JP2019182685A - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯状マザーガラス板に対して傾斜状に形成された印刷パターンに応じて、ガラス基板を好適に切り出す。【解決手段】ガラス基板GSの製造方法は、帯状マザーガラス板MGS1を切断する切断工程を備える。切断工程は、帯状マザーガラス板MGS1を準備する準備工程と、帯状マザーガラス板MGS1を幅方向WDに切断することにより一又は複数の印刷パターン11を含む枚葉状マザーガラス板MGS2を形成する第一切断工程と、枚葉状マザーガラス板MGS2を印刷パターン11の傾斜方向に沿って切断することによりガラス基板GSを形成する第二切断工程と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばタッチパネルに使用されるガラス基板を製造する方法に関する。
周知のように、銀行のATMやゲームセンターのゲーム機、鉄道やバス等の券売機等の表示装置には、タッチパネルが使用されている。表示装置にタッチパネルを搭載することで、表示装置に表示された情報から視覚を通じて直感的に機器の操作を行うことが可能となるため、タッチパネルを搭載した装置の操作が容易となるという利点を有する。
また、タッチパネルは、表示装置内に入力装置を搭載することを可能とするため、別途入力装置を設ける必要がなくなり、装置全体の小型化を可能にする。したがって、小型化が要求される携帯電話やスマートフォン、携帯型ゲーム機器、タブレット型PCやノート型PCにもタッチパネルが好適に使用されている。
タッチパネルとしては、ガラス基板の表面に導電回路や電極等の配線パターンを形成したものが使用される。配線パターンの形成には、パターンの線幅、厚さ等の条件に応じて、各種の印刷法が用いられる。例えばグラビアオフセット印刷は、数十μm程度の微細配線パターンを形成する場合に有効な印刷法である。
一般的なグラビアオフセット印刷では、所定の印刷パターン(配線パターン)に対応する凹部が形成されたグラビア版と、表面がシリコーンゴムからなるブランケットとが用いられる。グラビアオフセット印刷の工程は、グラビア版の凹部にインクを充填するドクタリング工程と、凹部に充填されたインクをブランケットの表面に転移するオフ工程と、ブランケットに移ったインクをガラス板等に転写するセット工程とを備える。
グラビアオフセット印刷のドクタリング工程では、グラビア版の全面にインクを塗付した後、ドクターブレードでグラビア版の表面の余分なインクを掻き取ることで、凹部へのインクの充填を行っている。しかしながら、ドクターブレードでグラビア版を走査していく際、ドクターブレードの先端が弾性変形して凹部内に落ち込み、凹部内のインクの一部が掻き取られてしまうおそれがあった。このようなインクの過剰な掻き取りが生じると、続くオフ工程での凹部からブランケットへのインクの転移に不具合が生じ、印刷不良を生じさせる要因となる。
上記のような印刷不良を防止する技術として、特許文献1には、印刷方向に延びる第一の細線部と、印刷方向に直交する方向に延びる第二の細線部とを含むグラビア版上の凹部を配置し、ドクターブレードを用いて凹部にインク(印刷ペースト)を充填する際に、第二の細線部に対してドクターブレードが所定の角度で傾斜するように、当該ドクターブレードをグラビア版に対して走査するグラビアオフセット印刷方法が開示される。
上記の印刷方法では、長方形状の平板により構成されるグラビア版に、凹部の第二の細線部を所定の傾斜をなすように形成しており、当該グラビア版を長手方向(搬送方向)に沿って搬送する。さらに、ドクターブレードを搬送方向に直交する方向に沿って配置する。ドクターブレードを搬送方向に沿って走査し、傾斜状の第二の細線部を通過させることで、ドクターブレードの先端部が第二の細線部に落ち込むことを防止できる。
特開2014−128924号公報
上記の方法においてオフ工程が実行されると、ブランケットには、第二の細線部の傾斜に応じた傾斜状のインクパターンが形成される。さらにセット工程が実行されると、ガラス板上には、当該ガラス板の長手方向(搬送方向)に対して第二の細線部が傾斜状に転写されてなる印刷パターンが形成されることになる。
上記のグラビアオフセット印刷方法を用いてタッチパネルを量産するには、例えば長尺状の帯状マザーガラス板に複数の印刷パターンを形成し、当該帯状マザーガラス板から印刷パターンごとにガラス基板を切り出すことが望ましい。
しかしながら、上記のグラビアオフセット印刷によって形成された印刷パターンは、帯状マザーガラス板の長手方向に対して傾斜状に形成されることから、当該印刷パターンの傾斜態様に応じてガラス基板を切り出す工程が必要となる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、帯状マザーガラス板に対して傾斜状に形成された印刷パターンに応じて、ガラス基板を好適に切り出すことを技術的課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、複数の印刷パターンが間隔をおいて形成された帯状マザーガラス板を切断する切断工程を備える、ガラス基板の製造方法において、前記印刷パターンは、前記帯状マザーガラス板の長手方向に対して傾斜状に形成されており、前記切断工程は、前記帯状マザーガラス板を準備する準備工程と、前記帯状マザーガラス板を幅方向に切断することにより一又は複数の前記印刷パターンを含む枚葉状マザーガラス板を形成する第一切断工程と、前記枚葉状マザーガラス板を前記印刷パターンの傾斜方向に沿って切断することにより前記ガラス基板を形成する第二切断工程と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、第一切断工程によって帯状マザーガラス板を幅方向に切断し、枚葉状マザーガラス板を形成することで、その後の第二切断工程において当該枚葉状マザーガラス板の移動及び位置決めを容易に行うことができる。第二切断工程では、印刷パターンの傾斜方向に沿って枚葉状マザーガラス板を切断することで、印刷パターンを含むガラス基板を枚葉状マザーガラス板から効率良く切り出すことができる。
前記第一切断工程では、前記帯状マザーガラス板に曲げ応力を付与した状態で、前記帯状マザーガラス板の一部に初期クラックを形成することで、前記初期クラックを前記幅方向に進展させることにより前記帯状マザーガラス板を切断することが望ましい。このように、応力割断によって帯状マザーガラス板を切断することで、当該帯状マザーガラス板を高速で切断できる。
前記第一切断工程は、前記帯状マザーガラス板を切断して前記枚葉状マザーガラス板を形成した後に、前記枚葉状マザーガラス板の一部を、前記印刷パターンの傾斜方向に沿って切断する部分切断工程を含むことが望ましい。
この部分切断工程により、枚葉状マザーガラス板の一部を印刷パターンの傾斜方向に沿って切断することで、その後の枚葉状マザーガラス板には、印刷パターンと同様に傾斜する辺部分が形成される。この部分を後の第二切断工程における切断始端部として利用することで、当該第二切断工程を容易かつ効率良く行うことが可能になる。
前記部分切断工程では、前記枚葉状マザーガラス板に曲げ応力を付与した状態で、前記枚葉状マザーガラス板の一部に初期クラックを形成することで、前記初期クラックを前記印刷パターンの傾斜方向に沿って進展させることにより前記枚葉状マザーガラス板の一部を切断することが望ましい。このように、部分割断工程を、帯状マザーガラス板の幅方向の切断と同様に応力割断により行うことで、第一切断工程を効率良く実行できる。
前記第二切断工程では、前記枚葉状マザーガラス板にレーザ光を照射し、前記枚葉状マザーガラス板を割断することにより前記ガラス基板を形成することが望ましい。これにより、枚葉状マザーガラス板を精度良く切断でき、ガラス基板の端面を高品位なものにできる。
前記切断工程は、前記第一切断工程によって形成された前記枚葉状マザーガラス板を前記第二切断工程に移動させる搬送工程を含むことが望ましい。これにより、第一切断工程及び第二切断工程に係る一連の工程を効率良く行うことができる。
本発明によれば、帯状マザーガラス板に対して傾斜状に形成された印刷パターンに応じて、ガラス基板を好適に切り出すことが可能になる。
第一実施形態に係るガラス基板の製造装置を示す側面図である。 準備工程を示す平面図である。 第一切断工程を示す平面図である。 第一切断工程に係る部分切断工程を示す平面図である。 第二切断工程を示す平面図である。 第二切断工程を示す平面図である。 第二切断工程終了時のガラス基板を示す平面図である。 第一切断工程の他の例を示す平面図である。 第一切断工程に係る部分切断工程の他の例を示す平面図である。 第一切断工程に係る部分切断工程の他の例を示す平面図である。 第二実施形態に係るガラス基板の製造装置を示す側面図である。 第三実施形態に係るガラス基板の製造装置を示す側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1乃至図10は、本発明に係るガラス基板の製造方法の第一実施形態を示す。
図1は、本実施形態に係るガラス基板の製造装置を示す。製造装置1は、印刷部2と、切断部3とを備える。
印刷部2は、搬送装置4と、印刷装置5とを備える。搬送装置4は、ベルトコンベアにより構成されるが、この構成に限定されず、ローラコンベアその他の各種搬送装置により構成される。搬送装置4は、ロールトゥロール方式により、帯状マザーガラス板MGS1を搬送する。すなわち、搬送装置4は、第一ガラスロールGR1から帯状マザーガラス板MGS1を引き出して、下流側に搬送する。帯状マザーガラス板MGS1は、印刷装置5を通過した後、第二ガラスロールGR2として巻き取られる。
印刷装置5は、第一ガラスロールGR1と第二ガラスロールGR2との間に配される。印刷装置5は、例えばグラビアオフセット印刷方式の装置により構成されるが、この構成に限定されない。
印刷装置5は、グラビア版6と、ドクターブレード7と、ブランケット8を主に備える。
グラビア版6は、例えば円柱状に構成されており、その軸心回りに回転可能に構成される。グラビア版6は、インク9が充填される凹部10を有する。凹部10は、グラビア版6の軸方向に対して傾斜状に形成される。グラビア版6は、ブランケット8に接触しており、凹部10に充填されたインク9を当該ブランケット8に転移させる。
ドクターブレード7は、その先端部がグラビア版6の表面に対して接触するように構成される。ドクターブレード7の先端部は、弾性変形可能に構成される。ドクターブレード7は、グラビア版6に塗布されたインク9を凹部10に充填するとともに、余分なインク9を掻き取る。
ブランケット8は、例えば円筒状の本体部の表面に、シリコーンゴム等を巻き付けることにより構成される。ブランケット8は、その軸心まわりに回転可能に構成され、かつ軸心方向に直交する水平方向、及び上下方向に移動可能に構成される。ブランケット8は、グラビア版6から転移したインク9を帯状マザーガラス板MGS1に転写することで、当該帯状マザーガラス板MGS1の表面に所定の印刷パターン11を形成する。
印刷パターン11に使用されるインク9は、例えば導電性粉末、樹脂、溶剤等を混合することにより構成される。導電性粉末としては、例えばAg、Au、Pt、Cu、Al等の金属粉末が好適に用いられる。
切断部3は、帯状マザーガラス板MGS1を切断して枚葉状マザーガラス板MGS2を形成する第一切断部12と、枚葉状マザーガラス板MGS2を切断してガラス基板GSを形成する第二切断部13と、第一切断部12と第二切断部13との間に設けられる搬送部14とを備える。
第一切断部12は、帯状マザーガラス板MGS1を幅方向WD(長手方向LDに直交する方向)に切断することにより、枚葉状マザーガラス板MGS2を形成する。
第一切断部12は、搬送装置15と、曲げ応力割断装置16とを備える。搬送装置15は、第二ガラスロールGR2から取り出された帯状マザーガラス板MGS1を下流側の曲げ応力割断装置16へと搬送する。搬送装置15はベルトコンベアにより構成されるが、この構成に限定されず、ローラコンベアその他の各種搬送装置により構成される。
曲げ応力割断装置16は、支持部材17と、一対の押さえ部材18と、クラック形成部材19とを備える。
支持部材17は、円筒面を有する棒状部材であってもよく、多角柱状部材であってもよい。支持部材17は、上下方向に移動可能に構成される。支持部材17は、帯状マザーガラス板MGS1の幅方向WDに平行となるように、当該帯状マザーガラス板MGS1の下側に配置される。
押さえ部材18は、金属又は樹脂等により円柱状に構成される。押さえ部材18は、上下方向及び水平方向に移動可能に構成される。押さえ部材18は、帯状マザーガラス板MGS1の幅方向WDに平行となるように、当該帯状マザーガラス板MGS1の上方に配置される。押さえ部材18は、支持部材17の上流側と下流側の二箇所に配置される。
クラック形成部材19は、上下方向に移動可能に構成されており、支持部材17の上方に配置される。クラック形成部材19は、その下端部にダイヤモンドカッタを有する。
第二切断部13は、第一切断部12により形成された枚葉状マザーガラス板MGS2をレーザ熱割断により切断する。第二切断部13は、枚葉状マザーガラス板MGS2を支持する定盤20と、この定盤20に載置される緩衝材21と、枚葉状マザーガラス板MGS2に初期クラックを形成するクラック形成部材22と、枚葉状マザーガラス板MGS2を切断するためのレーザ照射装置23及び冷却装置24と、を備える。
定盤20は、金属製であり、枚葉状マザーガラス板MGS2の表面積よりも大きな支持面を有する。緩衝材21は、発泡樹脂により構成されるシート材である。緩衝材21は、定盤20の支持面よりも小さく枚葉状マザーガラス板MGS2よりも大きな面積を有する。
クラック形成部材22は、定盤20の上方に配置されるとともに、水平方向及び上下方向に移動可能に構成される。クラック形成部材22は、その下端部にダイヤモンドカッタを備える。
レーザ照射装置23は、上下方向及び水平方向に移動可能に構成される。レーザ照射装置23は、例えばCOレーザ等のレーザ光Lを照射するように構成されるが、この構成に限定されない。冷却装置24は、水と空気とを混合してなる冷媒(ミストエア)Rを下方に噴射するように構成される。また、冷却装置24は、上下方向及び水平方向に移動可能に構成されており、レーザ照射装置23に追従して移動する。
搬送部14は、第一切断部12において形成された枚葉状マザーガラス板MGS2を、下流側の第二切断部13へと搬送する。搬送部14は、ベルトコンベアにより構成されるが、この構成に限定されず、ローラコンベアその他の各種搬送装置により構成される。
上記の製造装置1により製造されるガラス基板GSの材料としては、ケイ酸塩ガラス、シリカガラスが用いられ、好ましくはホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラス、アルミノ珪酸塩ガラス、化学強化ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分の重量比が3000ppm以下のガラスのことである。本発明におけるアルカリ成分の重量比は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
以下、上記構成の製造装置1を使用してガラス基板GSを製造する方法について説明する。ガラス基板GSの製造方法は、準備工程と、切断工程とを主に備える。
準備工程は、帯状マザーガラス板MGS1に印刷パターン11を形成する印刷工程と、印刷工程後に帯状マザーガラス板MGS1をロール状に巻き取る巻取工程とを備える。
印刷工程は、ドクタリング工程と、オフ工程と、セット工程とを主に備える。
ドクタリング工程において、印刷装置5は、グラビア版6にドクターブレード7を接触させた状態で当該グラビア版6を回転させ、凹部10にインク9を充填する。
オフ工程では、グラビア版6をブランケット8に接触させ、凹部10に充填されたインク9を当該ブランケット8の外周面に転移させる。これにより、ブランケット8の外周面には、インク9によるパターンが形成される。このインク9によるパターンは、ブランケット8の軸方向に対して傾斜状に構成される。
セット工程では、搬送装置4によって第一ガラスロールGR1から引き出された帯状マザーガラス板MGS1を搬送するとともに、当該帯状マザーガラス板MGS1の表面にブランケット8に接触させ、インク9によるパターンを帯状マザーガラス板MGS1の表面に転写する。これにより、帯状マザーガラス板MGS1には、その長手方向LDに対する傾斜角度を有する複数の印刷パターン11が形成される。
セット工程は、帯状マザーガラス板MGS1を搬送させながら、連続的にインク9によるパターンを当該帯状マザーガラス板MGS1の表面に転写してもよいし、帯状マザーガラス板MGS1の搬送を一度とめて、間欠的にインク9によるパターンを当該帯状マザーガラス板MGS1の表面に転写してもよい。また、間欠的に転写をする場合には、当該帯状マザーガラス基板を吸着するための吸着定盤を使用してもよい。
図2において、印刷パターン11に対応する領域を矩形状に示す。印刷パターン11は、第一辺11a、第二辺11b、第三辺11c、及び第四辺11dを有する。第一辺11aと第二辺11bとが為す角度、及び第一辺11aと第四辺11dとが為す角度は、いずれも90°であるが、この角度に限定されない。第一辺11aと第三辺11cは平行とされ、第二辺11bと第四辺11dは、同じく平行に構成される。第二辺11bと第三辺11cとが為す角度、及び第三辺11cと第四辺11dとが為す角度は、いずれも90°であるが、この角度に限定されない。
印刷パターン11の各辺11a〜11dは、帯状マザーガラス板MGS1の長手方向LDに対して傾斜する。例えば第一辺11aは、帯状マザーガラス板MGS1の長手方向LDに対して傾斜角度θ1を有する。また、印刷パターン11の第二辺11bは、帯状マザーガラス板MGS1の長手方向LDに対して傾斜角度θ2を有する。
図2に示す印刷パターン11は仮想的に例示されるものであり、第一辺11aから第四辺11dの全てを有するものに限定されない。印刷パターン11は、第一辺11aから第四辺11dの少なくとも一辺に対して一致し又は平行に形成される線状パターンを有するものであればよい。印刷パターン11は、第一辺11aから第四辺11dによって囲まれた領域内に多数の線状パターンを有してもよい。印刷パターン11を構成する線状部分は、直線状に限らず、曲線状に構成されてもよい。印刷パターン11は、その一部に帯状マザーガラス板MGS1の長手方向LDに平行な線状部分を有するものであってもよい。例えばタッチパネル用のガラス基板GSには、格子状の細線パターンや矩形状の電極パターンが印刷パターン11として形成される。
図2において、帯状マザーガラス板MGS1から切り出されるガラス基板GSを二点鎖線で示す。ガラス基板GSは、長方形状に構成される。ガラス基板GSの面積は、印刷パターン11の面積よりも大きく設定される。ガラス基板GSは、印刷パターン11の第一辺11a乃至第四辺11dに対応する第一辺GSa、第二辺GSb、第三辺GSc、及び第四辺GSdを有する。仮想的に設定されるガラス基板GSの各辺GSa〜GSdは、帯状マザーガラス板MGS1の長手方向LDに対して傾斜する。例えば、ガラス基板GSの第一辺GSaは、印刷パターン11の第一辺11aと平行に構成される。したがって、ガラス基板GSの第一辺GSaの傾斜角度は、印刷パターン11の第一辺11aの傾斜角度θ1と等しい。同様に、ガラス基板GSの第二辺GSbの傾斜角度は、印刷パターン11の第二辺11bの傾斜角度θ2と等しい。
巻取工程では、搬送装置4によって帯状マザーガラス板MGS1を搬送しつつ、印刷工程が終了した帯状マザーガラス板MGS1を巻き取って第二ガラスロールGR2を形成する。
切断工程は、帯状マザーガラス板MGS1を切断して枚葉状マザーガラス板MGS2を形成する第一切断工程と、第一切断工程後に枚葉状マザーガラス板MGS2を切断する第二切断工程と、第一切断工程により形成された枚葉状マザーガラス板MGS2を第一切断部12から第二切断部13へと搬送する搬送工程とを備える。
図3に示すように、第一切断工程において、帯状マザーガラス板MGS1には、幅方向WDに平行な第一切断予定線CL1が設定される。第一切断予定線CL1は、帯状マザーガラス板MGS1に形成される複数の印刷パターン11のうち、長手方向LDにおいて隣り合う二つの印刷パターン11の間に設定される。第一切断予定線CL1の一端部は切断始端部SPとされ、第一切断予定線CL1の他端部は切断終端部EPとされる。
第一切断工程では、第一切断部12の支持部材17によって帯状マザーガラス板MGS1を下側から押し上げるとともに、押さえ部材18によって帯状マザーガラス板MGS1を上方から押圧する。これにより、帯状マザーガラス板MGS1に引張曲げ応力が作用する。次に、クラック形成部材19によって、帯状マザーガラス板MGS1の一部、すなわち第一切断予定線CL1の切断始端部SPに初期クラックを形成する。その後、帯状マザーガラス板MGS1に作用する引張曲げ応力により、第一切断予定線CL1に沿って初期クラックを切断終端部EPまで進展させる。これにより、帯状マザーガラス板MGS1の一部が切断され、枚葉状マザーガラス板MGS2が形成される。
図4に示すように、枚葉状マザーガラス板MGS2は、矩形状に構成される。枚葉状マザーガラス板MGS2は、第一辺Sa、第二辺Sb、第三辺Sc及び第四辺Sdを有する。枚葉状マザーガラス板MGS2から切り出されるガラス基板GSの各辺GSa〜GSdは、枚葉状マザーガラス板MGS2の各辺Sa〜Sdに対して所定の角度で傾斜する。
第一切断工程では、曲げ応力割断装置16によって、枚葉状マザーガラス板MGS2の一部を切断する部分切断工程が実行される。
図4に示すように、部分切断工程では、枚葉状マザーガラス板MGS2に設定される第二切断予定線CL2に沿って当該枚葉状マザーガラス板MGS2の一部を切断する。第二切断予定線CL2は、枚葉状マザーガラス板MGS2の第一辺Saから第二辺Sbに亘って設定される。この第二切断予定線CL2は、第一辺Saに対して所定の角度θ3を為すように、傾斜状に設定される。第二切断予定線CL2の角度θ3は、印刷パターン11に係る第二辺11bの傾斜角度θ2と等しい。換言すると、第二切断予定線CL2は、切り出されるガラス基板GSの第二辺GSbに対して平行となるように設定される。第二切断予定線CL2の切断始端部SPは、枚葉状マザーガラス板MGS2の第一辺Saに設定され、第二切断予定線CL2の切断終端部EPは、枚葉状マザーガラス板MGS2の第二辺Sbに設定される。
部分切断工程では、支持部材17及び押さえ部材18によって第二切断予定線CL2に沿って曲げ応力を発生させる。そして、第二切断予定線CL2の切断始端部SPにクラック形成部材19を接触させ、初期クラックを形成することで、この初期クラックを第二切断予定線CL2の切断終端部EPまで進展させる。これにより、枚葉状マザーガラス板MGS2の一部が傾斜状に切断される。枚葉状マザーガラス板MGS2には、第一辺Saと第二辺Sbとを繋ぐ第五辺Seが形成される(図5参照)。
この第五辺Seは、枚葉状マザーガラス板MGS2の第一辺Sa及び第二辺Sbの間で斜辺として形成される。第五辺Seは、ガラス基板GSの第二辺GSbと平行に構成される。第五辺Seは、ガラス基板GSの第二辺GSbに対する切断代を残すように、当該第二辺GSbから離れた位置に形成される。
搬送工程では、部分切断工程の完了後に、搬送部14によって枚葉状マザーガラス板MGS2を第二切断部13へと搬送する。
第二切断工程では、まず、図5に示すように、第二切断部13における定盤20に配置されている緩衝材21上に、枚葉状マザーガラス板MGS2が載置される(載置工程)。
その後、枚葉状マザーガラス板MGS2に設定される第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4に沿って、ガラス基板GSの第一辺GSa及び第三辺GScに対応する切断が行われる。ガラス基板GSの第一辺GSaに対応する第三切断予定線CL3は、枚葉状マザーガラス板MGS2の第四辺Sdから第五辺Seに亘って設定される。この第三切断予定線CL3の切断始端部SPは第五辺Seに設定され、切断終端部EPは第四辺Sdに設定される。
一方、ガラス基板GSの第三辺GScに対応する第四切断予定線CL4は、枚葉状マザーガラス板MGS2の第五辺Seから第三辺Scに亘って設定される。この第四切断予定線CL4の切断始端部SPは第五辺Seに設定され、切断終端部EPは第三辺Scに設定される。
第二切断工程では、第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4の各切断始端部SPに、クラック形成部材22によって初期クラックを形成する。クラック形成部材22は、枚葉状マザーガラス板MGS2の切断始端部SPの上方位置から下降し、当該切断始端部SPに接触して、初期クラックを形成する。
初期クラックが形成されると、レーザ照射装置23は、枚葉状マザーガラス板MGS2の上方において、切断始端部SPから切断終端部EPまで第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4に沿って水平方向に移動する。レーザ照射装置23は、移動しながらレーザ光Lを第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4に向かって照射する。
冷却装置24は、レーザ照射装置23の後方に位置するとともに、レーザ照射装置23に追従して水平方向に移動する。冷却装置24は、レーザ光Lが照射された部位に向けて冷媒Rを噴射する。この冷媒Rにより、レーザ光Lにより加熱された部位が冷却される。
レーザ光Lの局部加熱によるガラスの膨張と、冷媒Rの冷却によるガラスの収縮とにより、第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4の部位に熱応力(引張応力)が発生する。この熱応力により、初期クラックが第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4に沿って進展し、当該クラックが切断終端部EPに達することで、枚葉状マザーガラス板MGS2の一部が切断される。
これにより、切断された枚葉状マザーガラス板MGS2には、ガラス基板GSの第一辺GSa及び第三辺GScが形成される(図6参照)。この切断では、二台のレーザ照射装置23及び二台の冷却装置24を並行して走査させることが望ましい。これにより、平行な第一辺GSa及び第三辺GScを同時に形成でき、作業性を向上させることができる。また、第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4に直交する第五辺Seに切断始端部SPを設定することで、クラック形成部材22による初期クラックを容易に形成できる。しかも、この初期クラックを第三切断予定線CL3及び第四切断予定線CL4に沿って精度良く進展させることが可能になる。
上記の切断により、枚葉状マザーガラス板MGS2の第一辺Sa及び第二辺Sbの全て、第三辺Sc、第四辺Sd及び第五辺Seの一部が切除される。換言すると、枚葉状マザーガラス板MGS2には、第三辺Sc、第四辺Sd及び第五辺Seの一部が残存する。
次に、ガラス基板GSの第二辺GSb及び第四辺GSdに対応する枚葉状マザーガラス板MGS2の切断が行われる。図6に示すように、先に形成されたガラス基板GSの第一辺GSaと第三辺GScとに亘って第五切断予定線CL5及び第六切断予定線CL6が設定される。第五切断予定線CL5は、ガラス基板GSの第二辺GSbに対応し、第六切断予定線CL6は、ガラス基板GSの第四辺GSdに対応する。この場合、ガラス基板GSの第一辺GSaに第五切断予定線CL5及び第六切断予定線CL6の切断始端部SPが設定され、第三辺GScに切断終端部EPが設定される。
ガラス基板GSの第一辺GSa及び第三辺GScに係る切断と同様に、第五切断予定線CL5及び第六切断予定線CL6の切断始端部SPに、クラック形成部材22による初期クラックが形成される。その後、二台のレーザ照射装置23によるレーザ光Lの照射および二台の冷却装置24による冷媒Rの噴射が行われる。これにより、枚葉状マザーガラス板MGS2に作用する熱応力によって初期クラックが切断終端部EPまで進展し、枚葉状マザーガラス板MGS2が切断される。これにより、ガラス基板GSの第二辺GSb及び第四辺GSdが形成される。以上により、図7に示すように、印刷パターン11の各辺11a〜11dに平行な各辺GSa〜GSdを有する矩形のガラス基板GSが形成される。
図8乃至図10は、第一切断工程の他の例を示す。図8に示すように、帯状マザーガラス板MGS1には、幅方向WDに間隔をおいて複数(図例では二つ)の印刷パターン(第一印刷パターン及び第二印刷パターン)11A,11Bが形成されている。第一印刷パターン11Aと第二印刷パターン11Bとは、帯状マザーガラス板MGS1の長手方向LDに対して同じ角度(θ1,θ2)で傾斜している。
上記の例と同様に、印刷パターン11A,11Bから離れた位置に、帯状マザーガラス板MGS1の幅方向WDに平行な第一切断予定線CL1が設定される。第一切断工程では、曲げ応力割断装置16により、第一切断予定線CL1に沿って帯状マザーガラス板MGS1を幅方向WDに切断することで、二つの印刷パターン11A,11Bを含む一枚の枚葉状マザーガラス板MGS2が形成される。本例では、第一印刷パターン11Aに対して第一ガラス基板GSAが設定され、第二印刷パターン11Bに対して第二ガラス基板GSBが設定される。
本例に係る部分切断工程は、第一部分切断工程と、第二部分切断工程とを備える。
図9に示すように、第一部分切断工程では、第一印刷パターン11Aと第二印刷パターン11Bの間に第二切断予定線CL2が設定される。第二切断予定線CL2は、各印刷パターン11A,11Bの傾斜角度と同一の角度で傾斜するように、枚葉状マザーガラス板MGS2の第二辺Sbから第四辺Sdに亘って設定される。
第一部分切断工程では、曲げ応力割断装置16により、第二切断予定線CL2の切断始端部SPに形成した初期クラックを当該第二切断予定線CL2に沿って進展させることで、枚葉状マザーガラス板MGS2を切断する。この切断により、第一印刷パターン11Aを含む第一枚葉状マザーガラス板MGS2Aと、第二印刷パターン11Bを含む第二枚葉状マザーガラス板MGS2Bとが形成される。図10に示すように、各枚葉状マザーガラス板MGS2A,MGS2Bに係る各辺Sa〜Sdのうち、第三辺Scは、ガラス基板GSの第三辺GScと平行な斜辺となる。
図10に示すように、第二部分切断工程では、各枚葉状マザーガラス板MGS2A,MGS2Bの一部を切断するために、当該各枚葉状マザーガラス板MGS2A,MGS2Bの第一辺Saから第二辺Sbに亘って第三切断予定線CL3が設定される。第三切断予定線CL3は、ガラス基板GSの第二辺GSbと平行となるように設定される。第二部分切断工程では、曲げ応力割断装置16により、この第三切断予定線CL3に沿って各枚葉状マザーガラス板MGS2A,MGS2Bの一部を切断する。これにより、各枚葉状マザーガラス板MGS2A,MGS2Bには、上記の例と同様に第五辺(図示せず)が形成される。
その後、各枚葉状マザーガラス板MGS2A,MGS2Bに対して、図5及び図6の例と同様な第二切断工程が実施される。これにより、第一印刷パターン11Aを含む第一ガラス基板GSAと、第二印刷パターン11Bを含む第二ガラス基板GSBとが形成されることになる。
以上説明した本実施形態に係るガラス基板GSの製造方法によれば、第一切断工程により帯状マザーガラス板MGS1を幅方向WDに沿って切断し、枚葉状マザーガラス板MGS2を形成する。これにより、その後の第二切断工程において当該枚葉状マザーガラス板MGS2の移動及び位置決めを容易に行うことができる。第二切断工程では、印刷パターン11の傾斜方向に沿って枚葉状マザーガラス板MGS2を切断することで、印刷パターン11を含むガラス基板GSを効率良く切り出すことが可能になる。加えて、第二切断工程では、レーザ熱割断によって枚葉状マザーガラス板MGS2を切断することから、高品位な端面を有するガラス基板GSを製造できる。
図11は、ガラス基板の製造方法の第二実施形態を示す。上記の第一実施形態では、準備工程において、印刷工程後の巻取工程によって帯状マザーガラス板MGS1を巻き取って第二ガラスロールGR2を構成したが、本実施形態に係るガラス基板GSの製造方法では、巻取工程を行うことなく印刷工程後に切断工程を実施する。製造装置1は、印刷部2の下流側に第一切断部12を有する。第一切断部12は、印刷部2によって印刷パターン11が形成された帯状マザーガラス板MGS1を直接切断する。本実施形態におけるその他の構成は、第一実施形態の構成と同じである。本実施形態において、第一実施形態と共通する構成要素には、共通の符号を付している。
本実施形態に係るガラス基板GSの製造方法は、準備工程(印刷工程)において、第一ガラスロールGR1から帯状マザーガラス板MGS1を引き出して搬送装置4によって搬送するとともに、印刷装置5によって当該帯状マザーガラス板MGS1に複数の印刷パターン11を形成する。その後、印刷装置5の下流側に位置する第一切断部12の曲げ応力割断装置16によって当該帯状マザーガラス板MGS1を幅方向WDに切断し、枚葉状マザーガラス板MGS2を形成する(第一切断工程)。さらに、曲げ応力割断装置16によって枚葉状マザーガラス板MGS2の一部を除去し(部分切断工程)、搬送部14によって、当該枚葉状マザーガラス板MGS2を第二切断部13へと搬送する(搬送工程)。最後に、第二切断部13によって枚葉状マザーガラス板MGS2からガラス基板GSが切り出される(第二切断工程)。
図12は、ガラス基板の製造方法の第三実施形態を示す。上記の第一実施形態では、第一ガラスロールGR1から帯状マザーガラス板MGS1を引き出して、当該帯状マザーガラス板MGS1に対して準備工程及び切断工程を実行したが、本実施形態では、ガラスロールを用いることなくガラス基板GSを製造する。
製造装置1は、印刷部2の上流側に成形部25を備える。成形部25は、上端部にオーバーフロー溝26が形成された断面視略楔形の成形体27と、成形体27の直下に配置されて、成形体27から溢出した溶融ガラスを表裏両側から挟むエッジローラ28と、エッジローラ28の直下に配備されるアニーラ29とを備える。
成形部25は、オーバーフロー溝26の上方から溢流した溶融ガラスを成形体27の両側面に沿ってそれぞれ流下させ、その下端部で合流させて板状に成形する。エッジローラ28は、この溶融ガラスの幅方向収縮を規制して所定幅の帯状マザーガラス板MGS1とする。アニーラ29は、帯状マザーガラス板MGS1に対して除歪処理を施すためのものである。
成形部25の下方には、帯状マザーガラス板MGS1の搬送方向を変更する方向変換部30が配置される。方向変換部30の側方には、方向が変換された帯状マザーガラス板MGS1を搬送する横搬送部31が配置される。
横搬送部31の上方には、帯状マザーガラス板MGS1における幅方向端部の厚肉部分(耳部)を除去する切断装置32が配置されている。切断装置32は、レーザ熱割断により帯状マザーガラス板MGS1を切断するが、この構成に限定されない。切断装置32は、帯状マザーガラス板MGS1の幅方向両端部に対応する、一対のレーザ照射装置33及び一対の冷却装置34を備える。
レーザ照射装置33は、帯状マザーガラス板MGS1の所定部位にCOレーザ等のレーザ光Laを照射することにより、当該部位を局部加熱する。冷却装置34は、帯状マザーガラス板MGS1の搬送方向において、レーザ照射装置33の下流側に配置される。冷却装置34は、帯状マザーガラス板MGS1においてレーザ光Laが照射された部位に冷媒Raを噴射し、当該部位を冷却する。切断装置32は、レーザ光Laの照射及び冷媒Raの噴射によって帯状マザーガラス板MGS1に熱応力を生じさせ、予め帯状マザーガラス板MGS1に形成された初期クラックをこの熱応力によって帯状マザーガラス板MGS1の長手方向LDに沿って進展させる。これにより、帯状マザーガラス板MGS1から耳部が切除される。
横搬送部31の下流側には、印刷部2が配置され、印刷部2の下流側には切断部3が配置される。本実施形態に係るその他の構成は、第一実施形態の構成と同じである。なお、上記の切断装置32は、成形部25と印刷部2との間に配置されているが、これに限らず、第一切断部12と第二切断部13の間に配置されてもよい。この場合、切断装置32は、搬送部14の上方位置に配置される。切断装置32は、第二切断部12によって形成された枚葉状マザーガラス板MGS2を搬送部14によって搬送しながら、枚葉状マザーガラス板MGS2に残る耳部を除去できる。
本実施形態に係るガラス基板GSの製造方法では、準備工程において、成形部25によって帯状マザーガラス板MGS1を連続的に成形し(成形工程)、当該帯状マザーガラス板MGS1を方向変換部30及び横搬送部31によって搬送する(方向変換工程及び横搬送工程)。また、準備工程では、帯状マザーガラス板MGS1を横搬送部31によって搬送しつつ、切断装置32によって当該帯状マザーガラス板MGS1の耳部を切除する(耳部除去工程)。その後、印刷部2によって帯状マザーガラス板MGS1に複数の印刷パターン11を形成する(印刷工程)。
次に、印刷部2の下流側に配置される第一切断部12によって帯状マザーガラス板MGS1を切断することで、枚葉状マザーガラス板MGS2が形成される(第一切断工程)。枚葉状マザーガラス板MGS2を搬送部14によって第二切断部13へと搬送し(搬送工程)、第二切断部13によって当該枚葉状マザーガラス板MGS2を切断することで、ガラス基板GSが形成される(第二切断工程)。なお、第一切断部12と第二切断部13との間に耳部除去用の切断装置32が配置される場合、搬送部14による搬送工程と同時に、枚葉状マザーガラス板MGS2に対して耳部除去工程が実施されることになる。この場合における耳部除去工程は、切断工程に含まれ、第一切断工程後に枚葉状マザーガラス板MGS2の一部(耳部)を切断する部分切断工程となる。
以下、本発明の製造方法によって製造されたガラス基板の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
本発明者らは、本発明の製造方法により実施例1及び2に係るガラス基板を製造し、他の方法により比較例1に係るガラス基板を製造し、製品としての品位について各例の比較検討を行った。
実施例1に係るガラス基板は、第一切断工程において部分切断工程を行うことなく矩形状の枚葉状マザーガラス板を形成した後、第二切断工程を実行して作製したものである。実施例2に係るガラス基板は、第一切断工程において部分切断工程を行った後に第二切断工程を実行することで作製したものである。比較例1に係るガラス基板は、切断刃を用いた打ち抜きにより作製したものである。各例のガラス基板は、いずれも四辺を有する矩形状に形成される。
実施例1、2及び比較例1について、ガラス基板の各辺を目視で確認することにより、その良否を判定した。判定結果を表1に示す。
Figure 2019182685
実施例1に係るガラス基板は、各辺の状態が製品として出荷可能な品位を有していたため、評価を「○」(良)とした。実施例2に係るガラス基板は、各辺の状態が実施例1よりも良好であったため、その評価を「◎」(最良)とした。また、比較例1に係るガラス基板は、各辺から破損してしまい製品として切り出すことができなかったため、その評価を「×」(不良)とした。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、第一切断工程において、帯状マザーガラス板MGS1に形成した初期クラックを曲げ応力により進展させる曲げ応力割断装置16を使用したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば第一切断工程(部分切断工程を含む)では、帯状マザーガラス板MGS1に設定される第一切断予定線CL1(第二切断予定線CL2)に沿ってスクライブラインを形成し、スクライブラインが形成された部分に応力を作用させることにより、当該帯状マザーガラス板を切断(スクライブ割断)してもよい。
上記の実施形態では、第一切断工程において第一切断予定線CL1を帯状マザーガラス板MGS1の幅方向WDに平行となるように設定したが、本発明はこの構成に限定されない。この第一切断予定線CL1を印刷パターン11の傾斜態様に応じて傾斜するように設定してもよい。
上記の実施形態では、円柱状のグラビア版6を例示したが、これに限らず、グラビア版6は、例えば平板状に構成されてもよい。
上記の実施形態では、第一切断工程において、帯状マザーガラス板MGS1に対する幅方向WDの切断と、枚葉状マザーガラス板MGS2に対する部分切断工程とを一台の曲げ応力割断装置16により行う例を示したが、本発明はこの構成に限定されない。すなわち、製造装置1は、複数台(例えば二台)の曲げ応力割断装置16を備えてもよい。この場合、第一の曲げ応力割断装置16によって帯状マザーガラス板MGS1を幅方向WDに沿って切断し、これによって形成された枚葉状マザーガラス板MGS2に対する部分切断工程を、第二の曲げ応力割断装置16によって実行できる。第二の曲げ応力切断装置16は、第一の曲げ応力切断装置16の下流側、例えば、搬送部14又は第二切断部13に近接して配置され得る。
11 印刷パターン
MGS1 帯状マザーガラス板
MGS2 枚葉状マザーガラス板
LD 帯状マザーガラス板の長手方向
WD 帯状マザーガラス板の幅方向
GS ガラス基板

Claims (6)

  1. 複数の印刷パターンが間隔をおいて形成された帯状マザーガラス板を切断する切断工程を備える、ガラス基板の製造方法において、
    前記印刷パターンは、前記帯状マザーガラス板の長手方向に対して傾斜状に形成されており、
    前記切断工程は、前記帯状マザーガラス板を準備する準備工程と、前記帯状マザーガラス板を幅方向に切断することにより一又は複数の前記印刷パターンを含む枚葉状マザーガラス板を形成する第一切断工程と、前記枚葉状マザーガラス板を前記印刷パターンの傾斜方向に沿って切断することにより前記ガラス基板を形成する第二切断工程と、を備えることを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記第一切断工程では、前記帯状マザーガラス板に曲げ応力を付与した状態で、前記帯状マザーガラス板の一部に初期クラックを形成することで、前記初期クラックを前記幅方向に進展させることにより前記帯状マザーガラス板を切断する請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記第一切断工程は、前記帯状マザーガラス板を切断して前記枚葉状マザーガラス板を形成した後に、前記枚葉状マザーガラス板の一部を、前記印刷パターンの傾斜方向に沿って切断する部分切断工程を含む請求項1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記部分切断工程では、前記枚葉状マザーガラス板に曲げ応力を付与した状態で、前記枚葉状マザーガラス板の一部に初期クラックを形成することで、前記初期クラックを前記印刷パターンの傾斜方向に沿って進展させることにより前記枚葉状マザーガラス板の一部を切断する請求項3に記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記第二切断工程では、前記枚葉状マザーガラス板にレーザ光を照射し、前記枚葉状マザーガラス板を割断することにより前記ガラス基板を形成する請求項1から4のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 前記切断工程は、前記第一切断工程によって形成された前記枚葉状マザーガラス板を前記第二切断工程に移動させる搬送工程を含む請求項1から5のいずれか一項に記載のガラス基板の製造方法。
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