JP2019183318A - 織物および衣料 - Google Patents

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【課題】中空ポリエステルマルチフィラメントを含み、風合い的に柔らかく、軽量性およびダウン抜け防止性に優れた織物および衣料を提供する。【解決手段】構成単糸の繊維軸に直交する断面形状が中空コアー部を有し、かつ該コアー部外表面からコアー部中心点に対して放射状に突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在する8枚以上のフィン部を有し、かつ総繊度が80dtex以下である中空ポリエステルマルチフィラメントを含む織物。【選択図】図1

Description

本発明は、中空ポリエステルマルチフィラメントを含み、風合い的に柔らかく、軽量性およびダウン抜け防止性に優れた織物および衣料に関する。
ポリエステル繊維は機械的特性をはじめ様々な優れた特性を有しており衣料用途をはじめ各種用途・分野に利用されている。しかしながら天然繊維に比べて風合い的に硬い、および触感の点で好ましくないといわれてきた。そのため、最近ではポリエステル繊維の機能性を向上させるべく、ポリマーを改質させることにより、軽量性を高めたり、フィブリル性を向上させたり、深色性を向上させたりしてきた。特にスポーツ衣料用途としては、軽量性及び布帛の強度が必要とされてきている。
その軽量性を発現させるため紡糸口金を中空形状にして、高中空率繊維としたり、複合繊維(通常コンジュゲート紡糸と呼ばれている)装置を用いて中心部にポリビニールアルコール系の樹脂を添加し、紡糸捲取後に、その樹脂を溶出させ、実質のポリエステル繊維の中空率を高め、軽量性を発現させる方法が各種提案されてきている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら中空繊維の製糸方法として、口金形状を高中空率達成するように変更することによる製糸方法では、口金吐出孔から溶融吐出されるポリマーの貼り合せの技術(口金設計そのもの)が必要であり、その貼りあわせを安定に行うのが困難になるので、あまりにも高い中空率を達成しようとした場合、紡糸断糸の発生を抑制した安定して生産を行うことが難しい。また複合繊維に関しては、確かに中空を形成する剤を溶出した後の中空形成率は高いが、そのコストは著しく高くなる。また長繊維ではその溶出が完全に行われるのが難しい。また上述のように風合いの点でも良好な繊維が得られていない。
また、繊維軸に対して直交する断面が中空であるコアー部と、該コアー部外表面から突出しかつ該コアー部の長さ方向に沿って延在するフィン部とからなる軽量性を狙った断面が提案されているが、かかる断面は中空率および、マルチフィラメント状態での空隙率が低いものとなり、結果的に軽量性が劣るものとなる(例えば特許文献2、特許文献3参照)。
また、同じく繊維軸に対して直交する断面が中空であるコアー部と、該コアー部外表面から突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在するフィン部とからなる軽量性を狙った断面が提案されているが、かかる断面はフィンの枚数が少なく高度に異型化された断面であるゆえ、繊維のシルクファクター(強度×√伸度)が低くなり、延伸工程における毛羽の発生及び断面の変形による中空率及び空隙率の低下が大きいという問題があった(例えば特許文献4参照)。
特開2002−173824号公報 特開平9−241941号公報 特開2001−115334号公報 特開2008−57060号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、中空ポリエステルマルチフィラメントを含み、風合い的に柔らかく、軽量性およびダウン抜け性に優れた織物および衣料を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、織物を構成する糸条などを巧みに工夫することによって風合い的に柔らかく、軽量性およびダウン抜け防止性に優れた織物が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「下記要件を満足する中空ポリエステルマルチフィラメントを含むことを特徴とする織物。」が提供される。
a)構成単糸の繊維軸に直交する断面形状が中空コアー部を有すること。
b)該コアー部外表面からコアー部中心点に対して放射状に突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在する8枚以上のフィン部を有すること。
c)総繊度が80dtex以下であること。
その際、通気度が0.5cc/cm・s以上であることが好ましい。ただし、通気度はJIS L 1096−2010 8.26 A法(フラジール法)により測定するものとする。また、織物のカバーファクターCFが1200〜2800の範囲であることが好ましい。ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
また、経方向または緯方向の引裂強度が7N以上であることが好ましい。ただし、引裂き強度はJIS L 1096−2010 8.17 D法により測定するものとする。また、滑脱抵抗力が3mm以下であることが好ましい。ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096−2010 8.23 B法(荷重117.7N)により測定するものとする。また、撥水加工が施されていることが好ましい。また、カレンダー加工が施されていることが好ましい。また、目付けが100g/m以下であることが好ましい。また、GB T 12705.1−2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下であることが好ましい。また、Rotating Box IDFL20−1(Modified FTMS191−5530)が、5(0−5 Particles)であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の織物を用いてなる衣料が提供される。
本発明によれば、中空ポリエステルマルチフィラメントを含み、風合い的に柔らかく、軽量性およびダウン抜け防止性に優れた織物および衣料が得られる。
中空ポリエステルマルチフィラメント単糸の繊維軸に直交する断面の模式図である。 中空ポリエステルマルチフィラメントの繊維軸に直交する断面の模式図である。 中空ポリエステルマルチフィラメントを製造する紡糸口金での吐出孔の模式図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明において、中空ポリエステルマルチフィラメントを形成するポリエステルは、テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのアルキレングリコールを主たるジオール成分とするポリエステルを80重量%以上、好ましくは90重量%以上含有するポリエステルであり、該ポリエステルには、本発明の目的を損なわない範囲内で、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸成分や上記とは異なる他のグリコール成分を共重合していても良い。かかるポリエステルの固有粘度(オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定)は、通常衣料用布帛素材として使用されるポリエステルと同じ範疇の0.55〜0.80の範囲のものが好ましい。また、必要に応じて適宜艶消し剤、制電剤、安定剤などの添加剤またはアルカリ減量により繊維表面に微細孔やフィブリルを形成させることのできる添加剤などを含んでもよい。
前記中空ポリエステルマルチフィラメントにおいて、単糸は繊維軸に対して直交する断面が中空であるコアー部と、該コアー部外表面からコアー部中心点に対して放射状に突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在する8枚以上(好ましくは8〜12枚)のフィン部とからなる。
単糸断面形状として図1に示されているように、中空ポリエステルマルチフィラメントは繊維軸に対して直交する断面が中空であるコアー部と、該コアー部外表面からコアー部中心点に対して放射状に突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在する8枚以上のフィン部とからなる形状が必要である。なお、図1では、8枚のフィン部を図示しているが8枚に限定されないことはいうまでもない。
コアー部の中空部分の形状は四角中空が好ましく、図3に示されているような紡糸口金各吐出スリットでの吐出ポリマー同士の高い貼り合せ性を得ることでき、安定して目的の単糸断面形状をえることができる。
コアー部中空部分の形状が丸形中空の場合、紡糸時での貼り合せ不良による単糸断面変形が多発し断糸による工程通過性が著しく低下するおそれがある。つぎに、該コアー部外表面からコアー部中心点に対して放射状に突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在する8枚以上のフィン部とからなる形状にすることでマルチフィラメント状態での単糸間の干渉による高い体積排除効果をえることができ目的の空隙形成率をえることができる。
前記中空ポリエステルマルチフィラメントにおいて、総繊度が80dtex以下(より好ましくは10〜45dtex、特に好ましくは12〜38dtex)であることが肝要である。総繊度が80dtexより大きいと軽量性が得られないおそれがある。
また、前記中空ポリエステルマルチフィラメントにおいて、単糸数は10本以上(より好ましくは10〜40本)であることが好ましい。単糸数が10本未満であればフィンを取り付けたことによる体積排除効果が十分でなく、目的とする、ソフトな風合いや軽量性が得られないおそれがある。
本発明の織物において、前記中空ポリエステルマルチフィラメントが経糸または緯糸の少なくともどちらか一方(好ましくは、経糸および緯糸)に配されている。ここで、該複合糸は、織物の全重量に対して70重量%以上(特に好ましくは100重量%)含まれていることが好ましい。なお、本発明は織物組織を有することが肝要である。編物の場合、優れたダウン抜け防止性が得られないおそれがある。
本発明の織物において、織物の織物組織は限定されない。例えば、平織、斜文織、朱子織等の三原組織、変化組織、変化斜文織等の変化組織、経二重織、緯二重織等の片二重組織、たてビロードなどが例示される。なかでも、優れたダウン抜け防止性を得る上で、経糸と緯糸とが交差する組織点の多い、平織(タフタ)、リップストップ組織(例えば、地組織が平織で、互いに隣りあうリップの中央〜中央の間隔が4〜8mm程度で格子柄を形成した組織)が好ましい。特に、リップストップ組織を採用すると、織物の耐水圧だけでなく引裂き強力も向上し好ましい。層数は単層でもよいし、2層以上の多層でもよい。また、製織方法は通常の織機(例えば、通常のウオータージェットルーム、エアージェットルーム、レピアルームなど)を用いた通常の方法でよい。
かかる織物において、下記式で定義する織物のカバーファクターCFが1200〜2800の範囲内であると、さらに優れた物性、機能性が得られ好ましい。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
かかる織物に撥水加工が施されていることが好ましい。その際、撥水剤の種類は特に限定されない。例えば、フッ素系化合物、炭化水素系化合物、シリコーン系化合物などが例示される。必要に応じて、制電剤、メラミン樹脂、触媒を混合して撥水剤の濃度が3〜15重量%程度の加工剤とし、ピックアップ率50〜90%程度で、該加工剤を用いて織物の表面を処理することが好ましい。加工剤で織物の表面を処理する方法としては、パッド法、スプレー法などが例示される。なかでも、加工剤を織物内部まで浸透させる上でパッド法が好ましい。前記ピックアップ率とは、織物(加工剤付与前)重量に対する加工剤の重量割合(%)である。
なお、前記制電剤としては、ポリエチレングリコール基を含有するポリエステル系樹脂、ポリエチレングリコール基を含有するウレタン系樹脂、ポリエチレングリコール基を含有するポリカチオン系化合物とジグリシジルエーテルとの反応物等などが好ましい。高級アルコール硫酸エステル塩、硫酸化油、スルホン酸塩、燐酸エステル塩などのアニオン系界面活性剤、アミン塩型、第4級アンモニウム塩、イミダリン型4級塩などのカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール型、多価アルコールエステル型などの非イオン系界面活性剤、イミダリン型4級塩、アラニン型、ベタイン型などの両性界面活性剤などの制電性化合物でもよい。
また、撥水加工前に、アニオン性を有する化合物を固着させると、カチオン性を有する撥水剤の接着性が向上し、耐久性が向上する。アニオン性を有する化合物としては、スルホン基含有化合物やフェノール系化合物がある。
熱処理は、好ましくは50〜180℃の温度で0.1〜30分間の条件で乾熱処理および湿熱処理のうち少なくともどちらか一方の処理を行うことが好ましい。蒸熱処理であってもよい。かかる蒸熱処理において、好ましくは80〜160℃の飽和水蒸気または過熱水蒸気が用いられル。その際、処理時間としては数秒から数十分の範囲が好ましい。かかる蒸熱処理を行った後、必要に応じて水洗や湯洗あるいは還元洗浄を行ってもよい。
また、前記撥水加工工程の、前工程および後工程のうち少なくともどちらか一方の工程で、織物にカレンダー加工を施すと、優れたダウン抜け性が得られ好ましい。その際、カレンダー加工の条件としては、温度130℃以上(より好ましくは140〜195℃)、線圧200〜20000N/cm(より好ましくは200〜1000N/cm)の範囲内であることが好ましい。
また、前記撥水加工工程の前工程および後工程のうち少なくともどちらか一方において、常法の染色加工、アルカリ減量加工、起毛加工を行ってもよい。さらには、紫外線遮蔽剤、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等を付加適用してもよい。
かくして得られた織物は、前記の中空ポリエステルマルチフィラメントを用いているので、繊維横断面(B)中に空隙(C)が多く形成させることができ、その結果、繊維の見かけ比重が下がり、繊維・布帛として非常に軽量で柔らかい風合いのある織物となる。さらにフィン(A)により通気性、ダウン抜け防止性にも優れた織物となる。
ここで、織物の目付けが100g/m以下(より好ましくは20〜50g/m)であることが好ましい。また、かかる織物においてJIS L 1096−2010 8.26 A法(フラジール法)により測定した通気度は0.5cc以上であることが好ましい。また、かかる織物において、JIS L 1096−2010 8.17 D法により測定した経方向または緯方向の引裂強度が7N以上であることが好ましい。また、かかる織物において、GB T 12705.1−2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下であることが好ましい。また、かかる織物において、Rotating Box IDFL20−1(Modified FTMS191−5530)が、5(0−5 Particles)であることが好ましい。
本発明の衣料は前記の織物を用いてなる衣料である。かかる衣料には各種スポーツ 用の上着または下着として着用されるシャツ類、パンツ、ショーツ類が含まれる。競技用、トレーニング用を問わない。例としては、サッカーシャツ、ゴルフシャツ、テニスシャツ、バスケットシャツ、卓球シャツ、バドミントンシャツ、ランニングシャツ、サッカーパンツ、テニスパンツ、バスケットパンツ、卓球パンツ、バドミントンパンツ、ランニングパンツ、ゴルフパンツ、各種スポーツ 用アンダーシャツ、各種スポーツ 用インナーウエア等、セーター、Tシャツ、ジャージ、トレーナー、ウインドブレーカーなどが含まれる。
特に、前記の織物を衣料の側地として用いることが好ましい。また、かかる織物は、風合い的に柔らかく、軽量性およびダウン抜け防止性に優れるため、布団側地などの寝装側地として用いてもよい。
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で求めた。
(1)織物の目付け
JIS L1096−2010 8.3により織物の目付け(g/m)を測定した。
(2)カバーファクター
下記式により織物のカバーファクターCFを算出した。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
(3)撥水度
JIS L 1092−2009 7.2 はっ水度試験(スプレー法)により撥水度(級)を測定した。
(4)通気度
JIS L 1096−1998 6.27. 1 A法(フラジール形通気性試験機法)により通気度(cc/cm・s)を測定した。なお、n数は5でその平均を求めた。
(5)織物の引裂強度
JIS L 1096−2010 8.17 D法により引裂き強度(N)を測定した。
(6)織物の滑脱抵抗力
JIS L 1096−2010 8.23 B法(荷重117.7N)により滑脱抵抗力(mm)を測定した。
(7)ダウン抜け防止性
GB T 12705.1−2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法を測定した。
(8)ダウン抜け防止性
Rotating Box IDFL20−1(Modified FTMS191−5530)が、5(0−5 Particles)を測定した。
[実施例1]
固有粘度が0.64のポリエチレンテレフタレートを285℃で溶融し、図3に示す吐出孔を12個有する紡糸口金より吐出した。吐出された糸条は、冷却後オイリングノズルにてオイル付与し3000m/分の速度にて巻き取った。得られた部分的未延伸糸を温度80℃で1.5倍に延伸し、次いで温度200℃で熱セットを施し22dtex(単糸数12本)のポリエステル繊維(構成単糸の繊維軸に直交する断面形状が中空コアー部を有し、該コアー部外表面からコアー部中心点に対して放射状に突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在する8枚のフィン部を有する。)を得た。
次いで、得られたポリエステル繊維を経糸および緯糸に配して、通常のウオータージェットルーム織機を使用してリップ組織の織物を織成した。そして、該織物に分散染料で130℃×30分で紺色に染色加工を行い、通常の撥水加工、カレンダーを施した。
かくして得られた織物において、目付け43g/m、経密度207本/2.54cm、緯密度171本/2.54cm、カバーファクターは1681、撥水度4級、通気度1.7cc/cm・s、経方向および緯方向の引裂強度7N以上、滑脱抵抗力3mm以下、GB T 12705.1−2009紡織品テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下、Rotating Box IDFL20−1(Modified FTMS191−5530)が5(0−5 Particles)であり、非常に軽量で柔らかい風合いを持ち、軽量でダウン抜け防止性に優れた織物であった。
[実施例2]
経糸として総繊度24dtex/18filのポリエステルマルチフィラメント、緯糸として、実施例1で使用した糸と同様のポリエステル繊維を用い、通常のウオータージェットルーム織機を使用してリップ組織の織物を織成した。そして、該織物に分散染料で130℃×30分で紺色に染色加工を行い、通常の撥水加工、カレンダーを施した。かくして得られた織物において、目付け43g/m、経密度210本/2.54cm、緯密度174本/2.54cm、カバーファクターは1750、撥水度4級、通気度1.8cc/cm・s、経方向および緯方向の引裂強度7N以上、滑脱抵抗力3mm以下、GB T 12705.1−2009紡織品テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下、Rotating Box IDFL20−1(Modified FTMS191−5530)が5(0−5 Particles)であり、非常に軽量で柔らかい風合いを持ち、軽量でダウン抜け防止性に優れた織物であった。
[比較例1]
総繊度44dtex/20filのポリエステルマルチフィラメント(丸断面)を使用してリップ組織の織物を織成した。そして、該織物に分散染料で130℃×30分で紺色に染色加工を行い、通常の撥水加工、カレンダーを施した。かくして得られた織物において、目付け85g/m、経密度148本/2.54cm、緯密度121本/2.54cm、カバーファクターは1701、撥水度4級、経方向および緯方向の引裂強度7N以上、滑脱抵抗力3mm以下であったが、通気度は0.5cc/cm・s以下、GB T 12705.1−2009紡織品テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以上、Rotating Box IDFL20−1(Modified FTMS191−5530)が4(6−11 Particles)であり、ダウン抜け防止性に劣るものであった。
本発明によれば、中空ポリエステルマルチフィラメントを含み、風合い的に柔らかく、軽量性およびダウン抜け防止性に優れた織物および衣料が提供され、その工業的価値は極めて大である。

Claims (11)

  1. 下記要件を満足する中空ポリエステルマルチフィラメントを含むことを特徴とする織物。
    a)構成単糸の繊維軸に直交する断面形状が中空コアー部を有すること。
    b)該コアー部外表面からコアー部中心点に対して放射状に突出し且つ該コアー部の長さ方向に沿って延在する8枚以上のフィン部を有すること。
    c)総繊度が80dtex以下であること。
  2. 通気度が0.5cc/cm・s以上である、請求項1に記載の織物。
    ただし、通気度はJIS L 1096−2010 8.26 A法(フラジール法)により測定するものとする。
  3. 織物のカバーファクターCFが1200〜2800の範囲である、請求項1または請求項2に記載の織物。
    ただし、カバーファクターCFは下記式により定義される。
    CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
    [DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
  4. 経方向または緯方向の引裂強度が7N以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の織物。
    ただし、引裂き強度はJIS L 1096−2010 8.17 D法により測定するものとする。
  5. 滑脱抵抗力が3mm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の織物。
    ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096−2010 8.23 B法(荷重117.7N)により測定するものとする。
  6. 撥水加工が施されている、請求項1〜5のいずれかに記載の織物。
  7. カレンダー加工が施されている、請求項1〜6のいずれかに記載の織物。
  8. 目付けが100g/m以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の織物。
  9. GB T 12705.1−2009紡織品テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の織物。
  10. Rotating Box IDFL20−1(Modified FTMS191−5530)が、5(0−5 Particles)である、請求項1〜9のいずれかに記載の織物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の織物を用いてなる衣料。
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