JP2021171298A - 安全帯 - Google Patents

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成根 崔
Seikon Sai
貴之 緑川
Takayuki Midorikawa
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Tanizawa Seisakusho Ltd
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Tanizawa Seisakusho Ltd
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Abstract

【課題】ベルト同士の絡み合いを少なくして、装着時の展開を円滑に行うことができる安全帯を提供する。【解決手段】装着者の両肩に夫々掛け回される一対の肩ベルト2,3と、各肩ベルト2,3の下端に連結されて装着者の両腿に夫々巻回される一対の腿ベルト4,5と、背面側の両肩ベルトの少なくとも一部が重合するベルト重合部7に設けられて命綱を接続する接続環9と、一対の腿ベルト4,5が互いに離反することを防止する離反防止ベルト10とを備える。離反防止ベルト10とベルト重合部7とを解除自在に連結する連結部材11を設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、安全帯に関し、詳しくは、高い場所で作業する作業員(装着者)に命綱を付けて装着される所謂フルハーネス型の安全帯に関する。
従来、この種のフルハーネス型の安全帯として、装着者の両肩に夫々掛け回される一対の肩ベルトと、装着者の両腿に夫々巻き回される一対の腿腿ベルト帯とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
フルハーネス型の安全帯では、装着者の右肩に掛け回される右肩ベルトは、装着者の左腿に巻き回される左腿ベルトに連結される。反対に装着者の左肩に掛け回される左肩ベルトは、装着者の右腿に巻き回される右腿ベルトに連結される。
特許文献1の安全帯は、装着者の背中で両肩ベルトをX字状に交差させるパッド(補助部材)を備える所謂X型安全帯である。
また、装着者の動き易さを向上させるべく、2つの肩ベルトを装着者の背中側に設けた結束具(補助部材)で一度まとめるように重ね合わせ、腰のあたりに設けられた分岐部材で両腿ベルトに向かって分岐させる所謂Y型安全帯も知られている(例えば、特許文献2参照)
特開2006−223639号公報 特開2013−81597号公報
ところで、この種の安全帯は、装着しないときや持ち運ぶ際に小さくまとめてバッグ等に収納される。安全帯は殆どの部分がベルトで構成されているため、柔軟性を有し、比較的小さくまとめることができる。安全帯を装着するときは、小さくまとめた状態から装着可能な状態に展開する。
しかし、装着していない安全帯を小さくまとめるときに無造作に丸めると、展開する際にベルト同士が絡み合ってしまい、円滑に装着することができなくなる不都合がある。
上記の点に鑑み、本発明は、ベルト同士の絡み合いを少なくして、装着時の展開を円滑に行うことができる安全帯を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、装着者の両肩に夫々掛け回される一対の肩ベルトと、各肩ベルトの下端に連結されて装着者の両腿に夫々巻回される一対の腿ベルトと、背面側の両肩ベルトの少なくとも一部が重合するベルト重合部に設けられて命綱を接続する接続環と、一対の前記腿ベルトが互いに離反することを防止する離反防止ベルトとを備える安全帯において、前記離反防止ベルトと前記ベルト重合部とを解除自在に連結する連結部材を設けたことを特徴とする。
装着していない状態の安全帯は、肩ベルト等により形成される環状の部分が複数存在し、その環状の部分(例えば肩ベルト)の内側に他の部位(例えば腿ベルト)が入り込んで絡み合ってしまうと、それを展開する際に各部のねじれが伴って円滑な展開が阻害される。
本発明によれば、連結部材を設けたことにより、離反防止ベルトとベルト重合部とを連結する。これにより、肩ベルト内への腿ベルトの入り込みを抑制することができる。従って、装着していない状態のとき、連結部材によって離反防止ベルトと肩ベルト(ベルト重合部)とを連結してから小さくまとめれば、ベルト同士の絡み合いが少ない。しかも、肩ベルトによるベルト重合部は、命綱を接続するための接続環が設けられるために、接続環を手掛かりとして連結部材を見つけ易い。これにより、本発明の安全帯は、装着時に、容易に展開して迅速に装着することができる。
なお、本発明における離反防止ベルトとベルト重合部との連結とは、離反防止ベルトと接続環とを連結する場合も含む。上述のように、ベルト重合部には接続環が設けられているので、連結部材によって離反防止ベルトを接続環に連結すれば、離反防止ベルトとベルト重合部とを連結した状態になるからである。
本発明の一態様として、前記ベルト重合部に、前記肩ベルトを通してベルト重合部の形状を維持する補助部材が設けられているときには、前記連結部材を、前記離反防止ベルトと前記ベルト重合部の前記補助部材とを連結するように構成することが好ましい。
本発明における補助部材としては、具体的には、所謂X型安全帯の場合、装着者の背中で両肩ベルトをX字状に交差させてベルト重合部の形状を維持するパッド、或いは、所謂Y型安全帯の場合、2つの肩ベルトを装着者の背中側でまとめて腰のあたりで分岐させる結束具等が挙げられる。補助部材を設けることで、装着状態の安全帯が所定の形状に維持されるだけでなく、接続環の不用意な移動を防止することができる。そして、離反防止ベルトと補助部材とを連結部材により連結することで、連結強度の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態の安全帯の説明的正面図。 図1の安全帯の説明的背面図。 連結部材による連結状態を示す説明図。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2示すように、本実施形態の安全帯1は、高所で作業する作業員(装着者)が図示しない命綱を接続するために装着するものであり、装着者の両肩に夫々掛け回される一対の肩ベルト2,3と、装着者の両腿に夫々巻き回される一対の腿ベルト4,5と、装着者の腰に巻き回される腰ベルト6とを備えている。この種の安全帯1はフルハーネス型と呼ばれているものである。肩ベルト2,3、腿ベルト4,5、及び腰ベルト6は、何れも平織りされた高強度の布製であり、その大部分が柔軟に形成されている。
両肩ベルト2,3は装着者の背中側で交差し、この交差位置で重合する部分にベルト重合部7が形成される。ベルト重合部7は、4つの傾斜するスリットを備える合成樹脂製のパッド8(補助部材)によってその形状が維持される。本実施形態の安全帯1は、ベルト重合部7がX字状に交差して形成される所謂X型安全帯である。
図2に示すように、パッド8は、両肩ベルト2,3の夫々を各スリットに挿通させて交差位置のベルト重合部7を露出させた状態として、肩ベルト2,3に固定される。ベルト重合部7には、金属製のD環9(接続環)が取り付けられる。
ベルト重合部7に取り付けられたD環9は、ベルト重合部7の形状を維持するパッド8によって、位置決め状態とされる。これにより、パッド8は、D環9を位置決めするD環留め部材としての機能を兼ね備えている。D環9には、図示しない命綱が接続される。
肩ベルト2,3は、装着者の前方側(胸側)を下方に向かって延び、その下端が、夫々、腿ベルト4,5に固定されている。
また、両腿ベルト4,5の間には、離反防止ベルト10が設けられている。離反防止ベルト10は、両腿ベルト4,5の間隔寸法が適度な距離となるように両腿ベルト4,5を繋ぎ止めており、腿ベルト4,5同士が離れ過ぎることを防止している。
更に、離反防止ベルト10を設けたことにより、安全帯1を装着した装着者の臀部をしっかりと包み込むように支えることができる。即ち、D環9に接続した命綱による吊り下げ状態となったとき、両腿ベルト4,5の間に設けられた離反防止ベルト10が装着者の臀部の下側に当たり、装着者は離反防止ベルト10に着座したような状態となる。これにより、股関節周りへの腿ベルト4,5の圧迫や食い込みを軽減することができる。よって、吊り下げ状態となった装着者が腿ベルト4,5から受ける苦痛を軽減することができる。
また、離反防止ベルト10とパッド8とは、留め具11(連結部材)によって互いに連結自在となっている。本実施形態で採用した留め具11は、一般にホックやスナップボタンと呼ばれるもので、パッド8に取り付けた受け金11aに離反防止ベルト10の長さ方向中央部に取り付けた凸金11bを勘合することにより連結状態となる。
留め具11により離反防止ベルト10とベルト重合部7のパッド8とを連結した状態の安全帯1は、図3に示すように、二つ折りにされた状態に維持される。
安全帯1は、その殆どの部分が平織りされた布製であって柔軟性を有し、畳み込むと比較的小さくまとめることができる。しかし、安全帯1は、図1及び図2に示すように、環状の部分が複数形成されており、装着していないときに小さく畳み込むと、例えば、肩ベルト2,3による環状部分の内側に腿ベルト4,5側が入り込んで絡み合うことがある。絡み合った状態で小さく畳み込んだ安全帯1は、装着するために展開しようとしても、絡みついた部分が解けず、装着が円滑に行えないことがある。
そこで、前述のように、安全帯1を、留め具11により離反防止ベルト10とベルト重合部7のパッド8とを連結した状態として、図3に示すように、二つ折りにすることで、肩ベルト2,3と腿ベルト4,5との絡み合いを殆ど無くすことができる。
そして、留め具11により離反防止ベルト10とベルト重合部7のパッド8とを連結した状態で畳み込んだ安全帯1は、絡み合いが少ない。
安全帯1を展開する際には、D環9を持って吊り上げるようにする。これにより、安全帯1は、二つ折りの状態のまま留め具11が手元に位置し、留め具11の操作が容易となる。そして、留め具11を外して離反防止ベルト10とベルト重合部7のパッド8との連結を解除すれば、絡み合うことなく安全帯1が展開され、円滑に装着することができる。
なお、本実施形態においては、パッド8を備える所謂X型の安全帯1を採用したことにより、パッド8に留め具11を設けた例を示したが、図示しないが、所謂Y型の安全帯の場合には、背面側に備える結束具(補助部材)に留め具(連結部材)を設けることで、同様の効果が得られる。所謂Y型の安全帯は、2つの肩ベルトを装着者の背中側に設けた結束具(補助部材)で一度まとめるように重ね合わせ、腰のあたりに設けられた分岐部材で両腿ベルトに向かって分岐させる形状となっている。留め具(連結部材)により、離反防止ベルトと結束具(補助部材)とを連結することにより、安全帯の展開が容易となって円滑に装着することができる。
また、上述したパッド8や結束具等の補助部材がベルト重合部7に設けられていない、或いは、補助部材に留め具11等の連結部材を設けることができない場合(例えば、金属太線を環状に形成したバックルの場合等)は、ベルト重合部7を形成している肩ベルト2,3のうち、露出する一方に連結部材を設けてもよい。
また、本実施形態においては、連結部材として、一般にホックやスナップボタンと呼ばれる留め具11を採用したが、これに限るものでなく、例えば、図示しないが、面ファスナー、スナップフック、スプリングフック等を連結部材として採用することが可能である。
更に、図示しないが、両端に面ファスナー等を備えて互いに連結することで無端ベルト状となるものを連結部材とし、当該連結部材を離反防止ベルト10又はD環9(接続環)に設けて、離反防止ベルト10とベルト重合部7とを締結するように構成してもよい。
また、図示しないが、離反防止ベルト10の一部に貫通孔や小型の金属環を設けると共に、ベルト重合部7やそのD環9(接続環)にフック等の連結部材を設け、離反防止ベルト10の貫通孔や金属環をベルト重合部7やそのD環9(接続環)に設けたフック等の連結部材に掛止することで連結してもよい。
1…安全帯、2,3…肩ベルト、4,5…腿ベルト、7…ベルト重合部、8…パッド(補助部材)、9…D環(接続環)、10…離反防止ベルト、11…留め具(連結部材)。

Claims (2)

  1. 装着者の両肩に夫々掛け回される一対の肩ベルトと、各肩ベルトの下端に連結されて装着者の両腿に夫々巻回される一対の腿ベルトと、背面側の両肩ベルトの少なくとも一部が重合するベルト重合部に設けられて命綱を接続する接続環と、一対の前記腿ベルトが互いに離反することを防止する離反防止ベルトとを備える安全帯において、
    前記離反防止ベルトと前記ベルト重合部とを解除自在に連結する連結部材を設けたことを特徴とする安全帯。
  2. 前記ベルト重合部は、前記肩ベルトを通してベルト重合部の形状を維持する補助部材を備え、
    前記連結部材は、前記離反防止ベルトと前記ベルト重合部の前記補助部材とを連結することを特徴とする請求項1記載の安全帯。
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