JP2019181357A - エアクリーナ及びエアクリーナ用フィルタエレメント - Google Patents
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Abstract
【課題】エアクリーナのシール性を確保し易くできるエアクリーナを提供する。【解決手段】エアクリーナは、ケース20及びキャップ30を含むハウジング10と、ケース20とキャップ30との間に配置されたフィルタエレメント50とを備える。ケース20は第1フランジ部24を有し、キャップ30は第2フランジ部36を有する。フィルタエレメント50は、濾材51と、濾材51の外周縁に連結されていて該外周縁に沿った環状のシール部52とを有する。シール部52が第1フランジ部24及び第2フランジ部36によって挟持された状態でフィルタエレメント50がハウジング10に組付けられている。キャップ30には、シール部52の内周側に配置された内壁37が設けられており、内壁37及びシール部52のうち一方には、内壁37及びシール部52のうち他方に向かって突出した形状の突部55が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、エアクリーナ及びエアクリーナ用フィルタエレメントに関する。
特許文献1に記載のエアクリーナは、四角箱状に形成されている樹脂製のハウジングと、該ハウジングに組付けられているフィルタエレメントとを有している。ハウジングは、一端部が開口した箱状のケースと、該ケースの開口を覆うキャップとによって構成されている。ケースの開口部の周縁には外方に延びている第1フランジ部が形成されている。キャップは、ケース側の端部が開口した箱状に形成されている。キャップの開口部の周縁には、外方に延びていて第1フランジ部と対向している第2フランジ部が形成されている。フィルタエレメントは、波板状の濾材と、該濾材の外周縁に連結されているシール部とを有している。フィルタエレメントは、シール部がケースの第1フランジ部とキャップの第2フランジ部とによって挟持されることでハウジングに組付けられる。これにより、フィルタエレメントの濾材はハウジングの内部を仕切るように配置される。
特許文献1に記載のエアクリーナでは、第1フランジ部と第2フランジ部とによって挟んでシール部を弾性変形させる。これにより、ハウジングのケースとキャップとの間がシールされる。エアクリーナが高温環境下で使用された場合、シール部からの反力によって樹脂性のハウジングが塑性変形するいわゆるクリープ変形が生じ、第1フランジ部及び第2フランジ部とシール部との密着性が低下するおそれがある。特許文献1に記載のエアクリーナは、ケースとキャップとの間のシール性を確保する上で改善の余地がある。
本発明の目的は、ハウジングにクリープ変形が生じたときのシール性を確保し易くできるエアクリーナ及びエアクリーナ用フィルタエレメントを提供することにある。
上記課題を解決するためのエアクリーナは、インレット及び第1開口部を有するケース、並びにアウトレット及び前記ケースの第1開口部に対向する第2開口部を有し、前記第1開口部を覆うように該ケースに組付けられたキャップを含むハウジングと、前記ケースと前記キャップとの間に配置されたフィルタエレメントとを備え、前記ケースは、前記第1開口部の外周縁から外方に延びている第1フランジ部を有し、前記キャップは、前記第2開口部の外周縁から外方に延びていて前記第1フランジ部と対向する第2フランジ部を有し、前記フィルタエレメントは、濾材と、前記濾材の外周縁に連結されていて該外周縁に沿った環状のシール部とを有し、前記シール部が前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部によって挟持された状態で前記フィルタエレメントが前記ハウジングに組付けられたエアクリーナであって、前記キャップの前記第2開口部には、前記シール部の内周側に配置された内壁が形成されており、前記内壁及び前記シール部のうち一方には、前記内壁及び前記シール部のうち他方に向かって突出した形状の突部が形成されている。
上記構成では、キャップの第2開口部にシール部の内周側に配置されている内壁が形成されている。ハウジングにおいてシール部からの反力に起因したクリープ変形が生じた場合、第2フランジ部は第1フランジ部から離間する方向へ移動する。キャップでは、第2フランジ部の第1フランジ部から離間する方向への移動に伴い、内壁が外周側、すなわちシール部側に移動する。内壁及びシール部のうち一方には、内壁及びシール部のうち他方に向かって突出した形状の突部が形成されている。この突部によって内壁とシール部とは、突部が形成されていない構成に比して、近接することとなる。そのため、クリープ変形が生じて内壁がシール部側へ移動した際に、内壁とシール部とが当接して密着した状態となりやすい。このように、上記構成によれば、ハウジングにクリープ変形が生じたときに、内壁とシール部との間を密着した状態とすることができ、ケースとキャップとの間のシール性を確保し易くできる。
また、上記課題を解決するためのエアクリーナ用フィルタエレメントは、濾材と、前記濾材の外周縁に連結されていて該外周縁に沿った環状のシール部とを有するエアクリーナ用フィルタエレメントであって、前記シール部は、前記濾材に連結された基部と、前記濾材の高さ方向のうち前記濾材から離間する側に該基部から膨出した形状の膨出部と、該膨出部の内周面から突出した形状の突部とを含む。
フィルタエレメントは、エアクリーナのハウジングに組付けられる。エアクリーナのハウジングが、例えばインレット及び第1開口部を有するケースと、アウトレット及びケースの第1開口部に対向する第2開口部を有し、第1開口部を覆うように該ケースに組付けられたキャップとを含む場合、ケースの第1開口部の外周縁から外方に延びる第1フランジ部と、キャップの第2開口部の外周縁から外方に延びている第2フランジ部によってシール部の膨出部が濾材の高さ方向に挟持されることでフィルタエレメントがハウジングに組付けられることがある。この状態において、キャップの第2開口部にシール部の内周側に位置して膨出部と対向する内壁が設けられていると、シール部からの反力に起因してハウジングにクリープ変形が生じた際、キャップの第2フランジ部が第1フランジ部から離間する方向へ移動し、内壁が外周側、すなわちシール部側に移動する。上記構成では、フィルタエレメントのシール部において、内壁に対向する膨出部の内周面から突出した形状の突部が形成されている。フィルタエレメントがハウジングに組付けられた状態において、突部は内壁に向かって突出した形状であることから、内壁とシール部とは、突部が形成されていない構成に比して、近接することとなる。そのため、クリープ変形が生じて内壁がシール部側へ移動した際に、内壁とシール部とが当接して密着した状態となりやすい。このように、上記構成によれば、エアクリーナのハウジングに組付けた状態においてハウジングにクリープ変形が生じたときに、ハウジングとの密着状態を維持し易くできる。したがって、ハウジングにクリープ変形が生じたときのエアクリーナのシール性を確保し易くできる。
上記エアクリーナ及び上記エアクリーナ用フィルタエレメントによれば、ハウジングにクリープ変形が生じたときのエアクリーナのシール性を確保し易くできる。
エアクリーナ及びエアクリーナ用フィルタエレメントの一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。本実施形態では、車載内燃機関の吸気通路に配置されて、内燃機関の燃焼室に供給される空気を濾過するエアクリーナを例に説明する。
図1に示すように、エアクリーナ100は、ハウジング10と、該ハウジング10に組付けられているフィルタエレメント50とを有している。
ハウジング10は、ケース20を有している。ケース20は、四角板状に形成されている下壁21と、該下壁21の周縁から立設されている側壁22とを有している。側壁22は、下壁21の全周に亘って設けられており、四角筒状に構成されている。ケース20は、側壁22の先端(図1の上端)側が開口しており、該側壁22の先端部によって第1開口部23が構成されている。ケース20には、側壁22の先端、すなわち、第1開口部23の上端の外周縁から外方に平板状に延びている第1フランジ部24が設けられている。第1フランジ部24は、第1開口部23の外周縁に沿って四角環状に形成されている。ケース20は、側壁22に連結されているインレット25を有している、インレット25は、筒状に形成されていて、側壁22の第1方向(図1の左右方向)における一端部(図1の右端部)から外方に延びている。ケース20は、例えば、硬質の樹脂によって構成されており、下壁21、側壁22、及び第1フランジ部24を一体物として成形した後、インレット25を溶着することで形成されている。
ハウジング10は、ケース20を有している。ケース20は、四角板状に形成されている下壁21と、該下壁21の周縁から立設されている側壁22とを有している。側壁22は、下壁21の全周に亘って設けられており、四角筒状に構成されている。ケース20は、側壁22の先端(図1の上端)側が開口しており、該側壁22の先端部によって第1開口部23が構成されている。ケース20には、側壁22の先端、すなわち、第1開口部23の上端の外周縁から外方に平板状に延びている第1フランジ部24が設けられている。第1フランジ部24は、第1開口部23の外周縁に沿って四角環状に形成されている。ケース20は、側壁22に連結されているインレット25を有している、インレット25は、筒状に形成されていて、側壁22の第1方向(図1の左右方向)における一端部(図1の右端部)から外方に延びている。ケース20は、例えば、硬質の樹脂によって構成されており、下壁21、側壁22、及び第1フランジ部24を一体物として成形した後、インレット25を溶着することで形成されている。
ハウジング10は、ケース20に組付けられるキャップ30を有している。キャップ30は、四角板状に形成されている上壁31と、該上壁31の周縁から立設されている周壁32とを有している。周壁32は、上記第1方向における一端部を構成している前壁33、該前壁33の反対側に配置されている後壁34、及び前壁33と後壁34とを接続する一対の対向壁35を有している。一対の対向壁35は形状が同じであって、図1には一対の対向壁35のうちの一方のみを示している。後壁34は、上壁31からケース20側に延びている第1縦壁34Aと、該第1縦壁34Aの先端(図1の下端)から前壁33から離間する方向(図1の左方)に延びている横壁34Bと、該横壁34Bの先端(図1の左端)からケース20側に延びている第2縦壁34Cとからなり、段差状に形成されている。キャップ30には、周壁32の先端の外周縁から外方に平板状に延びている第2フランジ部36が設けられている。第2フランジ部36は、第1フランジ部24と平行に延びている延設板36Aと、該延設板36Aからケース20側に屈曲して延びている外壁36Bとからなる。延設板36Aは、周壁32の全周に亘って設けられており、第1フランジ部24と対向している。延設板36Aは、第1フランジ部24よりも外方に延びている。外壁36Bは、ケース20の第1開口部23に至るまで延びている。外壁36Bは、第1フランジ部24の外方を覆っている。
キャップ30には、周壁32の先端からケース20側に延びている内壁37が設けられている。内壁37は、周壁32の全周に亘って設けられており、四角筒状に形成されている。内壁37は、第2フランジ部36の延設板36Aよりもケース20側に延びている。内壁37の内面は、周壁32の内面と面一に形成されている。キャップ30は、周壁32の先端(図1の下端)側が開口しており、該周壁32の先端部、及び内壁37によって第2開口部38が構成されている。すなわち、第1フランジ部24は、第2開口部38の外周縁から外方に延びているといえる。
キャップ30は、周壁32から外方に突設されているアウトレット39を有している。アウトレット39は、周壁32における後壁34の第1縦壁34Aから外方に延びている。アウトレット39は筒状に形成されている。また、キャップ30には、周壁32の外周面と第2フランジ部36の上面とに連結されている複数のリブ40も設けられている。キャップ30は、例えば、ケース20と同様に硬質の樹脂によって構成されており、上壁31、周壁32、第2フランジ部36、内壁37、及びリブ40を一体物として成形した後、アウトレット39を溶着することで形成されている。
フィルタエレメント50は、ケース20とキャップ30との間に配置されている。フィルタエレメント50は、濾材51と、濾材51の外周縁に連結されていて該外周縁に沿った環状のシール部52とを有している。フィルタエレメント50は、シール部52がケース20の第1フランジ部24及びキャップ30の第2フランジ部36によって挟持されることでハウジング10に組付けられている。以下では、シール部52が第1フランジ部24及び第2フランジ部36によって挟持される方向、すなわち第1方向と直交する方向(図1の上下方向)を濾材51の高さ方向という。
図1に示すように、エアクリーナ100では、フィルタエレメント50をケース20とキャップ30との間に配置した状態で、図示しないクリップ等によって第1フランジ部24及び第2フランジ部36を上記高さ方向に挟むことで、ケース20とキャップ30とが組付けられている。これにより、ケース20の第1開口部23がキャップ30によって覆われている。
図2に示すように、濾材51は、シート状の濾紙や不織布を襞折りすることによって波板状に形成されている。濾材51は、ハウジング10の内部に配置され、該ハウジング10の内部を仕切っている。
シール部52は、濾材51の上端部における外周縁に連結されている基部53を有している。基部53は、濾材51の外周縁の全周に亘って設けられている。基部53は、第1フランジ部24に載置されている。シール部52は、基部53から濾材51の高さ方向(図2の上下方向)のうち濾材51から離間する第2フランジ部36側に膨出した形状の膨出部54を有している。膨出部54は、基部53の外周部に設けられていて、図2に破線で示すように、外周側(図2の右側)ほど膨出度合いが大きくなっている。膨出部54の第2フランジ部36側の上面54Aは、外周側ほど第2フランジ部36側に位置するように傾斜している。膨出部54の内周面54Bは、キャップ30の内壁37と対向している。すなわち、シール部52の内周側に内壁37が配置されている。基部53及び膨出部54は、第1フランジ部24及び第2フランジ部36によって上記高さ方向に挟まれている。これにより、膨出部54は、その上面54Aが図2に破線で示す状態から図2に実線で示す状態となるように弾性変形している。そのため、シール部52が第1フランジ部24及び第2フランジ部36と密着し、ケース20とキャップ30との間がシールされている。
また、シール部52には、膨出部54の内周面54Bから内壁37に向かって突出した形状の突部55が形成されている。突部55は、膨出部54の内周面54Bにおける上端部に設けられている。突部55は、膨出部54の内周面54Bにおいて、全周に亘って連続して設けられている。突部55は、内壁37側に円弧状に突出していて、内壁37側の先端部ほど細くなった先細り形状に形成されている。図2に示す状態において、突部55は、内壁37から離間して配置されている。シール部52は、例えば、発泡樹脂によって構成されており、基部53、膨出部54、及び突部55を一体物として成形することで形成されている。フィルタエレメント50は、ハウジング10に組付けられる前の状態において、シール部52の断面形状が膨出部54の上端部と、突部55とによって2つの頂部を有する形状となるように形成されている。
図1に矢印で示すように、エアクリーナ100の上流側の吸気通路を流れる空気は、インレット25を通じてハウジング10の内部に導入される。インレット25を通じて導入された空気は、まずケース20の内部に流入する。ケース20の内部に流入した空気は、フィルタエレメント50の濾材51を通過することで濾過され、その後、キャップ30の内部へと流出する。キャップ30の内部に流出した空気は、アウトレット39を通じてエアクリーナ100から下流側の吸気通路へと排出されて内燃機関の燃焼室に供給される。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)本実施形態では、キャップ30の第2開口部38にシール部52の内周側に配置されている内壁37が形成されている。
(1)本実施形態では、キャップ30の第2開口部38にシール部52の内周側に配置されている内壁37が形成されている。
図3に示すように、ハウジング10においてシール部52からの反力に起因したクリープ変形が生じた場合、第2フランジ部36が第1フランジ部24から離間する方向(図3の上方)へ移動する。キャップ30では、第2フランジ部36の第1フランジ部24から離間する方向への移動に伴い、図3に矢印で示すように、内壁37が外周側、すなわちシール部52側に移動する。シール部52には、内壁37に向かって突出した形状の突部55が形成されている。この突部55によって内壁37とシール部52とは、突部55が形成されていない構成に比して、近接することとなる。そのため、クリープ変形が生じて内壁37がシール部52側へ移動した際に、内壁37とシール部52とが当接して密着した状態となる。このように、本実施形態によれば、ハウジング10にクリープ変形が生じたときに、内壁37とシール部52との間を密着した状態とすることができるため、ケース20とキャップ30との間のシール性を確保し易くできる。
(2)キャップ30の第2開口部38には、周壁32の先端から分岐した形状の第2フランジ部36及び内壁37が設けられている。また、第2フランジ部36は屈曲した形状に形成されている。そのため、キャップ30の第2開口部38は、形状が複雑である。本実施形態では、内壁37ではなくシール部52に突部55を形成していることから、突部55を設けることによる第2開口部38の構成の更なる複雑化を生じない。また、シール部52は、発泡樹脂からなり、キャップ30に比して弾性変形し易い素材で構成されているため、シール部52に突部55を形成した場合、キャップ30に比して成形後における成形型からの取り出し作業が容易である。したがって、エアクリーナ100を製造する上で、上記突部55を設けることによる製造コストの増大を抑えることができる。
(3)エアクリーナ100においては、ハウジング10の形状や内燃機関からの受熱による温度分布など、種々の要因によってハウジング10におけるクリープ変形が生じ易い部分が異なることがある。本実施形態では、突部55をシール部52の周方向における全周に亘って連続して設けている。そのため、エアクリーナ100において上記クリープ変形の発生箇所がシール部52の周方向において異なる場合であっても、該発生箇所において内壁37とシール部52とを密着させた状態にすることができる。したがって、ケース20とキャップ30との間のシール性を一層確保し易くできる。
(4)本実施形態では、突部55を円弧状に形成し、内壁37側ほど先細りした形状とした。そのため、内壁37とシール部52とが当接して突部55が圧縮されたときに、該突部55が変形し易くなる。したがって、エアクリーナ100において上記クリープ変形が生じたときに、内壁37とシール部52との接触面積を増大させることができ、ケース20とキャップ30との間のシール性向上に貢献できる。
(5)エアクリーナ100のハウジング10に組付けられるフィルタエレメント50のシール部52に突部55を形成している。上述したように、エアクリーナ100のハウジング10は、第1開口部23及びインレット25を有するケース20と、ケース20の第1開口部23に対向する第2開口部38及びアウトレット39を有し、第1開口部23を覆うようにケース20に組付けられるキャップ30とを有している。そして、ケース20の第1開口部23の外周縁には外方に延びる第1フランジ部24が設けられ、キャップ30の第2開口部38の外周縁には外方に延びる第2フランジ部36が設けられている。こうしたハウジング10にフィルタエレメント50が組付けられる際には、第1フランジ部24と第2フランジ部36とによってシール部52の膨出部54が上記高さ方向に挟持される。
キャップ30の第2開口部38には、シール部52の内周側に位置して膨出部54と対向する内壁37が設けられている。フィルタエレメント50がハウジング10に組付けられた状態において、シール部52からの反力に起因してハウジング10にクリープ変形が生じた際、内壁37はシール部52側に移動する。本実施形態のように、フィルタエレメント50のシール部52に、内壁37に対向する膨出部54の内周面54Bから突出した形状の突部55を設けた場合、突部55は内壁37に向かって突出した形状であることから、内壁37とシール部52とは、突部55が形成されていない構成に比して、近接することとなる。そのため、クリープ変形が生じて内壁37がシール部52側へ移動した際に、内壁37とシール部52とが当接して密着した状態となる。したがって、エアクリーナ100のハウジング10に組付けた状態においてハウジング10にクリープ変形が生じたときに、ハウジング10との密着状態を維持し易くなる。そのため、ハウジング10にクリープ変形が生じたときのエアクリーナ100のシール性を確保し易くできる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・突部55の形状を内壁37側ほど先細りした形状としたが、この構成は適宜変更が可能である。例えば、突部55を内壁37側ほど太くなる形状としてもよい。また、突部55の図1に示す断面形状を長方形状として、内壁37側とその反対側とで太さが同じになるように形成してもよい。なお、突部55をビード状に形成してもよいことはいうまでもない。
・突部55の形状を内壁37側ほど先細りした形状としたが、この構成は適宜変更が可能である。例えば、突部55を内壁37側ほど太くなる形状としてもよい。また、突部55の図1に示す断面形状を長方形状として、内壁37側とその反対側とで太さが同じになるように形成してもよい。なお、突部55をビード状に形成してもよいことはいうまでもない。
・突部55を、膨出部54の内周面54Bにおける上端部に設けたが、内周面54Bにおける下端部に設けてもよい。また、内周面54Bにおける上端部と下端部との間の位置に突部55を設けることも可能である。
・上記実施形態では、突部55をシール部52の周方向において全周に亘って連続して設けたが、この構成は適宜変更が可能である。例えば、突部55をシール部52の周方向において全周に亘って断続的に設けてもよいし、周方向における一部のみに設けることも可能である。
・突部55をシール部52ではなく内壁37に設けるようにしてもよい。また、突部55を内壁37とシール部52との双方に設けてもよい。
・上記実施形態では、突部55が内壁37から離間した位置に配置されるようにフィルタエレメント50をハウジング10に組付けて、クリープ変形が生じる前は突部55と内壁37とが当接しない構成とした。こうした構成に代えて、クリープ変形が生じる前であっても、突部55と内壁37とが当接するようにフィルタエレメント50をハウジング10に組付けるようにしてもよい。この構成は、例えば、突部55の突出量や内壁37の位置を変更すること等で実現できる。
・上記実施形態では、突部55が内壁37から離間した位置に配置されるようにフィルタエレメント50をハウジング10に組付けて、クリープ変形が生じる前は突部55と内壁37とが当接しない構成とした。こうした構成に代えて、クリープ変形が生じる前であっても、突部55と内壁37とが当接するようにフィルタエレメント50をハウジング10に組付けるようにしてもよい。この構成は、例えば、突部55の突出量や内壁37の位置を変更すること等で実現できる。
・突部55の数は1つに限らない。例えば、シール部52の内周面に上記高さ方向に並んだ複数の突部55を設けてもよい。
・フィルタエレメント50において、シール部52は、濾材51の上端部の外周縁に連結されていたが、シール部52を濾材51の下端部の外周縁に連結してもよいし、上端部と下端部の間の中間部の外周縁に連結してもよい。
・フィルタエレメント50において、シール部52は、濾材51の上端部の外周縁に連結されていたが、シール部52を濾材51の下端部の外周縁に連結してもよいし、上端部と下端部の間の中間部の外周縁に連結してもよい。
・キャップ30においてリブ40を省略してもよい。また、キャップ30において第2フランジ部36の外壁36Bを省略することも可能である。
10…ハウジング、20…ケース、21…下壁、22…側壁、23…第1開口部、24…第1フランジ部、25…インレット、30…キャップ、31…上壁、32…周壁、33…前壁、34…後壁、34A…第1縦壁、34B…横壁、34C…第2縦壁、35…対向壁、36…第2フランジ部、36A…延設板、36B…外壁、37…内壁、38…第2開口部、39…アウトレット、40…リブ、50…フィルタエレメント、51…濾材、52…シール部、53…基部、54…膨出部、54A…上面、54B…内周面、55…突部、100…エアクリーナ。
Claims (5)
- インレット及び第1開口部を有するケース、並びにアウトレット及び前記ケースの第1開口部に対向する第2開口部を有し、前記第1開口部を覆うように該ケースに組付けられたキャップを含むハウジングと、
前記ケースと前記キャップとの間に配置されたフィルタエレメントとを備え、
前記ケースは、前記第1開口部の外周縁から外方に延びている第1フランジ部を有し、
前記キャップは、前記第2開口部の外周縁から外方に延びていて前記第1フランジ部と対向する第2フランジ部を有し、
前記フィルタエレメントは、濾材と、前記濾材の外周縁に連結されていて該外周縁に沿った環状のシール部とを有し、
前記シール部が前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部によって挟持された状態で前記フィルタエレメントが前記ハウジングに組付けられたエアクリーナであって、
前記キャップの前記第2開口部には、前記シール部の内周側に配置された内壁が形成されており、
前記内壁及び前記シール部のうち一方には、前記内壁及び前記シール部のうち他方に向かって突出した形状の突部が形成されているエアクリーナ。 - 前記突部は、前記内壁及び前記シール部のうち前記シール部に形成されていて前記内壁に向かって突出した形状である
請求項1に記載のエアクリーナ。 - 前記突部は、前記シール部の周方向において全周に亘って連続して設けられている
請求項1または2に記載のエアクリーナ。 - 前記突部は、前記他方側ほど先細りした形状である
請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアクリーナ。 - 濾材と、前記濾材の外周縁に連結されていて該外周縁に沿った環状のシール部とを有するエアクリーナ用フィルタエレメントであって、
前記シール部は、前記濾材に連結された基部と、前記濾材の高さ方向のうち前記濾材から離間する側に該基部から膨出した形状の膨出部と、該膨出部の内周面から突出した形状の突部とを含むエアクリーナ用フィルタエレメント。
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JP2018074125A JP2019181357A (ja) | 2018-04-06 | 2018-04-06 | エアクリーナ及びエアクリーナ用フィルタエレメント |
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JP2018074125A JP2019181357A (ja) | 2018-04-06 | 2018-04-06 | エアクリーナ及びエアクリーナ用フィルタエレメント |
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Family Applications (1)
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2018
- 2018-04-06 JP JP2018074125A patent/JP2019181357A/ja active Pending
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