JP2019176112A - 厚膜抵抗体用組成物、厚膜抵抗体用ペースト、及び厚膜抵抗体 - Google Patents

厚膜抵抗体用組成物、厚膜抵抗体用ペースト、及び厚膜抵抗体 Download PDF

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Abstract

【課題】導電粉末として酸化ルテニウム粉末を含み、単位面積あたりの抵抗値が10kΩ以上の抵抗域の厚膜抵抗体とした場合でもノイズ特性が優れた厚膜抵抗体用組成物を提供することを目的とする。【解決手段】鉛成分を含まない酸化ルテニウム粉末と、鉛成分を含まないガラスとを含有する抵抗体用組成物であって、厚膜抵抗体とした場合にX線回折パターンにおいてアルミノケイ酸塩結晶相が検出されない厚膜抵抗体用組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、厚膜抵抗体用組成物、厚膜抵抗体用ペースト、及び厚膜抵抗体に関する。
厚膜抵抗体用ペーストは、ガラスと導電粉末とを含有する厚膜抵抗体用組成物、及び樹脂と溶剤とを含有する有機ビヒクルを主成分としている。そして、電極が形成された絶縁基板上に、係る厚膜抵抗体用ペーストを印刷、乾燥、焼成することで厚膜抵抗体が形成される。また、得られた厚膜抵抗体について、さらにガラスコート処理、レーザートリミング処理、側面と裏面電極の形成を行うことで抵抗器に加工される。
厚膜抵抗体には、所定の抵抗値であって、抵抗温度係数(TCR)が小さいこと、電流雑音(ノイズ)等が小さいこと、静電破壊(ESD)や短時間過負荷(STOL)が小さいことが求められている。
これらの電気特性を満たすために、鉛を含むガラスと、ルテニウム酸鉛といった鉛を含む導電粉末を用いた厚膜抵抗体が汎用されている。しかし、鉛成分は人体や環境に対して毒性があるという問題があった。
そこで、近年は、鉛を含まないガラスフリットと酸化イリジウムといった鉛を含まない導電粉末を用いて電気特性を満たすことができる厚膜抵抗体が提案され(特許文献1)、鉛を含まない厚膜抵抗体が用いられつつある。
しかしながら、酸化イリジウムを用いた厚膜抵抗体は、イリジウムが高価であるため、コスト上の問題があった。
また、鉛成分を含まないルテニウム系導電性成分と、所定の塩基度の鉛成分を含まないガラスと、有機ビヒクルとを含む抵抗体組成物が提案されている。(特許文献2)
この提案によれば、非特許文献1に開示されたガラスの塩基度が0.4〜0.9であるガラスを用い、焼成して得られる厚膜抵抗体中にMSil(M:Ba及び/又はSr)結晶を発生させることで優れた厚膜抵抗体が得られることが記載されている。
特開2009−007199号公報 特開2007−103594号公報
J.Am Ceram. Soc.,77(12)、3113−3118(1994)
しかしながら、特許文献2に開示された抵抗体組成物によれば、ルテニウム系酸化物としてルテニウム複合酸化物を用いることを前提とした発明である。そして、ルテニウム系酸化物がルテニウム複合酸化物であれば良好な特性が得られるものの、本発明の発明者の検討によれば、ルテニウム複合酸化物よりも工業的に簡便に得られる酸化ルテニウムを用いた場合には、良好な特性が得ることができなかった。
そして、厚膜抵抗体について、特にノイズ特性を高めることが求められており、中でも単位面積あたりの抵抗値が約10kΩ以上の高抵抗域の厚膜抵抗体とした場合でもノイズ特性が優れた厚膜抵抗体用組成物が求められていた。
上記従来技術の問題に鑑み、本発明の一側面では、導電粉末として酸化ルテニウム粉末を含み、単位面積あたりの抵抗値が10kΩ以上の抵抗域の膜抵抗体とした場合でもノイズ特性が優れた厚膜抵抗体用組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、
鉛成分を含まない酸化ルテニウム粉末と、鉛成分を含まないガラスとを含有する抵抗体用組成物であって、厚膜抵抗体とした場合にX線回折パターンにおいてアルミノケイ酸塩結晶相が検出されない厚膜抵抗体用組成物を提供する。
本発明の一側面によれば、導電粉末として酸化ルテニウム粉末を含み、単位面積あたりの抵抗値が10kΩ以上の抵抗域の厚膜抵抗体とした場合でもノイズ特性が優れた厚膜抵抗体用組成物を提供することができる。
以下、本発明の厚膜抵抗体用組成物、厚膜抵抗体用ペースト、及び厚膜抵抗体の一実施形態について説明する。
[厚膜抵抗体用組成物]
本実施形態の厚膜抵抗体用組成物は、鉛成分を含まない酸化ルテニウム粉末と、鉛成分を含まないガラスとを含有することができる。そして、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物は、厚膜抵抗体とした場合に、X線回折パターンにおいてアルミノケイ酸塩結晶相が検出されないことが好ましい。
本発明の発明者らの検討によれば、厚膜抵抗体とした場合にノイズ特性が悪い場合は、厚膜抵抗体の内部に結晶相が発生していた。そこで、厚膜抵抗体のノイズ特性が悪化する理由としては、導電粉末である酸化ルテニウム粉末の粒子の間にアルミノケイ酸塩の結晶相が介在し、導電粉末により形成される導電パスが阻害されているため、もしくは結晶相が発生することで厚膜抵抗体内部に微小のクラックが発生して導電粉末の粒子の接触状態を悪化させるためと推認される。
係る知見に基づき、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物は、厚膜抵抗体とした場合に、X線回折パターンにおいてアルミノケイ酸塩結晶相が検出されない厚膜抵抗体用組成物とすることができる。
本実施形態の厚膜抵抗体用組成物によれば、従来ではノイズ特性を十分に高めることが困難であった、単位面積あたり(1mm×1mm)の抵抗値が10kΩ以上の抵抗域の厚膜抵抗体とした場合でも、ノイズ特性を良好なものとすることができる。
以下、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物が含有する各成分について説明する。
(1)酸化ルテニウム粉末
酸化ルテニウム粉末は導電粉末であり、鉛成分を含まないことが好ましい。なお、鉛成分を含まない酸化ルテニウム粉末とは、鉛を意図して添加していないことを意味し、鉛の含有量が0であることを意味する。ただし、製造工程等で不純物成分、不可避成分として混入することを排除するものではない。
酸化ルテニウム粉末の調製方法や、物性は特に限定されるものではないが、例えば、水酸化ルテニウム粉末を800℃以上900℃以下の焼成温度で、空気中で焼成することで得られる。焼成温度を上記範囲とすることで、酸化ルテニウム粉末の平均粒径(比表面積径)を15nm以上120nm以下とすることができる。
なお、上記平均粒径は、酸化ルテニウム粉末の比表面積をBET法によって測定し、その比表面積と酸化ルテニウム粉末の密度から求めることができる。具体的には、係る平均粒径(nm)は、粉末の比表面積をS(m/g)、密度をρ(g/cm)と表したときの6×10/(ρ・S)の計算値とすることができる。
また、酸化ルテニウム粉末は、含有する粗大粒子が少なく粒径が均一であり、結晶子径が大きいことが望ましい。その理由としては、酸化ルテニウム粉末に含まれる粗大粒子が少なく、粒径が均一であり、結晶子径が大きいと、厚膜抵抗体とした場合のノイズ値を特に抑制することが可能であるためである。
導電粉末は酸化ルテニウム粉末のみから構成することもできるが、所望の抵抗値領域に応じて、銀粉末、パラジウム粉末といった貴金属を含む粉末をさらに添加、含有することもできる。
(2)ガラス
ガラスとしては鉛成分を含まないガラス(ガラス粉末)を用いることができる。なお、鉛成分を含まないガラスとは、鉛を意図して添加していないことを意味し、鉛の含有量が0であることを意味する。ただし、製造工程等で不純物成分、不可避成分として混入することを排除するものではない。
ガラスの組成は特に限定されないが、ガラスは、SiOとBとRO(RはCa、Sr、Baから選択された1種類以上の元素)と、Alとを含むことができ、Alの含有割合が6mol%以下であることが好ましい。
なお、以下の各成分の含有割合(mol%)について説明する場合、特に断らない場合、酸化物として計算した場合の含有割合を意味する。すなわち例えばガラスの組成をICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析等により、各元素、つまりAl等の含有割合として評価した場合においては、Alとして酸化物に換算した後の値が対応した値であることを意味する。
ガラスは、一般的に、所定の成分またはそれらの前駆体を目的とする配合にあわせて混合し、得られた混合物を溶融し急冷することによって製造できる。溶融温度は特に限定されるものではないが例えば1400℃前後とすることができる。また、急冷の方法についても特に限定されないが、溶融物を冷水中に入れるか冷ベルト上に流すことにより行うことができる。
ガラスの所定の成分またはそれらの前駆体を目的とする配合にあわせて混合し、得られた混合物を溶融した際に、ガラス成分の分相等が発生することがある。厚膜抵抗体を形成するガラスは、均質であることが望ましく、分相することは望ましくない。そのような分相の発生を抑制するために、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、Alを含有することが望ましい。
しかし、SiOとBとROとAlとを含むガラスは、ガラス自体が分相などしていなくても、酸化ルテニウム粉末と組み合わせて厚膜抵抗体用組成物とした時や、該厚膜抵抗体用組成物を焼成する際にアルミノケイ酸塩結晶相が発生することがある。そして、アルミノケイ酸塩結晶相が厚膜抵抗体の中に生じると、厚膜抵抗体の電気特性の1つであるノイズが劣ってしまう。
本発明の発明者らの検討によれば、SiOとBとROとAlを含むガラスであっても、Alの含有割合が6mol%以下の場合、厚膜抵抗体中にアルミノケイ酸塩結晶相をX線回折パターンで確認されることはない。すなわちSiOとBとROとAlを含み、Alの含有割合が6mol%以下のガラスは、導電粉末との混合割合等によらず、アルミノケイ酸塩結晶相が発生しないガラスとなる。そして、X線回折パターンでアルミノケイ酸塩結晶相が確認できない厚膜抵抗体は、ノイズ特性にも優れている。このため、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、Alの含有割合が6mol%以下であることが好ましい。
なお、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、Alを含有することが好ましいから、Alの含有割合は0よりも多くすることができる。
本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、SiO、B、RO、Alのみから構成することもできるが、その他の任意の成分をさらに含有することもできる。本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスがさらに含有できる任意の成分としては、ZrO、TiO、SnO、ZnO、LiO、NaO、KO等から選択された1種類以上が挙げられる。
ZrO、TiOはガラスの耐候性を向上させることができる。また、SnO、ZnO、LiO、NaO、KO等はガラスの溶融時の流動性を高める働きがある。
そして、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、さらにZnOを含有することが好ましい。ZnOの含有割合は15mol%以上とすることが好ましい。ZnOは、ガラスを溶融した際の流動性を高める働きを有する。なお、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスがZnOを含有する場合、その含有量の上限は特に限定されないが、他の成分の含有量を十分に確保する観点から45mol%以下であることが好ましい。
なお、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、既述の様にSiOとBとROとAlとを含むことが好ましい。この際、ROとして、CaOとBaOとを含有することがより好ましい。係るガラスは上述のようにさらにZnOを含むこともできる。また、係るガラスはさらにアルカリ金属の酸化物を含むこともできる。
このため、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、SiOとBとAlと、CaOと、BaOと、ZnOとを含むこともでき、場合によってはさらにアルカリ金属の酸化物とを含むこともできる。なお、本実施形態の厚膜抵抗体用組成物のガラスは上記成分から構成することもできる。
ガラスの熱的特性として、ガラス転移点と軟化点が知られており、ガラスの組成変化に伴う転移点と軟化点との変化は概ね比例関係を有している。
そして、本発明の発明者らの検討によれば、厚膜抵抗体のノイズ特性の向上には、厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスのガラス転移点が580℃以上630℃以下であることが好ましい。上記範囲のガラス転移点を有するガラスを選択したことにより厚膜抵抗体のノイズ特性が向上する理由は明らかではないが、実験的な検討の結果、アルミノケイ酸塩結晶相が析出しないガラスで、上記ガラス転移点を有するガラスを用いることでノイズ特性が向上する傾向がある。
ガラス転移点は、ガラスを示差熱分析法(TG−DTA)にて大気中、10℃/minの昇温速度で昇温、加熱し、得られた示差熱曲線の最も低温側の示差熱曲線の減少が発現する温度とした。
本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスは、例えばSiOの含有割合を4mol%以上65mol%以下、Bの含有割合を2mol%以上30mol%以下、Alの含有割合を1mol%以上6mol%以下、CaOの含有割合を2mol%以上20mol%以下、ZnOの含有割合を0以上45mol%以下、BaOの含有割合を5mol%以上50mol%以下、アルカリ金属の酸化物の含有割合を0以上8mol%以下とすることができる。なお、ZnOの含有割合は15mol%以上であることが好ましい。
各成分の含有割合が上記範囲のガラスの場合、ガラス転移点を580℃以上630℃以下とすることができる。
本実施形態の厚膜抵抗体用組成物に用いるガラスの平均粒径は特に限定されないが、0.1μm以上5μm以下であることが好ましく、0.1μm以上3μm以下がより好ましい。厚膜抵抗体用組成物に含まれるガラスの平均粒径を5μm以下とすることで、厚膜抵抗体とした場合のノイズ特性を特に高めることができる。一方、ガラスの平均粒径を過度に小さくすると、生産性が低くなり、不純物等の混入も増える恐れがある。このため、ガラスの平均粒径は0.1μm以上であることが好ましい。
ガラスの平均粒径は、レーザー回折を利用した粒度分布計により測定することができる。
厚膜抵抗体用組成物の導電粉末と、ガラスとの混合比率は特に限定されるものではなく、厚膜抵抗体とした場合に要求される抵抗値等に応じて任意に選択することができる。なお、導電粉末としては、既述の様に酸化ルテニウム粉末を用いることができる。
ただし、例えば高抵抗域の厚膜抵抗体とするためにはガラスの配合割合を増やし、例えば厚膜抵抗体用組成物の導電粉末と、ガラスとの合計に対するガラスの含有率を80質量%以上とすることになる。そして、本発明の発明者らの検討によれば、アルミノケイ酸塩結晶相が発生し易いガラスを用いた厚膜抵抗体用組成物では、厚膜抵抗体用組成物の導電粉末と、ガラスとの合計に対するガラスの含有率が80質量%以上の場合にアルミノケイ酸塩結晶相が発生し易い。
なお、ここでいうアルミノケイ酸塩結晶相が発生し易いガラスとは、例えばAlの含有量が6mol%より過度に多いガラス等が挙げられる。
ところで、厚膜抵抗体用組成物は、単位面積あたりの抵抗値が100kΩ、1MΩ等となるよう導電粉末とガラス等を配合された各抵抗値を示す複数の厚膜抵抗体用組成物を混合して、所望の抵抗値を得られるように調整されて使用される。混合に用いる各抵抗値を示す厚膜抵抗体用組成物は、混合の自由度のために、同じ導電粉末と同じガラスを使用するのが一般的である。これは、各抵抗値を示す厚膜抵抗体用組成物のガラスが異なれば、混合しても混合割合に応じた抵抗値やその他の電気特性は発現しないためである。このような厚膜抵抗体用組成物の使用態様から、厚膜抵抗体用組成物で用いるガラスは、導電粉末と、ガラスとの合計に対するガラスの含有率が80質量%以上の場合であってもアルミノケイ酸塩結晶相が発生しないガラスであることが好ましい。
本実施形態の厚膜抵抗体用組成物中の導電粉末は、導電粉末とガラスとの合計に対する導電粉末の含有率は、5質量%以上65質量%以下であることが好ましい。
厚膜抵抗体用組成物中の導電粉末の含有割合を上記範囲とすることで、厚膜抵抗体とした場合に、低抵抗領域から高抵抗領域まで抵抗値を発現させることが可能となる。なお、厚膜抵抗体用組成物には、電気特性を調整するために金属酸化物粉末を添加してもよい。電気特性を調整するための添加剤として使用される金属酸化物粉末としては、酸化銅、酸化チタン、酸化マンガンなどが適宜用いてよい。
[厚膜抵抗体用ペースト]
本実施形態の厚膜抵抗体用ペーストは、既述の厚膜抵抗体用組成物と、有機ビヒクルとを含むことができる。特に有機ビヒクル中に既述の厚膜抵抗体用組成物が分散されていることが好ましい。有機ビヒクルの組成は特に限定されないが、例えばエチルセルロースなどの樹脂と、ターピオネールなどの溶剤を含有することができる。
本実施形態の厚膜抵抗体用ペーストは、厚膜抵抗体用組成物と、有機ビヒクルとから構成することもできるが、さらに任意の成分を含有することもできる。
任意の成分としては、例えば分散剤や、可塑剤、樹脂、溶剤等が挙げられる。分散剤や可塑剤、樹脂や溶剤は、乾燥、焼成によって除去される。
厚膜抵抗体用ペーストの製造方法は特に限定されないが、例えば導電粉末である酸化ルテニウム粉末と、ガラスと、有機ビヒクルとその他原料を混合し、スリーロールミル(三本ロールミル)等で混練することで製造することができる。なお、酸化ルテニウム粉末と、ガラスとは予め混合し、厚膜抵抗体用組成物としてから用いることもできる。
[厚膜抵抗体]
本実施形態の厚膜抵抗体は、既述の厚膜抵抗体用組成物を含有することができる。
既述の厚膜抵抗体用組成物や、厚膜抵抗体用ペーストを焼成することで厚膜抵抗体とすることができる。例えば、既述の厚膜抵抗体用ペーストを塗布後、乾燥、焼成すると、厚膜抵抗体用ペーストに含まれていた分散剤や、可塑剤、樹脂、溶剤は、乾燥、焼成によって除去される。一方、酸化ルテニウム粉末は、焼成後において、そのまま残留したり、ガラスに取り込まれたりすることで、機能を発現している。
本発明の発明者らの検討によれば、抵抗値領域においてノイズ値が高い(悪い)場合は、厚膜抵抗体の内部に結晶相が発生している。ノイズ値が高くなる理由としては、導電粉末である酸化ルテニウム粉末の粒子の間にアルミノケイ酸塩の結晶相が介在し、導電粉末により形成される導電パスが阻害されているため、もしくは結晶相が発生することで厚膜抵抗体内部に微小のクラックが発生し導電粉末の粒子の接触状態を悪化させるためと推察している。
厚膜抵抗体中の結晶相の存在は、厚膜抵抗体用ペーストを乾燥、焼成することで得られた厚膜抵抗体について、X線回折測定を行う方法や、厚膜抵抗体の断面SEM像を観察する方法等により確認できる。
本実施形態の厚膜抵抗体は既述の厚膜抵抗体用組成物を含有しており、X線回折パターンにおいてアルミノケイ酸塩結晶相が検出されないものとすることができる。
また、従来特に高抵抗域の厚膜抵抗体においてノイズ特性が悪い場合が多かった。しかし、本実施形態の厚膜抵抗体によれば、高抵抗域においても優れたノイズ特性を発揮することができる。このため、本実施形態の厚膜抵抗体は、例えば単位面積(1mm×1mm)あたりの抵抗値が8kΩ以上であることが好ましく、10kΩ以上であることがより好ましい。
厚膜抵抗体は例えば以下の手順で製造できる。まず、厚膜抵抗体用ペーストをスクリーン印刷機等により、電極が印刷されたアルミナ基板等の絶縁基板上に印刷する。その後、乾燥により溶剤を揮発、除去した後に、例えば800℃以上900℃以下の焼成温度で焼成を行うことで、厚膜抵抗体を形成することができる。
[抵抗器、抵抗器の製造]
本実施形態の抵抗器は、既述の厚膜抵抗体から製造することができる。
具体的にはまず、厚膜抵抗体の表面にガラスペーストを塗布、乾燥し、800℃よりも低い温度で焼成することでガラス膜を形成できる。その後、抵抗値調整の為のレーザートリミングを行ったり、保護コート処理、側面電極ペーストを行うことで抵抗器を製造することができる。
以下に具体的な実施例、比較例等を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(評価方法)
(1)抵抗値測定
製造した厚膜抵抗体について、デジタルマルチメーター(KEITHLEY社製、2001番)により抵抗値を測定し、得られた抵抗値を、厚膜抵抗体の厚さが7μmの場合に換算して、その抵抗体厚膜の抵抗値とした。
(2)ノイズ(電流雑音)測定
厚膜抵抗体のノイズについて、ノイズメーター(ノイズ研究所製RCN−2011)を用いて測定した。
(3)酸化ルテニウム粉末の粒径
酸化ルテニウム粉末の粒径(比表面積径)は比表面積と密度より算出した。比表面積は測定が簡単にできるBET1点法を用いた。酸化ルテニウム粉末の粒径(nm)は、密度をρ(g/cm)、比表面積をS(m/g)とし、粉末を真球とみなし、以下の式(1)により算出した。
酸化ルテニウムの粒径(nm)=6×10/(ρ・S) ・・・(1)
以下の実施例、比較例では、酸化ルテニウムの密度を7.05g/cmとして計算した。
(4)ガラス粉末の平均粒径
ガラス粉末を粒度分布測定器(マイクロトラック・ベル社製 型式:HRA9320-X100)で粒度分布を測定し、その体積平均値(mv)を平均粒径(体積平均粒径)とした。
(5)ガラス粉末のガラス転移点
ガラス粉末のガラス転移点は、ガラス粉末を示差熱分析法(TG−DTA)にて大気中にて毎分10℃で昇温し、加熱し、得られた示差熱曲線の最も低温側の示差熱曲線の減少が発現する温度とした。
(6)アルミノケイ酸塩結晶相の確認
焼成して得られたXRD測定用厚膜抵抗体をX線回折装置(スペクトリス社製 型式:X'PERT-PRO)で分析した。XRD測定用厚膜抵抗体のX線回折パターンからは、例えば酸化ルテニウムおよびアルミナに帰属されるピーク、ガラス成分が結晶物を含む場合はそのピークを確認できる。そして、得られたX線回折パターンから析出している結晶を確認し、アルミノケイ酸塩結晶相の有無を確認した。
(試料の作製条件)
以下、各実施例、比較例の試料の作製条件について説明する。
[実施例1]
ガラス粉末Aを45.8質量部と、酸化ルテニウム粉末を14.2質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を調製した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。
なお、ガラス粉末Aの組成、ガラス転移点、平均粒径は表2に示す。
また、用いた酸化ルテニウム粉末は、比表面積から算出した平均粒径が40nmであった。
有機ビヒクルは、エチルセルロースを15質量%と、ターピネオールを85質量%の割合で含有している。
銀を主成分とする厚膜電極が形成されたアルミナ基板上に、調製した厚膜抵抗体用ペーストを1mm×1mmの正方形パターンとなるようにスクリーン印刷した。次いで、150℃で乾燥し、空気中で850℃で15分間焼成して、厚膜抵抗体を製造した。
なお、焼成後において6.5μm以上7.5μm以下の膜厚になるように厚膜抵抗体を形成した。
得られた厚膜抵抗体について、抵抗値、ノイズを測定した。その結果を表1に示す。
また、アルミナ基板上に上記厚膜抵抗体用ペーストを印刷し、次いで150℃で乾燥し、空気中で850℃で15分間焼成することで、1.5cm角で厚みが20μmのXRD測定用厚膜抵抗体を得た。得られたXRD測定用厚膜抵抗体について、X線回折装置により分析した。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
ガラス粉末Aを49.6質量部と、酸化ルテニウム粉末を10.4質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
ガラス粉末Aを53.3質量部と、酸化ルテニウム粉末を6.7質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
ガラス粉末Aを56.9質量部と、酸化ルテニウム粉末を3.1質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例5]
ガラス粉末Bを46.7質量部と、酸化ルテニウム粉末を13.3質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。
なお、ガラス粉末Bの組成、ガラス転移点、平均粒径は表2に示す。
酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例6]
ガラス粉末Bを50.2質量部と、酸化ルテニウム粉末を9.8質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例7]
ガラス粉末Bを53.3質量部と、酸化ルテニウム粉末を6.7質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例8]
ガラス粉末Bを55.6質量部と、酸化ルテニウム粉末を4.4質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例9]
ガラス粉末Cを48.9質量部と、酸化ルテニウム粉末を11.1質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。
なお、ガラス粉末Cの組成、ガラス転移点、平均粒径は表2に示す。
酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例10]
ガラス粉末Cを51.2質量部と、酸化ルテニウム粉末を8.8質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例11]
ガラス粉末Cを52.4質量部と、酸化ルテニウム粉末を7.6質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例12]
ガラス粉末Cを53.6質量部と、酸化ルテニウム粉末を6.4質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[参考例1]
ガラス粉末Dを44.6質量部と、酸化ルテニウム粉末を15.4質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。
なお、ガラス粉末Dの組成、ガラス転移点、平均粒径は表2に示す。
酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[参考例2]
ガラス粉末Dを46.9質量部と、酸化ルテニウム粉末を13.1質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
ガラス粉末Dを49.1質量部と、酸化ルテニウム粉末を10.9質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
なお、厚膜抵抗体内に析出した結晶は、BaSiAlであることをX線回折パターンで確認した。
[比較例2]
ガラス粉末Dを55.7質量部と、酸化ルテニウム粉末を6.3質量部との割合で含む厚膜抵抗体用組成物を用意した。
そして、係る厚膜抵抗体用組成物60質量部と、有機ビヒクル40質量部とをスリーロールミルで混練し、厚膜抵抗体用ペーストを得た。なお、酸化ルテニウム粉末と、有機ビヒクルは実施例1と同じものを用いた。
得られた厚膜抵抗体用ペーストを用いた点以外は実施例1と同様にして厚膜抵抗体、XRD測定用厚膜抵抗体を製造した。また、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
なお、厚膜抵抗体内に析出した結晶は、BaSiAlであることをX線回折パターンで確認した。
Figure 2019176112
Figure 2019176112
以上の結果によると、実施例1〜実施例12ではいずれも単位面積当あたりの抵抗値が約10kΩを超える厚膜抵抗体が得られていることを確認できた。そして、同じ程度の抵抗値を有する実施例と、比較例とを比較すると、すなわち例えば実施例1、4、5、8、9、12と、比較例2とを比較すると、実施例はいずれも比較例2よりもノイズを抑制でき、ノイズ特性に優れた厚膜抵抗体を得られていることを確認できた。これは、厚膜抵抗体内にアルミノケイ酸塩結晶相が生じることを抑制できているためと考えられる。

Claims (5)

  1. 鉛成分を含まない酸化ルテニウム粉末と、鉛成分を含まないガラスとを含有する抵抗体用組成物であって、厚膜抵抗体とした場合にX線回折パターンにおいてアルミノケイ酸塩結晶相が検出されない厚膜抵抗体用組成物。
  2. 前記ガラスのガラス転移点が580℃以上630℃以下である請求項1に記載の厚膜抵抗体用組成物。
  3. 前記ガラスが、SiOと、Bと、RO(RはCa、Sr、Baから選択された1種類以上の元素)と、Alとを含み、
    Alの含有割合が6mol%以下である請求項1または2に記載の厚膜抵抗体用組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の厚膜抵抗体用組成物と、有機ビヒクルとを含む厚膜抵抗体用ペースト。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の厚膜抵抗体用組成物を含有する厚膜抵抗体。
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