JP2019183988A - クリップナット - Google Patents

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Abstract

【課題】ナットを収容する樹脂製本体を共用化でき、サイズの異なるネジに柔軟に対応できるクリップナットを提供する。【解決手段】このクリップナット10は、合成樹脂製で第1板部21と第2板部22と連結部23とを有する樹脂製本体20と、金属材料製で第1板部の肉厚よりも薄い板状をなした板部51とネジ螺合孔53とを有する金属製板状ナット50とを有し、第1板部21は金属製板状ナット50を収容するナット収容部25を有し、ナット収容部25は、第1板部21に形成された挿入開口30を有すると共に、板部51の両側部に対向する天井面26aを有し、天井面26aが第1板部21の基端部21bでの基準外面35よりも第2板部22側に位置している。【選択図】図1

Description

本発明は、板状部材に装着されて、ネジ孔として機能するクリップナットに関する。
例えば、板状部材に部品を取付ける際には、板状部材及び部品の両者にネジ孔を形成して、これにネジを螺着させて締め付け固定する方法が採用されるが、板状部材が合成樹脂から形成されていたり、或いは、金属製であっても板厚を確保できなかったりする場合には、十分な結合強度が得られなかったり、ナットを手で押えてボルトで固定することが困難なことがある。このような場合、ネジ孔を有するクリップナットを板状部材に挟み込むように装着させて、これにネジを螺着させることにより、部品を板状部材に取付ける方法が用いられている。
従来のこの種のものとして、下記特許文献1には、合成樹脂製基体と金属製ナットの2部品から成り、合成樹脂製基体は、一対の挾持片を有する横U字状を呈し、一対の挾持片の夫々に貫通孔を穿設すると共に、一方の挾持片側にその貫通孔を取り囲む筒状の収納部を連設して、該収納部内に金属製ナットを収納する、ねじ受け具が記載されている。前記収納部は、天井に天井孔が形成され、側方に挿入口を設け、収納される金属製ナットの外周形状に適合する内周形状で形成されており、側方の挿入口から金属製ナットを収容することで、金属製ナットを回り止めして収納されるようになっている。
特開平8−121453号公報
上記特許文献1のねじ受け具では、例えば、金属製ナットが六角ナットの場合、収納部の内周形状も、それに合わせて六角形状をなすようになっている。このような構造では、金属製ナットに螺合するボルトのサイズに変更がある場合、その変更に伴って、金属製ナットの外径も変化するため、合成樹脂製基体自体を変更する必要があり、合成樹脂製基体を共用化することはできなかった。
したがって、本発明の目的は、ナットを収容する樹脂製本体を共用化することができ、サイズの異なるネジに柔軟に対応することができる、クリップナットを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、貫通孔が形成された板状部材を挟み込んで装着されることにより、前記貫通孔に連通するネジ孔を提供するクリップナットであって、合成樹脂からなり、前記板状部材の一方の面に当接すると共に、前記貫通孔に連通する第1挿通孔を有する第1板部と、前記板状部材の他方の面に当接すると共に、前記貫通孔に連通する第2挿通孔を有し、前記第1板部と対向して配置される第2板部と、前記第1板部及び前記第2板部を連結する連結部とを有する、樹脂製本体と、金属材料からなり、前記第1板部の肉厚よりも薄い板状をなした板部と、前記貫通孔に連通するネジ螺合孔とを有する、金属製板状ナットとを有しており、前記第1板部は、前記金属製板状ナットを収容するナット収容部を有しており、前記ナット収容部は、前記第1板部に、前記金属製板状ナットを挿入するための挿入開口が形成されていると共に、前記金属製板状ナットを収容した状態で、前記板部の両側部に対向する天井面を有しており、該天井面が、前記第1板部の、前記第2板部とは反対側であって、前記連結部に連結される基端部における基準外面よりも、前記第2板部側に位置していることを特徴とする。
本発明によれば、金属製板状ナットが、板部と、板部に形成されたネジ螺合孔とを有するので、ネジのサイズが変わっても、そのネジのサイズに適合するネジ螺合孔を有する、金属製板状ナットに変更するだけで対応することができ、樹脂製本体を共用化することができ、サイズの異なるネジに柔軟に対応することができる。
本発明に係るクリップナットの、一実施形態を示す斜視図である。 同クリップナットを構成する樹脂製本体を示しており、(a)はその平面図、(b)は正面図である。 (a)は図2(a)のX−X矢示線における断面図、(b)は図2(a)のY−Y矢示線における断面図である。 同クリップナットを構成する金属製板状ナットの一形態を示しており、(a)はその平面図、(b)は側面図である。 同クリップナットを構成する金属製板状ナットの他形態を示しており、(a)はその平面図、(b)は側面図である。 同クリップナットにおいて、樹脂製本体に金属製板状ナットを収容した状態の斜視図である。 同クリップナットにおいて、樹脂製本体に金属製板状ナットを収容した状態の平面図である。 同クリップナットにおいて、樹脂製本体に、図5に示す金属製板状ナットを収容した状態の斜視図である。 同クリップナットを用いて、部品と板状部材をネジ止め固定した状態の断面説明図である。 同クリップナットを用いて、部品と板状部材をネジ止め固定した状態の、図9とは異なる方向での断面説明図である。 図5に示す金属製板状ナットを有するクリップナットを用いて、部品と板状部材をネジ止め固定した状態の断面説明図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るクリップナットの、一実施形態について説明する。
図9〜11に示すように、このクリップナット10は、貫通孔2が形成された板状部材1を挟み込んで装着されることによって、該板状部材1を、取付孔4が形成された部品3に対して、ネジ5,6によりネジ止め固定する際に必要となるネジ孔を提供するものである。前記板状部材1としては、例えば、トリムボードやガーニッシュ等が挙げられ、前記部品3としては、例えば、車体パネルや車体フレーム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
図1や図6、又は、図8に示すように、この実施形態のクリップナット10は、合成樹脂からなる樹脂製本体20(以下、単に「本体20」ともいう)と、金属材料からなる金属製板状ナット50(以下、単に「板状ナット50」ともいう)、又は、同じく金属材料からなる金属製板状ナット50A(以下、単に「板状ナット50A」ともいう)とを有している。
前記本体20は、所定方向に所定長さで延びる板状をなし(この延びる方向を「延出方向A」とする)、所定の板厚T(図3参照)で形成された第1板部21と、該第1板部21と同じ延出方向Aで延びる板状をなす第2板部22と、両板部21,22の、延出方向Aの基端部21a,22aどうしを互いに連結する、略円弧状に屈曲した形状をなす連結部23とを有している。なお、図2(b)に示すように、連結部23の内側には、補強リブ24が設けられており、第1板部21及び第2板部22の剛性が高められている。
一方、前記板状ナット50は、前記本体20の第1板部21の板厚Tよりも薄い板状をなした板部51と、板状部材1の貫通孔2に連通するネジ螺合孔53とを有している。図4を併せて参照すると、前記板部51は、所定の延出方向Cで延びる長板状をなしており、その長さ方向のほぼ中央に、円形状をなしたネジ螺合孔53が形成されている。
また、ネジ螺合孔53の周方向一箇所には、細溝状のスリット53aが形成されており、該スリット53aを介して、ネジ螺合孔53の周縁に、山状に隆起した隆起部55が設けられている。この隆起部55は、周方向の一端部55aが、周方向の他端部55bよりも高く隆起している。なお、この板状ナット50におけるネジ螺合孔53には、図7や図8に示すように、螺旋状のネジ山を有するタッピングネジ5が螺合するようになっている。
更に図4(b)に示すように、板部51の一端側(延出方向Cの一端側)には、板状ナット50を側方から見たとき、すなわち、板状ナット50の板部51の延出方向Cに直交する幅方向Dの一側方から見たときに、L字状に折曲した折曲部57を有している。この実施形態では、板部51の一端に、所定曲率の円弧状に屈曲したR状屈曲部57aを介して、折曲部57が形成されている。また、板部51の他端側(延出方向Cの他端側)には、コ字状のスリット59aを介して、抜け止め爪59が切り起こして形成されている。
なお、図4に示す板状ナット50は、タッピングネジ用のネジ螺合孔53を有するものであるが、図5や図8に示すように、マシンネジ6(図11参照)に螺合するように、雌ネジ状のネジ螺合孔63を設けた、板状ナット50Aであってもよい。図5に示すように、この板状ナット50Aは、前記板状ナット50と同様の、板部51や折曲部57、抜け止め爪59を有しており、更に長板状をなした板部51の長さ方向ほぼ中央から円筒状をなした筒状部61が突設されており、この筒状部61の内周にネジ6に螺合するネジ螺合孔63が形成されている。
また、図2や図3を併せて参照すると、本体20の第1板部21は、板状部材1の一方の面に当接すると共に、板状部材1の貫通孔2に連通する第1挿通孔31,32を有しており、更に、板状ナット50,50Aを収容する、ナット収容部25を有している。
図2(b)や図3(a),(b)に示すように、この実施形態におけるナット収容部25は、天井壁26と、該天井壁26に対して所定間隔をあけて平行に且つ対向して配置された底壁27と、天井壁26及び底壁27の延出方向Aの両端部どうしを連結する側壁28,29とで囲まれて形成されたものであって、第1板部21の延出方向Aに沿った一側部(延出方向Aに直交する幅方向Bの一側部)に、板状ナット50,50Aを挿入するための挿入開口30を有している。
前記挿入開口30は、第1板部21における、板状ナット50の、ナット収容部25への挿入方向に対向する側面(ここでは第1板部21の延出方向Aの一側部)に形成されている。そのため、第1板部21の、挿入開口30が形成された側面に向けて、板状ナット50又は板状ナット50Aの板部51を押し込んで、挿入開口30に挿入することで、同挿入開口30を通じてナット収容部25内に、板状ナット50又は板状ナット50Aを収容可能となっており、一方、第1板部21の板厚Tに沿う方向(第1板部21の外面35の面方向に交差する方向)からは、板状ナット50又は板状ナット50Aの板部51を、挿入開口30に挿入不能となっている。また、挿入開口30の開口方向は、板状ナット50の、ナット収容部25への挿入方向に向くようになっており、この実施形態における挿入開口30の開口方向は、第1板部21の延出方向Aに直交する幅方向Bに向いている。
更にナット収容部25は、その内部に板状ナット50を収容した状態で、板状ナット50,50Aの板部51の、延出方向Cに沿った両側部に対向する、天井面26aを有している(図3参照)。なお、この天井面26aについては後に詳述する。
なお、この実施形態では、ナット収容部25の挿入開口30は、第1板部21の延出方向Aに沿った一側部に設けられているが、挿入開口30としては、例えば、第1板部21の延出方向Аに沿った他側部や、第1板部21の基端部21a(連結部23側)、第1板部21の延出方向Aの先端部21bに設けてもよい。すなわち、挿入開口30は、第1板部21の各辺のいずれに設けてもよく、その開口方向が、板状ナット50の、ナット収容部25への挿入方向に向いていて、第1板部21に設けたナット収容部25に、板状ナット50を収容可能であればよい。
また、図1や図2(a)に示すように、ナット収容部25の、第2板部22側に位置する底壁27には、円形状をなした第1挿通孔31が形成されている。
更に、ナット収容部25の、第2板部22とは反対側に位置する壁部には、第1挿通孔32が形成されている。すなわち、ナット収容部25を画成する壁部のうち、第2板部22側の底壁27とは反対側に位置する天井壁26に、第1挿通孔32が形成されており、図1や図2(a)に示すように、この第1挿通孔32が、前記挿入開口30に向って連通する切欠き溝状をなしている。この実施形態における第1挿通孔32は、図2(a)に示すように、第1板部21を板厚T方向から見たときに(第1板部21の平面方向から見たとき)、円弧状をなした基端部が、底壁27の第1挿通孔31に整合して配置されると共に、挿入開口30に向けて一定幅で切欠かれており、その先端側開口が挿入開口30に連通した、略U字溝状をなしている。
このように第1挿通孔32が切欠き溝状をなしていることにより、図8に示すように、筒状部61を有する板状ナット50Aを受け入れ可能となっている。なお、図1の二点鎖線で示すように、第1挿通孔32の先端側を挿入開口30に連通させずに、第1挿通孔32の先端側の内面どうしを連結壁32aで連結した形状としてもよい(ただし、この場合は、筒状部61を有する板状ナット50Aは受け入れ不可能となる)。
また、天井壁26の外面35側であって、第1挿通孔32の周縁からは、略U字突起状をなし、外面33aがテーパ状をなした突出部33が突設されている。この突出部33の、ナット収容部25側の内面33bは、テーパ状の外面33aに対応したテーパ状をなしている。図9に示すように、この突出部33の内面33bにより、ナット収容部25に板状ナット50の板部51が収容された状態で、板部51の、ネジ螺合孔53の周縁に設けた山状をなした隆起部55を干渉させずに、受け入れ可能となっている。
更に図3(b)に示すように、天井壁26の内面側であって、ナット収容部25への板状ナット50,50Aの挿入方向先端側には、板状ナット50又は板状ナット50Aの抜け止め爪59が係止する、抜け止め凹部34が形成されており、ナット収容部25に収容された板状ナット50,50Aの、挿入開口30からの抜け外れが規制されるようになっている(図10参照)。
また、図1に示すように、前記ナット収容部25の挿入開口30の、第2板部22とは反対側に位置する壁部には、切欠き部37が形成されている。すなわち、ナット収容部25を画成する壁部のうち、第2板部22側の底壁27とは反対側に位置する天井壁26には、挿入開口30の開口幅を天井壁26の延出方向Aに広げるように切欠いてなる、切欠き部37が形成されている。この切欠き部37の延出方向両側部の奥側端面、すなわち、切欠き部37の、前記第1挿通孔32の先端開口に隣接する端面が、挿入開口30の開口端部38をなしている。
そして、前記切欠き部37には、図6〜8に示すように、ナット収容部25に板状ナット50,50Aが収容された状態で、同板状ナット50,50Aの折曲部57が入り込んで係合するようになっている。ここでは、折曲部57の幅方向両側部が、切欠き部37の対向する内面にそれぞれ係合する。また、ナット収容部25に板状ナット50,50Aが収容された状態で、板状ナット50,50Aの折曲部57が、挿入開口30の開口端部38に係合可能となっている(図6〜8参照)。
なお、この実施形態では、ナット収容部25を画成する天井壁26に切欠き部37を設けたが、切欠き部37を設けない場合であっても、板状ナット50に折曲部57が設けられていれば、挿入開口30の開口端部(この場合、挿入開口30の、第1板部21の延出方向A側の両側端縁部)に係合させることができる。
また、図3(a)に示すように、ナット収容部25を画成する底壁27の内面は、ナット収容部25に収容された、板状ナット50,50Aの板部51の一方の面を支持する、支持面27aとなっている。
一方、ナット収容部25を画成する天井壁26の内面に、板状ナット50を収容した状態で、板状ナット50,50Aの、板部51の延出方向Cに沿った両側部に対向する、前記天井面26aが設けられている。図3(a)に示すように、この実施形態における天井面26aは、前記第1挿通孔32の周縁部外側において、底壁27の支持面27aと平行に形成されている。図9や図11に示すように、上記天井面26aは、ナット収容部25に収容された、板状ナット50,50Aの板部51の他方の面であって、同板部51の延出方向Cに沿った両側部(延出方向Cに直交する幅方向Dの両側部)に、対向して配置されるようになっており、板部51の浮き上がり時に、板部51の幅方向両側部を押え込んで、その浮き上がりが規制される。
そして、図3(a)に示すように、本体20を、両板部21,22の延出方向Aに直交する幅方向Bの一側部から見たときに、すなわち、ナット収容部25への板状ナット50,50Aの挿入方向から見たときに、ナット収容部25は、その天井面26aが、第1板部21の、第2板部22とは反対側であって、連結部23に連結される基端部21aにおける基準外面35aよりも、第2板部22側に位置している。更に、前記基準外面35aは、第1板部21の基端部21aから、第1板部21の延出方向Aの先端部21bに向けて、第1板部21の、第2板部22とは反対側の外面35に沿って延びる面となっている(本発明における「基準外面」も上記のように延びる面となっている)。
また、図3(a)に示すように、本体20を、両板部21,22の延出方向Aに直交する幅方向Bの一側部から見たときに、第1板部21の基端部21aにおける基準外面35aに沿った平面Hと、第1板部21の、板状部材1の一方の面に対する当接面との、最大距離を、第1板部21の板厚Tとしたときに、ナット収容部25は、突出部33を除いて第1板部21の板厚T内に形成されるようになっている。
更に図2(b)や図3(a)に示すように、ナット収容部25を画成する底壁27や一対の側壁28,29は、第1板部21の外面35から、第1板部21と第2板部22との間に形成された板状部材1を挟み込む挟持空間Eに向けて、突出するように設けられていて、第1板部21の外面35からは突出しない構成とされている。
また、図3(a)に示すように、ナット収容部25を画成する、第1板部21の基端部21a側の側壁28の、第2板部22との対向面には、連結部23に向けて、次第に肉薄となるテーパ面28aが形成されている。このテーパ面28aによって、第1板部21の基端部21aを肉薄として、第1板部21全体を撓みやすくする。更に、第1板部21の先端部21b側の側壁29の、第2板部22との対向面には、第1板部21の基端部21a側に向けて、次第に肉厚となるテーパ面29aが形成されている(図3(a)参照)。このテーパ面29aによって、第1板部21及び第2板部22の間に、板状部材1を挿入しやすくする。
また、図2(a)や図3(a),(b)に示すように、前記第2板部22には、円形状をなした第2挿通孔39が形成されている。この第2板部22の、第1板部21との対向面側であって、第2挿通孔39の周縁からは、板状部材1の貫通孔2内に入り込む、支持突部39aが突設されている。
なお、以上説明した樹脂製本体20では、第1板部21と第2板部22とが互いに平行に配置されると共に、これらが円弧状をなした連結部23で連結されて、全体として略U字状をなしているが(図1及び図2(b)参照)、樹脂製本体としては、この形状に限定されるものではない。例えば、第1板部を、第2板部に対して斜めに配置して、第1板部の基端部側を、第2板部から遠ざけて、第1板部の先端部側を第2板部に近づけたような、クリップ形状等としてもよく、要は、第1板部にナット収容部が設けられ、該ナット収容部が挿入開口を有すると共に、板状ナットを収容した状態で、板部の両側部に対向する天井面を有しており、この天井面が、第1板部の基端部における基準外面よりも、第2板部側に位置する構成であればよい。
また、以上説明した構成のうち、第1板部2に設けた第1挿通孔31,32、第2板部22に設けた第2挿通孔39、及び、板状ナット50に設けたネジ螺合孔53,63が、本発明における「ネジ孔」をなしている。
次に、上記構造からなるクリップナット10の作用効果について説明する。
まず、本体20とは別体の、板状ナット50又は板状ナット50Aを、本体20の第1板部21に設けたナット収容部25に収容する。すなわち、図1に示すように、第1板部21における、板状ナット50の、ナット収容部25への挿入方向に対向する側面に形成した挿入開口30に、板状ナット50の板部51を整合させて、板状ナット50のL字状をなした折曲部57を指で押しながら、板状ナット50又は板状ナット50Aの板部51を、抜け止め爪59を設けた他端側から、第1板部21の延出方向Аに沿った一側部の側面に向けて、ナット収容部25の挿入開口30に挿入する(すなわち、第1板部の、挿入開口の開口をした側面に向けて、板状ナットを押し込んでいく)。すると、板部51が、底壁27の支持面27aや、天井壁26の天井面26aによってガイドされながら、ナット収容部25内に挿入されていく。なお、板状ナット50Aの場合は、筒状部61がU字溝状をなした第1挿通孔32に受け入れられて、第1挿通孔32内を移動しながら挿入されていく。なお、ナット収容部25の挿入開口30が、第1板部21の延出方向Аに沿った他側部や、基端部21a、先端部21bに設けられている場合は、挿入開口30を設けた対応する第1板部の各側面に向けて、板状ナット50,50Aを挿入開口30に挿入することとなる。
そして、折曲部57が挿入開口30の開口端部38に当接するまで押し込むと、板状ナット50又は板状ナット50Aの抜け止め爪59が、本体20の抜け止め凹部34に位置すると共に(図10参照)、図6〜8に示すように、切欠き部37内に折曲部57が入り込んで、同折曲部57の幅方向両側部が切欠き部37の対向内面に係合し、かつ、折曲部57の、押し込み面とは反対側の面の両側部分が、挿入開口30の開口端部38に係合して、ナット収容部25に板状ナット50又は板状ナット50Aが抜け止めされ且つ回り止めされた状態で収容される。この際、クリップナット10の第1挿通孔31,32及び第2挿通孔39と、板状ナット50のネジ螺合孔53又は板状ナット50Aのネジ螺合孔63とが概ね整合して、各孔どうしが互いに連通した状態となっている(図9〜11参照)。
このとき、この実施形態では、板状ナット50又は板状ナット50Aの板部51の一端側に、L字状に折曲した折曲部57を有しているので、上述したように、ナット収容部25への板状ナット50又は板状ナット50Aの挿入時に、折曲部57を利用して指で押し込みやすくして、板状ナット50又は板状ナット50Aをナット収容部25に収容しやすくすることができる。更に、板状ナット50又は板状ナット50Aをナット収容部25に収容した状態で、折曲部57が挿入開口30の開口端部38に係合するため(図6〜8参照)、板状ナット50又は板状ナット50Aの、ナット収容部25への過度の押込みを規制することができ、板状ナット50のネジ螺合孔53又は板状ナット50Aのネジ螺合孔63を、板状部材1の貫通孔2や、本体20の第1挿通孔31,32、第2挿通孔39に位置合わせしやすくなる。
上記のようにして、ナット収容部25に板状ナット50又は板状ナット50Aを収容した後、本体20の第1板部21及び第2板部22の先端部側から、板状部材1を挟み込むようにして、板状部材1に対してクリップナット10を押し込んでいく。そして、クリップナット10の第1挿通孔31,32及び第2挿通孔39が、板状部材1の貫通孔2に整合する位置まで、クリップナット10を押し込むことによって、板状部材1にクリップナット10を装着する。その後、部品3の取付孔4に、クリップナット10の各挿通孔31,32,39と板状部材1の貫通孔2とが整合するように、部品3に板状部材1を重ね合わせる。この状態で、部品3の、板状部材1の対向面とは反対側から、タッピングネジ5又はマシンネジ6を、部品3の取付孔4、クリップナット10の第2挿通孔39、板状部材1の貫通孔2、クリップナット10の第1挿通孔31に挿通させて、板状ナット50のネジ螺合孔53又は板状ナット50Aのネジ螺合孔63に螺合させることで、図9〜11に示すように、タッピングネジ5又はマシンネジ6の頭部7が部品3の一面に当接して、部品3を板状部材1にネジ止め固定することができる。
上記のように、このクリップナット10においては、板状ナット50又は板状ナット50Aの板部51を、本体20のナット収容部25の挿入開口30から挿入して、板状ナット50又は板状ナット50Aをナット収容部25に収容配置した後、板状部材1を本体20の第1板部21及び第2板部22で挟み込んで装着することで、板状部材1にネジ孔を設けることができる。このように、板状ナット50又は板状ナット50Aは、板部51と、該板部51に形成されたネジ螺合孔53,63とを有するので、螺合するネジのサイズが変わっても、そのネジのサイズに適合するネジ螺合孔を有する、板状ナットに適宜変更するだけで対応することができ、その結果、樹脂製本体20を共用化することができ、サイズの異なるネジに柔軟に対応することができる。
また、ナット収容部25は、第1板部21に、板状ナット50,50Aを挿入するための挿入開口30が形成されていると共に、その内部に板状ナット50を収容した状態で、板状ナット50,50Aの板部51の両側部に対向する天井面26aを有しており、この天井面26aが、第1板部21の、第2板部22とは反対側であって、連結部23に連結される基端部21aにおける基準外面35aよりも、第2板部22側に位置するように構成されている。そのため、ナット収容部25を、第1板部21の外面35から出っ張らないように設けることができ、本体20のコンパクト化を図ることができる。更に、板状ナット50のネジ螺合孔53や、板状ナット50Aのネジ螺合孔63を、第2板部22の第2挿通孔39に近づけることができるので、タッピングネジ5又はマシンネジ6の傾き等に影響されることなく、タッピングネジ5又はマシンネジ6を螺合させやすくすることができると共に、タッピングネジ5又はマシンネジ6による締め付け回転力が作用した際に、本体20の連結部23にねじれ力が作用しにくくなり、本体20の強度を保持して破損しにくくすることができる。
また、この実施形態においては、板状ナット50又は板状ナット50Aの、板部51の一端側に、L字状に折曲した折曲部57を有し、このL字状をなした折曲部57が、ナット収容部25に板状ナット50又は板状ナット50Aを収容した状態で、挿入開口30の開口端部38に係合可能とされているので(図6〜8参照)、ネジ締め付け時において、板状ナット50又は板状ナット50Aに締め付け回転力が作用した際に、板状ナット50又は板状ナット50Aを回転規制することができ、タッピングネジ5又はマシンネジ6を締め付けやすくすることができる。
更に、この実施形態においては、図1に示すように、ナット収容部25の挿入開口30の、第2板部22とは反対側に位置する壁部(ここでは天井壁26)には、切欠き部37が形成されている。そのため、図6〜8に示すように、板状ナット50又は板状ナット50Aを、ナット収容部25に収容した際に、本体20の第1板部21の幅方向一側面から、板状ナット50又は板状ナット50Aの、L字状の折曲部57が出っ張ることを防止することができる。また、板状ナット50又は板状ナット50Aの折曲部57に、R状屈曲部57a(図4(b),図5(b)参照)がある場合に、このR状屈曲部57aを含めてナット収容部25に収容することができ、本体20の第1板部21の幅方向のコンパクト化を図ることができる。更に、板状ナット50又は板状ナット50Aがナット収容部25に収容された際に、L字状の折曲部57の幅方向両側部を、切欠き部37の対向する内面に当接可能として、ネジ締め付け時において、L字状の折曲部57の幅方向両側部を、板状ナット50又は板状ナット50Aの回転規制に利用することができる。
また、この実施形態においては、図1や図2(a)に示すように、ナット収容部25の、第2板部22とは反対側に位置する壁部(ここでは天井壁26)に形成された第1挿通孔32は、前記挿入開口30に向って連通する切欠き溝状をなしている。そのため、図9や図10に示すようなタッピングネジ5用の板状ナット50だけでなく、筒状部61にネジ螺合孔63を設けた、マシンネジ6(図11参照)に螺合する、板状ナット50Aも、図8に示すように、ナット収容部25に収容することができ、汎用性を高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
1 板状部材
2 貫通孔
5 ネジ(タッピングネジ)
6 ネジ(マシンネジ)
10 クリップナット
20 樹脂製本体(本体)
21 第1板部
22 第2板部
23 連結部
25 ナット収容部
30 挿入開口
31,32 第1挿通孔
35a 基準外面
37 切欠き部
38 開口端部
39 第2挿通孔
50,50A 金属製板状ナット(板状ナット)
51 第1板部
53,63 ネジ螺合孔
57 折曲部

Claims (4)

  1. 貫通孔が形成された板状部材を挟み込んで装着されることにより、前記貫通孔に連通するネジ孔を提供するクリップナットにおいて、
    合成樹脂からなり、前記板状部材の一方の面に当接すると共に、前記貫通孔に連通する第1挿通孔を有する第1板部と、前記板状部材の他方の面に当接すると共に、前記貫通孔に連通する第2挿通孔を有し、前記第1板部と対向して配置される第2板部と、前記第1板部及び前記第2板部を連結する連結部とを有する、樹脂製本体と、
    金属材料からなり、前記第1板部の肉厚よりも薄い板状をなした板部と、前記貫通孔に連通するネジ螺合孔とを有する、金属製板状ナットとを有しており、
    前記第1板部は、前記金属製板状ナットを収容するナット収容部を有しており、
    前記ナット収容部は、前記第1板部に、前記金属製板状ナットを挿入するための挿入開口が形成されていると共に、前記金属製板状ナットを収容した状態で、前記板部の両側部に対向する天井面を有しており、該天井面が、前記第1板部の、前記第2板部とは反対側であって、前記連結部に連結される基端部における基準外面よりも、前記第2板部側に位置していることを特徴とするクリップナット。
  2. 前記金属製板状ナットは、前記板部の一端側に、前記金属製板状ナットを側方から見たときに、L字状に折曲した折曲部を有しており、該折曲部が、前記ナット収容部に前記金属製板状ナットを収容した状態で、前記挿入開口の開口端部に係合可能とされている請求項1記載のクリップナット。
  3. 前記ナット収容部の前記挿入開口の、前記第2板部とは反対側に位置する壁部には、前記ナット収容部に前記金属製板状ナットを収容した状態で、前記金属製板状ナットの前記折曲部が入り込んで係合する、切欠き部が形成されている請求項2記載のクリップナット。
  4. 前記ナット収容部の、前記第2板部とは反対側に位置する壁部に形成された前記第1挿通孔は、前記ナット収容部の前記挿入開口に向って連通する、切欠き溝状をなしている請求項1〜3のいずれか1つに記載のクリップナット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112338337A (zh) * 2020-11-24 2021-02-09 四川省彭山宏源机电科技开发有限公司 一种夹片螺母的点焊自动化控制系统及控制方法

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