JP2019181977A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートクッション下側の空間部に侵入する他部材が、空間部内のコネクタ部材と別ケーブルの接続部分に直に接することを極力阻止することにある。【解決手段】ホルダ部材40に保持されているコネクタ部材(35b)は、電線部材(33)とは異なる別電線部材(34)を接続可能な状態で空間部18内に配設されており、ホルダ部材40には、コネクタ部材(35b)の接続部(DJ)及び接続部(DJ)に接続された別電線部材34を被覆可能な蓋部50が設けられており、蓋部50は、空間部18に侵入しようとする他部材(XM)を臨む位置に配置されている。【選択図】図12

Description

本発明は、電線部材(例えばワイヤーハーネスなどのケーブル類)を接続可能なコネクタ部材と、コネクタ部材を保持するホルダ部材とを備え、コネクタ部材とホルダ部材が、シートクッション下方の空間部内に配設されている乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートは、性能向上の観点などから各種の電装部品を備えていることが多く、この電装部品側の電線部材が、座部となるシートクッションの下側に配索されている。そしてシートクッションの下側に設けられているコネクタ部材を介して、電装部品側の電線部材と、乗物に設置された電源側の別電線部材とを電気的につなげておく。例えば特許文献1に開示のシートでは、シートクッションの下側にコネクタ部材が取付けられており、このコネクタ部材の前部にはワイヤーハーネス(ケーブルの束)が予め接続されている。そしてコネクタ部材は、後方が開放された矩形の箱形状を有しており、この開放状とされたコネクタ部材後側の接続部に別のワイヤーハーネスが接続されることとなる。
欧州特許第2217466号明細書
ところで上述の乗物用シートでは、利便性向上の観点などからシートクッションの下側に空間部を設けておくことがあり、例えば他部材を収容可能な空間部を設けておくことで使い勝手の良いシート構成となる。そしてシートクッションの下側に空間部を設けておく場合、上述のコネクタ部材が空間部内に配設されるのであるが、この種の構成ではコネクタ部材と他部材とが接することが予想される。しかし特許文献1の技術では、コネクタ部材と別のワイヤーハーネス(別電線部材)との接続部分が空間部内に露出し、当該接続部分に、空間部に侵入する他部材が直に接触したり引っかかったりするおそれがあった。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートクッション下側の空間部に侵入する他部材が、空間部内のコネクタ部材と別電線部材の接続部分に直に接することを極力阻止することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、乗物室内に設置されて座部となるシートクッションと、シートクッションの下側に設けられ且つ他部材の侵入が想定されている空間部とを備えている。そしてシートクッションには、電線部材が接続されているコネクタ部材と、コネクタ部材を保持しているホルダ部材とが設けられ、ホルダ部材に保持されているコネクタ部材は、電線部材とは異なる別電線部材を接続可能な状態で空間部内に配設されている。この種のシート構成では、シートクッション下側の空間部に侵入する他部材が、空間部内のコネクタ部材と別電線部材の接続部分に直に接することを極力阻止できることが望まれる。
そこで本発明のホルダ部材には、コネクタ部材の接続部及び接続部に接続された別電線部材を被覆可能な蓋部が設けられており、蓋部は、空間部に侵入しようとする他部材を臨む位置に配置されている。本発明では、ホルダ部材に設けられた蓋部によって、コネクタ部材と別電線部材の接続部分を被覆し、さらに蓋部を、他部材を臨む位置に配置している。このため他部材が空間部に侵入した際に、この蓋部が盾となって、コネクタ部材と別電線部材の接続部分に他部材が直に接することを極力阻止することが可能となっている。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、ホルダ部材に配設されている蓋部は、接続部を露出する開き状態と、接続部及び接続部に接続されている別電線部材を被覆する閉じ状態との間で変位可能とされている。本発明では、蓋部が開閉可能な状態でホルダ部材に設けられているため、別電線部材の取付け時の作業性に優れる構成となっている。
第3発明の乗物用シートは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、空間部の少なくとも一部は、他部材を収容して保持可能な収容部である。本発明では、空間部の少なくとも一部を他部材の収容部とすることで、使い勝手の良いシート構成となっている。そして収容部に他部材が出し入れされる場合においても、蓋部が盾となって、コネクタ部材と別電線部材の接続部分に他部材が直に接することを極力阻止することが可能となっている。
第4発明の乗物用シートは、第1発明〜第3発明のいずれかの乗物用シートにおいて、ホルダ部材は、空間部の上部側に配設されている。本発明では、ホルダ部材を上方に配設したことで、空間部に想定外に大きな他部材が侵入しようとしても、ホルダ部材が邪魔となって侵入することが困難となる。このため本発明では、適宜の位置に配置されたホルダ部材を、空間部への侵入が許容されるべき他部材を選別するための部材として用いることができる。
第5発明の乗物用シートは、第1発明〜第4発明のいずれかの乗物用シートにおいて、蓋部は、非導電性の素材で構成されている。本発明では、蓋部を非導電性としたことで、コネクタ部材の接続部や別電線部材を適切に覆っておくことが可能となっている。
本発明に係る第1発明によれば、シートクッション下側の空間部に侵入する他部材が、空間部内のコネクタ部材と別電線部材の接続部分に直に接することを極力阻止することができる。また第2発明によれば、別電線部材の接続時の作業性を向上させつつ、他部材が、コネクタ部材と別電線部材の接続部分に直に接することを極力阻止することができる。また第3発明によれば、シートの使い勝手を向上させつつ、他部材が、コネクタ部材と別電線部材の接続部分に直に接することを極力阻止することができる。また第4発明によれば、他部材が、コネクタ部材と別電線部材の接続部分に直に接することを極力阻止し且つ空間部への侵入が許容されるべき他部材を適切に選別することができる。そして第5発明によれば、他部材が、コネクタ部材と別電線部材の接続部分に直に接することを極力阻止し且つ接続部分をより適切に保護しておくことができる。
乗物室内に設置された乗物用シートの斜視図である。 シートクッションの斜視図である。 シートクッション一部の分解斜視図である。 シートフレーム一部とアンダートレイの斜視図である。 シートクッションの概略断面図である。 収容部の位置を示すシートクッションの概略断面図である。 アンダートレイを引出したシートクッション一部の概略断面図である。 コネクタ部材と蓋部と電線部材の前方斜視図である。 コネクタ部材と蓋部と電線部材の後方斜視図である。 閉じ状態の蓋部を示すコネクタ部材と電線部材の前方斜視図である。 開き状態の蓋部を示すコネクタ部材と電線部材の前方斜視図である。 閉じ状態の蓋部を示すコネクタ部材と電線部材の断面図である。 開閉動作時の蓋部を示すコネクタ部材と電線部材の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図13を参照して説明する。各図には、便宜上、乗物用シートが乗物室内に設置されている状態を基準として、乗物用シートの前後方向と左右方向と上下方向を示す矢線を適宜図示する。なお図1及び図2等では、便宜上、別ケーブル(34)を外部に露出させた状態で図示しているが、この別ケーブルは、実際には図示しないカーペット等で隠されて極力外部に露出しない状態となっている。また図5〜図7では、便宜上、シートフレームを、Sバネ等を省略して図示し、図6では、便宜上、収容部を示す箇所にハッチを付けて図示している。
図1の乗物用シート2は、シートクッション4と、シートバック6と、ヘッドレスト8と、シートレール9を有する。これらシート構成部材は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(4F,6F,8F)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。そしてシートクッション4(詳細後述)の後部にシートバック6の下部が起倒可能に連結されているとともに、起立状態のシートバック6の上部にヘッドレスト8が配設されている。
ここで図1及び図2に示すシートレール9は、乗物用シート2を車両前後にスライド移動させる部材であり、アッパレール9aと、ロアレール9bを有している。アッパレール9aとロアレール9bとは、いずれも前後方向に長尺な板部材であり、互いに摺動可能に組付けることができる。そこでシートクッション4が取付けられたアッパレール9aを、乗物床面FSに固定されたロアレール9b上に摺動可能に組付けることで、乗物用シート2が、乗物前後にスライド移動可能な状態となる。なおアッパレール9aには、ロアレール9bの適宜の位置に係止される係止機構(図示省略)が設けられており、この係止機構の係止にて両レール9a,9bの摺動が規制されている。そしてロアレール9bに対する係止機構の係止は、シートレール9前部の操作部材9cの操作で解除できる。この操作部材9cは、上方視でU字状の棒材であり、昇降可能な状態でシートクッション4の前部下方に配置されている。そして操作部材9cが上昇位置にある場合には係止構造が係止状態となる。また操作部材9cを下方に押し下げることにより、ロアレール9bに対する係止機構の係止が解除されて、ロアレール9bとアッパレール9aの摺動が許容される。
[シートクッション]
シートクッション4は、図1及び図2に示すように座部となる上方視で略矩形の部材である。このシートクッション4は、上述の基本構成4F,4P,4Sと、アンダートレイ20と、複数のケーブル31〜33と、複数のコネクタ部材35a〜35cと、ホルダ部材40と、蓋部50とを有している(各部材の詳細は後述)。ここでシートクッション4の左側面と右側面は、それぞれサイドシールドSMで被覆されており、各サイドシールドSMは、対応する側面に沿って延びている樹脂製の板状部材である。またシートクッション4は、シートレール9を介して乗物床面FSの上方に設置され、シートクッション4の下側には、図5〜図7を参照して、後述の空間部18(収容部19)が設けられている。
そして図5に示す空間部18には、後述する他部材(図示省略、図12にのみ他部材を示す符号XMを付す)を収容可能なアンダートレイ20とホルダ部材40が配設され、ホルダ部材40には、図8に示す複数のコネクタ部材35a〜35cが保持されている。これら各コネクタ部材35a〜35cには、本発明の電線部材に相当するケーブル31〜33が予め取付けられている。そして後述するように、各コネクタ部材35a〜35cに、本発明の別電線部材に相当する別ケーブル34を取付けて、ケーブル同士(31〜33と34)を電気的につないでおく。この種のシート構成では、コネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分に、空間部18に侵入する他部材が直に接したり引っかかったりすることは極力回避すべきである。そこで本実施例では、後述の構成(蓋部50)にて、シートクッション4下側の空間部18に侵入する他部材が、空間部18内のコネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分に直に接することを極力阻止することとした。以下、各構成について詳述する。
[シートクッションの基本構成]
シートクッション4は、図5を参照して、後述するシートフレーム4F上にシートパッド4Pを配置し、このシートパッド4Pをシートカバー4Sで被覆することで形成されている。シートカバー4Sは、シートの意匠面を構成する面材であり、天然繊維又は合成繊維からなる布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)にて形成できる。また図3及び図5に示すシートパッド4Pは、シート外形をなす上面視で略矩形の部材であり、ポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)等の発泡樹脂で形成できる。
そしてシートフレーム4Fは、図3及び図4を参照して、上方視で略矩形の金属枠体であり、基本骨格(フロントフレーム11,一対のサイドフレーム12a,12b,補強フレーム13,リアフレーム14)と、Sバネ15と、複数の脚部17a〜17dとを有している。フロントフレーム11は、シートフレーム4F前部を構成する板状部材であり、四対の締結孔CH1〜CH4と、一対の位置決め孔PH1,PH2とが設けられている。四対の締結孔CH1〜CH4は、各々、上面視で略円形状の孔部であり、左右方向に適宜の間隔をあけてフロントフレーム11の後部側に設けられている。また各位置決め孔PH1(PH2)は、隣り合う締結孔CH1,CH2(CH3,CH4)の間に設けられている概ね矩形の貫通孔である。本実施例では、選択された一対の締結孔(CH1,CH2)を通じて後述するホルダ部材40をフロントフレーム11に締結固定でき、その際には、対応する位置決め孔(PH1)を通じてホルダ部材40の位置決めを行うことができる。
また図3に示す一対のサイドフレーム12a,12bは、それぞれシートフレーム4F側部を構成する平板状の部材であり、シート左右で互いに対面状に配置する。また補強フレーム13は、シート幅方向に長尺なパイプ状の部材であり、一対のサイドフレーム12a,12bの前部側に橋渡し状に設けられている。またリアフレーム14は、シート幅方向に長尺なパイプ状の部材であり、一対のサイドフレーム12a,12bの後部でこれらの間に橋渡し状に設けられている。そしてSバネ15は、シートパッド4Pを下方から支持する線バネ状の部材であり、シートフレーム4Fの枠内に配設されている。このSバネ15の前端部は補強フレーム13に係止され、Sバネ15の後端部はリアフレーム14に係止されている。また複数の脚部17a〜17dは、各サイドフレーム12a,12bから下方に延びている板状部材であり、各脚部17a〜17dの下端はアッパレール9aに取付けられている。本実施例では、右側のサイドフレーム12aの前後にそれぞれ脚部17a,17bが設けられ、左側のサイドフレーム12bの前後にもそれぞれ脚部17c,17dが設けられている。
[空間部(収容部)]
そして図2及び図3に示すようにシートフレーム4Fが各脚部17a〜17dでフロントフレーム11上に配置されることで、図5に示すようにシートクッション4と乗物床面FSとの間に空間部18が形成される。この空間部18は、シートフレーム4Fと乗物床面FSの間に形成されている隙であり、後述する各部材(アンダートレイ20,複数のケーブル31〜33,ホルダ部材40)を配置しておくことができる。そして空間部18の高さ寸法は、シートフレーム4Fと乗物床面FSの上下の離間距離と概ね同一であり、空間部18の前端側の高さ寸法L18が相対的に大きくされている。さらに図6を参照して、空間部18の中で、後述するアンダートレイ20の底板部22aと、シートフレーム4F側の部材(40,PC等)との間の隙部分は、アンダートレイ20上の他部材(図示省略)を収容可能な収容部19となる。ここで収容部19の前端側の高さ寸法L19aは、アンダートレイ20とシートフレーム4Fの上下の離間距離と概ね同一であり、相対的に大きくなっている。また後述するホルダ部材40直下の収容部19の高さ寸法L19bは、前端側の高さ寸法L19aに比して小さくされており、アンダートレイ20への配置が予定されている他部材の寸法を考慮して設定される。そして本実施例では、図12に示す嵩高な他部材XM(例えば紙束や小物類)をアンダートレイ上に配置する場合を想定しており、他部材XMが、後述するホルダ部材40の前側に接触することが想定されている。
[アンダートレイ]
アンダートレイ20は、図3〜図5を参照して、他部材を配置可能なトレイ本体22と、このトレイ本体22を保持する保持部材24とを有している。トレイ本体22は、図4に示すように上方開放状の箱状部材であり、矩形の底板部22aと、この底板部22aの周囲を囲むように起立している周板部22bとを有している。そして周板部22bの左右の外縁には複数の受板部22cが設けられており、各受板部22cは、周板部22bの周縁の一部が外方に張出したのち下方に向けて湾曲することで形成されている(図4では、便宜上、左側の受止部のみ図示している)。さらに前部側の受板部22cの下縁には、上方に延びる溝状の位置決め溝部23が設けられており、この位置決め溝部23に、後述する保持部材24の位置決め部位25を嵌め込むことが可能である。またトレイ本体22の上方には、図3及び図6に示すように上方視で概ね矩形の保護布PCを配設しておくことができる。この保護布PCの前部側は、後述する保持部材24の前側取付け部24Aの下縁に係止され、保護布PCの後部側は、クリップなどを介してシートフレーム4FのSバネ等に係止される。このように保護布PCを設けておくことで、トレイ本体22上の他部材がシートフレーム4F(又は後述のシート側接続部SJ)等に引っかかることを極力回避することができる。
また図4に示す保持部材24は、トレイ本体22を空間部18の適所に保持しておく部材であり、前後一対の取付け部24A,24Bを有している。この保持部材24は、前方が開放された上方視で概ねU字状のワイヤ材で構成されており、シートフレーム4Fの下方で且つ乗物床面FSに沿う向きに配置されている。そして保持部材24の左右の前端には位置決め部位25が設けられており、この位置決め部位25は、トレイ本体22の位置決め溝部23に嵌め込むことが可能である(図4では、便宜上、左右の位置決め部位に共通の符号25を付している)。本実施例の位置決め部位25は、保持部材24の左右の前端を互いに離れる方向に屈曲することで形成されており、右側の位置決め部位25は右方に屈曲し、左側の位置決め部位25は左方に屈曲している。そして各位置決め部位25の端部(25E)側は後方に折り返されており、この折り返しされた端部(25E)側は、上方に向けてクランク状に屈曲している。
また図4に示す前後一対の取付け部(前側取付け部24A,後側取付け部24B)は、各々、正面視でU字状のワイヤ材で構成されており、シートフレーム4Fから下方に向けて垂下している。前側取付け部24Aの左右上端(自由端)は、それぞれシートフレーム4F前側の補強フレーム13にブラケットBRを介して固定されている。そして前側取付け部24Aの下側(連結端)には、保持部材24前部が固定されており、本実施例では、各位置決め部位25の端部(25E)が固定されている。また後側取付け部24Bの左右上端(自由端)は、それぞれシートフレーム4F前側のリアフレーム14にブラケットBRを介して固定されている。そして後側取付け部24Bの下側(連結端)には、保持部材24後部が固定されており、本実施例では、保持部材24の連結端をなす後側が固定されている。こうして本実施例では、保持部材24の前部と後部とが対応する取付け部24A,24Bで支持されることにより、保持部材24が、シートフレーム4Fの下方で且つ乗物床面FSに沿う向きに配置される。
[アンダートレイの配設作業]
そしてトレイ本体22を、図4〜図7を参照して、保持部材24を介して空間部18内の適宜の位置に保持し、さらに前後にスライド移動可能な状態とする。このときトレイ本体22を、図4及び図5に示すように保持部材24内に配置しつつ、トレイ本体22の左右の各受板部22cを保持部材24上に乗せ上げておく。この状態でトレイ本体22の各位置決め溝部23に、保持部材24の各位置決め部位25を下方から上方に嵌め込むことで、トレイ本体22を、保持部材24内に保持しておくことができる。この保持状態のトレイ本体22は、保持部材24とともにシートフレーム4Fの下方で且つ乗物床面FSに沿う向きに配置されている。そして図6に示すようにトレイ本体22(底板部22a)の上方には、適宜の高さ寸法を備えた収容部19が形成され、この収容部19に、トレイ本体22上の他部材を収容することができる。またトレイ本体22を、前後にスライド移動させる際には、トレイ本体22を上方に引き上げながら、各位置決め溝部23から各位置決め部位25を抜き外す。こうすることでトレイ本体22を、保持部材24に沿って前後にスライド移動させることが可能となり、図7に示すように前方にスライド移動させてシートクッション4の下方から引出すことができる。なおトレイ本体22は、シートレール9の上昇状態の操作部材9cよりも下方に配置されているため、トレイ本体22の引出し時に操作部材9cが邪魔となることはない。
[ケーブル(電線部材)]
ここで図3、図8及び図9に示す複数のケーブル(第一ケーブル31,第二ケーブル32,第三ケーブル33)は、各々、本発明の電線部材に相当する部材であり、ワイヤーハーネスの少なくとも一部をなしている。これら各ケーブル31〜33は、電線の束を絶縁被膜で被覆することで形成され、乗物用シート2に設置されている電装部品側から延びている。そして第一ケーブル31と第二ケーブル32は、シートフレーム4Fの後方から下側に回り込んでおり、シートフレーム4Fの下面で前方に延びている。また第三ケーブル33は、シートフレーム4Fの右方から下側に回り込ませることができ、シートフレーム4Fの下面で前方に延びている。これら各ケーブル31〜33は、クリップCPを介してシートフレーム4FのSバネ等に取付けられており、シートフレーム4Fの下面に沿うように配索されている。
[別ケーブル(別電線部材)]
また図2及び図8に示す別ケーブル34は、本発明の別電線部材に相当する部材であり、ワイヤーハーネスの少なくとも一部をなしている。この別ケーブル34も、電線の束を絶縁被膜で被覆することで形成されているとともに、複数の電線の束から特定の電線を選択して各ケーブル31〜33のいずれかに電気的につなげることが可能である。そして別ケーブル34は、乗物(ボディ)側の電源や制御装置から延びているとともに、前端34E側が、シートフレーム4Fの前側に配置されている。そして別ケーブル34の前端34E側は、シートフレーム4Fの下方に引き込まれ、さらに後述するホルダ部材40に向けて配索されている。
[ホルダ部材]
ホルダ部材40は、図8及び図9を参照して、後述するコネクタ部材35a〜35cを保持する部材であるとともに、蓋部50を有している(各部材等の詳細は後述)。そして本実施例のホルダ部材40と蓋部50とは一体となっており、シートの部品点数削減に資する構成となっている。ここでホルダ部材40と蓋部50の素材として、所定形状に成形可能な樹脂やエラストマを用いることが可能である。本実施例のホルダ部材40と蓋部50には、適度な剛性を備え且つ非導電性の樹脂が用いられており、この種の樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの硬質樹脂を例示できる。
そして図8及び図9に示すホルダ部材40は、前後が開放状とされた概ね直方体状の部材である。このホルダ部材40は、外形をなす複数の壁部(下壁部41,上壁部42,右壁部43,左壁部44)と、庇部45と、前側開口部46aと、後側開口部46bとを有している。ここで図8に示す前側開口部46aは、ホルダ部材40の前側に設けられている開口部分である。また図9に示す後側開口部46bは、ホルダ部材40の後側に設けられている開口部分である。そして本実施例では、後述する各コネクタ部材35a〜35cを、ホルダ部材40の各開口部46a,46bから露出させておくことで、対応するケーブルに接続可能な状態としておくことができる。
また図8に示す下壁部41は、ホルダ部材40の下部をなす板状部位であり、左右方向に長尺な矩形をなしている。また上壁部42は、下壁部41の直上に配置してホルダ部材40の上部をなす部位であるとともに、上壁部42の上側の周縁には、前後左右を囲むように壁体42aが起立している(各図では、便宜上、右前側の壁体にのみ符号42aを付している)。また右壁部43は、ホルダ部材40の右部となる板状部位であり、側面視で概ね台形状をなしている。この右壁部43には、右方に突出する突出部位43aが設けられており、この突出部位43aには、クリップ止めとなる孔部(図示省略)が設けられて別ケーブル34の前端34E側を保持することが可能である。また左壁部44は、ホルダ部材40の左部となる板状部位であり、右壁部43と対をなすように側面視で概ね台形状をなしている。また図9に示す庇部45は、上壁部42の後端から後方且つ下方に傾斜している板状部位であり、庇部45の右縁と左縁は右壁部43及び左壁部44に一体化されている。この庇部45は、後側開口46bを臨む三対の窓45a〜45cと、隣り合う窓同士を分割する分割柱45d,45eとを有している。そして庇部45の後部は、概ね水平とされているとともに、クリップ止めとなる孔部(符号省略)が設けられて各ケーブル31〜33を保持することが可能である。
また図8を参照して、ホルダ部材40には、一対の締結凸部47a,47bと、位置決め凸部47cと、係止窓部47dと、回り止め部47eとが設けられている。一対の締結凸部47a,47bは、図3に示すフロントフレーム11にホルダ部材40を締結するための立方体状の部位であり、それぞれホルダ部材40の上壁部42に設けられている。これら各締結凸部47a,47bの上面には締結孔(図示省略)が設けられており、各締結孔は、フロントフレーム11の締結孔(CH1,CH2)に対面可能な位置に配置されている。また一対の締結凸部47a,47bの間には、位置決め凸部47cが上方に突出しており、フロントフレーム11の位置決め孔(PH1)に挿通可能な位置に配置されている。また図8に示す係止窓部47dは、上壁部42の右前側の壁体42aに設けられている孔部(貫通孔)であり、後述する蓋部50の係止アーム部54を挿入して係止することができる。また回り止め部47eは、ホルダ部材40の左面下部から突出する板状部位であり、回り止め部47eの下部側には、その前後左側を囲む柄杓状の立壁47fが設けられている。そして回り止め部47eの下部側には左右方向に貫通する貫通孔Hが設けられており、この貫通孔Hに、後述する蓋部50の回り止め凸部56を挿入して係止することができる。
[コネクタ部材]
またホルダ部材40の内部には、図8及び図9に示すように三対のコネクタ部材35a〜35cがコネクタホルダ(35x)を介して固定されている。なおホルダ部材40内には、三対のコネクタ部材35a〜35c用のコネクタホルダ(符号省略)が配設され、さらに右端側には補助用のコネクタホルダ35xが配設されている。そして三対のコネクタ部材35a〜35cは、対応するケーブル31〜33と、別ケーブル34の対応する電線とを電気的につなげるための部材である。これら三対のコネクタ部材35a〜35cは、いずれも概ね直方体状の部材であり、内部配線(図示省略)と、シート側接続部SJと、別側接続部DJとを有している。そして三対のコネクタ部材35a〜35cは、それぞれ前後方向を向いた状態とされて、ホルダ部材40の下壁部41側で左右方向に並列して固定されている。
[シート側接続部,別側接続部]
そして図8及び図9を参照して、各コネクタ部材35a〜35cの後端には、それぞれシート側接続部SJが設けられ、各コネクタ部材35a〜35cの前端には、それぞれ別側接続部DJが設けられている。これら各接続部SJ,DJの基本的な構成は各コネクタ部材35a〜35cで概ね同一である。例えば図12を参照して、ホルダ部材40内には、中央のコネクタ部材35bがコネクタホルダ(符号省略)を介して固定され、さらに下壁部41の係止片41aに係止されている。この中央のコネクタ部材35bのシート側接続部SJは、対応するケーブル33を接続する部位であり、ホルダ部材40の後側開口部46b側に配置されている。また中央のコネクタ部材35bの別側接続部DJは、別ケーブル34の対応する電線部分を接続する部位であり、ホルダ部材40の前側開口部46a側に配置されている。このように本実施例では、各接続部DJ(SJ)を対応する開口部46a(46b)側に配置しておくことで、対応するケーブル34(33)に接続可能な状態としておくことができる。ここで中央のコネクタ部材35bに対する各ケーブル33,34の接続手法は特に限定しないが、本実施例のように各ケーブル先端に設けた接続具(コネクタ)を用いた接続方法のほか、ロウ付けや半田付けなどのロウ接方法を例示できる。このロウ接方法では、対応するケーブルの絶縁被膜を除去して電線を露出させ、対応する電線を、各側接続部SJ,DJに半田付け等で固定して接続する。
[蓋部]
図8及び図10〜図13に示す蓋部50は、ホルダ部材40の前側開口部46aを覆う板状部位であり、後述するように閉じ状態と開き状態との間で変位可能である。この蓋部50は、正面視で略矩形状をなしているとともに、各コネクタ部材35a〜35cの別側接続部DJ(全て)を網羅可能な左右の寸法を有している。そして蓋部50には、外形をなしている第一蓋部位51及び第二蓋部位52と、連結部位53と、係止アーム部54と、連結壁55と、回り止め凸部56とが設けられている。第一蓋部位51と第二蓋部位52とは左右方向に長尺な平板状の部位であり、断面視で概ねL字をなすように一体化されている。そして第一蓋部位51は、図10及び図12に示す閉じ状態を基準として前側開口部46aの前方に配置される部位であり、下側から上側に向かうにつれて次第に前方に向けて傾斜した状態となっている。また第二蓋部位52は、閉じ状態を基準として前側開口部46aの前方且つ上方に配置される部位であり、第一蓋部位51の上縁から後方に延長し且つ次第に上方に向けて傾斜している。
そして連結部位53は、図10及び図12を参照して、第一蓋部位51とホルダ部材40の下壁部41とをつないでいる(一体化している)部位であり、蓋部50の開閉動作の基点となる部分である。この連結部位53は、下壁部41から一段低い位置に配置する板状部位であり、連結部位53の前縁には、左右に延びている溝部53aが設けられている。また連結部位53前縁の左右方向中央には、略矩形の貫通孔部53bが設けられており、この貫通孔部53bによって、下壁部41に対する第一蓋部位51の若干の左右動が許容されている。そして第一蓋部位51と第二蓋部位52は、連結部位53の溝部53a(インテグラルヒンジ構造)を基点とした回転により、閉じ状態と開き状態の間で変位可能とされている。図12に示す閉じ状態の蓋部50では、ホルダ部材40の前側開口部46aが、第一蓋部位51と第二蓋部位52で被覆される。また図11及び図13に示す開き状態の蓋部50では、第一蓋部位51と第二蓋部位52がホルダ部材40の下方に配置して、前側開口部46aが露出した状態となる。
また図8を参照して、第二蓋部位52には、閉じ状態の蓋部50をホルダ部材40に係止するための係止アーム部54が設けられている。この係止アーム部54は、図10及び図12に示す閉じ状態の第二蓋部位52から後方に突出する板状部位である。また係止アーム部54の先端部54a側は、前方に折り返しされて板バネ状となっているとともに、その上面には係止突起54bが設けられている。そして閉じ状態の蓋部50では、係止アーム部54が、第二蓋部位52から後方且つ上方に突出してホルダ部材40の係止窓部47dに挿入される。このとき係止アーム部54の先端部54a側が上方に移動(拡開)し、さらに係止突起54bが係止窓部47dの周縁に係止される。なお係止アーム部54の係脱に際しては、先端部54a側を、係止突起54bとともに下方に撓ませながら係止窓部47dの周縁から抜き外すこととなる。
さらに図8及び図11を参照して、蓋部50の左端には、第一蓋部位51の左縁と第二蓋部位52の左縁をつなぐ連結壁55と、この連結壁55から突出する回り止め凸部56とが設けられている。連結壁55は、第一蓋部位51の左縁と第二蓋部位52の左縁を傾斜辺とする三角形状の平板部位である。また連結壁55の左面には回り止め凸部56が設けられており、この回り止め凸部56は、連結壁55の第一蓋部位51側に設けられている円筒状の凸部である。そして蓋部50が、閉じ状態から開き状態に変位してホルダ部材40の下方に回り込むことにより、この回り止め凸部56を、ホルダ部材40の回り止め部47eの貫通孔Hに挿入して係止することができる。なお回り止め凸部56の係脱に際しては、下壁部41に対して第一蓋部位51を若干右方に動かすことで、回り止め凸部56を貫通孔Hから抜き外して係脱させることができる。
[コネクタ部材の配設作業(ケーブルの接続作業)]
図3、図8及び図9を参照して、ホルダ部材40を、各開口部46a,46bが前後を向いた状態としつつ、フロントフレーム11の左側下方にあてがう。つぎにホルダ部材40の位置決め凸部47cを、フロントフレーム11の位置決め孔PH1に挿入して位置決めし、さらにホルダ部材40の各締結凸部47a,47bを、フロントフレーム11の対応する締結孔CH1,CH2の直下に配置する。そして図示しないボルト部材を、図示しない座金をかましながら各締結孔CH1,CH2に通し、さらに各締結凸部47a,47bの締結孔に締結することにより、フロントフレーム11の下方にホルダ部材40を固定することができる。この状態においては、各コネクタ部材35a〜35cのシート側接続部SJが、図9及び図12を参照して、ホルダ部材40の後側開口部46bから後方に露出している。そこで各ケーブル31〜33の前端側を、それぞれ対応するシート側接続部SJに接続することで、各ケーブル31〜33を、ホルダ部材40内の対応するコネクタ部材35a〜35cに予め電気的につなげておくことができる。
[別ケーブルの接続作業]
また図11及び図13を参照して、別ケーブル34を接続するに際しては、蓋部50を開き状態として別側接続部DJを露出させる。このとき蓋部50を、連結部位53を中心に下方且つ後方に回転させて、回り止め凸部56を、ホルダ部材40の回り止め部47eに係止する。こうして蓋部50を開き状態で安定的に維持しつつ、各別側接続部DJに別ケーブル34を電気的につなげていく。このとき別ケーブル34の前端34Eを前側開口部35に沿って左右方向に向けつつ、各別側接続部DJに、別ケーブル34の対応する電線部分を電気的につなげていくことができる。こうして本実施例では、蓋部50が開閉可能な状態でホルダ部材40に設けられているため、別ケーブル34の取付け時の作業性に優れる構成となっている。また本実施例では、ホルダ部材40を、フロントフレーム11に固定して収容部19の上部側に配置している。このため別ケーブル34の接続作業の際に、作業者が過度に低姿勢となる必要がないことから、別ケーブル34の取付け時の作業性向上に資する構成となる。
そして図10及び図12を参照して、別ケーブル34の接続作業が終了したのちに蓋部50を閉じ状態とする。このとき蓋部50を、連結部位53を中心に上方に回転させて、第一蓋部位51と第二蓋部位52とで、ホルダ部材40の前側開口部35を被覆する。さらに第二蓋部位52側の係止アーム部54をホルダ部材40の係止窓部47dに挿入して係止することにより、蓋部50を閉じ状態で安定的に維持することができる。そして本実施例では、閉じ状態の蓋部50が、図12に示すように断面視で前方に頂点を有する三角形状をなしている。すなわち閉じ状態の蓋部50では、第一蓋部位51が、下側から上側に向かうにつれて次第に前方に向けて傾斜しており、第二蓋部位52が、後方且つ上方に向けて傾斜している。このため第一蓋部位51と第二蓋部位52の後方には適度なスペースが確保されることとなり、これら蓋部位51,52によって各別側接続部DJと別ケーブル34の前端34Eとを適度な余裕をもって被覆しておくことができる。
[他部材の収納作業]
図5〜図7を参照して、アンダートレイ20を、シートフレーム4Fの下方から前方に向けて引出したのち、このアンダートレイ20上に図示しない他部材を配置する。この状態でアンダートレイ20を後方に移動させてシートフレーム4Fの下方に配置することで、シートクッション4下側の空間部18(収容部19)内に他部材を収容して保持しておくことができる。そしてホルダ部材40は、アンダートレイ20とともに空間部18内に配置されており、さらにコネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分はホルダ部材40の前側に配置されている。この種のシート構成では、コネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分に、空間部18に侵入しようとする他部材が直に接したり引っかかったりすることは極力回避すべきである。すなわち当該接続部分に他部材が直に接するなどすることで、別ケーブル34の意図しない抜け外れや通電不良や破損が生じるおそれがある。特に図12を参照して、当該接続部分の少なくとも一部をなす別側接続部DJや別ケーブル34の前端34E(接続部材又はロウ接部分を含む)に他部材(XM)が直に接することは極力回避すべきである。
そこで本実施例のホルダ部材40には、図8及び図10を参照して、コネクタ部材35a〜35cの別側接続部DJ及び別側接続部DJに接続された別ケーブル34を被覆可能な蓋部50が設けられており、蓋部50は、空間部18に侵入しようとする他部材を臨む位置(各図の前側)に配置されている。すなわち本実施例では、図10及び図12に示すようにホルダ部材40の前側に蓋部50を設け、この蓋部50によって、ホルダ部材40と別ケーブル34との接続部分(DJ等)を被覆している。このため図5〜図7に示すようにアンダートレイ20を前方から後方に移動させて空間部18に差し込む際に、図12に示すように他部材XMが最初に蓋部50に接触することとなる。こうして蓋部50が盾となることにより、ホルダ部材40と別ケーブル34の接続部分(DJ等)に他部材XMが直に接することを極力阻止できる。このため本実施例では、蓋部50によって、別ケーブル34の意図しない抜け外れや通電不良や破損が極力回避されるため、対応する電装部品の通電状態などを適切に維持することができる。
さらに本実施例では、図6を参照して、空間部18の少なくとも一部を他部材の収容部19とすることで、使い勝手の良いシート構成となっている。またホルダ部材40を上方に配設したことで、このホルダ部材40によって収容部19の高さ寸法L19b(実質的に下限値)が規定されている。このため収容部19に想定外に大きな他部材が侵入しようとしても、ホルダ部材40が邪魔となって侵入することが困難となる。こうしてホルダ部材40によって、アンダートレイ20に収納できる他部材の高さを物理的に制限することができ、想定された他部材だけを収容可能な構成となっている。さらに本実施例では、図9に示すようにシート側の各ケーブル31〜33がホルダ部材40の下壁部41の上方に配索されている。このためホルダ部材40によって他部材の高さを制限することで、この他部材とシート側の各ケーブル31〜33とが接することを極力回避することができる。
以上説明した通り本実施例では、ホルダ部材40に設けられた蓋部50によって、各コネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分(DJ等)を被覆し、さらに蓋部50を、他部材を臨む位置に配置している。このため他部材が空間部18に侵入した際に、この蓋部50が盾となって、各コネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分(DJ等)に他部材が直に接することを極力阻止することが可能となっている。また本実施例では、蓋部50が開閉可能な状態でホルダ部材40に設けられているため、別ケーブル34の取付け時の作業性に優れる構成となっている。特に本実施例では、樹脂によるインテグラルヒンジ構造を介してホルダ部材40と蓋部50とを一体化しているため、シートの部品点数削減に資する構成となっている。このため本実施例によれば、シートクッション4下側の空間部18に侵入する他部材が、空間部18内のコネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分(DJ等)に直に接することを極力阻止することができる。
さらに本実施例では、空間部18の少なくとも一部を他部材の収容部19とすることで、使い勝手の良いシート構成となっている。そして収容部19に他部材が出し入れされる場合においても、蓋部50が盾となって、各コネクタ部材35a〜35cと別ケーブル34の接続部分(DJ等)に他部材が直に接することを極力阻止することが可能となっている。また本実施例では、ホルダ部材40を上方に配設したことで、空間部18に想定外に大きな他部材が侵入しようとしても、ホルダ部材40が邪魔となって侵入することが困難となる。このため本実施例では、適宜の位置に配置されたホルダ部材40を、空間部18への侵入が許容されるべき他部材を選別するための部材として用いることができる。そして本実施例では、蓋部50を非導電性としたことで、各コネクタ部材35a〜35cの接続部や別ケーブル34を適切に覆っておくことが可能となっている。
本実施形態の乗物用シート2は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、蓋部50の構成(形状,寸法,配置位置,配置数,構成部位,取付け手法など)を例示したが、蓋部の構成を限定する趣旨ではない。例えば蓋部は、ホルダ部と別体で構成することができ、ホルダ部に対して着脱可能(開閉可能)又は着脱不能(開閉不能)に取付けることが可能である。そして蓋部とホルダ部材とを別体とすることにより、ホルダ部材を、空間部を設けていない他の乗物用シートと共用することが可能となる。
また蓋部は、ホルダ部材の上壁部や右壁部や左壁部を起点に回転させて開閉する構成とすることもでき、例えば観音開きのような開閉動作を行わせることもできる。また蓋部は、回転による開閉のほか、上下方向又は左右方向へのスライド移動で開閉する構成とすることが可能である。また蓋部は、少なくともホルダ部材の前側開口部の前方を被覆可能であればよく、蓋部の断面形状は、L字状やC字状のほか、I字状や逆J字状等の各種形状を採用することが可能である。なお蓋部の一部又は全部を、金属などの剛性に優れる素材で構成することも可能であり、例えば蓋部を、金属板材とこれを覆う樹脂で構成することも可能である。また蓋部として、アコーディオンカーテンや垂れ幕状の面状部材を用いることも可能であり、面状部材を、線ファスナや面ファスナや点ファスナを介してホルダ部材に取付けておくことができる。
また蓋部の開閉時の姿勢を維持する機構として、係止窓部及び係止アーム部と、回り止め部及び回り止め凸部の構成を例示したが、これらの構成も適宜変更可能である。例えば閉じ姿勢維持機構として、係止窓部と係止アーム部を例示したが、この係止アーム部は、蓋部とホルダ部材の少なくとも一方に設けることが可能であり、その際には他方側に係止窓部が設けられる。また閉じ姿勢維持機構として、回り止め部及び回り止め凸部の構成を採用することも可能であり、クリップやボルト材などの別部材を介して蓋部の閉じ姿勢を維持することも可能である。また蓋部を閉じ方向に付勢するバネ状の付勢部材を設け、この付勢部材を閉じ姿勢維持機構とすることもできる。また開き姿勢維持機構として、回り止め部及び回り止め凸部を例示したが、この回り止め凸部は、蓋部とホルダ部材の少なくとも一方に設けることが可能であり、その際には他方側に回り止め部が設けられる。また開き姿勢維持機構として、係止窓部と係止アーム部の構成を採用することも可能であり、別部材を介して蓋部の開き姿勢を維持することも可能である。また蓋部を開き方向に付勢するバネ状の付勢部材を設け、この付勢部材を開き姿勢維持機構とすることもできる。
また本実施形態では、各コネクタ部材35a〜35cとホルダ部材40の構成(形状,寸法,配置位置,配置数,構成部位,取付け手法など)を例示したが、これら各部材の構成を限定する趣旨ではない。コネクタ部材は、電線部材の構成(電線数や配索数等)に応じて、単数又は複数設けることが可能である。また各接続部の構成は、対応する電線部材の数に応じて適宜設定可能であり、またホルダ部材に対する各接続部の配置位置も、対応する電線部材の配索経路を考慮して適宜設定できる。そしてコネクタ部材には、乗物(ボディ)側の電源や制御装置から延びている電線部材を予め接続することができ、この場合には、シート側の電線部材が、本発明の別電線部材に相当する。またホルダ部材の配設位置は、空間部の適宜の位置に設定可能であり、アンダートレイが設けられる場合にはアンダートレイに干渉しない位置に配設することが望ましい。例えばホルダ部材は、シートフレームの適宜の位置に配置することが可能であり、フロントフレームのほか、サイドフレームや補強フレームやリアフレームや脚部に固定することも可能である。
また本実施形態では、各電線部材として各ケーブル31〜34の構成(形状,寸法,配置位置,配置数,構成部位,取付け手法など)を例示したが、各電線部材の構成を限定する趣旨ではない。各電線部材は、電力供給用のほか、通信用に用いることが可能であり、各種のケーブル類やコード類を適宜用いることが可能である。また各電線部材の配索位置や、乗物用シート又は乗物室内に対する各電線部材の固定手法も適宜変更可能である。
また本実施形態では、乗物用シート2及び空間部18の構成を例示したが、これらの構成を限定する趣旨ではない。例えば空間部は、シートクッションの下側に設けられ且つ他部材の侵入が想定されている部位であればよく、必ずしも収容部として用いる(例えばアンダートレイを配設する)必要はない。また空間部を収容部として用いる場合には、空間部の一部又は全部を収容部とすることができ、収容部を一部に設ける場合には、空間部の上部や下部や右側や左側を収容部とすることが可能である。またシートクッションの下方に複数段のアンダートレイを設け、各アンダートレイを個別に引出し可能な構成とすることができる。また他部材として、アンダートレイ上に配置可能な部材(紙束や書籍などの面材や小物類等などの立体物)のほか、シートクッション下側に設置されるべき各種の部材を想定できる。例えばシートクッション下側に設置される他部材として送風装置や電池類を想定できる。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車や船舶などの乗物用シート全般に適用できる。
FS 乗物床面
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
4F,6F,8F シートフレーム
4P,6P,8P シートパッド
4S,6S,8S シートカバー
SM サイドシールド
9 シートレール
9a アッパレール
9b ロアレール
9c 操作部材
11 フロントフレーム
12a,12b サイドフレーム
13 補強フレーム
14 リアフレーム
15 Sバネ
17a〜17d 脚部
CH1〜CH4 各締結孔
PH1,PH2 位置決め孔
18 空間部
19 収容部
20 アンダートレイ
22 トレイ本体
22a 底板部
22b 周板部
22c 受板部
23 位置決め溝部
24 保持部材
24A 前側取付け部
24B 後側取付け部
25 位置決め部位
PC 保護布
31 第一ケーブル(本発明の電線部材)
32 第二ケーブル(本発明の電線部材)
33 第三ケーブル(本発明の電線部材)
34 別ケーブル(本発明の別電線部材)
34E 別ケーブルの前端
35a〜35c コネクタ部材
SJ シート側接続部
DJ 別側接続部(本発明の接続部)
40 ホルダ部材
41 下壁部
41a 係止片
42 上壁部
42a 壁体
43 右壁部
44 左壁部
45 庇部
46a 前側開口部
46b 後側開口部
47a,47b 締結凸部
47c 位置決め凸部
47d 係止窓部
47e 回り止め部
47f 立壁
50 蓋部
51 第一蓋部位
52 第二蓋部位
53 連結部位
53a 溝部
53b 貫通孔部
54 係止アーム部
55 連結壁
56 回り止め凸部
BR ブラケット
CP クリップ

Claims (5)

  1. 乗物室内に設置されて座部となるシートクッションと、該シートクッションの下側に設けられ且つ他部材の侵入が想定されている空間部とを備えた乗物用シートにおいて、
    前記シートクッションには、電線部材が接続されているコネクタ部材と、該コネクタ部材を保持しているホルダ部材とが設けられ、該ホルダ部材に保持されている前記コネクタ部材は、前記電線部材とは異なる別電線部材を接続可能な状態で前記空間部内に配設されており、
    前記ホルダ部材には、前記コネクタ部材の接続部及び該接続部に接続された前記別電線部材を被覆可能な蓋部が設けられており、該蓋部は、前記空間部に侵入しようとする前記他部材を臨む位置に配置されている乗物用シート。
  2. 前記ホルダ部材に配設されている前記蓋部は、前記接続部を露出する開き状態と、該接続部及び該接続部に接続されている前記別電線部材を被覆する閉じ状態との間で変位可能とされている請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記空間部の少なくとも一部は、前記他部材を収容して保持可能な収容部である請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記ホルダ部材は、前記空間部の上部側に配設されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  5. 前記蓋部は、非導電性の素材で構成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
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