JPH11503050A - 安全装具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、１着の作業ズボンの中に一体化するために固定手段（６２）を備えた裏張り内にしっかりと縫合されるように意図された、自動的に調整可能な安全装具（４）に関する。装具（４）は、固定輪（８；１０）を供わった２つの接続帯（２８；３０）及び２つの位置決め帯（５２；５４）を介して２つの脚部帯（４０；４２）上の端部輪（４４、４８；４６、５０）に結合された腰ベルト（１２）を有する。位置決め帯は、それぞれの脚部帯をユーザの生殖器から隔てて保持し、また接続帯（２８；３０）は腰ベルト（１２）に関して所定の距離（Ｘ）だけ可動自在であり、この場合それぞれの固定輪（８；１０）上に作用する力によって伸張される対応接続帯（２８；３０）によって、脚部帯（４０；４２）は、ユーザの脚部周囲で緩んだ静止位置から締まった作業位置へ可動自在である。行程長さ（Ｘ）によって、それぞれの脚部帯（４０；４２）がユーザの脚部周囲であまりに強く締まらないように保証される。

Description

【発明の詳細な説明】 安全装具 本発明は、添付の請求項１に記載の前提部分に記載した型式の安全装具に関する 。 この型式の安全装具は、ユーザの身体上に確実な固定点を設けるために個人用の 落下防止装置（ＰＦＥ）として使用され、このため固定定着点に固定されるよう な装置に装具を事後に容易に結合可能であり、ユーザは落下状態時に装置によっ て支持され、または装置によって落下の進行を遅らせることができる。 装具は異なった方法で製造することができ、また固定または調節可能であるが、 安全に機能するためには、力に直面する身体部分に力が分散されるように、荷重 下でぴったりと適合するようにしなければならない。例えば脚部帯は、荷重下で その脚部帯がユーザの生殖器周囲で締め付けるのを防止するために、ぴったりと 適合するようにしなければならない。この荷重は落下後の制動状態では破壊的で あり、このときユーザの身体は一時的に最高１０００キログラムの減速重量を受 ける可能性がある。 さらに腰ベルトは、問題となる身体がたとえ逆さまになっても、ユーザが装具の 中に保持されるように、しっかりとしめつけられるべきである。 したがって固定装具は、各ユーザが彼に合った寸法を見つけることができるよう に、４つから６つの異なった寸法で販売されていることが多い。調節可能な装具 は、脚部帯と腰ベルト両方の上に、また適切な場合には肩帯上にも調節装置を有 し、またユーザが装具を身につけるとき、これらの調節装置によって、それぞれ のユーザに合うように各装具を調節することができる。 上に述べた型式の固定安全装具を有する１着の作業ズボンは、同一の発明者およ び出願人によってスウェーデン特許９００１１７６−８の中に記述され、また参 考として本出願に組み込まれている。 任務中にＰＦＥが必要となるかどうかが、たとえば消防士のように出動時には予 測できないようなある特定のグループのユーザーにとって、ぴったりしている装 具は多くの場合不都合である。消防士の非常用の着衣は、ＳＥ−Ｃ−９００１１ ７６−８に示した型式の装具から構成することが可能なある種類のＰＦＥを備え るべきである。 したがって、出動中に消防士に常に彼自身のＰＦＥを持たせるようにする。これ は、実際にＰＦＥが必要とされない自動車事故、山火事、溺死事故等で作業する ときでも、また装具が実際に有効であることが分かる屋根仕事と高度のロープ救 出でも、装具を常に装着していることを意味する。 平均的な消防士にとって、これは、消防士が出動時間の９０％についてＰＦＥを 必要としないかもしれないが、作業にそれが必要であるとき、それを装着しなけ ればならないことを意味する。消防士からの要求は、出動中の装具による運動自 由度の制限が可能な限り小さくなるようにということであるが、これは、落下状 態でその機能を果たすために装具がぴったり合わなければならないという、装具 の信頼性に対する要求条件とは今までのところ両立していない。 正確に合っている装具はぴったりとしている脚部帯を有し、消防士にとってこれ は、任務が地上で行われるときでも、消防士が彼の脚部周囲に脚部帯の圧力を不 必要に感じてしまうことを意味する。かがんだ作業位置または腹這い運動が必要 とされるある特定の状態では、装具が腰のところで脚部周囲をしっかりと締めつ け、運動範囲を狭めることになるので直接的に妨害となる。 上述の点に類似した問題が、例えば警察、軍人、保線夫、建設作業者等によって 実施されるこのような作業である程度発生する。 特に屋根職人および類似職業の別の問題は、例えば１着の作業ズボンの形態の作 業服は、機械的摩耗と紫外線とに対してズボンによって保護される装具よりも大 きな損耗にさらされるということである。装具は比較的強い構造であるため、１ 着のズボンと同程度の損耗に装具がさらされたとしても、装具はズボンよりも長 い寿命を有する。結果として、装具の寿命は１着の作業ズボンの寿命を大きく上 回ることとなる。さらに、装具が一体化している１着のズボンの総製造コストの 大部分は装具によるものなので、装具が１着のズボンに固定装着されずに、使い 古して駄目になった１着のズボンから新しい１着のズボンに、簡単に装具を移す ことができるなら有利である。 したがって本発明の目的は、作業が地上または空中で行われるかどうかにかかわ らず、作業中のユーザの運動が可能な限り妨げられず、同時にユーザの生殖器が 挟まれる危険が最小限にされるような型式の安全装具を提供することである。 上記目的は、本発明に基づき、脚部帯を各脚部上の位置に調整するために、位置 決め帯によって脚部帯に結合されると共にそれぞれの位置決め帯の長さの関数と して予め決定された距離だけユーザの生殖器から隔てた腰ベルトを有する装具と 、脚部帯が脚部の周囲に緩く位置する負荷されていない静止位置と、脚部帯が確 実に脚部周囲に締められている負荷された作業位置との間で、各脚部帯が付帯し た接続帯の留め輪上の実際の負荷に応じて移動可能なように、腰帯とそれぞれの 脚部帯とに結合される各接続帯とにより達成される。 本発明のさらに別の特徴、および有利なさらに別の発展形態と改良が、独立請求 項に記載された特徴によって可能である。 添付概略図を参考にして、次の記述により本発明の好適な実施例をより詳細に説 明する。 図１は、１着の作業ズボンに一体化された安全装具の斜視図である。 図２は、図１に基づく装具の拡大図である。 図３は、装具の腰ベルトの詳細図である。 図４は、装具の脚部帯の詳細図である。 図５は、装具用の接続帯の詳細図である。 図６は、腰帯の接続帯への結合部の細部である。 図７は、１着のズボン内に装着可能な裏張り内に固定された装具である。 従来の型式の１着の作業ズボン２は安全装具４を備え、この安全装具は１対のズ ボン内に取外し自在に固定され、また結合手段６と腰ベルト１２とに結合可能な 留め輪８および１０とを有する。装具の構造と、１着のズボンへの装具の固定と に関するさらなる詳細は、後に説明する。装具は、長い寿命と高い耐摩耗住とを 有するポリアミドとポリエステル繊維とから適切に造られる。 結合手段６は、例えば図示していない安全ラインを介して図示していない固定定 着点に、従来の方法で留められる。 腰ベルト１２は一方の端部で留め金１６用の留め輪１４を有し、また他方の端部 で留め金のための留め金用帯１８を有する。ユーザが安全装具４付きのズボン２ をはいているとき、留め金用帯１８は留め金内に留められ、また輪１４は留め金 上に掛止される。次に留め輪８と１０の各々と、留め金用帯と留め輪の一部は、 それぞれの通気開口部２０と２２を通してズボンから抜け出る。 さらに腰ベルト１２のそれぞれの端部部分の内側に、ユーザの身体に向かい合っ て位置してそれぞれ形成された第１の滑り輪２４と第２の滑り輪２６がある。 装具の留め輪８と１０は、２つの類似の接続帯２８と３０の一方の端部にそれぞ れ形成される。各接続帯は、それぞれの留め輪８；１０から異なった距離で延在 する２つの輪からそれぞれ縫合される。より長い輪は締め輪３２；３４を形成し 、またより短い輪は、対応する締め輪の内側で固定される止め輪３６；３８を形 成する。各接続帯２８；３０は、結合手段６を一方で腰ベルト１２に結合するよ うに、他方でその脚部帯４０；４２に結合するように意図され、各脚部帯はそれ ぞれ輪を備えた２つの端部、第１の端部輪４４；４６と、第２の端部輪４８；５ ０とを有する。 対応する端部輪４４；４８と４６；５０とを有する各脚部帯は、対応する締め輪 ３２；３４上に可動自在に吊設され、その締め輪は荷重を受けていないまた緩く ぶら下がった位置で図面に示されており、すなわち脚部帯が同様にまた荷重を受 けていない状態にあり、したがって静止位置にあることを意味する。 接続帯２８と３０は、その滑り輪２４と２６によって同様な方法で腰ベルト１２ に結合される。反復を避けるために、これについては一方の接続帯３０のみに関 連して記述する。接続帯の締め輪３４の一方の部分は、図面で下から上方に見て 滑り輪２６を通過し、また接続帯の上方端部近くの横縫い目５１によって形成さ れた留め輪１０内の滑り輪の上を通過する。留め輪は、輪３４の他の部分で、輪 ２６と腰ベルトの端部部分の両方の外側に下方に続き、この場合これらの部分は 脚部帯のそれぞれの端部輪４６と５０を通過し、次に再び図２の底部に示したよ うに、端部輪４６と５０の間に位置する締め輪の相互縫合部分で互いに結合され る。 問題の止め輪３８は、対応する締め輪３４の内側にまた縫い目５１から所定の距 離で固定され、これは、縫い目５１が対応する滑り輪に近いかまたは滑り輪の上 に位置する静止位置と、図面の下方部分の伸張した止め輪が腰ベルト１２または 滑り輸２６の下側に接触するかまたはそれら両方と接触するときの作業位置との 間で、接続帯が滑り輪２６の中で取外し可能であることを意味する。したがって 静止位置と作業位置との間の距離は、縫い目５１と、止め輪３８の下方部分との 間の距離として確定され、また接続帯Ｘメートルの行程長さとして定義される。 各締め輪３２；３４がそれぞれの固定輪を介して荷重を受けて延在するときは、 対応する脚部帯上の端部輪４４、４８と４６、５０には常に力が加えられ、これ によってそれぞれの脚部帯は伸張され、締付けられた作業位置をとる。 各接続帯２８；３０は行程長さＸｍを有するので、対応する締め輪はその静止位 置から作業位置までＸｍ動く。したがって適切に機能するためには、各締め輪も 固定長を有することが重要でありこの固定長もまた縫い目５１からこの場合伸張 状態の締め輪の下方部分まで測定されたもので、そしてまた接続帯のチョーク長 さＹｍとして定義される。さらに延在した状態の各脚部帯４０；４２の長さは、 装具機能のために重要である。この長さは、装具の締まっている長さＺｍと定義 される。 装具の使用中にユーザの生殖器から脚部帯４０；４２を隔てて保持するために、 装具は位置決め帯５２と５４を有し、この位置決め帯は最適に互いに一体形成さ れ、また第１の固定点５６も形成する共通の端部部分５６を有する腰ベルト１２ の中央に固定される。各位置決め帯５２；５４の別個の端部は、それぞれ第１の 端部輪４４と第２の端部輪５０の近くで、それぞれの脚部帯４０と４２にほぼ直 角に、各脚部帯の第２の固定点６４；６６に固定される。位置決め帯の長さを変 えることによって、異なった体格のユーザに必要な効 果を達成することができる。各位置決め帯の長さは装具Ｐメートルの位置決め長 さとして定義される。 パラメーターＸ、Ｙ、Ｚ、Ｐの適切な値は次の通りである： 組み立てられた装具４は、多くの箇所の縫合部６０によって、１着の内部のズボ ン５８の形状を有する裏張りの外側に最適に固定される。このようにして、必要 とされる装具構造に関する特別な知識なしに、装具が装着された裏張りを例えば １着の作業ズボン２に固定することが容易となる。例えば、ポリエステル、綿ま たは類似の材料の粗い網目の織物で最適に造られる裏張り 記目的のために例えばリベットまたは縫合部によって裏張りの上方縁部の領 示すように然るべき方法で１着のズボン２の内側に適切な高さで、１着のズボン の切抜き部分２に固定される。１着のズボン２に取り付けられた装具４ ナ、ボタン、ボタン穴または縫合部を使用されることができる。 装具の異なった部分の間の固定点は、一緒に縫合することによって最善に達成さ れる。本発明は１着の作業ズボン内の装具の使用に限定されず、請求項 の範囲内で、裏張り付きでまたは裏張りなしに、または例えば内側全体であらゆ る種類の作業服と共に、装具を使用することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ユーザの作業服に一体化することが可能であり、また好ましくは１着の作業 ズボン（２）と裏張り（５８）との間の前記一着の作業ズボン内部に配設される ように意図された安全装具(４)であって、該安全装具は留め輪(８；１０)付きの 自由端部を有する接続帯（２８；３０）にそれぞれ結合された２つの脚部帯（４ ０；４２）を備え、前記留め輪は必要な場合結合手段（６）に結合可能であり、 次に該結合手段は例えば安全ラインまたはある他の型式の定着点に結合可能であ るような安全装具において、該装具が腰ベルト（１２）を有し、該腰ベルトは、 それぞれの位置決め帯（５２；５４）の長さによって予め決定された各脚部上の 位置に脚部帯（４０；４２）を調整するために、前記位置決め帯によって前記脚 部帯に結合され、またユーザの生殖器から隔てられ、脚部帯が脚部の周囲に緩く 位置する荷重を受けていない静止位置と、脚部帯が確実に脚部周囲に締められる 荷重を受けた作業位置との間で、各脚部帯が関連した接続帯の留め輪（８；１０ ）上の実際の荷重に応じて移動可能なように、各接続帯は腰帯（１２）と、それ ぞれの脚部帯との両方に結合されることを特徴とする安全装具。 ２．各接続帯（２８；３０）が、留め輪によって形成された閉じた締め輪と、固 定された閉じた止め輪（３６；３８）と一体形成された締め輪内部の隣接した留 め輪（８；１０）とを有し、前記固定された閉じた止め輪の長さが、締め輪の長 さの３分の１よりも短く、締め輪と止め輪両方の長さがユーザの体重と身長に依 存することを特徴とする、請求項１に記載の安全装具。 ３．前記腰ベルト（１２）が、留め金（１６）に互いに結合可能な２つの端部を 有し、また各端部近くで輪（２４；２６）を備え、該輪を通して各接続帯の少な くとも止め輪（３６；３８）が通過することができることを特徴とする、請求項 ２に記載の安全装具。 ４．前記各脚部帯（４０；４２）が２つの端部を有し、各端部は輪（４４、４８ ；４６、５０）を備え、また各接続帯上の締め輪が前記輪を通過するように配設 されることを特徴とする、請求項２に記載の安全装具。 ５．前記装具（４）がユーザの身体に装着されるとき、力によって伸張した接続 帯（２８；３０）を介した接続帯の留め輪（８；１０）を介して作用する力が、 一方で締め輪（３２；３４）を介して各脚部帯に分散可能であり、次に各脚部帯 はそれぞれの作業位置をとり、また他方で前記力はそれぞれ止め輪（３６；３８ ）と位置決め帯（５２；５４）とを介して、それぞれ腰ベルト（１２）の輪（２ ４；２６）と、前記腰ベルトの真ん中の部分とに近い前記腰ベルト上の所定の転 送位置に分散可能であることを特徴とする、請求項２ないし４のいずれか１項に 記載の安全装具。 ６．前記装具（４）がユーザの身体上にあるときの各位置決め帯（５２；５４） が、腰ベルト中心上の第１の固定点（５６）から、ユーザの背部および腰部上方 を斜めに、各大腿部の外側の第２の固定点（６４；６６）へと通過し、該第２の 固定点は輪（４４、４８；４６、５０）の近くの関連した脚部帯（４０；４２） 上に配置され、脚部帯の端部輪（４４、４８；４６、５０）は輪の滑り部分を通 る、それぞれの締め輪（３２、３４）と共に、位置決め帯（５２；５４）の作用 を受けて、脚部帯（４０；４２）の静止位置と作業位置の両方で大腿部の外側に 向かって案内されるように、位置決め帯の長さ（Ｐ）がユーザの身長と体重に従 って予め設定されることを特徴とする、請求項４ないし５のいずれか１項に記載 の安全装具。 ７．前記腰ベルト（１２）、位置帯（５２；５４）と名脚部帯（４０；４２）が 、それぞれの位置決め帯との固定点からの長さの少なくとも半分まで、裏張り（ ５８）に固定されることを特徴とする、請求項１ないし６のいずれか１項に記載 の安全装具。 ８．前記各脚部帯（４０；４２）が、ユーザの大腿部の幅に適合した所定の長さ （Ｚ）を有することを特徴とする、請求項１ないし７のいずれか１項に記載の安 全装具。 ９．前記裏張り（５８）が１着の作業ズボン（２）の中で取外し自在に固定可能 であることを特徴とする、請求項１ないし８のいずれか１項に記載の安全装具。 １０．前記裏張りが自己固定テープ（６２）によって固定されることを特徴とす る、請求項９に記載の安全装具。 １１．前記裏張りがファスナによって固定されることを特徴とする、請求項９に 記載の安全装具。 １２．前記裏張りがボタンとボタン穴とによって固定されることを特徴とする、 請求項９に記載の安全装具。 １３．前記裏張りが１着のズボン内に縫合されることを特徴とする、請求項１な いし８のいずれか１項に記載の安全装具。