敷設とを繰り返す形状を有する。例えば、ダクト130の第1開口部130aに最も近接する管状体21は、周方向の一の方向に周回して、ダクト130の延伸方向に沿って設定された仮想線VLの直前で、延伸方向に折れ曲がる。次に、管状体21は、ピッチP分先の位置で、今度は周方向の逆の方向に周回して、仮想線VLの直前で、延伸方向に折れ曲がる。つまり、管状体21は、外壁面130d上で、仮想線VLを基準として周回の往復を繰り返しながら、第1開口部130a側から第2開口部130b側に向けて敷設されることになる。
このような管状体21の形状によれば、警報システム10は、コイル形状である管状体11を備える場合と同様の効果を奏する。また、管状体21の形状によれば、それぞれ仮想線VLに対向する、周方向の一の方向側から巻かれている第1管部21aと、周方向の逆の方向側から巻かれている第2管部21bとを、一時的に対向する間隔を広げるように変形させることができる。ここで、ダクト130の構造上、管状体21をダクト130に敷設させる際に、管状体21の軸空間に、第2開口部130b側からダクト130を通すように、管状体21をダクト130に嵌め込むことができない場合もあり得る。このような場合、作業者は、第1管部21aと第2管部21bとを互いに引き離すように一時的に変形させることで、仮想線VLに沿って形成された空間から管状体21を外壁面130dに敷設させることができる。
なお、ダクト130には、別途、ダクト130内の圧力を計測する圧力計等の各種計器類等が設置される場合もあり得る。そこで、管状体21を外壁面130dに敷設する際に、外壁面130d上で計器類の設置場所130fを確保するように、管状体21は、一部の第1管部21aがその他の第1管部21aと比較して仮想線VLから周方向により離れる形状を有するものとしてもよい。
図5(b)は、管状体21の形状の第2例を示す図である。第2例としての管状体21は、外壁面130dに対して、ダクト130の周方向に対して傾斜した方向に沿った敷設と、ダクト130の延伸方向であるX方向に沿った敷設とを繰り返す形状を有する。このような管状体21の形状によれば、警報システム10は、上記の第1例としての管状体21を備える場合と同様の効果を奏する。一方、この第2例では、第1管部21aと第2管部21bとが、仮想線VLを挟んで互いに対向する。そのため、特に仮想線VL上に計器類の設置場所130fを確保する場合には、第1管部21aと第2管部21bとを仮想線VLから均等な距離だけ離すことで、外壁面130d上で管状体21が敷設されていない領域を減らすことができる。
また、警報システム10では、管状体11,21は、管であってもよい。
このような警報システム10によれば、例えば、元の形状が直線状である管を素材として、ダクト130の外壁面130dに合わせて適宜変形を加えることで、容易に管状体11,21を形成することができる。また、管状体11,21をダクト130に敷設させる際には、管状体11,21をダクト130の外壁面130dに沿わせた状態で、いくつかの選択箇所で外壁面130dに接続又は接合すればよい。つまり、外壁面130dに対する管状体11,21の敷設作業が容易となる。
また、警報システム10では、管状体31(図6参照)は、流路が容器の外壁面130dに接する断面形状を有するものとしてもよい。
図6は、管状体の他の形状として、管状体31の形状を示す、ダクト130の延伸方向に沿って切断した一部断面図である。
管状体31の全体的な敷設形状は、上記の管状体11,21と同様である。ただし、管状体31は、管状体11,21のような厳密的な管ではない。管状体31の流路は、管状体11,21の流路と同等の内径D3を有するが、ダクト130の外壁面130dに向かって開放されている。つまり、管状体31が外壁面130dに敷設されている状態では、管状体31内の流路は、外壁面130dに接する。ここで、管状体31は、例えば、図6に示すように、外壁面130dに対向するフランジ31aを有するものとしてもよい。そして、管状体31は、フランジ31aと外壁面130dとが全面に渡って溶接されることで、外壁面130dに対して接合されてもよい。又は、管状体31は、例えば、不図示のゴムパッキン等のシール部材をフランジ31aと外壁面130dとの間に設置するような漏水抑止処置を施し、ボルト等により、外壁面130dに対して接続されてもよい。
このような警報システム10によれば、管状体31の流路がダクト130の外壁面130dと接しているので、断熱材150の剥離による外壁面130dの温度上昇が、管状体31内を流れる第2流体に、より反映されやすくなる。
また、本実施形態に係る燃焼器100は、燃焼室110と、燃焼室110で生成された燃焼ガスFGが導入されるダクト130と、上記の警報システム10とを備える。警報システム10において、容器は、ダクト130であり、第1流体は、燃焼ガスFGである。
このような燃焼器100によれば、上記説明した警報システム10を備えるので、ダクト130内に設置されている断熱材150の剥離が発生したことを外部に迅速に警告することができる。
なお、上記の実施形態では、警報システム10が燃焼器100に設置されるものとしたが、本開示は、これに限定されるものではない。本開示の警報システムは、高温の流体である第1流体を流通又は一時的に収容する容器を含む装置であれば、例えば、加熱器や高温空気発生器などの様々な装置に採用することができる。
また、上記の実施形態では、容器としてのダクト130の断面形状を円形とし、管状体11,21,31の形状は、外壁面130dの形状に合わせたものとしている。したがって、外壁面の形状が、例えば、平面の組み合わせで構成される場合や、断面形状が円形以外の曲面で構成される場合であっても、管状体11,21,31の形状をその外壁面の形状に合わせることで、対応可能である。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10 警報システム
11,21,31 管状体
14 温度計
16 判断装置
18 警報装置
100 燃焼器
110 燃焼室
130 ダクト(容器)
130c 内壁
130d 外壁面
130e 壁部
150 断熱材
FG 燃焼ガス(第1流体)
W 水(第2流体)
11,21,31 管状体
14 温度計
16 判断装置
18 警報装置
100 燃焼器
110 燃焼室
130 ダクト(容器)
130c 内壁
130d 外壁面
130e 壁部
150 断熱材
FG 燃焼ガス(第1流体)
W 水(第2流体)
Claims (7)
- 断熱材が設置された内壁の側を第1流体が流れる容器の外壁面に敷設され、第2流体が流れる流路を有する管状体と、
前記管状体の出口側に設置され、前記第2流体の温度を計測する温度計と、
前記温度計が計測した前記第2流体の温度が、前記管状体の入口側での前記第2流体の温度よりも上昇したかどうかを判断する判断装置と、
前記判断装置が、前記温度計が計測した前記第2流体の温度が、前記管状体の入口側での前記第2流体の温度よりも上昇したと判断したときに、警報を発する警報装置と、
を備える警報システム。 - 前記管状体の少なくとも一部は、前記容器の壁部を挟んで前記断熱材に対向する、請求項1に記載の警報システム。
- 前記管状体は、前記容器を芯部として前記外壁面に巻かれるコイル形状を有する、請求項1又は2に記載の警報システム。
- 前記管状体は、前記外壁面に対して周回の往復を繰り返す形状を有する、請求項1又は2に記載の警報システム。
- 前記管状体は、管である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の警報システム。
- 前記管状体は、前記流路が前記容器の前記外壁面に接する断面形状を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の警報システム。
- 燃焼室と、
前記燃焼室で生成された燃焼ガスが導入されるダクトと、
請求項1〜6のいずれか1項に記載された警報システムと、を備え、
前記容器は、前記ダクトであり、
前記第1流体は、前記燃焼ガスである、燃焼器。
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JP2018078360A JP2019184199A (ja) | 2018-04-16 | 2018-04-16 | 警報システム及び燃焼器 |
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-
2018
- 2018-04-16 JP JP2018078360A patent/JP2019184199A/ja active Pending
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