JP2019180543A - 安全帯 - Google Patents

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Abstract

【課題】胴ベルト型及びハーネス型の安全帯を確実に着脱可能な構造を有する安全帯を提供する。【解決手段】作業者の肩部に装着される肩ベルトと、作業者の腿部に装着される腿ベルトと、肩ベルト又は腿ベルトと一体に設けられるバックル217Aと、を含むハーネス型安全帯と、作業者の胴に装着される胴ベルトと、バックル217Aに対して着脱自在に装着される連結金具304Aと、を含む胴ベルト型安全帯と、を備えた安全帯であって、連結金具304Aは、バックル217Aに嵌入される嵌入片307Aを有し、バックル217Aは、嵌入片307Aが挿入される開口に連通する空間を有し、バックル217Aが連結金具304Aに装着された際に、バックル217Aが作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向に動くように、嵌入片307Aの挿入方向に向かうにつれて放射状に広がる形状を呈する。【選択図】図9B

Description

本発明は、高所で作業を行う際に着用する安全帯に関する。
高所で作業を行う作業者の墜落を阻止するための着用具として、胴ベルト型やハーネス型の安全帯が知られている(例えば特許文献1,2)。
特開2009−112369号公報 特開2013−81597号公報
胴ベルト型の安全帯は、作業者の胴の周囲に装着される胴ベルトと、構造物と胴ベルトとの間に繋がれる命綱(ロープ、ストラップ等)と、を含んで構成されている。胴ベルト型の安全帯の場合、電力線が架設された電柱上における保守点検作業に適した構造を有しているが、作業者が足場を誤って踏み外してしまった場合、墜落の際の衝撃が作業者の腰に集中し、腰を痛める虞があった。一方、ハーネス型の安全帯は、作業者の肩及び腿に連続するように装着されるベルトと、構造物とベルトとの間に繋がれる命綱(ロープ、ストラップ等)と、を含んで構成されている。ハーネス型の安全帯の場合、電力線が架設された電柱上における保守点検作業に適した構造を有している訳ではないが、作業者が誤って足場を踏み外してしまった場合であっても、墜落の際の衝撃が作業者の両肩及び両腿に分散し、作業者の1箇所に集中するようなことはない。このように、胴ベルト型及びハーネス型の安全帯は、夫々固有の構造を有していることから、高所作業の内容に応じて使い分けられているのが現状である。
そこで、本発明は、胴ベルト型及びハーネス型の安全帯を確実に着脱可能な構造を有する安全帯を提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本発明は、作業者の肩部に装着される肩ベルトと、前記肩ベルトと一体に設けられ、前記作業者の腿部に装着される腿ベルトと、前記肩ベルト又は前記腿ベルトと一体に設けられるバックルと、を含むハーネス型安全帯と、前記作業者の胴に装着される胴ベルトと、前記胴ベルトと一体に設けられ、前記バックルに対して着脱自在に装着される連結金具と、を含む胴ベルト型安全帯と、を備えた安全帯であって、前記連結金具は、前記バックルに嵌入される嵌入片を有し、前記バックルは、前記嵌入片が挿入される開口に連通する空間を有し、前記空間は、前記バックルが前記連結金具に装着された際に、前記バックルが前記作業者の動きに応じて前記作業者に近づく方向又は前記作業者から遠ざかる方向に動くように、前記嵌入片が挿入方向に向かうにつれて放射状に広がる形状を呈する。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、バックルが作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向に自在に動くため、高所作業の内容に応じて、ハーネス型安全帯及び胴ベルト型安全帯を一体又は別体として使用する態様を迅速に切り替えることが可能となる。
本実施形態に係る安全帯の一部を構成するハーネス型安全帯であって、作業者の背部となる側から示す図である。 本実施形態に係る安全帯の他の一部を構成する胴ベルト型安全帯を示す図である。 本実施形態に係る安全帯の他の一部を構成する胴ベルト型安全帯に装着される一方の連結金具を示す斜視図である。 本実施形態に係る安全帯の他の一部を構成する胴ベルト型安全帯に装着される他方の連結金具を示す斜視図である。 本実施形態に係る安全帯において、一方の連結金具を図3Aにおける+Yの側から−Yの側を眺めたときの平面図である。 本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具を図3Bにおける−Yの側から+Yの側を眺めたときの平面図である。 本実施形態に係る安全帯において、一方の連結金具を図3Aにおける+Xの側から−Xの側を眺めたときの平面図である。 本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具を図3Bにおける+Xの側から−Xの側を眺めたときの平面図である。 本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具が環状金具に隣り合っている様子を示す部分拡大図である。 本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具が環状金具に隣り合っている様子を示す別の部分斜視図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す正面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す正面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが作業者に近づく方向に動いた様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが作業者から遠ざかる方向に動いた様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す正面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す正面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが作業者に近づく方向に動いた様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが作業者から遠ざかる方向に動いた様子を示す側面図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルに連結金具を連結する前の状態を作業者の背部となる側から示す図である。 本実施形態に係る安全帯において、バックルに連結金具を連結した後の状態を作業者の背部となる側から示す図である。 本実施形態に係る安全帯を着用した状態において、バックルに連結金具を連結する前の状態を作業者の背部の側から示す図である。 本実施形態に係る安全帯を着用した状態において、バックルに連結金具を連結した後の様子を作業者の背部の側から示す図である。 作業者が本実施形態に係る安全帯を着用し、電柱上において高所作業を行う様子を示す図である。 本実施形態に係る安全帯において、連結金具の適用例を示す部分拡大図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
図1は、本実施形態に係る安全帯の一部を構成するハーネス型安全帯であって、作業者の背部の側から示す図である。図2は、本実施形態に係る安全帯の他の一部を構成する胴ベルト型安全帯を示す図である。図3Aは、本実施形態に係る安全帯の他の一部を構成する胴ベルト型安全帯に装着される一方の連結金具を示す斜視図である。図3Bは、本実施形態に係る安全帯の他の一部を構成する胴ベルト型安全帯に装着される他方の連結金具を示す斜視図である。図4Aは、本実施形態に係る安全帯において、一方の連結金具を図3Aにおける+Yの側から−Yの側を眺めたときの平面図である。図4Bは、本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具を図3Bにおける−Yの側から+Yの側を眺めたときの平面図である。図5Aは、本実施形態に係る安全帯において、一方の連結金具を図3Aにおける+Xの側から−Xの側を眺めたときの平面図である。図5Bは、本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具を図3Bにおける+Xの側から−Xの側を眺めたときの平面図である。尚、X軸は後述する挿通孔の長手方向に沿う軸であり、Y軸は後述する胴ベルトを挿通孔に挿通する方向に沿う軸であり、Z軸はX軸及びY軸に直交する軸である。図6は、本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具が環状金具に隣り合っている様子を示す部分拡大図である。図7は、本実施形態に係る安全帯において、他方の連結金具が環状金具に隣り合っている様子を示す別の部分斜視図である。図8Aは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す正面図である。図8Bは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す側面図である。図9Aは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す正面図である。図9Bは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す側面図である。図10Aは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが作業者に近づく方向に動いた様子を示す側面図である。図10Bは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの一例であって、バックルが作業者から遠ざかる方向に動いた様子を示す側面図である。図11Aは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す正面図である。図11Bは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着される前の様子を示す側面図である。図12Aは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す正面図である。図12Bは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが連結金具に装着された後の様子を示す側面図である。図13Aは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが作業者に近づく方向に動いた様子を示す側面図である。図13Bは、本実施形態に係る安全帯において、バックルの他の例であって、バックルが作業者から遠ざかる方向に動いた様子を示す側面図である。図14Aは、本実施形態に係る安全帯において、バックルに連結金具を連結する前の状態を作業者の背部となる側から示す図である。図14Bは、本実施形態に係る安全帯において、バックルに連結金具を連結した後の状態を作業者の背部となる側から示す図である。図15Aは、本実施形態に係る安全帯を着用した状態において、バックルに連結金具を連結する前の状態を作業者の背部の側から示す部分拡大図である。図15Bは、本実施形態に係る安全帯を着用した状態において、バックルに連結金具を連結した後の様子を作業者の背部の側から示す部分拡大図である。図16は、作業者が本実施形態に係る安全帯を着用し、電柱上において高所作業を行う様子を示す図である。図17は、本実施形態に係る安全帯において、連結金具の適用例を示す部分拡大図である。
以下、図1〜図17を参照しつつ、本実施形態に係る安全帯について説明する。
===安全帯===
安全帯1は、作業者が高所作業を行う際に墜落しないように着用する着用具であって、ハーネス型安全帯2と、ハーネス型安全帯2に対して着脱可能な胴ベルト型安全帯3と、を含んで構成されている。尚、ハーネス型安全帯2及び胴ベルト型安全帯3を着脱する手段としてバックルを使用するが、バックルとして、例えば槍形状を呈する嵌入片が嵌入されるサイドリリース型のバックルを使用することとする。そして、バックルは、素材として例えばポリアセタールを用いて形成されている。
<<ハーネス型安全帯>>
ハーネス型安全帯2は、一対の肩ベルト201A,201Bと、胸ベルト202と、一対の腿ベルト203A,203Bと、一対の中継ベルト204A,204B,205A,205B,218A,218Bと、尻当て206と、ランヤード(命綱)207と、一対のバックル217A,217Bと、を含んで構成されている。ベルト201A,201B,202,203A,203B,204A,204B,205A,205Bと尻当て206は、素材として例えばナイロンを用いて形成されている。又、ランヤード207は、中芯の素材として例えばアラミド繊維を用い、表皮の素材として例えばポリエステル繊維を用いて形成されている。又、ランヤード207は、ハーネス型安全帯2を構造物(不図示)に引っ掛けるためのフック208を含み、フック208は、素材として例えばクロムモリブデンやアルミ軽合金等を用いて形成されている。
作業者の右肩部及び左肩部に夫々対応する肩ベルト201A,201Bは、長尺形状を呈し、作業者がハーネス型安全帯2を装着したときに作業者の背部に対向する位置において交差した形状(たすき掛けの形状)を呈するように結合されている。肩ベルト201Aは、作業者の右腕を通して右肩部に装着されるように、作業者の右腰部に対向する位置において肩ベルト201A全体が環形状を呈するように縫合されている。肩ベルト201Aは、作業者の右胸部に対向する位置に肩ベルト201Aの長さを調節するためのベルト止め209Aを有している。同様に、肩ベルト201Bは、作業者の左腕を通して左肩部に装着されるように、作業者の左腰部に対向する位置において肩ベルト201B全体が環形状を呈するように縫合されている。肩ベルト201Bは、作業者の右胸部に対向する位置に肩ベルト201Bの長さを調節するためのベルト止め209Bを有している。
中継ベルト204A,205Aは、肩ベルト201Aの縫合位置210Aから先に延びる2本のベルトであって、肩ベルト201Aと腿ベルト203Aとの間を中継する。つまり、中継ベルト204A,205Aにおける肩ベルト201Aとは反対側の端部は、環形状を呈する腿ベルト203Aと縫合されている。同様に、中継ベルト204B,205Bは、肩ベルト201Bの縫合位置210Bから先に延びる2本のベルトであって、肩ベルト201Bと腿ベルト203Bとの間を中継する。つまり、中継ベルト204B,205Bにおける肩ベルト201Bとは反対側の端部は、環形状を呈する腿ベルト203Bと縫合されている。肩ベルト201A,201Bは、作業者の背部と対向する交差位置211を境として左右対称となるように形成されている。
胸ベルト202は、長尺形状を呈し、例えば肩ベルト201Aにおける作業者の右胸部に対向する位置に縫合されている。胸ベルト202の先端には、槍形状を呈する嵌入片212が取り付けられている。バックル213は、嵌入片212が着脱自在に装着され、肩ベルト201Bにおける作業者の左胸部に対向する位置であって嵌入片212が嵌入される位置に取り付けられている。嵌入片212がバックル213に嵌入されると、肩ベルト201A,201Bが胸ベルト202を介して結合され、肩ベルト201A,201Bは作業者の右肩部及び左肩部から外れなくなる。
作業者の右腿部に対応する腿ベルト203Aは、長尺形状を呈し、作業者の右脚を通して右腿部に装着されるように環形状に結合されている。腿ベルト203Aは、作業者の右腿部に対向する位置に腿ベルト203Aの長さを調節するためのベルト止め214Aを有している。そして、腿ベルト203Aは、ベルト止め214Aが作業者の右腿部に対向する位置となるように、中継ベルト204A,205Aの端部に縫合されている。同様に、作業者の左腿部に対応する腿ベルト203Bは、長尺形状を呈し、作業者の左脚を通して左腿部に装着されるように環形状に結合されている。腿ベルト203Bは、作業者の左腿部に対向する位置に腿ベルト203Bの長さを調節するためのベルト止め214Bを有している。そして、腿ベルト203Bは、ベルト止め214Bが作業者の左腿部に対向する位置となるように、中継ベルト204B,205Bの端部に縫合されている。腿ベルト203A,203Bは、作業者の背部と対向する肩ベルト201A,201Bの交差位置211を境として左右対称となるように形成されている。
尻当て206は長尺形状を呈し、尻当て206の両端は中継ベルト205A,205Bにおける作業者の臀部に対向する位置に縫合されている。
肩ベルト201A,201Bの交差位置211には中継ベルト215を介して例えばD形状を呈する環状金具216が取り付けられ、環状金具216にはフック208が取り付けられている側とは反対側のランヤード207の端部が取り付けられている。
バックル217Aは、中継ベルト218Aに取り付けられ、中継ベルト218Aのバックル217Aとは反対側の端部は、作業者の右腰部の位置となる縫合位置210Aに重なるように縫合されている。バックル217Bは、中継ベルト218Bに取り付けられ、中継ベルト218Bのバックル217Bとは反対側の端部は、作業者の左腰部の位置となる縫合位置210Bに重なるように縫合されている。
以上説明したような構成を備えているハーネス型安全帯2は、嵌入片212をバックル213に嵌入し、肩ベルト201A,201B及び腿ベルト203A,203Bの長さを調節することによって、単体で着用することも可能である。
<<胴ベルト型安全帯>>
胴ベルト型安全帯3は、胴ベルト301と、補助ベルト302と、V型角環303Bと、D環303A,303Cと、連結金具304A,304Bと、を含んで構成されている。胴ベルト301及び補助ベルト302は、素材として例えばナイロンを用いて形成されている。
胴ベルト301は、作業者の胴部に装着されるように長尺形状を呈している。胴ベルト301には、作業者が胴ベルト301を装着したときに作業者の右腰部となる位置に連結金具304Aが着脱自在に装着され、作業者が胴ベルト301を装着したときに作業者の左腰部となる位置に連結金具304Bが着脱自在に装着されている。
補助ベルト302は、作業者の胴部に胴ベルト301と重なり合って装着されるように長尺形状を呈している。補助ベルト302の幅は胴ベルト301の幅に比べて広く、補助ベルト302の長さは胴ベルト301の長さに比べて短く形成されている。補助ベルト302は、作業者が補助ベルト302を装着したときに作業者の右腰部、左腰部、後腰部となる3か所の位置に胴ベルト301を通して押えるためのベルト押え305A,305B,305Cを有している。更に、補助ベルト302は、作業者が補助ベルト302を装着したときに作業者の右腰部となる位置(ベルト押え305Aに隣り合う位置)にD環303Aを有し、作業者が補助ベルト302を装着したときに作業者の左腰部となる位置(ベルト押え305Bに隣り合う位置)にV型角環303Bを有し、作業者が補助ベルト302を装着したときに作業者の右腰部と後腰部との間となる位置にD環303Cを有している。V型角環303B,D環303A,303Cは、補助ベルト302の長手方向とは直交する方向を軸として回動するように、補助ベルト302に縫着されている。
胴ベルト301は、補助ベルト302のV型角環303B,D環303A,303C、ベルト押え305A,305B,305Cに通すことによって、補助ベルト302に重なり合うように装着される。このとき、連結金具304Aは、D環303Aのベルト押え305Aとは反対側であってD環303A,303Cの間に装着され、連結金具304Bは、V型角環303Bのベルト押え305Bとは反対側に装着される。
<<連結金具>>
連結金具304Aは、金具本体306Aと、嵌入片307Aと、第1折曲片308A,309Aと、第2折曲片310A,311Aと、挿通孔312A,313Aと、を含んで構成されている。尚、本実施形態において、連結金具304Aは、1枚の金属板に対して打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことによって、1枚の金属板から金具本体306A、嵌入片307A、第1折曲片308A,309A、第2折曲片310A,311A、挿通孔312A,313Aが一体的に形成される金具であることとする。又、連結金具304Aは、個別に予め用意されている嵌入片307A、第1折曲片308A,309A(挿通孔312A,313Aを含む)、第2折曲片310A,311Aの各パーツに対して溶接加工を施すことによって一体的に形成される金具であってもよい。
嵌入片307Aは、ハーネス型安全帯2のバックル217Aに嵌入される槍形状を呈する1個の突出片である。嵌入片307Aは、バックル217Aと向き合うように金具本体306Aから斜めに突出して形成されている。上記の斜めの方向とは、胴ベルト301の長手方向とは直交する方向を基準としてベルト押え305Cの側に傾いた方向のことである。連結金具304Aは、D環303A,303Cで挟まれる領域において胴ベルト301の長手方向に沿ってスライド可能であって、作業者がハーネス型安全帯2と胴ベルト型安全帯3をともに着用して作業を行う状況によっては、連結金具304AがD環303Cに隣り合う場合がある。この場合、嵌入片307AがD環303Cの側に傾いていることから、バックル217Aが連結金具304Aと連結された際にD環303Cに干渉する虞がある。そこで、図6に示すように、嵌入片307Aは、バックル217AがD環303Cに干渉しないように、胴ベルト301の長手方向とは直交する方向においてD環303Cから所定距離Xだけ離れた位置まで金具本体306Aから延在して形成されている。
第1折曲片308A,309Aは、金具本体306Aと補助ベルト302との間に胴ベルト301を挟むための隙間を確保するために、胴ベルト301が挿通孔312A,313Aに挿通される方向とは直交する方向(胴ベルト301の長手方向とは直交する方向)に沿う金具本体306Aの両端から補助ベルト302へ向かって延在して形成される片である。尚、第1折曲片308A,309Aが金具本体306Aの面を基準として折れ曲がる角度は、90度未満の角度(例えば45度)である。更に、金具本体306Aが嵌入片307Aとは反対側の端から嵌入片307Aに近づくにつれて、金具本体306Aが補助ベルト302から徐々に遠ざかるように(金具本体306Aが補助ベルト302に対して傾斜する形状を呈するように)、第1折曲片308A,309Aは、金具本体306Aの嵌入片307Aとは反対側の端から嵌入片307Aに近づくにつれて、金具本体306Aと補助ベルト302との間の距離が徐々に長くなるように形成されている。そして、第1折曲片308A,309Aを採用することによって、金具本体306Aと補助ベルト302との間に胴ベルト301を挟むための隙間を確保しつつ、連結金具304Aと補助ベルト302との間の距離のうち嵌入片307Aと補助ベルト302との間の距離を最長とするため、バックル217Aを連結金具304Aにスムーズに装着することが可能となる。
第2折曲片310Aは、D環303Aと連結金具304Aとの間に一定の距離を確保するために、胴ベルト301をD環303A,303Cに挿通した際に補助ベルト302に形成されているD環303Aの縫着部314Aに当接するように、第1折曲片308Aの金具本体306Aとは反対側の端から金具本体306Aと実質的に平行となるよう延在して形成される片である。そして、第2折曲片310Aを採用することによって、D環303Aを連結金具304Aの方向にスムーズに回動させることが可能となる。同様に、第2折曲片311Aは、D環303Cと連結金具304Aとの間に一定の距離を確保するために、胴ベルト301をD環303A,303Cに挿通した際に補助ベルト302に形成されているD環303Cの縫着部315Aに当接するように、第1折曲片309Aの金具本体306Aとは反対側の端から金具本体306Aと実質的に平行となるよう延在して形成される片である。そして、第2折曲片311Aを採用することによって、D環303Cを連結金具304Aの方向にスムーズに回動させることが可能となる。
挿通孔312Aは、胴ベルト301を挿通するために、第1折曲片308Aの第2折曲片310Aに近い側の端に形成される長孔である。同様に、挿通孔313Aは、胴ベルト301を挿通するために、第1折曲片309Aの第2折曲片311Aに近い側の端に形成される長孔である。ここで、第1折曲片308A,309Aが補助ベルト302に近づくにつれて金具本体306Aから遠ざかるように折れ曲がっているため、挿通孔312A,313Aは、補助ベルト302に最も近い位置であって金具本体306Aの両端の距離よりも離れた位置に形成されることが分かる。更に、第2折曲片310A,311Aは、金具本体306Aから挿通孔312A,313Aよりも離れた位置において補助ベルト302に接触することが分かる。従って、第2折曲片310A,311Aが補助ベルト302に安定的に接触することによって補助ベルト302の変形が抑えられるため、胴ベルト301を挿通孔312A,313Aにスムーズに挿通するとともに、バックル217Aを連結金具304Aにスムーズに装着することが可能となる。
連結金具304Bは、金具本体306Bと、嵌入片307Bと、第1折曲片308B,309Bと、第2折曲片310B,311Bと、挿通孔312B,313Bと、を含んで構成されている。尚、本実施形態において、連結金具304Bは、連結金具304Aと同様に、1枚の金属板に対して打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことによって、1枚の金属板から金具本体306B、嵌入片307B、第1折曲片308B,309B、第2折曲片310B,311B、挿通孔312B,313Bが一体的に形成される金具であることとする。又、連結金具304Bは、個別に予め用意されている嵌入片307B、第1折曲片308B,309B(挿通孔312B,313Bを含む)、第2折曲片310B,311Bの各パーツに対して溶接加工を施すことによって一体的に形成される金具であってもよい。
嵌入片307Bは、ハーネス型安全帯2のバックル217Bに嵌入される槍形状を呈する1個の突出片である。嵌入片307Bは、バックル217Bと向き合うように金具本体306Bから斜めに突出して形成されている。上記の斜めの方向とは、胴ベルト301の長手方向とは直交する方向を基準としてベルト押え305Cの側に傾いた方向のことである。連結金具304Bは、V型角環303Bに隣接する領域において胴ベルト301の長手方向に沿ってスライド可能である。嵌入片307Bは、嵌入片307Aとは対称的な形状を呈している。
第1折曲片308B,309Bは、金具本体306Bと補助ベルト302との間に胴ベルト301を挟むための隙間を確保するために、胴ベルト301が挿通孔312B,313Bに挿通される方向とは直交する方向(胴ベルト301の長手方向とは直交する方向)に沿う金具本体306Bの両端から補助ベルト302へ向かって延在して形成される片である。尚、第1折曲片308B,309Bが金具本体306Bの面を基準として折れ曲がる角度は、90度未満の角度(例えば45度)である。更に、金具本体306Bが嵌入片307Bとは反対側の端から嵌入片307Bに近づくにつれて、金具本体306Bが補助ベルト302から徐々に遠ざかるように(金具本体306Bが補助ベルト302に対して傾斜する形状を呈するように)、第1折曲片308B,309Bは、金具本体306Bの嵌入片307Bとは反対側の端から嵌入片307Bに近づくにつれて、金具本体306Bと補助ベルト302との間の距離が徐々に長くなるように形成されている。そして、第1折曲片308B,309Bを採用することによって、金具本体306Bと補助ベルト302との間に胴ベルト301を挟むための隙間を確保しつつ、連結金具304Bと補助ベルト302との間の距離のうち嵌入片307Bと補助ベルト302との間の距離を最長とするため、バックル217Bを連結金具304Bにスムーズに装着することが可能となる。
第2折曲片310Bは、第1折曲片308Bの金具本体306Bとは反対側の端から金具本体306Bと実質的に平行となるよう延在して形成される片である。又、第2折曲片311Bは、V型角環303Bと連結金具304Bとの間に一定の距離を確保するために、胴ベルト301をV型角環303Bに挿通した際に補助ベルト302に形成されているV型角環303Bの縫着部315Bに当接するように、第1折曲片309Bの金具本体306Bとは反対側の端から金具本体306Bと実質的に平行となるよう延在して形成される片である。そして、第2折曲片311Bを採用することによって、V型角環303Bを連結金具304Bの方向にスムーズに回動させることが可能となる。
挿通孔312Bは、胴ベルト301を挿通するために、第1折曲片308Bの第2折曲片310Bに近い側の端に形成される長孔である。同様に、挿通孔313Bは、胴ベルト301を挿通するために、第1折曲片309Bの第2折曲片311Bに近い側の端に形成される長孔である。ここで、第1折曲片308B,309Bが補助ベルト302に近づくにつれて金具本体306Bから遠ざかるように折れ曲がっているため、挿通孔312B,313Bは、補助ベルト302に最も近い位置であって金具本体306Bの両端の距離よりも離れた位置に形成されることが分かる。更に、第2折曲片310B,311Bは、金具本体306Bから挿通孔312B,313Bよりも離れた位置において補助ベルト302に接触することが分かる。従って、第2折曲片310B,311Bが補助ベルト302に安定的に接触することによって補助ベルト302の変形が抑えられるため、胴ベルト301を挿通孔312B,313Bにスムーズに挿通するとともに、バックル217Bを連結金具304Bにスムーズに装着することが可能となる。
尚、作業者が補助ベルト302を装着したときに作業者の左腰部と後腰部との間となる位置にD環やV型角環等の環状金具(不図示)を設ける場合、嵌入片307Bは、バックル217Bが環状金具に干渉しないように、胴ベルト301の長手方向とは直交する方向において環状金具から所定距離Xだけ離れた位置まで金具本体306Bから延在して形成されることとなる。又、連結金具304Bが環状金具の側へ移動した場合、第2折曲片310Bが補助ベルト302に形成されている環状金具の縫着部(不図示)に当接するため、環状金具を連結金具304Bの方向にスムーズに回動させることが可能となる。
<<連結金具の変形例>>
本実施形態において、作業者が胴ベルト型安全帯3を装着したときに、嵌入片307A(307B)は、胴ベルト型安全帯3よりも上側に取り付けられているバックル217A(217B)に嵌入するために、バックル217A(217B)に向かって上側を向くように形成されている。しかし、これに限定されずに、例えば、バックル217A(217B)を胴ベルト型安全帯3よりも下側の中継ベルト204A(204B)に縫着し、嵌入片307A(307B)がバックル217A(217B)に向かって下側を向くように連結金具304A(304B)を形成してもよい。この場合、バックル217A(217B)及び連結金具304A(304B)は作業者の上半身の支障にならなくなるため、作業性を向上させることが可能となる。又、バックル217A(217B)の嵌入孔を目視できるため、嵌入片307A(307B)をバックル217A(217B)に確実に嵌入することが可能となる。又、バックル217A(217B)は嵌入片307A(307B)が嵌入されないと連結金具304A(304B)から離れるように自重で垂下するため、連結金具304A(304B)をバックル217A(217B)から容易に取り外すことが可能となる。
本実施形態において、連結金具304A(304B)は、1枚の金属板に対して折り曲げ加工や打ち抜き加工を施すことによって形成されている。例えば、弾性が生じる程度の厚みを有する金属板から連結金具304A(304B)を形成してもよい。この場合、胴ベルト301と連結金具304A(304B)との間の干渉を弾性力によって軽減することが可能となる。
<<連結金具の適用例>>
胴ベルト301には、作業者が作業を行う際に手に取る工具類を収容するための工具袋316が吊り下げられている。しかし、工具袋316がD環303A,303Cの間に吊り下げられている場合、作業者がランヤード207のフック208をD環303A,303Cに引っ掛けようとした際に、フック208が誤って工具袋316に引っ掛かってしまうと、胴ベルト301から工具袋316を落下させてしまう虞がある。そこで、胴ベルト301に対する工具袋316の取付部分を覆うように、胴ベルト301に連結金具304A(304B)を装着すればよい。これによって、工具袋316の落下を確実に防止することが可能となる。
<<バックル>>
図8A〜図10Bを参照しつつ、バックル217A(217B)の一例について説明する。
バックル217A(217B)は、嵌入片307A(307B)が嵌入された状態において、作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向へ自在に動くように形成されている。バックル217A(217B)は、保持部材219A(219B)及び空間220A(220B)を内部に有し、解除ボタン221A(221B)を外部に有している。
保持部材219A(219B)は、嵌入片307A(307B)を弾性力によって保持する部材である。保持部材219A(219B)は、例えば、バックル217A(217B)の開口に挿入された嵌入片307A(307B)を挟むように対向して配置される一組の弾性片222A(222B)を有している。一組の弾性片222A(222B)は、例えば、一組の弾性片222A(222B)が弾性力に抗して離れる方向に変形するように、嵌入片307A(307B)が摺動する傾斜面223A(223B)と、嵌入片307A(307B)が傾斜面223A(223B)を摺動し終えると、一組の弾性片222A(222B)が弾性力によって近づく方向に戻ることに伴って、嵌入片307A(307B)をバックル217A(217B)から外れないように載置する載置面224A(224B)と、を有している。又、保持部材219A(219B)は、一組の弾性片222A(222B)の嵌入片307A(307B)に向かう側とは反対側に突出する突片225A(225B)を有している。
空間220A(220B)は、バックル217A(217B)の開口に連通する空間であって、保持部材219A(219B)が空間220A(220B)内に安定的に保持されるように、突片225A(225B)が嵌入される嵌入孔226A(226B)を有している。空間220A(220B)は、バックル217A(217B)の厚み方向(作業者に近づく方向や作業者から遠ざかる方向)において、嵌入孔226A(226B)からバックル217A(217B)の開口に向かうにつれて放射状に傾斜するとともに、嵌入孔226A(226B)からバックル217A(217B)の開口とは反対側に向かうにつれて放射状に傾斜する形状を呈している。従って、嵌入片307A(307B)が保持部材219A(219B)に一旦保持されると、バックル217A(217B)は、空間220A(220B)が放射状に傾斜する範囲内において、嵌入片307A(307B)の保持位置を中心として、作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向へ自在に回動することが可能となる。
解除ボタン221A(221B)は、バックル217A(217B)の内側に向かって押下することによって、一組の弾性片222A(222B)が弾性力に抗して離れる方向に変形するための力を与えるボタンである。従って、解除ボタン221A(221B)を押下すると、バックル217A(217B)から嵌入片307A(307B)を取り外すことが可能となる。
次に、図11A〜図13Bを参照しつつ、バックル217A(217B)の他の例について説明する。
バックル217A(217B)は、嵌入片307A(307B)が嵌入された状態において、作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向へ自在に動くように形成されている。バックル217A(217B)は、保持部材227A(227B)及び空間228A(228B)を内部に有し、解除ボタン229A(229B)を外部に有している。
保持部材227A(227B)は、嵌入片307A(307B)を弾性力によって保持する部材である。保持部材227A(227B)は、例えば、バックル217A(217B)の開口に挿入された嵌入片307A(307B)を挟むように対向して配置される一組の弾性片230A(230B)を有している。一組の弾性片230A(230B)は、例えば、一組の弾性片230A(230B)が弾性力に抗して離れる方向に変形するように、嵌入片307A(307B)が摺動する傾斜面231A(231B)と、嵌入片307A(307B)が傾斜面231A(231B)を摺動し終えると、一組の弾性片230A(230B)が弾性力によって近づく方向に戻ることに伴って、嵌入片307A(307B)をバックル217A(217B)から外れないように載置する載置面232A(232B)と、を有している。又、保持部材227A(227B)は、一組の弾性片230A(230B)の嵌入片307A(307B)に向かう側とは反対側に突出する突片233A(233B)を有している。
空間228A(228B)は、バックル217A(217B)の開口に連通する空間であって、開口の近傍において、保持部材227A(227B)が空間228A(228B)内に安定的に保持されるように、突片233A(233B)が嵌入される嵌入孔234A(234B)を有している。空間228A(228B)は、バックル217A(217B)の厚み方向(作業者に近づく方向や作業者から遠ざかる方向)において、嵌入孔234A(234B)から嵌入片307A(307B)が嵌入される方向に向かうにつれて放射状に傾斜する形状を呈している。従って、嵌入片307A(307B)が保持部材219A(219B)に一旦保持されると、バックル217A(217B)は、空間228A(228B)が放射状に傾斜する範囲内において、嵌入片307A(307B)の保持位置を中心として、作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向へ自在に回動することが可能となる。
解除ボタン229A(229B)は、バックル217A(217B)の内側に向かって押下することによって、一組の弾性片230A(230B)が弾性力に抗して離れる方向に変形するための力を与えるボタンである。従って、解除ボタン229A(229B)を押下すると、バックル217A(217B)から嵌入片307A(307B)を取り外すことが可能となる。
尚、図11A〜図13Bに示すバックル217A(217B)は、嵌入片307A(307B)の長さが比較的長く設定されている場合に採用するとよい。
以上説明したような構成を備えている胴ベルト型安全帯3は、バックル217A,217Bのそれぞれに嵌入片307A,307Bを嵌入し、肩ベルト201A,201B及び腿ベルト203A,203Bの長さを調節することによって、ハーネス型安全帯2と一体で着用することが可能となる。例えば電力線が架設される電柱上において保守点検作業等の高所作業を行う際に安全帯1を着用する場合、胴ベルト型安全帯3のD環303A及びV型角環303Bに対してランヤード207を取り付けるか、ランヤード207とは別のランヤード(不図示)を取り付けて、U字吊りの機能を実現すればよい。又、胴ベルト型安全帯3は、バックル217A,217Bのそれぞれに嵌入片307A,307Bを嵌入しないことによって、単体で着用することも可能である。例えば電力線が架設される電柱上において保守点検作業等の高所作業を行う際に胴ベルト型安全帯3を着用する場合、胴ベルト型安全帯3のD環303A及びV型角環303Bに対してランヤード207を取り付けて、U字吊りの機能を実現すればよい。
===安全帯の着用手順の一例===
先ず、作業者は、腿ベルト203Aに右脚を通して腿ベルト203Aを右腿部に装着し、腿ベルト203Bに左脚を通して腿ベルト203Bを左脚部に装着し、肩ベルト201Aに右腕を通して肩ベルト201Aを右肩部に装着し、肩ベルト201Bに左腕を通して肩ベルト201Bを左肩部に装着する。
次に、作業者は、バックル213に嵌入片212を嵌入し、胸ベルト202を介して肩ベルト201A,201Bを結合する。
次に、作業者は、肩ベルト201A,201B及び腿ベルト203A,203Bの長さを最適な長さとなるように調節する。尚、上記の着用手順のみを実施することによって、ハーネス型安全帯2を単体で使用することも可能である。
次に、作業者は、胴ベルト型安全帯3を手にとってバックル217A,217Bのそれぞれに嵌入片307A,307Bを嵌入し、ハーネス型安全帯2及び胴ベルト型安全帯3を連結する。
次に、作業者は、胴ベルト型安全帯3を作業者の胴周りに装着する。
最後に、作業者は、作業内容に応じて、ランヤード207をハーネス型安全帯2の環状金具216に取り付けるか胴ベルト型安全帯3のD環303A及びV型角環303Bに取り付ける。
このようにして、作業者は、高所作業を行うことが可能になる。
===まとめ===
以上説明したように、本実施形態に係る安全帯1は、作業者の肩部に装着される肩ベルト201A(201B)と、肩ベルト201A(201B)と一体に設けられ、作業者の腿部に装着される腿ベルト203A(203B)と、肩ベルト201A(201B)又は腿ベルト203A(203B)と一体に設けられるバックル217A(217B)と、を含むハーネス型安全帯2と、作業者の胴に装着される胴ベルト301と、胴ベルト301と一体に設けられ、バックル217A(217B)に対して着脱自在に装着される連結金具304A(304B)と、を含む胴ベルト型安全帯3と、を備え、連結金具304A(304B)は、バックル217A(217B)に嵌入される嵌入片307A(307B)を有し、バックル217A(217B)は、嵌入片307A(307B)が挿入される開口に連通する空間220A(220B),228A(228B)を有し、空間220A(220B),228A(228B)は、バックル217A(217B)が連結金具304A(304B)に装着された際に、バックル217A(217B)が作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向に動くように、嵌入片307A(307B)が挿入方向に向かうにつれて放射状に広がる形状を呈する。
そして、本実施形態によれば、バックルが作業者の動きに応じて作業者に近づく方向又は作業者から遠ざかる方向に自在に動くため、高所作業の内容に応じて、ハーネス型安全帯及び胴ベルト型安全帯を一体又は別体として使用する態様を迅速に切り替えることが可能となる。
又、本実施形態において、連結金具304A(304B)は、嵌入片307A(307B)がバックル217A(217B)の開口の方向を向いた状態で、胴ベルト301が挿通される挿通孔311A(311B),312A(312B)を有する。
又、本実施形態において、胴ベルト型安全帯3は、胴ベルト301が重なり合って装着されるベルトであって、胴ベルト301が挿通される環状金具303A,303B,303Cを有する補助ベルト302を含み、連結金具304Aは、胴ベルト301が補助ベルト302に装着された際に、複数の環状金具のうち隣り合う環状金具303A,303Cの間に配置される。
又、本実施形態において、胴ベルト301は、隣り合う環状金具303A,303Cの間に装着される工具袋316を有し、連結金具304Aは、工具袋316を覆うように、胴ベルト301に装着される。
又、本実施形態において、バックル217A(217B)は、肩ベルト201A(201B)及び腿ベルト203A(203B)の結合位置において肩ベルト201A(201B)及び腿ベルト203A(203B)とともに一体に設けられる。
又、本実施形態において、嵌入片307A(307B)は、作業者が胴ベルト301を装着した際に上を向く。
尚、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
1 安全帯
2 ハーネス型安全帯
3 胴ベルト型安全帯
201A,201B 肩ベルト
202 胸ベルト
203A,203B 腿ベルト
204A,204B,205A,205B,215,218A,218B 中継ベルト
206 尻当て
207 ランヤード
208 フック
209A,209B,214A,214B ベルト止め
210A,210B 縫合位置
211 交差位置
212 嵌入片
213,217A,217B バックル
216 環状金具
219A,219B,227A,227B 保持部材
220A,220B,228A,228B 空間
221A,221B,229A,229B 解除ボタン
222A,222B,230A,230B 弾性片
223A,223B,231A,231B 傾斜面
224A,224B,232A,232B 載置面
225A,225B,233A,233B 突片
226A,226B,234A,234B 嵌入孔
301 胴ベルト
302 補助ベルト
303A,303C D環
303B V型角環
304A,304B 連結金具
305A,305B,305C ベルト押え
306A,306B 金具本体
307A,307B 嵌入片
308A,309A,308B,309B 第1折曲片
310A,311A,310B,311B 第2折曲片
312A,313A,312B,313B 挿通孔
316 工具袋

Claims (7)

  1. 作業者の肩部に装着される肩ベルトと、前記肩ベルトと一体に設けられ、前記作業者の腿部に装着される腿ベルトと、前記肩ベルト又は前記腿ベルトと一体に設けられるバックルと、を含むハーネス型安全帯と、
    前記作業者の胴に装着される胴ベルトと、前記胴ベルトと一体に設けられ、前記バックルに対して着脱自在に装着される連結金具と、を含む胴ベルト型安全帯と、
    を備え、
    前記連結金具は、前記バックルに嵌入される嵌入片を有し、
    前記バックルは、前記嵌入片が挿入される開口に連通する空間を有し、
    前記空間は、前記バックルが前記連結金具に装着された際に、前記バックルが前記作業者の動きに応じて前記作業者に近づく方向又は前記作業者から遠ざかる方向に動くように、前記嵌入片の挿入方向に向かうにつれて放射状に広がる形状を呈する
    ことを特徴とする安全帯。
  2. 前記連結金具は、前記嵌入片が前記開口の方向を向いた状態で、前記胴ベルトが挿通される挿通孔を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の安全帯。
  3. 前記胴ベルト型安全帯は、前記胴ベルトが重なり合って装着されるベルトであって、前記胴ベルトが挿通される複数の環状金具を有する補助ベルトを含み、
    前記連結金具は、前記胴ベルトが前記補助ベルトに装着された際に、前記複数の環状金具のうち隣り合う環状金具の間に配置される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の安全帯。
  4. 前記胴ベルトは、前記隣り合う環状金具の間に装着される吊り下げ具を有し、
    前記連結金具は、前記吊り下げ具を覆うように、前記胴ベルトに装着される
    ことを特徴とする請求項3に記載の安全帯。
  5. 前記吊り下げ具は、作業用具を収容する工具袋である
    ことを特徴とする請求項4に記載の安全帯。
  6. 前記バックルは、
    前記肩ベルト及び前記腿ベルトの結合位置において前記肩ベルト及び前記腿ベルトとともに一体に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の安全帯。
  7. 前記嵌入片は、前記作業者が胴ベルトを装着した際に上を向く
    ことを特徴とする請求項6に記載の安全帯。
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