JP2019176965A - 清掃物品及び清掃具 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、清掃具のヘッド部を複数の水解紙を積層させて形成し、このヘッド部を柄に着脱自在に保持させ、使用後、ヘッド部を柄から外して便器に流すことを可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このため、便器の縁の裏を擦りたい場合などに柄部が便器に接触して届きにくく、擦れているのか感覚的にわかりづらい。また、しっかり便器の縁の裏を擦るには、柄をほぼ水平に傾けて作業する必要があるため、予期せず手が便器に触れてしまうおそれがあった。よって、清掃時の操作性が良好なものが望まれていた。
便器清掃用の清掃具の柄部の先端に着脱自在に取り付けられる水解性の清掃物品において、
前記柄部に保持される被保持部と、
前記被保持部の先端から前記柄部の長手方向と異なる方向に突出して被清掃部に押し付けられる清掃部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、清掃部により被清掃部を擦りやすく、清掃時の操作性を良好にすることができる。
前記被保持部は、前記清掃部の上面の略中央に設けられ、
前記清掃部は、断面視において前記被保持部の先端から互いに逆向きの2方向に突出することを特徴とする。
本発明によれば、清掃部の形状を維持しやすくすることができる。
水解性を有するシート体を2層以上重ね合わせた積層体により形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、水に対してほぐれやすくすることができる。
パルプモールドにより形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、被清掃部を強く擦ることができる。
パルプモールドにより形成されたコア部と、前記コア部の表面を覆う水解性を有するシート体からなる表層部と、により形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、被清掃部を強く擦ることができ、また、清掃部の形状を維持しやすくすることができる。
請求項1から5のいずれか一項に記載の清掃物品と、
前記清掃物品の前記被保持部を着脱自在に保持する保持部を有する柄部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、清掃部により被清掃部を擦りやすく、清掃時の操作性を良好にすることができる。
また、便宜的に、図1から図5に示したようにX軸、Y軸及びZ軸並びに前後方向、左右方向及び上下方向を定めて説明する。
(清掃具)
図1に示すように、清掃具1は、長尺な棒状の柄部2と、柄部2の先端に着脱自在に取り付けられる清掃物品3と、を備えて構成される。清掃具1は、トイレに設置された便器の清掃などに用いられるものである。
柄部2は、清掃具1の使用に際して使用者等が把持するための部位であり、その長さや形状等は使用者等が把持可能なものであれば特に限定はない。
例えば、使用者等が把持可能な程度の長さを有する直線状の棒であっても良いし、所定の曲率で湾曲するアーチ状の棒であっても良い。また、清掃具1の未使用時に、当該清掃具1を吊り下げるための孔などが形成されていても良い。
保持部21は、例えば、2枚の板体21a,21aを備え、これにより被保持部31を挟持して保持する構成であるが、被保持部31を着脱自在に保持可能なものであれば、その構成は如何なるものでも適用可能である。
清掃物品3は、柄部2の先端に着脱自在に取り付けられて、便器の内面などの被清掃部に押し付けられてその清掃を行うための部位である。
なお、清掃物品3において柄部2が取り付けられる側を「上面」、その反対側を「下面」とする。
この清掃物品3は、水解性を有する素材により形成され、清掃後、柄部2の保持部21から外して便器に流すことが可能である。
また、清掃物品3は、柄部2に保持される被保持部31と、被保持部31の先端から柄部2の長手方向(上下方向)と異なる方向(柄部2の長手方向に対して垂直な左右方向)に突出する清掃部32とを有する構成である。
清掃物品3は、上述したようにシート体が折り畳まれて形成されたものであるため、被保持部31と清掃部32は一体である。シート体を折り畳んで清掃物品3を形成することで、製造を容易にすることができる。
なお、ここでは、一枚のシート体が折り畳まれて積層体が形成されている構成としたが、複数枚のシート体を重ね合わせて2層以上とした積層体であっても良い。
このように、清掃物品3を積層体とすることで、便器に流す際に水に対してほぐれやすくすることができる。
被保持部31は、図2に示すように、清掃部32の上面において左右方向の略中央となる位置で、当該清掃部32の上面から上方に突出し、且つ、前後方向に沿って延在するように設けられる。かかる形状により、被保持部31は、保持部21の板体21a,21aにより挟持される。
清掃部32は、図2に示すように、例えば、扁平な矩形状に形成されており、主にその下面及び周面が、被清掃部に押し付けられて汚れの除去を行う清掃面として機能する。
清掃部32は、断面視において被保持部31の先端から互いに逆向きの2方向(水平方向)に突出している。即ち、清掃部32の左端部32aと右端部32bは、柄部2及び被保持部31に対して、それぞれ左方向及び右方向に突出している。これにより、清掃物品3は全体として断面視逆T字状を呈し、清掃時に柄部2を便器に接触させることなく、清掃部32の左端部32aや右端部32bを便器の縁の裏に押し付けることが可能となる。
次に、清掃具1の使用方法について説明する。
まず、使用者等により、柄部2の先端に清掃物品3が取り付けられる。具体的には、保持部21の板体21a,21aにより被保持部31を挟むことで、柄部2の先端に清掃物品3を取り付けることができる。
次いで、この状態の清掃具1を用いて、使用者等により、便器の内面などの被清掃部を清掃物品3により擦ることで、被清掃部の汚れの除去が行われる。
ここで、清掃物品3の左端部32a及び右端部32bが、被保持部31の先端から左方向及び右方向に突出した形状であるため、図3に示すように、柄部2が便器の縁に接触することなく、清掃物品3を便器の縁の裏に押し付けることができ、便器の縁の裏の清掃を容易に行うことができる。また、柄部2を水平に傾ける必要があるなどの使いづらさも発生しない。
また、このとき、清掃物品3が被保持部31の先端から左右両方(互いに逆向きの2方向)に突出した形状であるため、この左端部32a及び右端部32bが互いに支え合い、一方が濡れたとしても他方により強度を確保できるので、清掃時に清掃物品3の形状が崩れるのを抑制することができる。従って、操作性を損なうことなく清掃することができる。
次いで、清掃が終了すると、清掃物品3は水解性を有するため、清掃物品3は柄部2の保持部21から外され、便器に流すことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、便器清掃用の清掃具1の柄部2の先端に着脱自在に取り付けられる水解性の清掃物品3は、柄部2に保持される被保持部31と、被保持部31の先端から柄部2の長手方向と異なる方向に突出して被清掃部に押し付けられる清掃部32と、を備える。
このため、清掃時に柄部2が便器の縁に接触することなく、清掃物品3を被清掃部に押し付けることができるので、清掃時の操作性を良好にすることができる。
このため、清掃時に清掃物品3の形状が崩れるのを抑制することができる。
このため、水に対してほぐれやすくすることができる。
変形例1の清掃具1Aは、図4に示すように、パルプモールドにより形成した清掃物品3Aを備えている。
パルプモールドとは、パルプを水で溶かして、金網で抄き上げた後、乾燥してできる紙成形品である。ここで使用するパルプとしては、バージンパルプが用いられることが好ましい。
この場合であっても、図4に示すように、清掃物品3Aは、清掃物品3と同様の形状、即ち、断面視逆T字状を呈するように形成され、被保持部31と清掃部32とを有する構成である。
なお、被清掃部を擦った際の掻き取り性を向上させるため、清掃部32の清掃面(下面及び周面)に凹凸等の所定の形状が形成されていても良い。
そして、清掃物品3Aは、被保持部31により柄部2の保持部21に着脱自在に取り付けられて、清掃部32により被清掃部の清掃を行った後、柄部2の保持部21から外して便器に流すことが可能である。
また、変形例2の清掃具1Bは、図5に示すように、コア部33と、コア部33の表面を覆う水解性を有するシート体からなる表層部34と、により形成された清掃物品3Bを備えている。
このコア部33は、清掃物品3と同様の形状、即ち、断面視逆T字状を呈するように形成され、被保持部31と清掃部32とを有する構成である。
なお、被清掃部を擦った際の掻き取り性を向上させるため、清掃部32の下面及び周面に凹凸等の所定の形状が形成されていても良い。
かかる表層部34を備えることで、清掃時に、パルプモールドからなるコア部33の形状が崩れるのを防止することができる。
更に、被保持部31の先端から柄部2の長手方向と異なる方向に突出して被清掃部に押し付けることのできる構成であれば、例えば、L字状などであっても良い。
下記実施例1〜4、比較例1に示す条件の清掃物品を用意した。
実施例1:水解紙(バージンパルプ100%)の積層体からなり、断面視逆T字状のもの(図2参照)
実施例2:パルプモールド(バージンパルプ100%)からなり、断面視逆T字状のもの(図4参照)
実施例3:パルプモールド(バージンパルプ100%、コア部)、及び水解紙(バージンパルプ100%、表層)からなり、断面視逆T字状のもの(図5参照)
実施例4:水解紙(バージンパルプ100%)の積層体からなり、断面視L字状のもの
比較例1:水解紙(ジョンソン社製;流せるトイレブラシ)からなり、断面視(側面視)で平面状のもの(図6参照)
上記実施例1〜4、比較例1の清掃物品を、それぞれ市販品の柄部(ジョンソン社製;流せるトイレブラシ本体)に装着し、操作性、形状維持性能、水に対するほぐれやすさについて性能評価を行った。トイレは、TOTO社製 SH221BAS VR#SC1 を使用した。
トイレ便器内の平面部、便器のフチ裏、便器の溜水部の3箇所について、10人がそれぞれ清掃を行い、下記の基準により評価を行った。その結果は表Iに示す。
◎:拭きにくさを感じる人が0〜1名
○:拭きにくさを感じる人が2〜3名
△:拭きにくさを感じる人が4〜8名
×:拭きにくさを感じる人が9〜10名
(1)清掃物品を便器の溜水部に漬けて水を吸わせた状態で、便器内の平面部に対し、ブラシを左右方向に往復5回、軽い力で清掃
(2)清掃物品を便器の溜水部に漬けて水を吸わせた状態で、便器内平面部に対し、ゴシゴシと力を入れて清掃
上記(1)(2)の手法により10人がそれぞれ清掃を行い、下記の基準により評価を行った。その結果は表Iに示す。
◎:形状維持できていると感じる人が9〜10名
○:形状維持できていると感じる人が4〜8名
△:形状維持できていると感じる人が2〜3名
×:形状維持できていると感じる人が0〜1名
便器内部の清掃を10人がそれぞれ3分実施した後、清掃物品を柄部からはずして水に流した。その際の流れやすさを確認し、下記の基準により評価を行った。その結果は表Iに示す。
◎:流れやすいと感じる人が9〜10名
○:流れやすいと感じる人が4〜8名
△:流れやすいと感じる人が2〜3名
×:流れやすいと感じる人が0〜1名
上記操作性、形状維持性能、水に対するほぐれやすさの評価結果に基づいて、下記の基準により評価を行った。その結果は表Iに示す。
◎:3つの評価項目の結果が、◎又は○のみ
○:3つの評価項目の結果に、△が含まれる
△:3つの評価項目の結果に、×が含まれる
また、実施例1〜4の清掃物品は水に流す際に何ら問題はないが、特に実施例1及び4において、流れやすくすることができる。
2 柄部
21 保持部
21a,21a 板体
3、3A、3B 清掃物品
31 被保持部
32 清掃部
32a 左端部
32b 右端部
33 コア部
34 表層部
Claims (6)
- 便器清掃用の清掃具の柄部の先端に着脱自在に取り付けられる水解性の清掃物品において、
前記柄部に保持される被保持部と、
前記被保持部の先端から前記柄部の長手方向と異なる方向に突出して被清掃部に押し付けられる清掃部と、
を備えることを特徴とする清掃物品。 - 前記被保持部は、前記清掃部の上面の略中央に設けられ、
前記清掃部は、断面視において前記被保持部の先端から互いに逆向きの2方向に突出することを特徴とする請求項1に記載の清掃物品。 - 水解性を有するシート体を2層以上重ね合わせた積層体により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃物品。
- パルプモールドにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃物品。
- パルプモールドにより形成されたコア部と、前記コア部の表面を覆う水解性を有するシート体からなる表層部と、により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃物品。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の清掃物品と、
前記清掃物品の前記被保持部を着脱自在に保持する保持部を有する柄部と、
を備えることを特徴とする清掃具。
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