JP2019181970A - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、フロントフェンダーとフロントカバーとを備える鞍乗り型車両において、空力性能を向上できるようにすることを目的とする。
また、上記発明において、前記フロントカバー(41)は、前記車体(10)のヘッドパイプ(15)に締結される支持部材(86)によって支持されても良い。この構成によれば、フロントカバーは、車体のヘッドパイプに締結される支持部材によって支持される。
また、上記発明において、ライセンスプレート(49)が前記支持部材(86)に支持されても良い。
また、上記発明において、前記前輪(2)を支持する左右一対のフロントフォーク(30)を連結するブリッジ部材(31)を備え、前記ブリッジ部材(31)は、前記フロントフェンダー(38)の上面が固定される固定部(31a)を備え、前記リブ(136)は、前記固定部(31a)の前方に設けられても良い。
この構成によれば、フロントフェンダーの上面の凸形状のリブによって、フロントフェンダーの上面とフロントカバーの下端縁との間の走行風を整流でき、空力特性を向上できる。
また、上記発明において、フロントカバーは、車体のヘッドパイプに締結される支持部材によって支持されても良い。この構成によれば、支持部材を調整することで、ヘッドパイプ側の形状を変更しなくとも、フロントカバーとフロントフェンダーとの位置関係を調整でき、空力特性を調整し易い。
また、上記発明において、ライセンスプレートは、フロントカバーを支持する支持部材に支持されても良い。この構成によれば、簡単な構造でライセンスプレートを支持できる。
また、上記発明において、前輪を支持する左右一対のフロントフォークを連結するブリッジ部材を備え、ブリッジ部材は、フロントフェンダーの上面が固定される固定部を備え、リブは、固定部の前方に設けられても良い。この構成によれば、フロントフェンダーに付着する雨水等が固定部に侵入することを抑制できる。また、固定部をリブで隠して外観性を向上できる。
自動二輪車1は、車体フレーム10(車体)と、前輪2を操舵可能に支持する操舵系11と、車体フレーム10の後部に支持されるパワーユニット12と、後輪3と、乗員が跨るようにして着座するシート13とを備えるスクーター型の鞍乗り型車両である。
また、自動二輪車1は、車体を覆う車体カバー14を備える。
図1及び図2を参照し、車体フレーム10は、ヘッドパイプ15と、メインフレーム16と、シートフレーム17,17とを備える。
ヘッドパイプ15は、車体フレーム10の前端に設けられ、操舵系11を軸支する。ヘッドパイプ15は、前輪2と同様に自動二輪車1の車幅方向(左右方向)の中央に位置し、車両側面視では鉛直方向に対し後傾して配置される。
メインフレーム16は、ヘッドパイプ15の後面から後方に延びる。詳細には、メインフレーム16は、ヘッドパイプ15から後下方に延びる1本のダウンフレーム部18と、ダウンフレーム部18の下端部から後方へ略水平に延びる左右一対のロアフレーム部19,19とを備える。
各シートフレーム17は、各ロアフレーム部19の後端から後上がりに後方へ延びる傾斜部17aと、傾斜部17aよりも緩い後上がりの傾斜で傾斜部17aの上端から後方へ延びる後方延出部17bとを備える。
傾斜部17a,17aの上部には、リンク機構22を介してパワーユニット12が連結されるパワーユニット連結部17cが設けられる。
パワーユニット12とシートフレーム17の後部との間にはサスペンション23が掛け渡される。
収納箱25は上面が開口する箱である。収納箱25は、左右のシートフレーム17,17の前部の間に配置される。収納箱25の前部の下部は、収納箱支持フレーム20に固定される。
燃料タンク26は、収納箱25の後方に配置され、左右のシートフレーム17,17の後部の間に位置する。
前部シート13aに着座する運転者(乗員)が足を置く板状のステップフロア27は、前部シート13aの前下方に設けられる。ステップフロア27は、ロアフレーム部19,19を上方から覆う。
図1及び図3を参照し、操舵系11は、前輪2の左右にそれぞれ配置される一対のフロントフォーク30,30と、フロントフォーク30,30の上端部を車幅方向に連結するブリッジ部材31と、ブリッジ部材31の中央から上方に延びてヘッドパイプ15に軸支されるステアリングシャフト32と、ステアリングシャフト32の上端部に固定される操舵用のハンドル33とを備える。
前輪2は、フロントフォーク30,30の下端部間に渡される車軸2aに軸支される。
ヘッドライト36(灯火器)及び左右一対のウインカー37は、ハンドル33及びヘッドパイプ15の前方に配置される。
前輪2を上方から覆うフロントフェンダー38は、操舵系11のブリッジ部材31に固定される。
ヘッドライト36及び左右一対のウインカー37は、フロントカバー41の内側に収納され、前面の投光面がフロントカバー41の前面開口から前方に露出する。
ライセンスプレート49は、フロントフェンダー38の上方でフロントカバー41の前端に設けられる。
ステアリングシャフト32は、ヘッドパイプ15に下方から挿通され、上端部32a(図3)がヘッドパイプ15から上方に突出する。ハンドル33の中央部50は、ステアリングシャフト32の上端部32aに固定され、車幅方向の中央に位置する。中央部50は、ステアリングシャフト32と略同軸に設けられる棒状部材である。
また、車体フレーム10は、ダウンフレーム部18の上部の側面に固定孔18aを備える。
図4は、支持部材86の取付状態を前方側から見た斜視図である。
図3及び図4を参照し、支持部材86は、ステー部120から前方に延びる支持部121と、支持部121の後端から後方に延出する延出部122とを一体に備える。
延出部122は、ヘッドパイプ15及びダウンフレーム部18の側面に沿って後方に延びる。
ヘッドライト36の下部は、固定孔121bに挿通されるヘッドライト固定ボルト125(図3)によって、ヘッドライト支持部121aに締結される。
警笛としてのホーン126は、ヘッドパイプ15のステー部120のホーン取付部120cに取り付けられる。
図3〜図5を参照し、支持部121の前端面には、フロントカバー41の下部が固定されるフロントカバー固定部121c,121cが、左右一対で設けられる。
フロントカバー41の下部には、フロントカバー41の前面を前後に貫通する取付孔部41a(図5)が左右一対で設けられる。
フロントカバー41の下部は、取付孔部41aに前方から挿通されるフロントカバー固定具127,127によって、支持部材86のフロントカバー固定部121c,121cに締結される。フロントカバー固定具127,127は、例えばボルトであり、フロントカバー固定部121c,121cは上記ボルトが螺合するボス部である。
図5〜図8を参照し、フロントフェンダー38は、操舵系11のブリッジ部材31の下面側に取り付けられて左右のフロントフォーク30,30の間に位置し、前輪2の外周部を上方から覆う。
ブリッジ部材31は、前方に突出するフェンダー固定部31a,31a(固定部)を前面部に備える。また、ブリッジ部材31は、後方に突出するフェンダー固定部31bを後面部に備える。
フェンダー後部131は、上面から上方に膨出する後部取付部131aを備える。後部取付部131aの上面には、固定孔131bが設けられる。フェンダー後部131は、固定孔131bに下方から挿通されるフェンダー固定ボルト132(図8)によって、ブリッジ部材31のフェンダー固定部31bに締結される。
フェンダー後部131の前部の左右側方には、フロントフォーク30,30が上下に通るフォーク通し部131c,131cが設けられる。
また、フェンダー前部130は、平面視では、前縁130a側に行くほど左右の幅が小さくなる。
フェンダー前部130は、前輪2の上面を上方から覆うフェンダー上面部133と、フェンダー上面部133の左右の側縁から下方に延びる左右のフェンダー側面部134,134とを備える。
フェンダー上面部133は、車両側面視で、前輪2の前部の上面に沿って前縁130aから後上がりに後方へ延びる前側傾斜面133aと、前側傾斜面133aの後端から後下がりに後方へ延びる後側傾斜面133bとを備える。後側傾斜面133bの後端は、フェンダー後部131に繋がる。
フェンダー側面部134,134は、前輪2の左右の側面よりも車幅方向外側に位置し、前輪2の上部の側面部を車幅方向外側から覆う。
固定孔135,135は、フェンダー上面部133の後側傾斜面133bの後部に設けられる。
フェンダー前部130は、固定孔135,135に下方から挿通されるフェンダー固定ボルト137,137(図8)によって、ブリッジ部材31のフェンダー固定部31a,31aに締結される。
リブ136は、後下がりの後側傾斜面133bに略垂直に立設されるため、車両側面視では後傾している。
リブ136は、車両側面視における前輪2の前後方向の中心線2b(図5)よりも後方に位置する。
フェンダー前部130の下面には、車幅方向に延びて前後リブ138に略直交する左右リブ139が設けられる。
フロントフェンダー38の剛性は、リブ136、前後リブ138、及び左右リブ139によって増加する。
フロントカバー41の下端縁140は、前方に凸の曲線状であるとともに、車両側面視では、後下がりに傾斜している。下端縁140は、フロントサイドカバー42の上縁42aの前方に位置する。
フロントカバー41は、車両側面視では、後上がりに傾斜している。
リブ136は、フロントカバー41の下端縁140の前端140aの後方に位置するとともに、フロントカバー41の下部の左右の側面部41b,41b(右側の側面部41bは不図示)の車幅方向内側に位置する。
リブ136は、図5の車両側面視では、フロントカバー41の下端縁140の後部に重なる。詳細には、車両側面視で、リブ136の上部がフロントカバー41の下端縁140の後部に重なる。言い換えれば、フロントカバー41の下端縁140の後部は、車両側面視で、リブ136の上部に車幅方向外側から重なる。図5では、リブ136がフロントカバー41の下端縁140に重なる重なり部136cを区別し易いように、重なり部136cにドットが付されている。
図5、図8及び図9を参照し、ライセンスプレート49は、フロントカバー41の前方且つフロントフェンダー38の上方に配置されるライセンスプレートホルダー143に支持される。
ライセンスプレートホルダー143は、ライセンスプレート49を支持する板状のホルダー143aと、ホルダー143aから後方に延びるステー143bとを備える。
ホルダー143aは、正面視で車幅方向に長い長方形状の板であり、車両側面視では、後上がりに傾斜している。
ライセンスプレート49は、正面視で車幅方向に長い長方形状の板であり、ホルダー143aの前面に取り付けられる。ライセンスプレート49は、車両側面視では、後上がりに傾斜している。
すなわち、ライセンスプレートホルダー143は、フロントカバー固定具127,127によって、フロントカバー固定部121c,121cに、フロントカバー41と共締めされる。
ライセンスプレート49及びホルダー143aは、図9の正面視では、フロントフェンダー38のリブ136に前方から重なり、リブ136を前方から覆う。
ライセンスプレート49及びホルダー143aは、車両側面視では、フロントフェンダー38の前縁130aとフロントカバー41との間に位置する。
リブ136が前方に凸のV字状であるため、リブ136によって走行風を効率良く左右に振り分けることができ、空力特性が良い。
また、リブ136によって、フェンダー固定部31a,31a及び固定孔135,135を前方から覆って隠すことができるため、フェンダー固定部31a,31a等を隠して外観性を向上できるとともに、フロントフェンダー38に付着した雨水等がフェンダー固定部31a,31a及びヘッドパイプ15等に侵入することを抑制できる。
さらに、ライセンスプレート49及びライセンスプレートホルダー143の配置を調整することで、リブ136側に流れる走行風Wを調整できる。
この構成によれば、フロントフェンダー38の上面の凸形状のリブ136によって、フロントフェンダー38の上面とフロントカバー41の下端縁140との間に流れる走行風Wを整流でき、空力特性を向上できる。
また、フロントカバー41は、車体フレーム10のヘッドパイプ15に締結される支持部材86によって支持される。この構成によれば、支持部材86を調整することで、ヘッドパイプ15側の形状を変更しなくとも、フロントカバー41とフロントフェンダー38との位置関係を調整でき、空力特性を調整し易い。
また、ライセンスプレート49は、フロントカバー41を支持する支持部材86に支持される。このため、簡単な構造でライセンスプレート49を支持できる。
また、前輪2を支持する左右一対のフロントフォーク30,30を連結するブリッジ部材31を備え、ブリッジ部材31は、フロントフェンダー38の上面が固定されるフェンダー固定部31a,31aを備え、リブ136は、フェンダー固定部31a,31aの前方に設けられる。この構成によれば、フロントフェンダー38に付着する雨水等がフェンダー固定部31a,31aに侵入することを抑制できる。また、フェンダー固定部31a,31aをリブ136で隠して外観性を向上できる。
上記実施の形態では、ホーン126は、ヘッドパイプ15のステー部120のホーン取付部120cに取り付けられるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ホーン126を固定具を介して支持部材86に取り付けて、支持部材86によってホーン126を支持しても良い。
上記実施の形態では鞍乗り型車両として自動二輪車1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両、及び4輪以上を備えた鞍乗り型車両などの鞍乗り型車両に適用可能である。
2 前輪
10 車体フレーム(車体)
15 ヘッドパイプ
30 フロントフォーク
31 ブリッジ部材
31a フェンダー固定部(固定部)
38 フロントフェンダー
41 フロントカバー
49 ライセンスプレート
86 支持部材
126 ホーン
136 リブ
140 下端縁
Claims (7)
- 前輪(2)を上方から覆うフロントフェンダー(38)と、前記フロントフェンダー(38)の上方で車体(10)を前方から覆うフロントカバー(41)とを備える鞍乗り型車両において、
前記フロントフェンダー(38)は上面に凸形状のリブ(136)を備え、
前記リブ(136)は、車両側面視で、前記フロントカバー(41)の下端縁(140)に重なることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記リブ(136)は、前記フロントフェンダー(38)の前記上面で車幅方向に延びる線形状であり、前記線形状は、平面視で、前方に凸のV字状であることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。
- 前記フロントカバー(41)は、前記車体(10)のヘッドパイプ(15)に締結される支持部材(86)によって支持されることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両。
- ホーン(126)が前記支持部材(86)に支持されることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両。
- ライセンスプレート(49)が前記支持部材(86)に支持されることを特徴とする請求項3または4記載の鞍乗り型車両。
- 前記リブ(136)は、正面視において、前記ライセンスプレート(49)によって少なくとも一部が覆われることを特徴とする請求項5記載の鞍乗り型車両。
- 前記前輪(2)を支持する左右一対のフロントフォーク(30)を連結するブリッジ部材(31)を備え、
前記ブリッジ部材(31)は、前記フロントフェンダー(38)の上面が固定される固定部(31a)を備え、
前記リブ(136)は、前記固定部(31a)の前方に設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
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