JP2019174011A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換器の区画壁の損傷を抑制することができる。【解決手段】熱交換器10は、筒状の周壁と、周壁の内部を、複数のガス流通路と複数の熱媒体流通路R2に区画する区画壁とを備え、ガス流通路を流通するガスと、熱媒体流通路R2を流通する液状の熱媒体との間で熱交換が行われる。熱媒体流通路R2は、熱媒体の流入口15aとして周壁に開口する流入路14aと、熱媒体の流出口15bとして周壁に開口する流出路14bと、熱媒体を貯留する貯留部13とを備え、流入路14a及び流出路14bは、貯留部13を介して連通している。【選択図】図4

Description

本発明は、熱交換器に関する。
特許文献1には、熱交換器について記載されている。
図16(a)に示すように、熱交換器50は、矩形筒状の周壁51と、周壁51の内部を周壁51の軸方向に延びる複数の第1セル及び第2セル53に区画する区画壁とを備えたハニカム形状に構成されている。周壁51の軸方向に直交する断面において、第1セル及び第2セル53はそれぞれ、縦方向に列をなすように配置されている。具体的には、図16(a)の紙面左側から1列目、3列目、5列目及び7列目に第1セルが配置され、2列目、4列目、6列目及び8列目に第2セル53が配置されている。
図16(b)に示すように、第1セル52の両端部は封止されているとともに、周壁51の同一面上の一端側と他端側とにおいて、周壁51から区画壁54に連続した開口55、56が形成されている。周壁51の一端側の開口55から流入した流体が、矢印Mに沿って複数の第1セル52内を流れつつ、周壁51の他端側の開口56から流出することができるように構成されている。
図16(c)に示すように、第2セル53の両端部は開放されており、第2セル53の一端側から他端側へ矢印Gに沿って流体を流すことができるように構成されている。
第1セル52を流通する第1の流体と、第2セル53を流通する第2の流体との間で熱交換が行われるように構成されている。
特開2015−140273号公報
ところで、内部に液状の熱媒体が溜まった状態の熱交換器を、熱媒体が凍結する条件に曝した場合、凍結による熱媒体の体積膨張の圧力によって、熱媒体が流れるセルを区画する区画壁が損傷する虞があった。本発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液状の熱媒体の凍結に起因する区画壁の損傷を抑制することができる熱交換器を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の熱交換器は、筒状の周壁と、上記周壁の内部を、複数のガス流通路と複数の熱媒体流通路に区画する区画壁とを備え、上記ガス流通路を流通するガスと、上記熱媒体流通路を流通する液状の熱媒体との間で熱交換が行われる熱交換器であって、上記熱媒体流通路は、上記周壁に開口する上記熱媒体の流入路と、上記周壁に開口する上記熱媒体の流出路と、前記熱媒体を貯留する貯留部とを備え、上記流入路及び前記流出路は、前記貯留部を介して連通していることを要旨とする。
流入路及び流出路に存在する熱媒体が凍結した場合の膨張圧力は、熱媒体流通路の流入口及び流出ロを通じて熱交換器の外部へ逃がすことができる。一方、従来技術の熱交換器のように、流入路と流出路が複数のセルを介して連通している場合、複数のセルに存在する熱媒体が凍結した場合の膨張圧力は、熱交換器の外部へ逃がすことが難しい。そのため、熱媒体が凍結した場合の膨張圧力は、セルを区画する区画壁に強く作用しやすい。
上記構成によれば、熱媒体流通路における流入路及び流出路は、貯留部を介して連通しているため、流入路及び流出路が複数のセルを介して連通する態様に比べて、膨張圧力を熱交換器の外部へ逃がしやすくなっている。その結果、熱媒体の凍結に起因する区画壁の損傷が抑制された熱交換器となる。
本発明の熱交換器について、複数の上記流入路、及び、複数の上記流出路を備え、複数の上記流入路、及び、複数の上記流出路は、共通する一つの上記貯留部に連通していることが好ましい。この構成によれば、貯留部の流路断面積を大きくすることが容易となる。また、それぞれ別の貯留部を設けた場合と比較して、貯留部同士の間を区画する区画壁を少なくすることができるため、膨張圧力が作用する区画壁を少なくすることができる。
本発明の熱交換器について、上記貯留部の流路断面積は、上記ガス流通セルの流路断面積に対して、100〜400倍とすることが好ましい。この構成によれば、貯留部の流路断面積が相対的に大きくなるため、膨張圧力を熱交換器の外部へ逃がすことが容易になる。
本発明の熱交換器について、上記区画壁は、炭化ケイ素を主成分として含むことが好ましい。この構成によれば、炭化ケイ素は、セラミック材料の中でも熱電伝導率が高い材料であるため、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
本発明によれば、熱交換器の区画壁の損傷を抑制することができる。
熱交換器の斜視図。 (a)は、図1の2a−2a線断面図、(b)は、図1の2b−2b線断面図。 図1の3−3線断面図。 図1の4−4線断面図。 (a)は、第1成形体の斜視図、(b)は、第2成形体の斜視図。 加工工程の説明図(第1加工の加工治具を挿入した状態の説明図)。 加工工程の説明図(第1加工の加工治具を挿入した後の説明図)。 加工工程の説明図(第2加工の説明図)。 組立工程の説明図(組立体の斜視図)。 脱脂工程の説明図(脱脂体の斜視図)。 含浸工程の説明図。 容器内に組立体を配置した状態を示す説明図。 容器内の温度変化を示すグラフ。 変更例の熱交換器の斜視図。 変更例の熱交換器の断面図。 (a)は、従来技術の熱交換器の斜視図、(b)は、(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図。
以下、熱交換器の一実施形態を説明する。
図1、3、4に示すように、本実施形態の熱交換器10は、矩形筒状の周壁11と、周壁11の内部を複数のガス流通路R1と複数の熱媒体流通路R2に区画する区画壁12とを備えている。
図2に示すように、矩形筒状の周壁11は、上下に対向する一対の横側壁11aと、左右に対向する一対の縦側壁11bとを有し、周壁11の軸方向に直交する断面形状が横長の長方形をなすように構成されている。以下では、「周壁11の軸方向」を単に「軸方向」と記載する。
図2〜4に示すように、区画壁12は、横側壁11aに平行な第1区画壁12aと、第1区画壁12a同士を接続するとともに、縦側壁11bに平行な第2区画壁12bとを備える。また、一部の区画壁12には、後述するように内部に封止材が充填されることによって形成された封止部22を備える。図4に示すように、封止部22は、軸方向における両端部と中央部の3箇所に設けられている。
図2〜4に示すように、熱交換器10の下部には、周壁11と第1区画壁12aとによって区画される空間である貯留部13が形成されている。貯留部13の軸方向の両端部には、貯留部13を塞ぐ端壁13aが形成されている。
図2、3に示すように、周壁11の内部には、第1区画壁12aと第2区画壁12bとによって、軸方向に延びる複数のガス流通セルCが形成されている。ガス流通セルCは、ガス流通路R1を構成する。
図2、4に示すように、周壁11の内部には、対向する第2区画壁12bと、これら第2区画壁12b同士の間に位置する封止部22とによって、流入路14a及び流出路14bが形成されている。流入路14aと流出路14bは、一対の状態で軸方向に並ぶように形成されている。流入路14aと流出路14bは、一端側が周壁11に開口するとともに、他端側が貯留部13に連通するように構成されており、貯留部13を介して互いに連通するように構成されている。
流入路14a、流出路14b、及び貯留部13は、熱媒体流通路R2を構成する。したがって、流入路14aの周壁11に開口する端部は、熱媒体流通路R2の流入口15aとなるとともに、流出路14bの周壁11に開口する端部は、熱媒体流通路R2の流出口15bとなる。本実施形態においては、3組の流入路14a及び流出路14bが軸方向に直交する方向に並ぶように形成されている。各流入路14a及び各流出路14bは、共通する一つの貯留部13に連通されている。
熱交換器10を構成する材料は炭化ケイ素を主成分として含む材料であることが好ましい。炭化ケイ素を主成分として含む材料は、他のセラミック材料に比べて熱伝導率が高く、熱交換効率を高くすることができるため好ましい。ここで、「主成分」とは、50質量%以上を意味するものとする。炭化ケイ素を主成分として含む材料としては、例えば、炭化ケイ素の粒子と金属ケイ素を含む材料が挙げられる。
次に、ガス流通セルC(ガス流通路R1)について説明する。
図3に示すように、ガス流通セルCは、両端部が共に開放され、処理対象のガスを軸方向に沿って流通させることができるように構成されている。ガス流通セルCは、周壁11の縦側壁11bに平行にガス流通セルCが8個配列したセル列Caを備える。図2(a)では、このセル列は、周壁11の横側壁11aに沿って4列設けられており、この配置が繰り返された配置パターンが形成されている。
ガス流通セルCを流通させる処理対象のガスとしては、例えば、内燃機関の排気ガスが挙げられる。ガス流通セルCのセル構造は特に限定されるものではないが、例えば、第1区画壁12a及び第2区画壁12bの壁厚が0.1〜0.5mmであり、セル密度が、周壁11の軸方向に直交する断面1cmあたり15〜93セルであるセル構造とすることができる。
次に、熱媒体流通路R2について説明する。
図4に示すように、熱媒体流通路R2は、周壁11に開口する流入口15aを有する流入路14aと、周壁11に開口する流出口15bを有する流出路14bと、流入路14a及び流出路14bにおける流入口15a及び流出口15bとは反対側の端部に連通される貯留部13とを備えている。流入路14a及び流出路14bは、軸方向における一端側と他端側に並設されている。また、流入路14a及び流出路14bは、軸方向に直交する方向において、互いに平行に延びるように形成されている。
流入路14a及び流出路14bの流路断面積は、ガス流通セルCの流路断面積よりも大きくなるように構成されていることが好ましい。流入路14a及び流出路14bの流路断面積は、ガス流通セルCの流路断面積に対して、5〜30倍であることが好ましい。また、貯留部13の流路断面積は、ガス流通セルC、流入路14a及び流出路14bの流路断面積よりも大きくなるように構成されていることが好ましい。貯留部13の流路断面積は、ガス流通セルCの流路断面積に対して、100〜400倍であることが好ましい。ここで、流路断面積とは、流路の延びる方向に直交する断面積を意味するものとする。貯留部13の流路断面積は、軸方向に直交する断面積を意味するものとする。
図2(b)、4に示すように、熱交換器10に供給された熱媒体は、周壁11に開口する流入口15aから熱交換器10内に流入し、流入路14aを通って貯留部13へと流通する。貯留部13へ流通した熱媒体は、貯留部13内に一定量貯留される。さらに、貯留部13内の熱媒体は、軸方向に沿って流入路14a側から流出口15b側へと流れる。そして、流出路14bを通って、周壁11に開口する流出口15bから熱交換器10外へ流出する。流入路14aと流出路14bとにおいて、熱媒体は互いに逆方向に流通する。
熱媒体流通路R2を流通する熱媒体としては、例えば、公知の液状の熱媒体を用いることができる。公知の熱媒体としては、例えば、冷却水(Long Life Coolant:LLC)や、エチレングリコール等の有機溶剤が挙げられる。
上記構成の熱交換器10は、ガス流通セルCを流れるガスと、熱媒体流通路R2を流れる熱媒体との間で、区画壁12を介して熱交換を行うことができる。
図5〜13に基づいて、熱交換器10の一製造方法について説明する。
熱交換器10は、以下に記載する成形工程、加工工程、組立工程、脱脂工程、含浸工程を順に経ることにより製造される。
(成形工程)
熱交換器の成形に用いる原料として、炭化ケイ素粒子と、有機バインダーと、分散媒とを含有する粘土状の混合物を調製する。
有機バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースが挙げられる。これらの有機バインダーの中でも、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースが特に好ましい。また、上記の有機バインダーのうちの一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
分散媒としては、例えば、水、有機溶剤が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、エタノールが挙げられる。また、上記の分散媒のうちの一種のみを用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
また、混合物中にその他の成分を更に含有させてもよい。その他の成分としては、例えば、炭化ケイ素以外の材質からなるセラミック粒子、可塑剤、潤滑剤が挙げられる。炭化ケイ素以外の材質からなるセラミック粒子としては、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の窒化物からなるセラミック粒子が挙げられる。可塑剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物が挙げられる。潤滑剤としては、例えば、グリセリンが挙げられる。
図5(a)に示すように、この粘土状の混合物を用いて、矩形筒状の周壁11と、周壁11の内部を周壁11の軸方向に延びる複数のガス流通セルCに区画する区画壁12とを備える成形体(第1成形体20)を成形する。第1成形体20は、全てのガス流通セルCについて、その両端が開放された状態となっている。第1成形体20は、例えば、押し出し成形により成形することができる。
図5(b)に示すように、第1成形体20と同じ粘土状の混合物を用いて、有底箱状の成形体(第2成形体21)を成形する。第2成形体21は、第1成形体20の軸方向の長さの約2倍の長さを有するように構成される。第2成形体21は、例えば、プレス成形により成形することができる。第2成形体21は、後述するように、第1成形体20と共に組み立てられて、貯留部を構成する。
必要に応じて、得られた第1成形体20、及び、第2成形体21に対して乾燥処理を行う。乾燥処理の具体的方法としては、例えば、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いた乾燥処理が挙げられる。
(加工工程)
加工工程では、第1成形体20に貫通孔を形成する第1加工、及び第1成形体20における一部のセルの両端部を封止する第2加工を行う。
図6に示すように、第1加工では、例えば、加熱された加工具を第1成形体20に接触させる方法を用いて、第1成形体20における周壁11及び区画壁12の一部を除去して、貫通孔を形成する。
具体的には、図6に示すように、加工具として、貫通孔に対応する外形状を有するブレード25を用意する。このブレード25は、耐熱性の金属(例えば、ステンレス鋼)により形成され、その厚さは、ガス流通セルCの幅を超えない厚さに設定されている。次に、第1成形体20に含まれる有機分が焼失する温度となるようにブレード25を加熱する。例えば、有機分がメチルセルロースである場合には、ブレード25を400℃以上に加熱する。加熱したブレード25を、第1成形体20の周壁11の対向する一方側(図6の上方側)から挿入し、ブレード25の先端を周壁11の対向する他方側(図6の下方側)から突出させる。
図7に示すように、加熱されたブレード25を周方向外方から第1成形体20に差し込んだ後、これを引き抜くことによって、対向する周壁11及び対向する周壁11の間に位置する区画12壁を貫通した貫通孔17を形成する。このとき、加熱されたブレード25と第1成形体20とが接触すると、その接触部分において第1成形体20に含まれる有機分が燃焼して焼失する。そのため、第1成形体20に対するブレード25の挿入抵抗は非常に小さいものとなり、ブレード25の挿入時に、挿入された部分の周辺部分に変形や破壊が生じ難い。また、有機分が焼失することによって、発生する加工屑の量が減少する。第1加工で形成された貫通孔17は、後述するように熱媒体流通路R2として機能する。
図8に示すように、第2加工では、第1成形体20に形成される複数のガス流通セルCのうち、貫通孔17が形成されたセルCの両端部に対して、成形工程において用いた粘土状の混合物を封止材として充填して、当該セルCの両端部を封止する封止部22を形成する。その後、第1成形体20に対して、封止部22を乾燥させる乾燥処理を行う。
上記の第1加工、及び、第2加工からなる加工工程を経ることにより、加工成形体23が得られる。第1加工と第2加工の順序は特に限定されず、第2加工を行った後、第1加工を行ってもよい。
(組立工程)
組立工程は、成形工程で得られた第2成形体21と、加工工程で得られた加工成形体23を組立てる工程である。
図9に示すように、2個の加工成形体23を、互いの軸方向の端面を合わせた状態で配置する。さらに、2個の加工成形体23の下部に、第2成形体21を配置して組立体24を作製する。組立体24を作製する際に、第2成形体21及び加工成形体23の間に接着剤を塗布してもよい。
(脱脂工程及び含浸工程)
脱脂工程は、組立体24を加熱することによって、組立体24に含まれる有機分を焼失させる工程である。図10に示すように、脱脂工程を経ることにより、炭化ケイ素粒子同士が接触した状態で配置された骨格部分を有する多孔質の脱脂体30が得られる。
含浸工程は、脱脂体30の各壁の内部に金属ケイ素を含浸させる工程である。図11に示すように、含浸工程を経ることにより、脱脂体30の各壁を構成する炭化ケイ素粒子の隙間に金属ケイ素が充填される。そして、筒状の周壁11と、周壁11の内部を複数のガス流通路R1(ガス流通セルC)と、複数の熱媒体流通路R2に区画する区画壁12とを備える熱交換器10が得られる。そして、流入路14aにおける流入口15a側とは反対側の端部、及び、流出路14bにおける流出口15b側とは反対側の端部に、流入路14aと流出路14bを連結する貯留部13を備える構成となる。
ここで、本実施形態の製造方法では、脱脂工程及び含浸工程を、異なる温度域による多段階の加熱処理によって連続的に行う。
図12に示すように、グラファイト等からなる有底箱状の耐熱性の容器40内に組立体24を配置する。図12では、組立体24について、その断面形状を省略して図示している。組立体24は、容器40の底面に配置された支持具41の上に載置されることにより、支持具41を介して容器40内に配置される。支持具41は、組立体24の下面の一部のみに接触する大きさ及び形状に形成されており、組立体24の下面の一点又は数点において組立体24を支持する。支持具41の数は単数であってもよいし、複数であってもよい。
支持具41の形状としては、例えば、角柱状、円柱状、角錐台状、円錐台状が挙げられる。これらの中でも、組立体24の下面との接点を少なくできる点から、角錐台状、円錐台状が特に好ましい。
支持具41は、毛細管現象を生じさせる程度の大きさの連続した気孔を有する多孔質材により構成される。支持具41を構成する多孔質材としては、例えば、炭化ケイ素からなる多孔質材、黒鉛等の炭素からなる多孔質材が挙げられる。支持具41を構成する多孔質材の気孔率は、例えば、20〜60%である。
また、容器40の底面と支持具41に載置された組立体24との間の隙間Sに粉末状、粒状、塊状等の固体状の金属ケイ素42を配置する。金属ケイ素42としては、その純度が98%未満の金属ケイ素を用いることが好ましい。固体状の金属ケイ素は、その純度が低くなるにしたがって融点が低くなる傾向がある。そのため、低純度の金属ケイ素を用いることにより、含浸工程に要する加熱温度を低く抑えることができる。その結果、製造コストを抑制することができる。なお、金属ケイ素の純度は、例えば、95%以上である。
容器40内に収容される金属ケイ素42の量は、例えば、組立体24から得られる脱脂体30の気孔容積と支持具41の気孔容積の和に相当する量(例えば、上記和の1.00〜1.05倍の体積に相当する量)とする。この場合には、熱交換器10の気孔率を0%に近づけることができる。また、金属ケイ素42の使用量が抑えられて、製造コストを抑制することができる。
上記のように、容器40内に組立体24及び金属ケイ素42を配置した状態として、焼成炉等の公知の加熱手段を用いて、アルゴンや窒素等の不活性雰囲気下又は真空下にて容器40を加熱する。このとき、容器40に対して異なる温度域による多段階の加熱を行う。
具体的には、図13に示すように、容器40内の温度を、第1温度まで昇温させ、第1温度にて一定時間、保持することにより一次加熱を行う。その後、容器40内の温度を、第1温度よりも高い第2温度まで昇温させ、一定時間、保持することにより二次加熱を行う。その後、容器40内の温度を降下させる。
一次加熱は、脱脂工程に相当する加熱処理である。一次加熱の第1温度は、有機分が焼失する温度かつ金属ケイ素の融点未満の温度であり、組立体24に含まれる有機分の種類に応じて設定される。一次加熱により、組立体24に含まれる有機分が焼失して、組立体24は脱脂体30となる。このとき、容器40内の温度(第1温度)は、金属ケイ素の融点未満の温度であるため、容器40内に収容された金属ケイ素42は、固体の状態が維持される。
第1温度は、例えば、400℃以上1400℃以下の温度であることが好ましく、450℃以上1000℃以下の温度であることがより好ましい。上記温度範囲に設定することにより、金属ケイ素42の溶融を抑制しつつ、有機分をより確実に焼失させることができる。
一次加熱は、組立体24に含まれる有機分が完全に除去されるまで行うことが好ましい。例えば、事前の予備試験により、組立体24に含まれる有機分が除去された状態の脱脂体30となる加熱時間を測定しておき、その加熱時間の経過をもって、容器40内の温度を第1温度から第2温度に昇温する。
二次加熱は、含浸工程に相当する加熱処理である。二次加熱の第2温度は、金属ケイ素の融点以上に設定される。二次加熱により、容器40内に収容された金属ケイ素42が溶融する。そして、溶融した金属ケイ素は、毛細管現象によって、多孔質材からなる支持具41を通じて脱脂体30の各壁を構成する炭化ケイ素粒子の隙間に入り込み、その隙間に金属ケイ素42が含浸される。このとき、脱脂体30における第2成形体21同士の境界部分、及び、第2成形体21と加工成形体23の境界部分にも金属ケイ素42が含浸されることにより、第2成形体21同士の境界部分、及び、第2成形体21と加工成形体23間の密着を図ることができる。これにより、各壁を構成する炭化ケイ素粒子の隙間に金属ケイ素42が含浸されており、第2成形体21及び加工成形体23であった部分が一体化してなる熱交換器10が得られる。
第2温度は、例えば、1420℃以上の温度であることが好ましい。上記温度範囲に設定することにより、金属ケイ素をより確実に含浸させることができる。
また、第2温度は、例えば、2000℃以下の温度であることが好ましく、1900℃以下の温度であることがより好ましい。上記温度範囲に設定することにより、設備やエネルギー等の観点において、製造コストを抑制することができる。さらに、脱脂体の熱膨張が抑制されて、熱膨張に起因する破損が生じ難くなる。
また、第2温度は、成形工程に用いた混合物に含まれる炭化ケイ素の焼結温度未満(例えば、2000℃以下)の温度であることが好ましい。上記温度範囲に設定することにより、得られる熱交換器10は、その構成成分である炭化ケイ素粒子の殆どが焼結されずに、それぞれ独立して存在する未焼結のハニカム構造体となる。この未焼結のハニカム構造体は、ヤング率が高く、変形し難い性質を有しており、熱交換器として有用である。
二次加熱は、脱脂体30の各壁を構成する炭化ケイ素粒子の隙間に金属ケイ素が十分に含浸されるまで行うことが好ましい。例えば、容器40内に収容される金属ケイ素42の量が、脱脂体30の気孔容積と支持具41の気孔容積の和に相当する量である場合には、全ての金属ケイ素42が含浸されたことをもって、金属ケイ素が十分に含浸されたと判断することができる。
そして、二次加熱の後は、容器40内の温度を降下させ、容器40から熱交換器10を取り出し、熱交換器10の下面に一体化している支持具41を分離する。これにより、熱交換器10が得られる。
上記の含浸工程を経ることにより、筒状の周壁11と、周壁11の内部を複数のガス流通セルCと、複数の熱媒体流通路R2に区画する区画壁12とを備える熱交換器10が得られる。そして、熱媒体流通路は、周壁に開口する熱媒体の流入路と、周壁に開口する熱媒体の流出路と、熱媒体を貯留する貯留部とを備え、流入路及び流出路は、貯留部を介して連通している熱交換器が得られる。
次に、本実施形態の作用及び効果について記載する。
(1)熱媒体流通路は、周壁に開口する熱媒体の流入路と、周壁に開口する熱媒体の流出路と、熱媒体を貯留する貯留部とを備え、流入路及び流出路は、貯留部を介して連通している。
熱媒体流通路が、流入路と流出路を連通する貯留部を備えることにより、流入口から流入した熱媒体は、流入路、貯留部、流出路を順に経由して流出口から流出する。こうした流路構成とすることにより、図16に示す従来の熱交換器のように、流入路と流出路との間に多数の通路(第1セル52)が並設されている構成と比較して、膨張圧力を熱交換器の外部へ逃がしやすくなっている。その結果、熱媒体の凍結に起因する区画壁の損傷が抑制された熱交換器となる。
(2)複数の流入路、及び、複数の流出路を備え、複数の流入路、及び、複数の流出路は、共通する一つの貯留部に連通している。したがって、貯留部の流路断面積を大きくすることが容易となる。また、それぞれ別の貯留部を設けた場合と比較して、貯留部同士の間を区画する区画壁を少なくすることができるため、膨張圧力が作用する区画壁を少なくすることができる。これにより、熱媒体の凍結に起因する区画壁の損傷を抑制することができる。
(3)貯留部の流路断面積は、ガス流通セルの流路断面積に対して、100〜400倍とする。したがって、貯留部の流路断面積が相対的に大きくなるため、膨張圧力を熱交換器の外部へ逃がすことが容易になる。
(4)区画壁は、炭化ケイ素を主成分として含む。炭化ケイ素は、セラミック材料の中でも熱電伝導率が高い材料であるため、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
(5)熱媒体流通路は、貯留部内に熱媒体を一定量貯留することができる。したがって、熱交換器の使用時における熱媒体の急激な流量変化に対して、貯留部をバッファとして使用することができる。
本実施形態は、次のように変更して実施することも可能である。また、上記実施形態の構成や以下の変更例に示す構成を適宜組み合わせて実施することも可能である。
・本実施形態では、熱交換器は、幅方向(図2の左右方向)の寸法が、上下方向の寸法よりも大きく構成されていたが、この態様に限定されない。上下方向の寸法の方が、幅方向の寸法よりも大きく構成されていてもよいし、上下方向と幅方向が同じ寸法で構成されていてもよい。
・本実施形態では、ガス流通セルは、周壁の縦側壁に平行にガス流通セルが8個配列し、このセル列が、周壁の横側壁に沿って4列設けられた配置パターンが、封止部及び熱媒体流通路を介して繰り返されていたが、この態様に限定されない。ガス流通セルの配置パターンは、適宜選択することができる。同様に、熱媒体流通路も適宜選択して形成することができる。
・本実施形態では、周壁における軸方向の一端側の開口を熱媒体の流入口とし、周壁における軸方向の他端側の開口を熱媒体の流出口としたがこの態様に限定されない。流入口と流出口の位置が逆となるように構成されていてもよい。また、周壁に設けられた複数の開口において、熱媒体の流入口及び流出口を適宜選択してもよい。
・貯留部の流路断面積は、ガス流通セルの流路断面積よりも大きく構成されている態様に限定されない。貯留部を流通する熱媒体の流量を確保することができる範囲において、貯留部の流路断面積は、ガス流通セルの流路断面積と略等しく構成されていてもよいし、ガス流通セルの流路断面積よりも小さく構成されていてもよい。
・複数の流入路及び複数の流出路は、共通する一つの貯留部に連通している態様に限定されない。例えば、貯留部の内部に複数の仕切りを設けることによって実質的に貯留部を複数形成し、各貯留部に、流入路と流出路が一つずつ連通した構成であってもよい。
・周壁は、矩形筒状に限定されない。円筒状や、断面が楕円形の筒状に構成されていてもよい。図14に示すように、例えば、第1成形体、第2成形体、及び、層間材を、組立工程で組み立てた際に円筒状となるように形成することにより、周壁11cを円筒状にすることが可能となる。また、ガス流通セル及び熱媒体流通路の断面形状は断面矩形状に限定されない。矩形状以外の多角形状であってもよいし、円形や楕円形であってもよい。多角形状の角部が面取りされた形状であってもよい。熱媒体流通路の流入路と流出路とで形状が異なっていてもよい。
・熱媒体流通路は、流入路及び流出路が、周壁の軸方向に直交する方向において、互いに平行に延びるように形成された態様に限定されない。流入路及び流出路の形状は、第1加工で形成する連通部の形状を変更することにより、適宜選択することができる。例えば、図15に示すように、流入路16a及び流出路16bがV字状に延びるように形成してもよい。
・本実施形態では、貯留部を構成する第2成形体は、第1成形体と一体化されていたが、別体で構成されていてもよい。例えば、貯留部を別部材で用意し、第1成形体に対して組立工程、脱脂工程、含浸工程を行った後に、パッキンを介して貯留部を配置してもよい。この場合、貯留の材料はセラミック材料に限定されず、ステンレス等の金属材料で構成されていてもよい。
10…熱交換器、11…周壁、12…区画壁、13…貯留部、14a…流入路、14b…流出路、15a…流入口、15b…流出口、R1…ガス流通路、R2…熱媒体流通路。

Claims (4)

  1. 筒状の周壁と、前記周壁の内部を、複数のガス流通路と複数の熱媒体流通路に区画する区画壁とを備え、前記ガス流通路を流通するガスと、前記熱媒体流通路を流通する液状の熱媒体との間で熱交換が行われる熱交換器であって、
    前記熱媒体流通路は、
    前記周壁に開口する前記熱媒体の流入路と、
    前記周壁に開口する前記熱媒体の流出路と、
    前記熱媒体を貯留する貯留部とを備え、
    前記流入路及び前記流出路は、前記貯留部を介して連通していることを特徴とする熱交換器。
  2. 複数の前記流入路、及び、複数の前記流出路を備え、
    複数の前記流入路、及び、複数の前記流出路は、共通する一つの前記貯留部に連通している請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記貯留部の流路断面積は、前記ガス流通路の流路断面積に対して、100〜400倍とする請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記区画壁は、炭化ケイ素を主成分として含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器。
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