JP2019178243A - クリヤー塗料組成物、塗装方法及び塗装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い汚染防止性能を被塗物に付与することが可能なクリヤー塗料組成物を提供する。【解決手段】少なくとも(A)樹脂、(B)溶媒、(C)ふっ素樹脂パウダー、及び(D)ビッカース硬度500以上の細粒状粒子を含有するクリヤー塗料組成物であって、該塗料組成物から形成された塗膜は、表面硬度が鉛筆硬度でH以上であることを特徴とするクリヤー塗料組成物である。【選択図】なし
Description
本発明は、クリヤー塗料組成物、並びに該クリヤー塗料組成物を用いた塗装方法及び塗装体に関し、特には、高い汚染防止性能を被塗物に付与することが可能なクリヤー塗料組成物に関するものである。
従来、建築物や車両等の美観が重要視される被塗物の外装材や内装材には、高い意匠性と汚染防止性が求められてきた。意匠性は被塗物に塗料による加飾やインクによる印刷を行うことによって付与されるが、汚染防止性はこれら加飾層の上にクリヤー塗料を塗装して表面保護機能を付与する方法が一般的である。クリヤー塗料には加飾層の意匠を保護するとともに、屋外環境下における雨や砂塵等による汚れや人の手の接触等を介して付着する汚れ物質(手あか等)による汚れを防止する汚染防止機能が求められる。
例えば、特開平9−1063号公報(特許文献1)は、無機質板上に設けられた、加水分解性シリル基を含有するアクリル共重合体を主成分とする下層塗膜表面に、(a)オルガノシランの加水分解物又はその部分縮合物の溶剤溶液、(b)加水分解性シリル基を含有するアクリル共重合体、及び(c)有機塩基又は有機金属の3成分を塗装直前に混合するか、又は(a)、(b)の2成分を事前に混合し、その2成分の混合物に(c)成分を塗装直前に混合して得た上塗塗料を塗り重ねることを特徴とする無機質化粧板の製造方法を記載し、これにより、塗料の貯蔵安定性の問題が生じることがなく、比較的低温の加熱で被膜形成が可能であり、硬度、耐温水性、耐汚染性、耐亀裂性及び耐候性に優れた無機質化粧板を製造できることを記載している。ここで、特許文献1は、上塗塗料がクリヤー塗膜の形成に使用できることを記載している。
特開2005−162825号公報(特許文献2)は、バインダー成分として水希釈性の合成樹脂エマルションを固形分基準で95〜45質量%含有し且つコロイダルシリカを固形分基準で5〜55質量%含有することを特徴とするエマルション塗料を記載し、これにより、成膜性が良好で、塗布乾燥直後の塗装物を高度に積載してもブロッキング現象が生じにくく、更に耐候性や汚染性に優れた塗膜を形成できることを記載している。ここで、特許文献2は、エマルション塗料がクリヤー塗膜の形成に使用できることを記載している。
特開2016−137718号公報(特許文献3)は、無機系基材の表面にベースコート層と、着色剤を含有する化粧層をこの順に有しさらにその上にクリヤー層を形成した化粧板であって、前記クリヤー層が体積平均粒径1〜12μmのシリカ粒子を含有し、クリヤー層中の前記シリカ粒子の含有量が8質量%以下であり、前記クリヤー層の乾燥塗膜での塗布量が0.5〜5.0g/m2であり、そのヘイズ値が50%以下であり、前記化粧板の表面は50以下の光沢度を有し、クリヤー層を形成する前の化粧層表面と比較して色差ΔEが1.5以下であることを特徴とする化粧板を記載しているが、ここで、クリヤー層を形成せず化粧層を最表面層として使用する場合には、コイン等の金属が化粧板表面と擦れ合ったときに、金属が削れて化粧板上に金属粉の付着による接触痕を残すという(金属汚れ)が新たな問題として発生する可能性があることを記載している。
特許文献1に記載される無機質化粧板の製造方法や特許文献2に記載されるエマルション塗料を利用することで、雨筋汚れや、手の接触によって付着する汚れ物質による汚れに対して汚染防止機能を発揮することができる。なお、本明細書においては、このような汚れを軟らかい物質(雨や手等)に起因する汚れとも称する。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載される技術によっても、指輪等の宝石や貴金属を用いた装身具、コイン、携帯電話やタブレット端末、ゲーム機等の小型機器類、家具や工具等の接触によって引き起こされる塗膜の傷付きに対して、十分な汚染防止機能が発揮できるとは言えず、依然として改善の余地がある。なお、本明細書においては、このような汚れを硬い物質に起因する汚れとも称する。具体的には、硬い物質と塗膜の接触による塗膜の修復不可能な傷付き、及び、塗膜の傷付きに汚れ物質が付着する汚れ等がある。
また、特許文献3においては、クリヤー層を使用しない場合に金属汚れが発生する可能性を指摘するものの、クリヤー層に発生する金属接触由来の塗膜の傷付き及び金属汚れについては検討されておらず、硬い物質に起因する汚れに対しても高い汚染防止性能を発揮できるクリヤー塗料組成物を提供するためには、更に検討を行うことが必要である。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載される技術によっても、指輪等の宝石や貴金属を用いた装身具、コイン、携帯電話やタブレット端末、ゲーム機等の小型機器類、家具や工具等の接触によって引き起こされる塗膜の傷付きに対して、十分な汚染防止機能が発揮できるとは言えず、依然として改善の余地がある。なお、本明細書においては、このような汚れを硬い物質に起因する汚れとも称する。具体的には、硬い物質と塗膜の接触による塗膜の修復不可能な傷付き、及び、塗膜の傷付きに汚れ物質が付着する汚れ等がある。
また、特許文献3においては、クリヤー層を使用しない場合に金属汚れが発生する可能性を指摘するものの、クリヤー層に発生する金属接触由来の塗膜の傷付き及び金属汚れについては検討されておらず、硬い物質に起因する汚れに対しても高い汚染防止性能を発揮できるクリヤー塗料組成物を提供するためには、更に検討を行うことが必要である。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、高い汚染防止性能を被塗物に付与することが可能なクリヤー塗料組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかるクリヤー塗料組成物を用いた塗装方法及び塗装体を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、クリヤー塗料組成物にふっ素樹脂パウダーと硬質の細粒状粒子を配合すると共に、該クリヤー塗料組成物から形成される塗膜の表面硬度を特定の範囲に調整することで、軟らかい物質に起因する汚れのみならず、硬い物質に起因する汚れに対しても、優れた汚染防止性を発揮できるクリヤー塗膜を形成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のクリヤー塗料組成物は、少なくとも(A)樹脂、(B)溶媒、(C)ふっ素樹脂パウダー、及び(D)ビッカース硬度500以上の細粒状粒子を含有するクリヤー塗料組成物であって、該塗料組成物から形成された塗膜は、表面硬度が鉛筆硬度でH以上であることを特徴とする。
本発明のクリヤー塗料組成物の好適例において、前記塗料組成物から形成された塗膜は、表面粗さが算術平均粗さ(Sa)で0.5〜3.0μmの範囲内である。
本発明のクリヤー塗料組成物の他の好適例においては、前記クリヤー塗料組成物中における(C)ふっ素樹脂パウダーの含有量が0.5〜10質量%の範囲内である。
本発明のクリヤー塗料組成物の他の好適例においては、前記(C)ふっ素樹脂パウダーの体積平均粒子径が1〜20μmの範囲内である。
本発明のクリヤー塗料組成物の他の好適例においては、前記クリヤー塗料組成物中における(D)細粒状粒子の含有量が1〜20質量%の範囲内である。
本発明のクリヤー塗料組成物の他の好適例においては、前記(D)細粒状粒子が、アルミナ、窒化ホウ素、二酸化珪素、ジルコン及びダイヤモンドより選ばれる1種以上の粒子を含む。
本発明のクリヤー塗料組成物の他の好適例においては、前記クリヤー塗料組成物がさらに(E)粘性調整剤を含有する。
本発明のクリヤー塗料組成物の他の好適例においては、前記(A)樹脂が、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂より選ばれる1種以上の樹脂を少なくとも含む。
本発明のクリヤー塗料組成物の他の好適例においては、前記(B)溶媒が、酢酸ブチル、酢酸エチル、メトキシプロピルアセテート及びメチルイソブチルケトンより選ばれる1種以上の溶媒を少なくとも含む。
また、本発明の塗装方法は、基材を塗装する方法であって、該基材上に形成される層の最表面が、上記のクリヤー塗料組成物から形成され、該クリヤー塗料組成物の塗装がスプレー塗装及びフローコーター塗装より選ばれる塗装手段によって行われることを特徴とする。
また、本発明の塗装体は、基材上に、ベースコート層、加飾層及びクリヤー層をこの順に備える塗装体であって、前記クリヤー層が上記のクリヤー塗料組成物から形成されることを特徴とする。
本発明のクリヤー塗料組成物によれば、高い汚染防止性能を被塗物に付与することが可能なクリヤー塗料組成物を提供することができる。また、本発明の塗装方法によれば、高い汚染防止性能を被塗物に付与することが可能な塗装方法を提供することができる。更に、本発明の塗装体によれば、高い汚染防止性能を有する塗装体を提供することができる。
以下に、本発明のクリヤー塗料組成物を詳細に説明する。本発明のクリヤー塗料組成物は、少なくとも(A)樹脂、(B)溶媒、(C)ふっ素樹脂パウダー、及び(D)ビッカース硬度500以上の細粒状粒子を含有するクリヤー塗料組成物であって、該塗料組成物から形成された塗膜は、表面硬度が鉛筆硬度でH以上であることを特徴とする。
本明細書において「クリヤー塗料組成物」とは、クリヤー塗膜を形成するための塗料であり、例えば、クリヤー塗膜の下に形成された塗膜を視認できるため、加飾層を保護する観点から好適に使用できる。
本明細書において「クリヤー塗膜」とは、透明な塗膜であり、その下に位置する層(基材や塗膜等)を視認することができる塗膜であり、透過率が30%以上である塗膜を「クリヤー塗膜」と定義する。なお、本明細書において「クリヤー塗膜」を「クリヤー層」ともいう。
ここで、透過率は、可視領域(360nm〜750nm)における全光線透過率を意味し、JIS K 7375に基づき測定することで求められる。
本明細書において「クリヤー塗膜」とは、透明な塗膜であり、その下に位置する層(基材や塗膜等)を視認することができる塗膜であり、透過率が30%以上である塗膜を「クリヤー塗膜」と定義する。なお、本明細書において「クリヤー塗膜」を「クリヤー層」ともいう。
ここで、透過率は、可視領域(360nm〜750nm)における全光線透過率を意味し、JIS K 7375に基づき測定することで求められる。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(A)樹脂は、塗料業界において通常使用されている樹脂を例示することができ、具体的には、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ふっ素樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ビニル樹脂、アミン樹脂、ケチミン樹脂等が挙げられる。なお、(A)樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本明細書において「(A)樹脂」とは主としてバインダーに分類される樹脂であり、塗膜中で粉末の形状を維持する後述の(C)ふっ素樹脂パウダーは除外される。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(A)樹脂の含有量は、例えば15〜95質量%、特には20〜50質量%であることが好ましい。
本明細書において「(A)樹脂」とは主としてバインダーに分類される樹脂であり、塗膜中で粉末の形状を維持する後述の(C)ふっ素樹脂パウダーは除外される。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(A)樹脂の含有量は、例えば15〜95質量%、特には20〜50質量%であることが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(A)樹脂は、耐候性、塗装作業性、成膜性の観点から、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ふっ素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、及びアルキド樹脂より選ばれる1種以上の樹脂を含むことが好ましく、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂より選ばれる1種以上の樹脂を含むことが更に好ましく、アクリル樹脂を含むことが特に好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(A)樹脂が、上述の好ましい樹脂(即ち、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ふっ素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂)を含む場合、(A)樹脂に占める該好ましい樹脂の割合は、50質量%以上であることが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(A)樹脂が、上述の好ましい樹脂(即ち、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ふっ素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂)を含む場合、(A)樹脂に占める該好ましい樹脂の割合は、50質量%以上であることが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(B)溶媒としては、水、有機溶媒及びそれらの混合溶媒を使用できる。ここで、有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、炭化水素類(脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素など)、ケトン類、エステル類、エーテル類、アルコール類等の各種有機溶媒が使用できる。なお、有機溶媒は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(B)溶媒の含有量は、例えば30〜60質量%、特には40〜60質量%であることが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(B)溶媒の含有量は、例えば30〜60質量%、特には40〜60質量%であることが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(B)溶媒は、環境、人体への負荷が少なく、樹脂の溶解性、分散性、顔料等の粒子状物質の分散性に優れる観点から、酢酸ブチル、酢酸エチル、メトキシプロピルアセテート及びメチルイソブチルケトンより選ばれる1種以上の溶媒を含むことが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(B)溶媒が、上述の好ましい溶媒(即ち、酢酸ブチル、酢酸エチル、メトキシプロピルアセテート、メチルイソブチルケトン)を含む場合、(B)溶媒に占める該好ましい溶媒の割合は、30質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることが更に好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(B)溶媒が、上述の好ましい溶媒(即ち、酢酸ブチル、酢酸エチル、メトキシプロピルアセテート、メチルイソブチルケトン)を含む場合、(B)溶媒に占める該好ましい溶媒の割合は、30質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることが更に好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物は、(C)ふっ素樹脂パウダーを含む。(C)ふっ素樹脂パウダーは、ふっ素樹脂が持つ耐油性や耐水性により、人の手等の軟らかい物質に起因する塗膜の汚れを防止する効果を有するが、粉末で存在することから、接触して擦りあった部分に対しフッ素成分が移行し、ふっ素同士をすり合わせた時の様な優れた低摩擦性が得られる。そのため、ある物体が塗膜に接触する際の摩擦を低減して塗膜の耐摩耗性を向上できるため、例えば金属等の硬い物質が接触した場合にシリカ等の顔料を加えた塗膜に比べ塗膜に傷が付くことを防止することもできる。本発明のクリヤー塗料組成物によれば、(C)ふっ素樹脂パウダーと後述する(D)細粒状粒子を配合すると共に、後述するように塗膜の表面硬度を特定の範囲に調整することで、軟らかい物質に起因する汚れのみならず、硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できる塗膜を形成することができる。これにより、日常生活で想定される様々な汚染に対し優れた防汚性を発揮することが出来る。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(C)ふっ素樹脂パウダーは、塗料組成物及び塗膜中で粉末の形状を維持する固体状のふっ素樹脂であれば特に限定されるものではない。
ふっ素樹脂は、例えば、ふっ素含有モノマーと、必要に応じて他のモノマーとの重合によって製造することが可能であり、該ふっ素含有モノマーとしては、例えば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン、(パー)フルオロアルキルトリフルオロビニルエーテル〔(パー)フルオロアルキル基の炭素数は、1〜18個である。〕等が挙げられる。
(C)ふっ素樹脂パウダーとしては、市販品を使用することができ、例えば、株式会社喜多村製KT/KTL等が挙げられる。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(C)ふっ素樹脂パウダーの含有量は、0.5〜10質量%の範囲内であることが好ましく、2〜6質量%の範囲内であることが更に好ましく、3〜5質量%の範囲内であることが特に好ましい。
なお、(C)ふっ素樹脂パウダーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ふっ素樹脂は、例えば、ふっ素含有モノマーと、必要に応じて他のモノマーとの重合によって製造することが可能であり、該ふっ素含有モノマーとしては、例えば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン、(パー)フルオロアルキルトリフルオロビニルエーテル〔(パー)フルオロアルキル基の炭素数は、1〜18個である。〕等が挙げられる。
(C)ふっ素樹脂パウダーとしては、市販品を使用することができ、例えば、株式会社喜多村製KT/KTL等が挙げられる。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(C)ふっ素樹脂パウダーの含有量は、0.5〜10質量%の範囲内であることが好ましく、2〜6質量%の範囲内であることが更に好ましく、3〜5質量%の範囲内であることが特に好ましい。
なお、(C)ふっ素樹脂パウダーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(C)ふっ素樹脂パウダーは、体積平均粒子径が1〜20μmの範囲内であることが好ましく、1〜15μmの範囲内であることが更に好ましく、5〜10μmの範囲内であることが特に好ましい。
本明細書において、体積平均粒子径は、体積基準粒度分布の50%粒子径(D50)を指し、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えばSALD−7000:株式会社島津製作所社製)を用いて測定される粒度分布から求めることができる。そして、本明細書における粒子径は、レーザ回折・散乱法による球相当径で表される。
本明細書において、体積平均粒子径は、体積基準粒度分布の50%粒子径(D50)を指し、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えばSALD−7000:株式会社島津製作所社製)を用いて測定される粒度分布から求めることができる。そして、本明細書における粒子径は、レーザ回折・散乱法による球相当径で表される。
本発明のクリヤー塗料組成物において、該塗料組成物から形成された塗膜は、表面硬度が鉛筆硬度でH以上である。上述したように、特定の範囲の表面硬度と、(C)ふっ素樹脂パウダー及び(D)細粒状粒子とを組み合わせることで、軟らかい物質に起因する汚れのみならず、硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できるクリヤー塗膜を形成することができる。
ここで、上記表面硬度が鉛筆硬度でHよりも硬度が低いと、金属など硬い物質との接触が想定される場所では良好な汚染防止効果が期待できない。
ここで、上記表面硬度が鉛筆硬度でHよりも硬度が低いと、金属など硬い物質との接触が想定される場所では良好な汚染防止効果が期待できない。
本発明のクリヤー塗料組成物において、上記表面硬度は、JIS K 5600−5−4:1999(ISO/DIS 15184:1996)に規定される鉛筆硬度によって決定される。ここに規定される鉛筆硬度は、硬度の低い等級から6B・5B・4B・3B・2B・B・HB・F・H・2H・3H・4H・5H・6Hの順に規定されている。つまり、等級が6Bである塗膜は、上記等級の中で鉛筆硬度が最も低く、一方、等級が6Hである塗膜は、上記等級の中で鉛筆硬度が最も高いことを示す。
本発明においては、本発明のクリヤー塗料組成物から形成される膜厚15μmの塗膜に対して表面硬度の測定を行う。ここで、膜厚は、後述する「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」の定義に準じる。なお、該塗膜は、基材上に形成されていてもよいし、また基材上に形成される層(ベースコート層や加飾層)上に形成されていてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、上記表面硬度は、鉛筆硬度がH以上であるが、5H以上であることが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物においては、例えば、(C)ふっ素樹脂パウダーの含有量を増加させたり、後述する(D)細粒状粒子を配合したり、UV硬化形樹脂を使用したり、ガラス転移点の高い樹脂を使用したりすることで、塗膜の表面硬度を高くすることができる。特に、(D)細粒状粒子を用いることで表面硬度を大幅に向上させることができるため、5H以上の鉛筆硬度も達成可能となる。
本発明においては、本発明のクリヤー塗料組成物から形成される膜厚15μmの塗膜に対して表面硬度の測定を行う。ここで、膜厚は、後述する「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」の定義に準じる。なお、該塗膜は、基材上に形成されていてもよいし、また基材上に形成される層(ベースコート層や加飾層)上に形成されていてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、上記表面硬度は、鉛筆硬度がH以上であるが、5H以上であることが好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物においては、例えば、(C)ふっ素樹脂パウダーの含有量を増加させたり、後述する(D)細粒状粒子を配合したり、UV硬化形樹脂を使用したり、ガラス転移点の高い樹脂を使用したりすることで、塗膜の表面硬度を高くすることができる。特に、(D)細粒状粒子を用いることで表面硬度を大幅に向上させることができるため、5H以上の鉛筆硬度も達成可能となる。
本発明のクリヤー塗料組成物において、該塗料組成物から形成された塗膜は、すべり抵抗係数が1未満であることが好ましい。すべり抵抗係数が1.0を超えると、接触による擦れによって汚れが付着しやすくなる。ここで、上記すべり抵抗係数は、JIS A 1454:2016に規定される滑り性試験によって決定される滑り抵抗係数である。すべり抵抗係数が低いほど、滑り性が高い(滑りやすい)。
本発明においては、本発明のクリヤー塗料組成物から形成される膜厚15μmの塗膜に対して滑り性試験を行う。ここで、膜厚は、後述する「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」の定義に準じる。なお、該塗膜は、基材上に形成されていてもよいし、また基材上に形成される層(ベースコート層や加飾層)上に形成されていてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、0.2以上0.9以下であることが更に好ましく、0.3以上0.8以下であることが特に好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物においては、例えば、ワックスやシリコーン系表面調整剤等の表面調整剤の添加や、ふっ素樹脂パウダーの添加によって、塗膜のすべり抵抗係数を低くすることができる。
本発明においては、本発明のクリヤー塗料組成物から形成される膜厚15μmの塗膜に対して滑り性試験を行う。ここで、膜厚は、後述する「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」の定義に準じる。なお、該塗膜は、基材上に形成されていてもよいし、また基材上に形成される層(ベースコート層や加飾層)上に形成されていてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、0.2以上0.9以下であることが更に好ましく、0.3以上0.8以下であることが特に好ましい。
本発明のクリヤー塗料組成物においては、例えば、ワックスやシリコーン系表面調整剤等の表面調整剤の添加や、ふっ素樹脂パウダーの添加によって、塗膜のすべり抵抗係数を低くすることができる。
本発明のクリヤー塗料組成物は、(C)ふっ素樹脂パウダー及び(D)細粒状粒子を含むため、塗膜の耐摩耗性を向上させ、延いては塗膜に傷が付くことを防止することができるが、より確実に塗膜の耐摩耗性を向上させる観点から、本発明のクリヤー塗料組成物から形成された塗膜は、表面粗さが算術平均粗さ(Sa)で0.5μm以上であることが好ましく、1.0μm以上であることが更に好ましい。一方、該塗膜の表面粗さは、接触物の削れによる汚染防止の観点から、算術平均粗さ(Sa)で3.0μm以下であることが好ましく、好ましくは2.5μm以下、特には2.0μm以下であることが更に好ましい。
本発明においては、本発明のクリヤー塗料組成物から形成される膜厚15μmの塗膜に対して表面粗さの測定を行う。ここで、膜厚は、後述する「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」の定義に準じる。なお、該塗膜は、基材上に形成されていてもよいし、また基材上に形成される層(ベースコート層や加飾層)上に形成されていてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成において、上記算術平均粗さ(Sa)は、JIS B 0601:2013によって決定される算術平均粗さ(Ra)における二次元表面粗さの算術平均粗さ(Ra)の測定方法に準じ、これを三次元に拡張したもの(三次元表面粗さ)である。「三次元表面粗さ」とは、JIS−B0601:2013に規定される表面粗さ、つまり(X、Z)座標を基準とする二次元表面粗さに準じ、かかる基準を(X、Y、Z)座標に拡張した値を意味する。このような表面粗さSa、つまり、三次元表面粗さにおける算術平均粗さ(Ra)は試験板の表面粗度を光干渉顕微鏡(例えば、株式会社キーエンス製XGシリーズ、商品名、3次元画像処理システム)を用いて測定することにより、求めることができる。
本発明のクリヤー塗料組成物においては、例えば、(C)ふっ素樹脂パウダーや後述する(D)細粒状粒子の体積平均粒子径や含有量を適宜調整したりすることで、塗膜の表面粗さを調整することができる。
本発明においては、本発明のクリヤー塗料組成物から形成される膜厚15μmの塗膜に対して表面粗さの測定を行う。ここで、膜厚は、後述する「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」の定義に準じる。なお、該塗膜は、基材上に形成されていてもよいし、また基材上に形成される層(ベースコート層や加飾層)上に形成されていてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成において、上記算術平均粗さ(Sa)は、JIS B 0601:2013によって決定される算術平均粗さ(Ra)における二次元表面粗さの算術平均粗さ(Ra)の測定方法に準じ、これを三次元に拡張したもの(三次元表面粗さ)である。「三次元表面粗さ」とは、JIS−B0601:2013に規定される表面粗さ、つまり(X、Z)座標を基準とする二次元表面粗さに準じ、かかる基準を(X、Y、Z)座標に拡張した値を意味する。このような表面粗さSa、つまり、三次元表面粗さにおける算術平均粗さ(Ra)は試験板の表面粗度を光干渉顕微鏡(例えば、株式会社キーエンス製XGシリーズ、商品名、3次元画像処理システム)を用いて測定することにより、求めることができる。
本発明のクリヤー塗料組成物においては、例えば、(C)ふっ素樹脂パウダーや後述する(D)細粒状粒子の体積平均粒子径や含有量を適宜調整したりすることで、塗膜の表面粗さを調整することができる。
本発明のクリヤー塗料組成物は、さらに(D)ビッカース硬度500以上の細粒状粒子を含有する。上記(D)細粒状粒子は、(C)ふっ素樹脂パウダーとは異なり、塗膜の摩擦を上昇させてしまう一方で、(C)ふっ素樹脂パウダーの弱点である傷つきやすさを補うことが出来、適量添加することで塗膜の低摩擦性を大きく損なうことなく、塗膜の表面硬度を大幅に向上させることができる。
本発明のクリヤー塗料組成物において、上記ビッカース硬度は、JIS Z 2244:2009に規定されるビッカース硬さ試験によって決定される。
上記細粒状粒子のビッカース硬度は、その上限値について特に制限はないものの、15,000以下であることを例示することができる。
本発明のクリヤー塗料組成物において、上記ビッカース硬度は、JIS Z 2244:2009に規定されるビッカース硬さ試験によって決定される。
上記細粒状粒子のビッカース硬度は、その上限値について特に制限はないものの、15,000以下であることを例示することができる。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(D)細粒状粒子は、アルミナ、窒化ホウ素、二酸化珪素、ジルコン及びダイヤモンドより選ばれる1種以上の粒子を含むことが好ましく、これらの中でも、透明性、白色度、硬度、耐薬品性、コストの観点から、アルミナを少なくとも含むことが好ましい。(D)細粒状粒子としては、市販品を使用することができる。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(D)細粒状粒子の含有量は、1〜20質量%の範囲内であることが好ましく、3〜15質量%の範囲内であることが更に好ましく、5〜15質量%の範囲内であることが特に好ましい。
なお、(D)細粒状粒子は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(D)細粒状粒子の含有量は、1〜20質量%の範囲内であることが好ましく、3〜15質量%の範囲内であることが更に好ましく、5〜15質量%の範囲内であることが特に好ましい。
なお、(D)細粒状粒子は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物において、(D)細粒状粒子は、体積平均粒子径が1〜20μmの範囲内であることが好ましく、10〜20μmの範囲内であることが更に好ましい。細粒状粒子を1μm以上とすることで、塗膜の表面硬度が高くなり、硬質の汚れに対する汚染性が高くなる。また、細粒状粒子を20μm以下とすることで、塗膜表面に現れる細粒状粒子凸部を、軟質汚れに対する汚染性を低下させないレベルで確保しつつも、硬質汚れに対する高い耐汚染性を実現させるものとすることができる。
本明細書において、体積平均粒子径は、体積基準粒度分布の50%粒子径(D50)を指し、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えばSALD−7000:株式会社島津製作所社製)を用いて測定される粒度分布から求めることができる。そして、本明細書における粒子径は、レーザ回折・散乱法による球相当径で表される。
本明細書において、体積平均粒子径は、体積基準粒度分布の50%粒子径(D50)を指し、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置(例えばSALD−7000:株式会社島津製作所社製)を用いて測定される粒度分布から求めることができる。そして、本明細書における粒子径は、レーザ回折・散乱法による球相当径で表される。
本発明のクリヤー塗料組成物は、さらに(E)粘性調整剤を含有することが好ましい。(E)粘性調整剤を配合することで、塗料組成物中において(C)ふっ素樹脂パウダーや(D)細粒状粒子が沈降することを防止することができる。(E)粘性調整剤としては、例えば、アルミニウムステアレートやジンクステアレート等の金属石鹸の他、ベントナイト、アクリルオリゴマー、アマイドワックス、酸化ポリエチレン等が挙げられ、これらの中でも、ベントナイト及びアマイドワックスが好ましい。(E)粘性調整剤としては、市販品を使用することができる。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(E)粘性調整剤の含有量は、0.1〜1質量%の範囲内であることが好ましい。なお、(E)粘性調整剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物中において、(E)粘性調整剤の含有量は、0.1〜1質量%の範囲内であることが好ましい。なお、(E)粘性調整剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物には、その他の成分として、表面調整剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、皮張り防止剤、消泡剤、色分かれ防止剤、顔料、染料、レベリング剤、乾燥剤、硬化剤、硬化触媒、可塑剤、成膜助剤、防カビ剤、抗菌剤、殺虫剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び導電性付与剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら成分は、市販品を好適に使用することができる。
本発明のクリヤー塗料組成物は、必要に応じて適宜選択される各種成分を混合することによって調製できる。
本発明のクリヤー塗料組成物の塗装手段は、特に限定されず、既知の塗装手段、例えば、刷毛塗装、ローラー塗装、コテ塗装、ヘラ塗装、フローコーター塗装、スプレー塗装(例えばエアースプレー塗装、エアレススプレー塗装など)等が利用できる。
本発明のクリヤー塗料組成物は、加飾層を保護する観点から好適に使用でき、また、塗装体の最外層を形成するために好適に使用されるため、塗装の跡が付き難いフローコーター塗装やスプレー塗装が好適である。
塗膜の形成において、乾燥や硬化の手段は特に制限されるものではなく、使用する塗料の種類に応じて適宜選択される。例えば、加熱による乾燥や、加熱又は紫外線照射等による硬化を行ってもよいし、また、自発的に硬化反応が進む塗料(例えば2液型塗料)や自然乾燥が可能な塗料(例えば揮発性溶剤系塗料)であれば特別な乾燥や硬化手段を採用しなくてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物は、加飾層を保護する観点から好適に使用でき、また、塗装体の最外層を形成するために好適に使用されるため、塗装の跡が付き難いフローコーター塗装やスプレー塗装が好適である。
塗膜の形成において、乾燥や硬化の手段は特に制限されるものではなく、使用する塗料の種類に応じて適宜選択される。例えば、加熱による乾燥や、加熱又は紫外線照射等による硬化を行ってもよいし、また、自発的に硬化反応が進む塗料(例えば2液型塗料)や自然乾燥が可能な塗料(例えば揮発性溶剤系塗料)であれば特別な乾燥や硬化手段を採用しなくてもよい。
本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜は、優れた汚染防止性を付与する観点から、その膜厚が1μm以上であることが好ましく、一方で、基材や加飾層に対する視認性や不燃性を確保する観点から、その厚さは25μm以下であることが好ましい。本発明のクリヤー塗料組成物において、上記塗膜の厚さは、1〜15μmの範囲内であることが更に好ましく、5〜10μmの範囲内であることが特に好ましい。
本明細書において「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」は、ふっ素樹脂パウダー等の粒子による凸部が形成された領域ではなく、表面が平らな領域の厚さであり、本発明のクリヤー塗料組成物により形成されるクリヤー塗膜の下に位置する層(加飾層上にクリヤー塗膜が形成されていれば加飾層を指し、基材上にクリヤー塗膜が形成されていれば基材を指す)の表面からクリヤー塗膜表面までの距離のうち最も小さい値を「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」と定義する。
本明細書において「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」は、ふっ素樹脂パウダー等の粒子による凸部が形成された領域ではなく、表面が平らな領域の厚さであり、本発明のクリヤー塗料組成物により形成されるクリヤー塗膜の下に位置する層(加飾層上にクリヤー塗膜が形成されていれば加飾層を指し、基材上にクリヤー塗膜が形成されていれば基材を指す)の表面からクリヤー塗膜表面までの距離のうち最も小さい値を「本発明のクリヤー塗料組成物により形成される塗膜の厚さ」と定義する。
本発明のクリヤー塗料組成物は、建築物や車両等の美観が重要視される被塗物の外装や内装用塗料として好適に使用できるが、特に、指輪等の宝石や貴金属を用いた装身具、コイン、その他金属製品等の硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できるため、内装用塗料として好適である。
次に、本発明の塗装方法を詳細に説明する。本発明の塗装方法は、基材を塗装する方法であって、該基材上に形成される層の最表面が、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成され、該クリヤー塗料組成物の塗装がスプレー塗装及びフローコーター塗装より選ばれる塗装手段によって行われることを特徴とする。
本発明の塗装方法によれば、基材上に形成される層の最表面が、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成されるクリヤー塗膜であるため、軟らかい物質に起因する汚れのみならず、硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できる。また、該クリヤー塗料組成物の塗装がスプレー塗装及びフローコーター塗装より選ばれる塗装手段によって行われるため、塗装の跡が付き難い。
本発明の塗装方法において、基材上に形成される層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。基材上に形成される層が単層からなる場合は、該層が、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成される。また、基材上に形成される層が複数層からなる場合は、基材から最も離れた層(最外層)が、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成される。なお、複数層からなる場合の具体例としては、後述する本発明の塗装体の基材上に形成されるような複数層が挙げられる。
本発明の塗装方法によれば、基材上に形成される層の最表面が、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成されるクリヤー塗膜であるため、軟らかい物質に起因する汚れのみならず、硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できる。また、該クリヤー塗料組成物の塗装がスプレー塗装及びフローコーター塗装より選ばれる塗装手段によって行われるため、塗装の跡が付き難い。
本発明の塗装方法において、基材上に形成される層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。基材上に形成される層が単層からなる場合は、該層が、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成される。また、基材上に形成される層が複数層からなる場合は、基材から最も離れた層(最外層)が、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成される。なお、複数層からなる場合の具体例としては、後述する本発明の塗装体の基材上に形成されるような複数層が挙げられる。
本発明の塗装方法において、基材としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉄鋼、亜鉛めっき鋼(例えばトタン板)、錫めっき鋼(例えばブリキ板)、ステンレス鋼、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属基材、木材、石膏、珪酸カルシウム、ガラス、セラミック、コンクリート、セメント、モルタル、スレート等の無機系基材、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン等のプラスチック基材が挙げられる。また、他にも、木繊維補強セメント板、繊維補強セメント板、繊維補強セメント・珪酸カルシウム板等の複合基材も例示できる。金属基材には、各種表面処理、例えば酸化処理が施された基材も含まれる。また、その表面が無機物で被覆されているようなプラスチック基材(例えば、ガラス質で被覆されたプラスチック基材)は、無機系基材に含まれる。なお、基材は、プライマー処理が施されていてもよいし、基材表面の少なくとも一部に旧塗膜(本発明の塗装方法を実施する際に既に形成されている塗膜)が存在していてもよい。
上記基材としては、上述したように各種材質の基材を使用できるが、その具体例としては、建築物、車両、家具、建具や、それらの部品が好適に挙げられる。
本発明の塗装方法において、基材上に形成される層の厚さは1〜250μmの範囲内であることが好ましく、5〜200μmの範囲内であることが更に好ましく、10〜150μmの範囲内であることが特に好ましい。
本発明の塗装方法において、基材上に形成される層は、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成される塗膜を含むため、ふっ素樹脂パウダー等の粒子による凸部が形成された領域を有する。本明細書において「基材上に形成される層の厚さ」は、基材の表面からクリヤー塗膜表面までの距離のうち最も小さい値を「基材上に形成される層の厚さ」と定義する。
本発明の塗装方法において、基材上に形成される層は、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成される塗膜を含むため、ふっ素樹脂パウダー等の粒子による凸部が形成された領域を有する。本明細書において「基材上に形成される層の厚さ」は、基材の表面からクリヤー塗膜表面までの距離のうち最も小さい値を「基材上に形成される層の厚さ」と定義する。
次に、本発明の塗装体を詳細に説明する。本発明の塗装体は、基材上に、ベースコート層、加飾層及びクリヤー層をこの順に備える塗装体であって、前記クリヤー層が上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成されることを特徴とする。
本発明の塗装体によれば、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成されるクリヤー層を加飾層上に適用したことで、軟らかい物質に起因する汚れのみならず、硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できる。
本発明の塗装体によれば、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成されるクリヤー層を加飾層上に適用したことで、軟らかい物質に起因する汚れのみならず、硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できる。
本発明の塗装体において、基材としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉄鋼、亜鉛めっき鋼(例えばトタン板)、錫めっき鋼(例えばブリキ板)、ステンレス鋼、マグネシウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属基材、木材、石膏、珪酸カルシウム、ガラス、セラミック、コンクリート、セメント、モルタル、スレート等の無機系基材、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン等のプラスチック基材が挙げられる。また、他にも、木繊維補強セメント板、繊維補強セメント板、繊維補強セメント・珪酸カルシウム板等の複合基材も例示できる。金属基材には、各種表面処理、例えば酸化処理が施された基材も含まれる。また、その表面が無機物で被覆されているようなプラスチック基材(例えば、ガラス質で被覆されたプラスチック基材)は、無機系基材に含まれる。なお、基材は、プライマー処理が施されていてもよいし、基材表面の少なくとも一部に旧塗膜が存在していてもよい。
上記基材としては、上述したように各種材質の基材を使用できるが、その具体例としては、建築物、車両や、それらの部品が好適に挙げられる。
上記基材としては、上述したように各種材質の基材を使用できるが、その具体例としては、建築物、車両や、それらの部品が好適に挙げられる。
本発明の塗装体において、ベースコート層は、基材上に形成される層であって、該ベースコート層上には加飾層が形成される。ベースコート層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。ベースコート層には、塗料から形成される塗膜(下塗り塗膜、中塗り塗膜、受理層等とも呼ばれる)やインクから形成される印刷層(インク層、受理層等とも呼ばれる)の他、シーラーやプライマーから形成される下地層も含まれる。ベースコート層の厚さは、20〜200μmの範囲内であることが好ましい。ベースコート層の厚さが20μm以上であると、隠ぺい性や耐透水性の観点から好ましく、200μm以下であると、防火認定の観点から好ましい。
上記ベースコート層は、樹脂を含むことが好ましく、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ふっ素樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ビニル樹脂、アミン樹脂、ケチミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、加飾層が印刷層である場合、インクの発色性の向上効果の観点から、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂及びビニル樹脂が好適である。また、ベースコート層に可撓性を付与する観点からは、ポリウレタン樹脂及びビニル樹脂が好適である。
ここに記載される「樹脂」とは主としてバインダーに分類される樹脂であり、塗膜中で粒子の形状を維持する樹脂ビーズは除外される。
これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記ベースコート層中において、樹脂の含有量は、30〜60体積%であることが好ましい。
ここに記載される「樹脂」とは主としてバインダーに分類される樹脂であり、塗膜中で粒子の形状を維持する樹脂ビーズは除外される。
これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記ベースコート層中において、樹脂の含有量は、30〜60体積%であることが好ましい。
上記ベースコート層は、基材隠蔽性を高める観点から、着色顔料や染料等の着色剤を含むことが好ましい。着色剤としては、公知の材料が使用でき、例えば、酸化チタン及びカーボンブラック、黄色酸化鉄、弁柄、ニッケルチタンイエロー、ビスマスイエロー、コバルトブルー、コバルトアルミブルー、ウルトラマリンブルー等の無機顔料・染料やフタロシアニン系顔料及びアゾ系顔料等の有機顔料・染料が挙げられる。
これら着色剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記ベースコート層中において、着色剤の含有量は、10〜70体積%であることが好ましい。
これら着色剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記ベースコート層中において、着色剤の含有量は、10〜70体積%であることが好ましい。
上記ベースコート層は、体質顔料を含むことが好ましい。体質顔料は、インクの濡れ性を向上させる効果があり、インクの発色性向上に寄与するため、加飾層が印刷層である場合に好ましい。体質顔料としては、公知の材料が使用でき、例えば、タルク、カオリン、硫酸バリウム、クレー、炭酸カルシウム、マイカ、珪石粉、珪藻土、シリカ(結晶性シリカ、非晶質シリカなど)、アロフェン、イモゴライト、ベントナイト、モンモリロナイト、セピオライト、ガラスビーズ等が挙げられる。
これら体質顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記ベースコート層中において、体質顔料の含有量は、40〜70体積%であることが好ましい。
これら体質顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記ベースコート層中において、体質顔料の含有量は、40〜70体積%であることが好ましい。
ベースコート層の形成には、主溶媒として有機溶剤を用いる有機溶剤系塗料及びインク、主溶媒として水を用いる水系塗料及びインク、活性エネルギー線硬化型塗料及びインク、粉体塗料等の従来から公知の各種塗料及びインクや公知のシーラー及びプライマー等が利用可能である。ベースコート層の形成のための塗料、インク、シーラー及びプライマーには、その他の成分として、湿潤剤、分散剤、乳化剤、樹脂ビーズ、粘性調整剤、皮張り防止剤、消泡剤、色分かれ防止剤、レベリング剤、乾燥剤、硬化剤、硬化触媒、可塑剤、成膜助剤、防錆顔料、防カビ剤、抗菌剤、殺虫剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び導電性付与剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら成分は、市販品を好適に使用することができる。上記塗料、インク、シーラー及びプライマーは、必要に応じて適宜選択される各種成分を混合することによって、調製できる。
ベースコート層の形成に使用できる塗料、シーラー及びプライマーの塗装手段は、特に限定されず、既知の塗装手段、例えば、刷毛塗装、ローラー塗装、コテ塗装、ヘラ塗装、フローコーター塗装、スプレー塗装(例えばエアースプレー塗装、エアレススプレー塗装など)等が利用できる。また、ベースコート層の形成に使用できるインクの印刷手段は、特に限定されず、既知の印刷手段、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷及びインクジェットプリンタ等が利用できる。
ベースコート層の形成において、乾燥や硬化の手段は特に制限されるものではなく、使用する塗料、シーラー、プライマー及びインクの種類に応じて適宜選択される。例えば、加熱による乾燥や、加熱又は紫外線照射等による硬化を行ってもよいし、また、自発的に硬化反応が進む塗料(例えば2液型塗料)や自然乾燥が可能な塗料(例えば揮発性溶剤系塗料)であれば特別な乾燥や硬化手段を採用しなくてもよい。
ベースコート層の形成において、乾燥や硬化の手段は特に制限されるものではなく、使用する塗料、シーラー、プライマー及びインクの種類に応じて適宜選択される。例えば、加熱による乾燥や、加熱又は紫外線照射等による硬化を行ってもよいし、また、自発的に硬化反応が進む塗料(例えば2液型塗料)や自然乾燥が可能な塗料(例えば揮発性溶剤系塗料)であれば特別な乾燥や硬化手段を採用しなくてもよい。
本発明の塗装体において、加飾層は、塗装体に意匠を施す目的でベースコート層上に形成される層である。加飾層は、通常、塗料から形成される塗膜やインクから形成される印刷層で構成されるが、両方を組み合わせる場合もある。加飾層の厚さは、1〜40μmの範囲内であることを例示できる。
上記加飾層は、塗装体に意匠を施す目的で、着色顔料や染料等の着色剤を含む。着色剤としては、公知の材料が使用でき、例えば、カーボンブラック、黄色酸化鉄、弁柄、複合酸化物(ニッケル・チタン系、クロム・チタン系、ビスマス・バナジウム系、コバルト・アルミニウム系、コバルト・アルミニウム・クロム系、ウルトラマリンブルー)、酸化チタン等の無機顔料・染料や、キナクリドン系、ジケトプロロピール系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アンスラピリミジン系、フタロシアニン系、スレン系、ジオキサジン系、アゾ系等の有機顔料・染料が挙げられる。
これら着色剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記加飾層中において、着色剤の含有量は、インクの場合で2〜15体積%であることが好ましく、塗料の場合で40〜70体積%であることが好ましい。
これら着色剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記加飾層中において、着色剤の含有量は、インクの場合で2〜15体積%であることが好ましく、塗料の場合で40〜70体積%であることが好ましい。
上記加飾層は、樹脂を含むことが好ましく、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ふっ素樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ビニル樹脂、アミン樹脂、ケチミン樹脂等が挙げられる。
これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記加飾層中において、樹脂の含有量は、30〜98体積%であることが好ましい。
これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記加飾層中において、樹脂の含有量は、30〜98体積%であることが好ましい。
加飾層の形成には、主溶媒として有機溶剤を用いる有機溶剤系塗料及びインク、主溶媒として水を用いる水系塗料及びインク、活性エネルギー線硬化型塗料及びインク、粉体塗料等の従来から公知の各種塗料及びインクが利用可能である。上記塗料及びインクには、その他の成分として、湿潤剤、分散剤、乳化剤、粘性調整剤、皮張り防止剤、消泡剤、色分かれ防止剤、レベリング剤、乾燥剤、硬化剤、硬化触媒、可塑剤、成膜助剤、防錆顔料、防カビ剤、抗菌剤、殺虫剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び導電性付与剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら成分は、市販品を好適に使用することができる。上記塗料及びインクは、必要に応じて適宜選択される各種成分を混合することによって、調製できる。
加飾層の形成に使用できる塗料の塗装手段は、特に限定されず、既知の塗装手段、例えば、刷毛塗装、ローラー塗装、コテ塗装、ヘラ塗装、フローコーター塗装、スプレー塗装(例えばエアースプレー塗装、エアレススプレー塗装など)等が利用できる。また、加飾層の形成に使用できるインクの印刷手段は、特に限定されず、既知の印刷手段、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷及びインクジェットプリンタ等が利用できる。
加飾層の形成において、乾燥や硬化の手段は特に制限されるものではなく、使用する塗料やインクの種類に応じて適宜選択される。例えば、加熱による乾燥や、加熱又は紫外線照射等による硬化を行ってもよいし、また、自発的に硬化反応が進む塗料(例えば2液型塗料)や自然乾燥が可能な塗料(例えば揮発性溶剤系塗料)であれば特別な乾燥や硬化手段を採用しなくてもよい。
加飾層の形成において、乾燥や硬化の手段は特に制限されるものではなく、使用する塗料やインクの種類に応じて適宜選択される。例えば、加熱による乾燥や、加熱又は紫外線照射等による硬化を行ってもよいし、また、自発的に硬化反応が進む塗料(例えば2液型塗料)や自然乾燥が可能な塗料(例えば揮発性溶剤系塗料)であれば特別な乾燥や硬化手段を採用しなくてもよい。
本発明の塗装体において、クリヤー層は、単層であってもよいし、複数層であってもよいが、加飾層を保護する目的で加飾層上に形成される層であり、通常、基材上に形成される層のうち該基材から最も外側の層(最外層)を構成している。なお、塗装体の意匠によっては、加飾層がベースコート層の全体を被覆せず、ベースコート層の一部が露出している場合もあるが、この場合、クリヤー層は、加飾層に加えて、露出したベースコート層を覆うように形成されることが好ましい。
本発明の塗装体において、クリヤー層は、優れた汚染防止性を付与する観点から、その厚さが1μm以上であることが好ましく、一方で、加飾層の視認性や不燃性を確保する観点から、その厚さは25μm以下であることが好ましい。本発明の塗装体において、クリヤー層の厚さは、1〜15μmの範囲内であることが更に好ましく、5〜10μmの範囲内であることが特に好ましい。
本明細書において、クリヤー層の厚さは、ふっ素樹脂パウダー等の粒子による凸部が形成された領域ではなく、表面が平らな領域の厚さであり、加飾層の表面からクリヤー層表面までの距離のうち最も小さい値を「クリヤー層の厚さ」と定義する。
本発明の塗装体において、クリヤー層は、優れた汚染防止性を付与する観点から、その厚さが1μm以上であることが好ましく、一方で、加飾層の視認性や不燃性を確保する観点から、その厚さは25μm以下であることが好ましい。本発明の塗装体において、クリヤー層の厚さは、1〜15μmの範囲内であることが更に好ましく、5〜10μmの範囲内であることが特に好ましい。
本明細書において、クリヤー層の厚さは、ふっ素樹脂パウダー等の粒子による凸部が形成された領域ではなく、表面が平らな領域の厚さであり、加飾層の表面からクリヤー層表面までの距離のうち最も小さい値を「クリヤー層の厚さ」と定義する。
本発明の塗装体において、クリヤー層は、上述した本発明のクリヤー塗料組成物から形成される。ここで、上記クリヤー層中において、(A)樹脂の含有量は、60〜80体積%の範囲内であることが好ましく、(C)ふっ素樹脂パウダーの含有量は、0.5〜10体積%の範囲内であることが好ましく、(D)細粒状粒子の含有量は、5〜30体積%の範囲内であることが好ましい。
本発明の塗装体において、基材上に形成される層全体の厚さは、10〜210μmの範囲内であることが好ましく、22〜200μmの範囲内であることが更に好ましく、30〜150μmの範囲内であることが特に好ましい。上記特定した層全体の厚さの範囲を満たす塗装体は、不燃性を安定して確保できるとともに、本発明の目的を達成する観点からも好ましい。
本明細書において、層全体の厚さは、上記のクリヤー層の厚さに基づく厚さとして定義される。このため、基材の表面からクリヤー層表面までの距離のうち最も小さい値を「層全体の厚さ」と定義する。
本明細書において、層全体の厚さは、上記のクリヤー層の厚さに基づく厚さとして定義される。このため、基材の表面からクリヤー層表面までの距離のうち最も小さい値を「層全体の厚さ」と定義する。
本発明の塗装体は、建築物や車両等の外装材や内装材として好適に使用できるが、特に、指輪等の宝石や貴金属を用いた装身具、コイン、その他金属製品等の硬い物質に起因する汚れに対しても優れた汚染防止性を発揮できるため、内装材(例えば化粧板など)として好適である。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<加飾層用活性エネルギー線硬化型インクの調製例>
表1に示す配合処方に従い、原料を混合して、加飾層用活性エネルギー線硬化型インクを調製し、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクからなるインクセットを用意した。
表1に示す配合処方に従い、原料を混合して、加飾層用活性エネルギー線硬化型インクを調製し、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクからなるインクセットを用意した。
表1中の「SOLSPERS32000」は、ルーブリゾール社製の分散剤である。
表1中の「LUCIRIN TPO」は、BASF社製の開始剤である。
表1中の「LUCIRIN TPO」は、BASF社製の開始剤である。
<クリヤー層用塗料組成物の調製例>
表2〜5に示す配合処方に従い、原料を混合して、クリヤー層用塗料組成物を調製した。
表2〜5に示す配合処方に従い、原料を混合して、クリヤー層用塗料組成物を調製した。
<塗装体の製造例>
1.基材
スレート板(150mm×70mm×5mm、TP技研社製)を使用した。
1.基材
スレート板(150mm×70mm×5mm、TP技研社製)を使用した。
2.ベースコート層
上記基材の表面に水系シーラー(大日本塗料(株)製、製品名:水性マイティーシーラーマルチ)を塗布量100g/m2(乾燥膜厚20μm相当)となるようにエアスプレーで塗装し、室温で2時間乾燥した。その後、シーラー塗装済みの基材を60℃に加温した状態で、基材のシーラー塗装面に、大日本塗料(株)製、製品名:Vセラン#100を乾燥膜厚80μmとなるようにエアレススプレーで塗装した。その後、100℃で3分間乾燥させて、ベースコート層を形成させた。尚、基材表面の温度測定は、赤外線放射型非接触温度計(ISK−8700II、アズワン(株)社製)を用いて行った。
上記基材の表面に水系シーラー(大日本塗料(株)製、製品名:水性マイティーシーラーマルチ)を塗布量100g/m2(乾燥膜厚20μm相当)となるようにエアスプレーで塗装し、室温で2時間乾燥した。その後、シーラー塗装済みの基材を60℃に加温した状態で、基材のシーラー塗装面に、大日本塗料(株)製、製品名:Vセラン#100を乾燥膜厚80μmとなるようにエアレススプレーで塗装した。その後、100℃で3分間乾燥させて、ベースコート層を形成させた。尚、基材表面の温度測定は、赤外線放射型非接触温度計(ISK−8700II、アズワン(株)社製)を用いて行った。
3.加飾層
ベースコート層を形成した後、上記インクセットを備えたインクジェットプリンターを用いて、ベースコート層上にJIS X9201 2001 N3Aで規定される画像を印刷した。この際、インクを吐出する際の温度は45℃であった。
印刷後、メタルハライドランプにより、ピーク照度800mW/cm2で1回あたりの積算光量50mJ/cm2の紫外線を照射して、インクを硬化し、乾燥膜厚15μmの加飾層を形成させた。
ベースコート層を形成した後、上記インクセットを備えたインクジェットプリンターを用いて、ベースコート層上にJIS X9201 2001 N3Aで規定される画像を印刷した。この際、インクを吐出する際の温度は45℃であった。
印刷後、メタルハライドランプにより、ピーク照度800mW/cm2で1回あたりの積算光量50mJ/cm2の紫外線を照射して、インクを硬化し、乾燥膜厚15μmの加飾層を形成させた。
4.クリヤー層
加飾層を形成した後、小型乾燥炉(MO−931、富山産業(株)社製)を用いて加温し、加飾層の表面温度が50℃の状態で、上述のクリヤー層用塗料組成物を乾燥膜厚15μmになるよう塗装した。塗装後、80℃で20分乾燥させ、クリヤー層を形成させた。尚、基材表面の温度測定は、赤外線放射型非接触温度計(ISK−8700II、アズワン(株)社製)を用いて行った。なお、使用したクリヤー層用塗料組成物を表2〜5に示す。
加飾層を形成した後、小型乾燥炉(MO−931、富山産業(株)社製)を用いて加温し、加飾層の表面温度が50℃の状態で、上述のクリヤー層用塗料組成物を乾燥膜厚15μmになるよう塗装した。塗装後、80℃で20分乾燥させ、クリヤー層を形成させた。尚、基材表面の温度測定は、赤外線放射型非接触温度計(ISK−8700II、アズワン(株)社製)を用いて行った。なお、使用したクリヤー層用塗料組成物を表2〜5に示す。
<実施例1〜23、比較例1〜5>
上記塗装体の製造例に従って用意した加飾試験板について各種評価を行った。
上記塗装体の製造例に従って用意した加飾試験板について各種評価を行った。
<評価>
下記に示す方法に従って、加飾試験板の表面硬度、算術平均粗さ(Sa)、すべり抵抗係数を測定し、塗膜外観、耐汚染性を評価した。結果を表2〜5に示す。
下記に示す方法に従って、加飾試験板の表面硬度、算術平均粗さ(Sa)、すべり抵抗係数を測定し、塗膜外観、耐汚染性を評価した。結果を表2〜5に示す。
<表面硬度>
JIS K−5600−5−4に従い、引っ掻き硬度(鉛筆法)により評価を行った。
JIS K−5600−5−4に従い、引っ掻き硬度(鉛筆法)により評価を行った。
<算術平均粗さ(Sa)>
試験板の表面粗度(算術平均粗さ、Sa値)を光干渉顕微鏡(株式会社キーエンス製XGシリーズ、商品名、3次元画像処理システム)を用いて測定した。
試験板の表面粗度(算術平均粗さ、Sa値)を光干渉顕微鏡(株式会社キーエンス製XGシリーズ、商品名、3次元画像処理システム)を用いて測定した。
<すべり抵抗係数>
JIS A 1454:2016に規定される滑り性試験に準拠して試験を行い、滑り抵抗係数を求めた。
JIS A 1454:2016に規定される滑り性試験に準拠して試験を行い、滑り抵抗係数を求めた。
<塗膜外観>
クリヤー層を形成した後の加飾試験板について、以下の基準について外観を評価した。
○:加飾層の意匠を鮮明に確認できる。
△:全体の意匠に問題はないものの、画像の一部にやや不鮮明な箇所が確認される。
×:加飾層の意匠がクリヤー層によって隠蔽され、あるいはクリヤー層表面の外観が悪く、十分な意匠性が感じられない。
クリヤー層を形成した後の加飾試験板について、以下の基準について外観を評価した。
○:加飾層の意匠を鮮明に確認できる。
△:全体の意匠に問題はないものの、画像の一部にやや不鮮明な箇所が確認される。
×:加飾層の意匠がクリヤー層によって隠蔽され、あるいはクリヤー層表面の外観が悪く、十分な意匠性が感じられない。
<耐汚染性−1>
水性ペンによる汚染性(軟らかい物質に起因する汚れ)
試験板の表面に5mm×3cmの線を水性ペンで描き、5分経過した後に水を用いてふき取りを行った。
◎:汚れが付着しにくく、線を描いてから24時間経過した後においても、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。
○:汚れが付着しにくく、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。しかし、線を描いてから長時間経つと、汚れが落ち難くなる。
△:おおよその汚れを除去できるが、ふき取った後に僅かに痕跡が残る。
×:ふいた後も汚れが残っている。
水性ペンによる汚染性(軟らかい物質に起因する汚れ)
試験板の表面に5mm×3cmの線を水性ペンで描き、5分経過した後に水を用いてふき取りを行った。
◎:汚れが付着しにくく、線を描いてから24時間経過した後においても、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。
○:汚れが付着しにくく、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。しかし、線を描いてから長時間経つと、汚れが落ち難くなる。
△:おおよその汚れを除去できるが、ふき取った後に僅かに痕跡が残る。
×:ふいた後も汚れが残っている。
<耐汚染性−2>
油性ペンによる汚染性(軟らかい物質に起因する汚れ)
試験板の表面に5mm×3cmの線を油性ペンで描き、5分経過した後に塗料用シンナーを用いてふき取りを行った。
◎:汚れが付着しにくく、線を描いてから24時間経過した後においても、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。
○:汚れが付着しにくく、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。しかし、線を描いてから長時間経つと、汚れが落ち難くなる。
△:おおよその汚れを除去できるが、ふき取った後に僅かに痕跡が残る。
×:ふいた後も汚れが残っている。
油性ペンによる汚染性(軟らかい物質に起因する汚れ)
試験板の表面に5mm×3cmの線を油性ペンで描き、5分経過した後に塗料用シンナーを用いてふき取りを行った。
◎:汚れが付着しにくく、線を描いてから24時間経過した後においても、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。
○:汚れが付着しにくく、ふき取りにより汚れを完全に除去することが容易である。しかし、線を描いてから長時間経つと、汚れが落ち難くなる。
△:おおよその汚れを除去できるが、ふき取った後に僅かに痕跡が残る。
×:ふいた後も汚れが残っている。
<耐汚染性−3>
コイン等の硬い物質の接触による汚染性(硬い物質に起因する汚れ)
試験板表面に10円硬貨の側面部分を接触させ、1kgあるいは500gの加重をかけつつ5cmの距離を移動させた。このとき試験板の表面に形成された10円硬貨の削れ痕(金属汚れ)の状況を以下の評価基準をもとに評価した。
◎:加重1kgの場合においても、塗膜に、10円硬貨の削れ痕及び10円硬貨との接触によるキズを生じない。
〇:加重1kgの場合では塗膜にキズを生じるものの、加重500gの場合においては、塗膜に、10円硬貨の削れ痕及び10円硬貨との接触によるキズを生じない。
△:加重500gの場合において、塗膜に、10円硬貨の削れ痕もしくは10円硬貨との接触によるキズがわずかに生じる。
×:加重1kgと加重500gの両方の場合において、塗膜に、10円硬貨の削れ痕もしくは10円硬貨との接触によるキズがはっきりと生じる。
コイン等の硬い物質の接触による汚染性(硬い物質に起因する汚れ)
試験板表面に10円硬貨の側面部分を接触させ、1kgあるいは500gの加重をかけつつ5cmの距離を移動させた。このとき試験板の表面に形成された10円硬貨の削れ痕(金属汚れ)の状況を以下の評価基準をもとに評価した。
◎:加重1kgの場合においても、塗膜に、10円硬貨の削れ痕及び10円硬貨との接触によるキズを生じない。
〇:加重1kgの場合では塗膜にキズを生じるものの、加重500gの場合においては、塗膜に、10円硬貨の削れ痕及び10円硬貨との接触によるキズを生じない。
△:加重500gの場合において、塗膜に、10円硬貨の削れ痕もしくは10円硬貨との接触によるキズがわずかに生じる。
×:加重1kgと加重500gの両方の場合において、塗膜に、10円硬貨の削れ痕もしくは10円硬貨との接触によるキズがはっきりと生じる。
※1 樹脂1:ヒタロイド6500、日立化成(株)製アクリル樹脂溶液、固形分50質量%、Tg40℃
※2 樹脂2:アルケマテックス1042、三井化学(株)製アクリル樹脂溶液、固形分40質量%、Tg63℃
※3 樹脂3:アルケマテックスE293、三井化学(株)製水性アクリル樹脂、固形分43質量%、Tg15℃
※4 樹脂4:UD100N、三井化学(株)製水性ウレタン樹脂、固形分30質量%
※5 ふっ素樹脂パウダー1:(株)喜多村製、KTL−9S、体積平均粒子径10μm
※6 ふっ素樹脂パウダー2:(株)喜多村製、KTL−2N、体積平均粒子径5μm
※7 ふっ素樹脂パウダー3:(株)喜多村製、KTL−10S、体積平均粒子径15μm
※8 ふっ素樹脂パウダー4:(株)喜多村製、KTL−20N、体積平均粒子径20μm
※9 細粒状粒子1:昭和電工(株)製アルミナ、モランダム#800、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度1600
※10 細粒状粒子2:昭和電工(株)製アルミナ、モランダム#1500、体積平均粒子径8μm、ビッカース硬度1600
※11 細粒状粒子3:昭和電工(株)製アルミナ、モランダム#600、体積平均粒子径20μm、ビッカース硬度1600
※12 細粒状粒子4:二酸化珪素粒子、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度780
※13 細粒状粒子5:ジルコン粒子、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度1200
※14 細粒状粒子6:窒化ホウ素粒子、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度7000
※15 シリカ:Evonik社製ACEMATT TS100、体積平均粒子径10μm
※16 アマイドワックス:ディスパロン6820−10M、楠本化成(株)製粘性調整剤
※2 樹脂2:アルケマテックス1042、三井化学(株)製アクリル樹脂溶液、固形分40質量%、Tg63℃
※3 樹脂3:アルケマテックスE293、三井化学(株)製水性アクリル樹脂、固形分43質量%、Tg15℃
※4 樹脂4:UD100N、三井化学(株)製水性ウレタン樹脂、固形分30質量%
※5 ふっ素樹脂パウダー1:(株)喜多村製、KTL−9S、体積平均粒子径10μm
※6 ふっ素樹脂パウダー2:(株)喜多村製、KTL−2N、体積平均粒子径5μm
※7 ふっ素樹脂パウダー3:(株)喜多村製、KTL−10S、体積平均粒子径15μm
※8 ふっ素樹脂パウダー4:(株)喜多村製、KTL−20N、体積平均粒子径20μm
※9 細粒状粒子1:昭和電工(株)製アルミナ、モランダム#800、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度1600
※10 細粒状粒子2:昭和電工(株)製アルミナ、モランダム#1500、体積平均粒子径8μm、ビッカース硬度1600
※11 細粒状粒子3:昭和電工(株)製アルミナ、モランダム#600、体積平均粒子径20μm、ビッカース硬度1600
※12 細粒状粒子4:二酸化珪素粒子、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度780
※13 細粒状粒子5:ジルコン粒子、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度1200
※14 細粒状粒子6:窒化ホウ素粒子、体積平均粒子径14μm、ビッカース硬度7000
※15 シリカ:Evonik社製ACEMATT TS100、体積平均粒子径10μm
※16 アマイドワックス:ディスパロン6820−10M、楠本化成(株)製粘性調整剤
Claims (11)
- 少なくとも(A)樹脂、(B)溶媒、(C)ふっ素樹脂パウダー、及び(D)ビッカース硬度500以上の細粒状粒子を含有するクリヤー塗料組成物であって、該塗料組成物から形成された塗膜は、表面硬度が鉛筆硬度でH以上であることを特徴とするクリヤー塗料組成物。
- 前記塗料組成物から形成された塗膜は、表面粗さが算術平均粗さ(Sa)で0.5〜3.0μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載のクリヤー塗料組成物。
- 前記クリヤー塗料組成物中における(C)ふっ素樹脂パウダーの含有量が0.5〜10質量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1または2に記載のクリヤー塗料組成物。
- 前記(C)ふっ素樹脂パウダーの体積平均粒子径が1〜20μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物。
- 前記クリヤー塗料組成物中における(D)細粒状粒子の含有量が1〜20質量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物。
- 前記(D)細粒状粒子が、アルミナ、窒化ホウ素、二酸化珪素、ジルコン及びダイヤモンドより選ばれる1種以上の粒子を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物。
- 前記クリヤー塗料組成物がさらに(E)粘性調整剤を含有することを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物。
- 前記(A)樹脂が、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂より選ばれる1種以上の樹脂を少なくとも含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物。
- 前記(B)溶媒が、酢酸ブチル、酢酸エチル、メトキシプロピルアセテート及びメチルイソブチルケトンより選ばれる1種以上の溶媒を少なくとも含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物。
- 基材を塗装する方法であって、該基材上に形成される層の最表面が、請求項1から9のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物から形成され、該クリヤー塗料組成物の塗装がスプレー塗装及びフローコーター塗装より選ばれる塗装手段によって行われることを特徴とする塗装方法。
- 基材上に、ベースコート層、加飾層及びクリヤー層をこの順に備える塗装体であって、前記クリヤー層が請求項1から9のいずれかに記載のクリヤー塗料組成物から形成されることを特徴とする塗装体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6921367B1 (ja) * | 2020-11-11 | 2021-08-18 | 三菱電機株式会社 | 撥水性構造体、撥水性構造体の製造方法および撥水性の回復方法 |
CN113444271A (zh) * | 2020-03-26 | 2021-09-28 | 琳得科株式会社 | 保护膜形成膜、保护膜形成用复合片、及带保护膜形成膜的工件的运送方法 |
CN115521639A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-12-27 | 绩溪县黄山石英有限公司 | 一种乳胶涂料用超细硅微粉 |
WO2023003009A1 (ja) * | 2021-07-20 | 2023-01-26 | 大日本塗料株式会社 | 塗装体および塗料組成物 |
-
2018
- 2018-03-30 JP JP2018068777A patent/JP2019178243A/ja active Pending
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