JP2019181479A - 偏平断面パイプの管端部精密加工方法 - Google Patents

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邦洋 山口
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Abstract

【課題】 偏平断面パイプにおいて精密仕上げが要求される管端部に、能率的且つ低コストで精密加工が行えるようにした新規な加工方法を提供する。【解決手段】 本発明は、円筒状の丸パイプを始発ワークW1とし、これに塑性加工を施すことにより管断面を偏平状とするパイプの管端部Eの精密加工方法であり、管端部精密加工工程において、外形規制型22と内形規制型21とを管端部Eに作用させて精密塑性変形を発現させるものであり、外形規制型22は、ワークWにおける偏平断面の長軸を合わせ面とするような半割状態に対設された型要素を組み合わせて成り、一方、内形規制型21は、管端部Eの内側に入り込む形状を成し、管端部Eが外形規制型22によって挟み込まれる際に、内形規制型21を管端部E内に挿入し、管端部Eに精密塑性変形を発現させることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、各種配管、例えば空調用コンプレッサ等に付設される配管の加工方法に関するものであって、特に偏平断面パイプの管端部精密加工方法に係るものである。
例えば空調用コンプレッサ等には冷媒を流すために各種の配管が設けられている(例えば特許文献1参照)。この種の配管、すなわち流体を案内するパイプにあっては、用途によっては楕円形、長円形等の偏平断面とすることが好ましい場合があり、且つその寸法公差も極めて厳密な要求がされている。例えば管端部においては、外寸が±0.05mmの公差が要求され、これは正に精密仕上加工と言える。
ところで、このような精密加工を管端部に施す場合、例えば円形断面のパイプであれは、研摩加工や切削加工によって仕上げることも不可能ではないが、断面が偏平形状のパイプである場合には、このような後加工による仕上加工は現実的でない。
特開平10−281682号
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、偏平断面パイプにおいて精密仕上げが要求される管端部を、内側規制型(内形規制型)と外側規制型(外形規制型)とによって内外から強固に規制することにより、能率的且つ低コストで管端部に精密加工が行えるようにした新規な加工方法の開発を技術課題としたものである。
まず請求項1記載の、偏平断面パイプの管端部精密加工方法は、
円筒状の丸パイプを始発ワークとし、この始発ワークに塑性加工を施すことにより、管断面を偏平状とするパイプにおける管端部の精密加工方法であって、
この方法は、管端部精密加工工程において、外形規制型と内形規制型とを管端部に作用させて精密塑性変形を発現させるものであり、
前記外形規制型は、ワークにおける偏平断面の長軸を合わせ面とするように半割状態に対設された型要素を組み合わせて成り、
一方、前記内形規制型は、管端部の内側に入り込む形状を成し、管端部が外形規制型によって挟み込まれる際に、内形規制型が管端部内に挿入され、管端部に精密塑性変形を発現させるものであることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の、偏平断面パイプの管端部精密加工方法は、前記請求項1記載の要件に加え、
前記始発ワークに塑性加工を施すことにより、管断面を偏平状とするパイプを得るにあたっては、
まず始発ワーク準備工程において円形断面の必要円弧長を有する円筒状の丸パイプを準備し、
次いで、曲げ加工工程において、前記円形断面の始発ワークを管長手方向において所望角度曲げ加工して中間ワークを得、
その後、偏平断面加工工程において、前記曲げ加工を経て得られた中間ワークを対向的に押しつぶすようにして、偏平断面のパイプを得るようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項3記載の、偏平断面パイプの管端部精密加工方法は、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記管端部精密加工工程は、偏平断面加工工程と同時に行う工程であることを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
すなわち請求項1記載の発明によれば、円筒状の丸パイプ(ワーク)を外側から一対の外形規制型によって強制的に挟み込みながら、精密仕上げが要求される管端部においては、ワークの内側に内形規制型を押し込むため、管端部の精密加工(精密仕上加工)がプレス型によって能率的に行える。言い換えれば、管端部を内側と外側から強固に規制するため、プレス型による加工でも所望の高精度が得られる。
また請求項2記載の発明によれば、ワークは、丸パイプから、管長手方向において曲がりを有する曲げパイプに形成され、ここから更に偏平断面パイプに形成されるものであり、各工程におけるワークの形状変化を具体的なものとする。
また請求項3記載の発明によれば、偏平断面加工工程と管端部精密加工工程とを同時に行うため、工程数の削減化やコストの低減化等が図られる。
本発明により得られる偏平断面パイプを適用したコンプレッサ及びこのコンプレッサを組み込んで成る室外機を示す斜視図(a)(b)、並びに始発ワークである丸パイプが偏平断面パイプに形成されるまでのワークの形状変化を段階的に示す斜視図(c)〜(e)である。 始発ワークが偏平断面パイプに形成されるまでの形状変化を段階的に示す斜視図(a)〜(c)、並びに偏平断面加工工程及び管端部精密加工工程を段階的に示す加工型の断面図(d)〜(f)である。 管端部精密加工工程において管端部が内形規制型と外形規制型とによって強固に規制される様子を段階的に示す断面図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法をも含むものである。
本発明においては、一例として図1(c)〜(e)に示すように、偏平断面パイプ1の始発ワークW1として丸パイプを適用するものであり、管端部精密加工方法(偏平断面パイプの管端部精密加工方法)の説明に先立ち、まず加工対象となるワークWから説明する。
完成状態のワークWたる偏平断面パイプ1は、上記図1(e)に示すように、管長手方向断面が偏平状または楕円形(長円状)である筒状パイプであり、且つ管長手方向において曲がりを有するものである。ここで当該部位を曲がり部11とし、ここではほぼ90度の角度に曲げられている。
このため偏平断面パイプ1は、曲がり部11を境に、短い管部と長い管部とに分けられ、これらを各々、短手部12・長手部13とする。また、このように管長手方向において曲がりを有した偏平断面パイプ1は、例えば図1(a)・(b)に示すように、空調機器の室外機Mに組み込まれるコンプレッサC等に取り付けられる。
更にまた、偏平断面パイプ1は、上記のように円形断面のストレートパイプ(いわゆる円筒状の丸パイプ)を始発ワークW1とし、これに曲げ加工、偏平断面加工、管端部精密加工を施して得られるものである。ここで始発ワークW1から完成ワークたる偏平断面パイプ1に至るまでの加工途中のワークWを中間ワークW2と総称する。
なお偏平断面パイプ1の管端部E、特にここでは短手部12の管端部Eについては、その外周側が高精度(例えば±0.05mm程度の公差)に精密仕上加工されるものであり、これは塑性加工で行われるため、当該加工による変形を精密塑性変形と称することがある。
次に、偏平断面パイプ1を得るための各工程、具体的には始発ワーク準備工程、曲げ加工工程、偏平断面加工工程、管端部精密加工工程について説明する。
(1)始発ワーク準備工程
始発ワーク準備工程は、例えば適宜のパイプ長を有した円筒状の丸パイプを準備する工程である。ここで始発ワークW1は、その後に塑性加工が施され、断面が偏平状に形成されるため、始発ワークW1の円形断面は、当然ながら最終断面である偏平形状に変形するのに必要な円弧長を有するものである。
また、始発ワークW1となる円筒状の丸パイプ自体は、平面矩形状の板材から筒状に丸めて形成することも可能であるし、既に所望径の長尺丸パイプがある場合には、ここから適宜の長さずつカットして始発ワークW1を得ることも可能である。
因みに、始発ワークW1の素材としては、例えば銅が挙げられ、丸パイプの肉厚寸法は、一例として1mm程度である。
(2)曲げ加工工程
曲げ加工工程は、始発ワークW1の長手方向に曲がりを形成する工程であり(図1(c)〜(d)参照)、これにより始発ワークW1は管長手方向の途中に曲がり部11を有した中間ワークW2となる。因みに当該曲げ加工には、例えば油圧を利用した一般的なパイプベンダーを用いることができる。
なお、上記説明では、始発ワーク準備工程において所望の長さ寸法のワークWを得るように説明したが、ワークWを所望の長さにカットする段階は、この曲げ加工工後でも構わない。この場合、例えば当該曲げ加工によって形成した曲がり部11を基準として短手部12と長手部13を獲得するように、ワークWの残余部を切り落とし、所望長さの中間ワーク(曲げワーク)W2を得るものである。
(3)偏平断面加工工程
偏平断面加工工程は、前記曲げ加工工程を経て得られた中間ワークW2を、上下または左右などから対向的に押しつぶすようにして、中間ワークW2の断面を円形から偏平断面に形成する加工工程であり(図1(d)〜(e)参照)、これにより中間ワークW2は、偏平断面パイプ1となる。
なお、本実施例では当該偏平断面加工工程において、後述する管端部精密加工を一挙に行うため、詳細は後述する。
(4)管端部精密加工工程
管端部精密加工工程は、上記偏平断面加工工程を経て得られた中間ワークW2(偏平断面パイプ1)の管端部Eに精密塑性変形を発現させる工程であり、その公差は一例として±0.05mmである。因みに、ほぼ同じサイズの一般的なプレス公差は±0.5mmであり、本実施例では10倍厳しい精度となる。
なお、本実施例では上述したように、管端部精密加工工程と偏平断面加工工程とを同時に行うものであり、中間ワークW2を一対の加工型(金型)2で挟み込んで、これらの加工を行うものである。また、特に精密仕上げが要求される管端部E(ここでは短手部12)には中間ワークW2であるパイプ材の内外に内形規制型21と外形規制型22とを作用させて当該加工を行うものであり、以下、この加工型2について説明する。
加工型2は、一例として図2(d)〜(f)・図3に示すように、中間ワークW2の外側を規制する(強制する)外形規制型22と、精密仕上加工が要求される管端部Eの内側に差し込まれる内形規制型21とを具えて成る。
また外形規制型22は、偏平断面パイプ1における偏平断面の長軸を合わせ面とするように半割状態に対設された型要素の組み合わせであり、これを便宜上、上型221と下型222とする。なお、上記図2(d)〜(f)では型割れ方向が上下方向であるため、対を成す型要素を上型221と下型222と称したが、型の配置すなわち型割れ方向(分離方向)は、必ずしも上下方向に限定されるものではなく、例えば水平方向(左右方向)に分かれるようにしても構わない。
また、本実施例では下型222を固定状態に設けておき、上型221を昇降動させることで、これら型要素で中間ワークW2を強固に挟み込み、中間ワークW2の円形断面を押しつぶすような塑性加工(断面偏平加工)を行うものである。
なお、中間ワークW2は、上記図2(d)〜(f)に示すように、曲がり部11が最も下になるような姿勢(言わばV字姿勢)で下型222にセットされる。このため下型222は、側面投影状態で、上部が下方に凹んだ谷状に形成される一方、上型221は、側面投影状態で、下部が下方に突出した山状(逆山状)に形成される。そして、加工型2(外形規制型22)による押し込み加工時には、上型221の突起と、下型222の凹みを噛み合わせるような状態とする。
もちろん上型221と下型222には、中間ワークW2の上下半分ずつを受け入れる収容部221C・222Cが彫り込み状に形成されており、これは完成ワークたる偏平断面パイプ1の外形形状とほぼ一致する。
次に内形規制型21について説明する。
内形規制型21は、上記上型221と下型222で中間ワークW2を外側から挟み込む際に、管端部Eの内側に差し込む芯金部材である。ここで本実施例では、短手部12の管端部Eを精密加工するため、短手部12側のみに内形規制型21を差し込むが、両方の管端部Eに精密加工を施す場合には、両方の管端部Eに内形規制型21を差し込むものである。
また、内形規制型21の具体的な差し込み方について説明すると、中間ワークW2の外形挟み込み、すなわち本実施例では、一例として上記図2(d)〜(f)に示すように、上型221が下降して行き、下型222(収容部222C)に載置した中間ワークW2に当接した際に、短手部12の管端部E内に内形規制型21を差し込むものである。これは、いわゆるフライングカム機構23と称されるものであり、以下これについて説明する。
フライングカム機構23は、一例として上記図2(d)〜(f)に示すように、前記上型221が取り付けられる上型取付盤221Bに対し、芯金となる内形規制型21のカム本体24を、外形規制型22に保持された中間ワークW2(管端部E)に向けてスライド自在に構成して成る。
またフライングカム機構23は、前記下型222が取り付けられる下型取付盤222Bに対し、カム本体24の上記スライドを案内するスライドガイド25を具えて成るものである。
ここで図中符号26はカム本体24を保持する本体保持ブロックであり、符号27は本体保持ブロック26を上型取付盤221Bに対しスライド自在とする摺動構造である。
なお、上型221が下降して行き、下型222(収容部222C)に載置した中間ワークW2に当接した際(中間ワークW2を外形規制型22で挟んだ際)に、本体保持ブロック26とスライドガイド25とが当接するように構成されており、スライドガイド25の上面(当接面)は外形規制型22に向かって下り傾斜を有する傾斜面25Sとして形成され、本体保持ブロック26の下面(当接面)もこれとほぼ同じ角度の傾斜面26Sとして形成される。このため下降してきた本体保持ブロック26の傾斜面26Sが、スライドガイド25の傾斜面25Sに当接すると、本体保持ブロック26が外形規制型22に向かってスライドするようになり(上型221の下降方向に対し斜め方向のスライド)、最終的にカム本体24の先端を、上型221と下型222によって挟み込まれた中間ワークW2の管端部E内に押し込む構成となっている。
なお、カム本体24自体は、完成ワークたる偏平断面パイプ1の内形とほぼ同じ断面を有する細長いロッド状に形成されるものの、その差し込み先端側は先窄まり状(先細状)に形成され(ここを先窄まり部24aとする)、中間ワークW2(管端部E)への差し込みが確実且つ円滑に行えるように考慮されている。すなわち、カム本体24自体は、先端側の先窄まり部24a以外が、偏平断面パイプ1の内形とほぼ同じ形状に形成されるものである。
因みに、カム本体24の先端側に先窄まり部24aを形成するのは、カム本体24を全長にわたって偏平断面パイプ1の内形とほぼ同じ断面形状に形成すると、カム本体24における偏平断面の長軸寸法が、中間ワークW2の内径寸法よりも大きくなり、カム本体24を、円形断面を有する中間ワークW2に挿入することができないためである(偏平断面加工開始時の図3(a)参照)。
加工型2は、以上のような基本構造を有するものであり、以下、この加工型2を適用して円形断面の中間ワークW2を、偏平断面のワークW(偏平断面パイプ1)に加工する態様について説明する。
(a) 中間ワークの下型へのセット
まず、実質的な加工に先立ち、例えば図2(d)に示すように、作業者の手作業等によって中間ワークW2を外形規制型22の下型222にセットする。この際、中間ワークW2の曲がり部11を下に向けた状態で、下型222の収容部222C内に中間ワークW2を載置する。もちろん、このような作業を行う際には、当然、上型221と下型222とが充分に離反しており、このような作業が行える充分な作業スペースが確保された状態となっている。
(b) 上型の下降とカム本体のスライド(偏平断面加工開始)
その後、例えば図2(d)〜(e)に示すように、上型221を下降させ、外形規制型22で中間ワークW2を挟み込むようにする。
ここで上型221(上型取付盤221B)の下降に伴い、例えば図2(e)に示すように、フライングカム機構23の本体保持ブロック26も下降するものであり、やがて本体保持ブロック26の傾斜面26Sがスライドガイド25の傾斜面25Sに当接する。すると上記図2(e)に示すように、摺動構造27によって本体保持ブロック26が傾斜面25Sに沿って押し出されるようになり、カム本体24が、中間ワークW2の管端部E(短手側)内に向けて押し込まれるものである。
なお、上記図2(e)は、上型221が、下型222にセットされた中間ワークW2に接触し始めた状態(言わば偏平断面加工開示時)、つまり中間ワークW2の断面がまだ円形の状態を骨格的に図示したものであり(図3(a)参照)、そのためカム本体24も中間ワークW2の管端部E内にまだ挿入されていない状態で描いている。しかしながら、例えばこの状態で既にカム本体24の先窄まり部24aを管端部E内に幾らか挿入しておくこと等は可能であり、これが例えば図3(a)に示す状態である。
(c) 偏平断面加工の進行
その後、例えば図3(b)に示すように、更に上型221を下型222に押し込んで行くものであり、これを受けて中間ワークW2は断面が徐々に押し潰されるようになり、次第に偏平状態を呈するようになる。もちろん、上型221の下降に伴い、外形規制型22と中間ワークW2との間に存在していた間隙が徐々になくなって行くものであり、これにより中間ワークW2の外形が外形規制型22(収容部221C・222C)に倣う形状に変形して行く。
また、上型221の下降に伴い、フライングカム機構23についても、カム本体24を更に中間ワークW2の管端部Eに挿入させて行くものである。ここでカム本体24の先端部は、上記のように先窄まり状に形成されているため、上記図3(b)では、図3(a)で図示した先窄まり部24aよりも幾分大きな先窄まり部24aとして描いている。
(d) 偏平断面加工終了時
その後、更に上型221を下降させ、例えば図3(c)に示すように、側面から見て上型221が下型222に隙間なく密着すると、偏平断面加工が終了となる。この状態では、外形規制型22と中間ワークW2との間に存在していた間隙がほぼ完全になくなり、中間ワークW2の外形が外形規制型22(収容部221C・222C)に隙間なく密着した状態となる。そして、この段階で中間ワークW2は、所望の偏平断面となる。
また、上記偏平断面加工終了時には、フライングカム機構23についても、カム本体24が管端部E内に更に進入した状態となっており、このため上記図3(c)に示すように、中間ワークW2の内側に、先窄まり部24aでないカム本体24が管端部E内に隙間なく密着した状態となり、管端部Eにおいて精密仕上加工が成される。
このように本実施例においては、管端部Eでは、偏平断面加工と精密仕上加工とが一挙に成されるものであり、以下これについて説明する。
外形規制型22は、円形断面の中間ワークW2の外側を所望形状に変形させるものであるが、本実施例では精密仕上げを要する管端部Eの内側に、内形規制型21(カム本体24)を差し込むために、管端部Eでは外形規制型22が単に中間ワークW2の表面形状を形成することにとどまらず、管端部Eにおけるワーク材料(肉)を外側と内側から強固に規制・強制することになり、外側の精密仕上げが行えるものである(所望精度が実現できる)。
因みに、断面変形の基本的な考え方としては、内側及び外側から規制された管端部Eは、加工前の円形断面と、加工後の偏平断面とにおいて体積が一致するものとして、ワーク材料の塑性流動を想定しており、ワークW自体の板厚(肉厚)も変わらない想定としている。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず、上述した基本の実施例では、カム本体24の先窄まり部24aの形状を、偏平断面パイプ1の内形を縮小した形状で図示したが(図3(a)・(b)参照)、先窄まり部24aは、偏平断面加工開始時の管端部E内に入り込む形状であればよいため、例えば円形断面にすることができ、必ずしも偏平断面(縮小形状)とする必要はない。すなわち、カム本体24の先窄まり部24a以外については、完成ワークたる偏平断面パイプ1の内形とほぼ同じ形状とすることが望ましいが、先窄まり部24aについては、必ずしも偏平断面に形成する必要はないものである。
また、上記図3では、偏平断面加工開始直後、管端部E内に入り込む先窄まり部24aは、中間ワークW2の内側に接触しない状態で描いたが(図3(b)参照)、中間ワークW2の偏平断面加工を促進させ得ることを考慮すれば、例えば楕円形断面の先窄まり部24aの長軸部分を、加工開始直後から積極的に中間ワークW2の内形に当接させることも可能である。
また、上記図3の偏平断面加工終了時では、カム本体24がワークW(偏平断面パイプ1)の内形に密着した状態で図示したが、カム本体24は偏平断面パイプ1の内形と全く同じ断面形状に形成する必要はなく、例えばワークWの素材や性状(変形し易さ等)あるいは肉厚等によっては、ワークWに対し部分的に隙間を形成することも可能である。
また先に述べた基本の実施例では、偏平断面加工工程と管端部精密加工工程とを一挙に行うように説明したが、ワークWの肉厚が比較的厚い場合や、ワークWの素材として加工し難い素材である場合などには、これらの加工工程を別々に行うことが可能である。この場合、各工程を担う成形型(金型)も各工程において別々に設けるものである。具体的には、例えば偏平断面加工型は、上型と下型とによる外形規制型のみで構成することができ、フライングカム機構は必ずしも必要ではない。一方、管端部精密仕加工型は、上型と下型とによる外形規制型に加え、フライングカム機構を組み込むものである。
また、ワークWの外側を外形規制型22で強制的に規制しながら、且つ精密仕上げが要求される管端部Eに内形規制型21を差し込み、偏平断面加工と管端部精密加工とを一挙に行う着想自体は、管長手方向に曲がり部11を有しないストレート状のパイプにも適用できる手法である。
1 偏平断面パイプ
11 曲がり部
12 短手部
13 長手部
E 管端部

2 加工型(金型)
21 内形規制型
22 外形規制型
221 上型
221B 上型取付盤
221C 収容部
222 下型
222B 下型取付盤
222C 収容部
23 フライングカム機構
24 カム本体
24a 先窄まり部
25 スライドガイド
25S 傾斜面
26 本体保持ブロック
26S 傾斜面
27 摺動構造

W ワーク
W1 始発ワーク
W2 中間ワーク
M 室外機
C コンプレッサ

Claims (3)

  1. 円筒状の丸パイプを始発ワークとし、この始発ワークに塑性加工を施すことにより、管断面を偏平状とするパイプにおける管端部の精密加工方法であって、
    この方法は、管端部精密加工工程において、外形規制型と内形規制型とを管端部に作用させて精密塑性変形を発現させるものであり、
    前記外形規制型は、ワークにおける偏平断面の長軸を合わせ面とするように半割状態に対設された型要素を組み合わせて成り、
    一方、前記内形規制型は、管端部の内側に入り込む形状を成し、管端部が外形規制型によって挟み込まれる際に、内形規制型が管端部内に挿入され、管端部に精密塑性変形を発現させるものであることを特徴とする、偏平断面パイプの管端部精密加工方法。

  2. 前記始発ワークに塑性加工を施すことにより、管断面を偏平状とするパイプを得るにあたっては、
    まず始発ワーク準備工程において円形断面の必要円弧長を有する円筒状の丸パイプを準備し、
    次いで、曲げ加工工程において、前記円形断面の始発ワークを管長手方向において所望角度曲げ加工して中間ワークを得、
    その後、偏平断面加工工程において、前記曲げ加工を経て得られた中間ワークを対向的に押しつぶすようにして、偏平断面のパイプを得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の、偏平断面パイプの管端部精密加工方法。

  3. 前記管端部精密加工工程は、偏平断面加工工程と同時に行う工程であることを特徴とする、請求項1または2記載の、偏平断面パイプの管端部精密加工方法。
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